JP2909599B2

JP2909599B2 - 立体駐車装置

Info

Publication number: JP2909599B2
Application number: JP18171390A
Authority: JP
Inventors: 弘森岡
Original assignee: NITSUSEI BIRUDO KOGYO KK
Current assignee: NITSUSEI BIRUDO KOGYO KK
Priority date: 1990-07-09
Filing date: 1990-07-09
Publication date: 1999-06-23
Anticipated expiration: 2014-06-23
Also published as: JPH0468177A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、エレベータ式の立体駐車装置において、
任意の途中階にホームポジションを設けることができる
立体駐車装置に関する。

従来技術エレベータ式の立体駐車装置は、エレベータ装置のキ
ャリッジが通過する昇降スペースの両側に上下多段に駐
車スペースを形成し、１基のエレベータ装置を介し、両
側の駐車スペースに対して入出庫車両を配車することが
できる。

このような立体駐車装置は、昇降スペースと、両側の
駐車スペースとを加えた平面面積のホームポジション内
において、ターン装置により入出庫車両の方向転換をす
ることができるので、ホームポジションを含めた各階の
所要床面積を同一にすることができ、最少面積の土地を
極めて合理的に利用することができる上、車両の入出庫
に際してバック運転が必要でないから入出庫動作が極め
て容易であり、駐車構造物全体を単純なタワー状に構成
することができるなどの利点を有している。

発明が解決しようとする課題かかる従来技術によるときは、ホームポジションは、
駐車構造物の最下階になければならず、途中階に設ける
ことができないので、適用範囲が限定されてしまうとい
う問題があった。ターン装置は、ホームポジションの中
央位置に配設しなければならないので、エレベータ装置
のキャリッジがホームポジションを上下に通過すること
ができなくなってしまうからである。

そこで、この問題を解決するために、ターン装置をキ
ャリッジに搭載し、キャリッジとともに昇降させること
も可能であるが、大重量のターン装置を常時キャリッジ
とともに昇降させることは、駆動部の所要出力や、キャ
リッジを支持する周辺部材の所要強度等が過大となり、
コスト的に極めて不利である。なお、ホームポジション
を途中階に設置することができれば、たとえば地上階と
地下階との双方を利用する場合であっても、車両の入出
庫が容易であり、したがって、地上部分の高さが低く、
収容台数の大きな立体駐車装置を簡単に構築することが
できる。

そこで、この発明の目的は、ホームポジションに設置
するターン装置をホームポジションの通過口外の退避位
置に退避可能にすることによって、コスト的な問題を生
じることなく、ホームポジションを任意の途中階に簡単
に設置することができる立体駐車装置を提供することに
ある。

課題を解決するための手段かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、上下
多段に配設する駐車スペースと、駐車スペースに沿って
昇降する車両搬送用のキャリッジと、駐車スペースの途
中階に設け、床面に前記キャリッジの通過口を形成する
ホームポジションと、ホームポジションに設置する車両
の方向転換用のターン装置とを備えてなり、ターン装置
は、可動ベース上に搭載し、可動ベースとともに前記通
過口外の退避位置に退避可能であることをその要旨とす
る。

なお、可動ベースは、水平に旋回動作することがで
き、このときのターン装置は、可動ベースに対して前後
動自在に搭載することができる。

また、可動ベースは、伸縮動作させてもよい。

さらに、ターン装置は、可動ベースに対し、リフタ装
置を介して搭載してもよく、また、可動ベースは、ター
ン装置を通過口内の作動位置に進出させるとき、先端部
を固定可能にしてもよい。

作用かかる発明の構成によるときは、駐車スペースに沿っ
て昇降するキャリッジは、上下多段に配設する各駐車ス
ペースに対して車両を配車することができる。一方、タ
ーン装置は、可動ベースを介し、キャリッジの通過口外
の退避位置に退避可能である。そこで、車両をキャリッ
ジに積載し、ターン装置によって方向転換させた後、タ
ーン装置を退避位置に退避させて通過口を全面的に開放
させることにより、キャリッジは、通過口を介してホー
ムポジションより上または下の任意の階の駐車スペース
に向けて昇降し、車両を搬送することができる。

可動ベースが水平に旋回動作するときは、ターン装置
は、可動ベースの旋回範囲内の任意の退避位置に退避さ
せることができる。この場合において、ターン装置を可
動ベースに前後動自在に搭載すれば、可動ベースを旋回
させるに先き立ち、ターン装置を可動ベースの基部側に
移動させることによって、全体の重心位置を可動ベース
の旋回中心側に移すことができ、可動ベースに加わる機
械的負担を大幅に軽減することができる。

