JP2889986B2 - 磁気記録媒体巻取方法 - Google Patents
磁気記録媒体巻取方法Info
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- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、巻芯に帯状の磁気記録媒体をコイル状に巻
き取る磁気記録媒体巻取方法に関するものである。
き取る磁気記録媒体巻取方法に関するものである。
（従来の技術） 磁気テープ等の製造工程においては、一般に、広幅の
可撓性プラスチックフイルムベースに磁性層および必要
に応じてバック層を形成してこれを乾燥させた後、少な
くとも上記磁性層表面をカレンダリングして超平滑化
し、さらに、所望の狭幅にスリットする処理が施される
ようになっている。そして、上記製造工程においては、
磁性層等の塗布処理の後あるいはスリット処理の後に、
上記広幅または狭幅の帯状の磁気記録媒体の巻取りが行
われるが、この帯状の磁気記録媒体は、磁気テープカセ
ット等の最終製品に巻き込まれるまでは原反ベースと略
同じ長さのまま取り扱われるのが通例であり、このため
上記巻取りも長尺の磁気記録媒体に対して行われること
となる。
可撓性プラスチックフイルムベースに磁性層および必要
に応じてバック層を形成してこれを乾燥させた後、少な
くとも上記磁性層表面をカレンダリングして超平滑化
し、さらに、所望の狭幅にスリットする処理が施される
ようになっている。そして、上記製造工程においては、
磁性層等の塗布処理の後あるいはスリット処理の後に、
上記広幅または狭幅の帯状の磁気記録媒体の巻取りが行
われるが、この帯状の磁気記録媒体は、磁気テープカセ
ット等の最終製品に巻き込まれるまでは原反ベースと略
同じ長さのまま取り扱われるのが通例であり、このため
上記巻取りも長尺の磁気記録媒体に対して行われること
となる。
このように巻取りの対象となる磁気記録媒体が長尺で
ある場合には、コイル状に巻き取られた磁気記録媒体が
巻芯の軸線方向に筍状にずれやすくなるため、従来、プ
レスロール等により磁気記憶媒体を巻芯に向けて押圧し
ながら巻取りを行うことによって巻ずれ防止を図る工夫
がなされている。
ある場合には、コイル状に巻き取られた磁気記録媒体が
巻芯の軸線方向に筍状にずれやすくなるため、従来、プ
レスロール等により磁気記憶媒体を巻芯に向けて押圧し
ながら巻取りを行うことによって巻ずれ防止を図る工夫
がなされている。
（発明が解決しようとする課題） しかしながら、巻取りの際の磁気記録媒体走行速度が
大きくなると、巻取り時の同伴エアが増大するため、こ
れによる新たな巻ずれが発生しやすくなる。また、塗
布，乾燥，カレンダリング，巻取りの各工程を連続的
に、あるいは、塗布，乾燥，カレンダリング，スリッテ
ィング、巻取りの各工程を連続的にオンラインで行うよ
うにした場合には、従来のように、塗布および乾燥後一
旦巻取りを行い、さらにカレンダリングおよびスリッテ
ィングを行った後巻取りを行う場合に比して、磁気記録
媒体のμ値が低下しすべりやすくなるため、これによっ
ても新たな巻ずれが発生しやすくなる。
大きくなると、巻取り時の同伴エアが増大するため、こ
れによる新たな巻ずれが発生しやすくなる。また、塗
布，乾燥，カレンダリング，巻取りの各工程を連続的
に、あるいは、塗布，乾燥，カレンダリング，スリッテ
ィング、巻取りの各工程を連続的にオンラインで行うよ
うにした場合には、従来のように、塗布および乾燥後一
旦巻取りを行い、さらにカレンダリングおよびスリッテ
ィングを行った後巻取りを行う場合に比して、磁気記録
媒体のμ値が低下しすべりやすくなるため、これによっ
ても新たな巻ずれが発生しやすくなる。
このような磁気記録媒体走行速度の増大あるいはμ値
の低下に伴う新たな巻ずれ発生を防止する方法として、
巻取り時における磁気記録媒体に対する押圧力を大きく
する方法が考えられるが、このようにした場合には、コ
イル状に巻き取られた磁気記録媒体の内部に、該磁気記
録媒体の巻面の凹凸による変形や巻締りによる変形が発
生するため、品質面において問題がある。一方、品質上
問題のない領域まで押圧力を下げた場合には、コイル状
に巻き取られた磁気記録媒体の表層部分（外周層部分）
に巻緩みが発生し、巻取り中あるいは停止中に筍状の巻
ずれを生ずることとなる。
の低下に伴う新たな巻ずれ発生を防止する方法として、
巻取り時における磁気記録媒体に対する押圧力を大きく
