JP2950719B2 - スプレー糊の製造方法 - Google Patents

スプレー糊の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙等の被着面にスプレ
ー噴射により粘着性微球体を吹き付けて再剥離可能な粘
着性を付与するスプレー糊の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、紙などの基材の一部に微球状
の感圧性粘着剤層が形成された再剥離性メモ用紙パッド
や開閉自在の封筒が市販されている。また、基材にスプ
レーして使用するスプレータイプの微球状感圧性粘着剤
が市販されている。このようなスプレータイプ向けに、
(メタ)アクリレート、該(メタ)アクリレートと共重
合可能な水溶性モノマー及び多官能モノマーを含有する
微球状感圧性粘着剤組成物が開示されている(特開平4
−117478号公報)。しかしながら、上記粘着剤組
成物には、有機溶剤としてアルコール、アセトン、n−
ヘキサン等を含有するため、作業環境や人体に悪影響を
及ぼすばかりでなく、基材にスプレーされた粘着剤が乾
燥するのに時間がかかるという問題点があった。
【0003】また、上記粘着剤を調製する製糊工程で
は、微球体を有機溶剤で膨潤させ、さらにその他の添加
剤を有機溶剤で溶解させるので時間がかかり、通常、4
〜5日間を要するという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業環境の
汚染や人体に悪影響をもたらす有機溶剤の使用を最低限
に抑制すると共に、製糊工程に要する時間を短縮し、さ
らに使用時において基材等に対するスプレー性がよく、
かつスプレーされた粘着剤の乾燥が迅速なスプレー糊の
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のスプレー糊の製
造方法は、平均粒径10〜100μmのアクリル樹脂系
粘着性微球体100重量部及びセルロース系化合物又は
環化ゴム0.5〜10重量部をスプレー缶に充填した
後、該スプレー缶にエアゾル噴射剤400〜1,000
重量部を注入密閉し、前記アクリル樹脂系粘着性微球体
を膨潤分散させると共に、セルロース系化合物又は環化
ゴムを溶解することを特徴とする。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。上記ア
クリル樹脂系粘着性微球体としては、例えば、(a)
(メタ)アクリレート、(b)該(メタ)アクリレート
と共重合性を有する水溶性モノマー及び(c)分子内に
2個以上の重合性不飽和基を有する油溶性の多官能性モ
ノマーを含有するモノマー組成物を、油溶性重合開始剤
及び界面活性剤の存在下で水性懸濁重合することによっ
て得られる。
【0007】上記(メタ)アクリレート(a)として
は、アルキル基の炭素数4〜12のものが好ましく、例
えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオク
チル、(メタ)アクリル酸イソノニル等が挙げられる。
【0008】上記(メタ)アクリレート(a)と共重合
性を有する水溶性モノマー(b)としては、例えば、
(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン
酸及びこれらの塩等が挙げられる。
【0009】上記モノマー組成物中、上記水溶性モノマ
ー(b)の量が少なくなると微球体が凝集し易く、多く
なると適度の粘着性や柔軟性が得られなくなるので、上
記(メタ)アクリレート(a)100重量部に対して、
水溶性モノマー(b)1〜10重量部が好ましい。
【0010】上記多官能性モノマー(c)は、分子内に
2個以上の重合性不飽和基を有し、油溶性であって実質
的に水に不溶であり、かつ上記(メタ)アクリレート
(a)と相溶するものが好ましく、このような多官能性
モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレ
ングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
【0011】上記モノマー組成物中、多官能性モノマー
(c)の量が少なくなると製造時の架橋反応が安定して
起こらず、品質にバラツキを生じ、多くなると架橋の度
合いが高くなり粘着力の再現性が悪くなるので、上記
(メタ)アクリレート(a)100重量部に対して、多
官能性モノマー(c)は0.08〜0.15重量部が好
ましい。
【0012】上記重合開始剤は、熱などにより分解して
ラジカルを発生し、油溶性であって実質的に水に不溶で
あり、アクリル系モノマーに可溶なものが好適に使用さ
れる。このような重合開始剤としては、例えば、アゾビ
スイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパー
オキサイド等の過酸化物等が挙げられる。
【0013】上記重合開始剤の使用量は、モノマー全成
分100重量部に対して、0.05〜0.5重量部が好
ましい。
【0014】上記界面活性剤としては、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤;ポリ
オキシエチレンラウリルアルコールエーテル等の非イオ
ン性界面活性剤が好適に使用される。
【0015】上記アクリル樹脂系粘着性微球体は、上記
(メタ)アクリレート(a)、上記水溶性モノマー
(b)及び多官能性モノマー(c)を含有するモノマー
組成物を、油溶性重合開始剤及び界面活性剤の存在下で
水性懸濁重合することによって得られる。実際には、上
記水性懸濁重合において、重合時に部分架橋された微球
状重合体を含む水懸濁液が得られる。
【0016】次いで、この微球状重合体を包んでいる界
面活性剤を失効させるために、アセトン又はアルコール
等を添加し攪拌後放置することにより、微球状重合体が
水系より分離し浮上する。浮上した微球状重合体を水
洗、脱水することにより、粘着性微球体の塊状物が得ら
