JP2899485B2 - コードレス電話機 - Google Patents

コードレス電話機

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JP2899485B2 JP22567492A JP22567492A JP2899485B2 JP 2899485 B2 JP2899485 B2 JP 2899485B2 JP 22567492 A JP22567492 A JP 22567492A JP 22567492 A JP22567492 A JP 22567492A JP 2899485 B2 JP2899485 B2 JP 2899485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、音声認識機能を備え
たコードレス電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電話機における音声認識機能を利
用した音声ダイヤラとして図3に示すようなものがあ
る。この音声ダイヤラは音声認識部1および回線接続部
4を有している。上記音声認識部1はメモリを内蔵し、
このメモリには予め複数の単語の標準パターンが登録さ
れている。この標準パターンは上記各単語の代表音声波
形を表す音声信号から抽出された音響パラメータのパタ
ーンである。また、上記メモリには、上記複数の単語の
標準パターンに対応付けて電話番号が登録されている。
尚、上記メモリへの標準パターンの抽出/登録方法や電
話番号の登録方法については、この発明とは直接関係無
いので説明は省略する。
【0003】上記音声ダイヤラは次のように動作して電
話番号を送信する。すなわち、発信時において、電話番
号に対応付けられている単語が話者によって発声され
る。そうすると、この発声による音声波形を表す音声信
号がマイクロホン(以下、単にマイクと略称する)2から
音声認識部1に入力される。そして、音声認識部1によ
って、入力された音声信号から抽出された音響パラメー
タからなる特徴パターンが作成され、この特徴パターン
と上記メモリに登録された総ての標準パターンとのマッ
チングが実施される。
【0004】こうして、上記音声認識部1によって、マ
ッチングの結果最小マッチング距離を呈する標準パター
ンに対応付けられた電話番号が選出され、この選出され
た電話番号を表す信号が回線接続部4に出力される。そ
して、回線接続部4によって電話番号が電話回線5に送
信される。このようにして、音声ダイヤラによって相手
の電話機と電話回線が接続されるのである。
【0005】近年、親機と複数の子機とからなるコード
レス電話機が普及してきている。このコードレス電話機
において上述のような音声ダイヤラを実現する方法とし
て次のような方法が提案されている(特開平2−189
056号公報)。すなわち、音声認識部を親機側に内蔵
する。そして、親機から電話番号を発信する場合には、
親機のマイクから入力された音声を親機の音声認識部で
直接認識し、認識の結果得られた電話番号を表す信号を
回線接続部に出力する。一方、上記子機から電話番号を
発信する場合には、子機のマイクから出力された音声信
号を無線通信によって親機に送る。そして、親機の音声
認識部によって受信音を認識し、認識の結果得られた電
話番号を電話回線に送信するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなコードレス電話機における音声ダイヤラの実現方
法には次のような問題がある。すなわち、子機から電話
番号を発信する場合には無線通信によって親機に音声信
号を送らなければならず、音声信号に無線通信に特有の
雑音が付加されるためにSN比が低下し、音声認識部に
よる認識率の低下を齎すという問題がある。
【0007】一般に狭帯域FM通信においては、コンパ
ンダ回路(コンプレッサ回路およびエキスパンダ回路)を
使用することによってダイナミックレンジを広げ、SN
比を改善するようにしていることが多い。それにもかか
わらず、上記の方法においては以下のような理由で認識
率の低下は避けられないのである。
【0008】すなわち、上記親機のマイクから出力され
た音声信号はそのまま音声認識部に入力される。これに
対して、子機のマイクから出力された音声信号は上記コ
ンパンダ回路を通った後に親機の音声認識部に入力され
る。したがって、親機のマイクから音声認識部に入力さ
れる音声信号と子機のマイクから音声認識部に入力され
る音声信号とは周波数特性が異なることになる。その結
