JP2890908B2 - 内燃機関の2次空気制御装置 - Google Patents

内燃機関の2次空気制御装置

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JP2890908B2 JP18664491A JP18664491A JP2890908B2 JP 2890908 B2 JP2890908 B2 JP 2890908B2 JP 18664491 A JP18664491 A JP 18664491A JP 18664491 A JP18664491 A JP 18664491A JP 2890908 B2 JP2890908 B2 JP 2890908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関から排出され
た未燃焼ガス(HC,CO)を再燃焼させるために、排
気系に2次空気を供給する2次空気制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関からの排気ガスを浄化す
る方法の一つとして、排気系に2次空気を供給すること
が行われている。この方法では、燃焼室から排出された
排気ガスを、エアポンプによって供給された空気と酸化
反応させることにより、排気ガス中の炭化水素(HC)
及び一酸化炭素(CO)の排出量を低減している。
【0003】この種の2次空気制御装置としては、例え
ば特開昭63−41641号公報に開示されたものがあ
る。この技術では排気系に2次空気を供給又は停止する
2次空気供給手段を設け、水温センサによる内燃機関の
水温に応じてその2次空気供給手段による2次空気の供
給又は停止を制御している。すなわち、2次空気の供給
開始水温と、その供給開始水温よりも高い供給終了水温
とが予め設定されている。そして、前記水温センサによ
る水温が供給開始水温未満では2次空気供給手段による
2次空気の供給を停止し、供給開始水温以上でかつ供給
終了水温未満では2次空気を供給し、供給終了水温以上
では2次空気の供給を終了させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関、
特に自動車用エンジンに使用される燃料には燃料性状
(主として蒸留特性)の異なる種々の燃料が適宜使用さ
れる。しかしながら、前述した従来の2次空気制御装置
では上記の燃料性状の相違とは無関係に2次空気の供給
及び停止を制御しているため、特に重質燃料使用時には
空燃比が乱れるという問題があった。
【0005】すなわち、燃料には例えば100℃のとき
にその燃料の50%以上が蒸発するか否かを基準にし
て、50%以上蒸発するような低沸点分が多い軽質燃料
と、50%未満しか蒸発しない高沸点分が多い重質燃料
とがある。従って、燃料として重質燃料が使用された場
合には、軽質燃料が使用された場合に比べて蒸発しにく
いために、噴射された燃料のうち液状のまま吸気通路の
壁面に付着する燃料量が多くなる。
【0006】ここで、実際に燃焼室内に入る燃料量は、
燃料噴射弁から噴射された燃料のうち吸気通路壁面に付
着しなかった分以外にも、吸気通路に付着した燃料量の
うち液状のまま流入する分と、吸気通路に付着した燃料
から蒸発した後吸入される分とがある。そのため、重質
燃料のように吸気通路に付着する燃料量が多いと、前記
の各量が定常的に一定とならず、サイクル毎に燃焼室内
に入る燃料量がばらつき、結果として空燃比のサイクル
毎の変動が大きくなってしまう。そして、この空燃比の
変動が原因で、エンジンのシリンダ内へ供給される燃料
量がリーン限界よりリーンになるおそれがある。これに
より、失火が起こり、多量の未燃HC、COが排出され
てしまい、排気性状が悪化する。
【0007】本発明は前記した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は2次空気の供給制御を燃料性状の
相違に応じて行うことが可能な内燃機関の2次空気制御
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、図1に示すように、内燃機関M1の排気系
に2次空気を供給及び停止し、かつその2次空気の供給
量を調整可能な2次空気供給手段M2と、前記内燃機関
M1の運転状態を検出する運転状態検出手段M3と、前
記内燃機関M1の燃料の性状を検出する燃料性状検出手
