JP2915735B2 - 弾性表面波フィルタ装置 - Google Patents

弾性表面波フィルタ装置

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JP2915735B2
JP2915735B2 JP5041220A JP4122093A JP2915735B2 JP 2915735 B2 JP2915735 B2 JP 2915735B2 JP 5041220 A JP5041220 A JP 5041220A JP 4122093 A JP4122093 A JP 4122093A JP 2915735 B2 JP2915735 B2 JP 2915735B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は弾性表面波フィルタ装
置、特に小型化及び帯域外減衰量の改善を図った弾性表
面波フィルタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電性基板上にインタディジタル型の入
力側変換器及び出力側変換器を形成して特定の周波数帯
域の信号を取り出す弾性表面波フィルタ装置が実用化さ
れている。この弾性表面波フィルタ装置では、挿入損失
をできるだけ小さくするため入力側及び出力側変換器と
して一方向性トランスジューサが用いられている。
【0003】このような一方向性トランスジューサとし
て、例えば特公平3−20929 号公報に記載されている一
方向性トランスジューサが既知である。この既知の一方
向性トランスジューサは圧電性基板として大きな電気機
械結合係数を有するLiNbO3単結晶体が用いられ、このLi
NbO3基板上にインタディジタル型の正電極及び負電極が
形成されている。正電極及び負電極の電極指(弾性表面
波の進行方向に見て互いに重り合う部分)は互いにλ/
2(λは基本弾性表面波の波長)の中心間距離を以て形
成され、これら正電極と負電極との間に電気的にフロー
ティング状態にある浮き電極が形成されている。正及び
負電極並びに浮き電極の電極指の弾性表面波の伝播方向
の幅はλ/8に設定され、浮き電極と正及び負電極との
間の中心間距離dは、λ/8<d<λ/4に設定されて
いる。
【0004】別の弾性表面波フィルタ装置として、特開
平3−133209号公報に記載されているSAWフィルタが
既知である。この既知のSAWフィルタは広帯域用のフ
ィルタ装置として構成され、圧電性基板として同様にLi
NbO3が用いられている。そして、LiNbO3基板上に正電極
及び負電極が形成され、これら正電極と負電極との間に
開放型の浮き電極及び短絡型の浮き電極の両方が形成さ
れている。そして、各電極の電極指の幅はλ/12に設定
され、正電極と負電極との間にλ/6のピッチで開放型
及び短絡型の浮き電極が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した弾性表面波フ
ィルタ装置は挿入損失が比較的小さく、しかも位相特性
及び周波数特性を適切に制御できるため高い有用性を有
している。一方、ディジタル通信システムの開発に伴な
い狭帯域特性を有し温度特性に優れたの弾性表面波フィ
ルタ装置の開発が強く要請されている。狭帯域特性のフ
ィルタ装置には温度変化に対する通過帯域の変化が小さ
く安定な通過帯域特性が要求される。すなわち、広帯域
特性のフィルタ装置の場合、通過帯域幅自体が広いた
め、温度変化によって通過帯域が変化しても帯域幅全体
に対する通過帯域の変化量の割合が小さいため大きな問
題とはならなかった。これに対して、狭帯域フィルタ装
置においては、通過帯域幅自体が狭いため、設定した通
過帯域幅に対する通過帯域幅変化量の割合が大きくわず
かな温度変化により設定した中心周波数が通過帯域外と
なるおそれがあった。従って、ディジタル通信用の狭帯
域フィルタ装置においては、温度変化に対して安定な通
過帯域特性を有することが極めて重要である。
【0006】一方、前述したLiNbO3基板上に一方向性ト
ランスジューサを形成した弾性表面波フィルタ装置は、