可動ベースが伸縮動作するときは、ターン装置は、可
動ベースの伸縮動作により、通過口内の作動位置と通過
口外の退避位置とをとることができる。

リフタ装置は、作動位置においてターン装置を昇降さ
せ、キャリッジ上の車両を一時的にターン装置上に移載
し、ターン装置による方向転換動作を可能にする。

先端部を固定する可動ベースは、ターン装置と、ター
ン装置上の車両とによる荷重を先端部と基端部とによっ
て２点支持し、先端部の揺れ等を小さくすることができ
るので、ターン装置による車両の安定な方向転換動作を
実現することができる。

実施例以下、図面を以って実施例を説明する。

立体駐車装置は、エレーベータ装置のキャリッジ20を
通過させるための昇降スペースSoと、その両側に上下多
段に配設する駐車スペースS1、S1…とを駐車構造物10の
内部に形成してなる（第１図）。

駐車構造物10は、地上階だけではなく、地表レベルGL
以下の地下階にも及びタワー状に形成されている。駐車
構造物10は、４隅の柱部分11、11…と、これらを枠状に
連結する水平部材12、12…等とを組み合わせて構成され
ており、駐車スペースS1、S1…は、等間隔に配置する水
平部材12、12…によって上下に区画されている。各駐車
スペースS1の水平部材12、12上には、ローラを有するパ
レット台13が架設されており、各パレット台13上には、
車両搬送用のパレットＰが配置されている。なお、パレ
ット台13上のパレットＰは、ローラを介し、昇降スペー
スSoに向けてスライドさせることができる。

車両を入出庫するためのホームポジションＨは、地上
１階部分に設けられている（第１図、第２図）。そこ
で、駐車構造物10は、地上側の２階以上の部分を駐車階
として利用することができる。

ホームポジションＨには、車両を導き入れ、搭乗者が
乗降するための床面Ｆが設けられ、床面Ｆの中央部に
は、キャリッジ20を上下に通過させる通過口H1が形成さ
れている。通過口H1は、面積、方向が昇降スペースSoの
平面面積、方向に合致しており、車両の進入口INに対し
て直角に形成されている。なお、進入口INから遠い側の
床面Ｆの一部には、通過口H1を拡張するようにして開口
部H2が形成されている。また、床面Ｆには、進入口INに
向けてパレットＰを置いたとき、床面Ｆとの間に段差が
生じることを防ぐために、パレットＰの板厚相当の凹部
F1、F1が通過口H1、開口部H2に付設されている。

ホームポジションＨには、車両の方向転換用のターン
装置31が床面Ｆの下部に設置されている。ターン装置31
は、リフタ装置32を介して可動ベース33上に搭載されて
いる。また、リフタ装置32は、可動ベース33に沿って前
後動可能となっている。したがって、ターン装置31は、
ターンテーブル31aを回転し、リフタ装置32を介して昇
降し、さらに、リフタ装置32を介して可動ベース33に沿
って前後に水平移動させることができる。

可動ベース33は、一対のビーム33a、33aを連結してな
り、開口部H2の下方に設置する旋回ユニット34を介し、
水平方向に旋回自在である。なお、旋回ユニット34は、
支持部材34a上に設置されている。

ビーム33a、33aの先端部には、油圧シリンダ33c、33c
が取り付けられている（第２図、第３図）。そこで、可
動ベース33は、油圧シリンダ33c、33cを伸長させること
により、通過口H1の縁を形成する水平部材12に対してビ
ーム33a、33aの先端部を一時的に固定することができ
る。すなわち、可動ベース33は、先端部を固定すること
により、通過口H1の両側に位置する旋回ユニット34、水
平部材12によって２点支持することができる（第１図、
第２図）。なお、ターン装置31、旋回ユニット34は、そ
れぞれ独立の駆動源を内蔵しているものとする。

リフタ装置32は、パンタグラフ方式のリンク機構を備
え、図示しない油圧シリンダを駆動源としてターン装置
31を昇降させることができる（第４図）。また、リフタ
装置32は、外側のブラケット32b、32bに取り付ける走行
ローラ32c、32cを介し、可動ベース33のビーム33a、33a
上を前後動することができ（第４図、第５図）、各ビー
ム33aに沿って配設する油圧シリンダ32dにより駆動され
る。また、内側のブラケット32b、32bの一方には、位置
決め用の油圧シリンダ32eが付設され、油圧シリンダ32e
は、それを伸長することにより、他方のブラケット32b
側のストッパ32fと相俟って、ビーム33a、33a上のター
ン装置32を任意の位置に停止させて固定することができ
る。

なお、各油圧シリンダ32dは、リフタ装置32上のター
ン装置31を旋回ユニット34の位置から通過口H1の中央部
にまで送り出すストロークを有している。また、各油圧
シリンダ32d、32eは、可動ベース33の後端部に搭載する
油圧ユニット35から油圧を供給するものとする。