段M4と、前記運転状態検出手段M3による内燃機関M
1の運転状態が予め設定した2次空気供給運転状態であ
り、かつ前記燃料性状検出手段M4による燃料性状が所
定範囲の通常性状であるとき、前記2次空気供給手段M
2を制御して予め設定した量の2次空気を排気系へ供給
させる第1の供給制御手段M5と、前記運転状態検出手
段M3による内燃機関M1の運転状態が前記2次空気供
給運転状態であり、かつ前記燃料性状検出手段M4によ
る燃料性状が前記所定範囲から外れると、前記2次空気
供給手段M2を制御して2次空気の供給量を通常性状の
場合の供給量と異ならせる第2の供給制御手段M6とを
備えている。
【0009】
【作用】内燃機関M1の運転時には、その運転状態が運
転状態検出手段M3によって検出されるとともに、燃料
性状が燃料性状検出手段M4によって検出される。前記
運転状態検出手段M3による内燃機関M1の運転状態が
予め設定した2次空気供給運転状態であり、かつ燃料性
状検出手段M4による燃料性状が所定範囲の通常性状で
あるとき、第1の供給制御手段M5は2次空気供給手段
M2を制御して予め設定した量の2次空気を排気系へ供
給させる。
【0010】また、前記運転状態検出手段M3による内
燃機関M1の運転状態が前記2次空気供給運転状態であ
り、かつ前記燃料性状検出手段M4による燃料性状が前
記所定範囲から外れると、第2の供給制御手段M6は前
記2次空気供給手段M2を制御し、2次空気の供給量を
通常性状の場合の供給量と異ならせる。
【0011】従って、燃料性状の相違に応じて2次空気
の供給量が制御されることとなり、最適な量の2次空気
によって未燃HC,COを浄化することが可能になる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図2〜
図4に従って説明する。図2は2次空気制御装置を備え
た内燃機関としての自動車用多気筒エンジン1の概略構
成を示す図である。エンジン1はシリンダ2内にピスト
ン3を備えており、このピストン3の上方に形成された
燃焼室4には、吸気系の一部を構成する吸気通路5及び
排気系の一部を構成する排気通路6が連通している。燃
焼室4と吸気通路5との連通部分及び燃焼室4と排気通
路6との連通部分は、吸気バルブ7及び排気バルブ8に
よって開閉される。
【0013】前記エンジン1は、吸気通路5からの吸入
空気と燃料噴射弁9から噴射される燃料とからなる混合
気を、吸気バルブ7を介して燃焼室4内へ導入する。エ
ンジン1には点火プラグ11が装着されており、同点火
プラグ11にはディストリビュータ12で分配された点
火電圧が印加される。ディストリビュータ12は、イグ
ナイタ13から出力される高電圧をエンジン1のクラン
ク角に同期して各点火プラグ11に分配するためのもの
であり、各点火プラグ11の点火タイミングはイグナイ
タ13からの高電圧出力タイミングにより決定される。
そして、エンジン1は点火プラグ11により前記混合気
を燃焼室4内で爆発させて駆動力を得た後、その排気ガ
スを排気バルブ8を介して排気通路6へ排出する。
【0014】なお、前記ディストリビュータ12には、
そのロータの回転を検出してエンジン回転信号を出力す
る回転数センサ14が設けられている。また、エンジン
1のシリンダブロック1aには、エンジン1の冷却水の
水温を検出する運転状態検出手段としての水温センサ1
5が取付けられている。
【0015】前記吸気通路5の一部には、吸気の脈動を
抑えるためのサージタンク16が設けられ、そのサージ
タンク16にはダイヤフラム式の圧力センサ17が取付
けられている。サージタンク16の上流側には、アクセ
ルペダル(図示しない)の操作に連動して開閉されるス
ロットルバルブ18が設けられており、このスロットル
バルブ18の開閉により吸気通路5への吸入空気量が調
節される。スロットルバルブ18の近傍には、そのスロ
ットルバルブ18が全閉状態のときオンとなるアイドル
スイッチ19が取付けられている。
【0016】また、吸気通路5にはスロットルバルブ1
8を迂回し、かつ、スロットルバルブ18の上流側と下
流側とを連通するバイパス通路21が設けられている。
このバイパス通路21の途中には、アイドルスピードコ
ントロールバルブ(ISCV)22が取付けられてい
る。ISCV22はパルス信号に応じてステップモータ
のロータが回転し、これにより弁体のリフト量が変化し
バルブの開口面積が変化する、いわゆるステップモータ
