JP2888691B2 - 内接噛合遊星歯車構造 - Google Patents

内接噛合遊星歯車構造

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JP2888691B2
JP2888691B2 JP4053169A JP5316992A JP2888691B2 JP 2888691 B2 JP2888691 B2 JP 2888691B2 JP 4053169 A JP4053169 A JP 4053169A JP 5316992 A JP5316992 A JP 5316992A JP 2888691 B2 JP2888691 B2 JP 2888691B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、減速機、あるいは増速
機、特に小型で高出力が要請される減速機、あるいは増
速機に適用するのに好適な内接噛合遊星歯車構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、主回転軸と、該主回転軸に設けら
れたピニオンと、該ピニオンと噛合する複数の伝導歯車
と、該伝導歯車と共に回転する複数の偏心体軸と、該偏
心体軸に設けられた偏心体と、該偏心体に偏心体軸受を
介して支持され前記主回転軸に対して揺動回転する外歯
歯車と、該外歯歯車と噛合する内歯歯車と、前記偏心体
軸の両端を回転自在に支持すると共に自身は前記外歯歯
車の自転成分の回転を行う支持ブロック及び止めブロッ
クと、を備え、支持ブロック側から一体的に突出形成さ
れたキャリア体を介して支持ブロックと止めブロックが
連結されてキャリアを形成している内接噛合遊星歯車構
造を採用した減速機が、例えば米国特許3129611
号等により知られている。
【0003】ところが、この種の公知の内接噛合遊星歯
車構造を採用した減速機においては、互いに噛み合う歯
車間や軸への取付手段に遊びやがたがあることから、正
転から逆転へ移るときに駆動側の逆転が直ぐに始動側の
逆転となって現われない現象(角度バックラッシュ)が
あるため、これをそのまま正転、逆転の繰返しの多い、
例えば産業用ロボットの関節装置のような制御装置用の
減速機として使用すると、前記角度バックラッシュによ
る制御精度の低下を招くという問題があった。
【0004】そこで、公知の内接噛合遊星歯車減速機
で、内歯歯車の歯形がピンよりなる円弧歯形、外歯歯車
の歯形がトロコイド波形又は円弧歯形であって、外歯歯
車の歯数が内歯歯車の歯数よりも1だけ少ない組合せに
おいて、角度バックラッシュをより低減させるように構
成した減速機が特開昭60−260737において提案
されている。
【0005】図5及び図6に、この形式の内接噛合遊星
歯車構造の従来例を示す。
【0006】これらの図において、符号1で示すものは
円筒状のケーシングであり、外フランジ2を有してい
る。ケーシング1内の中心部には、図示しないモータに
よって回転駆動される入力軸(主回転軸)3の先端が挿
入されている。
【0007】ケーシング1内には、軸方向に間隔をおい
て支持ブロック4及び止めブロック5が互いに対向して
配置されている。これら支持ブロック及び止めブロック
4、5は、それぞれ軸受6a 、6b を介してケーシング
1の内周に回転自在に支持されている。
【0008】図5において右側の支持ブロック4は、左
側の止めブロック5側に突出した複雑な形状のキャリア
体7(図6参照)を有しており、両ブロック4、5は、
このキャリア体7を介してボルト29、ピン30により
互いに連結・固定され、全体でキャリアを構成してい
る。
【0009】又、ケーシング1内には、3本の偏心体軸
8が入力軸3と平行に配設されている。これら偏心体軸
8は、入力軸3と同心の円周上に周方向に等間隔をもっ
て配設されており、各々両端部が偏心体軸軸受9a 、9
b を介して、支持ブロック4及び止めブロック5の各偏
心体軸軸受孔10a 、10b に回転自在に支持されてい
る。
【0010】各偏心体軸8の止めブロック5側の端部
は、偏心体軸軸受9a による支持部分よりも外方に突出
しており、その突出した部分には、スプライン12を介
