JP2942593B2 - 被写体距離検出装置 - Google Patents

被写体距離検出装置

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JP2942593B2 JP15711590A JP15711590A JP2942593B2 JP 2942593 B2 JP2942593 B2 JP 2942593B2 JP 15711590 A JP15711590 A JP 15711590A JP 15711590 A JP15711590 A JP 15711590A JP 2942593 B2 JP2942593 B2 JP 2942593B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、被写体距離検出装置、更に詳しくは被写
体に対して赤外光等のパルス光を投射し、被写体からの
反射光に基づいて被写体距離を検出するアクティブ式の
被写体距離検出装置に関するものである。
[従来の技術] スチルカメラやビデオカメラ等に適用されるオートフ
ォーカス(以下、AFと略記する)装置には、大きく分け
て2つの方式がある。1つは被写体の輝度分布情報を利
用するパッシブ方式、他の1つは自ら投光手段を有し、
その投光信号の反射光によって距離を測定する、いわゆ
るアクティブ方式である。アクティブ方式は構成が簡単
で廉価であるため普及率は高いが、最大の欠点は、反射
光の大きさが被写体距離が遠くなるにつれて小さくな
り、S/N比の劣化からAF演算が不正確になるので、測距
可能なレンジが比較的近距離に限定されてしまうことで
ある。特に、反射光が全く返ってこない風景など、無限
遠といわれている被写体に対しては、回路内のノイズ成
分のみによってAF演算が行われることとなるが、ノイズ
というものは乱数的に発生するため、遠距離ほど誤測距
を起こす可能性が高かった。
そこで従来、被写体の反射率に左右されやすいもの
の、受光手段へ入射される全反射光の光量、即ち強度を
信号として、ある基準電圧と比較して無限遠の判定を行
うような手段が提案されている(特開昭59−228212号公
報,特開昭60−244807号公報等参照)。この手段によれ
ば、比較的遠距離までの判別が可能となる。
次に、一般的に知られている三角測距法に基づくアク
ティブ式AF装置の構成を第6図によって説明すると、赤
外発光ダイオードIRED1で発光した光は、投光レンズ2
で集光されて被写体3に向けて照射され、その反射光は
受光レンズ4により半導体素子からなる周知の位置検出
装置(以下、PSDと略記する)5上に結像される。このP
SD5はその結像位置に応じてI1およびI2が分流され、こ
の分流する光電流I1およびI2はAF用IC6に供給される。
このAF用IC6は、IRED駆動用トランジスタ1Aを介し上記I
RED1をパルス駆動すると共に、上記PSD5からの光電流
I1,I2に基づく測距データをCPU7に供給する。
一方、被写体の明るさを電気信号に変換する露出制御
(以下、EEと略記する)用受光素子8は、EE用IC9と組
み合わされて適正露出を制御する。また上記CPU7は、カ
メラ全体のシーケンスをつかさどりシャッタの開口時間
や、ピント調節用のレンズを駆動するための演算等も行
なうものである。CPU7の出力は、ドライバ10によってシ
ャッタやフィルム巻き上げおよびレンズ繰り出しを行な
う動力源となるモータ11を駆動する。
ここで、上記PSD5によって被写体距離を測る赤外光投
射式三角測距の動作原理について述べる。受光レンズ4
の光軸をPSD5の中心線に一致させてこれを原点としたと
き、反射光の入射位置をx,投光レンズ2と受光レンズ4
との主点間距離、すなわち、基線長をs、受光レンズ4
の焦点距離をf0とすれば、被写体距離は、 =s・f0/x ……(1) で与えられる。
IRED1による被写体の反射光によりPSD5で発生する光
電流I1,I2は、共に反射光強度に比例するが、光電流比I
1/I2は反射光強度には依存せず、入射光位置xのみで決
定される。PSD5の全長をtとすれば、 となる。上式に(1)式を代入すれば、 となるから、PSD5の光電流I1/I2が求まれば、被写体距
