JP2905047B2 - 切断具 - Google Patents

切断具

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JP2905047B2 JP18237893A JP18237893A JP2905047B2 JP 2905047 B2 JP2905047 B2 JP 2905047B2 JP 18237893 A JP18237893 A JP 18237893A JP 18237893 A JP18237893 A JP 18237893A JP 2905047 B2 JP2905047 B2 JP 2905047B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋏や押し切り等二枚の
切刃にて物を分断する切断具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な切断装置として例えば鋏があ
る。鋏は二枚の刃体が支点ピンを回動中心として相対的
に回動し、紙等の物体を切断するようになっている。こ
の切断の作用は具体的には切断される被切断物に対する
両刃体の剪断力によるものであり、両刃体が閉じていく
に連れ剪断箇所が移動していき、連続的に剪断する結果
として物体を切断するようになっている。しかし、単に
剪断力によるばかりでなく例えば包丁で刺身を切る場合
のように引き切り作用が働けば、より切断効果は向上す
る。そこで、昭和60年第168471号の公開実用新
案公報に開示されるように両刃体が物体を剪断すると同
時に一方の刃体がスライドして物体に対して引き切り作
用をする技術が開示されている。
【0003】公報に開示される鋏の技術的特徴は2本の
支持ピンが別個に形成された2つの孔にそれぞれ遊嵌さ
れているということである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに2つの孔を形成するタイプでは、その孔とピンとの
位置合わせが非常に微妙となり、設計、及び製作上非常
に面倒なものとなることがわかっている。すなわち、図
15に示すように刃先方向に延びる第1の長孔30と、
この第1の長孔30に対して45度程度の角度を持った
第2の長孔32が鋏の回動支点位置に形成されている。
ここに両孔30,32の相対的角度は非常に微妙なもの
とされる。即ち、角度が大きすぎれば刃体34,35を
相対回動させたとしても第2の長孔32内の第2の支点
ピン33の移動に対して第1の長孔30内における第1
の支点ピン31のスライド(図上、上下方向の移動)量
は少なくなってしまう。即ち、引き切り効果が十分発揮
されなくなってしまう。一方、角度が小さすぎれば当然
に第2の長孔32の側方に第2の支点ピン33が衝突し
てしまい鋏として使用することすらできなくなってしま
う。この角度をいかに調整するかは両長孔30,32間
の距離や長さにも影響があるため慎重を要するものとな
っていた。
【0005】また、両孔30,32の距離の設定も面倒
な作業であった。図15において両孔30,32の距離
は刃体34,35の回動量と反比例する。即ち、両孔3
0,32が互いに離れれば離れるほど刃体34,35の
同じ回動量に対する刃先の開放角度は狭くなる。従って
刃先の開放角度を確保するためには距離Pは近いほど好
ましいが、強度の点から見れば距離Pはある程度の距離
が維持される必要がある。ところが、距離Pを長くとっ
てかつ、刃先の開放角度を十分確保するためには第2の
長孔32を長くする必要がある。すると必然的に支点ピ
ン付近における刃体34,35の幅を大きくとる必要が
あり、非常に無駄である。また、機構上刃体34,35
を完全に開放させるためには図15上、第2の長孔32
の先端部32aはQ線付近まで進出していなければなら
ない。この点も幅を広くする原因となっていた。更に、
なるべく支点ピン付近の刃体34,35の幅を小さくす
るためいきおい第2の支点ピン33は細くなる傾向とな
