JP2953083B2 - 高限界速パルスドプラ計測装置 - Google Patents

高限界速パルスドプラ計測装置

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JP2953083B2
JP2953083B2 JP3054095A JP5409591A JP2953083B2 JP 2953083 B2 JP2953083 B2 JP 2953083B2 JP 3054095 A JP3054095 A JP 3054095A JP 5409591 A JP5409591 A JP 5409591A JP 2953083 B2 JP2953083 B2 JP 2953083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波により物体の速
度を検出する装置に関し、特に計測可能深度範囲を拡大
して生体内の血流速度を実時間で計測できる高限界速パ
ルスドプラ計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、超音波を人体に入射し、その
反射波あるいは透過波を計測することにより、被検体の
動きや位置等を検知していた。すなわち、超音波を発射
すると、反射波は発射点から反射体までの距離を往復す
る時間だけ遅れて発射点に戻ってくるので、これをオシ
ロスコ−プ上で横軸を時間軸、反射波の強度を縦軸に振
らせて表示すると、被検体の直線上の組織構造、つまり
臓器の断層像が得られる。また、超音波ドプラ装置で
は、運動物体に超音波を照射して、照射波と反射波の周
波数のずれ(ドプラ効果によるずれ)を計測することに
より、照射物体の動きを測ることができる。なお、特定
深度位置だけの情報を選択的に得る場合には、変調ドプ
ラ法を用いることがある。超音波のドプラ効果により物
体の速度を検知する装置としては、種々のものが知られ
ている。特に、位相差検出によるパルスドプラ法を用い
る装置では、送波パルス間隔毎の受信信号の位相差を計
測することにより、全計測深度における各部位の速度を
実時間で計測することが可能である。
【0003】図7は、従来の超音波速度演算回路の構成
図である。図7において、1a〜1dは血流粒子、
トランスデューサ、3は超音波送波回路、4は超音波受
波回路、5は位相比較回路、66は移動物体検出フィル
タ(MTIフィルタ)、77は位相から位相差△θを検
出する位相差(速度)演算回路である。トランスデュー
は、所定のパルス繰り返しレートで超音波送波回路
3から送られてくる送信パルスに応答して、超音波パル
スを血流(例えば、心臓内の血流)に向けて送信する。
また、トランスデューサは、液体内の粒子1a〜1d
により反射されるエコー波を受信して、対応するエコー
信号を超音波受波回路4に送出する。血流の速度をv
(定速)、送波の繰り返し周期をTとすると、近付く血
流粒子1a→1b、遠くに去る血流粒子1c→1dの距
離は、いずれもvTである。ここで、送波パルスの周期
Tと所要観測深度Lとの関係は、超音波の往復の伝搬時
間から、2L/c=Tが成立する。ここで、cは生体中
の超音波速度(約、1500m/sec)である。第n番目の送
波に対する血流からの反射信号と参照信号α,α’との
位相比較を位相比較器5で行う。参照信号とは、送波信
号の基になるクロック信号のことであり、αとα’は9
0°の位相差がある。位相比較出力をそれぞれV0,V1
とすると、次の式で表わされる。 V0=Acosθ V1=Asinθ これらをまとめて、ベクトル表示すると次式で表わされ
る。 V=V0十jV1=Aexp(jθ) ・・・・・・・・・・・・・・(1) 複素位相信号Vから、血管壁の信号中の血流信号を検出
するために、MTIフイルタ6を用いる。図7に示すパ
ルスドプラ法の速度検出については、例えば、『プロシ
ーディング・オブ・ザ・ヨーロピアン・コングレス・オ
ン・ウルトラソニクス・イン・メディシン』(Brandest
ini M.: Application of the phase detection princi
ple in a transcutaneous velocity profilemeter,Pro
c.of the Second EuropeanCongress on Ultrasonics in
Medicine)l975.pp.144に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のパルスドプラ法
では、送波パルスの繰り返し周期をTとすれば、測定可
能な最高ドプラ偏位周彼数Fは、1/2Tとなる。一
方、超音波伝搬速度(音速m/sec)をcとすれば、
計測可能最大深度DはT/2となる。従って、FとD
の積はc/4(一定)となるので、計測可能速度または
計測可能深度には限界が存在することになる。その限界