して伝動歯車13が取付けられている。ここにおいて伝
動歯車13はバックラッシ防止のために2枚重ねにして
取付けられている。
【0011】即ち、2枚の伝動歯車体13a 、13b を
互いの位相をがた分だけずらして組み込むことにより正
転時、逆転時で伝動歯車体13a 、13b のいずれかに
より全くバックラッシを生じることなく動力伝達ができ
るようにしているものである。
【0012】支持ブロック4及び止めブロック5の径方
向の中心には、それぞれ中心孔14、15が形成されて
おり、それら中心孔14、15を、前記入力軸3が貫通
している。そして、入力軸3の先端に、前記各偏心体軸
8に固定した伝動歯車13と噛合するピニオン16が固
定され、これにより、入力軸3の回転が、ピニオン16
及び伝動歯車13を介して、3本の偏心体軸8に等しく
分配されるようになっている。
【0013】この場合、伝動歯車13の歯数はピニオン
16の歯数よりも多くなっており、各偏心体軸8は、伝
動歯車13とピニオン16の歯数比だけ減速回転され
る。
【0014】各偏心体軸8の軸方向略中央部には、軸方
向に並んで2つの偏心体17a 、17b が設けられてい
る。これら偏心体17a 、17b は、互いに180°位
相がずれている。
【0015】一方、支持ブロック4、止めブロック5の
間には、2枚の外歯歯車18a 、18b が配置されてい
る。各外歯歯車18a 、18b には、前記偏心体軸8の
貫通する3つの偏心体軸受孔19a 、19b が設けられ
ており、各偏心体軸受孔19a 、19b に、前記各偏心
体17a 、17b が偏心体軸受20a 、20b を介して
嵌合されている。これにより外歯歯車18a 、18b
は、図6に示すように、その中心Og が入力軸3の回転
中心Of に対して距離eだけ偏心した状態に支持され、
偏心体軸8の1回転毎に、入力軸3の回転中心Of に対
して1回転だけ揺動回転するようになっている。
【0016】前記外歯歯車18a 、18b は、円弧又は
トロコイド形の外歯24を有するもので、その外周側に
は、外歯歯車18a 、18b が噛合する内歯歯車25が
配設されている。内歯歯車25は、ケーシング1の内周
に該ケーシング1と一体に形成されており、外ピン26
からなる内歯を有している。
【0017】外歯歯車18a 、18b の中央部には、図
6に示すように、複雑な曲線状輪郭を持つ挿入口(=嵌
挿孔)28a 、28b が形成されている。そして、これ
ら挿入口28a 、28b を支持ブロック4のキャリア体
7が貫通し、該キャリア体7の端面が止めブロック5の
内端面に密着した状態で、前述したように両ブロック
4、5が、ボルト29及びピン30で互いに連結・固定
され、一体のキャリアが構成されている。
【0018】キャリア体7は、支持ブロック4、止めブ
ロック5が受けた回転力を相互に伝達するものであり、
外歯歯車18a 、18b の挿入口28a 、28b は、外
歯歯車18a 、18b が揺動しても該キャリア体7と干
渉しないだけの大きさ、及び形状の開口として形成され
ている。
【0019】次に作用を説明する。
【0020】ここでは、まず、仮にケーシング1が固定
され、支持ブロック4、止めブロック5で構成したキャ
リアから回転出力を取り出す場合を想定して説明する。
【0021】入力軸3が回転すると、ピニオン16及び
伝動歯車13を介して3つの偏心体軸8が同一方向(入
力軸3とは逆方向)に同一速度で回転する。3つの偏心
体軸8には、それぞれ2つの偏心体17a 、17b が設
けられており、当該偏心体17a 、17b が同方向に同
一速度で偏心回転することにより、2枚の外歯歯車18
a 、18b が入力軸3に対して揺動回転を行う。
【0022】ここではケーシング1が固定、即ち内歯歯
車25が固定されている場合を想定しているから、外歯
歯車18a 、18b は、内歯歯車25によって自由な自
転が拘束された状態で、内歯歯車25に内接しながら揺
動することになる。今、例えば外歯歯車18a 、18b
の歯数をN、内歯歯車25の歯数をN+1とした場合、
その歯数差は1である。従って、偏心体軸8が1回転す
る毎に、外歯歯車18a 、18b は内歯歯車25に対し
