JP2958933B2 - Ｉｆ帯域切替付ラジオデータシステム受信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】この発明はＩＦ帯域切替付ラジオ
データシステム受信機に関し、特に短時間で安定なラジ
オデータシステムデータの確認を行うことができるＩＦ
帯域切替付ラジオデータシステム受信機に関する。 【０００２】 【従来の技術】図３には、従来のＩＦ帯域切替付ＲＤＳ
受信機のＡＦサーチ時の動作のフローチャートが示され
ている。同図において、先ず、ＡＦサーチが必要以上に
短時間に行われないようにサーチ間隔を空けるサーチウ
エイト処理を実行し（ステップＳ１）、ステップＳ２に
おいて、現在受信中の電界強度（シグナルメータ）Ｖｓ
がサーチ開始電界強度Ｖａより低下したことを確認し、
低下していれば、ステップＳ３において、電界強度以外
のＡＦサーチ開始条件が全て成立するのを待つ。ここ
で、全て成立していると確認されれば、ミュート（ＭＵ
ＴＥ）を掛け、ＡＦリストに従い代替局を受信（ＡＦ局
受信）して（ステップＳ４）、代替局の電界強度Ｖｓが
受信可能電界強度Ｖｂより大きいか否かが判定される
（ステップＳ５）。ＶｓがＶｂより小さいと判定された
ときには、元の周波数に戻って受信する（ステップＳ
６）。また、ＶｓがＶｂより大きいときには、代替局が
本当に正しい局かどうかをＰＩコードに基づいてチェッ
クし（ステップＳ８）、正しければ、またステップＳ６
の後、音声出力が安定する時間経過してからミュートを
解除し、音声を出力してステップＳ１の処理に戻る。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来のＩＦ
帯域切替付受信機では、選局動作時に、離調時のノイズ
等により隣接妨害検出部が誤動作し、一時的にＩＦ帯域
を狭帯域側に切り替わってしまう。一方、ＲＤＳ受信機
においては、ＩＦ帯域を狭帯域にすると、ＲＤＳの復調
感度に悪影響を及ぼし、短時間にＲＤＳデータを確認す
ることが困難になるという問題がある。 【０００４】そこで、この発明の目的は、隣接妨害検出
部等の誤動作により一時的に狭帯域ＩＦに切り替えられ
た場合にも短時間で安定なＲＤＳデータの確認が可能な
ＩＦ帯域切替付ＲＤＳ受信機を提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明によるＩＦ帯域切替付ラジオデータシステ
ム受信機は、広帯域ＩＦフィルタ部と狭帯域ＩＦフィル
タ部を有し、隣接妨害信号を受信したとき前記狭帯域Ｉ
Ｆフィルタからの出力を取り出すように構成されたＩＦ
帯域切替付ラジオデータシステム受信機において、ラジ
オデータシステムデータを確認する際、出力音声信号ミ
ュート後、前記ＩＦフィルタ部を広帯域ＩＦフィルタに
切り替えてラジオデータシステムデータの確認処理の
後、出力音声信号のミュートを解除するように構成され
る。 【０００６】 【作用】この発明では、広帯域ＩＦフィルタ部と狭帯域
ＩＦフィルタ部を有し、隣接妨害信号を受信したとき狭
帯域ＩＦフィルタからの出力を取り出す受信機で、代替
周波数のチェック時等の選局時に、選局先のラジオデー
タシステムのデータをチェックする間は強制的に広帯域
ＩＦフィルタを選択している。 【０００７】 【実施例】次に、この発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。図１は、この発明によるＩＦ帯域切
替付ＲＤＳ受信機の一実施例を示すブロック図である。
アンテナＡＮＴを介して受信されたＲＦ信号は、フロン
トエンド（Ｆ／Ｅ）１で同調、増幅され、混合処理によ
りＩＦ信号に変換されて、バッファアンプ２と３でイン
ピーダンスマッチングとゲイン調整が行われ、バッファ
アンプ２と３を介して、広帯域ＩＦフィルタ４と狭帯域
ＩＦフィルタ５に入力される。帯域切替部６は、マイク
ロプロセッサ１６からの帯域コントロール信号と隣接妨
害検出部８からのコントロール信号により、広帯域ＩＦ
フィルタ４と狭帯域ＩＦフィルタ５のいずれかの出力を
選択出力する。 【０００８】検波部（ＩＦ／ＤＥＴ）７は、帯域切替部
６からのＩＦ信号の増幅、シグナルメータ（Ｓメータ）
の検出、検波処理を行う。検波部７からの検波出力は、
隣接妨害検出部８で、例えば１００ＫＨｚ付近のノイズ