離が一義的に決定されることになる。
上記(2)式を変形すると、 となり、光電流I1およびI2が十分大きい近距離には、こ
の(3)式より高精度で距離情報を求めることができ
る。即ち、 しかし、遠距離になると、PSD5の光電流I1,I2が小さく
なり、相対的にノイズ成分IN1,IN2が増加するため、上
記(4)式は次の(5)式のように書き換える必要があ
る。
(4)式を理論値としたとき、(5)式で求められる
1/の誤差Δ1/は、 となる。
ここで、上記(6)式の場合は、比の演算が行われた
後なので、いくら積分の回数を増加させても誤差はゼロ
とはなりにくい。
一方、三角測距とは異なるが、PSD5の信号光電流I1,I
2の和を用いても測距をすることが可能である。
そこで、本出願人は先に特開平1−291111号によっ
て、近距離の被写体に対しては上記(4)式で与えられ
る比の演算を用い、遠距離の被写体に対しては光量積分
結果による測距を行うようにしたアクティブ式AF回路を
提案した。
この特開平1−291111号のAF回路は、第7図に示す如
く構成されていて、比 の演算回路15の出力結果と光量積分演算を行う加算回路
16の出力結果を選択的に同一の積分回路20で処理するよ
うにしたものである。
即ち、PSD5からの光電流I1,I2を低入力インピーダン
スのアンプ12,13にそれぞれ入力し、光電流I1,I2から定
常光に基づくDC電流成分を分離した後、増幅する。そし
て、その各出力を演算回路15,加算回路16にそれぞれ入
力する。加算回路16は光電流I1,I2を加算し、その出力I
1+I2は比較器18の一方の入力端子に供給される。比較
器18の他方の入力端子には比較信号発生回路17の出力I
refが供給される。
演算回路15は光電流I1,I2の比に応じた を演算し、その出力をスイッチ19を介して積分回路20に
入力する。また、上記加算回路16の出力と比較信号Iref
は減算回路23にも供給され、減算回路23は遠距離の測距
のために反射光の強度に応じた信号Iref−(I1+I2)を
演算する。減算回路23の出力がスイッチ22を介して積分
回路20に入力される。そして、積分回路20の出力がAFデ
ータとして取り出される。なお、積分開始時に積分回路
20にはリセット回路21によって所定の積分開始電圧が与
えられる。
上記スイッチ19は比較器18の出力により制御され、ス
イッチ22は比較器18の反転出力により制御される。この
ため、I1+I2とIrefとの大小関係に応じて積分回路20は
演算回路15の出力、または減算回路23の出力の何れかに
基づいた積分演算を行う。
ここでI1+I2がIrefより大きい場合は被写体が近距離
であり、光電流I1,I2のS/N比が良いと判定でき、逆に、
I1+I2がIrefより小さい場合は被写体が遠距離であり、
演算回路15の精度の確保が困難であると判定し、このと
きにはスイッチ19をオフしスイッチ22をオンして減算回
路23の出力Iref−(I1+I2)を積分回路20に入力する。
[発明が解決しようとする課題] ところが、この特開平1−291111号で提案した技術手
段では、I1+I2の値で2つの測距手段を切換えているた
め、ランダムなノイズにより誤った切換が行われること
があり、また測距手段の切換付近では不安定な部分があ
り、出力値と距離の関係に不連続な点が生じることがあ
るという欠点を有している。また更に、従来の技術手段
においては遠距離側の演算は、Iref−(I1+I2)という
簡易的な演算結果を分割して判定しようとしているた
め、遠距離側の高精度の測距はできなかった。
本発明の目的は、三角測距法と光量との2種類の距離
測定を切換使用するにあたり、上記従来技術の欠点を除
去するために、積分によるノイズ相殺効果を巧みに利用
し、比演算用と光量用の2つの積分手段を用い、これに
よってランダムノイズを除去し正確な測距値を得るよう
にした被写体距離検出装置を提供するにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明による第1の被写体距離検出装置は、被写体に
向けてパルス光を投射する投光手段と、この投光手段に