て1歯分だけずれる(自転する)ことになる。
【0023】この「ずれ」、即ち外歯歯車18a 、18
b の自転は、偏心体軸8を介して支持ブロック4、止め
ブロック5に伝わる。各ブロック4、5に伝わった回転
力は、両ブロック4、5がキャリア体7を介して一体化
されていることで、合力となって取り出される。なお、
両ブロック4、5は、偏心体軸8が1回転すると、−1
/N回転に減速される。
【0024】上の説明では、ケーシング1を固定し、支
持ブロック4、止めブロック5側から出力を取り出す場
合の作用を述べたが、支持ブロック4、止めブロック5
を固定し、ケーシング1側から出力を取り出すこともで
きる。その場合は、ケーシング1に設けた外フランジ2
に相手部材を連結することになる。これによりケーシン
グ1から、前記支持ブロック4、5とは逆回転で(入力
回転に対して)1/(N+1)回転の減速回転出力が取
り出される。
【0025】このように、ケーシング1側を固定して両
ブロック4、5側から減速回転出力を取り出してもよい
し、両ブロック4、5側を固定して、ケーシング1側か
ら減速回転出力を取り出してもよい。即ち、減速機とし
て適用する場合には、前記二様の使用形態が可能であ
る。出力の取り出し方によって区別する場合、前者をキ
ャリア回転形、後者をケース回転形と呼ぶ。
【0026】図5、6に示した従来の構造の場合は、ケ
ース回転形として使用することを前提として構成されて
いるので、伝動歯車13側のケーシング1の開口部には
カバー31が設けられている。
【0027】なお、この形式の内接噛合遊星歯車構造
は、ケース回転形、キャリア回転形とも、入力、出力の
関係を逆転させることにより、増速機として利用するこ
とも可能である。
【0028】偏心体軸8の本数は、2本でもよいが、実
用上は外歯歯車18a 、18b を安定して保持すると共
に、該外歯歯車18a 、18b を貫通する支持ブロック
4の柱部分のスペースとの兼ね合いにより、少なすぎ
ず、且つ多すぎない3本に止どめることが多い。
【0029】なお、上述した従来例の支持ブロック、止
めブロック、及び伝動歯車の位置をスケルトン化すると
図7のようになる。
【0030】又、従来知られている他の配置例として
は、例えば図8、あるいは図9に示されるようなものが
ある。図8に示される構成は、特開昭57−37137
において開示されているもので、着脱自在とした止めブ
ロックに伝動歯車が収まる切欠きを設け、該伝動歯車を
支持ブロックと止めブロックの間で、且つ止めブロック
側に組込むようにしたものである。
【0031】一方、図9に示される構成は、伝動歯車を
支持ブロックの外側に設けるようにしたものである。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の回
転制御装置用の増減速機の分野においても、近年そのコ
ンパクト化、高剛性化がますます強く要求されるように
なってきている。
【0033】一般に、高剛性化を実現するためには、キ
ャリア体を一体に備えている支持ブロックの側で相手機
械との連結をする方が好ましい。この点で前記図7、図
8の構成は不合理である。なお、この場合、必然的に駆
動源となるモータの軸(入力軸:主回転軸)は止めブロ
ックの側から挿入するようにした方がモータと相手機械
との配置上の干渉を防止でき、且つ内接噛合遊星歯車構
造自体の構成も簡素化できる。
【0034】一方、入力軸(主回転軸)には、市販のモ
ータを直結することが多いため、該モータの軸長は一般
にある決まった長さを有する。そのため、ピニオン(及
び伝動歯車)は軸方向においてできるだけ支持ブロック
の相手機械取付面に近い位置に配置した方が前記入力軸
をそれだけ減速機内に取り込むことができるため、モー
タを取り付けた際の軸方向長をコンパクト化できる。
【0035】以上の2つの点を考慮すると、前記3つの
配置のうちでは図9に示される配置が最も合理的という
ことになる。
【0036】しかしながら、この場合は、支持ブロック
の相手機械取付面の多くの面積を伝動歯車が専有してし
まうため、該支持ブロックに相手機械取付のためのタッ
プ孔を十分大きく且つ多く開けるためのスペースを確保