り、鋏の組立て作業も熟練を要する面倒なものとなって
いた。
【0006】このように両孔30,32の長さと距離P
との関係を考慮しなければならず前記角度の調整と相ま
って設計、加工に非常な労力がかけられていた。更に、
2つの別体の孔30,32が形成されているため、孔内
部の仕上げ研削もそれぞれ別個に行わねばならず、工程
が複雑化していた。
【0007】また、引き切り作用は第2の固定された刃
体に対して第1の刃体がスライド移動して被切断物を切
断していくようになっていたが、両方の刃体が被切断物
を挟んでこれを引き切りしながら切断するようにすれ
ば、よりスムーズに切断でき、一方の刃にかかる負担も
軽減されるため鋏としての寿命も長くなる。
【0008】請求項1の発明はこのような従来の引き切
りして切断する形式の鋏等の切断具にあった課題を一気
に解決したものである。その目的は、簡単に設計がで
き、加工にも熟練を要せずにスムーズに刃体をスライド
させて被切断物を切断することができる切断具を提供す
ることにある。また、請求項2の発明は、従来の引き切
りして切断する形式の鋏等の切断具において、よりスム
ーズに切断でき、切れ味の長持ちする切断具を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、切刃を備えた第1の刃体に曲
折部を中央部に有する長孔を形成し、切刃を備えた第2
の刃体より突出する一対の支点ピンを同曲折部と同長孔
端部との距離間隔で規制して同長孔内に遊嵌して同両刃
体を支持するとともに、両支点ピンを両刃体の切断動作
に同期して曲折部を境に交互に長孔の両端部と曲折部間
をスライド移動するように配置したことを要旨とする。
また、請求項2の発明では、切刃を備えた第1の刃体に
曲折部を中央部に有する第1の長孔を形成し、切刃を備
えた第2の刃体には第1の刃体に形成した長孔とは逆方
向に曲折する曲折部を有するほぼ同尺の第2の長孔を形
成するとともに、一対の支点ピンを同曲折部と同長孔端
部との距離間隔で規制して同両長孔内に遊嵌して同両刃
体を支持し、両支点ピンを両刃体の切断動作に同期して
曲折部を境に長孔の端部と曲折部間をスライド移動する
ように配置したことを要旨とする。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、請求項1の発明では両刃
体の相対回動運動に伴い一対の支点ピンが常に曲折部と
同長孔端部との距離間隔を維持して長孔内を移動する。
第1の支点ピンが長孔内の端部に位置する場合には第2
の支点ピンは曲折部付近に位置している。両刃体の相対
回動により両刃体が開放又は閉成していくにつれて第1
の支点ピンは端部位置より曲折部方向に長孔内をスライ
ドしつつ移動していく。一方、第2の支点ピンは曲折部
付近から逆方向の端部へとスライドしつつ移動してい
く。すると、第1の刃体は第2の刃体に対してスライド
して進出または後退し、被切断物に対して切断と同時に
引き切りを行う。
【0011】請求項2の発明では両刃体の相対回動運動
に伴い両刃体に形成された長孔内を一対の支点ピンが常
に曲折部と同長孔端部との距離間隔を維持して移動す
る。両長孔は両ピンを挟んで常に対称位置で両刃体と共
に回動する。刃体回動時におけるの長孔と両ピンとの位
置関係については請求項1の作用と同様である。両長孔
は互いに逆方向に曲折しているため、刃体回動時のスラ
イド移動する方向が互いに逆方向となる。従って、第1
の刃体が進出する際には第2の刃体は後退し、逆に第1
の刃体が後退する際には第2の刃体は進出する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の切断具を鋏に適用した実施例
について図面に基づいて説明する。 (第1実施例)図1〜図4に示すように、鋏1は第1の
刃体3と第2の刃体5とにより本体が構成されており、
両刃体3,5は支点ピン8,9を回動中心として軸着さ