LiNbO3基板の電気機械結合係数が大きいため挿入損失を
低く押えることができるが、温度変化に対する通過帯域
の変化量が大きく、従って従来の弾性表面波フィルタ装
置をそのまま狭帯域フィルタ装置に適用したので、温度
変化に起因する帯域変動の観点より実用化できないのが
実情である。
【0007】さらに、一方向性トランスジューサは電極
の対数が多いため縦長の形態になってしまう。特に、フ
ィルタ装置の通過帯域幅は送信側及び受信側変換器の電
極対数に依存するため、狭帯域フィルタ装置を構成する
場合変換器の電極対数が増大し、フィルタ装置の形態と
して一方向において特に長くなりすぎてしまう。この結
果、フィルタ装置を回路基板に装着した場合、実質的に
大きな面積を占有する不具合が生じてしまう。さらに、
従来の一方向性トランスジューサを用いたフィルタ装置
は、挿入損失は比較的小さいものの帯域外減衰量が不充
分であり、帯域外減衰量を一層抑制した一方向性トラン
スジューサの開発が強く要請されている。
【0008】従って、本発明の目的は上述した欠点を除
去し、送信側及び受信側変換器の対数が増大しても、実
質的な占有面積が少なくなると共に帯域外減衰量が一層
抑制された弾性表面波フィルタ装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による弾性表面波
フィルタ装置は、水晶基板上に形成した送信側変換器及
び受信側変換器を有するN個(Nは2以上の整数)のト
ランスバーサル型の弾性表面波フィルタを具え、これら
弾性表面波フィルタを縦続接続した弾性表面波フィルタ
装置において、各弾性表面波フィルタの送信側変換器及
び受信側変換器が、正電極、負電極及び短絡型の浮き電
極のみをそれぞれ有し、基本弾性表面波の波長をλとし
た場合に、前記送信側変換器が、各電極指がλの中心間
距離を以って周期的に形成されている正電極と、各電極
指が、互いに隣接する正電極の電極指間の中間位置に周
期的に配置されている負電極と、各電極指が、互いに隣
接する正電極の電極指と負電極の電極指との間の中間位
置からλ/12だけ弾性表面波の伝播方向の上流側に偏
位した位置にλのピッチで周期的に配置されている浮き
電極とを有し、前記受信側変換器が、各電極指がλの中
心間距離を以って周期的に形成されている正電極と、各
電極指が、互いに隣接する正電極の電極指間の中間位置
に配置されている負電極と、各電極指が、互いに隣接す
る正電極の電極指と負電極の電極指との間の中間位置か
らλ/12だけ弾性表面波の伝播方向の下流側に偏位し
た位置にλのピッチで周期的に配置されている浮き電極
とを有し、前記送信側変換器及び受信側変換器の正電
極、負電極及び浮き電極の各電極指の弾性表面波の伝播
方向の幅dを、λ/12となるように設定したことを特
徴とする。
【0010】
【作用】本発明では、送信側及び受信側変換器として一
方向性トランスジューサを用いる。そして、N個の送信
側変換器と受信側変換を用いてN個のフィルタ段を構成
し、これらフィルタ段を並列に配置すると共に互いに直
列に接続して1個の弾性表面波フィルタ装置を構成す
る。このように構成することにより、同一の通過帯域幅
のフィルタ装置を構成する場合、電極対数を減すことが
でき、縦長の形態とならないため、回路基板上に装着し
たときの実質的な占有面積を小さくすることができる。
【0011】さらに、複数のフィルタ段を直列に接続し
て1個のフィルタ装置を構成していので、挿入損失は若
干増大するが、帯域外減衰量を大幅に改善することがで
きる。尚、一方向性トランスジューサは挿入損失を比較
的小さくすることができるようになったため、直列接続
することにより損失が若干増大してもユーザ仕様基準を
十分に満足することができる。
【0012】さらに、基板材料としての水晶は温度変化
に対する通過帯域幅の変化(TCF)が極めて小さいた
め、水晶基板上に一方向性トランスジューサを形成した
フィルタ装置の場合、温度変化に対する通過帯域幅の変
化が極めて小さいフィルタ装置を実現することができ
る。しかしながら、水晶はLiNbO3に比べて電気機械結合
係数が小さいため、上述した既知の一方向性トランスジ
