JP2931783B2 - 動きベクトル探索装置 - Google Patents

動きベクトル探索装置

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JP2931783B2
JP2931783B2 JP28697495A JP28697495A JP2931783B2 JP 2931783 B2 JP2931783 B2 JP 2931783B2 JP 28697495 A JP28697495 A JP 28697495A JP 28697495 A JP28697495 A JP 28697495A JP 2931783 B2 JP2931783 B2 JP 2931783B2
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孝之 小林
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GURAFUITSUKUSU KOMYUNIKEESHON RABORATORIIZU KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル動画像
の情報圧縮に適用される動きベクトル探索装置に係り、
特に、現画像の一部を構成する現画像ブロックの画素デ
ータと前符号化画像上のサーチウィンドウ内の複数の候
補ブロックの画素データとに基づいて算出されたそれぞ
れのディストーションによって動きベクトルを探索する
動きベクトル探索装置に関する。
【0002】
【従来の技術】文字、図形、音声、映像などの異なる情
報をデジタルデータで表現し、これらのメディアを統合
して一元的に取り扱うマルチメディアが近年注目を浴び
ている。このマルチメディアをより効果的に実現するキ
ー・テクノロジーのひとつとして情報圧縮技術がある。
情報圧縮技術は、情報の冗長性に着目し、冗長な部分の
情報を削減することにより、情報量を少なくする技術で
あり、これにより大量の情報を効率的に処理し、蓄積
し、伝送することが可能となる。
【0003】各種のメディアの情報量には大きな差があ
り、とりわけ、動画像は膨大な情報量を有するため、大
幅な情報の圧縮が必要となる。情報の圧縮方法には各種
方式があり、これらの方式を組み合わせることにより、
大幅な圧縮を実現している。一般に、これらの圧縮機能
はLSI(Large scale integrated circuit)として提
供されている。
【0004】動画像情報の圧縮方式の一つとして、動画
像の一部を構成する2つの画面間の時間的な相関関係に
基づいて情報圧縮を行う方式が知られている。この圧縮
方式には、例えば、単純フレーム間予測符号化方式、動
き補償フレーム間予測符号化方式がある。ここで、フレ
ームとは、動画像を構成する1枚の画面を表す。以下、
単純フレーム間予測符号化方式および動き補償フレーム
間予測符号化方式について説明する。
【0005】動き補償フレーム間予測符号化方式では、
図45に示されるように、前符号化画像200の人物像
1が移動した場合、図45に示される動きベクトルMV
を算出する。動きベクトルMVは、人物像1の移動方向
および移動距離を表し、この動きベクトルMVと前符号
化画像200の人物像1を形成する画素データとによっ
て、現画像100上の人物像1を予測する。ここで、前
符号化画像は、現画像100よりも過去の画像であって
も、未来の画像であってもよいが、現画像100よりも
時間的に先に符号化される画像である。有意画素領域は
領域2となる。したがって、動き補償フレーム間予測符
号化方式では、有意画素数を大幅に少なくすることがで
きるので、画像情報の圧縮効率を大幅に向上することが
できる。
【0006】ところで、国際標準方式であるITU−T
(International telecommunication Union-Telecommun
ication Standardization Sector)H.261による動
き補償フレーム間予測方式では、まず、図46に示すよ
うに、現画像100を複数のブロックに分割し、その一
つのブロック(以下、現画像ブロックと呼ぶ)110に
類似した同一サイズの複数のブロック310(以下、候
補ブロックと呼ぶ)を含むサーチウィンドウ210を前
符号化画像200上で特定し、サーチウインド210内
に含まれる複数の候補ブロック310と現画像ブロック
110とのディストーションを算出する。
【0007】ここで、ディストーションとは、各候補ブ
ロック310と現画像ブロック110との類似性を表す
ものであり、各候補ブロック内の位置的に対応する画素
データの差分値をそれぞれ求め、これらの差分値が相殺
されないように絶対値演算または二乗演算によって正数
データに変換して累積した値で示される。次に、算出さ
れたディストーションの中から最小の値をもつディスト
ーションを特定し、この最小ディストーションを有する
候補ブロック310と現画像ブロック110に基づいて
動きベクトルMVが算出される。
【0008】さらに、現画像ブロック110、サーチウ
ィンドウ210、候補ブロック310の関係について説
明する。図47(b)に示すように、現画像ブロック1
10がN行M列の画素から構成され、図47(a)に示
すように、サーチウィンドウ210がH行L列の画素か
ら構成されるとすると、現画像ブロック110に類似し
た候補ブロック310は、サーチウィンドウ210内に
(H−N+1)×(L−M+1)個存在する。
【0009】また、現画像ブロック110の左上角の画
素データをa(0,0)で表わすとすると、サーチウィ
ンドウ210内でこの画素データa(0,0)に位置的
に対応する各候補ブロック310の画素の取り得る範囲
は、図47(a)の斜線領域で示される。現画像ブロッ
ク110内の画素データと各候補ブロック310内の画
素データとの位置的な対応関係を図48に示す。図48
に示すように、現画像ブロック110内の画素データa
(m,n)に位置的に対応する各候補ブロック310内
の画素データは、サーチウィンドウ210内の画素デー
タb(l+m,h+n)で表される。ここで、hおよび
lはサーチウィンドウ210内の各候補ブロック310
を特定する値であり、サーチウィンドウ210内の画素
データb(l,h)は候補ブロック310の左上角の画
素データであり、現画像ブロック110の左上角の画素
データa(0,0)に位置的に対応する。
【0010】図47および図48に示された現画像ブロ
ック110、サーチウィンドウ210および複数の候補
ブロック310において、現画像ブロック110と各候
補ブロック310とのディストーションをD(l,h)
とすると、D(l,h)は以下の式により表される。
【0011】
【数1】
【0012】ここで、‖‖はディストーションを演算す
るノルムを示し、d(m,n)は、d(m,n)=b
(l+m,h+n)−a(m,n)で表され、現画像ブ
ロック110の画素データおよび位置的に対応する各候
補ブロック310の画素データの差分値である局所ディ
ストーションを示している。ノルム演算は、一般に、絶
対値演算および二乗演算が用いられるが、計算の複雑さ
と効率の点で絶対値演算が最も頻繁に用いられる。
【0013】なお、動き補償フレーム間予測方式におい
て、現画像と前符号化画像をブロック単位で比較する方
法は、ブロック・マッチング法と呼ばれており、さら
に、サーチウィンドウ内に含まれる全ての候補ブロック
と現画像ブロックとを比較する場合には、フル・サーチ
・ブロック・マッチング法(全点探索法)と呼ばれてい
る。
【0014】この全点探索法を用いて動きベクトルを求
める方法および装置として、例えば、特開平2−213
291号公報の二次元アニメート画像の連続画像を表す
データ信号を処理するための方法および回路が知られて
いる。この方法および回路においては、演算時間を短縮
するため、候補ブロックの数だけプロセッサエレメント
を配置して、プロセッサエレメントに供給されたサーチ
エリアのデータを全体として上方向、下方向および左方
向に切り換えてスキャニングを行うことでディストーシ
ョンを求めている。
【0015】すなわち、図49および図50に示すよう
に、lおよびhを l=0,1,2 h=0,1,2 で表すとすると、まず、各プロセッサエレメントにサー
チウィンドウの画素データが入力されるとともに、現画
像ブロックの画素データa(0,0)が入力されたサイ
クル0では、各プロセッサエレメントでは、局所ディス
トーション |b(l,h)−a(0,0)| の計算およびストアが行われる。
【0016】次のサイクル1では、サーチウィンドウの
各画素データを全体として上に移動するとともに、現画
像ブロックの画素データa(0,1)が入力されること
で局所ディストーション |b(l,h+1)−a(0,1)| の計算が行われ、さらに、サイクル0で計算された局所
ディストーションに加算されてストアされる。
【0017】次いで、サイクル2では、サーチウィンド
ウの各画素データを全体として左に移動するとともに、
現画像ブロックの画素データa(1,1)が入力される
ことで局所ディストーション |b(l+1,h+1)−a(1,1)| の計算が行われ、さらに、サイクル1での演算結果に加
算されてストアされる。
【0018】次いで、サイクル3では、サーチウィンド
ウの各画素データを全体として下に移動するとともに、
現画像ブロックの画素データa(1,0)が入力される
ことで局所ディストーション |b(l+1,h)−a(1,0)| の計算が行われ、さらに、サイクル2での演算結果に加
算されてストアされ、結果として9個の候補ブロックに
対応する各候補ブロックと現画像ブロックとのディスト
ーションが計算される。
【0019】次いで、この9個のディストーションの中
から検出された最小ディストーションに基づいて動きベ
クトルが求められる。また、国際標準ITU−TのH.
261およびISO/IEC11172−2では、順次
走査方式の画像の符号化のみを取り扱っていたのに対し
て、国際標準の暫定標準方式ISO/IEC13818
−2では、さらに、インタレース走査方式の画像の符号
化も取扱っている。
【0020】インタレース走査方式は、単純に順次1ラ
イン毎に垂直走査を行う順次走査方式に対して、所定の
走査ライン毎に飛び越して垂直走査を行い、飛び越した
走査ラインの本数に対応した走査回数によってフレーム
を構成するものである。例えば、2:1インタレース走
査方式は、1枚のフレームを奇数走査ラインからなるフ
ィールドと偶数走査ラインからなるフィールドとの2枚
のフィールドで構成し、まず一方のフィールドの走査を
行なってから他方のフィールドの走査を行うものであ
る。このインタレース走査方式は、信号帯域幅を節減
し、実質的に走査線数を減らすことなく、画面全体の走
査回数を多くして画像のちらつきを少なくするものであ
る。
【0021】インタレース走査方式の画像には、フレー
ムを符号化の単位とするフレーム構造とフィールドを符
号化の単位とするフィールド構造との両方が提供され、
さらに、予測方式には、フレーム予測方式とフィールド
予測方式とがある。ただし、フィールド構造の場合に
は、フレーム予測方式は使えない。以下、フレーム構造
におけるそれぞれの予測方式の例を説明する。
【0022】ここで、図51に示すように、現画像フレ
ーム600が奇数走査ラインからなる第1フィールド6
01および偶数走査ラインからなる第2フィールド60
2から構成され、前符号化フレーム700が奇数走査ラ
インからなる第1フィールド701および偶数走査ライ
ンからなる第2フィールド702から構成され、前符号
化画像フレーム700から現画像フレーム600を予測
するとする。また、図51に示すように、斜線で示され
た人物像3が画面の左下から右上の方向に移動している
とする。
【0023】フレーム構造におけるフィールド予測方式
は、前符号化画像フレーム700の第1フィールド70
1または第2フィールド702から現画像フレーム60
0の第1フィールド601を動きベクトルMV1によっ
て予測し、前符号化画像フレーム700の第1フィール
ド701または第2フィールド702から現画像フレー
ム600の第2フィールド602を動きベクトルMV2
によって予測し、この予測された2つのフィールドを合
成することによって前符号化画像フレーム700から現
画像フレーム600を予測する。
【0024】フレーム構造におけるフレーム予測方式
は、前符号化画像フレーム700から現画像フレーム6
00を動きベクトルMVによって予測する。結局、フレ
ーム構造では、フィールド予測方式による2本の動きベ
クトルMV1,MV2とフレーム予測方式による1本の
動きベクトルMVが求められる。すなわち、図52に示
すように、現画像を時間n、前符号化画像を時間(n−
1)とし、現画像および前符号化画像の奇数走査ライン
の各画素を白丸で表し、現画像および前符号化画像の偶
数走査ラインの各画素を黒丸で表し、垂直8画素の現画
像フレームブロック800が垂直4画素の現画像第1フ
ィールドブロック801と垂直4画素の現画像第2フィ
ールドブロック802からなるとすると、動きベクトル
MV1は、現画像第1フィールドブロック801を現画
像ブロックとし、この現画像第1フィールドブロック8
01の画素データと前符号化画像の第1フィールドまた
は第2フィールドの複数の第1フィールド候補ブロック
901の画素データに基づいて求められ、動きベクトル
MV2は、現画像第2フィールドブロック802を現画
像ブロックとし、この現画像第2フィールドブロック8
02の画素データと前符号化画像の第1フィールドまた
は第2フィールドの複数の第2フィールド候補ブロック
902の画素データに基づいて求められ、動きベクトル
MVは、現画像フレームブロック800を現画像ブロッ
クとし、現画像フレームブロック800の画素データと
前符号化画像の複数のフレーム候補ブロック900の画
素データに基づいて求められる。
【0025】さらに、動きベクトルを求める方法は、現
画像フレームブロック800内の現画像第1フィールド
ブロック801および第2フィールドブロック802に
対して、前符号化画像上の候補ブロックの取り方によっ
て同一パリティーフェーズおよび異パリティーフェーズ
に分けられる。図53に示すように、現画像を時間n、
前符号化画像を時間(n−1)とし、現画像および前符
号化画像の奇数走査ラインの各画素を白丸で表し、現画
像および前符号化画像の偶数走査ラインの各画素を黒丸
で表し、垂直8画素の現画像フレームブロック810が
垂直4画素の現画像第1フィールドブロック811と垂
直4画素の第2フィールドブロック812からなるとす
ると、同一パリティーフェーズは、現画像第1フィール
ドブロック811の画素データと前符号化画像の第1フ
ィールドの複数の候補ブロック911の画素データに基
づいて動きベクトルMV11を求めるとともに、現画像
第2フィールドブロック812の画素データと前符号化
画像の第2フィールドの複数の候補ブロック912の画
素データに基づいて動きベクトルMV22を求め、現画
像フレームブロック810の画素データと第1フィール
ド候補ブロック911および第2フィールド候補ブロッ
ク912を含む複数のフレーム候補ブロック910の画
素データに基づいて動きベクトルを求めるものである。
【0026】一方、異パリティーフェーズは、現画像第
1フィールドブロック811の画素データと前符号化画
像の第2フィールドの複数の第2フィールド候補ブロッ
ク922の画素データに基づいて動きベクトルMV12
を求めるとともに、現画像第2フィールドブロック81
2の画素データと前符号化画像の第1フィールドの複数
の第1フィールド候補ブロック921の画素データに基
づいて動きベクトルMV22を求め、現画像フレームブ
ロック810の画素データと第1フィールド候補ブロッ
ク921および第2フィールド候補ブロック922を含
む複数のフレーム候補ブロック920の画素データに基
づいて動きベクトルを求めるものである。
【0027】最終的には、これらの動きベクトルの中か
らフィールド予測方式による2本の動きベクトルMV
1,MV2とフレーム予測方式による1本の動きベクト
ルMVから最適な動きベクトルが選択される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
全点探索法を適用した動きベクトル探索装置にあって
は、サーチウィンドウ内の候補ブロックの数に応じてデ
ィストーションを算出するプロセッサエレメントを回路
上に配置する必要があるので、広い探索範囲を設定して
動きベクトルを探索したい場合には、プロセッサエレメ
ントの数が膨大となってしまい、回路が非常に複雑にな
ってしまうといった問題があった。
【0029】ところで、例えば図52に示された現画像
フレームブロック800の動きベクトルMVは、現画像
フレームブロック800をそれぞれ現画像ブロックと
し、この現画像フレームブロック800の画素データと
前符号化画像の複数の候補ブロック900の画素データ
に基づいて求めることができるが、現画像第1フィール
ドブロック801および現画像第2フィールドブロック
802のそれぞれの動きベクトルMV1,MV2を求め
るときに算出された第1フィールドの複数のディストー
ションと第2フィールドの複数のディストーションとを
複数の候補ブロック900に対応するように加算された
複数のディストーションに基づいて求めることができ
る。
【0030】さらに、図49および図50に示された上
方向、下方向および左方向にサーチウィンドウ内の画素
データを転送して保持する画素データ転送保持機能およ
び転送されたサーチウィンドウの画素データと現画像ブ
ロックの画素データとに基づいてディストーションを算
出するディストーション算出機能の2つの機能を有する
プロセッサエレメントに対して、画素データ転送保持機
能のみを有する中間レジスタを設け、必要な候補ブロッ
ク数に応じたプロセッサエレメントを設けるとともにプ
ロセッサエレメントおよび中間レジスタの総数がサーチ
ウィンドウの画素数に対応するように中間レジスタを各
プロセッサエレメントの間に配置することで、プロセッ
サエレメントの数を増やすことなく、簡略的な探索方法
により探索範囲を広くすることができる。
【0031】そこで、本発明は、探索領域にデータ保持
およびデータ転送を行う中間レジスタを追加して探索領
域の範囲を広げて動きベクトルを探索し、中間レジスタ
の配置の密度を特定の位置で切り替えて使用することに
より、特定の範囲では高い密度で探索し、特定の範囲以
外は粗い探索を行うことができ、これらは制御信号によ
り制御するだけで、簡単に配置密度を切替えることがで
きる動きベクトル探索装置を提供することを課題として
いる。
【0032】さらに、転送方向を上下方向に行なってい
たものをプロセッサエレメントの列に応じて上方向また
は下方向のどちらかに決定することにより、転送バスの
数を削減することを目的とする。ところで、図53に示
されるような、同じサーチウィンドウに対して、同一パ
リティフェーズ処理と異パリティフェーズ処理を連続し
て行おうとすると、探索領域内で、ディストーションを
算出しながら画素データを転送していき、左方向へ溢れ
た画素データを転送保持する機能を有する水平サイドレ
ジスタを設け、始めの同一パリティフェーズ処理をしな
がらサーチウィンドウの画素データを保持し、ディスト
ーション算出が終了した後で、再び、探索領域内に画素
データを右方向に転送しながら水平サイドレジスタから
戻し、続けて異パリティフェーズ処理を行えばよい。
【0033】しかしながら、探索領域にただ単に中間レ
ジスタを追加して探索領域の範囲を広げ、中間レジスタ
の配置の密度を特定の位置で切り替えて使用すると、プ
ロセッサエレメントの列の間に存在する中間レジスタに
おいては画素データの転送方向は左右方向のみで、上下
方向へは行われず、プロセッサエレメントの列で、上下
方向の転送が行われている間は中間レジスタの画素デー
タは同じ位置に保持される。したがって、中間レジスタ
が存在する探索領域と存在しない探索領域とでは画素デ
ータの転送方法が異なってしまうため、同じサーチウィ
ンドウの画素データを用いて、同一パリティフェーズ処
理と異パリティフェーズ処理を行おうとした場合、同一
パリティフェーズ処理が終了したときの画素データの配
置が同一パリティフェーズ処理が開始されたときの画素
データの配置と異なってしまうといった問題点がある。
【0034】そこで、本発明は、探索領域に中間レジス
タを追加して探索領域の範囲を広げ、動きベクトルを探
索し、さらに、中間レジスタの配置の密度を切替える特
定位置に、画素データを戻すときの転送方向を水平方向
だけでなく、斜め上または下へ転送方向を切替えること
ができるよう、シフタを設けることにより、シフタは画
素データの入力端子を複数有し、制御信号により出力端
子との接続を切替えるだけで、簡単に画素データの転送
方向を変更し、サーチウィンドウの画素データの配置を
元の状態に戻すことができる動きベクトル探索装置を提
供することを課題としている。
【0035】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、動画像を部分的に構成する現
画像を前記動画像を部分的に構成する参照画像に基づい
て予測するのに用いられる動きベクトルを探索する装置
であり、H,L,NおよびMをそれぞれ整数とすると
き、前記現画像が画素データを有するN行M列の画素に
より表わされる現画像ブロックを含み、前記参照画像が
画素データを有するH行L列の画素により表わされるサ
ーチウィンドウを含み、該サーチウィンドウがそれぞれ
画素データを有する前記現画像ブロックと同一サイズの
複数の候補ブロックを含み、該複数の候補ブロックのう
ち前記現画像ブロックに類似する何れか1つの候補ブロ
ックのブロック位置と該現画像ブロックのブロック位置
とによって、前記動きベクトルを特定する動きベクトル
探索装置であって、前記現画像ブロックの画素データを
出力する現画像データ出力手段と、前記参照画像の画素
データを記憶し、前記サーチウィンドウの画素データを
出力可能な参照画像データ記憶手段と、前記サーチウィ
ンドウおよび前記現画像ブロックのサイズに応じた(H
−N+1)行(L−M+1)列の探索領域を形成し、該
探索領域内に前記サーチウィンドウ内の各候補ブロック
の画素データの一部を入力して保持するとともに、該保
持した画素データを前記探索領域の所定方向に転送する
(H−N+1)×(L−M+1)個の第1レジスタを有
する第1の画素データ転送保持手段と、前記第1の画素
データ転送保持手段の第1レジスタとの間で画素データ
を授受する複数の第2レジスタを有し、前記第1の画素
データ転送保持手段と共に前記サーチウィンドウの画素
データを前記探索領域を通る所定の転送経路に沿って転
送する第2の画素データ転送保持手段と、前記転送経路
に沿って転送された画素データの一部を前記第1および
第2の画素データ転送保持手段から入力し、該入力した
画素データを前記第1および第2の画素データ転送保持
手段に戻すよう出力する第3レジスタを有する第3の画
素データ転送保持手段と、前記サーチウィンドウの画素
データを前記第1および第2の画素データ転送保持手段
に入力させるとともに、前記第1および第2の画素デー
タ転送保持手段により前記サーチウィンドウの画素デー
タを前記転送経路に沿って転送させるウィンドウデータ
転送制御手段と、前記現画像データ出力手段から出力さ
れた現画像ブロックの画素データと前記第1の画素デー
タ転送保持手段に保持された画素データとに基づいて、
前記現画像ブロックと前記複数の候補ブロックとの間の
画像の差を表わす複数のディストーションをそれぞれ算
出させるディストーション算出手段と、前記現画像ブロ
ックに対し算出された複数のディストーションの値のう
ち最小値を検出して、前記類似する1つの候補ブロック
を特定する類似ブロック特定手段と、前記第1および第
2の画素データ転送保持手段により画素データが転送さ
れるとき、前記第1および第2の画素データ転送保持手
段に入力された画素データのうち前記サーチウィンドウ
の一部の画素データを前記第1および第2の画素データ
転送保持手段から排出しつつ前記第3の画素データ転送
保持手段に保持させる排出データ保持制御手段と、前記
第3の画素データ転送保持手段により前記第1および第
2の画素データ転送保持手段に画素データが転送される
とき、前記第3の画素データ転送保持手段に入力された
画素データのうち前記サーチウィンドウの一部の画素デ
ータを前記第3の画素データ転送保持手段から排出しつ
つ前記第1および第2の画素データ転送保持手段に保持
させるとともに、前記第1および第2の画素データ転送
保持手段により前記サーチウィンドウの画素データを所
定の転送経路に沿って転送させる戻しデータ転送制御手
段と、前記サーチウィンドウの画素データを前記転送経
路とは別の転送経路に沿って転送させ、前記第1および
第2の画素データ転送保持手段に入力させる転送経路変
更手段と、を備え、前記ディストーション算出手段が、
前記第3の画素データ転送保持手段から前記第1および
第2の画素データ転送保持手段に戻された画素データを
用いて、前記現画像ブロックとは異なる現画像ブロック
に対応するディストーションを算出させることを特徴と
する。
【0036】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1記載の動きベクトル探索装置におい
て、前記第1の画素データ転送保持手段の第1レジスタ
が、前記ディストーション算出手段に前記サーチウイン
ドウ内の候補ブロックの画素データを入力する転送レジ
スタと、該転送レジスタとの間で画素データを入力し保
持する中間レジスタと、からなることを特徴とする。
【0037】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1記載の動きベクトル探索装置におい
て、前記転送経路変更手段が、複数の入力端子を有し、
該入力端子の中から1つの入力端子を選択し、該1つの
入力端子から入力された画素データを出力する出力端子
を有するセレクタからなることを特徴とする。
【0038】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1記載の動きベクトル探索装置におい
て、前記参照画像データ記憶手段から前記サーチウィン
ドウの画素データを所定画素領域分ずつ読み出して記憶
するとともに、該記憶済の画素データを前記参照画像デ
ータ記憶手段からのデータ転送速度より大きい転送速度
で前記第1および第2の画素データ転送保持手段に供給
する高速転送記憶手段を有し、前記ウィンドウデータ転
送制御手段が、前記高速転送記憶手段に記憶された画素
データを前記第1および第2の画素データ転送保持手段
に入力させるとともに、前記第1および第2の画素デー
タ転送保持手段により前記画素データを前記転送経路に
沿って転送させ、前記高速転送記憶手段が前記参照画像
データ記憶手段から読み出し記憶している前記所定画素
領域分の画素データのうち、前記探索領域内に戻された
画素データに続く転送順序の画素データを前記第1およ
び第2の画素データ転送保持手段に再度入力させ、前記
ディストーション算出手段が、前記第3の画素データ転
送保持手段から前記第1および第2の画素データ転送保
持手段に戻された画素データと、前記高速転送記憶手段
から前記第1および第2の画素データ転送保持手段に再
度入力された画素データとに基づいて、前記ディストー
ションを算出させることを特徴とする。
【0039】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、動画像を部分的に構成する現画像フレームを、
前記動画像を部分的に構成する参照画像フレームに基づ
いて予測するのに用いられる複数の動きベクトルを探索
する動きベクトル探索装置であり、H,L,NおよびM
をそれぞれ整数とするとき、前記現画像フレームが、現
画像第1フィールドおよび現画像第2フィールドからな
るとともに、画素データを有する(N×2)行M列の画
素により表わされる現画像フレームブロックを含み、該
現画像フレームブロックが、前記現画像第1フィールド
を部分的に構成するN行M列の画素により表わされる現
画像第1フィールドブロックおよび前記現画像第2フィ
ールドを部分的に構成するN行M列の画素により表わさ