よる被写体からの反射光を受光し、被写体距離に応じた
割合で第1電流値と第2電流値とを出力する位置検出素
子とを有した被写体距離検出装置において、上記第1電
流値と第2電流値との加算値の積分動作を所定回数行わ
せる第1積分回路と、この第1積分回路とは別に設けら
れ、上記電流値の比演算値の積分動作を所定回数行わせ
る第2積分回路と、上記第1積分回路の出力に基づいて
被写体距離を算出する第1算出手段と、上記第2積分回
路の出力に基づいて被写体距離を算出する第2算出手段
とを有した演算手段と、を具備し、上記第1算出手段の
出力に基づいて、上記第1算出手段の出力と上記第2算
出手段の出力のいずれかを確定距離値とすることを特徴
とする。
また、本発明の第2の被写体距離検出装置は、上記第
1の被写体距離検出装置において、上記第1算出手段の
出力が所定値より近距離を示すときは上記第2算出手段
の出力を確定距離値とし、上記第1算出手段の出力が所
定値より遠距離を示すときは、この第1算出手段の出力
を確定距離値とすることを特徴とする。
また、本発明の第3の被写体距離検出装置は、上記第
1の被写体距離検出装置において、上記投光手段による
上記パルス光の投射時に、上記第1積分回路と上記第2
積分回路を同時に動作させ、上記パルス光の投射終了後
に、上記第1積分回路と上記第2積分回路の各積分値を
順次読み出すことを特徴とする。
また、本発明の第4の被写体距離検出装置は、被写体
に向けてパルス光を投射する投光手段と、この投光手段
による被写体からの反射光を受光し、被写体距離に応じ
た割合で第1電流値と第2電流値とを出力する位置検出
素子とを有した被写体距離検出装置において、上記第1
電流値と第2電流値との加算値の積分動作を所定回数行
わせる第1積分回路と、この第1積分回路とは別に設け
られ、上記電流値の比演算値の積分動作を所定回数行わ
せる第2積分回路と、上記第1積分回路の出力に基づい
て被写体距離を算出する第1算出手段と、上記第2積分
回路の出力に基づいて被写体距離を算出する第2算出手
段とを有した演算手段と、を具備し、上記第1および第
2積分回路の積分動作の終了後、いずれか一方の積分回
路の積分値を読み出し、この積分値に基づいて被写体距
離を上記第1または第2算出手段により算出し、この算
出された被写体距離に応じて他方の積分値の読み出しを
行うか否かを決定することを特徴とする。
[実 施 例] 以下、図示の実施例により本発明を説明する。
第1図は、本発明の基本概念を示す被写体距離検出装
置の構成ブロック図である。この第1図において、IRED
1,IREDドライバ1A,PSD5,投光レンズ2,受光レンズ4,CPU
で構成される演算制御回路7およびアンプ12,13等は、
前記第6図,第7図に示した従来のものと同様に構成さ
れている。
上記PSD5の光電流出力I1,I2は、それぞれ低入力イン
ピーダンスのプリアンプ12,13を含む定常光除去回路12
0,130によって定常光によるDC電流成分を分離され、そ
の各出力は加算回路16と比演算回路15とにそれぞれ入力
される。そして、加算回路16によって加算された第1電
流I1と第2電流I2の加算電流が第1積分回路30に入力せ
られ、ここで所定回数の積分動作が行われる。また、比
演算回路15は両電流I1,I2の比演算を行い、その出力を
第2積分回路31に入力し、ここで所定回数の積分動作を
行う。この積分動作によって、被写体に向けてIRED1が
複数回発光し、その反射光を受けて出力された光電流
I1,I2に含まれているランダムノイズは、そのたびに相
殺され積分効果が発揮される。
次いで、第1積分回路30と第2積分回路31の出力は、
CPUからなる演算制御回路7に入力される。この演算制
御回路7は、上記第1積分回路30の出力の平方根に基づ
いて被写体距離を算出する第1算出回路および上記第2
積分回路31の出力に基づいて被写体距離を算出する第2
算出回路を有しており、それぞれの算出を行う。そし
て、第1算出回路の出力が記憶手段24から入力される基
準値としての所定の距離値CHより近距離を示すとき
は、上記第2算出手段の出力を確定距離値とし、第1
算出回路の出力が上記基準値CH-より遠距離を示す場