果、例えば電話番号に対応付ける単語を上記メモリに登
録する際に親機のマイクから代表音声を入力する一方、
発信する際に子機のマイクから認識対象の音声を入力し
た場合には、標準パターンと特徴パターンとの周波数特
性は異なることになり、両パターン間のマッチング距離
が大きくなってしまうのである。
【0009】通常、上記標準パターンと特徴パターンと
のマッチングの際に、マッチング対象の標準パターンを
特徴パターンとは異なるとしてリジェクトする際のマッ
チング距離の閾値(以下、リジェクト閾値と言う)は、そ
のリジェクト閾値によってマッチングを実施した際に正
解単語の標準パターンが棄却される確率と不正解単語の
標準パターンが採択されてしまう確率との和が最小にな
るように設定される。したがって、上述のように周波数
特性の違いに起因して両パターンの距離が大きくなる
と、設定した上記リジェクト閾値による予想正解単語棄
却率よりも実正解単語棄却率の方が大きくなって認識率
の低下が生ずるのである。その結果、電話番号に対応付
ける単語を親機によって登録した人が発信の際に子機を
用いた場合に、同一話者であるにも拘わらずリジェクト
されてしまうという奇妙な現象が生ずることになる。
【0010】この現象は、電話番号に対応付ける単語を
子機によって登録した人が発信の際に親機を用いた場合
にも同様に生ずる。つまり、登録時と発信時とに使用す
る電話機が異なる場合には常に生ずる問題なのである。
【0011】また、上記メモリに親機から登録された標
準パターンと子機から登録された標準パターンとが混在
して格納されている場合には、次のような問題がある。
すなわち、ある入力音声信号から抽出された特徴パター
ンと総ての標準パターンとのマッチングを実施するに際
して、特徴パターンに係る発信電話機と標準パターンに
係る登録電話機とが同じである場合と異なる場合とが混
在することになる。その結果、得られる各マッチング距
離にも本来の正しいマッチング距離と大きい方にずれた
マッチング距離とが混在することになる。したがって、
上記マッチングによって算出されたマッチング距離に基
づいて複数の認識候補を選出する際に、本来認識候補と
して選出されるべき標準パターンが漏れる場合がある。
また、各認識候補の順位は本来の正しい順位を表してい
るとは言い難い。つまり、この場合にも認識率が低下す
るという問題が生ずる。
【0012】そこで、この発明の目的は、登録時の電話
機と発信時の電話機とが異なったり登録電話機の異なる
標準パターンが混在していても、音声ダイヤラによって
正しい電話番号を電話回線に送信できるコードレス電話
機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のコードレス電話機は、親機と子機とから
なるコードレス電話機において、上記親機に、音声が入
力された電話機が親機であるか子機であるかを識別して
親機あるいは子機であることを表す電話機情報を出力す
る電話機情報出力部と、電話番号に対応付けて登録する
登録単語の音声信号を分析して得られた標準パターンに
上記電話機情報出力部からの電話機情報を付加してメモ
リに格納する標準パターン登録部と、入力された音声信
号を分析して得られた特徴パターンと上記メモリに格納
された各標準パターンとのマッチング距離を求めるマッ
チング距離算出部と、上記マッチング距離算出部によっ
てマッチング距離が算出された標準パターンに付加され
ている電話機情報と上記電話機情報出力部からの上記特
徴パターンに係る電話機情報とを比較し,両電話機情報
の内容が同じである場合には上記算出されたマッチング
距離を正しいマッチング距離であると確定する一方,両
電話機情報の内容が異なる場合には上記算出されたマッ
チング距離から所定値を差し引いた値を正しいマッチン
グ距離であると確定するマッチング距離確定部と、上記
マッチング距離確定部によって確定されたマッチング距
離が特定のリジェクト閾値以下の場合には上記マッチン
グ距離を呈する標準パターンを入力音声の認識結果であ
ると確定する一方,上記マッチング距離が上記リジェク
ト閾値より大きい場合には上記標準パターンをリジェク
トする認識結果確定部を備えたことを特徴としている。
【0014】
【作用】登録時には、電話番号に対応付けて登録する登
録単語が親機あるいは子機に音声入力される。そうする
と、電話機情報出力部によって、音声入力された電話機
が上記親機であるか子機であるかが識別され、親機であ
るか子機であるかを表す電話機情報が出力される。そし