することができず、取付にボルトのほかにいわゆるノッ
クを併用せざるを得ず、取扱いが不便になるという問題
がある。
【0037】このような事情があるため、図7(図5、
図6)に示した従来例では両ブロック側から出力を取り
出さず、キャリア回転型としてケーシングから出力を取
り出す(ケーシングに設けた外フランジ2を介して相手
機械と連結する)ようにしているものである。
【0038】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、ピニオン及び伝動歯車を入力側
から見て奥の方に設置して市販のモータ等を駆動源とし
て用いた場合に、その既に決まった軸長を減速機内に多
く取り込んで全体のコンパクト化を図ることができ、一
方、相手機械の取付面を支持ブロック上で広く確保で
き、その結果(取付タップを多く設けられることから)
ボルトのみによる締結だけで組付けを行うことができる
ような内接噛合遊星歯車構造を提供し、上記課題を解決
せんとしたものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、主回転軸と、
該主回転軸に設けられたピニオンと、該ピニオンと噛合
する複数の伝導歯車と、該伝導歯車と共に回転する複数
の偏心体軸と、該偏心体軸に設けられた偏心体と、該偏
心体に偏心体軸受を介して支持され前記主回転軸に対し
て揺動回転する外歯歯車と、該外歯歯車と噛合する内歯
歯車と、前記偏心体軸の両端を回転自在に支持すると共
に自身は前記外歯歯車の自転成分の回転を行う支持ブロ
ック及び止めブロックと、を備え、支持ブロック側から
一体的に突出形成されたキャリア体を介して支持ブロッ
クと止めブロックが連結されてキャリアを形成している
内接噛合遊星歯車構造において、前記ピニオン及び伝導
歯車を前記支持ブロック及び止めブロックの間に配置す
ると共に、前記支持ブロックと一体に形成されたキャリ
ア体の付根部に、前記伝導歯車を前記ピニオンに対して
半径方向外側から組込める大きさの切欠きを複数成形
し、この切欠き内に該伝導歯車を収容したことにより、
上記課題を解決したものである。
【0040】なお、この構成をとることにより、止めブ
ロックの側から主回転軸を挿入することが容易に実現で
きるようになる。
【0041】更に、支持ブロックの側で相手機械と連結
するような構成とすることも容易に実現できるようにな
る。
【0042】
【作用】本発明においては、支持ブロックに一体形成さ
れたキャリア体の付根部に、伝導歯車を半径方向外側か
ら組付けできるような切欠きを設けたため、キャリア体
の強度を十分に保ったまま(太いまま)ピニオン及び伝
動歯車を、支持ブロックと止めブロックの間で、且つ支
持ブロック側に位置させることができるようになる。そ
の結果、高い剛性を維持したまま入力軸(主回転軸)を
減速機内に十分収納することができるため、モータを取
付けた状態での軸方向長を短縮化できる。
【0043】更に、ピニオン及び伝動歯車が支持ブロッ
クの内側(外歯歯車側)に収容されているため、支持ブ
ロックの相手機械取付面を広く確保することができるよ
うになり、相手機械取付用のタップ孔を多く設けること
ができる。その結果、容易にキャリア回転型の構成とす
ることができ、しかもボルトのみによる締結だけで伝達
トルクを十分に確保できるため、例えばノック等を必要
とせず(従ってそのための相手機械との同時加工等も必
要とせず)組付け工数を大幅に削減できるようになる。
【0044】なお、この明細書では、キャリア体の一体
形成された側のブロックを支持ブロック、そうでない側
を止めブロックと定義するようにしているが、この定義
は、例えば止めブロック側にキャリア体が全く突出形成
されていないことを要求するものではなく、実質的によ
り多くキャリア体が一体的に突出形成されている方を支
持ブロック、そうでない方を止めブロックと定義し得る
ものである。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図4を参照し
ながら説明する。
【0046】図1において、ケーシング101は、複数
のボルト挿通孔102を有している。ケーシング101
内の中心部には、図示しない(汎用の)モータによって