を超えると、計測値が不確定となる。このように、従来
の問題点として、計測可能な速度に限界があり、それ以
上の速度ではエリアシング現象が発生し、例えば、血流
の向きが反転してしまい、遠くに去るにもかかわらず、
近付いてくるように向きを見誤ってしまう。いま、超音
波パルスの送波間隔をT(μsec)とすると、従来の
パルスドプラ計測装置では、測定できるドプラ周波数の
範囲が±1/2T(Hz)となるので、例えば、T=2
50μsecのときには、±2KHzである。この範囲
を越えた場合、例えば2.5KHzのドプラ周波数の場
合、従来の装置では、−1.5KHzと誤つて測定され
てしまう。すなわち、正の速度(CFMでは赤色表示)
が誤って負の速度(青色表示)と誤測定される。血流の
方向で考えた場合、正のドプラ周波数の血流方向を順方
向、負のドプラ周波数の血流方向逆方向と呼ぶときに
は、順方向の高速度の血流は、逆方向の血流と表示され
るので、極めて重大な誤りとなる。
【0005】これに対しては、例えば、米国特許第47
80837号明細書(発明者、滑川)では、送波周波数
としてf1とそれより大きい周波数f2を用いて、f2
位相差△θ’とf1の位相差△θとから、差の位相差△
△θを得ることにより、この問題を解決しようとしてい
る。しかし、相関器が不足しており、未完の内容であ
る。さらに、特開平2−147914号公報(発明者、
レイナーフェール)では、送信機から発生される周期的
送信パルスシーケンスの周波数スペクトルが隣接する別
々の周波数帯になるようにしている。2つの周波数帯
は、互いに接近しているので、回路を通過する際の減衰
量が実質的に同一である。f1を1つの周波数帯の中心
周波数、f2を他の周波数帯の中心周波数、f0を周波数
帯間の境界を定める周波数とし、周波数f1とf2間の分
離を周波数間隔△fとして定義すれば、f2−f0=f0
−f1=△f/2となる。そして、2つの送信パルス
は、信号がその中心に位相反転の生じる場所を有するよ
うにして連続的に送信される。これにより装置の感度を
向上させ、S/Nを改善している。しかしながら、この
方法によっても、なおS/Nに問題が生じており、また
計測周波数のバラツキも大きく、改善すベき点がある。
【0006】本発明の目的は、これら従来の課題を解決
し、測定可能な最大ドプラ周波数を従来の限界の数倍に
拡大し、かつS/Nを低下させず、測定深度を深く保っ
たまま高速血流の正確な測定が可能な高限界速パルスド
プラ計測装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高限界速パルスドプラ計測装置は、第1の
周波数ω 0 をもつパルスおよび該第1の周波数ω 0 と異な
る第2の周波数ω 0 ’をもつパルスを予め定めた周期で
複数回繰返し対象物に送波し、対象物からの反射波を検
出する送受波手段と、反射波の位相を検出する位相比較
手段と、該位相比較手段から順次得られる位相信号から
固定物の信号を除去するフィルタリング手段と、該フィ
ルタリング手段の出力位相信号のうち、第1の周波数ω
0 に対応する位相差ベクトルYと、第2の周波数ω 0 ’に
対応する位相差ベクトルY’とを求める第1の位相差ベ
クトル検出手段と、位相差ベクトルY,Y’をそれぞれ
加算平均して平均位相差ベクトルZ,Z’を求める手段
と、平均位相差ベクトルZとZ’とを加算し、和の位相
差ベクトルZ 0 を得る手段と、和の位相差ベクトルZ 0
ら平均位相差△θGを得る手段と、平均位相差ベクトル
ZとZ’との差から位相差の差のベクトルUを得る第2
の位相差ベクトル検出手段と、位相差の差のベクトルU
から位相差の差△△θを得る手段と、位相差の差△△θ
に比例する量を指標E 0 として、該指標E 0 の大きさに応
じて前記平均位相差△θGに2nπ(n:整数)を加算
して前記平均位相差△θGを補正する補正手段と、該補
正手段による補正誤りを訂正する訂正手段とを有するこ
とを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明においては、(イ)図2(a)に示すよ
うに、トランスデューサから体内に向ってω0,ω0’の
2つの周波数の信号を一定周期で送波し、それぞれの受
波信号と送波信号との位相差を位相差△θ0,位相差△
θ0’とする。図2(b)に示すように、位相差△θ0
△θ 0 がそれぞれ±πを超えると血流の向きが反転
し、エリアシング現象が生じる。そこで、これらの位相
差の差△△θをとることにより、各位相差△θ0,△
θ0’が±πを超えたときにも、差の位相差△△θはそ
の値が小さく、±π以内の値をとるのでエリアシング現
象が生じない。これにより、従来に比ベて数倍に測定範
囲を拡大することができる(例えば、5.5倍)。
(ロ)しかしながら、差の位相差△△θをとり、これを