て、標準パターン登録部によって、上記登録単語の音声
信号を分析して得られた標準パターンに上記電話機情報
出力部からの電話機情報が付加されてメモリに格納され
る。
【0015】また、認識時には、入力された音声信号を
分析して得られた特徴パターンと上記メモリに格納され
た各標準パターンとのマッチング距離がマッチング距離
算出部によって求められる。そうすると、マッチング距
離確定部によって、上記マッチング距離算出部によって
マッチング距離が算出された標準パターンに付加されて
いる電話機情報と上記電話機情報出力部からの上記特徴
パターンに係る電話機情報とが比較される。そして、両
電話機情報の内容が同じである場合には上記算出された
マッチング距離が正しいマッチング距離であると確定さ
れる。一方、両電話機情報の内容が異なる場合には上記
算出されたマッチング距離から所定値を差し引いた値が
正しいマッチング距離であると確定される。
【0016】その後、認識結果確定部によって、上記マ
ッチング距離確定部によって確定されたマッチング距離
が特定のリジェクト閾値以下の場合には、上記マッチン
グ距離を呈する標準パターンが入力音声の認識結果であ
ると確定される。一方、上記リジェクト閾値より大きい
場合には、上記マッチング距離を呈する標準パターンが
リジェクトされる。
【0017】このように、登録時の電話機と認識時の電
話機とが異なる場合には上記算出されたマッチング距離
を小さくしてマッチング処理が実施され、登録時の電話
機と認識時の電話機とが異なることに起因する周波数特
性の差異が許容される。こうして、正しく入力音声が認
識されるのである。
【0018】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。図1は本実施例におけるコードレス電話機の
ブロック図であり、この発明の説明に直接関係のないキ
ー入力部および音声合成部等は省略してある。図1に示
すコードレス電話機においては、音声認識部を親機側に
設けると共に、親機と子機との通信はコンパンダ回路を
介した狭帯域FM通信による。
【0019】上記コードレス電話機は、親機11におけ
るマイク16,音声認識部13,回線接続部14,コンプ
レッサ回路17,エキスパンダ回路21およびレシーバ
22の間に電子スイッチ32を介設する。制御部33
は、音声認識部13,回線接続部14および電子スイッ
チ32を制御して、電話番号に対応付ける単語の登録処
理,通話処理,発信処理および受信処理等を実施する。そ
の際に、実施しようとする処理内容に応じて電子スイッ
チ32を制御して、マイク16,回線接続部14および
エキスパンダ回路21からの入力経路および音声認識部
13,コンプレッサ回路17およびレシーバ22への出
力経路を切り替える。
【0020】先ず、上記コードレス電話機による通話の
場合について説明する。上記子機12から親機11への
通話の際には、制御部33の制御の下に、電子スイッチ
32は入力経路をエキスパンダ回路21側に切り替える
一方、出力経路をレシーバ22側に切り替える。そうす
ると、子機12のマイク24から出力された音声信号は
コンプレッサ回路25によって周波数圧縮されて変調回
路26に入力される。そして、この変調回路26によっ
て周波数変調されて送受信部27からアンテナ31に送
られ、アンテナ31から親機11のアンテナ23に送信
される。
【0021】上記親機11のアンテナ23によって受信
された音声信号は、送受信部19を介して復調回路20
に入力される。そして、この復調回路20によって検波
されてエキスパンダ回路21によって周波数伸長されて
電子スイッチ32を介してレシーバ22に送出される。
ところで、上述の子機12のマイク24から親機11の
エキスパンダ回路21に至る経路を以下経路Aと称す
る。
【0022】同様に、親機11から子機12への通話の
際には、制御部33の制御の下に、電子スイッチ32は
入力経路をマイク16側に切り替える一方、出力経路を
コンプレッサ回路17側に切り替える。そうすると、親
機11のマイク16から出力された音声信号は、電子ス
イッチ32を介してコンプレッサ回路17に入力され
る。そして、このコンプレッサ回路17によって周波数
圧縮されて変調回路18によって周波数変調され、送受
信部19からアンテナ23に送られる。こうして、上記
子機12のアンテナ31によって受信された音声信号
は、送受信部27を介して復調回路28によって検波さ
れ、エキスパンダ回路29によって周波数伸長されてレ
シーバ30に送出される。