れる現画像第2フィールドブロックからなり、前記参照
画像フレームが、参照画像第1フィールドおよび参照画
像第2フィールドからなるとともに、画素データを有す
る(H×2)行L列の画素により表わされるサーチウイ
ンドウを含み、該サーチウインドウが、画素データを有
する前記現画像フレームブロックと同一サイズの(N×
2)行M列の画素により表わされるフレーム候補ブロッ
クを含み、該フレーム候補ブロックが、前記参照画像第
1フィールドを部分的に構成するN行M列の画素により
表わされる第1フィールド候補ブロックおよび前記参照
画像第2フィールドを部分的に構成するN行M列の画素
により表わされる第2フィールド候補ブロックからな
り、前記複数の動きベクトルが、前記現画像フレームブ
ロックのブロック位置と該現画像フレームブロックに最
も類似するフレーム候補ブロックのブロック位置とによ
って特定されるフレーム動きベクトルと、前記現画像第
1フィールドブロックのブロック位置と該現画像第1フ
ィールドブロックに最も類似する第1フィールド候補ブ
ロックのブロック位置とによって特定される第1フィー
ルド動きベクトルと、前記現画像第2フィールドブロッ
クのブロック位置と該現画像第2フィールドブロックに
最も類似する第2フィールド候補ブロックのブロック位
置とによって特定される第2フィールド動きベクトル
と、を含む動きベクトル探索装置であって、前記現画像
第1フィールドブロックの画素データおよび前記現画像
第2フィールドブロックの画素データを出力する現画像
データ出力手段と、前記参照画像第1フィールドおよび
前記参照画像第2フィールドを含む参照画像フレームの
画素データを記憶し、前記サーチウィンドウの第1フィ
ールド候補ブロックおよび第2フィールド候補ブロック
の画素データを出力する参照画像データ記憶手段と、前
記サーチウィンドウおよび前記現画像フレームブロック
のサイズに応じた(H−N+1)行(L−M+1)列の
探索領域を形成し、該探索領域内に前記サーチウィンド
ウ内の各第1フィールド候補ブロックの画素データの一
部および各第2フィールド候補ブロックの画素データの
一部を入力して保持するとともに、該保持した画素デー
タを前記探索領域の所定方向に転送する(H−N+1)
×(L−M+1)個の第1レジスタを有する第1の画素
データ転送保持手段と、前記第1の画素データ転送保持
手段の第1レジスタとの間で画素データを授受する複数
の第2レジスタを有し、前記第1の画素データ転送保持
手段と共に前記サーチウィンドウの画素データを前記探
索領域を通る所定の転送経路に沿って転送する第2の画
素データ転送保持手段と、前記転送経路に沿って転送さ
れた画素データの一部を前記第1および第2の画素デー
タ転送保持手段から入力し、該入力した画素データを前
記第1および第2の画素データ転送保持手段に戻すよう
出力する第3レジスタを有する第3の画素データ転送保
持手段と、前記参照画像データ記憶手段に記憶されてい
る前記サーチウィンドウの第1フィールド候補ブロック
および第2フィールド候補ブロックの画素データを前記
第1および第2の画素データ転送保持手段に入力させる
とともに、前記サーチウィンドウの第1フィールド候補
ブロックおよび第2フィールド候補ブロックの画素デー
タを前記転送経路に沿って転送させるウィンドウデータ
転送制御手段と、前記現画像データ出力手段から出力さ
れた前記現画像第1フィールドブロックの画素データお
よび前記現画像第2フィールドブロックの画素データと
前記第1の画素データ転送保持手段に保持された画素デ
ータとに基づいて、前記現画像第1フィールドブロック
および前記現画像第2フィールドブロックの各々に対
し、該現画像第1フィールドブロックと前記各第1フィ
ールド候補ブロックとの間の画像の差を表わす複数の第
1のフィールドブロックディストーション、並びに、該
現画像第2フィールドブロックと前記各第2フィールド
候補ブロックとの間の画像の差を表わす複数の第2のフ
ィールドブロックディストーション、を時分割演算させ
るフィールドブロックディストーション算出手段と、該
フィールドブロックディストーション算出手段により算
出された各第1のフィールドブロックディストーション
と各第2のフィールドブロックディストーションに基づ
いて、前記現画像フレームブロックと前記各フレーム候
補ブロックとの間の画像の差を表わす各第1のフレーム
ブロックディストーションを算出し、前記各第1のフィ
ールドブロックディストーションのうちの最小の第1の
フィールドブロックディストーションを検出して、該最
小の第1のフィールドブロックディストーションに対応
する第1最小フィールド候補ブロックと、前記各第2の
フィールドブロックディストーションのうちの最小の第
2のフィールドブロックディストーションを検出して、
該最小の第2のフィールドブロックディストーションに
対応する第2最小フィールド候補ブロックと、前記各第
1のフレームブロックディストーションのうちの最小の
第1のフレームブロックディストーションを検出して、
該最小の第1のフレームブロックディストーションに対
応する第1最小フレーム候補ブロックと、をそれぞれ前
記現画像ブロックに類似する候補ブロックとして特定す
る類似ブロック特定手段と、前記第1および第2の画素
データ転送保持手段により画素データが転送されると
き、前記第1および第2の画素データ転送保持手段に入
力された画素データのうち前記サーチウィンドウの一部
の画素データを前記第1および第2の画素データ転送保
持手段から排出しつつ前記第3の画素データ転送保持手
段に保持させる排出データ保持制御手段と、前記第3の
画素データ転送保持手段に保持された各列の画素データ
を前記第3の画素データ転送保持手段から排出しつつ前
記第1および第2の画素データ転送保持手段に保持させ
るとともに、前記第1および第2の画素データ転送保持
手段により前記サーチウィンドウの画素データを所定の
転送経路に沿って転送させる戻しデータ転送制御手段
と、前記サーチウィンドウの画素データを前記転送経路
とは別の転送経路に沿って転送させ、前記第1および第
2の画素データ転送保持手段に入力させる転送経路変更
手段と、を備え、前記フィールドブロックディストーシ
ョン算出手段が、前記第3の画素データ転送保持手段か
ら前記第1および第2の画素データ転送保持手段に戻さ
れた画素データに基づいて、前記第1のフィールドブロ
ックディストーションを求めた現画像第1フィールドブ
ロックとは異なる現画像フィールドブロックと前記各第
1フィールド候補ブロックとの間の画像の差を表わす複
数の第3のフィールドブロックディストーション、並び
に、前記第2のフィールドブロックディストーションを
求めた現画像第2フィールドブロックとは異なる現画像
フィールドブロックと前記各第2フィールド候補ブロッ
クとの間の画像の差を表わす複数の第4のフィールドブ
ロックディストーション、を時分割演算させ、前記類似
ブロック特定手段が、該フィールドブロックディストー
ション算出手段により算出された各第3のフィールドブ
ロックディストーションと各第4のフィールドブロック
ディストーションに基づいて、前記現画像フレームブロ
ックとは異なる現画像フレームブロックと前記各フレー
ム候補ブロックとの間の画像の差を表わす各第2のフレ
ームブロックディストーションを算出し、前記各第3の
フィールドブロックディストーションのうちの最小の第
3のフィールドブロックディストーションを検出して、
該最小の第3のフィールドブロックディストーションに
対応する第3最小フィールド候補ブロックと、前記各第
4のフィールドブロックディストーションのうちの最小
の第4のフィールドブロックディストーションを検出し
て、該最小の第4のフィールドブロックディストーショ
ンに対応する第4最小フィールド候補ブロックと、前記
各第2のフレームブロックディストーションのうちの最
小の第2のフレームブロックディストーションを検出し
て、該最小の第2のフレームブロックディストーション
に対応する第2最小フレーム候補ブロックと、をそれぞ
れ前記現画像ブロックに類似する候補ブロックとして特
定することを特徴とする。
【0040】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項5記載の動きベクトル探索装置におい
て、前記フィールドブロックディストーション算出手段
が、前記第3の画素データ転送保持手段から前記第1お
よび第2の画素データ転送保持手段に戻された画素デー
タに基づいて、前記現画像第2フィールドブロックと前
記各第1フィールド候補ブロックとの間の画像の差を表
わす複数の第3のフィールドブロックディストーショ
ン、並びに、前記現画像第1フィールドブロックと前記
各第2フィールド候補ブロックとの間の画像の差を表わ
す複数の第4のフィールドブロックディストーション、
を時分割演算させることを特徴とする。
【0041】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項5記載の動きベクトル探索装置におい
て、前記フィールドブロックディストーション算出手段
が、前記戻しデータ転送制御手段による画素データの転
送と同時に、前記第3のフィールドブロックディストー
ションおよび前記第4のフィールドブロックディストー
ションを時分割演算させることを特徴とする。
【0042】請求項8記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項5記載の動きベクトル探索装置におい
て、前記ウインドウデータ転送制御手段が、前記サーチ
ウインドウ内で隣り合う2つの画素列の画素データを互
いに列方向で逆方向に転送させるよう、前記探索領域内
で入力画素データを列方向に往復移動させながら前記転
送経路に沿って転送させることを特徴とする。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明に係る動きベクトル探索装
置は、図1に示されるように、現画像データ出力手段1
0、参照画像データ記憶手段20、第1の画素データ転
送保持手段31、第2の画素データ転送保持手段32、
第3の画素データ転送保持手段33、ウィンドウデータ
転送制御手段41、排出データ保持制御手段42、戻し
データ転送制御手段43、転送経路変更手段44、ディ
ストーション算出手段50および類似ブロック特定手段
60から構成される。
【0044】現画像データ出力手段10は、現画像ブロ
ックの画素データを出力するものである。参照画像デー
タ記憶手段20は、参照画像の画素データを記憶し、サ
ーチウィンドウの画素データを出力するものである。第
1の画素データ転送保持手段31は、複数個の第1レジ
スタを有し、探索領域内にサーチウィンドウ内の各候補
ブロックの画素データの一部を入力して保持するととも
に、保持した画素データを探索領域の所定方向に転送す
るものである。
【0045】第2の画素データ転送保持手段32は、複
数の第2レジスタを有し、第1の画素データ転送保持手
段31の第1レジスタとの間で画素データを授受し、第
1の画素データ転送保持手段31と共にサーチウィンド
ウの画素データを探索領域を通る所定の転送経路に沿っ
て転送するものである。第3の画素データ転送保持手段
33は、第3レジスタを有し、転送経路に沿って転送さ
れた画素データの一部を第1および第2の画素データ転
送保持手段31,32から入力し、該入力した画素デー
タを第1および第2の画素データ転送保持手段31,3
2に戻すよう出力するものである。
【0046】ウィンドウデータ転送制御手段41は、サ
ーチウィンドウの画素データを第1および第2の画素デ
ータ転送保持手段31,32に入力させるとともに、第
1および第2の画素データ転送保持手段31,32によ
りサーチウィンドウの画素データを転送経路に沿って転
送させるものである。排出データ保持制御手段42は、
第1および第2の画素データ転送保持手段31,32に
より画素データが転送されるとき、第1および第2の画
素データ転送保持手段31,32に入力された画素デー
タのうち前記サーチウィンドウの一部の画素データを第
1および第2の画素データ転送保持手段31,32から
排出しつつ第3の画素データ転送保持手段33に保持さ
せるものである。
【0047】戻しデータ転送制御手段43は、第3の画
素データ転送保持手段33により第1および第2の画素
データ転送保持手段31,32に画素データが転送され
るとき、第3の画素データ転送保持手段33に入力され
た画素データのうちサーチウィンドウの一部の画素デー
タを第3の画素データ転送保持手段33から排出しつつ
第1および第2の画素データ転送保持手段31,32に
保持させるとともに、第1および第2の画素データ転送
保持手段31,32によりサーチウィンドウの画素デー
タを所定の転送経路に沿って転送させるものである。
【0048】転送経路変更手段44は、サーチウィンド
ウの画素データを転送経路とは別の転送経路に沿って転
送させ、第1および第2の画素データ転送保持手段3
1,32に入力させるものである。ディストーション算
出手段50は、現画像データ出力手段から出力された現
画像ブロックの画素データと第1の画素データ転送保持
手段31に保持された画素データとに基づいて、現画像
ブロックと複数の候補ブロックとの間の画像の差を表わ
す複数のディストーションをそれぞれ算出させるもので
ある。
【0049】類似ブロック特定手段60は、現画像ブロ
ックに対し算出された複数のディストーションの値のう
ち最小値を検出して、類似する1つの候補ブロックを特
定するものである。動きベクトル探索装置は、図2に示
される動画像を部分的に構成する現画像100を動画像
を部分的に構成する参照画像200に基づいて予測する
のに用いられる動きベクトルを探索する装置である。こ
こで、参照画像200は現画像100よりも先に符号化
されたものである。
【0050】動きベクトル探索装置は、H,L,Nおよ
びMをそれぞれ整数とするとき、現画像100が画素デ
ータを有するN行M列の画素により表わされる現画像ブ
ロック110を含み、参照画像200が画素データを有
するH行L列の画素により表わされるサーチウィンドウ
210を含み、サーチウィンドウ210がそれぞれ画素
データを有する現画像ブロック110と同一サイズの複
数の候補ブロック310を含み、複数の候補ブロック3
10のうち現画像ブロック110に類似する何れか1つ
の候補ブロック310のブロック位置と現画像ブロック
110のブロック位置とによって、動きベクトルを特定
するものである。
【0051】ここで、第1レジスタにより形成される探
索領域510は、サーチウィンドウ210および現画像
ブロック110のサイズに応じた(H−N+1)行(L
−M+1)列となる。後述する実施例においては、現画
像ブロック110は4行4列の画素からなり、サーチウ
ィンドウ210は10行14列の画素からなるとし、サ
ーチウィンドウ210および現画像ブロック110のサ
イズに応じた探索領域510は7行11列となる。
【0052】本発明による動きベクトル探索装置の特徴
は、ディストーション算出手段50が、第3の画素デー
タ転送保持手段33から第1および第2の画素データ転
送保持手段31,32に戻された画素データを用いて、
現画像ブロックとは異なる現画像ブロックに対応するデ
ィストーションを算出させることができ、さらに、第1
の画素データ転送保持手段31の第1レジスタが、ディ
ストーション算出手段50にサーチウインドウ210内
の候補ブロック310の画素データを入力する転送レジ
スタと、転送レジスタとの間で画素データを入力し保持
する中間レジスタとからなり、また、転送経路変更手段
44が、複数の入力端子を有し、入力端子の中から1つ
の入力端子を選択し、1つの入力端子から入力された画
素データを出力する出力端子を有するセレクタからなる
ことである。
【0053】これにより、本発明に係る動きベクトル探
索装置は、探索領域に中間レジスタを使用して探索領域
の範囲を広げて動きベクトルを探索することができ、探
索領域内で、中間レジスタの配置の密度を特定の位置で
切り替えて使用することができ、特定の範囲では高い密
度で探索し、特定の範囲以外は粗い探索を行うことがで
きる。
【0054】ディストーション算出手段50ではサーチ
ウィンドウ210に対応させる現画像ブロック110の
画素データの取り方により、同一パリティフェーズ処理
および異パリティフェーズ処理が行われる。これらの2
フェーズ処理を1セットにしてパイプライン処理するた
めに、まず、同一パリティフェーズ処理を行い、第1の
画素データ転送保持手段31から溢れたデータを第3の
画素データ保持手段33に保持し、その後、戻しデータ
転送保持手段43により第1の画素データ転送保持手段
31に画素データを同一パリティフェーズ処理開前の状
態まで戻し、次に異パリティフェーズ処理を行う。
【0055】先に述べたように、中間レジスタの密度を
特定の位置で切り替えて使用する場合、第1の画素デー
タ転送保持手段31内の画素データの転送方向が、中間
レジスタの存在位置により異なるため、同一パリティフ
ェーズ処理が終了した段階では、画素データの配置が異
なってしまう。そこで、画素データ戻し処理で同一パリ
ティ処理実行前の状態を再現するために、その特定位置
で転送経路変更手段44により、画素データの転送位置
を移行させる。
【0056】同一パリティフェーズ、異パリティフェー
ズ処理としては、図3に示すように、同一パリティフェ
ーズ処理の場合は、サーチウィンドウ210の一つの候
補ブロック310内の画素データ b1(0,0),b1(0,1),b1(0,2),b1(0,3), b1(1,0),b1(1,1),b1(1,2),b1(1,3), b1(2,0),b1(2,1),b1(2,2),b1(2,3), b1(3,0),b1(3,1),b1(3,2),b1(3,3) に対して、現画像ブロック110内の画素データ a1(0,0),a1(0,1),a1(0,2),a1(0,3), a1(1,0),a1(1,1),a1(1,2),a1(1,3), a1(2,0),a1(2,1),a1(2,2),a1(2,3), a1(3,0),a1(3,1),a1(3,2),a1(3,3) を対応させて、候補ブロック310内の画素データ b2(0,0),b2(0,1),b2(0,2),b2(0,3), b2(1,0),b2(1,1),b2(1,2),b2(1,3), b2(2,0),b2(2,1),b2(2,2),b2(2,3), b2(3,0),b2(3,1),b2(3,2),b2(3,3) に対して、現画像ブロック110内の画素データ a2(0,0),a2(0,1),a2(0,2),a2(0,3), a2(1,0),a2(1,1),a2(1,2),a2(1,3), a2(2,0),a2(2,1),a2(2,2),a2(2,3), a2(3,0),a2(3,1),a2(3,2),a2(3,3) を対応させて、ディストーション算出処理が行われ、異
パリティフェーズ処理の場合は、同じサーチウィンドウ
210の一つの候補ブロック310内の画素データ b1(0,0),b1(0,1),b1(0,2),b1(0,3), b1(1,0),b1(1,1),b1(1,2),b1(1,3), b1(2,0),b1(2,1),b1(2,2),b1(2,3), b1(3,0),b1(3,1),b1(3,2),b1(3,3) に対して、現画像ブロック110内の画素データ a2(0,0),a2(0,1),a2(0,2),a2(0,3), a2(1,0),a2(1,1),a2(1,2),a2(1,3), a2(2,0),a2(2,1),a2(2,2),a2(2,3), a2(3,0),a2(3,1),a2(3,2),a2(3,3) を対応させて、候補ブロック310内の画素データ b2(0,0),b2(0,1),b2(0,2),b2(0,3), b2(1,0),b2(1,1),b2(1,2),b2(1,3), b2(2,0),b2(2,1),b2(2,2),b2(2,3), b2(3,0),b2(3,1),b2(3,2),b2(3,3) に対して、現画像ブロック110内の画素データ a1(0,0),a1(0,1),a1(0,2),a1(0,3), a1(1,0),a1(1,1),a1(1,2),a1(1,3), a1(2,0),a1(2,1),a1(2,2),a1(2,3), a1(3,0),a1(3,1),a1(3,2),a1(3,3) を対応させて、ディストーション算出処理が行われる。
【0057】本実施例においては、b1(x,y)とa
1(x,y)の演算とb2(x,y)とa2(x,y)
の演算、または、b1(x,y)とa2(x,y)の演
算とb2(x,y)とa1(x,y)の演算をまとめ
て、b(x,y)とa(x,y)の演算として説明す
る。
【0058】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明
する。図4〜図38は本発明に係る動きベクトル探索装
置の第1実施例を示す図である。
【0059】動きベクトル探索装置は、図4に示される
ように、現画像データ記憶ユニット1000、参照画像
データ記憶ユニット2000、入力レジスタユニット2
100、探索領域形成ユニット3000、垂直サイドレ
ジスタユニット4100、水平サイドレジスタユニット
4200、シフタユニット4500、類似ブロック特定
ユニット6000および信号出力ユニット8000から
構成される。
【0060】入力レジスタユニット2100、探索領域
形成ユニット3000、垂直サイドレジスタユニット4
100および水平サイドレジスタユニット4200、シ
フタユニット4500により形成される2次元配列の構
造を全体として、画素データ転送保持ユニット5000
と呼ぶことにする。図4において、画素データの流れを
細線の矢印で示し、ディストーションの流れを実線の矢
印で示している。ここでは図面を分かりやすくするため
に各ユニット間の流れを1本のラインで表しているが、
実際は複数のラインにより接続されている。実際の接続
については後述する。また、探索領域形成ユニット30
00は中央のシフタユニット4500を境として、左右
に2分割され、左側を探索領域形成ユニット3000a
とし、右側を探索領域形成ユニット3000bとし、垂
直サイドレジスタユニット4100もシフタユニット4
500および探索領域形成ユニット3000により上下
左右に4分割され、左上側を垂直サイドレジスタユニッ
ト4100a、右上側を垂直サイドレジスタユニット4
100b、左下側を垂直サイドレジスタユニット410
0c、右下側を垂直サイドレジスタユニット4100d
とする。
【0061】画素データ転送保持ユニット5000の各
ユニットの構成について、図5に基づいて説明する。同
図に示されるように、画素データ転送保持ユニット50
00は、複数個の入力レジスタIR、プロセッサエレメ
ントPE、中間レジスタIP、垂直サイドレジスタV
S、水平サイドレジスタHSおよび図示されないシフタ
SFからなり、これらをシストリックアレイ構造に配列
して形成されている。ここで、図中の左端と上端に付し
た数字は配列を座標で表したもので、一番左上の水平サ
イドレジスタHSはHS(−3,−3)のように表され
る。
【0062】入力レジスタユニット2100は、10個
の入力レジスタIRからなり、探索領域形成ユニット3
000bと垂直サイドレジスタユニット4100dの右
側に1列に配置され、y=0〜9として、入力レジスタ
IR(15,y)と示される。探索領域形成ユニット3
000は、32個のプロセッサエレメントPEおよび7
3個の中間レジスタIPから構成され、探索密度の切替
え位置を境に左右に4×4個づつプロセッサエレメント
PEを配置し、各プロセッサエレメントPE間に中間レ
ジスタIPをそれぞれ配置し、探索領域形成ユニット3
000aでは(7行×8列)の2次元配列を形成し、探
索領域形成ユニット3000bでは(7行×7列)の2
次元配列を形成し、x=0,2,4,6,8,10,1
2,14,y=0,2,4,6として、プロセッサエレ
メントPE(x,y)と示され、上記プロセッサエレメ
ントPEの配置位置を除いた、x=0〜14,y=0〜
6として、中間レジスタIP(x,y)と示される。
【0063】垂直サイドレジスタユニット4100は、
48個の垂直サイドレジスタVSおよび21個の中間レ
ジスタIPbからなり、探索領域形成ユニット3000
の上下に2次元配列構造をそれぞれ形成する。探索領域
形成ユニット3000のプロセッサエレメントPEのあ
る列に垂直サイドレジスタVSを配置し、垂直サイドレ
ジスタVSの間の列の必要なところに中間レジスタIP
を配置し、x=0,2,4,6,8,10,12,1
4,y=−3,−2,−1,7,8,9として、垂直サ
イドレジスタVS(x,y)と示され、x=1,5,
9,13,y=−3〜−1およびx=3,7,11,y
=7〜8として、中間レジスタIPb(x,y)と示さ
れる。
【0064】水平サイドレジスタユニット4200は、
39個の水平サイドレジスタHSからなり、探索領域形
成ユニット3000aおよび垂直サイドレジスタユニッ
ト4100a,4100cの左側に(13行×3列)の
2次元配列の構造を形成し、x=−3〜−1,y=−3
〜9として、水平サイドレジスタHS(x,y)と示さ
れる。
【0065】シフタユニット4500は、13個のシフ
タSFからなり、本実施例では、探索領域形成ユニット
3000の中央部つまり、7列目と8列目の各レジスタ
およびプロセッサエレメントPEの間に1列に配置さ
れ、y=−3〜9としてシフタSF(y)と示される。
次に、各ユニットの機能について説明する。
【0066】現画像データ記憶ユニット1000は、現
画像ブロック単位に現画像の画素データを記憶し、現画
像ブロックの画素データを同一パリティフェーズ処理と
異パリティフェーズ処理に対応するように出力するもの
である。参照画像データ記憶ユニット2000は、参照
画像のサーチウィンドウ単位に参照画像の画素データを
記憶し、サーチウィンドウの画素データを出力するもの
である。
【0067】入力レジスタユニット2100は、参照画
像データ記憶ユニット2000から出力された画素デー
タを入力し、探索領域形成ユニット3000にサーチウ
ィンドウ内の画素データを参照画像フォーマット通りに
配置するように画素データを列単位に出力するものであ
る。探索領域形成ユニット3000は、サーチウィンド
ウ内の画素データを参照画像フォーマット通りに入力レ
ジスタユニット2100から列単位に入力して配置し、
サーチウィンドウの画素データも順次転送させながら、
現画像データ記憶ユニット1000から現画像ブロック
の画素データを順次入力し、サーチウィンドウ内の候補
ブロックに対する現画像ブロックのディストーションを
算出し、出力するものである。
【0068】なお、左右の探索領域形成ユニット300
0aおよび3000bは中心の切替え位置でプロセッサ
エレメントPEの配置密度を切替えて使用するものであ
り、実際のプロセッサエレメントPEおよび中間レジス
タIPの配置を図6(a)に示す。ここで、中心の切替
え位置を境に左側の探索領域形成ユニット3000aの
探索密度を高くする場合は図6(b)のようになり、反
対に右側の探索領域形成ユニット3000bの探索密度
を高くする場合は図6(c)のように探索領域形成ユニ
ット3000b内の各プロセッサエレメントPEと中間
レジスタIPの接続状態を切替えて使用するものであ
る。
【0069】本実施例では図6(b)に示す状態で動き
ベクトルの探索を行うものとする。探索密度の切替えに
は後述する信号出力ユニット8000からの制御信号に
基づいて接続の切替えを行う。垂直サイドレジスタユニ
ット4100は、前記探索領域形成ユニット3000に
おいて、ディストーション算出処理中に画素データを上
下方向へ転送する時に溢れた画素データを入力保持し、
再び、探索領域形成ユニット3000へ出力するもので
ある。
【0070】水平サイドレジスタユニット4200は、
前記探索領域形成ユニット3000において、ディスト
ーション算出後の画素データを列単位に入力保持し、再
び、探索領域形成ユニット3000へ出力するものであ
る。シフタユニット4500は、探索領域形成ユニット
3000内の探索密度の切替え位置に配置され、画素デ
ータを戻す際に、この探索領域形成ユニット3000の
切替え位置において、ディストーション算出開始前の画
素データの配置に戻すように、画素データの転送位置を