れている。第1の刃体3は、くの字状の屈曲部6aを有
する胴部6と、同胴部6の基端に固着された合成樹脂製
の柄7とにより構成されている。胴部6は屈曲部6aか
ら先端方向に向かって徐々に巾狭とされており、先端は
尖頭状となっている。屈曲部6aより前方の胴部6の一
側には片刃の切刃2が形成されている。屈曲部6aには
支点ピン8,9が挿通される長孔10が透設されてい
る。長孔10はその中央部の曲折部10cにおいて直角
に曲折されて形成されており、曲折部10cを境として
第1の孔部10aは胴部6先端方向に延び、第2の孔部
10bは胴部6側方に延びている。長孔10の両端は半
円状に形成されている。尚、柄7には使用時において親
指が挿通される挿通穴17が形成されている。
【0013】第2の刃体5はほぼ真っ直ぐな胴部12
と、同胴部12の基端に固着された合成樹脂製の柄13
とにより構成されている。胴部12は先端方向に向かっ
て徐々に巾狭とされ、先端は尖頭状となっている。胴部
12の先端側約3分の2の側部には前記第1の刃体3の
切刃2に対応する片刃の切刃4が形成されている。第2
の刃体5の中央基部寄りには支点ピン8,9を挿通する
ための一対の円孔15、16が前後に並んで透設されて
いる。両円孔15、16は丁度長孔10の屈曲部6aと
第1の孔部10a又は第2の孔部10bの端部との距離
に相当する間隔で形成されている。
【0014】両刃体3,5は互いの切刃2,4が対向す
るように重ね合わされており、支点ピン8,9により軸
着されている。両支点ピン8,9は頭部8a,9a及び
胴部8b,9bとより構成されている。両支点ピン8,
9の胴部8b,9bは第1の刃体3の外方より長孔10
に遊嵌状態となるように挿通されている。長孔10より
突出した胴部8b,9bは、第2の刃体5の円孔15,
16内に挿通されている。更に胴部8b,9b先端が第
2の刃体5の外方に突出し、結果として両刃体3,5は
両支点ピン8,9の胴部8b,9bにより支持されるこ
ととなる。胴部8b,9bの先端はプレス加工処理され
て潰され、両刃体3,5からの支点ピン8,9の抜け落
ちが防止されている。
【0015】より詳しく両支点ピン8,9及び円孔1
5,16並びに長孔10及び両刃体3,5の位置関係を
説明する。まず、両支点ピン8,9はその胴部8b,9
bが第2の刃体5の円孔15、16に挿通されているた
め、第2の刃体5に対して支点ピン8,9は常に固定位
置にある。即ち、第2の刃体5の動きと両支点ピン8,
9の動きは同期する。図2に示すように両刃体3,5が
閉じた状態にあっては、丁度前方側の支点ピン8は長孔
10内の第1の孔部10aの端部に位置し、後方側の支
点ピン9は曲折部10cに位置するようになっている。
一方、図3に示すように両刃体3,5が半開した状態に
あっては、両支点ピン8,9はそれぞれ第1の孔部10
a及び第2の孔部10bのほぼ中間に位置するようにな
っている。また、図4に示すように両刃体3,5が全開
した状態にあっては、前方側の支点ピン8は逆に曲折部
10cに位置し、後方側の支点ピン9は第2の孔部10
bの端部に位置するようになっている。
【0016】尚、両支点ピン8,9の頭部8a,9aと
第1の刃体3との間には長孔10を目隠しするとともに
両支点ピン8,9相互のガタつきを防止するための座金
20が嵌装されている。また、柄13には使用時におい
て人指し指、中指等が挿通される挿通穴18が形成され
ている。
【0017】次にこのように構成された本実施例の鋏1
についてその作用を説明する。鋏1の柄7,13の挿通
穴17,18に指を掛けて、両刃体3,5を図2の閉じ
た状態から徐々に開く方向へと回動させていく。まず第
1の孔部10aの端部に位置する前方側の支点ピン8を
回動中心P1 として両刃体3,5の開放が開始される。
すると、両刃体3,5の開放に伴い前方側の支点ピン8
は第1の孔部10a内をスライドして後退し始め、一方
曲折部10cに位置していた後方側の支点ピン9は第2
の孔部10b側へと進行していく。そして、ほぼ半開状