【0023】次に、電話番号とこの電話番号に対応付け
る単語を登録する場合について説明する。上記子機12
から登録する際には、電子スイッチ32は入力経路をエ
キスパンダ回路21側に切り替える一方、出力経路を音
声認識部13側に切り替える。そして、子機12のマイ
ク24に向かって登録単語を発声する。そうすると、マ
イク24から出力されて上記経路Aを辿って親機11の
エキスパンダ回路21に至った登録単語に係る音声信号
は、電子スイッチ32を介して音声認識部13に入力さ
れる。
【0024】そして、入力された音声信号の音響パラメ
ータが上記音声認識部13によって抽出され、この抽出
された音響パラメータのパターンを標準パターンとして
キー入力部等から入力された電話番号と対応付けられて
内部メモリ(図示せず)に登録される。尚、上記音響パラ
メータ(標準パターン)の抽出/登録動作や電話番号の登
録動作は、この発明とは直接関係無いので説明を省略す
る。
【0025】その際に、上記制御部33は、音声入力さ
れた電話機が子機12であることを表す電話機番号を音
声認識部13に送出する。そして、音声認識部13は、
この電話機番号を上記標準パターンに付加して上記内部
メモリに登録する。すなわち、上記電話機情報出力部を
制御部33で構成し、上記電話機情報を電話機番号とす
るのである。
【0026】また、上記親機11から登録を実施する際
には、電子スイッチ32は入力経路をマイク16側に切
り替える一方、出力経路を音声認識部13側に切り替え
る。そうすると、親機11のマイク16から出力された
登録単語の音声信号は、電子スイッチ32を介して音声
認識部13に入力される。一方、制御部33は、音声入
力された電話機が親機であることを表す電話機番号を音
声認識部13に送出する。こうして、音声入力された電
話機が親機であることを表す電話機番号が付加された標
準パターンが電話番号と対応付けられて上記内部メモリ
に登録されるのである。その結果、上述の子機12から
登録する場合とは異なり、上記コンパンダ回路を通過し
ない音声信号に基づく標準パターンが登録されるのであ
る。
【0027】次に、発信の場合について説明する。上記
子機12で発信を行う場合には、上記登録時の場合と同
様に、電子スイッチ32は入力経路をエキスパンダ回路
21側に切り替える一方、出力経路を音声認識部13側
に切り替える。そして、話者は子機12のマイク24に
向かって目的とする電話番号に対応付けられた登録単語
を発声する。そうすると、マイク24から出力された音
声信号は上述の登録の場合と同様にして、上記経路Aを
辿って親機11の音声認識部13に入力される。一方、
制御部33は音声入力された電話機が子機であることを
表す電話機番号を音声認識部13に送出する。
【0028】そうすると、上記音声認識部13は、入力
された音声信号の音響パラメータを抽出し、この抽出し
た音響パラメータのパターンから成る特徴パターンに上
記入力された電話機番号を付加する。そして更に、この
電話機番号が付加された特徴パターンと上記内部メモリ
に登録されている総ての標準パターンとのマッチングを
実施する。
【0029】その際に、上記音声認識部13は、各標準
パターンに付加された電話機番号と特徴パターンに付加
された電話機番号とを比較し、両電話機番号が同じであ
る場合には、登録時と発信時の電話機が同じ(すなわ
ち、子機登録/子機発信)であるために上記両パターンの
周波数特性は同じであると判定する。そして、マッチン
グ時に算出されたマッチング距離をそのまま正しいマッ
チング距離であると確定する。
【0030】一方、上記両パターンに付加された電話機
番号が異なる場合には、登録時と発信時の電話機が違う
ために(すなわち、親機登録/子機発信)上記両パターン
の周波数特性は異なると判定する。そして、マッチング
時に算出されたマッチング距離は正しいマッチング距離
より遠ざけられているので、算出されたマッチング距離
から所定値を差し引いた値を正しいマッチング距離であ
ると確定する。すなわち、上記標準パターン登録部,マ
ッチング距離算出部,マッチング距離確定部および認識
結果確定部を音声認識部13によって構成するのであ
る。
【0031】この場合、上記両パターンの周波数特性の
違いのために、同じ話者による同じ登録単語に係る両パ
ターン間のマッチング距離は本来のマッチング距離より
も遠ざけられている。したがって、算出されたマッチン
グ距離をそのまま正しいマッチング距離であるとする
と、最小マッチング距離を呈する標準パターンが正解単
