JP2902039B2 - 車両の後輪操舵装置 - Google Patents

車両の後輪操舵装置

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JP2902039B2 JP7278790A JP7278790A JP2902039B2 JP 2902039 B2 JP2902039 B2 JP 2902039B2 JP 7278790 A JP7278790 A JP 7278790A JP 7278790 A JP7278790 A JP 7278790A JP 2902039 B2 JP2902039 B2 JP 2902039B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両の後輪操舵装置に関するものであり、
更に詳細には、所定車速以上において、前輪の操舵角が
大きい領域における前輪の操舵角に対する後輪の操舵角
の変化率VLと、前輪の操舵角が小さい領域における前輪
の操舵角に対する後輪の操舵角の変化率VSとの変化率比
VS/VLが、大きく、かつ、車速が大きいほど、より大き
くなるように、後輪を操舵する後輪操舵手段を備えた車
両の後輪操舵装置であって、ドライバーの意思により忠
実な操舵特性を有し、操舵フィーリングの向上した車両
の後輪操舵装置に関するものである。
先行技術 4輪を有する車両において、操舵輪である前輪を操舵
した際、これにともない、所定の関係をもって、後輪も
操舵する後輪操舵装置が知られている。
たとえば、特公昭63−65546号公報に示されるよう
に、このような後輪操舵装置として、低車速領域におい
て、前輪が操舵されたとき、あるいは、前輪が大きく操
舵されたときは、ドライバーは、車両の向きを変えたい
と考えていることが多く、他方、中高車速領域におい
て、前輪が操舵されたとき、あるいは、前輪の操舵角が
小さいときには、車線変更など、車両をわずかに横移動
したい考えていることが多いという経験則に基き、低車
速領域においては、前輪の操舵方向に対して、後輪を逆
向きに、すなわち、逆位相に操舵し、他方、中高車両領
域では、前輪の操舵方向に対して、後輪を同じ向きに、
すなわち、同位相に操舵するとともに、前輪の操舵角が
大きい領域における前輪の操舵角に対する後輪の操舵角
の変化率VLと、前輪の操舵角が小さい領域における前輪
の操舵角に対する後輪の操舵角の変化率VSとの変化率の
比VS/VLが、大きく、かつ、車速が大きいほど、より大
きくなるように、後輪を操舵するものが知られている。
発明の解決しようとする問題点 しかしながら、車速と前輪の操舵角の大きさのみに基
づいて、後輪を操舵するときには、必ずしも、ドライバ
ーの意思に忠実に、後輪を操舵しているとはいえない場
合があった。
すなわち、前輪の操舵角が小さい場合でも、その操舵
速度が大きいときには、ドライバーは、車両の向きを大
きく、しかも、急速に変えたいと考えていることが多
く、したがって、車速と前輪の操舵角の大きさのみに基
づいて、後輪を操舵するだけでは、かかる場合に、操舵
フィーリングが悪化するという問題があった。
発明の目的 本発明は、所定車速以上において、前輪の操舵角θF
が大きい領域における前輪の操舵角θFに対する後輪の
操舵角θRの変化率VLと、前記前輪の操舵角θFが大きい
領域とは異なる前輪の操舵角θFが小さい領域における
前輪の操舵角θFに対する後輪の操舵角θRの変化率VS
の変化率の比VS/VLが、車速が大きいほど、より大きく
なるように、後輪を操舵する後輪操舵手段を備えた車両
の後輪操舵装置であって、ドライバーの意思により忠実
な操舵特性を有し、操舵フィーリングの向上した車両の
後輪操舵装置を提供することを目的とするものである。
発明の構成 本発明のかかる目的は、後輪の操舵角θRを縦軸に、
前輪の操舵角θFを横軸にとって得られるθF−θR特性