水平方向、斜め上方向あるいは斜め下方向に切り替えて
出力するためのものである。
【0071】類似ブロック特定ユニット6000は、各
プロセッサエレメントPEにて算出されたディストーシ
ョンを入力し、入力されたディストーションの中から最
小のディストーションを検出し、さらに、最小ディスト
ーションが算出されたプロセッサエレメントPEの位置
情報に基づいて現画像ブロックに対応するサーチウィン
ドウ内の候補ブロックを特定し、動きベクトルを求める
ものである。
【0072】信号出力ユニット8000は、図7に示す
ように、基本クロック信号に基づいて各種の制御信号を
形成し、各ユニットへ出力し、各ユニットの動作を制御
するものである。同図に示すように、信号出力ユニット
8000は信号出力端子P1〜P12を有し、各信号出
力端子から出力された信号は各ユニットへ入力される。
信号出力端子P1〜P12から出力される信号は、それ
ぞれ、クロックパルス信号CK1およびパルス信号CK
2,SL,SR,SJ,SU,SD,SH,CL,LD
1,LD2,SMVであり、各信号は以下の制御を行う
ために出力される信号である。
【0073】信号出力ユニット8000の第1信号出力
端子P1から出力される信号は、クロックパルス信号C
K1である。クロックパルス信号CK1は、本装置の基
本クロックで、この信号を基準にして他のパルス信号を
形成し、全ての動作を制御するものであり、画素データ
転送保持ユニット5000の入力レジスタユニット21
00、探索領域形成ユニット3000、垂直サイドレジ
スタユニット4100および水平サイドレジスタユニッ
ト4200へ出力される。
【0074】クロックパルス信号CK1は2値パルス信
号であり、周期の1/2のパルス幅をもつ。ここではハ
イレベル信号を1としローレベル信号を0で表すことに
する。また、本実施例では、クロックパルス信号CK1
の1周期を単位時間として以後、処理の流れを表すこと
にする。クロックパルス信号CK1の1クロック目の立
ち下がりから2クロック目の立ち下がりまでを期間c2
と呼び、以後、期間c3,c4,c5...と呼ぶこと
にする。クロックパルス信号CK1の1クロック目を含
む期間c2の前のクロックパルス信号CK1の1周期分
の期間をc1と呼ぶことにする。
【0075】信号出力ユニット8000の第2信号出力
端子P2から出力される信号は、パルス信号CK2であ
る。パルス信号CK2は、ディストーション算出後の処
理を制御する為の信号であり、探索領域形成ユニット3
000のプロセッサエレメントPEおよび類似ブロック
特定ユニット6000へ出力される。パルス信号CK2
はクロックパルス信号CK1と同じ仕様の信号である。
【0076】信号出力ユニット8000の第3信号出力
端子P3から出力される信号は、パルス信号SLであ
り、信号出力ユニット8000の第4信号出力端子P4
から出力される信号は、パルス信号SRであり、信号出
力ユニット8000の第5信号出力端子P5から出力さ
れる信号は、パルス信号SJである。これらのパルス信
号SL,SR,SJは、画素データ転送保持ユニット5
000上の画素データの転送方向を制御する為の信号で
あり、パルス信号SLおよびSJは、探索領域形成ユニ
ット3000および垂直サイドレジスタユニット410
0へ出力され、パルス信号SRは、探索領域形成ユニッ
ト3000、垂直サイドレジスタユニット4100、水
平サイドレジスタユニット4200およびシフタユニッ
ト4500へ出力される。パルス信号SLにより、各レ
ジスタおよびプロセッサエレメントPEでは右側の各レ
ジスタまたはプロセッサエレメントPEから画素データ
を入力するように接続を切替える動作を行い、パルス信
号SRにより、各レジスタおよびプロセッサエレメント
PEでは左側の各レジスタまたはプロセッサエレメント
PEから画素データを入力するように接続を切替える動
作を行う。
【0077】パルス信号SJは、先に述べた探索領域形
成ユニット3000における探索密度の切替えにおい
て、探索密度を高くした探索領域形成ユニット3000
とその上下に位置する垂直サイドレジスタユニット41
00へ出力される信号である。本信号により、画素デー
タの流れを各プロセッサエレメントPE間の列方向に介
在する中間レジスタIPを飛ばして直接プロセッサエレ
メントPE間で画素データが転送されるように接続を切
替える。本実施例では、左側の探索領域形成ユニット3
000および垂直サイドレジスタユニット4100へ本
信号が出力される。
【0078】信号出力ユニット8000の第6信号出力
端子P6から出力される信号は、パルス信号SUであ
り、信号出力ユニット8000の第7号出力端子P7か
ら出力される信号は、パルス信号SDである。これらの
パルス信号SU,SDは、シフタSFの画素データの転
送位置を斜め上方向、水平方向および斜め下方向に切替
える制御をするための信号であり、シフタユニット45
00へ出力される。パルス信号SUにより、シフタSF
では左斜め下の各レジスタまたはプロセッサエレメント
PEから画素データを入力するように接続を切替える動
作を行い、パルス信号SDにより、シフタSFでは左斜
め上の各レジスタまたはプロセッサエレメントPEから
画素データを入力するように接続を切替える動作を行
う。
【0079】信号出力ユニット8000の第8信号出力
端子P8から出力される信号は、パルス信号SHであ
る。パルス信号SHは、探索領域形成ユニット3000
におけるディストーション算出処理および画素データの
転送処理に伴い、探索領域形成ユニット3000および
垂直サイドレジスタユニット4100から溢れた画素デ
ータを水平サイドレジスタユニット4200へ転送する
ための信号であり、水平サイドレジスタユニット420
0へ出力される。パルス信号SHにより、水平サイドレ
ジスタHSでは右隣の各レジスタから画素データを入力
するように接続を切替える動作を行う。
【0080】信号出力ユニット8000の第9信号出力
端子P9から出力される信号は、パルス信号CLであ
り、信号出力ユニット8000の第10信号出力端子P
10から出力される信号は、パルス信号LD1である。
これらのパルス信号CL,LD1は、ディストーション
算出および出力処理の制御を行う信号であり、プロセッ
サエレメントPEへ出力される。パルス信号CLは、プ
ロセッサエレメントPEにおけるディストーション算出
処理において、積算されたディストーションをクリアし
て、再び、積算処理を開始するトリガとなっている。パ
ルス信号LD1は、プロセッサエレメントPEにおける
ディストーション転送処理において、ディストーション
の転送方向を切替える信号であり、特に、ディストーシ
ョンの算出終了時に転送を開始するトリガとなってい
る。
【0081】信号出力ユニット8000の第11信号出
力端子P11から出力される信号は、パルス信号LD2
であり、信号出力ユニット8000の第12信号出力端
子P12から出力される信号は、パルス信号SMVであ
る。これらのパルス信号LD2,SMVは、類似ブロッ
ク特定処理の制御を行う信号であり、類似ブロック特定
ユニット6000へ出力される。パルス信号LD2は、
類似ブロック特定ユニット6000において、1フェー
ズ処理単位毎に、類似ブロック特定処理を行うタイミン
グを表し、本信号により、各処理のリセットを行い、パ
ルス信号SMVは、類似ブロック特定ユニット6000
において、1フェーズ処理単位毎に、求められた最小デ
ィストーションおよび動きベクトルを出力するタイミン
グを表している。
【0082】本実施例では、同じサーチウィンドウ21
0内の画素データについてディストーション算出を同一
パリティフェーズ処理および異パリティフェーズ処理と
続けて行い、これらを1セットとして、同じ周期で、隣
のサーチウィンドウ210についてもディストーション
算出処理を同一パリティフェーズ処理および異パリティ
フェーズ処理と続けて1セットとして実行する。これら
はクロックパルス信号CK1の34倍の周期で実行さ
れ、よって、信号出力ユニット8000から出力される
パルス信号はクロックパルス信号CK1の34倍の周期
を1サイクルとして、各ユニットの制御を行うように信
号を出力する。
【0083】但し、画素データの入力転送保持処理につ
いては初期立上げ時のクロックパルス信号CK1の44
クロック目までは初期処理で、以後、34クロック毎に
処理を繰り返すものである。つまり、一番始めのディス
トーション算出処理は同一パリティフェーズ処理につい
て行われ、これはクロックパルス信号CK1の45クロ
ック目に開始され、以後、クロックパルス信号CK1の
34クロック毎に同一パリティフェーズ処理が実行さ
れ、異パリティフェーズ処理は、クロックパルス信号C
K1の63クロック目に開始され、以後、クロックパル
ス信号CK1の34クロック毎に実行される。
【0084】また、画素データ排出処理、画素データ戻
し処理、ディストーション転送処理および動きベクトル
検出処理は同一パリティフェーズ処理および、異パリテ
ィフェーズ処理に引続いて、それぞれ実行されるように
なっている。この様な処理の流れを実現するために、本
実施例では各信号の出力のタイミングを次の様に定めて
いる。
【0085】パルス信号SLはクロックパルス信号CK
1の4クロック目の立ち下がりに同期して出力され、ク
ロックパルス信号CK1の2倍のパルス幅を持ち、4倍
の周期で出力され、期間c59まで連続し、その後、ク
ロックパルス信号CK1の66クロック目の立ち下がり
に同期して、クロックパルス信号CK1の2倍のパルス
幅、4倍の周期で出力され、以後、期間c45から期間
c78までの信号が出力される。
【0086】パルス信号SRは同一パリティフェーズ処
理のディストーション算出処理が終了したとき、画素デ
ータ戻し処理を行うために出力されるので、クロックパ
ルス信号CK1の60クロック目の立ち下がりに同期し
て出力され、クロックパルス信号CK1の6倍のパルス
幅を持ち、以後、上記と同様のサイクルで出力される。
【0087】パルス信号SJは探索領域形成ユニット3
000aおよび垂直サイドレジスタユニット4100
a,4100cの各プロセッサエレメントPE、中間レ
ジスタIPaおよび垂直サイドレジスタVSに常時、出
力される。パルス信号SUはクロックパルス信号CK1
の61クロック目立ち下がりに同期して出力され、クロ
ックパルス信号CK1の2倍のパルス幅を持ち、以後、
上記と同様のサイクルで出力される。
【0088】パルス信号SDはクロックパルス信号CK
1の60クロック目立ち下がりに同期して出力され、ク
ロックパルス信号CK1の2倍のパルス幅を持ち、以
後、上記と同様のサイクルで出力される。パルス信号S
Hは同一パリティフェーズ処理時のディストーション算
出開始時のパルス信号CLが発せられた次の周期、つま
りクロックパルス信号CK1の45クロック目の立ち下
がりに同期して出力され、クロックパルス信号CK1の
2倍のパルス幅を持ち、次いで、クロックパルス信号C
K1の52クロック目の立ち下がりに同期して出力さ
れ、クロックパルス信号CK1の4倍のパルス幅を持
つ。以後、それぞれ、上記と同様のサイクルで出力され
る。
【0089】パルス信号CLはディストーション算出開
始時ごとに、その前のクロックパルス信号CK1の立ち
下がりに同期して出力されるので、クロックパルス信号
CK1の2倍のパルス幅を持ち、同一パリティフェーズ
処理のトリガとして、期間c45に出力され、ついで異
パリティフェーズ処理のトリガとして、期間c63に出
力され、以後、それぞれ、上記と同様のサイクルで出力
される。
【0090】パルス信号LD1は各ディストーション算
出処理で求められたディストーションを転送するタイミ
ングを示すので、クロックパルス信号CK1の2倍のパ
ルス幅を持ち、同一パリティフェーズ処理後のディスト
ーション転送のトリガとして、期間c61に出力され、
異パリティフェーズ処理後のディストーション転送のト
リガとして、期間c79に出力され、以後、それぞれ、
上記と同様のサイクルで出力される。
【0091】パルス信号LD2は各ディストーション算
出処理で求められたディストーションを類似ブロック特
定ユニット6000で入力し処理を開始するための信号
であり、クロックパルス信号CK1の2倍のパルス幅を
持ち、同一パリティフェーズ処理後の類似ブロック特定
処理のトリガとして、期間c62に出力され、異パリテ
ィフェーズ処理後の類似ブロック特定処理のトリガとし
て、期間c80に出力され、以後、それぞれ、上記と同
様のサイクルで出力される。
【0092】パルス信号SMVは類似ブロック特定ユニ
ット6000で特定された動きベクトルおよび最小ディ
ストーションを出力するタイミングを示すので、クロッ
クパルス信号CK1の2倍のパルス幅を持ち、同一パリ
ティフェーズ処理による動きベクトルおよび最小ディス
トーションの出力のトリガとして、期間c66に出力さ
れ、異パリティフェーズ処理による動きベクトルおよび
最小ディストーションの出力のトリガとして、期間c8
4に出力され、以後、それぞれ、上記と同様のサイクル
で出力される。
【0093】次に、画素データ転送保持ユニット500
0の構成要素である、入力レジスタIR、プロセッサエ
レメントPE、中間レジスタIP、垂直サイドレジスタ
VS、水平サイドレジスタHSおよびシフタSFの構成
について端子配置図および回路図を基に説明する。入力
レジスタIRの端子配置図は図8(a)に示され、デー
タ入力端子YDiおよびデータ出力端子YLo,YDo
を有し、さらに、図示されない信号出力ユニット800
0の信号出力端子P1と接続される信号入力端子を有す
る。
【0094】入力レジスタIRの回路図は図8(b)に
示され、フリップフロップ2120から構成され、デー
タ入力端子YDiを介してサーチウィンドウの画素デー
タを入力し、データ出力端子YDoおよびYLoを介し
て出力し、転送するものである。フリップフロップ21
20はDフリップフロップからなり、データ入力端子
A、信号入力端子Sおよびデータ出力端子Yを有し、信
号入力端子Sに入力された信号に同期してデータ入力端
子Aに入力されたデータをデータ出力端子Yにラッチす
るものである。
【0095】図8(b)に示すように、フリップフロッ
プ2120のデータ入力端子Aには入力レジスタIRの
データ入力端子YDiを介して他の入力レジスタあるい
は参照画像データ記憶ユニット2000からサーチウィ
ンドウの画素データが入力され、信号入力端子Sには信
号出力ユニット8000からクロックパルス信号CK1
が入力される。
【0096】ここで、実際には、フリップフロップは2
つからなり、クロックパルス信号CK1の1/2のパル
ス幅および周期を持つ信号によって画素データを1つず
つ2画素分保持および転送するように制御されるが、上
記説明の通り2画素分をひとまとまりとして説明する。
したがって、以下で説明するフリップフロップについて
も特に断らない限り2つからなる。
【0097】プロセッサエレメントPEの端子配置図は
図9に示される。ここで、画素データ転送保持ユニット
5000上でのプロセッサエレメントPEの配列位置を
座標で示すと、プロセッサエレメントPE(x,y)と
表せるが、本実施例ではプロセッサエレメントPE
(0,y),PE(4,y),PE(8,y),PE
(12,y)を奇数列のプロセッサエレメントPEと呼
ぶことにし、プロセッサエレメントPE(2,y),P
E(6,y),PE(10,y),PE(14,y)を
偶数列のプロセッサエレメントPEと呼ぶことにする。
奇数列のプロセッサエレメントPEはデータ入力端子
X,YDi,YLi,YLJi,YRi,YRJi,D
iおよびデータ出力端子YDo,YLo,YRo,Do
を有し、偶数列のプロセッサエレメントPEはデータ入
力端子X,YUi,YLi,YLJi,YRi,YRJ
i,Diおよびデータ出力端子YUo,YLo,YR
o,Doを有し、さらに、全てのプロセッサエレメント
PEは図示されない信号出力ユニット8000の信号出
力端子P1,P2,P3,P4,P5,P9,P10と
接続される信号入力端子を有する。
【0098】プロセッサエレメントPEの回路図は図1
0に示され、画素データ入力切替え部3100、ディス
トーション算出部3200およびディストーション転送
部3300から構成される。画素データ入力切替え部3
100はセレクタ3110およびフリップフロップ31
20から構成され、データ入力端子YDi,YUi,Y
Ri,YRJi,YLi,YLJiを介してサーチウィ
ンドウの画素データを入力し、データ入力端子に入力さ
れた画素データを一つ選択して、ディストーション算出
部3200へ出力し、さらに、データ出力端子YDo,
YUo,YLo,YRoを介して出力し、転送するもの
である。
【0099】セレクタ3110は、データ入力端子A,
B,C,D,E、信号入力端子S0,S1,S2および
データ出力端子Yを有し、信号入力端子S0,S1,S
2に入力された信号に基づいて、データ入力端子A,
B,C,D,Eのうち何れか1つを選択して、データ出
力端子Yと電気的に接続されるものである。図10に示
すように、奇数列のプロセッサエレメントPEのセレク
タ3110のデータ入力端子A,B,C,D,Eにはそ
れぞれ、プロセッサエレメントPEのデータ入力端子Y
Di,YRi,YRJi,YLi,YLJiを介してサ
ーチウィンドウの画素データが入力され、偶数列のプロ
セッサエレメントPEのセレクタ3110のデータ入力
端子A,B,C,D,Eにはそれぞれ、プロセッサエレ
メントPEのデータ入力端子YUi,YRi,YRJ
i,YLi,YLJiを介してサーチウィンドウの画素
データが入力され、全てのプロセッサエレメントPEの
セレクタ3110の信号入力端子S0には信号出力ユニ
ット8000からパルス信号SJが入力され、信号入力
端子S1には信号出力ユニット8000からパルス信号
SRが入力され、信号入力端子S2には信号出力ユニッ
ト8000からパルス信号SLが入力される。
【0100】セレクタ3110の信号入力端子S0に入
力された信号が0のときはデータ入力端子A,B,Dの
何れかとデータ出力端子Yが電気的に接続され、信号入
力端子S0に入力された信号が1のときはプロセッサエ
レメントPEのデータの入力を1つ隣の各レジスタの出
力端子に接続するのではなく、2つ隣に位置する各レジ
スタまたはプロセッサエレメントPEの出力端子に接続
することを意味し、データ入力端子A,C,Eの何れか
とデータ出力端子Yが電気的に接続される。
【0101】詳しく説明すると、信号入力端子S0に入
力された信号が0でかつ信号入力端子S1に入力された
信号が1のときはS2の入力に関わらず、データ入力端
子Bとデータ出力端子Yが電気的に接続され、信号入力
端子S0に入力された信号が0でかつ信号入力端子S1
に入力された信号が0でかつ信号入力端子S2に入力さ
れた信号が1のときはデータ入力端子Dとデータ出力端
子Yが電気的に接続され、信号入力端子S0,S1,S
2に入力された信号が全て0のときはデータ入力端子A
とデータ出力端子Yが電気的に接続される。さらに、信
号入力端子S0に入力された信号が1でかつ信号入力端
子S1に入力された信号が1のときはS2の入力に関わ
らず、データ入力端子Cとデータ出力端子Yが電気的に
接続され、信号入力端子S0に入力された信号が1でか
つ信号入力端子S1が0でかつ信号入力端子S2が1の
ときはデータ入力端子Eとデータ出力端子Yが電気的に
接続され、信号入力端子S0に入力された信号が1でか
つ信号入力端子S1,S2に入力された信号がともに0
のときはデータ入力端子Aとデータ出力端子Yが電気的
に接続される。
【0102】フリップフロップ3120はDフリップフ
ロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子Sお
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力さ
れた信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデー
タをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリッ
プフロップ3120のデータ入力端子Aにはセレクタ3
110のデータ出力端子Yが電気的に接続され、セレク
タ3110で選択された、サーチウィンドウの画素デー
タが入力され、信号入力端子Sには信号出力ユニット8
000からクロックパルス信号CK1が入力される。
【0103】ディストーション算出部3200はディス
トーション演算器3210およびフリップフロップ32
20から構成され、データ入力端子Xを介して現画像デ
ータ記憶ユニット1000から現画像ブロックの画素デ
ータを入力し、同じプロセッサエレメントPEの画素デ
ータ入力切替え部3100からサーチウィンドウの画素
データを入力し、これらをもとに対応するディストーシ
ョンの算出を行い、同じプロセッサエレメントPEのデ
ィストーション転送部3300に出力するものである。
【0104】ディストーション演算器3210はデータ
入力端子A,B,C,信号入力端子Sおよびデータ出力
端子Yを有し、ディストーションの算出を行い、出力す
るものである。図10に示すように、ディストーション
演算器3210のデータ入力端子Aは画素データ入力切
替えブロック3100のフリップフロップ3120のデ
ータ出力端子Yと電気的に接続され、画素データ入力切
替え部3100で選択されたサーチウィンドウの画素デ
ータが入力される。データ入力端子Bにはプロセッサエ
レメントPEのデータ入力端子Xを介して、現画像デー
タ記憶ユニット1000から出力された現画像ブロック
の画素データが入力される。データ入力端子Cはフリッ
プフロップ3220のデータ出力端子Yと電気的に接続
され、ディストーション算出部3200で求められたデ
ィストーションが再度、入力される。信号入力端子Sに
は信号出力ユニット8000からパルス信号CLが入力
される。
【0105】ディストーション演算器3210の信号入
力端子Sに入力された信号が0の時は、データ入力端子
Aに入力されたデータAとデータ入力端子Bに入力され
たデータBを減算し、データ(A−B)を求め、これを
正数変換し、正数変換後のデータ|A−B|にデータ入
力端子Cに入力されたデータCを加算して、データ出力
端子Yにデータ(|A−B|+C)を出力し、信号入力
端子Sに入力された信号が1の時は、データ入力端子C
に入力された値がクリアされ、データ入力端子Aに入力
されたデータAとデータ入力端子Bに入力されたデータ
Bを減算し、データ(A−B)を求め、これを正数変換
し、データ出力端子Yにデータ|A−B|を出力するも
のである。
【0106】フリップフロップ3220はDフリップフ
ロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子Sお
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力さ
れた信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデー
タをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリッ
プフロップ3220のデータ入力端子Aにはディストー
ション演算器3210のデータ出力端子Yが電気的に接
続され、ディストーション演算器3210で算出され
た、ディストーションが入力され、信号入力端子Sには
信号出力ユニット8000からクロックパルス信号CK
1が入力される。
【0107】ディストーション転送部3300はセレク
タ3310およびフリップフロップ3320から構成さ
れ、ディストーション算出部3200で算出されたディ
ストーションを入力し、あるいはデータ入力端子Diを
介して別のプロセッサエレメントPEで算出されたディ
ストーションを入力し、プロセッサエレメントPEのデ
ータ出力端子Doを介して出力し、転送するものであ
る。
【0108】セレクタ3310はデータ入力端子A,
B,信号入力端子Sおよびデータ出力端子Yを有し、信
号入力端子Sに入力された信号に基づいて、データ入力
端子A,Bのうち何れか1つを選択して、データ出力端
子Yと電気的に接続するものである。図10に示すよう
に、セレクタ3310のデータ入力端子Aにはデータ入
力端子Diを介して、他のプロセッサエレメントPEで
算出されたディストーションが入力され、データ入力端
子Bはディストーション算出部3200のフリップフロ
ップ3220のデータ出力端子Yと電気的に接続され、
同じプロセッサエレメントPEで算出されたディストー
ションが入力され、信号入力端子Sは信号出力ユニット
8000からパルス信号LD1が入力される。
【0109】フリップフロップ3320はDフリップフ
ロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子Sお
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力さ
れた信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデー
タをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリッ
プフロップ3320のデータ入力端子Aにはセレクタ3
310のデータ出力端子Yが電気的に接続され、セレク
タ3310で選択された、ディストーションが入力さ
れ、信号入力端子Sには信号出力ユニット8000から
パルス信号CK2が入力される。
【0110】中間レジスタIPの端子配置図は図11
(a)および図12(a)に示される。ここで、画素デ
ータ転送保持ユニット5000上での中間レジスタIP
の配列位置を座標で示すと、中間レジスタIP(x,
y)と表せるが、本実施例では中間レジスタIP(0,
y),IP(4,y),IP(8,y),IP(12,
y)を奇数列の中間レジスタIPaと呼ぶことにし、中
間レジスタIP(2,y),IP(6,y),IP(1
0,y),IP(14,y)を偶数列の中間レジスタI
Paと呼ぶことにし、中間レジスタIP(1,y),I
P(3,y),IP(5,y),IP(7,y),IP
(9,y),IP(11,y),IP(13,y)を中
間列の中間レジスタIPbと呼ぶことにする。
【0111】奇数列および偶数列の中間レジスタIPa
は図11(a)に示され、奇数列の中間レジスタIPa
はデータ入力端子YDi,YLi,YLJi,YRi,
YRJiおよびデータ出力端子YDo,YLo,YRo
を有し、偶数列の中間レジスタIPaはデータ入力端子
YUi,YLi,YLJi,YRi,YRJiおよびデ
ータ出力端子YUo,YLo,YRoを有し、さらに、
奇数列および偶数列の中間レジスタIPaは図示されな
い信号出力ユニット8000の信号出力端子P1,P
3,P4,P5と接続される信号入力端子を有する。
【0112】中間列の中間レジスタIPbは図12
(a)に示され、データ入力端子YLi,YRiおよび
データ出力端子YLo,YRoを有し、さらに、図示さ
れない信号出力ユニット8000の信号出力端子P1,
P3,P4と接続される信号入力端子を有する。奇数列
および偶数列の中間レジスタIPaの回路図は図11
(b)に示され、セレクタ3510aおよびフリップフ
ロップ3520aから構成され、データ入力端子YD
i,YUi,YRi,YRJi,YLi,YLJiを介
してサーチウィンドウの画素データを入力し、データ入
力端子に入力された画素データを一つ選択して保持し、
さらに、データ出力端子YDo,YUo,YRo,YL
oを介して出力し、転送するものである。
【0113】セレクタ3510aは、データ入力端子
A,B,C,D,E、信号入力端子S0,S1,S2お
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子S0,S
1,S2に入力された信号に基づいて、データ入力端子
A,B,C,D,Eのうち何れか1つを選択して、デー
タ出力端子Yと電気的に接続するものである。図11
(b)に示すように、奇数列の中間レジスタIPaのセ
レクタ3510aのデータ入力端子A,B,C,D,E
にはそれぞれ、中間レジスタIPaのデータ入力端子Y
Di,YRi,YRJi,YLi,YLJiを介してサ
ーチウィンドウの画素データが入力され、偶数列の中間