語の標準パターンであるにも拘わらず棄却されてしまう
場合が生ずる。そこで、算出されたマッチング距離より
も正しいマッチング距離を小さくすることによって上記
両パターンの周波数特性の違いを許容して、周波数特性
の差異に起因する認識率の低下を防止するのである。但
し、その際に、上記算出されたマッチング距離から差し
引く所定値を両パターンの周波数特性の違いによるマッ
チング距離のずれを許容できる必要最小限の値に設定す
る必要があり、不必要に大きくすると不正解単語の標準
パターンが採択される確率が高くなってしまう。
【0032】このようにして確定された正しいマッチン
グ距離を用いたマッチングが音声認識部13によって実
施された結果、最小マッチング距離を呈する標準パター
ンに対応付けられた電話番号が選出されて、この選出さ
れた電話番号を表す信号が回線接続部14に入力され
る。さらに、回線接続部14によって発信者の目的とす
る電話番号が電話回線15に送信される。
【0033】こうして、上記子機12のマイク24に向
かって発声された登録単語に対応付けられた電話番号の
電話機と電話回線が接続されるのである。
【0034】一方、上記親機11で発信を行う場合に
は、電子スイッチ32は入力経路をマイク16側に切り
替える一方、出力経路を音声認識部13側に切り替え
る。そして、話者は親機11のマイク16に向かって目
的とする電話番号に対応付けられた登録単語を発声す
る。そうすると、マイク16から出力された音声信号が
電子スイッチ32を介して音声認識部13に入力され
る。そして、上記音声認識部13によって、上述と同様
に、登録時と発信時の電話機が同じか否かに応じて正し
いマッチング距離を確定してマッチングが実施されて、
選出された電話番号が回線接続部14を介して電話回線
15に送信される。この際にも、上記正しいマッチング
距離確定時に差し引く所定値を特徴パターンと標準パタ
ーンとの周波数特性の差異を許容できるように最適に設
定するので、周波数特性の差異に起因する認識率の低下
が防止されるのである。
【0035】こうして、上記親機11のマイク16に向
かって発声された単語に対応付けられた電話番号の電話
機と電話回線15が接続されるのである。
【0036】図2は、上記制御部33の制御の下に、発
信時に音声認識部13によって実施されるマッチング処
理動作のフローチャートである。以下、図2に従って、
マッチング処理動作を詳細に説明する。ステップS1
で、上記内部メモリに格納された標準パターンの番号を
表す標準パターン番号iに初期値“1"がセットされ、
変数jに十分大きな所定値がセットされる。ステップS
2で、上記内部メモリからi番目の標準パターンR(i)が
読み出されて、入力音声信号から得られた特徴パターン
INと上記読み出された標準パターンR(i)とのマッチ
ング距離D(IN,R(i))が算出される。
【0037】ステップS3で、上記制御部33から送出
される特徴パターンINの電話機番号L(IN)が取り込ま
れて設定される。ステップS4で、上記内部メモリから
i番目の標準パターンR(i)に付加された電話機番号L
(i)が読み出される。ステップS5で、上記電話機番号L
(IN)と電話機番号L(i)とが等しいか否かが判定され
る。その結果、等しければステップS2において算出さ
れたマッチング距離D(IN,R(i))が正しいマッチング
距離であると確定されてステップS7に進む。一方、そ
うでなければステップS6に進む。
【0038】ステップS6で、上記ステップS2において
算出されたマッチング距離D(IN,R(i))から所定値
“C"が差し引かれ、その値が正しいマッチング距離D
(IN,R(i))であると確定される。ステップS7で、上
記ステップS5あるいはステップS6において確定された
正しいマッチング距離D(IN,R(i))の値が変数jの値
より小さいか否かが判別される。その結果小さければス
テップS8に進み、そうでなければステップS8をスキッ
プする。ステップS8で、変数jに上記ステップS5ある
いはステップS6において確定された正しいマッチング
距離D(IN,R(i))の値がセットされ、変数kにその正
しいマッチング距離D(IN,R(i))に係る標準パターン
番号iの値がセットされる。すなわち、変数kにはその
時点での最小マッチング距離を呈する標準パターンの番
号がセットされ、変数jにはその時点での最小マッチン
グ距離がセットされるのである。ステップS9で、標準
パターン番号iの値が最大値“I"になったか否かが判