曲線の変曲点のθF座標が、前輪の操舵速度が大きいほ
ど、小さくなるように補正する補正手段を備えることに
よって達成される。
発明の作用 本発明によれば、補正手段により、後輪の操舵角θR
を縦軸に、前輪の操舵角θFを横軸にとって得られるθF
−θR特性曲線の変曲点のθF座標が、前輪の操舵速度が
大きいほど、小さくなるように補正しているので、ドラ
イバーが、大きな操舵速度で、前輪を操舵した場合に、
後輪の操舵角θFの変化率は速やかに小さくなるように
補正され、したがって、車両の向きを大きく、しかも、
急激に変えることができ、ドライバーの意思により忠実
に、後輪を操舵し、操舵フィーリングを向上させること
が可能になる。
実施例 以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例につき、
詳細に説明を加える。
第1図は、本考案の実施例に係る車両の後輪操舵装置
の略構成図であり、第2図は、その略斜視図である。
第1図および第2図において、前輪1L、1Rおよび後輪
2L、2Rは、それぞれ、前輪操舵機構3及び後輪操舵機構
12に支承されており、前輪操舵機構3は、左右一対のナ
ックルアーム4L、4Rおよびタイロッド5L、5Rと、これら
左右のタイロッド5L、5Rを連結するリレーロッド6を備
えている。この前輪操舵機構3には、ラックピニオン式
のステアリング機構7を介して、ステアリングホィール
10が連結されている。ステアリング機構7は、リレーロ
ッド6に形成されたラック8と、上端に、ステアリング
ホィール10が連結されるとともに、下端に、ラック8と
噛合するピニオン9が取付けられたステアリングシャフ
ト11とを備え、ドライバーが、ステアリングホィール10
を操作したとき、その操作量に応じて、左右の前輪1L、
1Rを操舵するように構成されている。
他方、後輪操舵機構4は、前輪操舵機構3と同様に、
左右一対のナックルアーム13L、13Rおよびタイロッド14
L、14Rと、これら左右のタイロッド14L、14Rを連結する
リレーロッド15を備え、さらに、油圧式のパワーステア
リング機構16を備えている。パワーステアリング16は、
車体に固定され、かつ、リレーロッド15をピストンロッ
ドとするパワーシリンダ17を備えており、パワーシリン
ダ17内は、リレーロッド15に取り付けられたピストン17
aにより、2つの油圧室17b、17cに区画され、これらの
油圧室17b、17cは、それぞれ、配管18、19を介して、コ
ントロールバルブ20に接続されている。コントロールバ
ルブ20には、リザーブタンク21に連通する油供給管22お
よび油排出管23が接続され、油供給管22には、図示しな
いエンジンにより駆動される油圧ポンプ24が配設されて
いる。
コントロールバルブ20は、公知のスプールバルブ式の
バルブにより構成されており、連結部材25を介して、リ
レーロッド15に一体的に取り付けられた筒状のバルブケ
ーシング20aと、バルブケーシング20a内に嵌装された図
示しないスプールバルブとを備え、スプールバルブの移
動に応じて、パワーシリンダ17内の一方の油圧室17b、1
7cに、油圧ポンプ24から圧油を供給して、リレーロッド
15に対する駆動力をアシストする。また、パワーシリン
ダ17内には、リレーロッド15を、後輪2L、2Rの操舵角θ
Rが0となる位置、すなわち、中立位置に付勢するリタ
ーンスプリング17d、17dが装着されている。
前輪操舵機構3のリレーロッド6には、ステアリング
機構7のラック8とは別位置にラック26が形成され、ラ
ック26には、車体前後方向に延びる回転軸28の前端に取
り付けられたピニオン27が噛合し、回転軸28の後端は、
操舵比制御機構29を介して、後輪操舵機構12に連結され
ている。
操舵比制御機構29は、第2図に示すように、車体に対
して、車幅方向に摺動自在に保持されたコントロールロ
ッド30を備え、コントロールロッド30の一端は、コント