式のもので、このISCV22の開度を制御してバイパ
ス通路21に流れる空気量を調節することによりアイド
ル回転数が目標回転数に制御される。さらに、前記スロ
ットルバルブ18の上流側にはエアクリーナ23が配設
され、そのエアクリーナ23の近傍には、吸気温度を検
出するための吸気温センサ24が取付けられている。
【0017】一方、前記排気通路6には、排気ガス中の
酸素濃度を検出する酸素センサ25、及び排気ガス(H
C,CO,NOx )を浄化するための三元触媒コンバー
タ26が取付けられている。さらに、排気通路6におい
て酸素センサ25と三元触媒コンバータ26との間には
2次空気供給通路27の一端が接続されている。この2
次空気供給通路27の他端には2次空気供給手段として
のエアポンプ28が接続され、同エアポンプ28から吐
出された2次空気が2次空気供給通路27を介して排気
通路6に導かれるようになっている。2次空気供給通路
27の途中にはエアスイッチングバルブ(ASV)29
が介在されており、同ASV29はオンされるとエアポ
ンプ28からの2次空気を排気通路6に導き、オフされ
ると2次空気を大気に放出させる。
【0018】加えて、車両に搭載された燃料タンク31
の下部には、同燃料タンク31内の燃料の温度を検出す
る燃料温センサ32が取付けられている。この燃料温セ
ンサ32は燃料性状検出手段の一部を構成している。燃
料タンク31の上部にはベーパ通路33を介してキャニ
スタ34が接続されており、同燃料タンク31で発生し
た蒸発燃料がベーパ通路33を通ってキャニスタ34に
導かれるようになっている。キャニスタ34は、活性炭
が収納された蒸発燃料の吸着容器であり、前記蒸発燃料
がこの活性炭に一旦吸着されるようになっている。
【0019】前記ベーパ通路33の途中にはベーパ流量
計35が設けられている。ベーパ流量計35は蒸発燃料
の通過により回転する回転部36を備え、その回転部3
6にシグナルロータ(図示しない)が取付けられてい
る。また、ベーパ流量計35のハウシング部にはベーパ
流量センサ37が取付けられ、回転部36のシグナルロ
ータがベーパ流量センサ37を横切ったときに高電圧と
なり、離れると低電圧となるベーパ流量検出信号を出力
する。このベーパ流量センサ37は前記燃料温センサ3
2とともに燃料性状検出手段を構成している。
【0020】前記キャニスタ34はパージ通路38を介
してサージタンク16下流の吸気通路5に接続され、同
キャニスタ34内の蒸発燃料がエンジン1に吸入される
ようになっている。パージ通路38の途中にはパージコ
ントロールバルブ39が設けられている。このパージコ
ントロールバルブ39は、前記パージ通路38を開閉す
ることにより、前記キャニスタ34から吸気通路5へ導
かれる蒸発燃料のパージ量を調節するためのものであ
り、同パージコントロールバルブ39の開度はデューテ
ィ制御により調整される。なお、パージ通路38にはオ
リフィス(図示しない)が設けられており、吸気通路5
の負圧が燃料タンク31に直接作用するのを防止してい
る。
【0021】前記回転数センサ14、水温センサ15、
圧力センサ17、アイドルスイッチ19、吸気温センサ
24、酸素センサ25、燃料温センサ32及びベーパ流
量センサ37は電子制御装置(以下、単に「ECU」と
いう)41の入力側に電気的に接続されている。また、
各燃料噴射弁9、イグナイタ13、ISCV22、AS
V29及びパージコントロールバルブ39は、ECU4
1の出力側に電気的に接続されている。そして、ECU
41は前記各種センサからの検出信号に基づいて各燃料
噴射弁9、イグナイタ13、ISCV22、ASV29
及びパージコントロールバルブ39を制御する。
【0022】次に、前記ECU41の構成について図3
のブロック図に従って説明する。ECU41は、第1の
供給制御手段及び第2の供給制御手段を構成する中央処
理装置(CPU)42と、読出し専用メモリ(ROM)
43と、ランダムアクセスメモリ(RAM)44と、バ
ックアップRAM45と、クロック発生器46と、入力
ポート48,49と、出力ポート51,52,53,5
4,55とを備え、これらは互いにバス56によって接
続されている。CPU42は、予め設定された制御プロ
グラムに従って各種演算処理を実行し、ROM43はC
PU42で演算処理を実行するために必要な制御プログ
ラムや初期データを予め記憶している。また、RAM4