ューサをそのまま適用したのでは挿入損失の面より実用
化することができない。しかも、電気機械結合係数の小
さい水晶基板の場合変換効率をアップさせるため電極の
対数を一層多くしなければならず、一層一方向に大型化
した構造になってしまう。このため、本発明では、各電
極指の電極幅をλ/12(λは基本弾性表面波の波長)に
設定し、浮き電極における非対称構造性を一層強く利用
して挿入損失を低減すると共に、複数のフィルタ段を並
列に配設して小型化を図る。このように構成することに
より、温度変化に対して極めて安定で、しかも小型化さ
れ且つ帯域外減衰量が一層改善された弾性表面波フィル
タ装置を実現することができる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明による弾性表面波フィルタ装
置の一例の構成を示す線図的平面図である。本発明にお
いては、圧電性基板として水晶基板1を用いる。STカ
ットした水晶は−20℃〜80℃の温度範囲における周波数
に対する温度係数(TCF)が1.6ppm/℃と極めて微小
である。ちなみに、128 °回転Yカット×方向伝播LiNb
O3のTCFは−74ppm /℃であるから、水晶基板は極め
て良好な温度特性を有し、温度変化による通過周波数帯
域の変動を極めて微小範囲内に維持することができる。
水晶基板1上に第1の送信側変換器2、第1の受信側変
換器3、第2の送信側変換器4及び第2の受信側変換器
5をそれぞれ形成する。第1の送信側変換器2と第1の
受信側変換3とで第1のフィルタ段を構成し、第2の送
信側変換器4と第2の受信側変換器5とにより第2のフ
ィルタ段を構成する。尚、これら変換器2〜5は、形成
されるフィルタ段が弾性波の伝播波方向に沿って互いに
平行になるように配置する。
【0014】4個の変換器の構造は、一方向性トランス
ジューサとして同一の構造をなすため、第1の送信側変
換器の構造について詳細に説明する。第1の送信側変換
器2はインタディジタル型の正電極10及び負電極11と、
これら正電極と負電極との間に配置した短絡型浮き電極
12とを具える。本例では、これらの電極の電極指の幅は
λ/12に設定する。これらの電極は、水晶基板1上にア
ルミニウム層を蒸着又はスパッタリングし、フォトリソ
グラフィ法により形成することができる。尚、図面を明
瞭にするため、図面上各電極の対数は4対で表示した
が、通過帯域幅に応じて種々の対数に設定することがで
き、例えばディジタル通信用の狭帯域フィルタの場合例
えば 200〜400 対に設定することができる。正電極10の
電極指間のピッチ及び負電極11の電極指間のピッチは共
に基本弾性表面波の波長λに等しくなるように設定す
る。基本弾性表面波の波長λは、vを水晶基板における
弾性波の伝播速度とし、f0 を中心周波数とした場合、
λ=v/f0 となるように設定する。また、正電極10の
電極指と負電極11の電極指との間の中心間距離はλ/
2に設定する。浮き電極12は、それぞれ対をなす電極指
を有し、これら電極指間のピッチはそれぞれλ/2に設
定する。浮き電極の各電極指は、これら電極指と隣接す
る正電極の電極指と負電極の電極指との間の中間点より
弾性波の伝播方向に見てλ/12の距離だけ手前側に偏位
させる。このように構成することにより、非対象構造に
基く浮き電極による機械的反射特性を一層有効に利用す
ることができ、励振された弾性表面波の大部分を図1の
右側すなわち受信側変換器3に向けて伝播させることが
できる。この結果、トランスジューサの一方向性が一層
増強され挿入損失を低減することができる。
【0015】水晶基板においては、この浮き電極の正電
極の電極指と負電極の電極指の中間点からの偏位量は一
方向性を高める上で極めて重要であり、その偏位量が小
さ過ぎると挿入損失が大きすぎてしまう、この偏位量に
ついて本発明者が種々の検討をした結果、浮き電極の電
極指の一部が正電極と負電極との間の中間点上に位置す
るのでは偏位量が少な過ぎ良好な損失特性が得られない
ことが判明した。従って、この浮き電極の偏位量は、浮
