JP2960195B2 - 鋼帯のデスケーリング制御方法 - Google Patents

鋼帯のデスケーリング制御方法

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JP2960195B2
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英二 池崎
裕二 平本
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属材料、特に鋼帯のス
ケールを高速に酸洗除去する方法に係わり、熱延鋼帯の
酸洗に限らず例えば電気めっきや電解洗浄等の前処理手
段に適用可能な連続酸洗方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続酸洗装置の一例を図4に示
す。図4において1は鋼帯、2は酸洗槽、3は酸洗液、
4a,4b,4c,4d,4eはガイドロールで鋼帯1
を案内通板する。概略は、常温の鋼帯1が図示しないペ
イオフリールから捲き出された後、酸洗槽2内の酸液3
に浸りながら走行する間に鋼帯表面に生成していたスケ
ールが酸液3により酸洗されて除去され、脱スケールさ
れた鋼帯1が酸洗槽2より出て、図示しない後工程に供
給されるというものである。
【0003】前述の連続酸洗装置では、スケールを除去
するという目的を達成するために鋼帯1の表面が、酸洗
液3と一定時間接触していることが必要である。これに
ついては酸洗装置の耐熱耐食性あるいはランニングコス
トのことを考えて、これまで10〜15%濃度で約80
℃程度の塩酸、硫酸が一般に使われていた。
【0004】このため、通板スピードを速くすると酸液
槽を長くしなければならず、設備費の高額化、設備スペ
ースの長大化、処理酸液の増大化が必要となる問題が生
じる。かかることから、酸洗設備のコンパクト化や、ま
た最近増産傾向にある難酸洗材、例えばステンレス鋼な
どの酸洗処理に対応するため、高い酸洗能力を有する設
備の必要性が高まっている。
【0005】酸洗能力向上の一手段として、例えば特開
昭60−61112号公報にはスケールブレーカで鋼帯
のスケールに引っ張り曲げ歪みを与えて微細クラックを
入れ、次いで狭めた酸洗液路に鋼帯を通板して酸洗液と
高速にて接触させ酸洗する方法が提案されている。
【0006】また、特開昭61−41783号公報には
酸洗槽に狭い間隔で帯状帯を設けて鋼帯の通板路とし、
該通板路に酸洗液を供給し、乱流の薄い酸液層により酸
洗する方法が示されている。これらでは相応の作用効果
があるが、一方、次のような課題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】実操業ラインで製造さ
れる鋼帯、例えば熱延鋼帯は側波や中伸びと称されるよ
うな必ずしも平坦でないものがある。また通板は生産性
確保の観点からできるだけ高速とすることが望ましい
が、通板時には板の上下振動は避けられず、狭い酸洗通
板路では鋼帯が通板路構成物に接触し疵や通板路損傷等
を生じるので、高速通板には限界がある。また、酸洗の
際は鋼帯表面に酸液境界層が生じて反応速度が高まらな
いことがある。
【0008】これに対して、酸液の温度を沸点以上の高
温とし沸騰時に発生する気泡、または高温の蒸気やガス
を酸洗槽内に吹き込み気泡を発しせしめ、鋼帯表面の酸
液境界層を破壊して反応速度を高めることで、酸洗を短
時間化し、また被酸洗鋼帯の板形状に影響されずに脱ス
ケールの高速化を達成できることを知見した。
【0009】この脱スケール法のさらなる高速化を図る
ために種々研究したところ、比較的スケール厚の厚い鋼
帯エッジ部分が鋼帯幅によってずれたり、また鋼帯によ
っては厚い領域が板幅方向のセンターにあるものもあ
り、これらの酸洗に対応するために鋼帯内でスケール厚
の厚い領域を酸洗槽入側にてチェックし、酸洗槽内でそ
の領域に対し集中的に気泡を吐出させ境界層の破壊を活
発にし全体的な脱スケール能力を上げることができるこ
とを見出した。
【0010】本発明は、酸洗槽内の酸洗液を加熱し沸騰
させ気泡を発し、または高温の蒸気やガスを酸洗槽内に
吹き込み気泡を発生させた酸洗液中でスケールの酸洗除
去を行うにあたり、鋼帯幅方向でのスケール生成状況に
応じて加熱用蒸気、ガスの吹き込みを制御することによ
りスケール厚の厚い領域の脱スケール速度を速め、酸洗
時間の短時間化と被酸洗鋼帯の板形状に影響されること
ない安定した生産が行える方法を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼帯のスケー
ルを連続的に酸洗するにあたり、鋼帯が通板する酸洗槽
内の酸洗液を加熱し沸騰させ気泡を発し、または高温の
蒸気やガスを酸洗槽内に吹き込み気泡を発生させた酸洗
液中でスケールを酸洗除去する方法において、酸洗槽床
面に鋼帯の幅方向に設けた酸洗液加熱装置の加熱作用ま
たは加熱用蒸気、ガス配管の気体吐出を鋼帯幅方向で変
え酸洗液中の気泡発生を制御し酸洗することを特徴とす
るデスケーリング方法にある。