4はCPU42の演算結果を一時記憶する。バックアッ
プRAM45は電源が切られた後にも、各種データを保
持するようバッテリによってバックアップされている。
クロック発生器46は、そのマスタークロックをCPU
42へ供給する。
【0023】前記燃料温センサ32からの燃料温信号
は、バッファ57、マルチプレクサ58、A/D変換器
59を介して入力ポート48に入力される。圧力センサ
17からの圧力信号は、フィルタ61、バッファ62、
マルチプレクサ58、A/D変換器59を介して入力ポ
ート48に入力される。水温センサ15からの水温信号
はバッファ63、マルチプレクサ58、A/D変換器5
9を介して入力ポート48に入力される。吸気温センサ
24からの吸気温信号はバッファ64、マルチプレクサ
58、A/D変換器59を介して入力ポート48に入力
される。マルチプレクサ58は前記燃料温信号、圧力信
号、水温信号及び吸気温信号を選択的に出力し、A/D
変換器59はそれらの信号をディジタル信号に変換す
る。なお、上記のフィルタ61は、圧力センサ17の圧
力信号中に含まれる、吸気管圧力の脈動成分を除去する
ためのものである。
【0024】また、酸素センサ25からの酸素濃度信号
はバッファ65、コンパレータ66を介して入力ポート
49に入力される。回転数センサ14からのエンジン回
転信号及びベーパ流量センサ37からのベーパ流量信号
は整形回路67を介して入力ポート49に入力される。
アイドルスイッチ19からのオン・オフ信号はバッファ
68を介して入力ポート49に入力される。
【0025】そして、CPU42はこれらの信号により
燃料温度Ti 、圧力値、水温、吸気温、リッチ・リーン
信号、エンジン回転数、ベーパ流量Qi 及びアイドルス
イッチ19のオン・オフを検知する。
【0026】一方、CPU42は出力ポート51及び駆
動回路69を介してイグナイタ13を制御し、出力ポー
ト52及び駆動回路70を介して燃料噴射弁9を開閉制
御する。また、CPU42は出力ポート53及び駆動回
路71を介してISCV22の開度を制御するととも
に、出力ポート54及び駆動回路72を介してパージコ
ントロールバルブ39を開閉制御し、出力ポート55及
び駆動回路73を介してASV29を開閉制御する。
【0027】本実施例において、CPU42は水温セン
サ15によるそのときの水温に応じてASV29のオン
・オフのタイミングを制御し、これによりエアポンプ2
8から排気通路6への2次空気の供給開始及び供給終了
を行っている。詳しくは、2次空気の供給を開始する際
の供給開始運転状態として供給開始水温(例えば0℃)
AがROM43に記憶されている。
【0028】前記ROM43には、燃料性状が通常性状
である場合に2次空気の供給を終了させるための第1の
供給終了水温(例えば50℃)Bが記憶されている。こ
の第1の供給終了水温Bは、予め設定した通常供給終了
運転状態に相当する。また、ROM43には、燃料性状
が重質性状である場合に2次空気の供給を終了させるた
めの第2の供給終了水温Cが記憶されている。この第2
の供給終了水温Cは、燃料性状が通常性状である場合よ
りも2次空気の供給時間が長くなるように、前記第1の
供給終了水温Bよりも所定温度高く設定されている(例
えば60℃)。
【0029】さらに、ROM43には、燃料性状が軽質
性状である場合に2次空気の供給を終了させるための第
3の供給終了水温Dが記憶されている。この第3の供給
終了水温Dは、前記燃料性状が通常性状である場合より
も2次空気の供給時間が短くなるように、前記第1の供
給終了水温Bよりも所定温度低く設定されている(例え
ば40℃)。従って、供給開始水温A、第1の供給終了
水温B、第2の供給終了水温C、第3の供給終了水温D
の間には、A<D<B<Cの関係がある。なお、前記第
2の供給終了水温C及び第3の供給終了水温Dは、前記
通常供給終了運転状態(この場合、第1の供給終了水温
B)とは異なる供給終了運転状態に相当する。
【0030】そして、CPU42は、水温センサ15に
よる水温が供給開始水温Aよりも低い場合にはASV2
9をオフさせて2次空気の供給を停止する。また、CP
U42は燃料性状に応じて第1〜3の供給終了水温B,
C,Dのうちの一つを選択し、供給開始水温A以上でか
つ選択された供給終了水温B,C,Dよりも低い場合に
はASV29をオンさせて2次空気の供給を行う。さら
に、水温が選択された供給終了水温B,C,D以上にな