キャリッジ20は、枠形の本体部21と、その長手方向の
両側の吊下部22、22とを備えており（第１図、第６
図）、本体部21の中央部分は、上下方向に開放されてい
る。本体部21は、パレットＰより僅かに大きく、通過口
H1より僅かに小さく形成されており、パレットＰを搭載
して通過口H1を上下に通過することができる。本体部21
の両端寄りには、パレットＰを水平移動させるための各
一対の駆動コンベヤ21b、21b、パレット台21e、21eが配
設されている。なお、各パレット台21eは、各駐車スペ
ースS1のパレット台13と同等の構造に形成され、パレッ
トＰをスライド可能に支持することができ、駆動コンベ
ヤ21b、21bは、図示しない移動フック部材を介し、パレ
ットＰをキャリッジ20と駐車スペースS1との間に双方向
に水平駆動することができる。

キャリッジ20は、通過口H1の４隅を通って駐車構造物
10を縦貫するガイドレール24、24…に案内されて自在に
昇降することができる。キャリッジ20は、駐車構造物10
の最上階の機械室に駆動部を有し、４本の索条Ｒ、Ｒ…
を介して吊下されている。ただし、索条Ｒ、Ｒ…の一端
は、それぞれ駆動部を経由してカウンタウエイト23に連
結され、カウンタウエイト23、23は、キャリッジ20と重
量バランスをとることによって、駆動部の所要最大出力
を小さく抑えることができる。

このような立体駐車装置は、パレットＰ、Ｐ…を介し
て車両を入出庫することができる。

入庫に際しては、まず、キャリッジ20を任意の空車の
駐車スペースS1の位置に移動させ、そこのパレットＰを
スライド動作によってキャリッジ20上に載せ（第１
図）、キャリッジ20をホームポジションＨの直近上方に
まで移動する。なお、このとき、ターン装置31は、あら
かじめホームポジションＨの通過口H1外の退避位置に退
避させておく（第７図）。すなわち、旋回ユニット34に
より可動ベース33を通過口H1と平行に旋回させるととも
に、ターン装置31は、リフタ装置32とともにほぼ旋回ユ
ニット34の上部にまで移動させ、開口部H2に収納するよ
うにして退避させる。このとき、ターン装置31とターン
テーブル31aは、開口部H2のほぼ全体を塞ぐことがで
き、その高さは、リフタ装置32を縮めることにより、床
面Ｆの凹部F1、F1とほぼ同一高さにしておくものとす
る。

この後、ターン装置31を通過口H1内の所定の作動位置
に進出させる（第１図、第２図）。すなわち、旋回ユニ
ット34を介して可動ベース33を水平旋回して（第２図の
二点鎖線）、通過口H1を横断させた後（同図の実線）、
油圧シリンダ33c、33cにより可動ベース33の先端部を固
定する。次いで、油圧シリンダ32d、32dを伸長させてリ
フタ装置32、ターン装置31を通過口H1の中央部の作動位
置にまで進出させ、油圧シリンダ32eにより固定する。
なお、旋回ユニット34によって可動ベース33を旋回させ
るとき、ターン装置31を逆方向に回転駆動することによ
り、ターンテーブル31aと開口部H2との相対関係を一定
に保つことができる。

次いで、本体部21が床面Ｆより低レベルとなる位置に
までキャリッジ20を下降し、リフタ装置32を介してター
ン装置31を上昇させると、ターン装置31は、本体部21の
中央部を通り抜けてキャリッジ20上のパレットＰを受け
取ることができる（第８図）。そこで、ターン装置31を
約90度回転させて（同図の二点鎖線）、パレットＰを車
両の進入口INに向け、リフタ装置32を介してターン装置
31を下降させ、パレットＰを床面Ｆの凹部F1、F1に嵌め
込むようにして着地させる。このとき、パレットＰと床
面Ｆとの間に段差が生じないので、車両は、進入口INか
ら直進運転によってパレットＰ上に乗り込むようにして
積載することができる。

つづいて、搭乗者等が車両から降車した後、リフタ装
置32によってパレットＰとともに車両を上昇させ、ター
ン装置31によって約90度回転させて本体部21の方向に向
ける。次いで、キャリッジ20を上昇させると、パレット
Ｐとともに車両をターン装置31からキャリッジ20上に移
載することができる。

キャリッジ20の上昇後、リフタ装置32を縮めてターン
装置31を下降させるとともに、油圧シリンダ32eを短縮
してリフタ装置32を解放し、油圧シリンダ32d、32dによ
りターン装置31を開口部H2に退避させる（第９図）。つ
づいて、可動ベース33の先端部を固定している油圧シリ
ンダ33c、33cを解除し、旋回ユニット34を介して可動ベ
ース33を元の退避位置に戻す（第７図）。なお、このと
きも、ターン装置31は、旋回ユニット34と同期して旋回
ユニット34と逆方向に回転駆動するものとする。