き電極の弾性波の伝播方向側の端縁が中間位置よりも弾
性表面波の伝播方向に見て手前側に位置するように設定
しなければならない。さらに、様々の検討結果より、浮
き電極の電極指の弾性表面波の伝播方向の中心位置が、
正電極と負電極との間の中間位置からほぼ電極指の幅だ
け離間する場合、浮き電極による反射波と正電極及び負
電極によって励振された弾性波との間の位相が互いに適
合し、最適な損失特性及び波形特性が得られる。
【0016】これに対して、前述した特公平3−20929
号公報に記載の一方向性トランスジューサでは、正電極
及び負電極の電極幅をλ/8に設定し、浮き電極の電極
幅dを、λ/8<d<λ/4に設定されている。しかし
ながら、正電極及び負電極の電極幅をλ/8に設定する
と、正電極と負電極との間の中心間距離がλ/2である
から、浮き電極を形成できる範囲は3λ/8となってし
まう。この場合、浮き電極と正電極及び負電極との間の
スペースを考慮すると、浮き電極の正電極と負電極との
間の中心位置から偏位させることができる許容範囲が小
さすぎ、従って十分な非対称構造とすることができな
い。すなわち、正電極と負電極との間の中間位置から浮
き電極を偏位させることができるスペースが小さすぎ、
非対称構造による効果を有効に利用することができず、
従ってそのまま水晶基板に適用したのでは、ユーザ仕様
基準を満たす損失特性を達成することができない。
【0017】第1の受信側変換器3は正電極13及び負電
極14とこれらの電極間に配置した短絡型浮き電極15とを
有する。また、第2の送信側変換器4も正電極16及び負
電極17とこれら電極間に配置した短絡型浮き電極18とを
有する。第1の受信側変換器3の正電極13と第2の送信
側変換器4の正電極16とを基板上に形成した導体パター
ン19を介して電気的に接続する。さらに、第2の受信側
変換器5も同様に正電極20及び負電極21とこれら電極間
に配置した短絡型浮き電極22とを有する。第1の送信側
変換器2の正電極10を信号入力端子23に接続し、第2の
受信側変換器5の正電極20は信号出力端子24に接続す
る。尚、導体パターン19に所定のインピダンスを結合し
てインピダンス整合させることが好ましい。
【0018】濾波されるべき電気信号は入力端子23及び
アース端子を経て第1の送信側変換器に供給する。第1
の送信側変換器2によって励振された弾性波は矢印a方
向に伝播し、第1の受信側変換器3でピックアップされ
て電気信号に変換される。この電気信号5は第2の送信
側変換器4に供給され、この第2の送信側変換器4によ
り励振された弾性波は矢印b方向に伝播し、第2の受信
側変換器5によりピックアップされて電気信号変換さ
れ、信号出力端子24から取り出される。従って、濾波さ
れべき信号は、2個の直列接続したフィルタ段によって
2回濾波されることになる。
【0019】図2は本発明による弾性表面波フィルタ装
置の変形例を示す線図的平面図である。尚、図1で用い
た部材と同一の部材には同一の符号を付して説明する。
本例では、第1及び第2の送信側変換器2及び4を弾性
表面波の伝播方向と直交する方向に延在する軸線上に沿
って配置すると共に第1及び第2の受信側変換器3及び
5も同様に弾性表面波の伝播方向と直交する方向に延在
する軸線に沿って配置し、第1の受信側変換器の正電極
13と第2の送信側変換器4の正電極16とを基板上に形成
した導体パターン19によって接続する。このように各変
換器を配置することにより、濾波すべき信号が入力する
第1の送信側変換器2と出力信号が発生する第2の受信
側変換器5とを遠ざけることができ、第1の送信側変換
器2で励振された弾性表面波が第2の受信側変換器5と
電磁的に結合する不都合を回避することができる。
【0020】図3は本発明になる弾性表面波フィルタ装
置の別の変形例を示す。本例では、図2に示すフィルタ
装置にガード電極30及び31を形成し、これらガード電極
により各変換器で励振され又は入力した弾性表面波が他
の変換器に入射しないようにする。特に、第1の受信側
変換器3と第2の送信側変換器4とを接続する導体パタ
ーン19には不所望な信号が入力し易いため、ガード電極
