JP2879583B2 - ライン型インクジェット記録装置 - Google Patents

ライン型インクジェット記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ライン型記録ヘッドにより被記録材上にイ
ンク(記録液)を吐出させて記録を行うライン型インク
ジェット記録装置に関する。
〔従来の技術〕
プリンタやファクシミリなどの記録装置は、記録情報
に基づいて記録ヘッドのドット形成手段を駆動すること
により、記録情報に対応したドットパターンを被記録材
上に形成していくように構成されており、ドット形成手
段の種類により、インクジェット式、ワイヤドット式、
サーマル式、レーザービーム式などに分けることができ
る。
これらのうち、インクジェット式のもの(インクジェ
ット記録装置)は、インク(記録液)を記録ヘッドに供
給し、記録情報に基づいて記録ヘッドの吐出口からイン
クを吐出させることにより、インク滴を被記録材上に付
着させて文字や画像等の情報の記録を行うように構成さ
れている。
ところで、インクジェット記録装置においては、記録
ヘッドの吐出口からインクを直接吐出させて記録を行う
ので、常にインクを吐出可能な状態に保つ必要があり、
そのために特別な配慮が必要となる。
すなわち、インクは非記録時においても記録ヘッド内
の液路中に残留するので、この液路中のインクの乾燥あ
るいは蒸発による粘度増加などの変質を防止する措置が
必要であり、そのために、非記録時に記録ヘッドの吐出
口形成面(フェイス面)をキャップ(蓋)で覆うことに
より、インクの乾燥や蒸発を防止するキャッピング手段
が採用されている。
しかし、低湿度の環境下あるいは長期休止時などにお
いては、前記キャッピング動作だけで吐出可能な状態を
維持することは困難である。
そのため、キャッピング手段とともに、ポンプなどに
より、記録ヘッド内の液路に圧力を付与したり、あるい
は、逆にキャップ内の空気を吸引して液路中に負圧を付
与するなどして、液路内に滞っている変質したインクを
吐出口から排出するという回復機構が用いられてきた。
一般に、従来の回復機構としては、ポンプにより記録
ヘッドにインクを供給し、液路内に圧力を加えることに
よって、全ての吐出口から同時にインクを排出させなが
ら不良インクを取り除く方法が採用されていた。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕
しかしながら、上記従来のインクジェット記録装置の
回復機構においては、ライン型記録ヘッドの全ての吐出
口を同時に回復動作させるので、かなり大きなポンプ吐
出圧力が必要になり、これに使用するポンプのコストが
高くつくという問題があった。
また、吐出口の全てを同時に回復させるため、回復不
要の吐出口からもインクを排出させることになり、イン
クの無駄使いになるという欠点もあった。
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなさ
れたものであり、回復動作に必要なポンプ圧力が小さく
なり、ポンプのコストダウンを図ることができ、さら
に、インクの排出量は少なくて済ませることができ、イ
ンクの無駄使いを低減し得る回復機構を備えたライン型
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
〔課題解決のための手段〕
本発明は、複数の吐出口のうちの選択された一部分の
吐出口だけからインクを流出させる手段を設けることに
より、回復に必要なポンプ圧力を低くしてポンプの小型
化およびコストダウンを図るとともに、インクの無駄な
消費量を減らすものである。
すなわち、請求項1の発明は、複数の吐出口からイン
クを吐出するライン型記録ヘッドを用いて被記録材上に
記録を行うライン型インクジェット記録装置において、
前記複数の吐出口の配設範囲にわたって溝が設けられた
部材であって、前記記録ヘッドの前記複数の吐出口が設
けられた面に対して圧接することにより、前記複数の吐
出口のうちの前記溝に対応する選択された一部分の吐出
口を開口し、前記一部分の吐出口以外の吐出口を密閉す
る当該部材と、該部材が前記面に圧接しているときに前
記記録ヘッドに対してインクを供給することにより、前
記一部分の吐出口からインクを流出させる手段と、を有
する構成とすることにより、簡単かつコンパクトな構成
で、回復操作が必要な選択された一部分の吐出口だけに