レジスタIPaのセレクタ3510aのデータ入力端子
A,B,C,D,Eにはそれぞれ、中間レジスタIPa
のデータ入力端子YUi,YRi,YRJi,YLi,
YLJiを介してサーチウィンドウの画素データが入力
される。全ての中間レジスタIPaのセレクタ3510
aの信号入力端子S0には信号出力ユニット8000か
らパルス信号SJが入力され、信号入力端子S1には信
号出力ユニット8000からパルス信号SRが入力さ
れ、信号入力端子S2には信号出力ユニット8000か
らパルス信号SLが入力される。
【0114】セレクタ3510aの信号入力端子S0に
入力された信号が0のときはデータ入力端子A,B,D
の何れかとデータ出力端子Yが電気的に接続され、信号
入力端子S0に入力された信号が1のときは中間レジス
タIPaのデータの入力を1つ隣の各レジスタの出力端
子に接続するのではなく、2つ隣に位置する各レジスタ
または中間レジスタIPaの出力端子に接続することを
意味し、データ入力端子A,C,Eの何れかとデータ出
力端子Yが電気的に接続される。
【0115】詳しく説明すると、信号入力端子S0に入
力された信号が0でかつ信号入力端子S1に入力された
信号が1のときはデータ入力端子Bとデータ出力端子Y
が電気的に接続され、信号入力端子S0に入力された信
号が0でかつ信号入力端子S1に入力された信号が0で
かつ信号入力端子S2に入力された信号が1のときはデ
ータ入力端子Dとデータ出力端子Yが電気的に接続さ
れ、信号入力端子S0,S1,S2に入力された信号が
全て0のときはデータ入力端子Aとデータ出力端子Yが
電気的に接続される。さらに、信号入力端子S0に入力
された信号が1でかつ信号入力端子S1に入力された信
号が1のときはデータ入力端子Cとデータ出力端子Yが
電気的に接続され、信号入力端子S0に入力された信号
が1でかつ信号入力端子S1に入力された信号が0でか
つ信号入力端子S2に入力された信号が1のときはデー
タ入力端子Eとデータ出力端子Yが電気的に接続され、
信号入力端子S0が1でかつ信号入力端子S1,S2に
入力された信号がともに0のときはデータ入力端子Aと
データ出力端子Yが電気的に接続される。
【0116】フリップフロップ3520aはDフリップ
フロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子S
およびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力
された信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデ
ータをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリ
ップフロップ3520aのデータ入力端子Aにはセレク
タ3510aのデータ出力端子Yが電気的に接続され、
セレクタ3510aで選択された、サーチウィンドウの
画素データが入力され、信号入力端子Sには信号出力ユ
ニット8000からクロックパルス信号CK1が入力さ
れる。
【0117】中間列の中間レジスタIPbの回路図は図
12(b)に示され、セレクタ3510bおよびフリッ
プフロップ3520bから構成され、データ入力端子Y
Ri,YLiを介してサーチウィンドウの画素データを
入力し、データ入力端子に入力された画素データを一つ
選択して保持し、さらに、データ出力端子YRo,YL
oを介して出力し、転送するものである。
【0118】セレクタ3510bは、データ入力端子
A,B,C,信号入力端子S0,S1およびデータ出力
端子Yを有し、信号入力端子S0,S1に入力された信
号に基づいて、データ入力端子A,B,Cのうち何れか
1つを選択して、データ出力端子Yと電気的に接続する
ものである。図12(b)に示すように、セレクタ35
10bのデータ入力端子Aは同じ中間レジスタIPbの
フリップフロップ3520bのデータ出力端子Yにそれ
ぞれ電気的に接続され、データ入力端子B,Cにはそれ
ぞれ、中間レジスタIPbのデータ入力端子YRi,Y
Liを介してサーチウィンドウの画素データが入力され
る。
【0119】中間レジスタIPbのセレクタ3510b
の信号入力端子S0,S1は信号出力ユニット8000
の信号出力端子にそれぞれ電気的に接続され、信号入力
端子S0にはパルス信号SRが入力され、信号入力端子
S1にはパルス信号SLが入力される。セレクタ351
0bの信号入力端子S0に入力された信号が1のときは
信号入力端子S1の入力に関わらず、データ入力端子B
とデータ出力端子Yが電気的に接続され、信号入力端子
S0に入力された信号が0でかつ信号入力端子S1に入
力された信号が1のときはデータ入力端子Cとデータ出
力端子Yが電気的に接続され、信号入力端子S0,S1
に入力された信号がともに0のときはデータ入力端子A
とデータ出力端子Yが電気的に接続される。
【0120】フリップフロップ3520bはDフリップ
フロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子S
およびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力
された信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデ
ータをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリ
ップフロップ3520bのデータ入力端子Aにはセレク
タ3510bのデータ出力端子Yが電気的に接続され、
セレクタ3510bで選択された、サーチウィンドウの
画素データが入力され、信号入力端子Sには信号出力ユ
ニット8000からクロックパルス信号CK1が入力さ
れる。
【0121】垂直サイドレジスタVSの端子配置図は図
13(a)に示され、ここで、画素データ転送保持ユニ
ット5000上での垂直サイドレジスタVSの配列位置
を座標で示すと、垂直サイドレジスタVS(x,y)と
表せるが、本実施例では垂直サイドレジスタVS(0,
y),VS(4,y),VS(8,y),VS(12,
y)を奇数列の垂直サイドレジスタVSと呼ぶことに
し、垂直サイドレジスタVS(2,y),VS(6,
y),VS(10,y),VS(14,y)を偶数列の
垂直サイドレジスタVSと呼ぶことにする。
【0122】奇数列の垂直サイドレジスタVSはデータ
入力端子YDi,YLi,YLJi,YRi,YRJi
およびデータ出力端子YDo,YLo,YRoを有し、
偶数列の垂直サイドレジスタVSはデータ入力端子YU
i,YLi,YLJi,YRi,YRJiおよびデータ
出力端子YUo,YLo,YRoを有し、さらに、全て
の垂直サイドレジスタVSは図示されない信号出力ユニ
ット8000の信号出力端子P1,P3,P4,P5と
接続される信号入力端子を有する。
【0123】垂直サイドレジスタVSの回路図は図13
(b)に示され、セレクタ4110およびフリップフロ
ップ4120から構成され、データ入力端子YDi,Y
Ui,YRi,YRJi,YLi,YLJiを介してサ
ーチウィンドウの画素データを入力し、データ入力端子
に入力された画素データを一つ選択して、データ出力端
子YDo,YUo,YLo,YRoを介して出力し、転
送するものである。
【0124】セレクタ4110は、データ入力端子A,
B,C,D,E、信号入力端子S0,S1,S2および
データ出力端子Yを有し、信号入力端子S0,S1,S
2に入力された信号に基づいて、データ入力端子A,
B,C,D,Eのうち何れか1つを選択して、データ出
力端子Yと電気的に接続するものである。図13(b)
に示すように、奇数列の垂直サイドレジスタVSのセレ
クタ4110のデータ入力端子A,B,C,D,Eには
それぞれ、垂直サイドレジスタVSのデータ入力端子Y
Di,YRi,YRJi,YLi,YLJiを介してサ
ーチウィンドウの画素データが入力され、偶数列の垂直
サイドレジスタVSのセレクタ4110のデータ入力端
子A,B,C,D,Eにはそれぞれ、垂直サイドレジス
タVSのデータ入力端子YUi,YRi,YRJi,Y
Li,YLJiを介してサーチウィンドウの画素データ
が入力され、全ての垂直サイドレジスタVSのセレクタ
4110の信号入力端子S0には信号出力ユニット80
00からパルス信号SJが入力され、信号入力端子S1
には信号出力ユニット8000からパルス信号SRが入
力され、信号入力端子S2には信号出力ユニット800
0からパルス信号SLが入力される。セレクタ4110
の信号入力端子S0の信号が0のときはデータ入力端子
A,B,Dの何れかとデータ出力端子Yが電気的に接続
され、信号入力端子S0に入力された信号が1のときは
垂直サイドレジスタVSのデータの入力を1つ隣の各レ
ジスタの出力端子に接続するのではなく、2つ隣に位置
する各レジスタまたは垂直サイドレジスタVSの出力端
子に接続することを意味し、データ入力端子A,C,E
の何れかとデータ出力端子Yが電気的に接続される。
【0125】詳しく説明すると、信号入力端子S0に入
力された信号が0でかつ信号入力端子S1に入力された
信号が1のときはデータ入力端子Bとデータ出力端子Y
が電気的に接続され、信号入力端子S0に入力された信
号が0でかつ信号入力端子S1に入力された信号が0で
かつ信号入力端子S2に入力された信号が1のときはデ
ータ入力端子Dとデータ出力端子Yが電気的に接続さ
れ、信号入力端子S0,S1,S2に入力された信号全
ての信号が0のときはデータ入力端子Aとデータ出力端
子Yが電気的に接続される。さらに、信号入力端子S0
に入力された信号が1でかつ信号入力端子S1に入力さ
れた信号が1のときはデータ入力端子Cとデータ出力端
子Yが電気的に接続され、信号入力端子S0に入力され
た信号が1でかつ信号入力端子S1に入力された信号が
0でかつ信号入力端子S2に入力された信号が1のとき
はデータ入力端子Eとデータ出力端子Yが電気的に接続
され、信号入力端子S0に入力された信号が1でかつ信
号入力端子S1,S2に入力された信号がともに0のと
きはデータ入力端子Aとデータ出力端子Yが電気的に接
続される。
【0126】フリップフロップ4120はDフリップフ
ロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子Sお
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力さ
れた信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデー
タをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリッ
プフロップ4120のデータ入力端子Aにはセレクタ4
110のデータ出力端子Yが電気的に接続され、セレク
タ4110で選択された、サーチウィンドウの画素デー
タが入力され、信号入力端子Sには信号出力ユニット8
000からクロックパルス信号CK1が入力される。
【0127】水平サイドレジスタHSの端子配置図は図
14(a)に示され、データ入力端子YLi,YRiお
よびデータ出力端子YLo,YRoを有し、さらに、図
示されない信号出力ユニット8000の信号出力端子P
1,P4,P7と接続される信号入力端子を有する。水
平サイドレジスタHSの回路図は図14(b)に示さ
れ、セレクタ4210およびフリップフロップ4220
から構成され、データ入力端子YRi,YLiを介して
サーチウィンドウの画素データを入力し、データ入力端
子に入力された画素データを一つ選択して保持し、さら
に、データ出力端子YRo,YLoを介して出力し、転
送するものである。
【0128】セレクタ4210は、データ入力端子A,
B,C、信号入力端子S0,S1およびデータ出力端子
Yを有し、信号入力端子S0,S1に入力された信号に
基づいて、データ入力端子A,B,Cのうち何れか1つ
を選択して、データ出力端子Yと電気的に接続するもの
である。図14(b)に示すように、セレクタ4210
のデータ入力端子Aは同じ水平サイドレジスタHSのフ
リップフロップ4220のデータ出力端子Yに電気的に
接続され、セレクタ4210のデータ入力端子B,Cに
は水平サイドレジスタHSのデータ入力端子YLi,Y
Riを介して、サーチウィンドウの画素データが入力さ
れ、セレクタ4210の信号入力端子S0には信号出力
ユニット8000からパルス信号SHが入力され、信号
入力端子S1には信号出力ユニット8000からパルス
信号SRが入力される。つまり、セレクタ4210の信
号入力端子S0に入力された信号が1のときは水平サイ
ドレジスタHSの右隣の各レジスタまたはプロセッサエ
レメントPEの出力端子に接続して、画素データを入力
し、信号入力端子S1に入力された信号が1のときは水
平サイドレジスタHSを左隣の別の水平サイドレジスタ
HSの出力端子に接続して、画素データを入力するもの
である。
【0129】詳しく説明すると、信号入力端子S0に入
力された信号が0でかつ信号入力端子S1に入力された
信号が1のときはデータ入力端子Bとデータ出力端子Y
が電気的に接続され、信号入力端子S0,S1に入力さ
れた信号がともに0のときはデータ入力端子Aとデータ
出力端子Yが電気的に接続され、さらに、信号入力端子
S0に入力された信号が1のときは信号入力端子S1に
関わらず、データ入力端子Cとデータ出力端子Yが電気
的に接続される。
【0130】フリップフロップ4220はDフリップフ
ロップからなり、データ入力端子A、信号入力端子Sお
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力さ
れた信号に同期してデータ入力端子Aに入力されたデー
タをデータ出力端子Yにラッチするものである。フリッ
プフロップ4220のデータ入力端子Aにはセレクタ4
210のデータ出力端子Yが電気的に接続され、セレク
タ4210で選択された、サーチウィンドウの画素デー
タが入力され、信号入力端子Sには信号出力ユニット8
000からクロックパルス信号CK1が入力される。
【0131】シフタSFの端子配置図は図15(a)に
示され、データ入力端子YRi,YRJi,YUi,Y
UJi,YDi,YDJiおよびデータ出力端子YRo
を有し、さらに、図示されない信号出力ユニット800
0の信号出力端子P5,P6,P7と接続される信号入
力端子を有する。シフタSFの回路図は図15(b)に
示され、セレクタ4510から構成され、データ入力端
子YRi,YRJi,YUi,YUJi,YDi,YD
Jiを介してサーチウィンドウの画素データを入力し、
データ入力端子に入力された画素データを一つ選択し
て、データ出力端子YRoを介して出力し、転送するも
のである。
【0132】セレクタ4510は、データ入力端子A,
B,C,D,E,F、信号入力端子S0,S1,S2お
よびデータ出力端子Yを有し、信号入力端子S0,S
1,S2に入力された信号に基づいて、データ入力端子
A,B,C,D,E,Fのうち何れか1つを選択して、
データ出力端子Yと電気的に接続するものである。図1
5(b)に示すように、セレクタ4510のデータ入力
端子A,B,C,D,E,Fにはそれぞれ、シフタSF
のデータ入力端子YRi,YRJi,YUi,YUJ
i,YDi,YDJiを介してサーチウィンドウの画素
データが入力され、セレクタ4510の信号入力端子S
0には信号出力ユニット8000からパルス信号SJが
入力され、信号入力端子S1には信号出力ユニット80
00からパルス信号SUが入力され、信号入力端子S2
には信号出力ユニット8000からパルス信号SDが入
力される。
【0133】セレクタ4510の信号入力端子S0に入
力された信号が0のときはデータ入力端子A,C,Eの
何れかとデータ出力端子Yが電気的に接続され、信号入
力端子S0に入力された信号が1のときは1つ隣の各レ
ジスタの出力端子に接続するのではなく、2つ隣に位置
する各レジスタまたはプロセッサエレメントPEの出力
端子に接続することを意味し、データ入力端子B,D,
Fの何れかとデータ出力端子Yが電気的に接続される。
【0134】詳しく説明すると、信号入力端子S0に入
力された信号が0でかつ信号入力端子S1に入力された
信号が1のときはS2の入力に関わらず、データ入力端
子Cとデータ出力端子Yが電気的に接続され、信号入力
端子S0に入力された信号が0でかつ信号入力端子S1
に入力された信号が0でかつ信号入力端子S2に入力さ
れた信号が1のときはデータ入力端子Eとデータ出力端
子Yが電気的に接続され、信号入力端子S0,S1,S
2に入力された信号が全て0のときはデータ入力端子A
とデータ出力端子Yが電気的に接続される。さらに、信
号入力端子S0に入力された信号が1でかつ信号入力端
子S1に入力された信号が1のときはS2の入力に関わ
らず、データ入力端子Dとデータ出力端子Yが電気的に
接続され、信号入力端子S0に入力された信号が1でか
つ信号入力端子S1が0でかつ信号入力端子S2が1の
ときはデータ入力端子Fとデータ出力端子Yが電気的に
接続され、信号入力端子S0に入力された信号が1でか
つ信号入力端子S1,S2に入力された信号がともに0
のときはデータ入力端子Bとデータ出力端子Yが電気的
に接続される。
【0135】次に、各ユニットの構成および接続につい
て図16〜18に基づき説明する。現画像データ記憶ユ
ニット1000は、データ出力端子R0,R1を有し、
現画像上の画素データを現画像ブロック毎に記憶し、出
力するものである。データ出力端子R0は奇数列のプロ
セッサエレメントPEへ画素データを出力するためのも
ので、データ出力端子R1は偶数列のプロセッサエレメ
ントPEへ画素データを出力するためのものである。
【0136】参照画像データ記憶ユニット2000は、
データ出力端子S0,S1,S2を有し、参照画像上の
画素データをサーチウィンドウ毎に記憶し、出力するも
のである。サーチウィンドウ上の画素データは列単位に
入力レジスタユニット2100へ出力され、クロックパ
ルス信号CK1の4クロックを1単位として、1列づつ
出力されるようになっている。
【0137】画素データ転送保持ユニット5000の構
成は先に述べたとおりであり、ここでは、画素データ転
送保持ユニット5000を構成している各ユニットの構
成および接続について詳しく説明する。入力レジスタユ
ニット2100は、図16に示されるように、入力レジ
スタIR(15,0)のデータ入力端子YDiには参照
画像データ記憶ユニット2000のデータ出力端子S0
が電気的に接続され、入力レジスタIR(15,4)の
データ入力端子YDiには参照画像データ記憶ユニット
2000のデータ出力端子S1が電気的に接続され、入
力レジスタIR(15,8)のデータ入力端子YDiに
は参照画像データ記憶ユニット2000のデータ出力端
子S2が電気的に接続され、サーチウィンドウの画素デ
ータが入力される。入力レジスタIR(15,1),I
R(15,2),IR(15,3),IR(15,
5),IR(15,6),IR(15,7),IR(1
5,9)のデータ入力端子YDiには1つ上の入力レジ
スタIRのデータ出力端子YDiが電気的に接続され、
サーチウィンドウの画素データが入力される。
【0138】探索領域形成ユニット3000は、図17
にその一部を示すように、奇数列のプロセッサエレメン
トPE(x,y)のデータ入力端子Xには現画像データ
記憶ユニット1000のデータ出力端子R0が電気的に
接続され、現画像ブロックの画素データが入力される。
データ入力端子YDiには一つ上の中間レジスタIPa
(x,y−1)または垂直サイドレジスタユニット41
00の垂直サイドレジスタVS(x,−1)のデータ出
力端子YDoが電気的に接続され、データ入力端子YL
iには右側の中間列の中間レジスタIPb(x+1,
y)のデータ出力端子YLoが電気的に接続され、デー
タ入力端子YLJiには2つ右隣に位置するプロセッサ
エレメントPE(x+2,y)のデータ出力端子YLo
が電気的に接続され、データ入力端子YRiには左側の
中間列の中間レジスタIPb(x−1,y)、水平サイ
ドレジスタユニット4200の水平サイドレジスタHS
(−1,y)またはシフタユニット4500のシフタS
F(y)のデータ出力端子YRoが電気的に接続され、
データ入力端子YRJiには2つ左隣に位置するプロセ
ッサエレメントPE(x−2,y)のデータ出力端子Y
Roが電気的に接続され、これらのデータ入力端子には
サーチウィンドウの画素データが入力される。データ入
力端子Diには2つ右隣に位置するプロセッサエレメン
トPE(x+2,y)のデータ出力端子Doと電気的に
接続され、各プロセッサエレメントPEで算出されたデ
ィストーションが入力される。偶数列のプロセッサエレ
メントPE(x,y)のデータ入力端子Xには現画像デ
ータ記憶ユニット1000のデータ出力端子R1が電気
的に接続され、現画像ブロックの画素データが入力され
る。データ入力端子YUiには一つ下の中間レジスタI
Pa(x,y+1)または垂直サイドレジスタユニット
4100の垂直サイドレジスタVS(x,7)のデータ
出力端子YUoが電気的に接続され、データ入力端子Y
Liには右側の中間列の中間レジスタIPb(x+1,
y)または入力レジスタユニット2100の入力レジス
タIR(15,y)のデータ出力端子YLoが電気的に
接続され、データ入力端子YLJiには2つ右隣に位置
するプロセッサエレメントPE(x+2,y)のデータ
出力端子YLoが電気的に接続され、データ入力端子Y
Riには左側の中間列の中間レジスタIPb(x−1,
y)のデータ出力端子YRoが電気的に接続され、デー
タ入力端子YRJiには2つ左隣に位置するプロセッサ
エレメントPE(x−2,y)のデータ出力端子YRo
が電気的に接続され、これらのデータ入力端子にはサー
チウィンドウの画素データが入力される。データ入力端
子Diには2つ右隣に位置するプロセッサエレメントP
E(x+2,y)のデータ出力端子Doと電気的に接続
され、各プロセッサエレメントPEで算出されたディス
トーションが入力される。
【0139】また、奇数列の中間レジスタIPa(x,
y)のデータ入力端子YDiには一つ上のプロセッサエ
レメントPE(x,y−1)のデータ出力端子YDoが
電気的に接続され、データ入力端子YLiには右側の中
間列の中間レジスタIPb(x+1,y)のデータ出力
端子YLoが電気的に接続され、データ入力端子YLJ
iには2つ右隣に位置する中間レジスタIPa(x+
2,y)のデータ出力端子YLoが電気的に接続され、
データ入力端子YRiには左側の中間列の中間レジスタ
IPb(x−1,y)、水平サイドレジスタユニット4
200の水平サイドレジスタHS(−1,y)またはシ
フタユニット4500のシフタSF(y)のデータ出力
端子YRoが電気的に接続され、データ入力端子YRJ
iには2つ左隣に位置する中間レジスタIPa(x−
2,y)のデータ出力端子YRoが電気的に接続され、
偶数列の中間レジスタIPa(x,y)のデータ入力端
子YUiには一つ下のプロセッサエレメントPE(x,
y+1)のデータ出力端子YUoが電気的に接続され、
データ入力端子YLiには右側の中間列の中間レジスタ
IPb(x+1,y)または入力レジスタユニット21
00の入力レジスタIR(15,y)のデータ出力端子
YLoが電気的に接続され、データ入力端子YLJiに
は2つ右隣に位置する中間レジスタIPa(x+2,
y)のデータ出力端子YLoが電気的に接続され、デー
タ入力端子YRiには左側の中間列の中間レジスタIP
b(x−1,y)またはシフタユニット4500のシフ
タSF(y)のデータ出力端子YRoが電気的に接続さ
れ、データ入力端子YRJiには2つ左隣に位置する中
間レジスタIPa(x−2,y)のデータ出力端子YR
oが電気的に接続され、中間列の中間レジスタIPb
(x,y)のデータ入力端子YLiには右側のプロセッ
サエレメントPE(x+1,y)または中間レジスタI
Pa(x+1,y)のデータ出力端子YLoが電気的に
接続され、データ入力端子YRiには左側のプロセッサ
エレメントPE(x−1,y)または中間レジスタIP
a(x−1,y)のデータ出力端子YRoが電気的に接
続される。
【0140】垂直サイドレジスタユニット4100は、
奇数列の垂直サイドレジスタVS(x,y)のデータ入
力端子YDiには一つ上の垂直サイドレジスタVS
(x,y−1)または探索領域形成ユニット3000の
プロセッサエレメントPE(x,6)のデータ出力端子
YDoが電気的に接続され、データ入力端子YLiには
右側の中間列の中間レジスタIPb(x+1,y)のデ
ータ出力端子YLoが電気的に接続され、データ入力端
子YLJiには2つ右隣に位置する垂直サイドレジスタ
VS(x+2,y)のデータ出力端子YLoが電気的に
接続され、データ入力端子YRiには左側の中間列の中
間レジスタIPb(x−1,y)、水平サイドレジスタ
ユニット4200の水平サイドレジスタHS(−1,
y)またはシフタユニット4500のシフタSF(y)
のデータ出力端子YRoが電気的に接続され、データ入
力端子YRJiには2つ左隣に位置する垂直サイドレジ
スタVS(x−2,y)のデータ出力端子YRoが電気
的に接続され、偶数列の垂直サイドレジスタVS(x,
y)のデータ入力端子YUiには一つ下の垂直サイドレ
ジスタVS(x,y+1)または探索領域形成ユニット
3000のプロセッサエレメントPE(x,0)のデー
タ出力端子YUoが電気的に接続され、データ入力端子
YLiには右側の中間列の中間レジスタIPb(x+
1,y)または入力レジスタユニット2100の入力レ
ジスタIR(15,y)のデータ出力端子YLoが電気
的に接続され、データ入力端子YLJiには2つ右隣に
位置する垂直サイドレジスタVS(x+2,y)のデー
タ出力端子YLoが電気的に接続され、データ入力端子
YRiには左側の中間列の中間レジスタIPb(x−
1,y)のデータ出力端子YRoが電気的に接続され、
データ入力端子YRJiには2つ左隣に位置する垂直サ
イドレジスタVS(x−2,y)のデータ出力端子YR
oが電気的に接続され、中間列の中間レジスタIPb
(x,y)のデータ入力端子YLiには右側の垂直サイ
ドレジスタVS(x,y+1)のデータ出力端子YLo
が電気的に接続され、データ入力端子YRiには左側の
垂直サイドレジスタVS(x,y−1)またはシフタユ
ニット4500のシフタSF(y)のデータ出力端子Y
Roが電気的に接続される。
【0141】水平サイドレジスタユニット4200は、
水平サイドレジスタHS(x,y)のデータ入力端子Y
Liには右側の水平サイドレジスタHS(x+1,
y)、探索領域形成ユニット3000のプロセッサエレ
メントPE(0,y)および中間レジスタIPa(0,
y)または垂直サイドレジスタユニット4100に垂直
サイドレジスタVS(0,y)のデータ出力端子YLo
が電気的に接続され、データ入力端子YRiには左側の
水平サイドレジスタHS(x−1,y)のデータ出力端
子YRoが電気的に接続される。
【0142】シフタユニット4500は、図18に示さ
れるように、シフタSF(y)のデータ入力端子YRi
には左側の探索領域形成ユニット3000の中間レジス
タIPb(7,y)のデータ出力端子YRoが電気的に
接続され、データ入力端子YRJiには左側の探索領域
形成ユニット3000のプロセッサエレメントPE
(6,y)または中間レジスタIPa(6,y)または
垂直サイドレジスタユニット4100の垂直サイドレジ
スタVS(6,y)のデータ出力端子YRoが電気的に
接続され、データ入力端子YDiには3行上に位置する
左側の探索領域形成ユニット3000の中間レジスタI
Pb(7,y−3)のデータ出力端子YRoが電気的に
接続され、データ入力端子YDJiには3行上に位置す
る左側の探索領域形成ユニット3000のプロセッサエ
レメントPE(6,y−3)または中間レジスタIPa
(6,y−3)または垂直サイドレジスタユニット41
00の垂直サイドレジスタVS(6,y−3)のデータ
出力端子YRoが電気的に接続され、データ入力端子Y
Uiには3行下に位置する左側の探索領域形成ユニット
3000の中間レジスタIPb(7,y+3)のデータ
出力端子YRoが電気的に接続され、データ入力端子Y
UJiには3行下に位置する左側の探索領域形成ユニッ
ト3000のプロセッサエレメントPE(6,y+3)