別される。その結果最大値“I"になればステップS11
に進み、そうでなければステップS10に進む。ステップ
S10で、標準パターン番号iの値がインクリメントされ
て、次の標準パターンとのマッチングが実施される。
【0039】ステップS11で、変数jの値が閾値THよ
り大きいか否かが判別される。その結果大きければステ
ップS12に進み、そうでなければステップS13に進む。
ステップS12で、最小マッチング距離を呈するk番目の
標準パターンは音声入力単語とは異なる単語の標準パタ
ーンであると判定されてリジェクトされ、マッチング処
理動作を終了する。ステップS13で、最小マッチング距
離を呈するk番目の標準パターンは音声入力単語の標準
パターンであると確定されて選択され、マッチング処理
動作を終了する。
【0040】このように、本実施例においては、上記制
御部33は登録時および発信時において、音声入力され
た電話機が親機11であるか子機12であるかを表す電
話機番号を音声認識部13に出力する。そうすると、上
記音声認識部13は、登録時の場合には、電話番号に対
応付けて登録する登録単語の音声信号に基づく標準パタ
ーンに、制御部33からの電話機番号を付加し、さらに
電話番号を対応付けて内部メモリに格納する。
【0041】また、発信時の場合には、入力された音声
信号に基づく特徴パターンと上記各標準パターンとのマ
ッチング距離を算出する。そして、その際における標準
パターンに付加された電話機番号と制御部33からの特
徴パターンに係る電話機番号とを比較する。その結果、
両電話機番号が等しい場合には両パターンの周波数特性
は同じであるとして、上記算出されたマッチング距離を
正しいマッチング距離であると確定する。一方、両電話
機番号が異なる場合には両パターンの周波数特性は異な
るとして、上記算出されたマッチング距離から所定値
“C"を差し引いた値を正しいマッチング距離であると
確定する。こうして確定された正しいマッチング距離の
最小値と上記閾値とを比較するによって、最小マッチン
グ距離を呈する標準パターンをリジェクトするか否かを
判定するである。
【0042】したがって、登録時の電話機と発信時の電
話機とが異なる場合には、マッチング時に算出されたマ
ッチング距離を小さくして電話機の差異に起因する両パ
ターンの周波数特性の違いを許容することができる。そ
の結果、登録時と発信時の電話機が異なる場合(親機登
録/子機発信あるいは子機登録/親機発信)における周波
数特性の相違に起因する誤認識を防止して、正しい電話
番号を送信できるのである。
【0043】上記実施例は、親機と子機との通信をコン
パンダ回路を介した狭帯域FM通信による場合の例であ
る。ところで、上記狭帯域FM通信においては、スクラ
ンブル回路およびデスクランブル回路を使用することに
よって通信内容を暗号化し、第三者の盗聴を防止するこ
とも実施される。その場合にも、上記親機のマイクから
出力された音声信号はそのまま音声認識部に入力される
のに対して、子機のマイクから出力された音声信号は上
記スクランブル回路およびデスクランブル回路を通過後
に親機の音声認識部に入力されることになる。つまり、
上述のコンパンダ回路を使用した場合と同様に、親機の
マイクから音声認識部に入力される音声信号と子機のマ
イクから音声認識部に入力される音声信号とは周波数特
性が異なることになり、認識率の低下を来すのである。
【0044】したがって、このような親機と子機との通
信をスクランブル回路およびデスクランブル回路を介し
た狭帯域FM通信によって行うコードレス電話機の場合
においても、登録時と発信時とで電話機が異なる場合
に、音声認識部によって算出されたマッチング距離を所
定値だけ小さくすることによって、特徴パターンと標準
パターンとの周波数特性の違いを許容可能になるのであ
る。
【0045】したがって、登録時と発信時の電話機が異
なる場合における周波数特性の相違に起因する誤認識を
防止して、正しい電話機を送信できる。
【0046】上述の効果はコンパンダ回路およびスクラ
ンブル/デスクランブル回路を一緒に設けたコードレス
電話機であっても得られることは言うまでもない。
【0047】上記制御部の制御の下に音声認識部によっ
て実施されるマッチング処理動作のアルゴリズムは図2
に示すアルゴリズムに限定されるものではない。また、
上記実施例においては、最小マッチング距離を呈する標
準パターンを認識結果として得る場合を例に上げてい
る。しかしながら、この発明は、マッチング距離の小さ
い順に複数の標準パターンを認識候補として選出する場