直接表示すると、S/Nが悪いという問題があるので、
これを解決するために、両位相差△θ0,△θ0’の平均
をとつた平均的位相差△θGを用い、この値を角度検出
器の出力とする。このためには、差の位相差△△θの値
を加味することにより、平均的位相差△θGにn・2π
を加えて表示する。これにより、従来と殆んど同じS/
で測定することができる。さらに、本実施例では、カ
ラードプラ表示を用い、+側、つまり近付いてくる血流
の方向を赤で表示し、−側、つまり遠ざかる血流の方向
を青で表示する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の動作原理および実施例を、図
面により詳細に説明する。先ず、本発明の動作原理につ
いて詳述する。最初に、位相差の差△△θによる位相差
△θの補正方法を述ベる。いま、超音波パルスの送波
は、等間隔Tで繰り返し行われるものとする。例えば、
送波周波数をf0とそれより大きい周波数f0’とすると
き、f0’の送波周波数に対応して得られる位相差△
θ0’、および、f0の送波周波数に対応して得られる位
相差△θ0とから、平均位相差△θとそれらの差の位相
差△△θを得ることができる。そのため、送波周波数の
0に対する位相差ベクトルZ0から位相差△θ0を、ま
たf0’に対する位相差ベクトルZ0’から位相差△
θ0’を、それぞれ得る。これらの位相差ベクトルZ0
0’の和ベクトルから得られるドプラ速度vは、±π
c/{(ω 0 +ω0)T}で限界となり、それ以上の速
度ではエリアシングを生じてしまう。ここで、ω0
ω0’はそれぞれ2つの送波の角周波数である。このと
き、和ベクトルから得られる位相差が平均位相差△θで
ある。一方、位相差ベクトルZ0とZ0’の共役Conjg0
〔Z0’〕との複素共役積Z0・Conjg0〔Z0’〕のベク
トル(位相差の差ベクトル)から得られる位相差の差△
△θは、低S/Nの場合には誤差が大であるが、概ねそ
の位相差の値が得られる。そこで、この概略値である差
の位相差△△θを指標に用いて、位相差△θ0と位相差
△θ0’のベクトル和である位相差△θのエアリシング
を補正する。すなわち、差の位相差△△θと、(ω0
+ω0)/2(ω0’−ω0)を乗じた指標E0が+π〜+
3πを示すときには、平均位相差△θに+2πを加算す
ることにより、エアリシングしない平均位相差△θが得
られる。ただし、その場合、S/Nの低下に応じて、±
(2n−1)πの境界付近(ここで、nは整数)(例え
ば、+π)に補正誤りが生じる。そこで、誤り防止アル
ゴリズムが必要となる。このため、差の位相差△△θ
と、(ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0)を乗じた指標E
0が+π〜+3πを示しても、平均位相差△θが+πを
超えない+π付近に存在するとき、補正後の平均位相差
△θから−2πを差し引くことにより、補正誤りのない
平均位相差△θが得られる。これにより、誤った速度の
方向を補正することができる。すなわち、−πを超える
逆方向の高速血流(プ口−ブから離れる血流)と、+π
を超える順方向の高速血流(プローブに向う血流)と
を、誤りなく計測することが可能である。本発明による
測定限界速度vは、±πc/2(ω0’−ω0)Tである
ので、従来の方法による限界速度の(ω0’+ω0)/2
(ω0’−ω0)倍となる。例えば、ω2=3.6MH
z、ω1=3MHzのときには、測定範囲は±πが±
5.5πに拡大し、速度の不確定性なしによる測定可能
周波数は5.5倍となる。さらに、補正のために加減算
以外の処理は行わないため、従来と同じ程度のS/N
達成できる。
【0010】図面を用いて、実施例とその動作を詳述す
る。図1A,Bは、本発明の一実施例を示すパルスドプ
ラ計測装置のブロック構成図であり、図2は、本発明の
パルスドプラ計測法の原理の説明図であり、図8は、こ
れと比較するための従来のパルスドプラ計測法の原理説
明図である。前述のように、送波パルスの周期Tと所要
観測深度Lとの関係は、超音波の往復の伝搬時間から、
2L/c=Tが成立する。ここで、cは生体中の超音波
速度(約、1500m/sec)である。第n番目の送波に対す
る血流からの反射信号と参照信号α,α’との位相比較
を位相比較器で行う。位相比較出力をそれぞれV0,V1
とすると、次の式で表わされる。 V0=Acosθ V1=Asinθ これらをまとめて、ベクトル表示すると次式で表わされ
る。 V=V0+jV1=Aexp(jθ) ・・・・・・・・・・・・・・(1) 複素位相信号Vから、血管壁の信号中の血流信号を検出
するために、MTIフィル夕を用いる。時間T内に反射
体が距離vTだけ移動しているので、隣接時刻における
反射信号の位相間には、図8の(a)Trans.waveform
に示すように、位相差△θが生じる。ここで、大きい振