回転駆動される入力軸(主回転軸)103の先端が図中
右側から挿入されている。
【0047】ケーシング101内には、キャリア体15
0が一体的に形成された支持ブロック(図中左側)10
4と、止めブロック(図中右側)105とが互いに対向
して配置されている。
【0048】支持ブロック104の外端面(図中左端
面)は相手部材取付面104a とされている。各ブロッ
ク104、105は、それぞれ軸受106a 、106b
を介してケーシング101の内周に回転自在に支持され
ている。
【0049】両ブロック104、105は、止めブロッ
ク105側から連結ボルト155が連結ボルト孔157
に捩じ込まれることによって一体に連結・固定されてい
る。この際、キャリア体150の止めブロック105側
への突出高さHによって両ブロック104、105の間
隔が一定に維持される。
【0050】キャリア体150は、基本的にはその断面
が円形とされているが、支持ブロック104の付根部に
あたるところだけは、図3に示されるように、伝動歯車
113を矢示Aの方向、即ち半径方向外側から組付けで
きるように切欠き151がそれぞれ形成されている。
【0051】伝動歯車113は、入力軸103に取付け
られたピニオン116と噛合しており、これにより入力
軸103の回転がピニオン116及び伝動歯車113を
介して3本の偏心体軸108に等しく分配されるように
なっている。この場合、伝動歯車113の歯数はピニオ
ン116の歯数よりも多いため、各偏心体軸108は当
該伝動歯車113とピニオン116の歯数比だけ減速回
転される。
【0052】その他の構成及び作用は、基本的に前述し
た従来例と同様であるため、図中で同一又は類似の部分
に下2桁が同一の符号を付すに止どめ、重複説明を省略
する。
【0053】この実施例は、このような構成を採用して
いるため、キャリア体150はキャリアの剛性を保つの
に十分な太さを有することができ、又該キャリア体15
0が支持ブロック104の側に一体形成されており、該
支持ブロック104に相手側部材が取付けられるため、
強度上非常に有利な構成となっている。
【0054】又、キャリア体150が支持ブロック10
4に一体形成されているにも拘らず、その付根部に伝動
歯車を半径方向外側から組込み可能な切欠きが設けられ
ているため、キャリア体150との干渉を避けながら伝
動歯車113を(止めブロック105側ではなく)支持
ブロック104側に設けることができるようになる。
【0055】即ち、該伝動歯車113が軸方向において
支持ブロック104側に位置しているため、止めブロッ
ク側から挿入された入力軸103を十分にケース内の奥
(支持ブック側)にまで収容され、モータを取付たとき
の軸方向長を短くすることができるようになる。
【0056】更に、ピニオン116及び伝動歯車113
が支持ブロック104の内側(外歯歯車のある側)に位
置しているため、支持ブロック104の相手部材取付面
104a の面積を十分に広く確保することができ、多数
の相手部材固定用のタップ孔156を形成することがで
きる。そのため、従来の図7、図8に示した例のよう
に、ピニオン116及び伝動歯車113がいずれかのブ
ロックの外側に位置しているものに比べ、相手部材に組
付ける際にノック等の必要がなく、従って、該ノック等
のために相手部材との同時加工を必要とすることもな
く、ボルトのみで据付を完了できるため、組立工数を非
常に削減することもできるようになる。
【0057】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、キ
ャリア体の強度を十分に維持しながら、ピニオン及び伝
動歯車を該キャリア体と干渉することなく支持ブロック
のキャリア体の付根部、即ち該支持ブロックと隣接した
内側に配置することができるようになる。その結果、支
持ブロックに相手機械の取付面を広く確保することがで
きるようになり、取付タップを多く設けられるため、ボ
ルトのみによる締結だけで伝達トルク容量を十分に確保
することができるようになる。
【0058】従って、例えばノック等を必要とせず、そ
のための相手機械との同時加工も必要とせず、組付工数