ロールバルブ20のスプールバルブに連結されている。ま
た、操舵比制御機構29は、その一端が、U字状ホルダ31
に、支持ピン32を介して摺動自在に支承された摺動アー
ム33を備え、ホルダ31は、車体に固定された図示しない
ケーシングに、コントロールロッド30の移動軸線と直交
する回動軸線を有する支持軸35を介して、回動自在に支
持されている。揺動アーム33の支持ピン32は、コントロ
ールロッド30の移動軸線と支持軸35の回動軸線との交差
部に位置して、回動軸線と直交する方向に延びており、
ホルダ31を、支持軸35まわりに回動させることにより、
支持ピン32とコントロールロッド30の移動軸線とのなす
傾斜角、すなわち、支持ピン32を中心とする揺動アーム
33の揺動軌跡面が、コントロールロッド30の移動軸線と
直交する面(以下、「基準面」という。)に対してなす
傾斜角を変化させるようになっている。
さらに、揺動アーム33の先端部には、ボールジョイン
ト36を介して、コネクティングロッド37の一端が連結さ
れ、このコネクティングロッド37の他端部は、ボールジ
ョイント38を介して、コントロールロッド30のスプーブ
バルブに連結されていない端部に連結されており、揺動
アーム33の先端の車幅方向に変位させるようになってい
る。
コネクティングロッド37は、ボールジョイント36に近
い部分において、大径の傘歯車40に、ボールジョイント
41を介して、摺動可能に支持されている。大径の傘歯車
40は、コントロールロッド30の移動軸線上に、支持軸42
を介して、回動自在に支持されており、傘歯車40には、
第2図に示すように、回転軸28の後端に取り付けた傘歯
車44が噛合されており、ステアリングホィール10の回動
を傘歯車40に伝達するようになっており、傘歯車40は、
これをさらに、コネクティングロッド37に伝達するよう
に構成されている。したがって、ステアリングホィール
10の回転角に応じた量だけ、傘歯車40及びコネクティン
グロッド37が、コントロールロッド30の移動軸線まわり
に回動し、これにともなって、揺動アーム33が支持ピン
32を中心にして、揺動された場合、この支持ピン32の軸
線が、コントロールロッド30の移動軸線と一致している
ときには、揺動アーム33の先端のボールジョイント36
は、基準面上を摺動するのみで、コントロールロッド30
は静止状態に保持されるが、支持ピン32の軸線が、コン
トロールロッド30の移動軸線に対して、傾斜し、揺動ア
ーム33の揺動軌跡面が基準面からずれているときには、
支持ピン32を中心にした揺動アーム33の揺動にともなっ
て、ボールジョイント36が、車幅方向に変位し、この変
位は、コネクティングロッド37を介して、コントロール
ロッド30に伝達され、コントロールロッド30が、その移
動軸線に沿って移動し、コントロールバルブ20のスプー
ルバルブを作動させるように構成されている。すなわ
ち、支持ピン32の軸線を中心とした揺動アーム33の揺動
角が同一であっても、コントロールロッド30の左右方向
の変位は、支持ピン32の傾斜角、すなわち、ホルダ31の
回転角の変化にともなって変化するようになっている。
また、コントロールロッド30の移動軸線に対する支持
ピン32の傾斜角、つまり、ホルダ31の基準面に対する傾
斜角を変化させるために、ホルダ31の支持軸35には、ウ
ォームホィールとしてのセクタギヤ45が取り付けられ、
セクタギヤ45には、回転軸46とともに回転するウォーム
ギヤ47が噛合している。また、回転軸46には、傘歯車48
が取り付けられ、傘歯車48には、ステッピングモータ50
の出力軸50a上に取り付けられた傘歯車49が噛合されて
おり、ステッピングモータ50を作動させて、セクタギア
45を回動させることにより、ホルダ31の基準面に対する
傾斜角を変化させて、後輪2L、2Rの操舵角θRを制御
し、セクタギヤ45を、その中心線が、ウォームギャ47の