する方法が考えられるが、このようにした場合には、コ
イル状に巻き取られた磁気記録媒体の内部に、該磁気記
録媒体の巻面の凹凸による変形や巻締りによる変形が発
生するため、品質面において問題がある。一方、品質上
問題のない領域まで押圧力を下げた場合には、コイル状
に巻き取られた磁気記録媒体の表層部分（外周層部分）
に巻緩みが発生し、巻取り中あるいは停止中に筍状の巻
ずれを生ずることとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、表面性が良くてすべりを生じやすい磁気記録媒体
を高速で巻き取った場合であっても、コイル状に巻き取
られた磁気記録媒体の品質に支障を来たすことなく該磁
気記録媒体に筍状の巻ずれが発生するのを防止すること
のできる磁気記録媒体巻取方法を提供することを目的と
するものである。
って、表面性が良くてすべりを生じやすい磁気記録媒体
を高速で巻き取った場合であっても、コイル状に巻き取
られた磁気記録媒体の品質に支障を来たすことなく該磁
気記録媒体に筍状の巻ずれが発生するのを防止すること
のできる磁気記録媒体巻取方法を提供することを目的と
するものである。
（課題を解決するための手段） 本発明による磁気記録媒体巻取方法は、磁気記録媒体
に対する押圧力を品質上問題ない領域内に押える一方、
コイル状に巻き取られる磁気記録媒体のうち巻ずれが生
じやすい表層部分に巻き取られる予定の部分をその巻取
り直前に湿潤化しておくことにより、該表層部分で重ね
合わされた磁気記録媒体相互間に密着性を持たせるよう
にし、もって上記目的達成を図るようにしたものであ
る。すなわち、巻芯に帯状の磁気記録媒体をコイル状に
巻き取る磁気記録媒体巻取方法において、前記磁気記録
媒体の巻取りを、該磁気記録媒体を前記巻芯に向けてで
押圧しながら行い、かつ、前記磁気記録媒体のうち前記
巻芯上において満巻状態となる直前に該巻芯に巻き取ら
れる部分を、該部分の巻取りがなされる直前に湿潤化す
ることを特徴とするものである。
に対する押圧力を品質上問題ない領域内に押える一方、
コイル状に巻き取られる磁気記録媒体のうち巻ずれが生
じやすい表層部分に巻き取られる予定の部分をその巻取
り直前に湿潤化しておくことにより、該表層部分で重ね
合わされた磁気記録媒体相互間に密着性を持たせるよう
にし、もって上記目的達成を図るようにしたものであ
る。すなわち、巻芯に帯状の磁気記録媒体をコイル状に
巻き取る磁気記録媒体巻取方法において、前記磁気記録
媒体の巻取りを、該磁気記録媒体を前記巻芯に向けてで
押圧しながら行い、かつ、前記磁気記録媒体のうち前記
巻芯上において満巻状態となる直前に該巻芯に巻き取ら
れる部分を、該部分の巻取りがなされる直前に湿潤化す
ることを特徴とするものである。
上記の押圧の圧力条件は、巻き取られた磁気記録媒体
の内部に変形が生じない領域内、すなわち品質上問題を
生じない領域内の圧力であって、かつ、巻き取られた磁
気記録媒体のうち少なくとも表層部分以外の部分、すな
わち湿潤化されなかった部分に巻ずれが発生するおそれ
のない圧力であれば、その値は特に限定されるものでは
ない。
の内部に変形が生じない領域内、すなわち品質上問題を
生じない領域内の圧力であって、かつ、巻き取られた磁
気記録媒体のうち少なくとも表層部分以外の部分、すな
わち湿潤化されなかった部分に巻ずれが発生するおそれ
のない圧力であれば、その値は特に限定されるものでは
ない。
上記直前に該巻芯に巻き取られる部分は、巻き取られ
た磁気記録媒体の表層部分に巻ずれが発生するのを防止
可能な程度に、該表層部分で重ね合わされた磁気記録媒
体相互間に密着性を持たせることができるものであれ
ば、特定の長さに限定されるものではない。
た磁気記録媒体の表層部分に巻ずれが発生するのを防止
可能な程度に、該表層部分で重ね合わされた磁気記録媒
体相互間に密着性を持たせることができるものであれ
ば、特定の長さに限定されるものではない。
同様に、上記「湿潤化」は、巻き取られた磁気記録媒
体の表層部分に巻ずれが発生するのを防止可能な程度
に、該表層部分で重ね合わされた磁気記録媒体相互間に
密着性を持たせることができるものであれば、特定の方
法に限定されるものではないが、例えば、水等の液体を
噴霧，刷塗等により塗布することにより湿潤化を図るこ
とが可能である。
体の表層部分に巻ずれが発生するのを防止可能な程度
に、該表層部分で重ね合わされた磁気記録媒体相互間に
密着性を持たせることができるものであれば、特定の方