態にあっては図3に示す如く両支点ピン8,9はそれぞ
れ第1の孔部10a及び第2の孔部10bの中間位置に
移動する。即ち、回動当初に前方側の支点ピン8は回動
中心P1 位置にあったのであるが、この段階では支点ピ
ン8はP2 位置にずれることとなる。言い換えればこの
ずれた長さ分(P1 −P2 )だけ第1の刃体3は第2の
刃体5に対して相対的に前方側(刃先側)へスライド移
動したこととなる。
【0018】更に、開放を続け、図4に示すように両刃
体3,5が全開状態となると、前方側の支点ピン8は曲
折部10cまで移動し、後方側の支点ピン9は第2の孔
部10bの端部に達する。この段階では支点ピン8は当
初の位置P1 から曲折部10cの位置P3 へと移動し、
第1の刃体3は相対的に最大量の前方側へのスライドし
たこととなる。次いで、開放された両刃体3,5の間に
紙等の被切断物を配置し、両刃体3,5を再び閉じてい
く。すると第1の刃体3は上記とは逆に第2の刃体5に
対して相対的に後方へスライドしていくこととなる。被
切断物は両切刃2,4による剪断作用と同時に第1の刃
体3の引き切り作用が加わり、よりスムーズな切断が行
われることとなる。
【0019】以上第1実施例のように構成することで、
次のような効果が奏される。 1)2つの支点ピン8,9が1つの長孔10を移動する
ため、従来の2つの孔を形成した鋏と比べて把手側の支
点ピンの移動距離を大きく設定する必要がない。即ち、
曲折した1つの長孔10を形成するだけなので支点ピン
8,9付近の刃体3,5の幅を広くとる必要がない。第
1の刃体3は第2の刃体5に対してスライド移動可能な
ため切断動作に際して引き切り作用が生じ、スムーズな
切断が可能となる。
【0020】2)従来の2つの孔を形成した鋏と比べて
1つの長孔10のみを形成すればよく、設計、加工が非
常に楽になり、孔周縁の研削仕上げ作業も軽減される。 3)刃体3,5の閉鎖時においては両支点ピン8,9は
第1の孔部10aの端部と曲折部10cとの間ぴったり
と収まっている。従って、刃体3,5は前後方向のガタ
つきが抑えられる。また、長孔10は直角に形成されて
いるため、支点ピン9が曲折部10cの位置から第2の
孔部10b方向へ不用意に移動してしまうことも防止さ
れる。即ち、支点ピン9は断面円形のため曲折部10c
の側壁に点接触するためわずかな鈍角でも転がってしま
い、鋏1が不用意に開放状態と成りがちである。直角、
或いは刃体3,5の回動の支障にならない程度の鋭角と
するならばそのおそれはない。
【0021】4)座金20により前もって両支点ピン
8,9の間隔が規制されるため、長孔10への両支点ピ
ン8,9の装着作業を簡単に行うことができる。また座
金20により長孔10が完全に覆われるため使用者にお
いて2本の支点ピン8,9がどのように動作するのか知
りえず、興味を引き購買意欲をかき立てることとなる。
また、鋏1としても外見上長孔10が隠れ、長孔10内
に異物が入って動作不良になるのを防止できる。また長
孔10内に塵埃が溜まりにくくなる。 (第2実施例)図5〜図9に基づいて第2実施例につい
て説明する。第1実施例では長孔10は第1の刃体3に
形成されており、第2の刃体5には円孔15,16が透
設されていた。即ち、長孔10は一方の刃体3にのみ形
成されていた。これを図10に示すように第2の刃体5
にもに長孔19を形成するようにしてもかまわない。本
実施例では基本的部材については第1実施例と同様であ
るため相違点についてのみ説明する。
【0022】第2の刃体5の長孔19(以下第2の長孔
19とする)も第1の刃体3の長孔10(以下第1の長
孔10とする)と同様その中央部の曲折部19cにおい
て直角に曲折されて形成されており、曲折部19cを境
として第1の孔部19aは胴部12先端方向に延び、第
2の孔部19bは胴部12側方に延びている。第2長孔
19は第1の長孔10に対して丁度逆方向に曲折する曲
折部19cを有している。両支点ピン8,9は両刃体