幅のパルスが周期T毎に送出される送波であり、小さい
振幅のパルスが反射信号である。 △θ=2kvT=(2v/c)ω0T=ω5T・・・・・・・・・・・(2) ここで、ω5=(2v/c)ω0であり、通常、ドプラ周
波数(rad/s)と呼ばれている。またkは波数(2
π/λ)である。この位相差△θは、次のようにして得
られる。先ず、位相差ベクトルYnは次式で示されるの
で、 Yn=Vn+l・Conjg0〔Vn〕・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) この位相差ベクトルYnの位相角から、アーギュメント
Ynは次式で得られる。 Arg・〔Yn〕=Arctan(YIn/YRn)=△θ ・・・・・・・・(4) ここで、YRnはYnの実部であり、YInはYnの虚部であ
る。位相差△θは、これにより求められ、血流の速度が
求まる。なおConjg0〔vn〕は複素共役、Arg.〔
〕は偏角を表わす。図8(b)のLow speed に示すよ
うに、通常の速度の血流では、位相差△θが正しく測定
される。しかし、図8(c)のHigh speedに示すよう
に、この位相差△θが±πを超えてしまうと、進相遅相
が反転するために血流方向が誤ってしまうことになる。
この限界は△θ=±πのときであつて、次の範囲であ
る。 |△θ|≦π ・・・・|ω5T|≦π ・・・|(2v/c)ω0T|<=π・・・・・・・・・・・・・・(5) ここで、上式(5)でω0を小さく選定することによ
り、ω5の計測領域を拡大させることもできる。すなわ
ち、測定深度L(=cT/2)が測定可能深度(不確定
性なく、測定することができる深度)であり、心臓血流
の計測ではL=15cm程度の距離が必要であるから、
送波間隔Tを小さくすることにも限界がある(T=25
0μm程度)。
【0011】そこで、図1A,Bにより本発明の装置ブ
ロックと、図2により本発明の動作原理、つまり通常の
限界を5倍以上に拡大する方法を説明する。図2(a)
のTrans.waveform に示すように、本発明では、2種類
の送波周波数f0(=ω0/2π)、f0’(=ω0’/2
π)の等間隔Tの送波を行う。図1A,Bにおいて、ト
ランスデューサ1、送波部3、受波部4、位相比較器
5,6、A/D変換器7,8、MTIフィルタ9,1
0、遅延回路11,12、自己相関器13,14、相関
器15は、従来の回路構成と同じである。本発明のパル
スドプラ計測装置で新たに設けた回路は、ATANメモ
リ17,18、位相差補正回路19、位相差の補正誤り
訂正器20、除算器21、および複素加算器16であ
る。ATANメモリ17は位相差ベク卜ルを位相差に変
換するためのメモリであり、ATANメモリ18は差の
位相差べクトルを差の位相差に変換するためのメモリで
あり、補正器19と訂正器20は差の位相差△△θによ
り、平均的位相差△θGを補正する回路、およびその補
正誤りを訂正する回路である。図1A,Bに示すよう
に、計測装置の出力としては、A2,A3,A4の3種類
の出力表示を取り出す。A4は2種類の送波パルスと受
波パルス間の位相差の平均をとった平均的位相差△θG
の表示出力であり、A3は差の位相差△△θにより平均
的位相差△θGに±nπを加えて補正した平均的位相差
Corr.〔△θG〕の表示出力であり、A2は血流の速度
v=c/(ω0’+ω0)・(Corr・〔△θG〕/T)の
表示出力である。図1A,Bに示すように、送波部3
は、異なる周波数ω 0 ,ω0の超音波パルスを血流2に
向けて、送波間隔Tで繰り返し送波する。位相比較器5
では、血流からの反射信号と周波数ω0の参照周波数か
らなる参照信号α=Acosω0t,α’=Asinω0’tと
の位相比較を行う。ただし、ω0’>ω0とする。また、
位相比較器6では、反射信号と周波数ω0’の参照周波
数からなる参照信号β=Acosω0’t,β’=Asin
ω0’tとの位相比較を行う。この場合における位相差
△θは、それぞれ送波周波数f0に対しては次の値とな
る。 △θ=2kvT=(2v/c)ω0T=ω5T ・・・・・・・・・・(6) ここで、k=2π/λ1である。λ1は、周波数f0の信
号の波長である。また、送波周波数f0’に対しては、
少し大きい位相差△θ’となる。 △θ’=2k’vT=(2v/c)ω0’T=ω5’T ・・・・・・(7) ここで、ω5’=(2v/c)のω0’であり、k’=2
π/λ2である。なお、λ2は周波数f0’の信号の波長
である。位相差△θ’と位相差△θの間の平均位相差を
位相差△θGとすれば、図2(b)のLow Speed に示
すようになる。 △θG=(△θ’+△θ)/2・・・・・・・・・・・・・・・(8−1) =(k’+k)vT・・・・・・・・・・・・・・・・・(8−2) =2π(1/λ2+1/λ1)vT・・・・・・・・・・・(8−3) =2π(f0十f0’)vT・・・・・・・・・・・・・・(8−4) ={2(ω 0 +ω0)/c}vT・・・・・・・・・・・(8−5) 図1A,BにおけるMTIフィルタ9,10は、位相比