【0012】以下に本発明について一実施例に基づき図
面を参照して詳細に説明する。図1において、1は脱ス
ケールされる鋼帯、2は酸洗槽で3は酸洗液で例えば硫
酸、塩酸等が含有されている。4a,4bはガイドロー
ルで鋼帯1を酸洗液3に浸しながら通板させる。5は酸
洗槽2に設けられた酸洗液加熱管で、その管長さ方向で
加熱作用力が変えられるようになされていて、鋼帯1の
幅方向において気泡の吐出量が変えられる。
【0013】この実施例では例えば100℃超の高温蒸
気を通して酸洗液を加熱し該酸洗液加熱管5の表面ある
いはその近傍から沸騰させ気泡を発生しその上方を通板
する鋼帯1に対してその幅方向のエッジ部に多く高温酸
洗液気泡を投じるようにしている。
【0014】酸洗液加熱管5の設置は鋼帯幅方向に平行
に酸洗槽床面に行い、鋼帯幅や鋼帯内スケール厚分布に
より、蒸気、ガスの吹き込みを制御しスケール厚の厚い
領域の境界層を沸騰気泡も含んだ酸洗槽気泡で積極的に
破壊できるものである。図2にその詳細を示す。
【0015】鋼帯1例えば熱延鋼帯は一般的に熱間圧延
後の捲取りまでにランアウトテーブル上を通板するため
に鋼帯内捲側はランアウトテーブルとの接触により外捲
側に比べて冷却速度が遅く、そのためスケールが外捲に
比べて厚く、また不均一厚みのスケールが発生しやす
い。また、捲取り後の冷却中の空気との接触で鋼帯エッ
ジ部はスケールが厚くなる。
【0016】そこで、この実施例では酸洗液加熱管5か
らは図2に示すように鋼帯エッジ部に他より気泡を多く
吐出させ脱スケール作用をエッジ部で強めて酸洗する。
熱延鋼帯内捲側は作業性の面から一般に酸洗槽では下面
として通板するのが有利となるので、本発明により鋼帯
内捲のスケール厚分布に対して充分な酸洗が可能とな
る。
【0017】また本発明は、撹拌の効果を出すために沸
騰時の気泡あるいはガスの吹き込みによる気泡を利用し
ているため、狭い通板スペースに鋼帯を通板する必要が
なく、高速通板酸洗が可能となる。さらに脱スケールに
使用される一般の酸洗液の酸濃度では、沸点付近の温度
で鋼帯の不働態化の影響も純鉄からステンレス鋼等まで
の広い範囲にわたって生じることが妨げられるので安定
して連続酸洗処理が可能となる。
【0018】
【実施例】熱延された後のクロム系ステンレス鋼帯の酸
洗を、H2 SO4 が15%の酸洗液を酸洗槽に入れて、
本発明による鋼帯のエッジ部への気泡発生を高めた酸洗
と、比較例として同じ酸洗液を90℃に加熱した従来の
酸洗を行った。この酸洗の結果、本発明では脱スケール
を効率的に行うことができ、コイル10本処理する平均
通板速度は40m/分であった。一方、比較例の平均脱
スケール速度は20m/分であり、本発明では2倍の生
産性向上が可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したように、酸洗液
を加熱し沸騰させ気泡を発し、あるいは高温の蒸気、ガ
スの吹き込み気泡を出して酸洗することにより酸化層と
酸液との反応を促進させる酸洗方法において、加熱用蒸
気、ガス吹き込みを制御することによりスケール厚分布
のある鋼帯を効率よく酸洗し、トータルとしての酸洗処
理時間を短縮できるものである。また難酸洗鋼帯でも酸
洗性が従来より大幅に高められる。これらの作用効果か
ら本発明により酸洗設備の短縮化、省スペース化等が図
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における酸洗装置を示す。
【図2】本発明の実施例における酸洗装置の詳細を示
す。
【図3】本発明の一実施例にて本発明の従来の酸洗に対
する能力向上代を示す。
【図4】従来の酸洗装置を示す。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 酸洗槽 3 酸洗液 4 ガイドロール 5 酸洗液加熱管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯のスケールを連続的に酸洗するにあ
    たり、鋼帯が通板する酸洗槽内の酸洗液を加熱し沸騰さ
    せ気泡を発し、または高温の蒸気やガスを酸洗槽内に吹
    き込み気泡を発生させた酸洗液中でスケールを酸洗除去
    する方法において、酸洗槽床面に鋼帯の幅方向に設けた
    酸洗液加熱装置の加熱作用または加熱用蒸気、ガス配管
    の気体吐出を鋼帯幅方向で変え沸騰気泡も含めた酸洗液
    中の気泡発生を制御し酸洗することを特徴とするデスケ
    ーリング方法。
JP9239191A 1991-04-23 1991-04-23 鋼帯のデスケーリング制御方法 Expired - Lifetime JP2960195B2 (ja)

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JP6992683B2 (ja) * 2018-06-12 2022-01-13 日本製鉄株式会社 酸洗装置及び酸洗方法
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