合は、この第1算出手段の出力を確定距離値として出
力する。また、この演算制御回路7はタイミング回路33
を介して上記第1および第2積分回路30,31と上記IRED
ドライバ1Aの動作を制御する。
第2図は、上記第1図に示した本発明の基本概念に従
って、より具体的に構成した本発明の距離検出装置の実
施例を示したものである。この実施例におけるPSD5、ア
ンプ12,13等は、上記第1図のものと同一の機能を持
つ。また、PSD5で発生した光電流I1,I2の2つの信号
を、それぞれ増幅し加算回路16と比演算回路15に導く回
路系は、各々全く同様に形成されるので、ここでは一方
の光電流I1の回路系のみについて説明する。
被写体にカメラを向けた場合、一般に被写体は太陽光
や人工照明光によって定常的に光を照射されているた
め、PSD5には信号光以外にもそれらによる定常光が入射
しており、PSD5はこれらによる定常光電流I0を出力して
いる。AFの演算においては、この定常光電流I0を除去し
てIRED1(第1図参照)による信号光電流I1,I2のみを弁
別して取り出す必要がある。
従って、先ずこの定常光電流の除去動作について説明
する。この定常光電流I0と信号光電流I1,I2の弁別は、
基本的にはIREDが発光していない状態と発光した状態と
で定常光電流I0の成分は変化しないから変化分は信号光
電流I1,I2であると判断することにより行われる。
IRED1の発光前、定常光電流I0がアンプ12(13)に低
入力インピーダンスにより吸い込まれ、トランジスタ40
(51)で増幅される。この増幅電流は、カレントミラー
回路41,43(52,54)によって圧縮ダイオード46(57)に
流れ込むが、このとき圧縮ダイオード46(57)の電位が
上記電流I0の流入によって高くなると、ホールドアンプ
48(59)が働いてトランジスタ50(61)のベース電位を
制御して上記定常光電流I0をGNDに捨てようとする。
上記ホールドアンプ48(59)の+側の入力端には、定
電流源45(56)の定電流IDBでバイアスされた圧縮ダイ
オード46(57)の電圧が、また−側の入力端には定電流
源68により同じく定電流IDBによってバイアスされた圧
縮ダイオード69の電圧が各々バッファ47(58),67をそ
れぞれ介して印加されているため、ホールドアンプ48
((59)が機能している以上、圧縮ダイオード46(57)
には、定常光電流I0による電流は流入しないようになっ
ている。即ち、図中、矢印Xで示すライン間には電流の
流れがない状態で、この回路は安定している。
次に、IRED1が発光した場合は、定常光電流I0に信号
光電流I1(I2)がプラスされた状態でプリアンプ12(1
3)に入力されてくる。このとき、IRED1の発光に同期し
てホールドアンプ48(59)はオフするので、定常光電流
I0はホールドコンデンサ49(60)によって記憶されてい
る電位に基づいてトランジスタ50(61)を通じてGNDに
捨てられるが、信号光電流I1(I2)だけはトランジスタ
40(51)によって増幅され、カレントミラー回路41,43
(52,54)を介して圧縮ダイオード46(57)に流れ込
む。このとき、定電流源45(56)はホールドアンプ48
(59)と同様に、図中、符号B0で示すラインにタイミン
グ回路33から出力されるバイアスカット信号Bによって
オフされるので、圧縮ダイオード46には信号光電流I1
みによる圧縮電圧が生じる。同様に信号光電流I2も定常
光電流I0を除去されて圧縮ダイオード57に流入する。
これらの圧縮電圧VA,VBは上記バッファ47,58をそれぞ
れ介して、トランジスタ62,63、定電流源64からなる比
演算回路15に入力される。また積分コンデンサ65,リセ
ット回路66で第2積分回路31を構成している。
この比演算回路15は、IRED1の発光に同期させて定電
流源64をオンさせると、積分電流IINTは、 の関係を満たすので、積分コンデンサ65には、 の電圧信号が発生する。
ここで、nはIRED1の発光回数 Iφは定電流源64の電流値 τは1回の積分時間 Cは積分コンデンサ65の容量 である。
上記リセット回路66は、IRED1の発光に先立って積分