較器5,6の出力である位相信号をハイパスフィルタリ
ングし、血管壁の動きによる低周波成分を除去する。こ
の場合、それぞれの送波周波数に対応する位相差ベクト
ルYn,Yn’は、複素相関器(自己相関器)13,14
により順次得られる。 Yn=Bexp(j△θ)・・・・・・・・・・・・・・・・・(9−1) Yn’=B’exp(j△θ)・・・・・・・・・・・・・・・(9−2) これらのベクトルYn,Yn’の位相角は雑音の影響によ
り変動するので、複素相関器(図示省略)により順次得
られる位相差ベクトルYn,Yn’の加算平均処理を行っ
て求める。すなわち、 ZK=ΣYn=Aexp(j△θ)・・・・・・・・・・・・(10−1) ZK’=ZYn’=A’exp(j△θ’) ・・・・・・・(10−2) の値を複素加算器16の出力として順次取り出す。この
ようにして、2種類の送波について、f0の位相差△θ
に関する位相差ベクトルZK、およびf0’の位相差△
θ’に関する位相差ベクトルZK’を得ることができ
る。これらの位相差から得られるドプラ周波数は、±1
/2Tでエリアシングを生じる。S/Nの観点から考え
ると、フレ−ムレイトを下げないためには、パケット内
で加算回数が半分になるため、従来よりも3dBだけ低
下する。そこで、位相差△θ0,△θ0’の平均的位相差
△θGと用いる。そのため、前式(10−1)(10−
2) から次式を導く。 Z=ZK十ZK’=Bexp(J△θG) ・・・・・・・・・・(11) なお、ZK=Aexp(j△θ),ZK’=A’exp
(j△θ’)である。
【0012】図3は、本発明における位相差ベクトルの
説明図である。図3(a)にはZK’の位相差ベクトル
が示され、また図3(b)にはZKの位相差ベクトルが
示されている。これらの位相差ベクトルZK,ZK’を
加算合成することにより、図3(c)に示すような合成
ベクトルZが得られる。従って、平均的位相差△θG
は、次式で表わされる。 △θG=Arctan(IZ/RZ)・・・・・・・・・・・・・(12−1) =(k’+k)vT ・・・・・・・・・・・・・・・(12−2) ={(ω0’+ω0)/c}vT ・・・・・・・・・・・(12−3) =ω7’T ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12−4) なお、RZはZの実部であり、IZはZの虚部である。
上式(12−4)の値を、図1A,BのATANメモリ
17の出力として得る。加算回路16は従来通りとな
り、位相差△θGのSNは3dB上がって従来と同じに
なる。また、速度の測定限界は位相差△θG=±πのと
き、すなわち下式の通りである。 |△θG|≦π |ω7’T|≦π |{(ω0’+ω0)/c}vT|≦π・・・・・・・・・・・(13−1) |v|≦c/(ω0’+ω0)・(π/T)・・・・・・・・・(13−2) このため、この位相差△θGは高速血流の計測において
は、±πの位相を超えるとエアリシング現象が生じ、方
向が正確でない。そこで、前述のように、差の位相差△
△θにより上記平均位相差△θGを補正する必要があ
る。一方、高限界速法により、図2(b)のLow speed
に示すように、位相差の差△△θ(=△θ’−△θ)
は、複素共役積により表わされる。 U=ZK’・Conjg〔ZK〕 =A’Aexp{j(△θ’−△θ)} =A’Aexp{j(△△θ)} =A’Aexp{j2(k’−k)vT} ・・・・・・・(14−1) =A’Aexp{j(2(ω0’−ω0)/c)vT}・・・(14−2) このようにして、差の位相差△△θは、複素共役積によ
り図1に示す複素相関器15の出力として、位相差の差
のベクトルとして得られる。従つて、ATANメモリ
(角度検出器)18の出力として位相差の差△△θを得
ることができる。 △△θ=Arctan(IU/RU) ・・・・・・・・・・・・(15−1) =2(k’−k)vT =(2(ω0’−ω0)/c)vT =ω7Conjg〔ZK〕T ・・・・・・・・・・・・・・(15−2) なお、RUはUの実部であり、IUはUの虚部である。
差の位相差△△θが低S/Nの場合には、誤差やバラツ
キが大きいが、概ねその位相差の値が得られる。なお、
このとき速度の測定限界は、△△θ=±πのとき生じ
る。すなわち、限界式は次の通りである。 |△△θ|≦π |ω7Conjg〔ZK〕T|≦π |{2(ω0’−ω0)/c}vT|≦π・・・・・・・・・・(16−1) |v|≦{c/2(ω0’−ω0)}・(π/T)・・・・・・(16−2) 前式(13−2)と上式(16−2)とを比較すること
により、本発明の測定限界は従来の{(ω0’+ω0)/
2(ω0’−ω0)}倍になることがわかる。