なお、旋回ユニット34による可動ベース33の旋回中心
P1は、可動ベース33の先端部がガイドレール24等と干渉
しないように位置決めされている。また、旋回中心P1
は、ターン装置31の回転中心P2と必ずしも一致すること
を要しない。

以上のようにして、可動ベース33とともにターン装置
31が通過口H1外の退避位置に退避すると、キャリッジ20
は、車両を搭載して通過口H1を上下に通過することがで
きる。すなわち、駐車構造物10の任意の途中階にホーム
ポジションＨを設けても、キャリッジ20の昇降に全く支
障がなく、ホームポジションＨは、地上１階部分に限ら
ず、その設置階を任意に選択することができる。また、
この発明は、駐車構造物10が地下階を含まない場合であ
って、ホームポジションＨを地上２階以上の途中階に設
けるときにも極めて有効である。

他の実施例可動ベース33は、旋回動作に代えて、伸縮動作させて
もよい（第10図）。可動ベース33は、支持部材33b、33b
によって支持する固定ビーム33dと、固定ビーム33dに対
してテレスコープ式に伸縮するスライドビーム33e、33f
とを組み合わせて構成されており、スライドビーム33
e、33f上にターン装置31、リフタ装置32を搭載して、通
過口H1を横断するようにして伸縮させることができる。
なお、固定ビーム33dは、水平または先上りの傾斜をつ
けて配設され、ターン装置31は、リフタ装置32を介して
スライドビーム33f上に固定されている。また、スライ
ドビーム33fの先端には、固定アーム33gが付設され、可
動ベース33は、それを伸長させることにより、通過口H1
の反対側において、固定アーム33g、水平部材12を介し
て先端部が固定される。

ターン装置31は、可動ベース33を伸縮することによ
り、その作動位置（第10図の実線）と、退避位置（同図
の二点鎖線）とに移動させることができ、全体構造を著
るしく簡略化することができる。なお、可動ベース33を
さらに適当に傾斜させると、その伸縮動作によってリフ
タ装置32の機能を兼ねさせることが可能であり、この場
合は、リフタ装置32を省略してもよい。

発明の効果以上説明したように、この発明によれば、ホームポジ
ションに設置するターン装置を可動ベース上に搭載する
とともに、通過口外の退避位置に退避可能にすることに
よって、ターン装置は、車両の方向転換をした後におい
て、通過口を全面的にに開放させることができるので、
キャリッジは、通過口を支障なく通過してホームポジシ
ョンの上下に自在に昇降させることができ、したがっ
て、ホームポジションを任意の途中階に簡単に設置する
ことが可能となり、コスト的な問題を生じることなく、
地下階を含む多様な形態を容易に構築することができる
という優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第９図は実施例を示し、第１図は要部側面
説明図、第２図は第１図のＸ−Ｘ線矢視相当平面説明
図、第３図と第４図は第１図の要部拡大図、第５図は第
１図のＹ−Ｙ線矢視拡大断面図、第６図はキャリッジを
含む第２図相当図、第７図ないし第９図は動作説明図で
ある。第10図は他の実施例を示す要部側面説明図である。Ｈ……ホームポジション H1……通過口Ｆ……床面 S1……駐車スペース 20……キャリッジ 31……ターン装置 32……リフタ装置 33……可動ベース

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】上下多段に配設する駐車スペースと、該駐
車スペースに沿って昇降する車両搬送用のキャリッジ
と、前記駐車スペースの途中階に設け、床面に前記キャ
リッジの通過口を形成するホームポジションと、該ホー
ムポジションに設置する車両の方向転換用のターン装置
とを備えてなり、該ターン装置は、可動ベース上に搭載
し、該可動ベースとともに前記通過口外の退避位置に退
避可能であることを特徴とする立体駐車装置。
【請求項２】前記可動ベースは、水平に旋回動作するこ
とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の立体駐車装
置。
【請求項３】前記ターン装置は、前記可動ベースに対し
て前後動自在に搭載することを特徴とする特許請求の範
囲第２項記載の立体駐車装置。
【請求項４】前記可動ベースは、伸縮動作することを特
徴とする特許請求の範囲第１項記載の立体駐車装置。
【請求項５】前記ターン装置は、前記可動ベースに対
し、リフタ装置を介して搭載することを特徴とする特許
請求の範囲第１項ないし第４項のいずれか記載の立体駐
車装置。
【請求項６】前記可動ベースは、前記ターン装置を前記
通過口内の作動位置に進出させるとき、先端部を固定可
能であることを特徴とする特許請求の範囲第２項または
第４項記載の立体駐車装置。