コンデンサ65の電位を初期状態にし、積分電圧VINT=φ
とする働きをする。
上記(8)式のVINTは、演算制御回路(CPU)7がA/D
変換によって読み取るが、前記(4)式,上記(8)式
より が成り立つので、VINTより距離情報1/が求められる。
以上が本実施例における比演算による距離情報算出の
動作である。
次に、光電流I1,I2の加算値、即ち光量の積分動作で
あるが比演算動作と同様に、増幅された信号光電流I1,I
2はカレントミラー回路41,42、52,53によって加算回路1
6に導かれる。
ここで、上記カレントミラー回路を構成するトランジ
スタ42,53には、上記信号光電流I1,I2以外にもバイアス
電流を定常的に流している。これは上記トランジスタ4
0,41,42,43(51,52,53,54)は、バイアスしておかない
とIRED1の信号電流に対する応答性が悪くなるからで、
前述した定常光除去動作によってラインXの電流がφと
なる状態において定電流源44(55)の流す定電流IPB
よってそれぞれバイアスされている。
そのため、光量積分回路はこの定電流IPBによるバイ
アスを除去して信号光電流I1およびI2のみを積分する回
路となっている。つまり、IRED1の発光以前にトランジ
スタ42,53より流入してくる電流を除去し、それを引い
た電流I1+I2のみを積分するということで、既に述べた
定常光除去回路と同様の動作を行う。
そして、上記加算回路16に接続されているスイッチン
グ回路は、IRED1の発光以前はスイッチ72,83がオン、ス
イッチ70,71はオフ状態となっているので、バイアス電
流の両チャンネル合わせて2IPB分はホールドアンプ76の
動作によってGNDに捨てられる。それは抵抗75に電流が
流れようとすると、その電圧降下をホールドアンプ76が
検出してトランジスタ78を制御するからである。即ち、
この場合、矢印の方向に電流が流れようとすると、ホ
ールドアンプ76の+側の入力端の電位が上がり、トラン
ジスタ78はコレクタ電流を増しての方向への流れを抑
えようとする。また反対に矢印の方向に電流が流れよ
うとすると、ホールドアンプ76の−側の入力端の電位が
上がり、トランジスタ78はコレクタ電流を減らしての
方向への流れを抑えようとする。
このように、バイアス電流2IPB分の中に含まれるノイ
ズ成分によって抵抗75に対し、どちらの方向へ電流が流
れようとしても、この回路では敏感にそれを除去する。
次に、IRED1が発光すると、スイッチ72,73はタイミン
グ回路33からの積分信号INTによりオフ、スイッチ70,71
はオンするので、ホールドコンデンサ77の記憶した電荷
に基づいてバイアス電流はトランジスタ78により捨てら
れながら信号光電流I1,I2に基づく電流のみが矢印の
方向の経路で、第1積分回路30へ導入される。この第1
積分回路30は積分アンプ79と積分コンデンサ80とからな
る綱領積分回路で構成されており、上記信号光電流I1,I
2の加算値を積分する。
この積分は、上記増幅用トランジスタ40,51の電流増
幅率をβとすると、積分アンプ79の出力電圧VpINTは、 となる。ここで上記Cpは積分コンデンサ80の容量であ
る。前記比演算動作と同様にリセット回路81は、IRED1
の発光前に、上記積分アンプ79の出力電圧VpINTを初期
状態にリセットする役目をする。そして、演算制御回路
(CPU)7がA/D変換によって上記VpINTを読みとって後
述する(14)式に従って距離情報1/が求められる。
ここで被写体の反射率は一定、IREDの投光スポット
は、被写体に全部当っていると仮定すると、光の拡散の
原理により ここで、ノイズ電流INを想定すると、 演算をする前では ここで、前記(6)式と(13)式を比較してみる。こ
の両式においては、一瞬の短時間の測距であれば、ノイ
ズ成分IN(またはIN1,IN2)が与える誤差Δ1/に大き
な差はないが、この測距動作を長時間、多数回行うとき
には差異が出てくる。即ち、ノイズ成分IN(またはIN1,
IN2)はランダムなノイズであるので、積分すればする
程、0に近づくものである。
従って、上記(13)式は前記(6)式の場合と異なり