が検出され、一定ノイズレベルになったとき、帯域切替
部６にコントロール信号を送出して狭帯域ＩＦフィルタ
５の出力を選択出力せしめる。検波部７からの検波出力
は、ノイズキャンセラ９でノイズ成分が低減され、ステ
レオ復調部（ＭＰＸ）１０で復調され、音量調整（ＶＯ
Ｌ）部１１での音量調整、ミュート部１２でのミュート
処理が施された後、増幅部１３で増幅されてスピーカＳ
Ｐから出力される。 【０００９】検波部７からの検波出力は、ＲＤＳ復調部
１４でＲＤＳデータが復調され、同期部１５において、
ＲＤＳデータグループ同期およびエラー訂正処理が施さ
れてＲＤＳデータがマイクロプロセッサ１６に送出され
る。 【００１０】マイクロプロセッサ１６は、ＲＯＭとＲＡ
Ｍを有し、ＲＯＭに格納されているプログラムに従って
動作し、検波部７からのシグナルメータ出力を受けて、
帯域コントロール信号を帯域切替部６に送出し、ミュー
ト（ＭＵＴＥ）コントロール信号をミュート部１２に送
出するとともに、ＰＬＬ構成の同調システム部１７との
間で同調動作を行うための信号の授受を行う。 【００１１】図２は、この発明の実施例の動作フローチ
ャートを示し、特にＡＦサーチ時の処理手順を示す。図
２において、図３と同一符号が付されている処理ブロッ
クは同様な処理を行う処理ブロックを示す。図３の従来
のＲＤＳ受信機の動作と同様に、サーチウエイト（ステ
ップＳ１）、ＶｓとＶａとの比較（ステップＳ２）、Ａ
Ｆサーチ条件成立の判定（ステップＳ３）、ミュートお
よびＡＦ局受信処理（ステップＳ４）、ＶｓとＶｂとの
比較（ステップＳ５）処理の後、ＶｓがＶｂより大きい
と判定されたときには、電界強度がＯＫとなるので、ス
テップＳ８におけるＰＩコードチェックするために、事
前に強制的に広帯域ＩＦフィルタに切り替えた後（ステ
ップＳ７）、ステップＳ８の同一ＰＩコードの確認を行
う（ステップＳ８）。ステップＳ８でＰＩコードのチェ
ックが終了後、強制的に広帯域ＩＦフィルタへの切り替
えを解除して音声出力安定時にミュート解除して音声を
出力する（ステップＳ１０）。 【００１２】図２のフローチャートでは、ＲＤＳデータ
としてのＰＩコードについてのみ説明しているが他のＲ
ＤＳデータについても同様に適用できることは勿論であ
る。また、シーク（ＳＥＥＫ）やオートメモリ（ＡＵＴ
Ｏ ＭＥＭＯＲＹ）動作、プリセット呼び出し等で選局
後、短時間にＰＩコードをチェックする間、同様にＩＦ
を広帯域側に切り替えても良い。 【００１３】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
ラジオデータシステム受信機の代替周波数サーチ等にお
いて短時間にラジオデータシステムデータのチェックが
必要なとき、ＩＦ帯域が狭帯域となってラジオデータシ
ステム復調感度が悪化し、ラジオデータシステムデータ
の確認困難な状態に陥る恐れがなくなり、ＩＦ帯域切替
の優位性を保持したままラジオデータシステムデータの
確認を短時間内に確実に行える。

【図面の簡単な説明】 【図１】この発明によるＩＦ帯域切替付ＲＤＳ受信機の
一実施例の構成ブロック図である。 【図２】この発明の実施例における動作処理手順を示す
フローチャートである。 【図３】従来の実施例における動作処理手順を示すフロ
ーチャートである。 【符号の説明】 １ フロントエンド ２，３
バッファアンプ ４ 広帯域ＩＦフィルタ ５ 狭
帯域ＩＦフィルタ ６ 帯域切替部 ７ 検
波部 ８ 隣接妨害検出部 ９ ノ
イズキャンセラ １０ ステレオ復調部 １１ 音
量調節部 １２ ミュート部 １３ 増
幅部 １４ ＲＤＳ復調部 １５ 同
期部 １６ マイクロプロセッサ １７ 同
調システム部

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 広帯域ＩＦフィルタ部と狭帯域ＩＦフィルタ部を有し、
   隣接妨害信号を受信したとき前記狭帯域ＩＦフィルタか
   らの出力を取り出すように構成されたＩＦ帯域切替付ラ
   ジオデータシステム受信機において、ラジオデータシステムデータを確認する際、出力音声信
   号ミュート後、前記ＩＦフィルタ部を広帯域ＩＦフィル
   タに切り替えてラジオデータシステムデータの確認処理
   の後、出力音声信号のミュートを解除する ことを特徴と
   するＩＦ帯域切替付ラジオデータシステム受信機。