30及び31を導体パターン19の少なくともその一部に沿っ
て形成することにより変換器間の電磁結合を防止すると
共にノイズの発生を一層低減することができる。
【0021】図4は本発明による弾性表面波フィルタ装
置の別の変形例を示す線図的平面図である。本例では送
信側変換器の対数と受信側変換器の対数を相異させる。
このように送信側の対数と受信側の対数を相異させるこ
とにより、トランスバーサル型のフィルタ装置に比べて
全体としての対数を1/2 に減少させても同一の通過帯域
幅のフィルタ装置を実現することができる。さらに、本
例では、1個のガード電極32を用いて第1のフィルタ段
と第2のフィルタ段との間並びに送信側変換器と受信側
変換器との間で不所望なノイズの侵入を防止する。尚、
本例では、第1の受信側変換器と第2の送信側変換器と
は、ボンデングワイヤ又は基板を収納するパッケージに
形成した導体パターンを介して相互接続することができ
る。
【0022】次に、実験結果について説明する。1個の
フィルタ段から成る通常のトランスバーサル型の一方向
性弾性表面フィルタ装置と、図1に示す2個のフィルタ
段から成る弾性表面波フィルタ装置を試作して特性評価
を行なった。電極の対数は共に同一に設定し、中心周波
数は240MHzに設定した。図5に特性評価の結果を示す。
実線は本発明による弾性表面波フィルタ装置の特性を示
し、破線は従来の一方向性弾性表面波フィルタ装置の結
果を示す。図5から明らかなように、2個のフィルタ装
置を直列接続することにより、挿入損失は3.5dB から7
dBと若干増大するが、帯域外減衰量は大幅に改善され
た。
【0023】本発明は上述した実施例だけに限定されず
種々の変更や変形が可能である。例えば、上述した実施
例では4個の変換器を用いて2個のフィルタ段を形成し
たが、6個或いは8個の変換器を用いて3個又は4個の
フィルタ段を構成することも可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数個の送信側変換器及び受信側変換器を用い、複数個の
フィルタ段を構成し、これらフィルタ段を直列接続して
いるから、回路基板に装着した場合の実質的な占有面積
を小さくすることができると共に帯域外の減衰量を一層
大幅に改善することができる。また、基板材料としてT
CFの小さい水晶を用い、変換器として正電極及び負電
極とこれら電極間に配置した幅λ/12の短絡型浮き電極
とを具え、浮き電極を正電極と負電極の中間装置よりλ
/12の距離だけ偏位させた構造の変換器を用いたことに
より、挿入損失が小さくしかも温度変化に対して極めて
安定なフィルタ装置を構成できるので、このような変換
器を有するフィルタ段を直列接続することにより、温度
変化に対して極めて安定で、小型且つ帯域外減衰量が改
善された弾性表面波フィルタ装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による弾性表面波フィルタ装置の
一例を示す線図的平面図である。
【図2】図2は本発明による弾性表面波フィルタ装置の
変形例を示す線図的平面図である。
【図3】図3は本発明による弾性表面波フィルタ装置の
変形例を示す線図的平面図である。
【図4】図4は本発明による弾性表面波フィルタ装置の
変形例を示す線図的平面図である。
【図5】図5はトランスバーサル型の素子と本発明によ
る素子との比較実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧電性基板 2 第1の送信側変換器 3 第1の受信側変換器 4 第2の送信側変換器 5 第2の受信側変換器 10, 13, 16, 20 正電極(負電極) 11, 14, 17, 21 負電極(正電極) 15 浮き電極 19 導体パターン 23 信号入力端子 24 信号出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀尾 保文 愛知県名古屋市瑞穂区白砂町2丁目74番 地 ナビシティ白砂202 (72)発明者 鈴木 健司 愛知県名古屋市瑞穂区師長町43−1 師 長社宅104 (56)参考文献 特開 昭61−6916(JP,A) 特開 昭62−61413(JP,A) 特開 昭49−66051(JP,A) 特開 平3−133209(JP,A) 特公 昭62−17406(JP,B2) 電子通信学会技術研究報告 US85− 11 電子通信学会技術研究報告 US84− 18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水晶基板上に形成した送信側変換器及び受