積分すればする程、0に近づき誤差が小さくなる。
従って、上記(11)式と(10)式より となる距離情報1/を求めることができる。
以上のAF動作のタイミングチャートを第3図に示す。
このタイミングチャートに示すように、光量積分信号V
pINTと比演算の積分信号VINTの読み出しは、演算制御回
路(CPU)7で直接読みとる場合には時点イ,ロのタイ
ミングで読み出す。また、一般に知られる二重積分によ
るA/D変換の場合には、時点イ′,ロ′のタイミングで
各々t1,t2の時間を読み取るようにする。
また、上述の定数Kは、IRED1の光量、PSD5の光電変
換効率、ブリアンプ12,13の増幅率、AF用投・受光レン
ズ2,4のバラツキを補正する定数であり、前記記憶手段2
4(第1図参照)にて、これらのバラツキを製品の1つ
1つについて補正するための補正データとして記憶して
上記(11)式による測距演算を、より高精度で実現可能
にしている。
次に、第4図に上記の2つの測距手段を有する被写体
距離検出装置の実際の距離の割出しのフローチャートの
一例を示す。このフローでは上記(14)式は単純化して という形にしてあるが、IpDATAは光量積分信号VpINT
演算制御回路(CPU)7が読み込んだディジタル値であ
る。また上記(9)式も比演算信号VINTを演算制御回路
(CPU)7が読み込んだディジタル値を、ADと表現し、 という形に単純化してある。ここで、M,Nは定数であ
る。
また、上記第4図のフローチャートではIRED1の発光
回数は、例えば第16回で、光量積分による測距結果が10
m以上のときは比演算による測距は、精度が前述の理由
により劣化していると考えられると言うことと、タイム
ラグの削減も考えて、比演算の読み出しは行わない例を
挙げてあるが、これらの数値を測距システムによって変
更することができるのは言う迄もない。例えば、IRED1
の被写体に対する照射光量が多く、距離15mの被写体に
対して十分に、その反射光量により比演算が精度良く行
えるような場合には、切換距離を15mにしてもよいし、
発光回数もタイムラグが許されるならば、多ければ多い
程、高精度の測距を行うことができる。
第5図(A)〜(C)は、本発明の被写体距離検出装
置による測距結果を示したグラフである。第5図(A)
は比演算の結果を示したもので、W1はノイズによるバラ
ツキである。この第5図(A)から判るように信号光量
が減少する遠距離程、上記W1は広くなる。
また、第5図(B)は光量積分の結果で、ノイズによ
るバラツキは積分による相殺効果で小さく、むしろ被写
体の反射率によるバラツキが、バラツキW2の主要因にな
っている。すなわち、一般の被写体の赤外発光ダイオー
ドIREDの信号光に対する反射率は、30%〜70%であり、
上記(15)式がその中間50%の反射率について成立して
いるとすると、 赤外反射率30%の被写体によるIpDATAは、 であり、 赤外反射率70%の被写体に対するIpDATAは、 となる。このバラツキの差は、 なので、被写体距離が大きければ大きい程、差が小さ
くなる。
これは丁度、比演算によるバラツキと逆で、これら2
つの測距方式を両者のバラツキが略一致する距離CH
おいて組合わせることにより、第5図(C)に示すよう
に遠距離から近距離までバラツキの少ない高精度の距離
検出装置を実現することができる。
上述した本発明の実施例によれば、パルス光を被写体
に向けて投射し、その反射光を位置検出素子で受光する
アクティブ式の被写体距離検出装置において、遠距離の
被写体に対する演算を、 とすることにより測距精度を向上すると共に、比演算値
と加算演算値の両演算値を赫々積分しているため、積分
によるノイズ相殺効果が大となり、また、距離値により
演算結果を選択しているので、遠距離から近距離までバ
ラツキの少ない精度の高い距離検出を行うことができ
る。しかも本発明では上記2種類の積分を同時に行うこ
とによりタイムラグも短縮することができるという効果
も発揮され、この種従来の検出装置の欠点を除去した被
写体距離検出装置を提供することができる。
以上述べたように本発明によれば、ランダムノイズを