れる。
【0017】上記粘着性微球体の粒径は、小さくなると
塗布面の凹部に埋没し、大きくなると噴霧性が低下する
ので、10〜100μmに限定され、好ましくは20〜
70μmである。
【0018】本発明のスプレー糊の製造方法は、上記ア
クリル樹脂系粘着性微球体及びセルロース系化合物又は
環化ゴムをスプレー缶に充填した後、該スプレー缶にエ
アゾル噴射剤を注入し、密閉する。エアゾル噴射剤によ
り、上記微球体が分散膨潤せしめられると共に、セルロ
ース系化合物又は環化ゴムが溶解せしめられる。なお、
溶解時間は常温で1日以内である。
【0019】上記セルロース系化合物としては、例え
ば、ニトロセルロース(粉体)(大日精化社製)などが
好適に使用される。また、上記環化ゴムとしては、大日
精化社製粉体などが好適に使用される。
【0020】上記セルロース系化合物又は環化ゴムの添
加によって、スプレー糊の塗布面に強力な密着力が付与
されると共に糊残りが改善され、塗布面への貼着け・剥
離を繰り返し行うことができるようになる。
【0021】上記セルロース系化合物又は環化ゴムの使
用量は、少なくなると被着体への糊残りが改善されず、
多くなるとスプレー糊の粘着力が低下するので、上記粘
着性微球体100重量部に対して0.5〜10重量部に
限定される。
【0022】上記エアゾル噴射剤としては、ジメチルエ
ーテル(以下DMEという)単体、もしくはDMEと液
化石油ガス(以下LPGという)との混合物が好適に用
いられる。
【0023】上記エアゾル噴射剤の使用量は、少なくな
るとスプレー性が低下し、多くなるとスプレー圧力が高
くなり過ぎるので、粘着性微球体100重量部に対して
400〜1,000重量部に限定される。
【0024】上記スプレー缶としては、通常、殺虫剤や
化粧品などのスプレーに使用されているものが用いられ
る。
【0025】
【作用】本発明のスプレー糊の製造方法は、エアゾル噴
射剤によって粘着性微球体を膨潤させ、さらにセルロー
ス系化合物又は環化ゴムを溶解させるので、有機溶剤を
殆ど使用しない。従って、溶剤の使用に伴って起こる作
業環境の汚染や人体への悪影響がなく、さらに製糊工程
に要する時間を大幅に短縮でき、基材に塗布されたスプ
レー糊は塗布後迅速に乾燥する。また、セルロース系化
合物又は環化ゴムが添加されることにより、被着体への
糊残りを改善する。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜3)粘着性微球体の調製 アクリル酸2−エチルヘキシル291重量部、アクリル
酸9重量部及びジビニルベンゼン0.3重量部からなる
モノマー組成物に、純水1000重量部、界面活性剤と
してドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6.66重
量部及びpH調整用水酸化ナトリウム5.4重量部から
なる水性懸濁液を40℃で攪拌し、モノマー液滴の粒径
を30μm程度に揃えた後、75℃の温度に昇温して5
時間懸濁重合を行った。
【0027】次に、界面活性剤を失効させるために、得
られた水性懸濁液に対して重量比で25%のアセトンを
加えて攪拌、放置し、微球状重合体を浮上、分離させ
た。しかる後、遠心分離機を用いて水洗を繰り返して、
含水分が15重量%以下となるまで脱水し、粘着性微球
体を塊状物として取り出した。
【0028】スプレー糊の調製 上記粘着性微球体100重量部と、表1に示した所定量
のセルロース化合物又は環化ゴムとをスプレー缶に充填
した後、表1に示した所定量のエアゾル噴射剤(DME
単体又はDMEとLPGの混合物)を添加して粘着性微
球体を膨潤させると共に、セルロース系化合物又は環化
ゴム(いずれも大日精化社製)を溶解させることにより
スプレー糊を調製した。
【0029】(比較例1、2)実施例で得られた粘着性
微球体100重量部を、表2に示した所定量のn−ヘキ
サン、アセトン及びエタノールから選ばれた1種以上の
溶剤によって膨潤させ、表2に示した所定量のセルロー
ス系化合物〔硝化綿溶液(大日精化社製)〕又は環化ゴ
ム〔環化ゴム溶液(大日精化社製)〕を加えて溶解した
後スプレー缶に充填し、さらにエアゾル噴射剤(DME
単体又はDMEとLPGの混合物)を添加することによ
りスプレー糊を調製した。
【0030】スプレー糊の性能評価 上記実施例及び比較例で得られたスプレー糊につき下記
の性能評価を行い、その結果を表1及び表2に示した。 1)スプレー性 スプレー糊を20cm離れた紙基材に噴射し、糊滴が均
一な霧状となって噴射され、かつ糊滴が基材面上に均一
に塗布されるかどうかを肉眼で観察した。 2)乾燥性 スプレー糊を20cm離れた紙基材に噴射し、指触によ
り噴射された糊滴が乾燥して粘着性を発現するまでの時
間を測定した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明のスプレー糊の製造方法の構成
は、上述の通りであり、有機溶剤の使用を最低限に抑制
するので、製糊工程に要する日数(溶剤を使用する従来
の方法では4〜5日を要する)を1日に短縮することが
でき、作業環境の汚染や人体への悪影響を防止すること
ができる。また、得られたスプレー糊は、基材等に対す
るスプレー性がよく、かつ迅速に乾燥して粘着性を発現
するので、塗布後すぐに被着体を貼着けることができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径10〜100μmのアクリル樹脂
    系粘着性微球体100重量部及びセルロース系化合物又
    は環化ゴム0.5〜10重量部をスプレー缶に充填した
    後、該スプレー缶にエアゾル噴射剤400〜1,000
    重量部を注入密閉し、前記アクリル樹脂系粘着性微球体
    を分散膨潤させると共に、セルロース系化合物又は環化
    ゴムを溶解することを特徴とするスプレー糊の製造方
    法。
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