【0013】図4A,Bおよび図5は、それぞれ本発明
の位相差補正方法のアルゴリズムを示す説明図である。
前式(15−1)の差の位相差△△θを指標に用いて、
位相差△θと△θ’のベクトル和である平均的位相差△
θGのエリアシングを補正する方法を、図4A,Bによ
り説明する。補正アルゴリズムとしては、以下の式が用
いられる。 Corr.〔△θG〕=△θG+n・2π(ここで、nは整数)・・(17−1) その時の条件は、(2n−1)π<E0≦(2n+1)π ここで、E0=△△θ((ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0))・・・(17−2) また、Corr.〔△θG〕は、補正された平均的位相差△
θGを表わす。この方法においては、上式(17−2)
の指標が2πの範囲分解能で正しく求められるならば、
平均的位相差△θGが正しく補正される。図4Aは差の
位相差△△θの値を示す図であり、図4Bは平均的位相
差△θGの値を示す図であつて、それぞれの縦軸は+2
π,+4π,+6π,−2π,−4π,−6πが(a)
(b)に共通の目盛となっている。図4Bで、実線は△
θT,一点鎖線は△θ’T,点線は△θGTをそれぞれ
示している。例えば、図4Bに示すように、(17−
1)式において、n=1は位相差△θGが負方向ヘの1
度のエアリシングを補正することを意味している。すな
わち、実際の折線に対して+2πの操作を実施してい
る。また、n=−2は位相差△θGが正方向ヘの2度の
エリアシングを正しく補正することを意味している。す
なわち、実際の折線に対して−4πの操作を実施してい
る。さらに、n=0のときには、位相差△θGが従来の
計測範囲内にあるので、位相差△θGの補正の必要はな
い。図5は補正誤りの対策を示している。もし、E0
π<E0≦π+δ’であり、かつ位相差△θGが△eG
>π−γ’のとき、補正された位相差Corr.〔△θG〕
は、Corr.〔△θG〕−2πと訂正される。このように
して、図5においては、位相差△θGの3つの値(+π
に近い位相、−πの位相、−πに近い位相をいずれも白
丸で示す)を補正することにより、+2πされた位相
(+3πに近い位相、+πの位相、+πに近い位相をい
ずれも黒丸で示す)になる。さらに、初めの黒丸で示し
た位相差Corr.〔△θG〕は、補正誤りにより+3π近
辺に飛んでいるので、上記の通り訂正されている(白
丸)ことを表わしている。
【0014】図6は、詳しく説明するための図1におけ
る位相差補正器および補正誤り訂正器の各動作フローチ
ャートである。位相差補正器19では、図6の22に示
すアルゴリズムにより補正処理を行い、補正誤り訂正器
20では、図6の23で示すアルゴリズムにより誤り訂
正処理を行っている。過程22では、前式(16−1)
の第2項の補正値を、差の位相差△△θと(ω0’+
ω0)/2(ω0’−ω0)の乗算値E0を基にして検出し
(ステップ22−1)、ATANメモリ(角度検出器)
17の出力である平均的位相差△θGと、補正値(n・
2π)を加算する(ステッブ22−2)。しかしなが
ら、低S/N時には、例えば、位相差+π近辺では、指
標E0は雑音のために真値は+πを超えない値にもかか
わらず、誤って+πを超えた値を指示する。そのため、
補正アルゴリズム(17−1,17−2)は、n=0と
すベきところをn=1と誤り、平均的位相差△θGを誤
りの△θG+2πと補正することになる。これは重大な
問題である。逆に、真値は+πを超えた値であるにもか
かわらず、誤って+πを超えない値を指示した場合に
は、補正アルゴリズム(17−1)ではn=1とすベき
ところn=0と誤り、平均的位相差△θGを誤りの△θ
Gと補正することになる。すなわち、折り返しを補正す
ベきところを、そのままとなつてしまうので、この場合
にも重大な問題である。本発明の位相差補正誤り訂正器
20は、この問題を解決するもので、位相差の誤りを訂
正する。すなわち、図6のアルゴリズム23に示すよう
に、(16−2)式の差の位相差△△θと(ω0’+
ω0)/2(ω0’−ω0)とを乗じた指標E0が+π〜+
3πを示すとき(ステップ23−1)、位相差△θGに
+2πを加算することにより(ステップ23−2)、エ
アリシングしない位相差Corr.〔△θG〕が得られるは
ずである。ただし、その場合に、S/Nの低下に応じ
て、±(2n+1)π境界付近(nは整数)、例えば+
πにおいて補正誤りが生じる。指標E0が+π〜+3π
を示しても、位相差△θGが+πを超えない+π付近に
存在するときには、補正後の位相差△θGから−2πを
差し引くことにより(ステップ23−4)、補正誤りの
ない位相差Corr.〔△θG〕が得られる(18−1,1
8−2式のプロセスを示す)。すなわち、指標E0によ
り、補正後の位相差△θGは、次式(18)の誤り訂正