3,5の外側に配置された2枚の座金20によりその間
隔が規制されている。第1実施例とは異なり円孔15,
16がないため、座金20は両刃体3,5の両側に配置
されている。
【0023】次いで、本実施例の鋏1の作用について説
明する。原則として第1の刃体3は両支点ピン8,9に
対して第1実施例の場合と同じ動きをする。そして、第
2の刃体5は両支点ピン8,9を挟んで第1の刃体3と
対称に動作する。図6に示すように丁度両刃体3,5が
閉じた状態では第1の長孔10の第1の孔部10aと第
2の長孔19の第1の孔部19aは重複しており、両支
点ピン8,9は丁度両第1の孔部10a,19aの先端
と両曲折部10c,19cとに位置するようになってい
る。この状態から両刃体3,5を開放して行くと両刃体
3,5は当初の回動位置に対して徐々に前方(刃先側)
にスライド進出していくようになる。両長孔10,19
は常に両支点ピン8,9を境界として対称位置となるよ
うに回動していく。図7及び図9は丁度刃体3,5の半
開状態を示す。
【0024】そして、この半開状態から更に開放してい
き、完全に開放状態となると図8に示す如く図6の各々
の長孔10,19の位置に対して90度回動した位置に
移動する。即ち第1の長孔10の第2の孔部10bと第
2の長孔19の第2の孔部19bが重複するようにな
る。この状態で両刃体3,5は当初の閉じた位置から見
ると最大量の前方側へのスライドが行われたこととな
る。次いで、開放された両刃体3,5の間に紙等の被切
断物を配置し、両刃体3,5を再び閉じていく。すると
両刃体3,5は今度は後方へスライドすることとなり、
被切断物に対して刃体3,5は各々の切刃2,4の接す
る両側より引き切り作用を加えながら被切断物を切断し
ていく。
【0025】以上第2実施例のように構成することで、
次のような効果が奏される。 1)被切断物の両側より引き切り作用を加えて切断して
いくため、よりスムーズに切断され、被切断物を両刃体
3,5間に噛んでしまう不具合もより少なくなり、鋭い
切れ味の鋏1が提供される。
【0026】2)被切断物に対して両側より引き切るた
め一方の刃体3,5の切刃2,4に対する負担が軽減さ
れ、切れ味が長持ちする。 以上本発明の一実施例について説明したが、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱
しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
【0027】1)上記両実施例では長孔10は直角に曲
折されて形成されていたが、角度は鋭角或いは鈍角とす
ることも可能である。すなわち、第1実施例でみれば長
孔10と支点ピン8,9とに遊びが多くなれば第1の孔
部10aと第2の孔部10bとの角度が多少鋭角であっ
ても両刃体3,5は回動することができる。また、鈍角
とした場合、両刃体3,5が開き易くなってしまうもの
の引き切り作用としては問題はないからである。
【0028】2)長孔10の配置位置及びこれに対応す
る円孔15、16の位置は図10に示すように上記実施
例における位置に対して回転させた位置に形成するよう
にしてもよい。
【0029】3)上記実施例では長孔10の曲折部10
c内周側は正確に直角に屈曲されていたが、これを図1
1に示すように曲面状に形成するようにしてもよい。 4)また、図12に示すように支点ピン8,9を連結部
23にて連結して一体的な部材として構成するようにし
てもかまわない。こうすれば、鋏の組立の際に円孔1
5、16に両支点ピン8,9を挿入し易くなる。また、
意匠的にも看者の注目を集めるものとなる。また連結部
23は合成樹脂により連結するようにしてもよい。
【0030】5)また、上記実施例では鋏1を例として
挙げたが、本発明は2枚の刃体を有するものであれば鋏
に限定されるものではない。例えば、図13及び図14
に示すように押し切り21に応用するようにしてもよ
い。この場合であっても第1の刃体22を上下させるこ