法に限定されるものではないが、例えば、水等の液体を
噴霧，刷塗等により塗布することにより湿潤化を図るこ
とが可能である。
（作用） 上記構成に示すように、帯状の磁気記録媒体の巻取り
を、該磁気記録媒体をその巻芯に向けて押圧しながら行
うようになっているので、コイル状に巻き取られた磁気
記録媒体の内部に変形（例えば該磁気記録媒体の表面の
凹凸による変形や巻締りによる変形）を生じさせること
なく、少なくともその表層部分以外の部分に巻きずれが
発生するのを防止することができる。また、磁気記録媒
体のうち、巻芯上において満巻状態となる直前に該巻芯
に巻き取られる部分を、該巻芯への巻取りがなされる直
前に湿潤化するようになっているので、上記押圧のみで
は巻ずれ発生の防止を十分に図ることのできない上記表
層部分についても、該表層部分に重ね合わされた磁気記
録媒体相互間に密着性を付与することにより巻ずれ発生
防止を図ることができる。
を、該磁気記録媒体をその巻芯に向けて押圧しながら行
うようになっているので、コイル状に巻き取られた磁気
記録媒体の内部に変形（例えば該磁気記録媒体の表面の
凹凸による変形や巻締りによる変形）を生じさせること
なく、少なくともその表層部分以外の部分に巻きずれが
発生するのを防止することができる。また、磁気記録媒
体のうち、巻芯上において満巻状態となる直前に該巻芯
に巻き取られる部分を、該巻芯への巻取りがなされる直
前に湿潤化するようになっているので、上記押圧のみで
は巻ずれ発生の防止を十分に図ることのできない上記表
層部分についても、該表層部分に重ね合わされた磁気記
録媒体相互間に密着性を付与することにより巻ずれ発生
防止を図ることができる。
（発明の効果） このように、本発明によれば表面性が良くてすべりを
生じやすい磁気記録媒体を高速で巻き取った場合であっ
ても、コイル状に巻き取られた磁気記録媒体の品質に支
障を来たすことなく該磁気記録媒体に筍状の巻ずれが発
生するのを防止することができ、これにより、生産性向
上を図ることができる。
生じやすい磁気記録媒体を高速で巻き取った場合であっ
ても、コイル状に巻き取られた磁気記録媒体の品質に支
障を来たすことなく該磁気記録媒体に筍状の巻ずれが発
生するのを防止することができ、これにより、生産性向
上を図ることができる。
また、この場合において、巻き取られた磁気記録媒体
のうち湿潤化された部分については製品としての使用が
困難となる場合もあるが、このような場合には、帯状の
磁気記録媒体において所定間隔で不可避的に存在する接
合部の前後の非塗布部分を利用して湿潤化するようにす
れば、工程の常損を最小限に押えることができる。
のうち湿潤化された部分については製品としての使用が
困難となる場合もあるが、このような場合には、帯状の
磁気記録媒体において所定間隔で不可避的に存在する接
合部の前後の非塗布部分を利用して湿潤化するようにす
れば、工程の常損を最小限に押えることができる。
（実 施 例） 以下添付図面を参照しながら本発明の実施例について
詳述する。
詳述する。
第１図は、本発明による磁気記録媒体巻取方法の一実
施例を示す工程概要側面図である。
施例を示す工程概要側面図である。
広幅の磁気記録媒体２は、パスロール４を経由して巻
取工程に導かれるようになっている。前記磁気記録媒体
２は、図示しない原反から繰り出される可撓性プラスチ
ックフイルムベースの表面に磁性層を形成し、これを乾
燥させた後にカレンダリングして直ちに巻き取ったもの
であり、以上の処理をオンラインで行っている。
取工程に導かれるようになっている。前記磁気記録媒体
２は、図示しない原反から繰り出される可撓性プラスチ
ックフイルムベースの表面に磁性層を形成し、これを乾
燥させた後にカレンダリングして直ちに巻き取ったもの
であり、以上の処理をオンラインで行っている。
なお、前記可撓性プラスチックフイルムベースの材
質，厚さ，幅および長さは以下のとおりである。
質，厚さ，幅および長さは以下のとおりである。
・材質；ポリエチレンテレフタレート ・厚さ;15μｍ ・幅;600mm ・長さ;8000m また、前記磁性層の主成分と表面アラサおよびバック
層の表面アラサは以下のとおりである。
層の表面アラサは以下のとおりである。
1.磁性層 （磁性液組成） 重量部 磁性粉体Co含有FeOx（ｘ＝1.45） ……300 ポリエステルポリウレタン ……31 合成不乾性油変形アルキッド樹脂 ……14.5 シリコーンオイル ……2.1 イソシアネート化合物 ……18 酢酸ブチル ……800 メチルエチルケトン ……400 （最終表面アラサ） Ra＝0.02μｍ（カットオフ値0.25mm） 2.バック面 （最終表面アラサ） Ra＝0.025μｍ（カットオフ値0.25mm） 上記巻取工程においては、180゜毎の間欠回転をする