アルゴリズムが動作する。 (イ)Corr.〔△θG〕=Corr.〔△θG〕+2π・・・・・・(18−1) この時の条件は、(2n+1)π−δ’<E0≦(2n+1)π △θG<−π+γ’ ・・・・・・・・(18−2) ここで、E0=△△θ{(ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0)} 0<γ’≦0.5π、 0<δ’≦π (ロ)Corr.〔△θG〕=Corr.〔△θG〕−2π ・・・・・(18−3) この時の条件は、(2n+1)π<E0≦(2n+1)π十δ’ △θG>π−γ’ ここで、E0=△△θ{(ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0)} 0<γ’≦0.5π、 0<δ’≦π ここでは、例えば、γ’=0.5π、δ’=0.95π
が低S/N(約15dB程度)以下のときに有効であ
る。
【0015】図1の除算器21は、補正された平均的位
相差Corr.〔△θG〕からドブラ角周波数を求めるため
の除算器である。従って、ドプラ角周波数ω5’は、除
算器21により次式で求められる。 ω5’=Corr.〔△θG〕/T ・・・・・・・・・・・・・・・(19) ここで、ω5’={(ω0’+ω0)/c}v 従つて、上式(19)の値は、図1の除算器21の出力
端子A2から得られる。この場合、血流の速度による表
示は、次式により表わされる。 v=c/(ω0’+ω0)・(Corr.〔△θG〕/T)・・・・・(20) 出力端子A2には、除算値T、c/T(ω 0 +ω0)に
応じて、ドプラ角周波数ω5または速度vが出力され
る。なお、端子A3には、平均的位相差Corr.〔△e
G〕が、また端子A4には、補正前の平均的位相差△θ
Gが出力される。このようにして、図2(c)に示すよ
うな速い血流の場合に、+πを越えたときでも、正しく
方向を誤ることなく血流速度を計測できる。
【0016】このようにして、2つの異なる送波周波
数、例えばf0とf0’を使用することにより、従来の方
法ではエリアシング現象で方向の見分けがつかなくなっ
て、誤測定となる高速血流に対しても、本発明では正確
な方向で速度を測定でき、かつ従来と同じS/Nにより
測定可能である。ここで、計測可能なドプラ角周波数ω
5’の範囲は、次の通りである。 |△θG|≦π{(ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0)} |ω 5 |≦(π/T){(ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0)}・・(21) 上式(21)からも明らかなように、従来の方法におけ
る限界は、前出の通りπ/Tであるのに対して、本発明
では、不確定性なく測定できる最大ドプラ周波数は、
(π/T){(ω0’+ω0)/2(ω0’−ω0)}であ
る。従って、従来と比較すると、限界が(ω0’+ω0
/2(ω0’−ω0)倍だけ拡大されたことになる。例え
ば、ω0=3MHz,ω0’=3.6MHzのときには、
測定範囲が±π/Tから±5.5π/Tとなつて、5.
5倍に広げることができる。ここで、送波周期Tは従来
と同じであるから、測定深度を深<保ったままの状態
で、高速血流の正確な測定が可能となる。また、本発明
では、通常の複素相関処理を用いているので、得られる
ドプラ周波数はCFM(Color Flow Mapping)に用
いられている重心周波数である。すなわち、通常方式で
測定した位相差を補正する方法をとっているので、従来
と同じSNが保持できる。また、図2(a)の実施例で
は、1つの周波数ω0を複数回だけ周期Tで送波した後
に、他の周波数ω0’を複数回だけ周期Tで送波してい
るが、他の実施例として、2つの送波周波数ω0とω0
を交互に一定周期Tで送波する場合にも、本発明は適用
可能である。また、図1の実施例にて、自己相関器の代
りに、位相θの正弦、余弦成分をそれぞれ加算して位相
差ベクトルを検出する二軸演算器を用いることも可能で
ある。また、従来提案されている例えば、特開平2−1
47914号公報に記載されたドプラ測定装置にも、本
発明を適用することができる。なお、実施例では、超音
波について説明したが、光、電磁波、レーザ等の一般の
波動に対しても、本発明は適用可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
(イ)不確定性なく、測定可能な最大ドプラ周波数の限
界が、従来に比べて5倍以上に拡大でき、(ロ)補正の
ための加減算以外の処理を行わないので、信号対雑音比
はほぼ従来と同じである。また、(ハ)送波周期Tは従
来と同じであるため、測定深度を深く保持したままの状
態で、高速血流を正確に測定することができる。さら
に、(ニ)相関法を用いているので、フィルタの零点に