合にも適応できる。
【0048】その際に、上記内部メモリに登録されてい
る標準パターンに登録電話機の異なる標準パターンが混
在していても、各標準パターンとのマッチング距離を算
出するに際して各標準パターン毎に登録電話機と発信電
話機とが同じか否かに応じて正しいマッチング距離を確
定することができる。したがって、選出される認識候補
の順位は正しいマッチング距離に応じた正しい順序とな
る。
【0049】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明のコ
ードレス電話機は、親機に電話機情報出力部,標準パタ
ーン登録部,マッチング距離算出部,マッチング距離確定
部および認識結果確定部を備えて、認識時においては、
上記マッチング距離算出部によって、入力音声の特徴パ
ターンと上記標準パターン登録部で電話機情報が付加さ
れてメモリに登録された標準パターンとのマッチング距
離を算出し、上記マッチング距離確定部によって、マッ
チング距離が算出された標準パターンに付加されている
電話機情報が上記入力音声の特徴パターンの電話機情報
と異なる場合には上記算出されたマッチング距離から所
定値を差し引いた値を正しいマッチング距離であると確
定し、認識結果確定部によって、上記正しいマッチング
距離が特定のリジェクト閾値より大きい場合には上記マ
ッチング距離を呈する標準パターンをリジェクトするよ
うにしたので、登録時の電話機と認識時の電話機とが異
なる場合には上記算出されたマッチング距離を小さくし
てマッチング処理を実施できる。
【0050】その結果、上記登録時の電話機と認識時の
電話機とが異なることに起因する周波数特性の差異が許
容される。したがって、この発明によれば、登録時の電
話機と発信時の電話機とが異なったり、登録電話機の異
なる標準パターンが混在していても、音声ダイヤラによ
って正しい電話番号を電話回線に送信できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のコードレス電話機の一実施例におけ
るブロック図である。
【図2】図1における音声認識部によって実施されるマ
ッチング処理動作のフローチャートである。
【図3】音声ダイヤラのブロック図である。
【符号の説明】 11…親機、 12…子機、1
3…音声認識部、 14…回線接続
部、15…電話回線、 16,24
…マイク、17,25…コンプレッサ回路、 1
8,26…変調回路、19,27…送受信部、
20,28…復調回路、21,29…エキスパンダ
回路、 22,30…レシーバ、32…電子スイッ
チ、 33…制御部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親機と子機とからなるコードレス電話機
    において、上記親機に、 音声が入力された電話機が親機であるか子機であるかを
    識別して、親機あるいは子機であることを表す電話機情
    報を出力する電話機情報出力部と、 電話番号に対応付けて登録する登録単語の音声信号を分
    析して得られた標準パターンに上記電話機情報出力部か
    らの電話機情報を付加して、メモリに格納する標準パタ
    ーン登録部と、 入力された音声信号を分析して得られた特徴パターンと
    上記メモリに格納された各標準パターンとのマッチング
    距離を求めるマッチング距離算出部と、 上記マッチング距離算出部によってマッチング距離が算
    出された標準パターンに付加されている電話機情報と上
    記電話機情報出力部からの上記特徴パターンに係る電話
    機情報とを比較し、両電話機情報の内容が同じである場
    合には上記算出されたマッチング距離を正しいマッチン
    グ距離であると確定する一方、両電話機情報の内容が異
    なる場合には上記算出されたマッチング距離から所定値
    を差し引いた値を正しいマッチング距離であると確定す
    るマッチング距離確定部と、 上記マッチング距離確定部によって確定されたマッチン
    グ距離が特定のリジェクト閾値以下の場合には上記マッ
    チング距離を呈する標準パターンを入力音声の認識結果
    であると確定する一方、上記マッチング距離が上記リジ
    ェクト閾値より大きい場合には上記標準パターンをリジ
    ェクトする認識結果確定部を備えたことを特徴とするコ
    ードレス電話機。
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