または中間レジスタIPa(6,y+3)または垂直サ
イドレジスタユニット4100の垂直サイドレジスタV
S(6,y+3)のデータ出力端子YRoが電気的に接
続される。
【0143】類似ブロック特定ユニット6000は、図
19にその詳細構成ブロック図を示す。同図に示すよう
に類似ブロック特定ユニット6000は、最小ディスト
ーション検出ユニット6100、動きベクトル垂直成分
検出ユニット6200および動きベクトル水平成分検出
ユニット6300からなり、最小ディストーション検出
ユニット6100は、比較器6110,比較器612
0,セレクタ6130,フリップフロップ6140,論
理和演算器6150およびセレクタ付きフリップフロッ
プ6180を備え、動きベクトル垂直成分検出ユニット
6200は、セレクタ6220,フリップフロップ62
30,換算テーブル6240およびセレクタ付きフリッ
プフロップ6280を備え、動きベクトル水平成分検出
ユニット6300は、カウンタ6310,セレクタ63
20,フリップフロップ6330,換算テーブル634
0およびセレクタ付きフリップフロップ6380を備え
ている。
【0144】はじめに、類似ブロック特定ユニット60
00の構成機器について個々に説明をする。最小ディス
トーション検出ユニット6100の比較器6110は、
データ入力端子A0,A1,A2,A3,データ出力端
子MおよびYを有し、データ入力端子A0,A1,A
2,A3に入力されたデータの中で最小の値を持つデー
タLMDisを出力端子Yから出力し、最小の値を持つ
データの入力された入力端子がA0ならば0を、A1な
らば1を、A2ならば2を、A3ならば3をLMVyと
してデータ出力端子Mから出力するものである。
【0145】最小ディストーション検出ユニット610
0の比較器6120は、第1データ入力端子A,第2デ
ータ入力端子Bおよび信号出力端子Yを有し、第1デー
タ入力端子Aに入力されたデータが第2データ入力端子
Bに入力されたデータ以上の大きさであるとき、0を表
わす信号Minを信号出力端子Yから出力し、第1デー
タ入力端子Aに入力されたデータが第2データ入力端子
Bに入力されたデータより小さいとき、1を表わす信号
Minを信号出力端子Yから出力するものである。
【0146】最小ディストーション検出ユニット610
0のセレクタ6130は、第1データ入力端子A,第2
データ入力端子B,信号入力端子Sおよびデータ出力端
子Yを有し、信号入力端子Sに入力された信号が0を表
わす信号のとき、第2データ入力端子Bに入力されてい
るデータをデータ出力端子Yから出力し、信号入力端子
Sに入力された信号が1を表わす信号のとき、第1デー
タ入力端子Aに入力されているデータをデータ出力端子
Yから出力するものである。
【0147】最小ディストーション検出ユニット610
0のフリップフロップ6140は、Dフリップフロップ
からなり、データ入力端子A,信号入力端子Sおよびデ
ータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力された信
号のパルスに同期して、データ入力端子Aに入力されて
いるデータをデータ出力端子Yにラッチするものであ
る。
【0148】最小ディストーション検出ユニット610
0の論理和演算器6150は、信号入力端子S,データ
入力端子Bおよびデータ出力端子Yを有し、信号入力端
子Sの信号が1を表わすときはデータ入力端子Bのデー
タに関わらず、データ出力端子Yに全ビットが1を表わ
すデータを出力し、信号入力端子Sの信号が0を表わす
ときはデータ入力端子Bに入力されたデータをデータ出
力端子Yに出力するものである。
【0149】言換えれば、最小ディストーション検出ユ
ニット6100では、フリップフロップ6140からパ
ルス信号CK2に同期してラッチされ出力されているデ
ータを前回までの最小ディストーションとし、比較器6
110から出力されているデータLMDisを今回の最
小ディストーションと呼ぶとすると、論理和演算器61
50の信号入力端子Sに入力された信号が0のとき、比
較器6120で第1データ入力端子Aに入力された今回
の最小ディストーションと第2データ入力端子Bに入力
された前回までの最小ディストーションとを比較して小
さい方のディストーションをセレクタ6130を介して
フリップフロップ6140に入力しするもので、論理和
演算器6150の信号入力端子Sに入力された信号が1
のときは、前回までの最小ディストーションは無効とし
て、今回の最小ディストーションを最も小さい最小ディ
ストーションとしてセレクタ6130を介してフリップ
フロップ6140に入力するものである。
【0150】最小ディストーション検出ユニット610
0のセレクタ付きフリップフロップ6180は、データ
入力端子I,信号入力端子E,信号入力端子Fおよびデ
ータ出力端子Oを有し、信号入力端子Eに入力された信
号が1を表わす信号のとき、信号入力端子Fに入力され
た信号のパルスに同期して、データ入力端子Iに入力さ
れているデータをデータ出力端子Oにラッチし出力する
ものである。
【0151】動きベクトル垂直成分検出ユニット620
0のセレクタ6220は、第1データ入力端子A、第2
データ入力端子B、信号入力端子Sおよびデータ出力端
子Yを有し、信号入力端子Sに入力された信号が0を表
わす信号のとき、第1データ入力端子Aに入力されてい
るデータをデータ出力端子Yから出力し、信号入力端子
Sに入力された信号が1を表わす信号のとき、第2デー
タ入力端子Bに入力されているデータをデータ出力端子
Yから出力するものである。
【0152】動きベクトル垂直成分検出ユニット620
0のフリップフロップ6230は、Dフリップフロップ
からなり、データ入力端子A,信号入力端子Sおよびデ
ータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力された信
号のパルスに同期して、データ入力端子Aに入力されて
いるデータをデータ出力端子Yにラッチするものであ
る。ここで、出力されるデータをMyと呼ぶことにす
る。
【0153】動きベクトル垂直成分検出ユニット620
0の換算テーブル6240は、データ入力端子Aおよび
データ出力端子Yを有し、データ入力端子Aに入力され
たデータをあらかじめ準備されている換算テーブルに基
づいて、動きベクトルデータに換算し、データ出力端子
Yに出力するものである。動きベクトル垂直成分検出ユ
ニット6200のセレクタ付きフリップフロップ628
0は、データ入力端子I,信号入力端子E,信号入力端
子Fおよびデータ出力端子Oを有し、信号入力端子Eに
入力された信号が1を表わす信号のとき、信号入力端子
Fに入力された信号のパルスに同期して、データ入力端
子Iに入力されているデータをデータ出力端子Oにラッ
チし出力するものである。
【0154】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0のカウンタ6310は、信号入力端子CL,CKおよ
びカウントデータ出力端子Qnを有し、信号入力端子C
Lに入力された信号が1を表わす信号のとき出力カウン
トCTxを0にリセットし、カウントデータ出力端子Q
nに出力し、信号入力端子CLに入力された信号が0を
表わす信号でかつ、信号入力端子CKに入力された信号
が1を表わす信号のときにそのパルス信号の立上がりに
同期して出力カウントCTxを1づつカウントアップし
て、カウントデータ出力端子Qnに出力するものであ
る。
【0155】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0のセレクタ6320は、第1データ入力端子A,第2
データ入力端子B,信号入力端子Sおよびデータ出力端
子Yを有し、信号入力端子Sに入力された信号が0を表
わす信号のとき、第1データ入力端子Aに入力されてい
るデータをデータ出力端子Yから出力し、信号入力端子
Sに入力された信号が1を表わす信号のとき、第2デー
タ入力端子Bに入力されているデータをデータ出力端子
Yから出力するものである。
【0156】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0のフリップフロップ6330は、Dフリップフロップ
からなり、データ入力端子A,信号入力端子Sおよびデ
ータ出力端子Yを有し、信号入力端子Sに入力された信
号のパルスに同期して、データ入力端子Aに入力されて
いるデータをデータ出力端子Yにラッチするものであ
る。ここで、出力されるデータをMxと呼ぶことにす
る。
【0157】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0の換算テーブル6340は、データ入力端子Aおよび
データ出力端子Yを有し、データ入力端子Aに入力され
たデータをあらかじめ準備されている換算テーブルに基
づいて、動きベクトルデータに換算し、データ出力端子
Yに出力するものである。動きベクトル水平成分検出ユ
ニット6300のセレクタ付きフリップフロップ638
0は、データ入力端子I,信号入力端子E,信号入力端
子Fおよびデータ出力端子Oを有し、信号入力端子Eに
入力された信号が1を表わす信号のとき、信号入力端子
Fに入力された信号のパルスに同期して、データ入力端
子Iに入力されているデータをデータ出力端子Oにラッ
チし出力するものである。
【0158】つぎに、類似ブロック特定ユニット600
0の各構成機器間の接続について説明する。最小ディス
トーション検出ユニット6100の比較器6110のデ
ータ入力端子A0は、プロセッサエレメントPE(0,
0)のフリップフロップ3320のデータ出力端子Y
に、プロセッサエレメントPE(0,0)のデータ出力
端子Doを介して電気的に接続され、データ入力端子A
1は、プロセッサエレメントPE(0,2)のフリップ
フロップ3320のデータ出力端子Yに、プロセッサエ
レメントPE(0,2)のデータ出力端子Doを介して
電気的に接続され、データ入力端子A2は、プロセッサ
エレメントPE(0,4)のフリップフロップ3320
のデータ出力端子Yに、プロセッサエレメントPE
(0,4)のデータ出力端子Doを介して電気的に接続
され、データ入力端子A3は、プロセッサエレメントP
E(0,6)のフリップフロップ3320のデータ出力
端子Yに、プロセッサエレメントPE(0,6)のデー
タ出力端子Doを介して電気的に接続されている。
【0159】最小ディストーション検出ユニット610
0の比較器6120の第1データ入力端子Aは、比較器
6110のデータ出力端子Yに電気的に接続され、第2
データ入力端子Bは、論理和演算器6150のデータ出
力端子Yに電気的に接続されている。最小ディストーシ
ョン検出ユニット6100のセレクタ6130の第1デ
ータ入力端子Aは、比較器6110のデータ出力端子Y
に電気的に接続され、第2データ入力端子Bは、フリッ
プフロップ6140のデータ出力端子Yに電気的に接続
され、信号入力端子Sは、比較器6120の信号出力端
子Yに電気的に接続されている。
【0160】最小ディストーション検出ユニット610
0のフリップフロップ6140のデータ入力端子Aは、
セレクタ6130のデータ出力端子Yに電気的に接続さ
れ、信号入力端子Sは、信号出力ユニット8000の第
2信号出力ユニット8000出力端子P2に電気的に接
続される。最小ディストーション検出ユニット6100
の論理和演算器6150の信号入力端子Sは、信号出力
ユニット8000の第7信号出力端子P7に電気的に接
続され、データ入力端子Bは、フリップフロップ614
0のデータ出力端子Yに電気的に接続されている。
【0161】最小ディストーション検出ユニット610
0のセレクタ付きフリップフロップ6180のデータ入
力端子Iは、フリップフロップ6140のデータ出力端
子Yに電気的に出力され、信号入力端子Eは、信号出力
ユニット8000の第9信号出力端子P9に電気的に接
続され、信号入力端子Fは、信号出力ユニット8000
の第2信号出力端子P2に電気的に接続されている。
【0162】動きベクトル垂直成分検出ユニット620
0のセレクタ6220の第1データ入力端子Aは、フリ
ップフロップ6230のデータ出力端子Yに電気的に接
続され、第2データ入力端子Bは、最小ディストーショ
ン検出ユニット6100の比較器6110のデータ出力
端子Mに電気的に接続され、信号入力端子Sは、最小デ
ィストーション検出ユニット6100の比較器6120
の信号出力端子Yに電気的に接続されている。
【0163】動きベクトル垂直成分検出ユニット620
0のフリップフロップ6230のデータ入力端子Aは、
セレクタ6220のデータ出力端子Yに電気的に接続さ
れ、信号入力端子Sは、信号出力ユニット8000の第
2信号出力端子P2に電気的に接続されている。動きベ
クトル垂直成分検出ユニット6200の換算テーブル6
240のデータ入力端子Aは、フリップフロップ623
0のデータ出力端子Yに電気的に接続されている。
【0164】動きベクトル垂直成分検出ユニット620
0のセレクタ付きフリップフロップ6280のデータ入
力端子Iは、換算テーブル6240のデータ出力端子Y
に電気的に出力され、信号入力端子Eは、信号出力ユニ
ット8000の第9信号出力端子P9に電気的に接続さ
れ、信号入力端子Fは、信号出力ユニット8000の第
2信号出力端子P2に電気的に接続されている。
【0165】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0のカウンタ6310の信号入力端子CLは、信号出力
ユニット8000の第7信号出力端子P7に電気的に接
続され、信号入力端子CKは、信号出力ユニット800
0の第2信号出力端子P2に電気的に接続されている。
動きベクトル水平成分検出ユニット6300のセレクタ
6320の第1データ入力端子Aは、フリップフロップ
6330のデータ出力端子Yに電気的に接続され、第2
データ入力端子Bは、カウンタ6310のカウントデー
タ出力端子Qnに電気的に接続され、信号入力端子S
は、最小ディストーション検出ユニット6100の比較
器6120の信号出力端子Yに電気的に接続されてい
る。
【0166】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0のフリップフロップ6330のデータ入力端子Aは、
セレクタ6320のデータ出力端子Yに電気的に接続さ
れ、信号入力端子Sは、信号出力ユニット8000の第
2信号出力端子P2に電気的に接続されている。動きベ
クトル水平成分検出ユニット6300の換算テーブル6
340のデータ入力端子Aは、フリップフロップ633
0のデータ出力端子Yに電気的に接続されている。
【0167】動きベクトル水平成分検出ユニット630
0のセレクタ付きフリップフロップ6380のデータ入
力端子Iは、換算テーブル6340のデータ出力端子Y
に電気的に出力され、信号入力端子Eは、信号出力ユニ
ット8000の第9信号出力端子P9に電気的に接続さ
れ、信号入力端子Fは、信号出力ユニット8000の第
2信号出力端子P2に電気的に接続されている。
【0168】次に、本装置の動作の概要を説明する。ま
ず、参照画像データ記憶ユニット2000から出力され
た画素データを入力レジスタ2100へ入力し、探索領
域形成ユニット3000においては特定の位置で中間レ
ジスタの飛ばし処理を行い、各レジスタおよびプロセッ
サエレメントPE間の接続を切替え、プロセッサエレメ
ントPEの配置密度を切り替える。探索領域形成ユニッ
ト3000へサーチウィンドウ内の画素データを入力
し、転送しながら参照画像フォーマットに配置する。
【0169】次に、各プロセッサエレメントPEにて、
ディストーションの算出を行う。各プロセッサエレメン
トPEで算出されたディストーションは各プロセッサエ
レメント間で転送し、類似ブロック特定ユニット600
0へ出力される。次に、類似ブロック特定ユニット60
00では入力された各ディストーションをもとに最小デ
ィストーションを検出するとともに動きベクトルを求め
る。探索領域形成ユニット3000から溢れた画素デー
タは一旦、水平サイドレジスタユニット4200へ入力
され保持され、同一パリティフェーズ処理終了後、再
び、探索領域形成ユニット3000へ戻し処理が行われ
る。
【0170】この時、シフタユニット4500により、
同一パリティフェーズ処理開始時の参照画像フォーマッ
トに探索領域形成ユニット3000上にサーチウィンド
ウの画素データが配置されるように画素データを移動し
ながら、戻し処理を行う。次に、再び、各プロセッサエ
レメントPEにて、ディストーションの算出処理を異パ
リティフェーズ処理について行い、算出されたディスト
ーションは各プロセッサエレメント間で転送され、類似
ブロック特定ユニット6000へ出力され、類似ブロッ
ク特定ユニット6000では入力された各ディストーシ
ョンをもとに最小ディストーションを検出するとともに
動きベクトルを求める。
【0171】以上の処理を1セット単位として続けて、
次のサーチウィンドウについても同様に処理を行い、動
きベクトル探索装置のパイプライン処理を行う。以下に
画素データの流れに基づきながら動作の詳細について説
明をする。まず、サーチウィンドウの画素データの入力
について説明する。サーチウィンドウの画素データは参
照画像データ記憶ユニット2000へ記憶され、参照画
像データ記憶ユニット2000のデータ出力端子S0,
S1,S2から出力された画素データは入力レジスタユ
ニット2100の入力レジスタIR(15,0),IR
(15,4),IR(15,8)のデータ入力端子YD
iを介してそれぞれ入力される。参照画像データ記憶ユ
ニット2000からの画素データの出力は期間c1より
開始され、入力レジスタIRのフリップフロップ212
0にデータ入力端子Aを介して入力され、クロックパル
ス信号CK1に同期してラッチされる。以後、入力レジ
スタIRへのデータの入力はこのフリップフロップ21
20への画素データのラッチ時を意味するものとする。
【0172】本実施例ではサーチウィンドウは10行×
14列の画素からなり、画素データb(x,y)と座標
で表す。ここで、x=0〜13,y=0〜9である。順
次、入力レジスタIRに入力された画素データは1列毎
に入力レジスタユニット2100から探索領域形成ユニ
ット3000および垂直サイドレジスタユニット410
0へ出力され、転送される。
【0173】入力レジスタユニット2100への画素デ
ータの入力および転送について、詳しく説明すると、ク
ロックパルス信号CK1の1クロック目に同期して、図
20に示すように、入力レジスタIR(15,0),I
R(15,4)へ画素データb(0,3),b(0,
7)がそれぞれ入力される。次いで、クロックパルス信
号CK1の2クロック目に同期して、図21に示すよう
に、入力レジスタIR(15,0),IR(15,4)
から1つ下の入力レジスタIR(15,1),IR(1
5,5)へ画素データb(0,3),b(0,7)が転
送され、さらに、入力レジスタIR(15,0),IR
(15,4)へ画素データb(0,2),b(0,6)
がそれぞれ入力される。
【0174】次いで、クロックパルス信号CK1の3ク
ロック目に同期して、図22に示すように、入力レジス
タIR(15,0),IR(15,1),IR(15,
4),IR(15,5)から1つ下の入力レジスタIR
(15,1),IR(15,2),IR(15,5),
IR(15,6)へ画素データb(0,2),b(0,
3),b(0,6),b(0,7)が転送され、さら
に、入力レジスタIR(15,0),IR(15,
4),IR(15,8)へ画素データb(0,1),b
(0,5),b(0,9)がそれぞれ入力される。
【0175】次いで、クロックパルス信号CK1の4ク
ロック目に同期して、図23に示すように、入力レジス
タIR(15,0),IR(15,1),IR(15,
2),IR(15,4),IR(15,5),IR(1
5,6),IR(15,8)から1つ下の入力レジスタ
IR(15,1),IR(15,2),IR(15,
3),IR(15,5),IR(15,6),IR(1
5,7),IR(15,9)へ画素データb(0,
1),b(0,2),b(0,3),b(0,5),b
(0,6),b(0,7),b(0,9)が転送され、
さらに、入力レジスタIR(15,0),IR(15,
4),IR(15,8)へ画素データb(0,0),b
(0,4),b(0,8)がそれぞれ入力される。ここ
までで、サーチウィンドウの1列目の画素データb
(0,y)が全て、参照画像データ記憶ユニット200
0から、入力レジスタユニット2100へ入力されたこ
とになる。
【0176】以後、参照画像データ記憶ユニット200
0および入力レジスタユニット2100は上記の処理を
サーチウィンドウの各列毎にクロックパルス信号CK1
の4クロック毎に繰り返していく。つまり、nを整数と
するとき、クロックパルス信号CK1の(4n+1)ク
ロック目に同期して、IR(15,0),IR(15,
4)へ画素データb(n,3),b(n,7)がそれぞ
れ入力され、次いで、クロックパルス信号CK1の(4
n+2)クロック目に同期して、入力レジスタIR(1
5,0),IR(15,4)から1つ下の入力レジスタ
IR(15,1),IR(15,5)へ画素データb
(n,3),b(n,7)が転送され、さらに、入力レ
ジスタIR(15,0),IR(15,4)へ画素デー
タb(n,2),b(n,6)がそれぞれ入力され、次
いで、クロックパルス信号CK1の(4n+3)クロッ
ク目に同期して、入力レジスタIR(15,0),IR
(15,1),IR(15,4),IR(15,5)か
ら1つ下の入力レジスタIR(15,1),IR(1
5,2),IR(15,5),IR(15,6)へ画素
データb(n,2),b(n,3),b(n,6),b
(n,7)が転送され、さらに、入力レジスタIR(1
5,0),IR(15,4),IR(15,8)へ画素
データb(n,1),b(n,5),b(n,9)がそ
れぞれ入力され、次いで、クロックパルス信号CK1の
(4n+4)クロック目に同期して、入力レジスタIR
(15,0),IR(15,1),IR(15,2),
IR(15,4),IR(15,5),IR(15,
6),IR(15,8)から1つ下の入力レジスタIR
(15,1),IR(15,2),IR(15,3),
IR(15,5),IR(15,6),IR(15,
7),IR(15,9)へ画素データb(n,1),b
(n,2),b(n,3),b(n,5),b(n,
6),b(n,7),b(n,9)が転送され、さら
に、入力レジスタIR(15,0),IR(15,
4),IR(15,8)へ画素データb(n,0),b
(n,4),b(n,8)がそれぞれ入力され、サーチ
ウィンドウの(n+1)列目の画素データb(n,y)
が全て参照画像データ記憶ユニット2000から入力レ
ジスタユニット2100へ入力される。以上の動作はサ
ーチウィンドウの画素データが全て入力されるまでを1
セットとして続けられる。
【0177】次に、入力レジスタユニット2100へ入
力保持されたサーチウィンドウの画素データを探索領域
形成ユニット3000および垂直サイドレジスタユニッ
ト4100へ転送し、探索領域形成ユニット3000お
よび垂直サイドレジスタユニット4100内を繰り返し
転送しながら、サーチウィンドウの画素データを参照画
像フォーマット通りに入力し配置する動作について説明
する。
【0178】探索領域形成ユニット3000および垂直
サイドレジスタユニット4100内の画素データの転送
処理は各ユニットを構成しているプロセッサエレメント
PE、中間レジスタIPa、中間レジスタIPbおよび
垂直サイドレジスタVS内のセレクタ3110、セレク
タ3510a、セレクタ3510bおよびセレクタ41
10によるデータ入力端子の切替えにより実現される。
【0179】セレクタ3110、セレクタ3510aお
よびセレクタ4110のデータ入力端子の切替えは信号
入力端子S0,S1,S2を介して入力されるパルス信
号SJ,SR,SLにより制御され、セレクタ3510
bのデータ入力端子の切替えは信号入力端子S1,S2
を介して入力されるパルス信号SR,SLにより制御さ
れる。
【0180】本実施例では、パルス信号SJは探索領域
形成ユニット3000a、垂直サイドレジスタユニット
4100a、垂直サイドレジスタユニット4100cお
よびシフタユニット4500へ常時、入力され、探索領
域形成ユニット3000b、垂直サイドレジスタユニッ
ト4100bおよび垂直サイドレジスタユニット410
0dへは入力されない。パルス信号SRはサーチウィン
ドウの画素データが全て入力され、ディストーション算
出が終了して、画素データの戻し処理が開始されるまで
は入力されない。以上を踏まえて、画素データの転送処
理を順を追って、説明する。
【0181】まず、探索領域形成ユニット3000b、
垂直サイドレジスタユニット4100bおよび垂直サイ
ドレジスタユニット4100d内の画素データの動きに
ついて説明する。上述の各ユニット内のプロセッサエレ
メントPEのセレクタ3110、中間レジスタIPaの
セレクタ3510a、中間レジスタIPbのセレクタ3
510bおよび垂直サイドレジスタVSのセレクタ41
10の信号入力端子S0,S1にはサーチウィンドウの
画素データが全て入力されるまでは0が入力されてい
て、信号入力端子S2に入力されるパルス信号SLによ
り各セレクタの制御が行われる。
【0182】詳しく説明すると、期間c5において、パ
ルス信号SLは1となり、各セレクタに信号入力端子S
2を介して信号1が入力される。このため、各セレクタ
ではデータ入力端子Dとデータ出力端子Yが電気的に接
続され、各レジスタおよびプロセッサエレメントPEの
データ入力端子YLiを介して画素データが入力され、
クロックパルス信号CK1の5クロック目に同期して、
各フリップフロップへ画素データがラッチされ、データ
出力端子Yを介して出力される。
【0183】このようにして、図24に示すように、画
素データb(0,y)が入力レジスタユニット2100
の入力レジスタIR(15,y)から、それぞれ左側の
各レジスタまたはプロセッサエレメントPE(14,
y)へ転送される。次いで、クロックパルス信号CK1
の6クロック目に同期して、パルス信号SLは0とな
り、各セレクタに信号入力端子S2を介して信号0が入
力され、このため、各セレクタではデータ入力端子Aと
データ出力端子Yが電気的に接続され、偶数列の各レジ
スタおよびプロセッサエレメントPE(14,y)のデ
ータ入力端子YUiを介して画素データが入力され、各
フリップフロップへ画素データがラッチされ、データ出
力端子Yを介して出力される。
【0184】このようにして、図25に示すように、画
素データb(0,y)が各レジスタおよびプロセッサエ
レメントPE(14,y)から、それぞれ一つ上側の各
レジスタまたはプロセッサエレメントPE(14,y−
1)へ転送される。同様にして、クロックパルス信号C
K1の7,8クロック目までは、画素データb(0,
y)は各レジスタおよびプロセッサエレメントPE(1
4,y−1)から、それぞれクロックパルス信号CK1
に同期して同様に転送処理を繰り返し、上側の各レジス
タまたはプロセッサエレメントPE(14,y−3)へ
転送される。
【0185】次いで、期間c9において、パルス信号S
Lが1となり、各セレクタに信号入力端子S2を介して
信号1が入力される。このため、各セレクタではデータ
入力端子Dとデータ出力端子Yが電気的に接続され、各
レジスタおよびプロセッサエレメントPEのデータ入力
端子YLiを介して画素データが入力され、クロックパ
ルス信号CK1の9クロック目に同期して、各フリップ
フロップに画素データがラッチされ、データ出力端子Y
を介して出力される。
【0186】このようにして、図26に示すように、画
素データb(1,y)が入力レジスタユニット2100
の入力レジスタIR(15,y)から、それぞれ左側の
各レジスタまたはプロセッサエレメントPE(14,
y)へ転送され、画素データb(0,y)が各レジスタ
およびプロセッサエレメントPE(14,y−3)か
ら、それぞれ左側の中間レジスタIPb(13,y−
3)へ転送される。
【0187】次いで、クロックパルス信号CK1の10
クロック目に同期して、パルス信号SLは既に0となっ
ているため、各セレクタに信号入力端子S2を介して信