おけるゲインの低下に対して極めて有効である。
【0018】
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の一実施例を示すパルスドプラ計測装
置の全体ブロック図の一部である。
【図1B】本発明の一実施例を示すパルスドプラ計測装
置の全体ブロック図の他の一部である。
【図2】本発明の動作原理を示す説明図である。
【図3】本発明におけるベクトルZK,ZK′を加算合
成した位相差ベクトルの説明図である。
【図4A】本発明の位相差補正アルゴリズムの概念図の
一部である。
【図4B】本発明の位相差補正アルゴリズムの概念図の
他の一部である。
【図5】図4における位相差補正方法の説明図である。
【図6】本発明における位相差補正器および位相差補正
誤り訂正器の動作フロ−チャ−トである。
【図7】従来のパルスドプラ計測装置の概念図である。
【図8】従来のパルスドプラ計測法の動作原理を示す図
である。
【符号の説明】
1 トランスデュ−サ 2 血流 3 送波部 4 受波部 5,6 位相比較器 7,8 A/D変換器 9,10 MTIフィルタ 11,12 遅延回路 13,14 自己相関器 15 相関器 16 加算回路 17 ATANメモリ(位相差ΔθG用) 18 ATANメモリ(差の位相差ΔΔθ用) 19 位相差補正器 20 補正誤り訂正器 21 除算器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の周波数ω 0 をもつパルスおよび該
    第1の周波数ω 0 と異なる第2の周波数ω 0 ’をもつパル
    スを予め定めた周期で複数回繰り返し対象物送波し、
    前記対象物からの反射波を検出する送受波手段と、前記 反射波の位相を検出する位相比較手段と、 該位相比較手段から順次得られる位相信号から固定物の
    信号を除去するフィルタリング手段と、 該フィルタリング手段の出力位相信号のうち、前記第1
    の周波数ω 0 に対応する位相差ベクトルYと、前記第2
    周波数ω 0 に対応する位相差ベクトルY’とを求め
    る第1の位相差ベクトル検出手段と、前記位相差ベクトルY,Y’を それぞれ加算平均し
    均位相差ベクトルZ,Z’を求める手段と、前記 平均位相差ベクトルZとZ’とを加算し、和の位相
    差ベクトルZ0 得る手段と、前記 和の位相差ベクトルZ0から平均位相差△θGを得
    る手段と、前記 平均位相差ベクトルZとZ’との差から位相差の差
    のベクトルUを得る第2の位相差ベクトル検出手段と、前記 位相差の差のベクトルUから位相差の差△△θを得
    る手段と、前記 位相差の差△△θに比例する量を指標 0 として、
    該指標 0 の大きさに応じて前記平均位相差△θGに
    nπ(n:整数)を加算して前記平均位相差△θGを
    正する補正手段と、 該補正手段による補正誤りを訂正する訂正手段とを有
    することを特徴とする高限界速パルスドプラ計測装置。
  2. 【請求項2】 前記指標E0は、 0 =△△θ{(ω 0 ’+ω 0 )/[2(ω 0 ’−ω 0 )]} により与えられ、前記指標E 0 が、 (2n−1)π<E 0 ≦(2n+1)π を満たす時に、前記補正手段は、補正された前記平均位
    相差△θGを、 Corr.(△θG)=△θG+2nπ として求め、1<γ’≦0.5π、0<δ’≦πとし
    て、前記訂正手段は、 (2n+1)π−δ’<E 0 ≦(2n+1)π、および、△θG<−π+γ’ を満たす時に、前記Corr.〔△θG〕に2πを加算し、 (2n+1)π<E 0 ≦(2n+1)π+δ’、および、△θG>π−γ’ を満たす時に、前記Corr.〔△θG〕から2πを引算し
    て、 前記補正手段による 補正誤りを訂正することを特徴とす
    る請求項1に記載の高限界速パルスドプラ計測装置。
  3. 【請求項3】 前記γ’が0.5π、前記δ’が0.9
    5πに等しいことを特徴とする請求項2に記載の高限界
    速パルスドプラ計測装置。
  4. 【請求項4】 前記送受波手段は、前記第1の周波数ω
    0 をもつパルスを複数回繰返し前記対象物に送波した後
    に、前記第2の周波数ω 0 ’をもつパルスを複数回繰返
    し前記対象物に送波することを特徴とする請求項1に記
    載の高限界速パルスドプラ計測装置。
  5. 【請求項5】 前記送受波手段は、前記第1の周波数ω
    0 をもつパルスと前記第2の周波数ω 0 ’をもつパルスと
    を、前記予め定めた周期で交互に複数回繰返し前記対象
    物に送波することを特徴とする請求項1に記載の高限界
    速パルスドプラ計測装置。
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