タレット６の回転軸6aに対して互いに対向する位置に配
された１対の巻芯8A,8Bのうちの一方に前記磁気記録媒
体２が巻き取られ、これが満巻状態になったら他方の巻
芯に巻き取られるようになっている。第１図において
は、前記タレット６上において前記巻芯8A,8Bと共に回
転する１対のパスロール10A,10Bのうちパスロール10Aを
経由して前記巻芯8Aに前記磁気記録媒体２が巻き取られ
ている状態を示しているが、前記巻芯8Aへの巻取りは、
まず、図中前記巻芯8Bが位置しているステーションにお
いて開始され、ある程度の巻取りがなされた後に前記タ
レット６が180゜回転して図示の位置での巻取りが行わ
れるようになっている。前記巻芯8Aによる巻取速度およ
び巻取り時に前記磁気記録媒体２に付与する張力は、そ
れぞれ350m/分,3Kg/mである。
タレット６の回転軸6aに対して互いに対向する位置に配
された１対の巻芯8A,8Bのうちの一方に前記磁気記録媒
体２が巻き取られ、これが満巻状態になったら他方の巻
芯に巻き取られるようになっている。第１図において
は、前記タレット６上において前記巻芯8A,8Bと共に回
転する１対のパスロール10A,10Bのうちパスロール10Aを
経由して前記巻芯8Aに前記磁気記録媒体２が巻き取られ
ている状態を示しているが、前記巻芯8Aへの巻取りは、
まず、図中前記巻芯8Bが位置しているステーションにお
いて開始され、ある程度の巻取りがなされた後に前記タ
レット６が180゜回転して図示の位置での巻取りが行わ
れるようになっている。前記巻芯8Aによる巻取速度およ
び巻取り時に前記磁気記録媒体２に付与する張力は、そ
れぞれ350m/分,3Kg/mである。
前記巻芯8Aにロール状に巻き取られた前記磁気記録媒
体２の外周面にはプレスロール12が当接しており、該プ
レスロール12は前記磁気記録媒体２を前記巻芯8Aに向け
て所定圧Ｐで押圧するようになっている。このプレスロ
ール12による押圧作用は、前記磁気記録媒体２の巻取り
開始から巻取り完了まで継続してなされるようになって
いる。上記所定圧Ｐは、前記巻芯8Aに巻き取られた前記
磁気記録媒体２の内部に、該磁気記録媒体２の巻面の凹
凸による変形や巻締りによる変形が生じない領域内の圧
力であって、かつ、巻き取られた前記磁気記録媒体２の
うち少なくとも表層部分以外の部分に巻ずれが発生する
おそれのない圧力に設定されている。具体的には、10Kg
/m≦Ｐ≦100Kg/mに設定されている。
体２の外周面にはプレスロール12が当接しており、該プ
レスロール12は前記磁気記録媒体２を前記巻芯8Aに向け
て所定圧Ｐで押圧するようになっている。このプレスロ
ール12による押圧作用は、前記磁気記録媒体２の巻取り
開始から巻取り完了まで継続してなされるようになって
いる。上記所定圧Ｐは、前記巻芯8Aに巻き取られた前記
磁気記録媒体２の内部に、該磁気記録媒体２の巻面の凹
凸による変形や巻締りによる変形が生じない領域内の圧
力であって、かつ、巻き取られた前記磁気記録媒体２の
うち少なくとも表層部分以外の部分に巻ずれが発生する
おそれのない圧力に設定されている。具体的には、10Kg
/m≦Ｐ≦100Kg/mに設定されている。
図示のように、前記巻芯8Aと前記パスロール10Aとの
間には、この間を走行する前記磁気記録媒体２の裏面に
水16を噴霧することの可能な水噴霧ノズル14が配されて
いる。この水噴霧ノズル14は、前記磁気記録媒体２のう
ち、巻芯8A上において満巻状態となる直前に該巻芯8Aに
巻き取られる所定長部分を、前記巻芯8Aへの巻取りがな
される直前に水16の噴霧により湿潤化するためのもので
あって、このようにして湿潤化がなされた前記磁気記録
媒体２は、前記巻芯8Aに巻かれた前記磁気記録媒体２の
表層部分を構成することとなる。
間には、この間を走行する前記磁気記録媒体２の裏面に
水16を噴霧することの可能な水噴霧ノズル14が配されて
いる。この水噴霧ノズル14は、前記磁気記録媒体２のう
ち、巻芯8A上において満巻状態となる直前に該巻芯8Aに
巻き取られる所定長部分を、前記巻芯8Aへの巻取りがな
される直前に水16の噴霧により湿潤化するためのもので
あって、このようにして湿潤化がなされた前記磁気記録