を大幅に削減できる。
【0059】又、キャリア体の一体成形された支持ブロ
ック側に相手機械を取付けられるため、止めブロック側
に相手機械を取付けるのに比べ、強度上も良好である。
【0060】更に、このような構成をとることにより、
止めブロック側にモータを(相手機械と干渉することな
く)配置することができるようになり、しかもピニオン
及び伝動歯車が支持ブロック側に位置しているため、モ
ータの入力軸を十分奥の方まで(支持ブロックの側ま
で)収容できるため、市販のモータ等を駆動源として用
いるときには、その既に決まった軸長を減速機内に取込
むことができ、組み立てた際のコンパクト化を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内接噛合遊星歯車構造が採用され
た減速機の実施例を示す断面図
【図2】図1のII−II線に沿う断面図
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図
【図4】図1の矢示4示図
【図5】従来の内接噛合遊星歯車構造を採用した減速機
の例を示す図1相当の断面図
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図
【図7】図5及び図6に示した従来例のスケルトン図
【図8】他の従来例のスケルトン図
【図9】更に他の従来例のスケルトン図
【符号の説明】
1、101…ケーシング、 3、103…入力軸(主回転軸)、 4、104…支持ブロック、 5、105…止めブロック、 8、108…偏心体軸、 13、113…伝動歯車、 17a 、17b 、117a 、117b …偏心体、 18a 、18b 、118a 、118b …外歯歯車、 20a 、20b 、120a 、120b …偏心体軸受、 24、124…外歯、 25、125…内歯歯車、 150…キャリア体、 155…連結ボルト、 P…相手部材。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−214543(JP,A) 特開 昭57−37137(JP,A) 実開 昭59−3048(JP,U) 実開 昭62−11589(JP,U) 実開 平3−148(JP,U) 実開 平3−60640(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 1/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主回転軸と、該主回転軸に設けられたピニ
    オンと、該ピニオンと噛合する複数の伝導歯車と、該伝
    導歯車と共に回転する複数の偏心体軸と、該偏心体軸に
    設けられた偏心体と、該偏心体に偏心体軸受を介して支
    持され前記主回転軸に対して揺動回転する外歯歯車と、
    該外歯歯車と噛合する内歯歯車と、前記偏心体軸の両端
    を回転自在に支持すると共に自身は前記外歯歯車の自転
    成分の回転を行う支持ブロック及び止めブロックと、を
    備え、支持ブロック側から一体的に突出形成されたキャ
    リア体を介して支持ブロックと止めブロックが連結され
    てキャリアを形成している内接噛合遊星歯車構造におい
    て、前記ピニオン及び伝導歯車を前記支持ブロック及び止め
    ブロックの間に配置すると共に、 前記支持ブロックと一体に形成されたキャリア体の付根
    部に、前記伝導歯車を前記ピニオンに対して半径方向外
    側から組込める大きさの切欠きを複数成形し、この切欠
    き内に該伝導歯車を収容したことを特徴とする内接噛合
    遊星歯車構造。
  2. 【請求項2】前記止めブロックの側から前記主回転軸が
    挿入される構成としたことを特徴とする請求項1に記載
    の内接噛合遊星歯車構造。
  3. 【請求項3】前記支持ブロックの側で相手機械と連結さ
    れる構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の内接噛合遊星歯車構造。
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