除去し、正確な測距値が得られる被写体距離検出装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の基本概念を示す被写体距離検出装置
の構成ブロック図、 第2図は、本発明の具体的な実施例を示す被写体距離検
出装置の電気回路図、 第3図は、上記第2図の被写体距離検出装置の動作を説
明するためのタイミングチャート、 第4図は、上記第2図の被写体距離検出装置の動作のフ
ローチャート、 第5図(A),(B),(C)は、本発明の距離検出装
置による測距結果をそれぞれ示すグラフ、 第6図は、アクティブ式AFカメラにおける要部の構成ブ
ロック図、 第7図は、従来のアクティブ式AFカメラにおける被写体
距離検出装置の構成を示すブロック図である。 1……IRED(投光手段) 3……被写体 I1……第1電流値 I2……第2電流値 5……位置検出素子 7……演算制御回路CPU(演算手段) 15……比演算回路 16……加算回路 30……第1積分回路 31……第2積分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 3/00 - 3/32 G02B 7/00 - 7/40 G03B 3/00 - 3/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体に向けてパルス光を投射する投光手
    段と、この投光手段による被写体からの反射光を受光
    し、被写体距離に応じた割合で第1電流値と第2電流値
    とを出力する位置検出素子とを有した被写体距離検出装
    置において、 上記第1電流値と第2電流値との加算値の積分動作を所
    定回数行わせる第1積分回路と、 この第1積分回路とは別に設けられ、上記電流値の比演
    算値の積分動作を所定回数行わせる第2積分回路と、 上記第1積分回路の出力に基づいて被写体距離を算出す
    る第1算出手段と、上記第2積分回路の出力に基づいて
    被写体距離を算出する第2算出手段とを有した演算手段
    と、 を具備し、 上記第1算出手段の出力に基づいて、上記第1算出手段
    の出力と上記第2算出手段の出力のいずれかを確定距離
    値とすることを特徴とする被写体距離検出装置。
  2. 【請求項2】上記請求項1に記載の被写体距離検出装置
    は、上記第1算出手段の出力が所定値より近距離を示す
    ときは上記第2算出手段の出力を確定距離値とし、上記
    第1算出手段の出力が所定値より遠距離を示すときは、
    この第1算出手段の出力を確定距離値とすることを特徴
    とする。
  3. 【請求項3】上記請求項1に記載の被写体距離検出装置
    は、上記投光手段による上記パルス光の投射時に、上記
    第1積分回路と上記第2積分回路を同時に動作させ、上
    記パルス光の投射終了後に、上記第1積分回路と上記第
    2積分回路の各積分値を順次読み出すことを特徴とす
    る。
  4. 【請求項4】被写体に向けてパルス光を投射する投光手
    段と、この投光手段による被写体からの反射光を受光
    し、被写体距離に応じた割合で第1電流値と第2電流値
    とを出力する位置検出素子とを有した被写体距離検出装
    置において、 上記第1電流値と第2電流値との加算値の積分動作を所
    定回数行わせる第1積分回路と、 この第1積分回路とは別に設けられ、上記電流値の比演
    算値の積分動作を所定回数行わせる第2積分回路と、 上記第1積分回路の出力に基づいて被写体距離を算出す
    る第1算出手段と、上記第2積分回路の出力に基づいて
    被写体距離を算出する第2算出手段とを有した演算手段
    と、 を具備し、 上記第1および第2積分回路の積分動作の終了後、いず
    れか一方の積分回路の積分値を読み出し、この積分値に
    基づいて被写体距離を上記第1または第2算出手段によ
    り算出し、この算出された被写体距離に応じて他方の積
    分値の読み出しを行うか否かを決定することを特徴とす
    る被写体距離検出装置。
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