媒体２は、前記巻芯8Aに巻かれた前記磁気記録媒体２の
表層部分を構成することとなる。
前記水噴霧ノズル14から噴霧される水量は、１〜15cc
/m2であり、前記「所定長」は、具体的には１〜100mで
ある。これらの値は、前記巻芯8Aに巻き取られた前記磁
気記録媒体２の表層部分に巻ずれが発生するのを防止可
能な程度に、該表層部分で重ね合わされた前記磁気記録
媒体２相互間に密着性を持たせるように設定がなされて
いる。このような条件を満足するものであれば、前記水
噴霧ノズル14による水16の噴霧パターンは、第2A図に示
すように、前記磁気記録媒体２の全幅にわたって行うも
のとしてもよいし、第2B図あるいは第2C図に示すよう
に、その一部について行うものとしてもよいし、さらに
は、第2D図に示すように、幅方向にスキャンさせて波形
パターンとしてもよい。
/m2であり、前記「所定長」は、具体的には１〜100mで
ある。これらの値は、前記巻芯8Aに巻き取られた前記磁
気記録媒体２の表層部分に巻ずれが発生するのを防止可
能な程度に、該表層部分で重ね合わされた前記磁気記録
媒体２相互間に密着性を持たせるように設定がなされて
いる。このような条件を満足するものであれば、前記水
噴霧ノズル14による水16の噴霧パターンは、第2A図に示
すように、前記磁気記録媒体２の全幅にわたって行うも
のとしてもよいし、第2B図あるいは第2C図に示すよう
に、その一部について行うものとしてもよいし、さらに
は、第2D図に示すように、幅方向にスキャンさせて波形
パターンとしてもよい。
前記巻芯8A上において前記磁気記録媒体２が満巻状態
になったか否かの判定は、該巻芯8Aに巻き取られた前記
磁気記録媒体２の長さを基準としてなされる。すなわ
ち、巻取工程に繰り込まれる前記磁気記録媒体２は、原
反に巻かれていた可撓性プラスチックフイルムベースと
略同じ長さであり、そして、この可撓性プラスチックフ
イルムベースは所定長毎に互いに接合がなされた状態で
前記原反に巻かれているが、この接合部の前後所定長部
分については製品としての使用が不可能であることから
磁性層等の形成がなされないため、この接合部相互間の
前記磁気記録媒体２の長さを単位に、この整数倍の長さ
分の巻取りを行うようになっている。具体的には巻取長
8000mに設定されている。そして、前記接合部の前後所
定長部分は、前記磁気記録媒体２が満巻状態となる直前
に前記水噴霧ノズル14近傍を走行するようになってい
る。このようにすることにより、前記磁気記録媒体２
は、前記接合部前後の非塗布部分をまたぐようにして湿
潤化されることとなるので、前記磁気記録媒体２におけ
る接合によるロス部分と湿潤化によるロス部分とを重複
させることができ、これにより、工程の常損を最小限に
押えることができる。
になったか否かの判定は、該巻芯8Aに巻き取られた前記
磁気記録媒体２の長さを基準としてなされる。すなわ
ち、巻取工程に繰り込まれる前記磁気記録媒体２は、原
反に巻かれていた可撓性プラスチックフイルムベースと
略同じ長さであり、そして、この可撓性プラスチックフ
イルムベースは所定長毎に互いに接合がなされた状態で
前記原反に巻かれているが、この接合部の前後所定長部
分については製品としての使用が不可能であることから
磁性層等の形成がなされないため、この接合部相互間の
前記磁気記録媒体２の長さを単位に、この整数倍の長さ
分の巻取りを行うようになっている。具体的には巻取長
8000mに設定されている。そして、前記接合部の前後所
定長部分は、前記磁気記録媒体２が満巻状態となる直前
に前記水噴霧ノズル14近傍を走行するようになってい
る。このようにすることにより、前記磁気記録媒体２
は、前記接合部前後の非塗布部分をまたぐようにして湿
潤化されることとなるので、前記磁気記録媒体２におけ
る接合によるロス部分と湿潤化によるロス部分とを重複
させることができ、これにより、工程の常損を最小限に
押えることができる。
以上のようにして、前記磁気記録媒体２が前記巻芯8A
上において略満巻状態になると、巻芯8B近傍に配された
カッタ18により前記磁気記録媒体２が切断され、その下
流側の前記磁気記録媒体２は前記巻芯8Aに巻き取られて
満巻状態になるとともに、その上流側の前記磁気記録媒
体２は巻芯8Bに巻き取られるようになっている。そし
て、前記巻芯8Aからこれに巻き取られた前記磁気記録媒
体２の取外しが行われ、また、前記巻芯8Bに前記磁気記
録媒体２がある程度巻き取られると前記タレット６が18