号0が入力され、このため、各セレクタではデータ入力
端子Aとデータ出力端子Yが電気的に接続され、偶数列
の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE(14,
y)のデータ入力端子YUiを介して画素データが入力
され、各フリップフロップに画素データがラッチされ、
データ出力端子Yを介して出力され、中間列の中間レジ
スタIPb(13,y)は同じ中間レジスタIPb(1
3,y)のフリップフロップ3520bのデータ出力端
子Yが電気的に接続されるため、画素データは保持され
る。
【0188】同様にして、クロックパルス信号CK1の
11,12クロック目までは、画素データb(1,y)
は各レジスタおよびプロセッサエレメントPE(14,
y−1)から、それぞれクロックパルス信号CK1に同
期して同様に転送処理を繰り返し、上側の各レジスタま
たはプロセッサエレメントPE(14,y−3)へ転送
され、中間列の中間レジスタIPb(13,y)ではセ
レクタ3510bのデータ入力端子Aは同じ中間レジス
タIPb(13,y)のフリップフロップ3520bの
データ出力端子Yに電気的に接続されているため、画素
データb(0,y)は中間レジスタIPb(13,y−
3)へ保持されたままとなる。
【0189】次いで、期間c13において、パルス信号
SLが1となり、各セレクタに信号入力端子S2を介し
て信号1が入力される。このため、各セレクタではデー
タ入力端子Dとデータ出力端子Yが電気的に接続され、
各レジスタおよびプロセッサエレメントPEのデータ入
力端子YLiを介して画素データが入力され、クロック
パルス信号CK1の13クロック目に同期して、各フリ
ップフロップに画素データがラッチされ、データ出力端
子Yを介して出力される。
【0190】このようにして、図27に示すように、画
素データb(2,y)が入力レジスタユニット2100
の入力レジスタIR(15,y)から、それぞれ左側の
各レジスタまたはプロセッサエレメントPE(14,
y)へ転送され、画素データb(1,y)が各レジスタ
およびプロセッサエレメントPE(14,y−3)か
ら、それぞれ左側の中間レジスタIPb(13,y−
3)へ転送され、画素データデータb(0,y)が中間
レジスタIPb(13,y−3)から、それぞれ左側の
各レジスタまたはプロセッサエレメントPE(12,y
−3)へ転送される。
【0191】同様にして、クロックパルス信号CK1の
14,15,16クロック目までは、画素データb
(2,y)は偶数列の各レジスタおよびプロセッサエレ
メントPE(14,y)から、それぞれクロックパルス
信号CK1に同期して同様に転送処理を繰り返し、上側
の偶数列の各レジスタまたはプロセッサエレメントPE
(14,y−3)へ転送され、画素データb(1,y)
は中間列の中間レジスタIPb(13,y−3)へ保持
されたままとなる。
【0192】また、奇数列の各レジスタおよびプロセッ
サエレメントPE(12,y)ではデータ入力端子YD
iを介して画素データが入力され、各フリップフロップ
に画素データがラッチされ、データ出力端子Yを介して
出力される。このようにして、図28に示すように、画
素データb(0,y)が奇数列の各レジスタおよびプロ
セッサエレメントPE(12,y−3)から、それぞれ
一つ下側の各レジスタまたはプロセッサエレメントPE
(14,y−2)へ転送される。
【0193】同様にして、クロックパルス信号CK1の
15,16クロック目までは、画素データb(0,y)
は奇数列の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE
(12,y−2)から、それぞれクロックパルス信号C
K1に同期して同様に転送処理を繰り返し、下側の各レ
ジスタまたはプロセッサエレメントPE(12,y)へ
転送される。
【0194】以上の様にして、探索領域形成ユニット3
000bおよび垂直サイドレジスタユニット4100
b,4100d内の画素データはnを整数として、以
後、クロックパルス信号CK1の(4n+5)クロック
目に同期して、各レジスタおよびプロセッサエレメント
PE間を右から左へ水平方向に移動する動作を行い、ク
ロックパルス信号CK1の(4n+8)クロック目まで
は偶数列の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE
では画素データを一つずつ上へ転送し、中間列の中間レ
ジスタIPbでは画素データを保持し、奇数列の各レジ
スタおよびプロセッサエレメントPEでは画素データを
一つずつ下へ転送し、以後、上記動作を繰り返す。
【0195】クロックパルス信号CK1の32クロック
目において、図29に示すように、探索領域形成ユニッ
ト3000b、垂直サイドレジスタユニット4100b
および垂直サイドレジスタユニット4100d内に画素
データが入力保持される。次に、探索領域形成ユニット
3000a、垂直サイドレジスタユニット4100aお
よび垂直サイドレジスタユニット4100c内の画素デ
ータの動きについて説明する。
【0196】上述の各ユニット内のプロセッサエレメン
トPEのセレクタ3110、中間レジスタIPaのセレ
クタ3510a、中間レジスタIPbのセレクタ351
0bおよび垂直サイドレジスタVSのセレクタ4110
に信号入力端子S0を介して常にパルス信号SJとして
信号1が入力され、信号入力端子S1を介してサーチウ
ィンドウの画素データが全て入力されるまでは信号0が
入力され、信号入力端子S2介して入力されるパルス信
号SLにより各セレクタの制御が行われる。
【0197】詳しく説明すると、期間c33において、
パルス信号SLは1となり、各セレクタに信号入力端子
S2を介して信号1が入力される。各セレクタには信号
入力端子S0を介して常にパルス信号SJとして信号1
が入力されているため、各セレクタではデータ入力端子
Eとデータ出力端子Yが電気的に接続され、各レジスタ
およびプロセッサエレメントPE(6,y)のデータ入
力端子YLJiを介して、画素データを入力し、クロッ
クパルス信号CK1の33クロック目に同期して、各フ
リップフロップへ画素データをラッチする。
【0198】このようにして、図30に示すように、画
素データb(0,y)が各レジスタおよびプロセッサエ
レメントPE(8,y)から、それぞれ左側の各レジス
タまたはプロセッサエレメントPE(6,y)へ転送さ
れる。次いで、クロックパルス信号CK1の34クロッ
ク目に同期して、パルス信号SLは既に0となっている
ため、各セレクタに信号入力端子S2を介して信号0が
入力され、このため、各セレクタではデータ入力端子A
とデータ出力端子Yが電気的に接続され、偶数列の各レ
ジスタおよびプロセッサエレメントPE(6,y)のデ
ータ入力端子YUiを介して画素データが入力され、各
フリップフロップに画素データがラッチされ、データ出
力端子Yを介して出力される。
【0199】このようにして、画素データb(0,y)
が偶数列の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE
(6,y)から、それぞれ一つ上側の各レジスタまたは
プロセッサエレメントPE(6,y−1)へ転送され
る。同様にして、クロックパルス信号CK1の35,3
6クロック目までは、画素データb(0,y)は偶数列
の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE(6,y
−1)から、それぞれクロックパルス信号CK1に同期
して同様に転送処理を繰り返し、上側の各レジスタまた
はプロセッサエレメントPE(6,y−3)へ転送され
る。
【0200】次いで、期間c37において、パルス信号
SLが1となり、各セレクタに信号入力端子S2を介し
て入力される。このため、各セレクタではデータ入力端
子Eとデータ出力端子Yが電気的に接続され、各レジス
タおよびプロセッサエレメントPEのデータ入力端子Y
LJiを介して、画素データを入力し、クロックパルス
信号CK1の37クロック目に同期して、各フリップフ
ロップに画素データがラッチされ、データ出力端子Yを
介して出力される。
【0201】このようにして、画素データb(1,y)
が各レジスタおよびプロセッサエレメントPE(8,
y)から、それぞれ左側の各レジスタまたはプロセッサ
エレメントPE(6,y)へ転送され、画素データb
(0,y)が各レジスタおよびプロセッサエレメントP
E(6,y−3)から、それぞれ左側の各レジスタおよ
びプロセッサエレメントPE(4,y−3)へ転送され
る。
【0202】次いで、クロックパルス信号CK1の38
クロック目に同期して、パルス信号SLは既に0となっ
ているため、各セレクタでは信号入力端子S2を介して
信号0が入力され、このため、各セレクタではデータ入
力端子Aとデータ出力端子Yが電気的に接続され、偶数
列の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE(6,
y)のデータ入力端子YUiを介して画素データが入力
され、各フリップフロップに画素データがラッチされ、
データ出力端子Yを介して出力され、奇数列の各レジス
タおよびプロセッサエレメントPE(4,y)のデータ
入力端子YDiを介して画素データが入力され、各フリ
ップフロップに画素データがラッチされ、データ出力端
子Yを介して出力される。
【0203】同様にして、クロックパルス信号CK1の
39,40クロック目までは、画素データb(1,y)
は偶数列の各レジスタおよびプロセッサエレメントPE
(6,y−1)から、それぞれクロックパルス信号CK
1に同期して同様に転送処理を繰り返し、上側の各レジ
スタまたはプロセッサエレメントPE(6,y−3)へ
転送され、画素データb(0,y)は奇数列の各レジス
タおよびプロセッサエレメントPE(4,y−2)か
ら、それぞれクロックパルス信号CK1に同期して同様
に転送処理を繰り返し、下側の各レジスタまたはプロセ
ッサエレメントPE(4,y)へ転送される。
【0204】以上の様にして、探索領域形成ユニット3
000aおよび垂直サイドレジスタユニット4100
a,4100c内の画素データはnを整数として、以
後、クロックパルス信号CK1の(4n+33)クロッ
ク目に同期して、各レジスタおよびプロセッサエレメン
トPE間を右から左へ水平方向に移動する動作を行い、
クロックパルス信号CK1の(4n+36)クロック目
までは偶数列の各レジスタおよびプロセッサエレメント
PEでは画素データを一つずつ上へ転送し、奇数列の各
レジスタおよびプロセッサエレメントPEでは画素デー
タを一つずつ下へ転送し、以後、上記動作を繰り返す。
【0205】このようにして、クロックパルス信号CK
1の45クロック目において、図31に示すように、探
索領域形成ユニット3000および垂直サイドレジスタ
ユニット4100内にサーチウィンドウの画素データb
(x,y)が全て入力保持される。なお、以後、クロッ
クパルス信号CK1の45クロック目から60クロック
目までの間、各プロセッサエレメントPEではディスト
ーションの算出が実行されるが、その間も、探索領域形
成ユニット3000および垂直サイドレジスタユニット
4100内の画素データの転送処理は引続き行われ、全
てのサーチウィンドウの画素データが入力される。
【0206】このようにして、サーチウィンドウ内の画
素データが、探索領域形成ユニット3000内に参照画
像フォーマット通りに配置されると、各プロセッサエレ
メントPEでは、信号出力ユニット8000から出力さ
れるパルス信号CLに同期してディストーションの算出
処理が開始される。ディストーション算出処理中もサー
チウィンドウ内の画素データの転送は続いているので、
探索領域内から溢れた画素データは水平サイドレジスタ
ユニット4200へ入力され保持される。
【0207】探索領域形成ユニット3000および垂直
サイドレジスタユニット4100から水平サイドレジス
タユニット4200へ画素データの転送保持処理は水平
サイドレジスタユニット4200を構成している水平サ
イドレジスタHSのセレクタ4210のデータ入力端子
の切替えにより実現される。セレクタ4210のデータ
入力端子の切替えは信号入力端子S0,S1を介して入
力されるパルス信号SH,SRにより制御される。
【0208】本実施例では、パルス信号SHは、探索領
域形成ユニット3000および垂直サイドレジスタユニ
ット4100から画素データを水平サイドレジスタユニ
ット4200へ転送するための制御信号であり、期間c
46,c53,c54において出力され、パルス信号S
Rはサーチウィンドウの画素データが全て入力され、デ
ィストーション算出が終了して、画素データの戻し処理
が開始されるまでは入力されない。
【0209】詳しく説明すると、期間c46において、
パルス信号SHが1となり、セレクタ4210に信号入
力端子S0を介して信号1が入力される。このため、セ
レクタ4210ではデータ入力端子Bとデータ出力端子
Yが電気的に接続され、水平サイドレジスタHSのデー
タ入力端子YLiを介して画素データが入力された画素
データがデータ出力端子Yを介して出力され、フリップ
フロップ4220へデータ入力端子Aを介して入力さ
れ、クロックパルス信号CK1の46クロック目に同期
して、フリップフロップ4220にラッチされ、データ
出力端子Yを介して出力される。
【0210】このようにして、図32に示すように、画
素データb(0,y)が各レジスタおよびプロセッサエ
レメントPE(0,y−3)から、それぞれ左側の水平
サイドレジスタHS(−1,y−3)へ転送される。期
間c52まではパルス信号SHは0となり、セレクタ4
210に信号入力端子S0を介して信号0が入力され
る。このため、セレクタ4210ではデータ入力端子A
とデータ出力端子Yが電気的に接続され、同じ水平サイ
ドレジスタHSのフリップフロップ4220のデータ出
力端子Yから出力された画素データがデータ入力端子A
を介して入力され、データ出力端子Yを介して出力さ
れ、フリップフロップ4220のデータ入力端子Aへ入
力され、よって、画素データが保持される。
【0211】次いで、期間c53において、再び、パル
ス信号SHが1となり、セレクタ4210に信号入力端
子S0を介して信号1が入力される。このため、セレク
タ4210ではデータ入力端子Bとデータ出力端子Yが
電気的に接続され、水平サイドレジスタHSのデータ入
力端子YLiを介して画素データが入力された画素デー
タがデータ出力端子Yを介して出力され、フリップフロ
ップ4220へデータ入力端子Aを介して入力され、ク
ロックパルス信号CK1の53クロック目に同期して、
フリップフロップ4220にラッチされ、データ出力端
子Yを介して出力される。
【0212】このようにして、図33に示すように、画
素データb(1,y)が各レジスタおよびプロセッサエ
レメントPE(0,y)から、それぞれ左側の水平サイ
ドレジスタHS(−1,y)へ転送され、画素データb
(0,y)が水平サイドレジスタHS(−1,y−3)
から、それぞれ左側の水平サイドレジスタHS(−2,
y−3)へ転送される。
【0213】次いで、期間c54においても、同様にパ
ルス信号SHが1であるため、セレクタ4210に信号
入力端子S0を介して信号1が入力される。このため、
セレクタ4210ではデータ入力端子Bとデータ出力端
子Yが電気的に接続され、水平サイドレジスタHSのデ
ータ入力端子YLiを介して画素データが入力された画
素データがデータ出力端子Yを介して出力され、フリッ
プフロップ4220へデータ入力端子Aを介して入力さ
れ、クロックパルス信号CK1の54クロック目に同期
して、フリップフロップ4220にラッチされ、データ
出力端子Yを介して出力される。
【0214】このようにして、図34に示すように、画
素データb(2,y)が各レジスタおよびプロセッサエ
レメントPE(0,y−3)から、それぞれ左側の水平
サイドレジスタHS(−1,y−3)へ転送され、画素
データb(1,y)が水平サイドレジスタHS(−1,
y)から、それぞれ左側の水平サイドレジスタHS(−
2,y)へ転送され、画素データb(0,y)が水平サ
イドレジスタHS(−2,y−3)から、それぞれ左側
の水平サイドレジスタHS(−3,y−3)へ転送され
る。
【0215】ディストーション算出処理が終了すると同
時に、信号出力ユニット8000から出力されるパルス
信号SRに同期して各列毎に水平右方向へ画素データを
転送する。この時、ディストーション算出処理前の状態
にフォーマットを戻すために、画素データ転送保持ユニ
ット5000のシフタユニット4500において、画素
データの移動を列毎に行う。
【0216】具体的に説明すると、同一パリティフェー
ズ処理でディストーション算出処理を開始したときの探
索領域形成ユニット3000内の画素データの配置は図
31のようになっている。そして、ディストーション算
出処理が終了したときの探索領域形成ユニット3000
内の画素データの配置は図35に示されるとおりであ
り、ここで、2つの画素データの配置を比較すると、5
列目と6列目の画素データの配置が異なることが分か
る。
【0217】そこで、図35に示される配置を図31に
示される配置に戻すように、シフタSFにパルス信号S
U,SDを入力して、左右の探索領域形成ユニット30
00間の接続を切替える。図36に、ディストーション
算出前の画素データの配置を簡易的に表す。本図は画素
データ転送保持ユニット5000を示し、各列に配置さ
れている画素データb(x,y)のxの値を記述してあ
る。また、画素データの配置は奇数列および偶数列で上
下にずれており、それらの位置関係を表したものであ
る。
【0218】図37(a)に、ディストーション算出後
の画素データの配置を示す。ここで、斜線で示した部分
の画素データの上下の配置位置が、図36と異なること
がわかる。これを、図36の配置と揃えるために、図3
7(b),(c)の様に、画素データb(5,y)およ
びb(6,y)の位置を上下入れ替えて、転送し、最終
的に、図38に示すような配置に画素データを戻す。こ
こで、図36と図38を比べて見ると、同じ配置に画素
データが並んでいることが分かる。
【0219】これらの処理はシフタユニット4500の
シフタSFのセレクタ4510によるデータ入力端子の
切替えにより実現される。セレクタ4510のデータ入
力端子A,B,C,D,E,Fの切替えは信号入力端子
S0,S1,S2に入力されるパルス信号SJ,SUお
よびSDにより制御される。
【0220】詳しく説明すると、画素データ戻し処理が
クロックパルス信号CK1の61クロック目より開始さ
れるが、期間c61において、シフタSFに入力される
信号SJは1であり、パルス信号SDが1となり、セレ
クタ4510に信号入力端子S2を介して信号1が入力
される。このため、セレクタ4510ではデータ入力端
子Fとデータ出力端子Yが電気的に接続され、シフタS
Fのデータ入力端子YDJiを介して画素データが入力
され、データ出力端子YRoを介して出力される。
【0221】また、画素データ転送保持ユニット500
0においては、期間c61において、パルス信号SRが
1となり、プロセッサエレメントPE、中間レジスタI
P、垂直サイドレジスタVSおよび水平サイドレジスタ
HSのセレクタ3110、セレクタ3510a、セレク
タ3510b、セレクタ4110、セレクタ4210に
信号入力端子S1を介して信号1が入力される。このた
め、各セレクタではデータ入力端子BまたはCがデータ
出力端子Yと電気的に接続される。ここで、探索領域形
成ユニット3000aおよび垂直サイドレジスタユニッ
ト4100a,4100c内のプロセッサエレメントP
Eのセレクタ3110、中間レジスタIPaのセレクタ
3510aおよび垂直サイドレジスタVSのセレクタ4
110では同時にパルス信号SJが入力されているた
め、データ入力端子Cとデータ出力端子Yが電気的に接
続され、水平サイドレジスタHSのセレクタ4210で
はデータ入力端子Cとデータ出力端子Yが電気的に接続
され、それ以外はデータ入力端子Bとデータ出力端子Y
が電気的に接続される。
【0222】これにより、クロックパルス信号CK1の
61クロック目には図37(b)に示すように、期間c
60における7列目の画素データb(6,y)以外の画
素データb(x,y)は各レジスタおよびプロセッサエ
レメントPEから一つ右側の各レジスタまたはプロセッ
サエレメントPEへ転送され、7列目の画素データb
(6,y)は、垂直サイドレジスタVS(6,y−
3)、中間レジスタ(6,y−3)、プロセッサエレメ
ントPE(6,y−3)から垂直サイドレジスタVS
(8,y)、中間レジスタ(8,y)、プロセッサエレ
メントPE(8,y)へ転送される。
【0223】次いで、期間c62において、パルス信号
SDに替わって、パルス信号SUが1となるため、セレ
クタ4510に信号入力端子S1を介して信号1が入力
される。このため、セレクタ4510ではデータ入力端
子Dとデータ出力端子Yが電気的に接続され、シフタS
Fのデータ入力端子YUJiを介して画素データが入力
され、データ出力端子YRoを介して出力される。
【0224】また、画素データ転送保持ユニット500
0においては、パルス信号SRは1のままであるので、
クロックパルス信号CK1の62クロック目に同期し
て、図37(c)に示すように、7列目の画素データb
(5,y)以外の画素データb(x,y)は各レジスタ
およびプロセッサエレメントPEから一つ右側の各レジ
スタまたはプロセッサエレメントPEへ転送され、7列
目の画素データb(5,y)は、垂直サイドレジスタV
S(6,y)、中間レジスタ(6,y)、プロセッサエ
レメントPE(6,y)から垂直サイドレジスタVS
(8,y−3)、中間レジスタ(8,y−3)、プロセ
ッサエレメントPE(8,y−3)へ転送される。
【0225】次いで、期間c63において、パルス信号
SUが0となるため、セレクタ4510に信号入力端子
S1、S2を介して信号0が入力され、このため、セレ
クタ4510ではデータ入力端子Bとデータ出力端子Y
が電気的に接続され、シフタSFのデータ入力端子YR
Jiを介して画素データが入力され、データ出力端子Y
Roを介して出力される。
【0226】また、画素データ転送保持ユニット500
0においては、パルス信号SRは1のままであるので、
クロックパルス信号CK1の63クロック目に同期し
て、図38に示すように、全ての画素データb(x,
y)は各レジスタおよびプロセッサエレメントPEから
一つ右側の各レジスタまたはプロセッサエレメントPE
へ転送される。
【0227】このようにして、サーチウィンドウ内の画
素データが探索領域形成ユニット3000内に再び、配
置され、各プロセッサエレメントPEでは信号出力ユニ
ット8000から出力されるパルス信号CLに同期して
ディストーション算出処理が再び、開始される。次に、
ディストーション算出処理について説明する。
【0228】ディストーション算出処理は各プロセッサ
エレメントPEにて行われる。ディストーション算出処
理はサーチウィンドウに対応させる現画像ブロックの画
素データの取り方により、同一パリティフェーズ処理お
よび異パリティフェーズ処理に分けられる。また、プロ
セッサエレメントPEは探索領域形成ユニット3000
内の配置位置により、奇数列と、偶数列に大別される
が、これは各列毎の画素データのディストーション算出
処理を行う画素データの順序が異なるだけで、処理の方
法および対応する現画像ブロックの画素データは同じで
ある。
【0229】具体的に説明すると、例えば、プロセッサ
エレメントPE(0,0)においては、同じサーチウィ
ンドウ内の一つの候補ブロックの画素データに対して、
同じ現画像ブロックの画素データを対応させて行う。ま
た、奇数列のプロセッサエレメントPE(x,y)にお
いて、ディストーションの算出は画素データb(x,y
−3),b(x,y−2),b(x,y−1),b
(x,y),b(x+1,y−3),...の順に行わ
れ、偶数列のプロセッサエレメントPE(x,y)にお
いては、画素データb(x,y),b(x,y−1),
b(x,y−2),b(x,y−3),b(x+1,
y),...の順に行われる。但し、探索領域形成ユニ
ット3000bにおいては中間レジスタIPが配置され
るため、各プロセッサエレメントPE(x,y)と画素
データb(x,y)のxの対応が異なり、奇数列のプロ
セッサエレメントPE(12,y)においては、画素デ
ータb(8,y−3)偶数列のプロセッサエレメントP
E(8,y)においては、画素データb(4,y)、プ
ロセッサエレメントPE(14,y)においては、画素
データb(10,y)がそれぞれ対応する。
【0230】現画像データ記憶ユニット1000におい
ては、上述の処理を実現するために、現画像ブロックの
画素データa(x,y)を順次、各プロセッサエレメン
トPEへ出力する。奇数列のプロセッサエレメントPE
(x,y)へは現画像ブロックの画素データa(x,y
+3),a(x,y+2),a(x,y+1),a
(x,y),a(x+1,y+3),a(x+1,y+
2),...が出力され、偶数列のプロセッサエレメン
トPE(x,y)へは現画像ブロックの画素データa
(x,y),a(x,y+1),a(x,y+2),a
(x,y+3),a(x+1,y),a(x+1,y+
1),...が出力される。ただし、上記で説明した通
り、異パリティフェーズの場合、a(x,y)内での画
素データの出力順は逆になり、a2(x,y)、a1
(x,y)の順になる。
【0231】ディストーション算出処理は各プロセッサ
エレメントPEのディストーション算出部3200にお
いて行われる。ディストーション演算器3210の信号
入力端子Sへのパルス信号CLの入力をトリガとして、
ディストーション算出を開始する。期間c45におい
て、パルス信号CLが1となり、ディストーション演算
器3210に信号入力端子Sを介して入力される。これ
により、ディストーション演算器3210では、データ
入力端子Cの値が0とされる。これで、ディストーショ
ン算出の準備ができたことになり、次のクロックパルス
信号CK1の45クロックからディストーション算出処
理が開始される。
【0232】クロックパルス信号CK1の45クロック
目に同期して、奇数列のプロセッサエレメントPE
(x,y)のフリップフロップ3120に画素データb
(0,3)がラッチされ、データ出力端子Yを介して出
力され、ディストーション演算器3210にデータ入力
端子Aを介して入力され、ディストーション演算器32
10にデータ入力端子Bを介して、現画像データ記憶ユ
ニット1000から画素データa(0,3)が入力さ
れ、データ入力端子Cを介して、フリップフロップ32
20から出力されているデータ0が入力される。これに
より、ディストーション演算器3210ではデータ入力
端子Aに入力された画素データb(0,3)からデータ
入力端子Bへ入力された画素データA(0,3)を減算
し、正数変換して、これにデータ入力端子Cに入力され
ているデータ0を加算してデータ出力端子Yへデータ |b(0,3)-a(0,3)| を出力する。
【0233】次いで、クロックパルス信号CK1の46
クロック目に同期して、フリップフロップ3220では
上記のデータがラッチされ、データ出力端子Yを介して
出力され、ディストーション演算器3210にデータ入
力端子Cを介して入力される。同時に、フリップフロッ
プ3120では、奇数列のプロセッサエレメントPE
(x,y)のフリップフロップ3120に画素データb
(0,2)がラッチされ、データ出力端子Yを介して出
力され、ディストーション演算器3210にデータ入力
端子Aを介して入力され、ディストーション演算器32
10にデータ入力端子Bを介して、現画像データ記憶ユ
ニット1000から画素データa(0,2)が入力さ
れ、データ入力端子Cを介して、フリップフロップ32
20から出力されているデータ|b(0,3)−a
(0,3)|が入力される。
【0234】これにより、ディストーション演算器32
10ではデータ入力端子Aを介して入力された画素デー
タb(0,2)からデータ入力端子Bを介して入力され
た画素データA(0,2)を減算し、正数変換して、こ
れにデータ入力端子Cを介して入力されているデータ0
を加算してデータ出力端子Yを介してデータ |b(0,3)-a(0,3)| +|b(0,2)-a(0,2)| が出力される。