ると、CPU42はASV29をオフさせて2次空気の
供給を終了する。
【0031】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。図4のフローチャート
はCPU42によって実行される各処理のうち、2次空
気の供給終了を制御するためのルーチンを示しており、
所定時間毎の定時割り込みで起動される。
【0032】CPU42は2次空気を供給している状態
でこの処理ルーチンへ移行すると、ステップ101で燃
料の性状を検出する。すなわち、CPU42は燃料温セ
ンサ32による燃料タンク31内の燃料温度Ti を読み
込むとともに、ベーパ流量センサ37によるベーパ流量
Qi を読み込む。
【0033】次に、CPU42はステップ102,10
3において、燃料が軽質性状、重質性状、通常性状のう
ちのいずれであるかを判定する。この判定を行うため
に、ROM43には燃料温度の判定値Ta 及びベーパ流
量の判定値Qa が予め記憶されている。そして、CPU
42はステップ102で燃料温センサ32による燃料温
度Ti と判定値Ta とを比較し、ベーパ流量センサ37
によるそのときのベーパ流量Qi と判定値Qa とを比較
する。燃料温度Ti が判定値Ta より低く(Ti<Ta
)、かつベーパ流量Qi が判定値Qa 以上である(Qi
≧Qa )と、CPU42は、燃料温度Ti が低いにも
かかわらず多量の燃料が蒸発している、つまりそのとき
使用している燃料中に低沸点成分が多いと判断して、前
記燃料が軽質燃料であると判定する。
【0034】また、CPU42は前記ステップ102に
おいて軽質燃料でないと判定するとステップ103へ移
行し、燃料温センサ32による燃料温度Ti と判定値T
a とを比較し、ベーパ流量センサ37によるそのときの
ベーパ流量Qi と判定値Qaとを比較する。燃料温度Ti
が判定値Ta 以上(Ti ≧Ta )で、かつベーパ流量
Qi が判定値Qa よりも少ない(Qi <Qa )と、CP
U42は燃料温度Tiが高いにもかかわらず少量の燃料
しか蒸発していない、つまりそのとき使用している燃料
中に低沸点成分が少ないと判断して、前記燃料が重質燃
料であると判定する。
【0035】CPU42はステップ103において重質
燃料でないと判定すると、そのとき使用している燃料が
軽質燃料でもなく重質燃料でもない通常燃料であると
し、ステップ104へ移行する。ステップ104でCP
U42は2次空気の供給終了水温として第1の供給終了
水温Bを設定した後、ステップ105で2次空気の供給
終了条件が成立したか否かを判定する。この判定は、水
温センサ15による水温が前記第1の供給終了水温B以
上となったか否か、同水温が供給開始水温Aよりも低く
なったか否か、スロットルバルブ18が全開であるか否
か等によって行われる。そして、ステップ105での供
給終了条件が成立しない場合(水温が供給開始水温A以
上で、かつ第1の供給終了水温Bよりも低く、かつスロ
ットルバルブ18が全開でない場合)、CPU42はA
SV29のオン状態を維持しこのルーチンを終了する。
そのため、排気通路6にはエアポンプ28からの2次空
気が供給され続ける。
【0036】ステップ105での供給終了条件が成立す
ると、つまり、水温が供給開始水温Aよりも低くなる
か、又は同水温が第1の供給終了水温B以上となるか、
又はスロットルバルブ18が全開となると、CPU42
はステップ106でASV29をオフさせ、このルーチ
ンを終了する。すると、エアポンプ28からの2次空気
は排気通路6へ供給されることなく大気へ放出される。
【0037】前記ステップ102において燃料が軽質燃
料であると、CPU42はステップ107で2次空気の
供給終了水温として第3の供給終了水温D(この場合4
0℃)を設定する。続いて、CPU42はステップ10
8へ移行し、前記ステップ105と同様にして2次空気
の供給終了条件が成立したか否かを判定する。この条件
が成立しない場合、CPU42はASV29のオン状態
を維持しこのルーチンを終了する。そのため、排気通路
6にはエアポンプ28からの2次空気が供給され続け
る。一方、ステップ108での供給終了条件が成立する
と、CPU42は前記ステップ106と同様にしてステ
ップ109においてASV29をオフさせ、このルーチ
ンを終了する。すると、エアポンプ28からの2次空気
は排気通路6へ供給されることなく大気へ放出される。