0゜回転して、図中前記巻芯8Aが位置しているステーシ
ョンにおいて前記磁気記録媒体２の前記巻芯8Bへの巻取
りが行われるようになっている。そして、以後、上述し
た手順で巻取作業が繰り返されるようになっている。
上において略満巻状態になると、巻芯8B近傍に配された
カッタ18により前記磁気記録媒体２が切断され、その下
流側の前記磁気記録媒体２は前記巻芯8Aに巻き取られて
満巻状態になるとともに、その上流側の前記磁気記録媒
体２は巻芯8Bに巻き取られるようになっている。そし
て、前記巻芯8Aからこれに巻き取られた前記磁気記録媒
体２の取外しが行われ、また、前記巻芯8Bに前記磁気記
録媒体２がある程度巻き取られると前記タレット６が18
0゜回転して、図中前記巻芯8Aが位置しているステーシ
ョンにおいて前記磁気記録媒体２の前記巻芯8Bへの巻取
りが行われるようになっている。そして、以後、上述し
た手順で巻取作業が繰り返されるようになっている。
以上詳述したように、本実施例によれば、表面性が良
くてすべりを生じやすい磁気記録媒体２を高速で巻き取
った場合であっても、コイル状に巻き取られた磁気記録
媒体２の品質に支障を来たすことなく該磁気記録媒体２
に筍状の巻ずれが発生するのを防止することができ、こ
れにより、生産性向上を図ることができる。しかも、こ
のような効果を、工程の常損を最小限に押えた上で得る
ことができる。
くてすべりを生じやすい磁気記録媒体２を高速で巻き取
った場合であっても、コイル状に巻き取られた磁気記録
媒体２の品質に支障を来たすことなく該磁気記録媒体２
に筍状の巻ずれが発生するのを防止することができ、こ
れにより、生産性向上を図ることができる。しかも、こ
のような効果を、工程の常損を最小限に押えた上で得る
ことができる。
第１図は本発明による磁気記録媒体巻取方法の一実施例
を示す工程概要側面図、 第2A,2B,2Cおよび2D図は上記実施例における水噴霧ノズ
ルからの水の噴霧パターンを示す図である。 ２……磁気記録媒体 8A,8B……巻芯、12……プレスロール 14……水噴霧ノズル、16……水
を示す工程概要側面図、 第2A,2B,2Cおよび2D図は上記実施例における水噴霧ノズ
ルからの水の噴霧パターンを示す図である。 ２……磁気記録媒体 8A,8B……巻芯、12……プレスロール 14……水噴霧ノズル、16……水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 享 神奈川県小田原市扇町２丁目12番１号 富士写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 実開 昭53−116711（ＪＰ，Ｕ) 特表 昭63−501104（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】巻芯に帯状の磁気記録媒体を、前記巻芯に
向けて押圧しながらコイル状に巻き取る磁気記録媒体巻
取方法において、 前記磁気記録媒体のうち、前記巻芯上において満巻状態
となる直前に該巻芯に巻き取られる部分を、該部分の巻
取りがなされる直前に湿潤化することを特徴とする磁気
記録媒体巻取方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1010440A JP2889986B2 (ja) | 1989-01-19 | 1989-01-19 | 磁気記録媒体巻取方法 |
| US07/466,567 US5018679A (en) | 1989-01-19 | 1990-01-17 | Magnetic recording medium wind-up method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1010440A JP2889986B2 (ja) | 1989-01-19 | 1989-01-19 | 磁気記録媒体巻取方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02192021A JPH02192021A (ja) | 1990-07-27 |
| JP2889986B2 true JP2889986B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=11750216