【0235】同様にして、処理を続け、最終的にクロッ
クパルス信号CK1の60クロック目に同期して、ディ
ストーション演算器3210のデータ出力端子Yを介し
てデータ |b(0,3)-a(0,3)| +|b(0,2)-a(0,2)| +|b(0,1)-a(0,1)| +|b(0,0)-a(0,0)| +|b(1,3)-a(1,3)| +|b(1,2)-a(1,2)| +|b(1,1)-a(1,1)| +|b(1,0)-a(1,0)| +|b(2,3)-a(2,3)| +|b(2,2)-a(2,2)| +|b(2,1)-a(2,1)| +|b(2,0)-a(2,0)| +|b(3,3)-a(3,3)| +|b(3,2)-a(3,2)| +|b(3,1)-a(3,1)| +|b(3,0)-a(3,0)| が出力され、フリップフロップ3220にデータ入力端
子Aを介して入力され、クロックパルス信号CK1の6
1クロック目に同期してラッチされ、データ出力端子Y
を介して出力される。これをディストーションD(0,
0)とする。また、偶数列のプロセッサエレメントPE
(x,y)で算出されたディストーションも最終的には
上記と同様の式で表され、全てのプロセッサエレメント
PE(x,y)において、対応するD(x,y)が求め
られたことになる。
【0236】次に、これらのディストーションはディス
トーション転送部3300へ転送され、その後、類似ブ
ロック特定ユニット6000へと転送される。ディスト
ーション転送処理は各プロセッサエレメントPEのディ
ストーション転送部3300において行われる。セレク
タ3310に信号入力端子Sを介して入力されるパルス
信号LD1をトリガとして、ディストーション転送処理
を開始する。ここで、y=0,3,5,7として、プロ
セッサエレメントPE(0,y)のデータ出力端子Do
は類似ブロック特定ユニット6000に電気的に接続さ
れ、データ入力端子Diは一つ右隣りのプロセッサエレ
メントPE(2,y)のデータ出力端子Doへ電気的に
接続されている。x=2,4,6,8,10,12,y
=0,3,5,7として、その他のプロセッサエレメン
トPE(x,y)においても、データ入力端子Diは一
つ右隣のプロセッサエレメントPE(x−2,y)のデ
ータ出力端子Doへ電気的に接続されている。
【0237】期間c61において、パルス信号LD1が
1となり、セレクタ3310に信号入力端子Sを介して
入力される。これにより、セレクタ3310ではデータ
入力端子Bとデータ出力端子Yが電気的に接続され、フ
リップフロップ3220のデータ出力端子Yを介して出
力されたデータD(0,y)がフリップフロップ332
0にデータ入力端子Aを介して入力される。
【0238】さらに、クロックパルス信号CK1の61
クロック目に同期して、フリップフロップ3320では
上記のデータD(x,y)がラッチされ、データ出力端
子Yを介して出力され、プロセッサエレメントPEのデ
ータ出力端子Doを介して、類似ブロック特定ユニット
6000または左となりのプロセッサエレメントPE
(x,y)へ転送される。
【0239】次いで、期間c62において、パルス信号
LD1は0となるため、セレクタ3310ではデータ入
力端子Aとデータ出力端子Yが電気的に接続され、プロ
セッサエレメントPEのデータ入力端子Diを介して入
力されたデータD(x+2,y)がデータ出力端子Yを
介して出力され、フリップフロップ3320のデータ入
力端子Aに入力される。
【0240】さらに、クロックパルス信号CK1の62
クロック目に同期して、フリップフロップ3320では
上記のデータD(x+2,y)がラッチされ、データ出
力端子Yを介して出力され、プロセッサエレメントPE
のデータ出力端子Doを介して、類似ブロック特定ユニ
ット6000または左となりのプロセッサエレメントP
E(x−2,y)へ転送される。
【0241】以上の動作を順次繰り返し、期間c69に
おいて、全てのプロセッサエレメントPE(x,y)で
算出されたディストーションD(x,y)が転送されな
がら、類似ブロック特定ユニット6000に出力され
る。次に、類似ブロック特定ユニット6000における
動きベクトル検出処理について説明する。
【0242】類似ブロック特定ユニット6000では、
比較器6110に各データ入力端子A0,A1,A2,
A3を介して、各プロセッサエレメントPE(x,y)
によって求められたそれぞれのディストーションが入力
される。まず、期間c62において、パルス信号LD2
に同期して、論理和演算器6150に信号入力端子Sを
介して信号1が入力され、また、カウンタ6310に信
号入力端子CLを介して信号1が入力されることによ
り、カウンタ6310の内部データの出力カウントCT
xが0にリセットされる。
【0243】次いで、パルス信号CK2の62クロック
目に同期して、D(0,0),D(0,2),D(0,
4),D(0,6)が、類似ブロック特定ユニット60
00の最小ディストーション検出ユニット6100の比
較器6110にデータ入力端子A0,A1,A2,A3
を介してそれぞれ入力される。本実施例では、最小ディ
ストーションLMDis=D(0,0)とし、比較器6
110では、データ入力端子A0,A1,A2,A3を
介してそれぞれ入力されたデータが比較され、その中か
ら最も小さいディストーションD(0,0)が選択され
て、データ出力端子Yを介して最小ディストーションL
MDis=D(0,0)が出力され、最小ディストーシ
ョンに対応するデータ入力端子をLMVy=0がデータ
出力端子Mを介して出力される。
【0244】論理和演算器6150では、信号入力端子
Sを介して信号1が入力されているので、データ入力端
子Bを介して入力されているデータ、すなわち、フリッ
プフロップ6140のデータ出力端子Yから出力され、
入力されているデータに関わらず、データ出力端子Yを
介してすべてのビットが1のデータ、すなわち、最大値
のデータが出力される。比較器6120では、データ入
力端子Aを介して入力された最小ディストーションLM
Dis=D(0,0)と、データ入力端子Bを介して入
力された上記最大値のデータを比較し、D(0,0)の
方が小さいため信号出力端子Yを介してMin=1が出
力される。セレクタ6130では、信号入力端子Sを介
して信号1が入力されるため、データ入力端子Aを介し
て入力されているD(0,0)がデータ出力端子Yを介
してフリップフロップ6140に出力される。
【0245】類似ブロック特定ユニット6000の動き
ベクトル垂直成分検出ユニット6200のセレクタ62
20では、信号入力端子Sを介して入力された信号1に
より、データ入力端子Bがデータ出力端子Yと電気的に
接続され、LMVy=0を入力し、データ出力端子Yを
介してフリップフロップ6230に出力される。類似ブ
ロック特定ユニット6000の動きベクトル水平成分検
出ユニット6300のカウンタ6310では、CK2の
パルス信号に同期して、信号入力端子CLに入力される
信号LD2によってリセットされた内部データの出力カ
ウントCTxがカウント出力端子Qnを介してCTx=
0として出力される。セレクタ6320では、信号入力
端子Sを介して入力された信号1により、データ入力端
子Bがデータ出力端子Yと電気的に接続され、CTx=
0を入力し、データ出力端子Yを介してフリップフロッ
プ6330に出力される。
【0246】次いで、パルス信号CK2の63クロック
目に同期して、類似ブロック特定ユニット6000の最
小ディストーション検出ユニット6100のフリップフ
ロップ6140では、入力データD(0,0)がラッチ
され、データ出力端子Yを介してセレクタ付きフリップ
フロップ6180に出力される。類似ブロック特定ユニ
ット6000の動きベクトル垂直成分検出ユニット62
00のフリップフロップ6230では、入力データ0が
ラッチされ、データ出力端子Yを介してMy=0として
換算テーブル6240に出力され、換算テーブル624
0では、データ入力端子Aを介して入力されたデータM
y=0が動きベクトルに換算され、データ出力端子Yを
介して換算データがセレクタ付きフリップフロップ62
80に出力される。
【0247】類似ブロック特定ユニット6000の動き
ベクトル水平成分検出ユニット6300のフリップフロ
ップ6330では、入力データ0がラッチされ、データ
出力端子Yを介してMx=0として換算テーブル634
0に出力され、換算テーブル6340では、データ入力
端子Aを介して入力されたデータMx=0が動きベクト
ルに換算され、データ出力端子Yを介して換算データが
セレクタ付きフリップフロップ6380に出力される。
【0248】つまり、前回求められたデータがそれぞれ
フリップフロップ6140,6230および6330に
保持されたことになる。同時に、パルス信号CK2の6
3クロック目に同期して、D(1,0),D(1,
2),D(1,4),D(1,6)が、類似ブロック特
定ユニット6000の最小ディストーション検出ユニッ
ト6100の比較器6110にデータ入力端子A0,A
1,A2,A3を介してそれぞれ入力される。比較器6
110では、データ入力端子A0,A1,A2,A3を
介してそれぞれ入力されたデータが比較され、その中で
最も小さいディストーションが選択されて、最小ディス
トーションLMDis=D(1,2)がデータ出力端子
Yを介して出力され、D(1,2)が入力されたデータ
入力端子A2を表わすLMVy=2が、データ出力端子
Mを介して出力される。
【0249】論理和演算器6150では、信号入力端子
Sを介して信号0が入力されているので、データ入力端
子Bを介して入力されているデータ、すなわち、フリッ
プフロップ6140のデータ出力端子Yから出力され、
入力されている前回最小ディストーションのD(0,
0)がデータ出力端子Yを介して出力される。比較器6
120では、データ入力端子Aを介して入力された上記
今回最小ディストーションLMDis=D(1,2)
と、データ入力端子Bを介して入力された上記前回最小
ディストーションのD(0,0)とを比較し、本実施例
ではD(0,0)の方が小さいとし、このため信号出力
端子Yを介してMin=0が出力される。セレクタ61
30では、信号入力端子Sを介して信号0が入力される
ため、データ入力端子Bを介して入力されているD
(0,0)がデータ出力端子Yを介してフリップフロッ
プ6140に出力される。
【0250】つまり、第1列目および第2列目のプロセ
ッサエレメントPEにおける最小ディストーションが求
められ、フリップフロップ6140に入力されたことに
なる。一方、類似ブロック特定ユニット6000の動き
ベクトル垂直成分検出ユニット6200のセレクタ62
20では、信号入力端子Sを介して信号0が入力される
ため、データ入力端子Aがデータ出力端子Yと電気的に
接続され、前回LMVy=0を入力し、データ出力端子
Yを介してフリップフロップ6230に出力される。
【0251】一方、類似ブロック特定ユニット6000
の動きベクトル水平成分検出ユニット6300のカウン
タ6310では、CK2のパルス信号に同期して、カウ
ントアップされた出力カウントCTxがカウント出力端
子Qnを介してCTx=1として出力される。セレクタ
6320では、信号入力端子Sを介して信号0が入力さ
れるため、データ入力端子Aがデータ出力端子Yと電気
的に接続され、前回CTx=0を入力し、データ出力端
子Yを介してフリップフロップ6330に出力される。
【0252】次いで、パルス信号CK2の64クロック
目に同期して、類似ブロック特定ユニット6000の最
小ディストーション検出ユニット6100のフリップフ
ロップ6140では、入力データD(0,0)がラッチ
され、データ出力端子Yを介してセレクタ付きフリップ
フロップ6180に出力される。類似ブロック特定ユニ
ット6000の動きベクトル垂直成分検出ユニット62
00のフリップフロップ6230では、入力データ0が
ラッチされ、データ出力端子Yを介してMy=0として
換算テーブル6240に出力され、換算テーブル624
0では、データ入力端子Aを介して入力されたデータM
y=0が動きベクトルに換算され、データ出力端子Yを
介して換算データがセレクタ付きフリップフロップ62
80に出力される。類似ブロック特定ユニット6000
の動きベクトル水平成分検出ユニット6300のフリッ
プフロップ6330では、入力データ1がラッチされ、
データ出力端子Yを介してMx=1として換算テーブル
6340に出力され、換算テーブル6340では、デー
タ入力端子Aを介して入力されたデータMx=1が動き
ベクトルに換算され、データ出力端子Yを介して換算デ
ータがセレクタ付きフリップフロップ6380に出力さ
れる。
【0253】つまり、前回求められたデータがそれぞれ
フリップフロップ6140,6230および6330に
保持されたことになる。以上の動作を繰り返し、期間c
69において、全てのプロセッサエレメントPE(x,
y)で算出されたディストーションD(x,y)を類似
ブロック特定ユニット6000へ入力し、パルス信号C
K2の69クロック目に同期して、類似ブロック特定ユ
ニット6000の最小ディストーション検出ユニット6
100のフリップフロップ6140では、最小ディスト
ーションMinDisがラッチされ、データ出力端子Y
を介してセレクタ付きフリップフロップ6180に出力
される。類似ブロック特定ユニット6000の動きベク
トル垂直成分検出ユニット6200の換算テーブル62
40では、データ入力端子Aを介して入力されたデータ
Myが動きベクトルに換算され、データ出力端子Yを介
して換算データがセレクタ付きフリップフロップ628
0に出力される。類似ブロック特定ユニット6000の
動きベクトル水平成分検出ユニット6300の換算テー
ブル6340では、データ入力端子Aを介して入力され
たデータMxが動きベクトルに換算され、データ出力端
子Yを介して換算データがセレクタ付きフリップフロッ
プ6380に出力される。
【0254】次いで、期間c70において、パルス信号
SMV1が1となるため、類似ブロック特定ユニット6
000の最小ディストーション検出ユニット6100の
セレクタ付きフリップフロップ6180では、信号入力
端子Eに信号1が入力されるため、データ入力端子Iを
介して最小ディストーションMinDisが入力され、
類似ブロック特定ユニット6000の動きベクトル垂直
成分検出ユニット6200のセレクタ付きフリップフロ
ップ6280では、信号入力端子Eに信号1が入力され
るため、データ入力端子Iを介して換算テーブル624
0で求められたデータが入力され、類似ブロック特定ユ
ニット6000の動きベクトル水平成分検出ユニット6
300のセレクタ付きフリップフロップ6380では、
信号入力端子Eに信号1が入力されるため、データ入力
端子Iを介して換算テーブル6340で求められたデー
タが入力される。
【0255】次いで、パルス信号CK2の70クロック
目に同期して、類似ブロック特定ユニット6000の最
小ディストーション検出ユニット6100のセレクタ付
きフリップフロップ6180では、最小ディストーショ
ンMinDisがラッチされ、データ出力端子Oを介し
て出力され、類似ブロック特定ユニット6000の動き
ベクトル垂直成分検出ユニット6200のセレクタ付き
フリップフロップ6280では、入力データがラッチさ
れ、動きベクトル垂直成分MVyとしてデータ0がデー
タ出力端子Oを介して出力され、類似ブロック特定ユニ
ット6000の動きベクトル水平成分検出ユニット63
00のセレクタ付きフリップフロップ6380では、入
力データがラッチされ、動きベクトル水平成分MVxと
してデータ2がデータ出力端子Oを介して出力される。
【0256】以上により、現画像ブロック110に対応
する最小ディストーションMinDisと動きベクトル
MVx,yが求まる。このようにして、類似ブロック特
定ユニット6000により、サーチウインドウ210内
の全ての候補ブロック310と現画像ブロック110と
の間の最小ディストーションMinDisおよび最小デ
ィストーションに対応する動きベクトルMVx,yが算
出され出力される。
【0257】一方、探索領域形成ユニット3000内に
画素データが戻され、各プロセッサエレメントPEで算
出されたディストーションが全て類似ブロック特定ユニ
ット6000へ転送された後、各プロセッサエレメント
PEでは、異パリティフェーズ処理として、ディストー
ションの算出処理が再び、開始される。まず、期間c6
3において、パルス信号CLが1となり、ディストーシ
ョン演算器3210に信号入力端子Sを介して信号1が
入力される。このため、ディストーション演算器321
0では、データ出力端子Yを介してデータ0を出力し、
クロックパルス信号CK1の63クロック目に同期し
て、データ入力端子Cの値が0とされる。これで、ディ
ストーション算出の準備ができたことになり、クロック
パルス信号CK1の63クロック目からディストーショ
ン算出処理が開始される。異パリティフェーズ処理につ
いても、同一パリティフェーズ処理と同様に、求められ
たディストーションは各プロセッサエレメントPEのデ
ィストーション転送部3300を介して出力され、類似
ブロック特定ユニット6000に入力され、類似ブロッ
ク特定ユニット6000において、さらに、最小ディス
トーションMinDisおよび最小ディストーションに
対応する動きベクトルMVx,yが算出され出力され
る。
【0258】ただし、プロセッサエレメントから入力さ
れる一対のディストーションは、別々に隣のプロセッサ
エレメントから入力されるディストーションと算出され
て、フレームブロックディストーションとされる。さら
に、各プロセッサエレメントPEにおいては、異パリテ
ィフェーズ処理終了後、直ぐに、次のサーチウィンドウ
について、同一パリティフェーズ処理としてディストー
ション算出処理を開始し、このようにして、動きベクト
ル探索装置において、各処理のパイプライン処理が実現
される。 (実施例2)本発明に係る動きベクトル探索装置の第2
の実施例を図39に示す。
【0259】第2の実施例の動きベクトル探索装置は、
同図に示すように、第1の実施例に加えて、メモリ71
00,7200を有する。メモリ7100は現画像デー
タ記憶ユニット1000から現画像の画素データを読み
出して記憶するとともに、同じ現画像ブロックに対する
ディストーション算出処理を行う際に、現画像データ記
憶ユニット1000よりも大きい転送速度で、各プロセ
ッサエレメントPEへ現画像ブロックの画素データを出
力するものである。
【0260】メモリ7200は参照画像データ記憶ユニ
ット2000からサーチウィンドウの画素データを読み
出して記憶するとともに、同じサーチウィンドウに対す
るディストーション算出処理を行う際に、参照画像デー
タ記憶ユニット2000よりも大きい転送速度で、入力
レジスタユニット2100へサーチウィンドウの画素デ
ータを出力するものである。これにより、画素データの
入力における処理時間を大幅に削減することができる。 (実施例3)本発明に係る動きベクトル探索装置の第3
の実施例を図40および図41に示す。
【0261】第3の実施例の動きベクトル探索装置は、
H,L,NおよびMをそれぞれ整数とするとき、現画像
ブロック110がN行M列の画素により表わされ、サー
チウィンドウがH行L列の画素により表わされとき、探
索領域510は、サーチウィンドウ210および現画像
ブロック110のサイズに応じた(H−N+1)行(L
−M+1)列となる。
【0262】図40に示すように、第1の実施例と異な
り、垂直サイドレジスタユニット4100が(N−1)
行(L−M+1)列の2次元配列構造を形成し、探索領
域形成ユニット3000の1行目と(H−N+1)行目
のプロセッサエレメントPEに接続される。また、これ
に伴い水平サイドレジスタユニット4200もH行(M
−1)列の2次元配列構造を形成する。
【0263】図41に示すように、画素データ転送保持
ユニット5000は複数個の入力レジスタIR、プロセ
ッサエレメントPE、中間レジスタIP、垂直サイドレ
ジスタVS、水平サイドレジスタHSおよび図示されな
いシフタSFからなり、これらをシストリックアレイ構
造に配列して形成されている。入力レジスタユニット2
100および探索領域形成ユニット3000は、実施例
1と同じ構成である。
【0264】垂直サイドレジスタユニット4100は、
24個の垂直サイドレジスタVSおよび21個の中間レ
ジスタIPbからなり、探索領域形成ユニット3000
の下に(3行×15列)の2次元配列構造を形成する。
探索領域形成ユニット3000のプロセッサエレメント
PEのある列に垂直サイドレジスタVSを配置し、垂直
サイドレジスタVSの間の列に中間レジスタIPを配置
し、x=0,2,4,6,8,10,12,14,y=
7〜9として、垂直サイドレジスタVS(x,y)と示
され、x=1,3,5,7,9,11,13,y=7〜
8として、中間レジスタIPb(x,y)と示される。
【0265】水平サイドレジスタユニット4200は、
30個の水平サイドレジスタHSからなり、探索領域形
成ユニット3000aおよび垂直サイドレジスタユニッ
ト4100cの左側に(10行×3列)の2次元配列の
構造を形成し、x=−3〜−1,y=0〜9として、水
平サイドレジスタHS(x,y)と示される。シフタユ
ニット4500は、10個のシフタSFからなり、本実
施例では、探索領域形成ユニット3000の中央部つま
り、7列目と8列目の各レジスタおよびプロセッサエレ
メントPEの間に1列に配置され、y=0〜9としてシ
フタSF(y)と示される。
【0266】このように、垂直サイドレジスタユニット
4100の構成を変えるだけで、垂直サイドレジスタV
Sおよび水平サイドレジスタHSの数を大幅に減らすこ
とができ、回路規模を小さくすることができる。 (実施例4)本発明に係わる動きベクトル探索装置の第
4の実施例を図42に示す。
【0267】同図に示すように、同じ参照画像上の連続
するサーチウィンドウ210aおよび210bにおい
て、サーチウィンドウ210bはサーチウィンドウ21
0aと(L−M+1)画素分だけ右へずれたものであ
る。実施例1の動きベクトル探索装置において、図6
(b)に示すように、探索密度を切替えて、サーチウィ
ンドウ210bの画素データに対する現画像ブロック1
10のディストーションを同様に求めることができる。
図42において、斜線で示された部分は探索領域内のプ
ロセッサエレメントPEの配置位置を示している。この
ようにすると、サーチウィンドウ210aおよび210
bを一つの大きなサーチウィンドウとみなして、中央部
分を探索密度を高くして探索するようにすることができ
る。これらの処理は信号出力ユニット8000の制御信
号を切替えるだけで、一つの動きベクトル探索装置で簡
単に実現することができる。 (実施例5)本発明に係わる動きベクトル探索装置の第
5の実施例を図43に示す。
【0268】同図に示すように、動きベクトル探索装置
は探索領域形成ユニット3000のプロセッサエレメン
トPEと中間レジスタIPの配置をこのように配列して
もよく、プロセッサエレメントPEと中間レジスタIP
の配置を替えるだけで、簡単に探索密度を設定すること
ができる。 (実施例6)実施例1における動きベクトル探索装置に
おいては、シフタユニット4500の設置位置を探索領
域形成ユニット3000の中央部に配置したが、シフタ
ユニット4500の配置位置は、探索領域形成ユニット
3000内であればどこでもよく、特定の位置に設定す
ることができる。この場合、画素データ戻し処理におけ
るシフタユニット4500による転送方向の切替えのタ
イミングが変ってくるが、これは信号出力ユニット60
00から出力される、パルス信号SUおよびSDの出力
のタイミングを変更するだけでよい。
【0269】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、水平サイ
ドレジスタユニットを設け、画素データを転送保持さ
せ、再び探索領域へ所定の転送経路に沿って、戻す手段
と、さらに別の転送経路に沿って、転送させるための手
段としてシフタを備えているので、同じサーチウィンド
ウの画素データを用いて、始めに現画像ブロックの画素
データに対するディストーションを算出し、サーチウィ
ンドウの画素データを水平サイドレジスタに保持した
後、再び、探索領域へ戻し、続いて、それとは異なる別
の現画像ブロックの画素データを用いて、ディストーシ
ョンを算出することができ、同じサーチウィンドウの画
素データを再度、入力する必要がなく、処理時間を短縮
することができる。
【0270】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の動きベクトル探索装置において、探索領域がプロセ
ッサエレメントおよび中間レジスタから構成されている
ので、同じプロセッサエレメントの数でプロセッサエレ
メントのみから構成される従来の動きベクトル探索装置
より広い探索領域を形成することができ、効率よく動き
ベクトルの探索を行うことができる。
【0271】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の動きベクトル探索装置において、探索領域内にシフ
タユニットを設け、シフタユニットは複数のシフタから
なり、シフタは複数の入力端子から入力された画素デー
タの中から一つを選択して出力する出力端子を有するセ
レクタからなるので、画素データの戻し処理において、
画素データの転送経路をシフタへの制御信号を切替える
だけで簡単に変えることができ、探索領域内の画素デー
タを戻しながら所定の配置にすることができる。
【0272】さらに、探索領域内の特定の位置で中間レ
ジスタの密度を切替えて使用する場合も、シフタユニッ
トを特定の位置に配置するので、画素データの戻し処理
において、転送経路を特定の位置で変更することがで
き、ディストーション算出前とディストーション算出後
のサーチウィンドウの画素データの配置が異なってしま
っても、ディストーション算出前の配置を簡単に再現す
ることができるので、サーチウィンドウの画素データを
再び入力することなく、同じサーチウィンドウの画素デ
ータを用いてディストーション算出を行うことができ、
始めに同一パリティフェーズ処理を行い、余分な待ち時
間を設ける必要なく、連続して次の異パリティフェーズ
処理を高速に行うことができる。
【0273】請求項4記載の発明によれば、請求項1記
載の動きベクトル探索装置において、現画像データ記憶
手段および参照画像データ記憶手段から画素データを高
速に入力して記憶し、探索領域内に高速に転送できるメ
モリを有しているので、同じ画素データを再び、使用し
てディストーションの算出を行う場合も、高速に画素デ
ータを入力できるので、処理時間を大幅に短縮すること
ができる。
【0274】請求項5記載の発明によれば、インタレー
ス構造に対する動きベクトル探索装置において、水平サ
イドレジスタユニットを設け、画素データを転送保持さ
せ、再び探索領域へ所定の転送経路に沿って、戻す手段
と、さらに別の転送経路に沿って、転送させるための手
段としてシフタを備えているので、同じサーチウィンド
ウの画素データを用いて、始めに現画像ブロックの画素
データに対するディストーションを算出し、サーチウィ
ンドウの画素データを水平サイドレジスタに保持した
後、再び、探索領域へ戻し、続いて、それとは異なる別
の現画像ブロックの画素データを用いて、ディストーシ
ョンを算出することができ、同じサーチウィンドウの画
素データを再度、入力する必要がなく、処理時間を短縮
することができる。
【0275】請求項6記載の発明によれば、請求項5記
載の動きベクトル探索装置において、同一パリティフェ
ーズにおける2種類のディストーション算出と異パリテ
ィフェーズにおける2種類のディストーション算出とを
それぞれ同時に計算することができ、また、同じ画素デ
ータを使用して2つのフェーズにおけるディストーショ
ン算出を連続して求めることができるので、効率よく動
きベクトルの探索を行うことができる。
【0276】請求項7記載の発明によれば、請求項5記
載の動きベクトル探索装置において、フィールドブロッ
クディストーション算出手段が、戻しデータ転送制御手
段による画素データの転送と同時に、第3のフィールド
ブロックディストーションおよび第4のフィールドブロ