回転軸46と垂直な中立位置から、車体上方から見て、時
計まわりに回動させたときに、後輪2L、2Rの操舵角が、
前輪1L、1Rの操舵角と同位相になるように制御されるよ
うに構成されている。
また、ホルダ31を支持するケーシングには、セクタギ
ヤ45の左右両側に、セクタギヤ45の逆位相側の回動を規
制する第1ストッパピン51および同位相側の回動を規制
する第2ストッパピン52が設けられており、セクタギヤ
45が、逆位相側に所定角度、たとえば、−17.5°回動し
たときには、セクタギヤ45が第1ストッパピン51に当接
して、それ以上の回動が規制され、他方、セクタギヤ45
が、同位相側に所定角度、たとえば、20°回動したとき
には、セクタギヤ45が第2ストッパピン52に当接して、
それ以上の回動が規制されるようになっている。第2図
において、39は、後輪操舵機構12のリレーロッド15の最
大移動範囲を規制するロッドストッパである。
ステッピングモータ50の作動は、コントロールユニッ
ト100により制御されるように構成されており、コント
ロールユニット100には、車速Vを検出する車速センサ1
01からの車速検出信号SVが、また、ステアリングシャフ
ト11に取り付けられ、前輪1L、1Rの操舵角θFを検出す
る前輪操舵角センサ102からの前輪操舵角検出信号S
Aが、それぞれ、入力されている。
第3図は、コントロールユニット100のブロックダイ
アグラムであり、コントロールユニット100は、車速セ
ンサ101からの車両検出信号SVおよび前輪操舵角センサ1
02からの前輪操舵角検出信号SAが入力され、これらの入
力信号に基づいて、あらかじめ記憶していたマップにし
たがって、後輪2L、2Rの操舵角θRおよびこれに対応す
るステップ数を演算算出し、駆動手段104に出力する後
輪操舵角演算部103と、前輪操舵角センサ102からの前輪
操舵角検出信号SAを受けて、前輪1L、1Rの操舵角θF
微分して、前輪1L、1Rの操舵角θFの変化率、すなわ
ち、ステアリングホィール10の操舵速度を演算算出し、
あらかじめ記憶しているマップにしたがって、演算算出
された操舵速度に応じた補正信号を後輪操舵角演算部10
3に出力する操舵角補正手段105を備えている。
第4図は、後輪操舵角演算部103に記憶された第1基
本マップを示すものであり、後輪2L、2Rの操舵角θR
前輪1L、1Rの操舵角θFとの比である操舵比θR/θF
車速Vとの関係を示すものである。第4図に示されるよ
うに、操舵比Rは、車速Vの小さい低車速領域において
は、負の値に設定されており、後輪2L、2Rを、前輪1L、
1Rとは、逆位相に操舵することによって、車両の向きを
大きく変えることができるようになっている。そして、
車速Vが大きくなるにしたがって、すなわち、低車速領
域から中車速領域に、さらに、中速領域から高車速領域
に移行するにしたがって、操舵比Rは、次第に大きくな
るように設定されており、中高車速領域において、車両
の向きが大きく変化して、不安定な運転状態になること
の防止が図られている。
第5図は、後輪操舵角演算部103に記憶された第2基
本マップを示すものであり、後輪2L、2Rの操舵角θR
前輪1L、1Rの操舵角θFおよび車速の関係を示してい
る。
第5図に示されるように、車速Vが小さい低車速領域
においては、前輪1L、1Rの操舵角θFに対して、後輪2
L、2Rの操舵角θRは、負の値に設定され、所定の車速V
以上になると、少なくとも、前輪1L、1Rの操舵角θF
小さい領域では、正の値に設定されるとともに、前輪1
L、1Rの操舵角θFが大きい領域における前輪1L、1Rの操
舵角θFに対する後輪2L、2Rの操舵角θRの変化率VLと、
前輪1L、1Rの操舵角θFが小さい領域における前輪1L、1
Rの操舵角θFに対する後輪2L、2Rの操舵角θRの変化率V
Sとの変化率比VS/VLが、大きく、かつ、車速が大きい