【0038】前記のように軽質燃料の使用時に2次空気
の供給終了水温として第3の供給終了水温Dが設定され
ると、この第3の供給終了水温Dが第1の供給終了水温
Bよりも低いことから、2次空気の供給時間が通常燃料
使用時よりも短くなる。ここで、軽質燃料は蒸発性が良
く吸気通路5壁面への付着量が少ないので、サイクル毎
の空燃比の乱れが少なく、重質燃料の場合に比べて未燃
のHC,COの排出量がかなり少ない。そのため、前記
のように2次空気の供給時間を短くしても、HC,CO
を充分低いレベルにまで浄化することができる。
【0039】なお、排気通路6に2次空気を供給すると
三元触媒コンバータ26内の空燃比がストイキ空燃比に
よりリーンとなり、未燃HC,COは酸化反応により浄
化できるものの、NOx が還元反応により浄化されにく
くなる。ところが、本実施例では前記のように2次空気
の供給時間を短くしているのでNOx の浄化量を増加さ
せることが可能となる。
【0040】ところで、前記ステップ103において燃
料が重質燃料であると、CPU42はステップ110で
2次空気の供給終了水温として第2の供給終了水温C
(この場合60℃)を設定する。続いて、CPU42は
ステップ111へ移行し、前記ステップ105と同様に
して2次空気の供給終了条件が成立したか否かを判定す
る。この条件が成立しない場合、CPU42はASV2
9のオン状態を維持しこのルーチンを終了する。そのた
め、排気通路6にはエアポンプ28からの2次空気が供
給され続ける。一方、ステップ111での供給終了条件
が成立すると、CPU42は前記ステップ106と同様
にしてステップ112においてASV29をオフさせ、
このルーチンを終了する。すると、エアポンプ28から
の2次空気は排気通路6へ供給されることなく大気へ放
出される。
【0041】前記のように重質燃料の使用時に2次空気
の供給終了水温として第2の供給終了水温Cが設定され
ると、この第2の供給終了水温Cが第1の供給終了水温
Bよりも高いことから、2次空気の供給時間が通常燃料
使用時よりも長くなる。そのため、重質燃料使用時には
吸気通路5の壁面に付着する燃料量が多く、サイクル間
で空燃比が乱れて多量の未燃HC及び未燃COが排出さ
れるものの、前記のように2次空気の供給時間が長いた
めに、前記未燃HC及び未燃COは前記2次空気と酸化
して確実に浄化される。
【0042】このように、本実施例では燃料温センサ3
2により燃料温度Ti を検出するとともにベーパ流量セ
ンサ37によりベーパ流量Qi を検出し(ステップ10
1)、これらの燃料温度Ti 及びベーパ流量Qi に基づ
き、燃料が通常燃料であるか、軽質燃料であるか、重質
燃料であるかを判定し(ステップ102,103)、2
次空気の供給を終了させる際の供給終了水温として、通
常燃料使用時には第1の供給終了水温Bを設定し(ステ
ップ104)、軽質燃料使用時には第3の供給終了水温
Dを設定し(ステップ107)、重質燃料使用時には第
2の供給終了水温Cを設定する(ステップ110)よう
にした。このため、燃料性状の相違とは無関係に2次空
気の供給及び停止を制御するようにした従来技術とは異
なり、本実施例では、重質燃料使用時には2次空気の供
給量を多くして未燃HC及び未燃COを確実に浄化で
き、軽質燃料使用時には2次空気の供給量を少なくして
NOx の浄化性能を向上できる。
【0043】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば、以下のように発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で任意に変更してもよい。 (1)前記実施例では燃料性状を検出するために燃料温
センサ32及びベーパ流量センサ37を用いたが、これ
らに代えて、例えば燃料温度Ti と燃料タンク31内の
圧力の上昇時間から求めた燃料の蒸発のしやすさ(リー
ドベーパプレッシャ:RVP)により燃料性状を検出す
る方法、燃料タンク31内の圧力を検出する方法、空燃
比を学習させる方法等、公知の方法を用いてもよい。 (2)前記実施例では2次空気供給手段としてエアポン
プ28を用いたが、このエアポンプ28に代えて、エア
サクション方式を用いてもよい。このエアサクション方
式は、エキゾーストマニホルド等の排気通路6内に発生
する燃焼ガスの脈動のうち負圧部分だけをリードバルブ