ックディストーションを時分割演算させるので、ディス
トーション算出と次のディストーション算出との間に画
素データ転送のための待ち時間を設ける必要がなく、絶
え間なくディストーション算出を行うことができるの
で、同じ時間内により多くのディストーションを算出す
ることができる。
【0277】請求項8記載の発明によれば、請求項5記
載の動きベクトル探索装置において、サーチウィンドウ
内で隣り合う2つの画素列の画素データを互いに列方向
で逆方向に転送させるよう、前記探索領域内で入力画素
データを列方向に往復移動させるので、第1および第2
レジスタユニットの列毎に転送方向を一方向にでき、第
1および第2レジスタ間の列方向の転送バスを削減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる動きベクトル探索装置の基本構
成を示す図である。
【図2】本発明に係わる現画像ブロックと探索領域を説
明する図である。
【図3】本発明に係わる現画像ブロックを候補ブロック
の一対応例を説明する図である。
【図4】本発明に係わる実施例1の動きベクトル探索装
置の構成例を示す図である。
【図5】画素データ転送保持ユニットの構成を示す図で
ある。
【図6】探索領域形成ユニットにおける探索密度の切替
えを説明する図である。
【図7】信号出力ユニットの端子配置および各ユニット
への制御信号の接続を示す図である。
【図8】入力レジスタIRの端子配置を示す図および入
力レジスタIRのブロック図である。
【図9】プロセッサエレメントPEの端子配置を示す図
である。
【図10】プロセッサエレメントPEのブロック図であ
る。
【図11】奇数列および偶数列の中間レジスタIPaの
端子配置を示す図および奇数列および偶数列の中間レジ
スタIPaのブロック図である。
【図12】中間列の中間レジスタIPbの端子配置を示
す図および中間列の中間レジスタIPbのブロック図で
ある。
【図13】垂直サイドレジスタVSの端子配置を示す図
および垂直サイドレジスタVSのブロック図である。
【図14】水平サイドレジスタHSの端子配置を示す図
および水平サイドレジスタHSのブロック図である。
【図15】シフタSFの端子配置を示す図およびシフタ
SFのブロック図である。
【図16】入力レジスタユニットの構成を示す図であ
る。
【図17】探索領域形成ユニットの構成を示す図であ
る。
【図18】シフタユニットの構成および他のユニットと
の接続を示す図である。
【図19】類似ブロック特定ユニットのブロック図であ
る。
【図20】クロックパルス信号CK1の1クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図21】クロックパルス信号CK1の2クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図22】クロックパルス信号CK1の3クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図23】クロックパルス信号CK1の4クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図24】クロックパルス信号CK1の5クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図25】クロックパルス信号CK1の6クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図26】クロックパルス信号CK1の9クロック目に
おける画素データ転送保持ユニットにおける画素データ
の配置を示す図である。
【図27】クロックパルス信号CK1の13クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図28】クロックパルス信号CK1の14クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図29】クロックパルス信号CK1の32クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図30】クロックパルス信号CK1の33クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図31】クロックパルス信号CK1の45クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図32】クロックパルス信号CK1の46クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図33】クロックパルス信号CK1の53クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図34】クロックパルス信号CK1の54クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図35】クロックパルス信号CK1の60クロック目
における画素データ転送保持ユニットにおける画素デー
タの配置を示す図である。
【図36】同一パリティフェーズ処理のディストーショ
ン算出開始時における画素データ転送保持ユニットにお
ける画素データの配置を示す略図である。
【図37】同一パリティフェーズ処理のディストーショ
ン算出処理終了後の画素データ戻し処理における画素デ
ータ転送保持ユニットにおける画素データの配置を示す
略図である。
【図38】異パリティフェーズ処理のディストーション
算出開始前における画素データ転送保持ユニットにおけ
る画素データの配置を示す略図である。
【図39】本発明に係わる実施例2の動きベクトル探索
装置の構成例を示す図である。
【図40】本発明に係わる実施例3の動きベクトル探索
装置の構成例を示す図である。
【図41】本発明に係わる実施例3の動きベクトル探索
装置の画素データ転送保持ユニットの構成を示す図であ
る。
【図42】本発明に係わる実施例4の動きベクトル探索
装置のサーチウィンドウと探索領域の関係を示す図であ
る。
【図43】本発明に係わる実施例5の動きベクトル探索
装置の探索領域形成ユニットの構成を示す図である。
【図44】図7に示された信号出力ユニットから出力さ
れる各信号のタイムチャートである。
【図45】従来の動き補償フレーム間予測を説明する図
である。
【図46】従来の現画像ブロックとサーチウィンドウを
説明する図である。
【図47】従来の現画像ブロックと探索領域を説明する
図である。
【図48】従来の現画像ブロック内の画素と候補ブロッ
ク内の画素との位置関係を説明する図である。
【図49】従来のディストーション算出方法とサーチウ
ィンドウの画素データの転送過程を説明する図である。
【図50】従来のディストーション算出方法とサーチウ
ィンドウの画素データの転送過程を説明する図である。
【図51】従来のフレーム構造における予測方式を説明
する図である。
【図52】従来のフレーム構造における予測方式を説明
する図である。
【図53】従来のフレーム構造における同一パリティフ
ェーズおよび異パリティフェーズを説明する図である。
【符号の説明】
10 現画像データ出力手段 20 参照画像データ記憶手段 31 第1の画素データ転送保持手段 32 第2の画素データ転送保持手段 33 第3の画素データ転送保持手段 41 ウィンドウデータ転送保持手段 42 排出データ保持制御手段 43 戻しデータ転送制御手段 44 転送経路変更手段 50 ディストーション算出手段 60 類似ブロック特定手段 100 現画像 110 現画像ブロック 200 参照画像 210 サーチウィンドウ 310 候補ブロック 510 探索領域 1000 現画像データ記憶ユニット 2000 参照画像データ記憶ユニット 2100 入力レジスタユニット 3000 探索領域形成ユニット 3100 画素データ入力切替え部 3110,3210,3310,3510 セレクタ 3120,3220,3320,3520 フリップフ
ロップ 3200 ディストーション算出部 3300 ディストーション転送部 4100 垂直サイドレジスタユニット 4200 水平サイドレジスタユニット 4110,4210 セレクタ 4120,4220 フリップフロップ 4500 シフタユニット 5000 画素データ転送保持ユニット 6000 類似ブロック特定ユニット 8000 信号出力ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 宏安 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 マルチメディアシ ステム開発本部内 (72)発明者 浅田 耕史 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 マルチメディアシ ステム開発本部内 (56)参考文献 特開 平9−84020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動画像を部分的に構成する現画像を前記動
    画像を部分的に構成する参照画像に基づいて予測するの
    に用いられる動きベクトルを探索する装置であり、H,
    L,NおよびMをそれぞれ整数とするとき、前記現画像
    が画素データを有するN行M列の画素により表わされる
    現画像ブロックを含み、前記参照画像が画素データを有
    するH行L列の画素により表わされるサーチウィンドウ
    を含み、該サーチウィンドウがそれぞれ画素データを有
    する前記現画像ブロックと同一サイズの複数の候補ブロ
    ックを含み、該複数の候補ブロックのうち前記現画像ブ
    ロックに類似する何れか1つの候補ブロックのブロック
    位置と該現画像ブロックのブロック位置とによって、前
    記動きベクトルを特定する動きベクトル探索装置であっ
    て、 前記現画像ブロックの画素データを出力する現画像デー
    タ出力手段と、 前記参照画像の画素データを記憶し、前記サーチウィン
    ドウの画素データを出力可能な参照画像データ記憶手段
    と、 前記サーチウィンドウおよび前記現画像ブロックのサイ
    ズに応じた(H−N+1)行(L−M+1)列の探索領
    域を形成し、該探索領域内に前記サーチウィンドウ内の
    各候補ブロックの画素データの一部を入力して保持する
    とともに、該保持した画素データを前記探索領域の所定
    方向に転送する(H−N+1)×(L−M+1)個の第
    1レジスタを有する第1の画素データ転送保持手段と、 前記第1の画素データ転送保持手段の第1レジスタとの
    間で画素データを授受する複数の第2レジスタを有し、
    前記第1の画素データ転送保持手段と共に前記サーチウ
    ィンドウの画素データを前記探索領域を通る所定の転送
    経路に沿って転送する第2の画素データ転送保持手段
    と、 前記転送経路に沿って転送された画素データの一部を前
    記第1および第2の画素データ転送保持手段から入力
    し、該入力した画素データを前記第1および第2の画素
    データ転送保持手段に戻すよう出力する第3レジスタを
    有する第3の画素データ転送保持手段と、 前記サーチウィンドウの画素データを前記第1および第
    2の画素データ転送保持手段に入力させるとともに、前
    記第1および第2の画素データ転送保持手段により前記
    サーチウィンドウの画素データを前記転送経路に沿って
    転送させるウィンドウデータ転送制御手段と、 前記現画像データ出力手段から出力された現画像ブロッ
    クの画素データと前記第1の画素データ転送保持手段に
    保持された画素データとに基づいて、前記現画像ブロッ
    クと前記複数の候補ブロックとの間の画像の差を表わす
    複数のディストーションをそれぞれ算出させるディスト
    ーション算出手段と、 前記現画像ブロックに対し算出された複数のディストー
    ションの値のうち最小値を検出して、前記類似する1つ
    の候補ブロックを特定する類似ブロック特定手段と、 前記第1および第2の画素データ転送保持手段により画
    素データが転送されるとき、前記第1および第2の画素
    データ転送保持手段に入力された画素データのうち前記
    サーチウィンドウの一部の画素データを前記第1および
    第2の画素データ転送保持手段から排出しつつ前記第3
    の画素データ転送保持手段に保持させる排出データ保持
    制御手段と、 前記第3の画素データ転送保持手段により前記第1およ
    び第2の画素データ転送保持手段に画素データが転送さ
    れるとき、前記第3の画素データ転送保持手段に入力さ
    れた画素データのうち前記サーチウィンドウの一部の画
    素データを前記第3の画素データ転送保持手段から排出
    しつつ前記第1および第2の画素データ転送保持手段に
    保持させるとともに、前記第1および第2の画素データ
    転送保持手段により前記サーチウィンドウの画素データ
    を所定の転送経路に沿って転送させる戻しデータ転送制
    御手段と、 前記サーチウィンドウの画素データを前記転送経路とは
    別の転送経路に沿って転送させ、前記第1および第2の
    画素データ転送保持手段に入力させる転送経路変更手段
    と、 を備え、 前記ディストーション算出手段が、前記第3の画素デー
    タ転送保持手段から前記第1および第2の画素データ転
    送保持手段に戻された画素データを用いて、前記現画像
    ブロックとは異なる現画像ブロックに対応するディスト
    ーションを算出させることを特徴とする動きベクトル探
    索装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の動きベクトル探索装置にお
    いて、 前記第1の画素データ転送保持手段の第1レジスタが、
    前記ディストーション算出手段に前記サーチウインドウ
    内の候補ブロックの画素データを入力する転送レジスタ
    と、該転送レジスタとの間で画素データを入力し保持す
    る中間レジスタと、からなることを特徴とする動きベク
    トル探索装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の動きベクトル探索装置にお
    いて、 前記転送経路変更手段が、複数の入力端子を有し、該入
    力端子の中から1つの入力端子を選択し、該1つの入力
    端子から入力された画素データを出力する出力端子を有
    するセレクタからなることを特徴とする動きベクトル探
    索装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の動きベクトル探索装置にお
    いて、 前記参照画像データ記憶手段から前記サーチウィンドウ
    の画素データを所定画素領域分ずつ読み出して記憶する
    とともに、該記憶済の画素データを前記参照画像データ
    記憶手段からのデータ転送速度より大きい転送速度で前
    記第1および第2の画素データ転送保持手段に供給する
    高速転送記憶手段を有し、 前記ウィンドウデータ転送制御手段が、前記高速転送記
    憶手段に記憶された画素データを前記第1および第2の
    画素データ転送保持手段に入力させるとともに、前記第
    1および第2の画素データ転送保持手段により前記画素
    データを前記転送経路に沿って転送させ、前記高速転送
    記憶手段が前記参照画像データ記憶手段から読み出し記
    憶している前記所定画素領域分の画素データのうち、前
    記探索領域内に戻された画素データに続く転送順序の画
    素データを前記第1および第2の画素データ転送保持手
    段に再度入力させ、 前記ディストーション算出手段が、前記第3の画素デー
    タ転送保持手段から前記第1および第2の画素データ転
    送保持手段に戻された画素データと、前記高速転送記憶
    手段から前記第1および第2の画素データ転送保持手段
    に再度入力された画素データとに基づいて、前記ディス
    トーションを算出させることを特徴とする動きベクトル
    探索装置。
  5. 【請求項5】動画像を部分的に構成する現画像フレーム
    を、前記動画像を部分的に構成する参照画像フレームに
    基づいて予測するのに用いられる複数の動きベクトルを
    探索する動きベクトル探索装置であり、H,L,Nおよ
    びMをそれぞれ整数とするとき、前記現画像フレーム
    が、現画像第1フィールドおよび現画像第2フィールド
    からなるとともに、画素データを有する(N×2)行M
    列の画素により表わされる現画像フレームブロックを含
    み、該現画像フレームブロックが、前記現画像第1フィ
    ールドを部分的に構成するN行M列の画素により表わさ
    れる現画像第1フィールドブロックおよび前記現画像第
    2フィールドを部分的に構成するN行M列の画素により
    表わされる現画像第2フィールドブロックからなり、前
    記参照画像フレームが、参照画像第1フィールドおよび
    参照画像第2フィールドからなるとともに、画素データ
    を有する(H×2)行L列の画素により表わされるサー
    チウインドウを含み、該サーチウインドウが、画素デー
    タを有する前記現画像フレームブロックと同一サイズの
    (N×2)行M列の画素により表わされるフレーム候補
    ブロックを含み、該フレーム候補ブロックが、前記参照
    画像第1フィールドを部分的に構成するN行M列の画素
    により表わされる第1フィールド候補ブロックおよび前
    記参照画像第2フィールドを部分的に構成するN行M列
    の画素により表わされる第2フィールド候補ブロックか
    らなり、前記複数の動きベクトルが、前記現画像フレー
    ムブロックのブロック位置と該現画像フレームブロック
    に最も類似するフレーム候補ブロックのブロック位置と
    によって特定されるフレーム動きベクトルと、前記現画
    像第1フィールドブロックのブロック位置と該現画像第
    1フィールドブロックに最も類似する第1フィールド候
    補ブロックのブロック位置とによって特定される第1フ
    ィールド動きベクトルと、前記現画像第2フィールドブ
    ロックのブロック位置と該現画像第2フィールドブロッ
    クに最も類似する第2フィールド候補ブロックのブロッ
    ク位置とによって特定される第2フィールド動きベクト
    ルと、を含む動きベクトル探索装置であって、 前記現画像第1フィールドブロックの画素データおよび
    前記現画像第2フィールドブロックの画素データを出力
    する現画像データ出力手段と、 前記参照画像第1フィールドおよび前記参照画像第2フ
    ィールドを含む参照画像フレームの画素データを記憶
    し、前記サーチウィンドウの第1フィールド候補ブロッ
    クおよび第2フィールド候補ブロックの画素データを出
    力する参照画像データ記憶手段と、 前記サーチウィンドウおよび前記現画像フレームブロッ
    クのサイズに応じた(H−N+1)行(L−M+1)列
    の探索領域を形成し、該探索領域内に前記サーチウィン
    ドウ内の各第1フィールド候補ブロックの画素データの
    一部および各第2フィールド候補ブロックの画素データ
    の一部を入力して保持するとともに、該保持した画素デ
    ータを前記探索領域の所定方向に転送する(H−N+
    1)×(L−M+1)個の第1レジスタを有する第1の
    画素データ転送保持手段と、 前記第1の画素データ転送保持手段の第1レジスタとの
    間で画素データを授受する複数の第2レジスタを有し、
    前記第1の画素データ転送保持手段と共に前記サーチウ
    ィンドウの画素データを前記探索領域を通る所定の転送
    経路に沿って転送する第2の画素データ転送保持手段
    と、 前記転送経路に沿って転送された画素データの一部を前
    記第1および第2の画素データ転送保持手段から入力
    し、該入力した画素データを前記第1および第2の画素
    データ転送保持手段に戻すよう出力する第3レジスタを
    有する第3の画素データ転送保持手段と、 前記参照画像データ記憶手段に記憶されている前記サー
    チウィンドウの第1フィールド候補ブロックおよび第2
    フィールド候補ブロックの画素データを前記第1および
    第2の画素データ転送保持手段に入力させるとともに、
    前記サーチウィンドウの第1フィールド候補ブロックお
    よび第2フィールド候補ブロックの画素データを前記転
    送経路に沿って転送させるウィンドウデータ転送制御手
    段と、 前記現画像データ出力手段から出力された前記現画像第
    1フィールドブロックの画素データおよび前記現画像第
    2フィールドブロックの画素データと前記第1の画素デ
    ータ転送保持手段に保持された画素データとに基づい
    て、前記現画像第1フィールドブロックおよび前記現画
    像第2フィールドブロックの各々に対し、該現画像第1
    フィールドブロックと前記各第1フィールド候補ブロッ
    クとの間の画像の差を表わす複数の第1のフィールドブ
    ロックディストーション、並びに、該現画像第2フィー
    ルドブロックと前記各第2フィールド候補ブロックとの
    間の画像の差を表わす複数の第2のフィールドブロック
    ディストーション、を時分割演算させるフィールドブロ
    ックディストーション算出手段と、 該フィールドブロックディストーション算出手段により
    算出された各第1のフィールドブロックディストーショ
    ンと各第2のフィールドブロックディストーションに基
    づいて、前記現画像フレームブロックと前記各フレーム
    候補ブロックとの間の画像の差を表わす各第1のフレー
    ムブロックディストーションを算出し、前記各第1のフ
    ィールドブロックディストーションのうちの最小の第1
    のフィールドブロックディストーションを検出して、該
    最小の第1のフィールドブロックディストーションに対
    応する第1最小フィールド候補ブロックと、前記各第2
    のフィールドブロックディストーションのうちの最小の
    第2のフィールドブロックディストーションを検出し
    て、該最小の第2のフィールドブロックディストーショ
    ンに対応する第2最小フィールド候補ブロックと、前記
    各第1のフレームブロックディストーションのうちの最
    小の第1のフレームブロックディストーションを検出し
    て、該最小の第1のフレームブロックディストーション
    に対応する第1最小フレーム候補ブロックと、をそれぞ
    れ前記現画像ブロックに類似する候補ブロックとして特
    定する類似ブロック特定手段と、 前記第1および第2の画素データ転送保持手段により画
    素データが転送されるとき、前記第1および第2の画素
    データ転送保持手段に入力された画素データのうち前記
    サーチウィンドウの一部の画素データを前記第1および
    第2の画素データ転送保持手段から排出しつつ前記第3
    の画素データ転送保持手段に保持させる排出データ保持
    制御手段と、 前記第3の画素データ転送保持手段に保持された各列の
    画素データを前記第3の画素データ転送保持手段から排
    出しつつ前記第1および第2の画素データ転送保持手段
    に保持させるとともに、前記第1および第2の画素デー
    タ転送保持手段により前記サーチウィンドウの画素デー
    タを所定の転送経路に沿って転送させる戻しデータ転送
    制御手段と、 前記サーチウィンドウの画素データを前記転送経路とは
    別の転送経路に沿って転送させ、前記第1および第2の
    画素データ転送保持手段に入力させる転送経路変更手段
    と、 を備え、 前記フィールドブロックディストーション算出手段が、
    前記第3の画素データ転送保持手段から前記第1および
    第2の画素データ転送保持手段に戻された画素データに
    基づいて、前記第1のフィールドブロックディストーシ
    ョンを求めた現画像第1フィールドブロックとは異なる
    現画像フィールドブロックと前記各第1フィールド候補
    ブロックとの間の画像の差を表わす複数の第3のフィー
    ルドブロックディストーション、並びに、前記第2のフ
    ィールドブロックディストーションを求めた現画像第2
    フィールドブロックとは異なる現画像フィールドブロッ
    クと前記各第2フィールド候補ブロックとの間の画像の
    差を表わす複数の第4のフィールドブロックディストー
    ション、を時分割演算させ、 前記類似ブロック特定手段が、該フィールドブロックデ
    ィストーション算出手段により算出された各第3のフィ
    ールドブロックディストーションと各第4のフィールド
    ブロックディストーションに基づいて、前記現画像フレ
    ームブロックとは異なる現画像フレームブロックと前記
    各フレーム候補ブロックとの間の画像の差を表わす各第
    2のフレームブロックディストーションを算出し、前記
    各第3のフィールドブロックディストーションのうちの
    最小の第3のフィールドブロックディストーションを検
    出して、該最小の第3のフィールドブロックディストー
    ションに対応する第3最小フィールド候補ブロックと、
    前記各第4のフィールドブロックディストーションのう
    ちの最小の第4のフィールドブロックディストーション
    を検出して、該最小の第4のフィールドブロックディス
    トーションに対応する第4最小フィールド候補ブロック
    と、前記各第2のフレームブロックディストーションの
    うちの最小の第2のフレームブロックディストーション
    を検出して、該最小の第2のフレームブロックディスト
    ーションに対応する第2最小フレーム候補ブロックと、
    をそれぞれ前記現画像ブロックに類似する候補ブロック
    として特定することを特徴とする動きベクトル探索装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の動きベクトル探索装置にお
    いて、 前記フィールドブロックディストーション算出手段が、
    前記第3の画素データ転送保持手段から前記第1および
    第2の画素データ転送保持手段に戻された画素データに
    基づいて、前記現画像第2フィールドブロックと前記各
    第1フィールド候補ブロックとの間の画像の差を表わす
    複数の第3のフィールドブロックディストーション、並
    びに、前記現画像第1フィールドブロックと前記各第2
    フィールド候補ブロックとの間の画像の差を表わす複数
    の第4のフィールドブロックディストーション、を時分
    割演算させることを特徴とする動きベクトル探索装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載の動きベクトル探索装置にお
    いて、 前記フィールドブロックディストーション算出手段が、
    前記戻しデータ転送制御手段による画素データの転送と
    同時に、前記第3のフィールドブロックディストーショ
    ンおよび前記第4のフィールドブロックディストーショ
    ンを時分割演算させることを特徴とする動きベクトル探
    索装置。
  8. 【請求項8】請求項5記載の動きベクトル探索装置にお
    いて、 前記ウィンドウデータ転送制御手段が、前記サーチウィ
    ンドウ内で 隣り合う2つの画素列の画素データを互いに
    列方向で逆方向に転送させるよう、前記探索領域内で入
    力画素データを列方向に往復移動させながら前記転送経
    路に沿って転送させることを特徴とする動きベクトル探
    索装置
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