    信側変換器を有するN個(Nは2以上の整数)のトラン
    スバーサル型の弾性表面波フィルタを具え、これら弾性
    表面波フィルタを縦続接続した弾性表面波フィルタ装置
    において、 各弾性表面波フィルタの送信側変換器及び受信側変換器
    が、正電極、負電極及び短絡型の浮き電極のみをそれぞ
    れ有し、 基本弾性表面波の波長をλとした場合に、前記送信側変
    換器が、各電極指がλの中心間距離を以って周期的に形
    成されている正電極と、各電極指が、互いに隣接する正
    電極の電極指間の中間位置に周期的に配置されている負
    電極と、各電極指が、互いに隣接する正電極の電極指と
    負電極の電極指との間の中間位置からλ/12だけ弾性
    表面波の伝播方向の上流側に偏位した位置にλのピッチ
    で周期的に配置されている浮き電極とを有し、 前記受信側変換器が、各電極指がλの中心間距離を以っ
    て周期的に形成されている正電極と、各電極指が、互い
    に隣接する正電極の電極指間の中間位置に配置されてい
    る負電極と、各電極指が、互いに隣接する正電極の電極
    指と負電極の電極指との間の中間位置からλ/12だけ
    弾性表面波の伝播方向の下流側に偏位した位置にλのピ
    ッチで周期的に配置されている浮き電極とを有し、 前記送信側変換器及び受信側変換器の正電極、負電極及
    び浮き電極の各電極指の弾性表面波の伝播方向の幅d
    を、λ/12となるように設定したことを特徴とする弾
    性表面波フィルタ装置。
  2. 【請求項2】前段の弾性表面波フィルタの受信側変換器
    の正電極と後段の弾性表面波フィルタの送信側変換器の
    正電極とを前記水晶基板に形成した導体パターン、ボン
    デングワイヤ、金リボン又は前記水晶基板を収納するパ
    ッケージに形成した導体パターンにより相互接続したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波フィルタ装
    置。
  3. 【請求項3】互いに隣接する弾性表面波フィルタ間にガ
    ード電極を配置し、隣接する変換器が電磁結合しないよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    弾性表面波フィルタ装置。
  4. 【請求項4】互いに隣接する弾性表面波フィルタ間並び
    に各弾性表面波フィルタの送信側変換器と受信側変換器
    との間にガード電極を配置したことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  5. 【請求項5】請求項2に記載の弾性表面波フィルタ装置
    において、前段の弾性表面波フィルタの受信側変換器の
    正電極と後段の弾性表面波フィルタの送信側変換器の正
    電極とを圧電性基板上に形成した導体パターンにより電
    気的に接続し、この導体パターンの少なくとも一部に沿
    ってガード電極を形成したことを特徴とする弾性表面波
    フィルタ装置。
  6. 【請求項6】少なくとも1個の弾性表面波フィルタの送
    信側変換器の電極対数と受信側変換器の電極対数とを互
    いに相異させたことを特徴とする請求項1から5までの
    いずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ装置。
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