とにより第1の刃体22は前後にスライドし、第2の刃
体23との間で紙等の被切断物を切断する際に非常にス
ムーズに切断できる。
【0031】また、上記実施例では長孔10は曲折部1
0cを中心に第1の孔部10aと第2の孔部10bとは
同じ長さとされていたが、これら両孔部10a,10b
の長さを異なるものとすることも自由である。その他両
支点ピン8,9を直接第2の刃体5に立設する等、本発
明は、その主旨を逸脱しない範囲で変更して実施するこ
とは自由である。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、設計、加工が容易で、組立てにも熟練を要さな
い引き切り作用を有する切断具を提供することができ
る。また、請求項2の発明によれば、請求項1の効果に
加え、よりスムーズに切断でき、かつ切れ味が長持ちす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1実施例の鋏の分解斜視図で
ある。
【図2】第1実施例において鋏の閉じた状態における支
点ピンと長孔との位置関係を説明する説明図である。
【図3】第1実施例において鋏の半開状態における支点
ピンと長孔との位置関係を説明する説明図である。
【図4】第1実施例において鋏の全開状態における支点
ピンと長孔との位置関係を説明する説明図である。
【図5】本発明にかかる第2実施例の鋏の分解斜視図で
ある。
【図6】第2実施例の鋏の閉じた状態における第1及び
第2の長孔の位置関係を説明する説明図である。
【図7】第2実施例の鋏の半開状態における第1及び第
2の長孔の位置関係を説明する説明図である。
【図8】第2実施例の鋏の全開状態における第1及び第
2の長孔の位置関係を説明する説明図である。
【図9】第2実施例の鋏における刃体の移動方向を説明
する説明図である。
【図10】他の実施例の鋏において支点ピンと長孔との
位置関係を説明する説明図である。
【図11】他の実施例において鋏の刃体胴部に形成され
た長孔の正面図である。
【図12】他の実施例である鋏に使用する支点ピンの斜
視図である。
【図13】他の実施例である押し切りを説明する側面図
である。
【図14】別の実施例である押し切りを説明する側面図
である。
【図15】従来例の鋏の回動部分を拡大して説明する説
明図である。
【符号の説明】
1…切断具たる鋏、2…第1の刃体、3,4…切刃、5
…第1の刃体、7,8…支点ピン、10…長孔、10c
…曲折部、19…長孔。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切刃を備えた第1の刃体に曲折部を中央
    部に有する長孔を形成し、切刃を備えた第2の刃体より
    突出する一対の支点ピンを同曲折部と同長孔端部との距
    離間隔で規制して同長孔内に遊嵌して同両刃体を支持す
    るとともに、両支点ピンを両刃体の切断動作に同期して
    曲折部を境に交互に長孔の両端部と曲折部間をスライド
    移動するように配置したことを特徴とする切断具。
  2. 【請求項2】 切刃を備えた第1の刃体に曲折部を中央
    部に有する第1の長孔を形成し、切刃を備えた第2の刃
    体には第1の刃体に形成した長孔とは逆方向に曲折する
    曲折部を有するほぼ同尺の第2の長孔を形成するととも
    に、一対の支点ピンを同曲折部と同長孔端部との距離間
    隔で規制して同両長孔内に遊嵌して同両刃体を支持し、
    両支点ピンを両刃体の切断動作に同期して曲折部を境に
    長孔の端部と曲折部間をスライド移動するように配置し
    たことを特徴とする切断具。
JP18237893A 1993-07-23 1993-07-23 切断具 Expired - Fee Related JP2905047B2 (ja)

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