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1010440A Expired - Fee Related JP2889986B2 (ja) | 1989-01-19 | 1989-01-19 | 磁気記録媒体巻取方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5018679A (ja) |
| JP (1) | JP2889986B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10335964A1 (de) * | 2003-08-04 | 2005-03-10 | Giesecke & Devrient Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zum Wickeln von Sicherheitsfolien |
| US7811648B2 (en) * | 2004-03-15 | 2010-10-12 | Georgia-Pacific Consumer Products Lp | Reduced ply separation tail seal |
| ITMI20131579A1 (it) * | 2013-09-25 | 2015-03-26 | Colines Spa | Gruppo spremitore di accompagnamento in una macchina di avvolgimento di film plastico |
Family Cites Families (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3096948A (en) * | 1961-09-12 | 1963-07-09 | Scott Paper Co | Winding apparatus |
| US3393105A (en) * | 1964-11-16 | 1968-07-16 | Crown Zellerbach Corp | Method and apparatus for adhesively securing the tail of a roll product to the underlying convolution thereof |
| US3853279A (en) * | 1971-12-23 | 1974-12-10 | D Gerstein | Method and apparatus for forming lightweight web material into a coreless roll |
| JPS5647806Y2 (ja) * | 1977-02-22 | 1981-11-09 | ||
| US4422588A (en) * | 1981-09-28 | 1983-12-27 | The Black Clawson Company | Slitter-rewinder system |
| JPS59124644A (ja) * | 1982-12-27 | 1984-07-18 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 抄紙機に於ける巻取方法及びその装置 |
| FI69820C (fi) * | 1983-05-12 | 1986-05-26 | Waertsilae Oy Ab | Anordning foer rullning av materialbana |
| US4635869A (en) * | 1985-10-15 | 1987-01-13 | King Instrument Corporation | Apparatus and method for initiating a tape winding operation |
-
1989
- 1989-01-19 JP JP1010440A patent/JP2889986B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1990
- 1990-01-17 US US07/466,567 patent/US5018679A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02192021A (ja) | 1990-07-27 |
| US5018679A (en) | 1991-05-28 |
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