ほど、より大きくなるように、設定され、それぞれの車
速VにおけるθF−θR特性曲線は、変曲点Iを有するよ
うに設定されている。したがって、低車速領域において
は、後輪2L、2Rは、前輪1L、1Rとは、逆位相に操舵さ
れ、車両の向きを大きく変えることができるという要求
を満足させることができ、かつ、中高車速領域において
は、後輪2L、2Rは、同位相に所定角度操舵され、車線変
更などの横移動の要求を満足させるとともに、中車速領
域では、車速Vおよび前輪1L、1Rの操舵角θFに応じ
て、前輪1L、1Rの操舵角θFが大きいときは、車両の向
きを変えるという要求をも満たすことができるようにな
っている。
第6図は、操舵角補正手段105に記憶されている補正
マップを示すものであって、前輪1L、1Rの操舵速度に応
じて、後輪2L、2Rの操舵角θRをいかに補正するかを示
している。すなわち、前輪1L、1Rの操舵速度が大きいと
きには、たとえ車速Vが所定以上の中高車速領域であっ
ても、何らかの理由で、ドライバーは、車両の向きを変
えたいという意思を有していることが多いと考えられ、
したがって、前輪1L、1Rの操舵角θFに対する後輪2L、2
Rの操舵角θRの変化率Vができるだけ速みやかに小さく
なるように補正することにより、かかるドライバーの意
思に合致した後輪2L、2Rの操舵をおこなう必要がある。
そこで、第5図に、破線で示した限界ラインCまで、前
輪1L、1Rの操舵速度に応じて、各車速VにおけるθF
θR特性曲線の変曲点Iを前輪1L、1Rの操舵角θFが小さ
い値に移行させることによって、かかる要求の充足が図
られている。第6図は、各車速VにおけるDF−OR特性曲
線の変曲点Iにおける前輪1L、1Rの操舵角θF1を、各車
速VのθF−θR特性曲線と限界ラインCの交点に対応す
る前輪1L、1Rの操舵角θFCに対して、どの程度移行させ
るかを示す変曲点移行量を、変曲点移行量が、(θF1
θFC)のときを100%として、前輪1L、1Rの操舵速度V
θFとの関係で示したものである。
第6図に示されるように、前輪1L、1Rの操舵速度Vθ
Fが所定値VθF1以下では、変曲点移行量は0%であっ
て、変曲点Iは移行させず、第2基本マップにしたがっ
て、後輪2L、2Rの操舵角θRが制御される。他方、操舵
速度VθFが、所定値VθF1を越えると、所定値VθF2
まで、変曲点移行量が線型に増大するように、各車速V
におけるθF−θR特性曲線の変曲点Iにおける前輪1L、
1Rの操舵角θFIが、前輪1L、1Rの操舵角θFCに向かって
移行され、所定値VθF2に達すると、変曲点Iにおける
前輪1L、1Rの操舵角θFIは、操舵角θFCに等しい操舵角
に補正される。
第7図は、第5図に基づき、前輪1L、1Rの操舵速度V
θFに応じて補正されたθF−θR特性曲線の例を示すも
のであり、曲線l1は、変曲点移行量が50%の場合の補正
されたθF−θR特性曲線を、曲線l2は、変曲点移行量が
100%の場合の補正されたθF−θR特性曲線を、それぞ
れ、示している。
このように、操舵角補正手段105は、第6図にしたが
って、操舵速度VθFに基づく補正値を演算算出し、θ
FIをθFCに置換すべき旨の補正信号SCを、後輪操舵角演
算部103に出力する。後輪操舵角演算部103は、補正信号
SCに基づいて、車速センサ101からの車速検出信号SV
よび前輪操舵角センサ102からの前輪操舵角検出信号SA
に基づき、第4図および第5図に示された第1基本マッ
プおよび第2基本マップにしたがって、演算算出した後
輪2L、2Rの操舵角θRおよびこれに対応するステップ数
を駆動手段104に出力る。駆動手段104は、後輪操舵角演
算部103から入力されたステップ数信号にしたがって、
ステッピングモータ50を駆動し、セクタギヤ45を回動さ
せて、後輪2L、2Rの操舵角θRを所望ように制御する。
本実施例によれば、車速V及び前輪1L、1Rの操舵角θ
Fに基づいて設定された第5図に示される第2基本マッ