によって取出し、この負圧を利用して排気通路6に2次
空気を導入する方式であり、この場合にもASV29の
オン・オフタイミングを制御することにより、前記実施
例と同様の効果を得ることができる。 (3)供給開始水温A、第1の供給終了水温B、第2の
供給終了水温C、第3の供給終了水温Dは前記実施例の
値に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。 (4)前記実施例では、重質燃料使用時に通常燃料使用
時よりも2次空気の供給時間を長く、かつ軽質燃料使用
時に通常燃料使用時よりも2次空気の供給時間を短くな
るようにしたが、いずれか一方の供給時間の変更のみを
行うようにしてもよい。 (5)一般に、エンジン1が定常状態あるいは加速状態
から減速状態へ移行すると、吸気通路5の壁面に付着し
ていた燃料が急激に蒸発し、一時的に過濃な混合気が燃
焼室4内へ流入し、多量の未燃ガスが排出されることが
ある。そのため、前記実施例のように2次空気の供給時
間を長くすると、前記未燃ガスが排気系内で爆発的に燃
焼する、いわゆるアフタバーンが発生しやすくなる。こ
れに対しては、ダッシュポットを用い減速時にスロット
ルバルブがアイドル位置まで閉じてしまうのを一時的に
遅らせて失火を防止したり、ISC(アイドル回転数制
御装置)を用い減速時に空気を吸気系に導入したりする
ことが考えられる。ここで、ダッシュポット及びISC
はいずれも減速特性を悪化させるおそれがあるため、減
速特性の低下が少なく、かつアフタバーンの発生が少な
くなるようにダッシュポットの開度及びISCによる流
入空気量を設定する必要がある。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、内
燃機関の運転状態が予め設定した2次空気供給運転状態
であり、かつ燃料性状が所定範囲の通常性状であるとき
には、予め設定した量の2次空気を排気系へ供給させ、
内燃機関の運転状態が前記2次空気供給運転状態であ
り、かつ燃料性状が前記所定範囲から外れると、2次空
気の供給量を通常性状の場合の供給量と異ならせるよう
にしたので、2次空気供給手段による排気系への2次空
気供給制御を燃料性状の相違に応じて行うことが可能に
なるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念構成図である。
【図2】本発明を具体化した一実施例の内燃機関の2次
空気制御装置を示す概略構成図である。
【図3】一実施例のECUの構成を示すブロック図であ
る。
【図4】一実施例の作用を説明するためのフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…内燃機関としてのエンジン、6…排気系の一部を構
成する排気通路、15…運転状態検出手段としての水温
センサ、28…2次空気供給手段としてのエアポンプ、
32…燃料性状検出手段の一部を構成する燃料温セン
サ、37…燃料性状検出手段の一部を構成するベーパ流
量センサ、42…第1の供給制御手段及び第2の供給制
御手段を構成するCPU

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に2次空気を供給及び
    停止し、かつその2次空気の供給量を調整可能な2次空
    気供給手段と、 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
    と、 前記内燃機関の燃料の性状を検出する燃料性状検出手段
    と、 前記運転状態検出手段による内燃機関の運転状態が予め
    設定した2次空気供給運転状態であり、かつ前記燃料性
    状検出手段による燃料性状が所定範囲の通常性状である
    とき、前記2次空気供給手段を制御して予め設定した量
    の2次空気を排気系へ供給させる第1の供給制御手段
    と、 前記運転状態検出手段による内燃機関の運転状態が前記
    2次空気供給運転状態であり、かつ前記燃料性状検出手
    段による燃料性状が前記所定範囲から外れると、前記2
    次空気供給手段を制御して2次空気の供給量を通常性状
    の場合の供給量と異ならせる第2の供給制御手段とを備
    えたことを特徴とする内燃機関の2次空気制御装置。
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