プのθF−θR特性曲線を、第6図の補正マップにしたが
って、前輪1L、1Rの操舵速度VθFが所定値VθFIを越
えたときには、変曲点Iが、より小さい操舵角θFで生
ずるように、補正しているので、中高車速領域における
車両の走行安定性を損なうことなく、車両の向きを変え
たいというドライバーの意思に合致した後輪操舵制御を
おこなうことができるから、操舵フィーリングを向上さ
せることが可能になる。
本発明は、以上の実施例に限定されることなく特許請
求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能
であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであ
ることはいうまでもない。
たとえば、前記実施例においては、前輪1L、1Rの操舵
速度VθFに応じて、変曲点Iが、より小さい操舵角θF
で生ずるように、補正しているのみであるが、これに加
えて、変曲点Iより、前輪1L、1Rの操舵角θFが大きい
領域において、θF−θR特性曲線の傾きが小さくなるよ
うに、すなわち、前輪1L、1Rの操舵角θFに対する後輪2
L、2Rの操舵角θFの変化率Vが、より小さくなるよう
に、操舵角補正手段105によって、補正するようにして
もよい。
発明の効果 本発明によれば、所定車速以上で、前輪の操舵角が大
きい領域における前輪の操舵角に対する後輪の操舵角の
変化率VLと、前輪の操舵角が小さい領域における前輪の
操舵角に対する後輪の操舵角の変化率VSとの変化率比VS
/VLが、大きく、かつ、車速が大きいほど、より大きく
なるように、後輪を操舵する後輪操舵手段を備えた車両
の後輪操舵装置であって、ドライバーの意思により忠実
な操舵特性を有し、操舵フィーリングの向上した車両の
後輪操舵装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例に係る車両の後輪操舵装置の
略構成図であり、第2図は、その略斜視図である。第3
図は、コントロールユニットのブロックダイアグラムで
ある。第4図および第5図は、それぞれ、後輪操舵角演
算部に記憶された第1基本マップおよび第2基本マップ
を示すグラフである。第6図は、操舵角補正手段に記憶
された後輪操舵角補正用の補正マップを示すグラフであ
る。第7図は、第5図の補正マップにより、補正された
θF−θR特性曲線の例を示すグラフである。 1L、1R…前輪 2R、2R…後輪 3…前輪操舵機構、10…ステアリングホィール、12…後
輪操舵機構、20…コントロールバルブ、29…操舵比制御
機構、30…コントロールロッド、45…セクタギヤ、50…
ステッピングモータ、100…コントロールユニット、101
…車速センサ、102…前輪操舵角センサ、103…後輪操舵
角演算部、104…駆動手段、105…操舵角補正手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定車速以上において、前輪の操舵角θF
    が大きい領域における前輪の操舵角θFに対する後輪の
    操舵角θRの変化率VLと、前記前輪の操舵角θFが大きい
    領域とは異なる前輪の操舵角θFが小さい領域における
    前輪の操舵角θFに対する後輪の操舵角θRの変化率VS
    の変化率の比VS/VLが、車速が大きいほど、より大きく
    なるように、後輪を操舵する後輪操舵手段を備えた車両
    の後輪操舵装置において、後輪の操舵角θRを縦軸に、
    前輪の操舵角θFを横軸にとって得られるθF−θR特性
    曲線の変曲点のθF座標が、前輪の操舵速度が大きいほ
    ど、小さくなるように補正する補正手段を備えたことを
    特徴とする車両の後輪操舵装置。
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