インクを流すことができ、それによって、インク供給用
のポンプとして吐出圧力の小さいものを使用して小型化
およびコストダウンを図ることができ、かつ、回復操作
時のインク流出量を減少させてインクの無駄な消費を減
らすことができるライン型インクジェット記録装置を提
供するものである。
請求項2の発明は、上記請求項1の構成に加えて、不
完全吐出状態の吐出口を検出する吐出口検出手段を設
け、該検出手段からの情報によりインクを流出させる吐
出口を決定する構成とすることにより、インクの無駄使
いを一層低減し得るライン型インクジェット記録装置を
提供するものである。
本発明における前記溝が設けられた部材は、溝が形成
された円柱部材をフェイス面に圧接することにより部分
的にインクを流出させ、かつ、前記円柱部材を回動させ
て圧接することによりインクを流出させる吐出口を選択
するような構成、あるいは、溝が形成された板状部材を
フェイス面に圧接することにより部分的にインクを流出
させ、かつ、前記板状部材をスライドさせて圧接するこ
とによりインクを流出させる吐出口を選択するような構
成にすることが好ましい。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。
第1図は本発明によるライン型インクジェット記録装
置の一実施例を示す模式的斜視図である。
第1図において、1は給紙カセットを、2は前記給紙
カセット1に収納された用紙等の被記録材を、3は給紙
カセット1から被記録材2を1枚づつ送り出す給紙ロー
ラを、4は被記録材2を被記録材搬送系へ送り出すため
の送給ローラを、5は前記送給ローラ4と協働するピン
チローラを、それぞれ示す。
6は被記録材搬送系の手前に配置された山形の受け止
めガイドを示し、該受け止めガイド6は、被記録材搬送
系の手前で、前記給紙カセット1から送り出されてくる
被記録材2の先端部を一旦受け止めてループ状に保持す
ることにより、被記録材2の先端部を搬送方向と直交す
る方向に一線に揃えるレジスト動作を行うものである。
前記被記録材搬送系において、7は送り込まれてくる
被記録材2を搬送するための無端ベルトを、8は前記無
端ベルト7を張架するため所定の複数位置に配置された
アイドルローラを、9は前記無端ベルト7に所定の張力
を付与するためのテンションローラを、10は前記無端ベ
ルト7を駆動するためのベルト駆動ローラを、11は前記
ベルト駆動ローラ10を駆動するためのモータを、それぞ
れ示す。
また、図示の記録装置においては、被記録材搬送系の
入口部の上下に一対の帯電器12、12が配置されており、
該帯電器12、12の前後にはピンチローラ13Aおよび13Bが
配置されている。
前記ピンチローラ13Aおよび13Bは、それぞれ、無端ベ
ルト7を介してアイドルローラ8、8に圧接されてい
る。
このような構成により、無端ベルト7の表面は除電さ
れているが、用紙やプラスチック薄板等の被記録材2の
方は、前記帯電器12によって帯電され、被記録材2と搬
送ベルト(無端ベルト)7との間に電位差が生じる。
したがって、被記録材2は、前記ピンチローラ13A、1
3Bによって搬送ベルト7に圧接されるとともに、該搬送
ベルト7にしっかりと静電吸着された状態で矢印X方向
に搬送される。
前記搬送ベルト7は、ベルト駆動ローラ10に接続され
たモータ11により、被記録材2をX方向へ移動させる
(搬送する)方向へ駆動される。
前記搬送ベルト7は、所定位置に配設された複数個の
アイドルローラ8およびテンションローラ9により、所
定の緊張度を持って引き回されている。
また、シート状の前記被記録材2は、前記帯電器12、
12の前後に配置されたピンチローラ13A、13Bにより、ベ
ルト7に圧接され、該ベルト7に対する静電吸着効果の
向上が図られている。
被記録材2は、給紙ローラ3により、給紙カセット1
から1枚づつ送り出され、送給ローラ4およびピンチロ
ーラ5に挟まれて、前述の受け止めガイド6およびピン
チローラ13Aから成るレジストローラ相当部へ導かれ
る。
前記搬送ベルト(無端ベルト)7の下側には、該搬送
ベルト7の表面上の紙粉等のゴミを除去するためのクリ
ーニングユニット14が配置されている。
前記搬送ベルト7の後端部に隣接して、記録済みの被
記録材2を積載するための排紙トレイ15が配設されてい
る。この排紙トレイ15は、前記搬送ベルト7から曲率分
離された被記録材2を受容するためのものである。
前述の被記録材搬送系の途中には記録手段が配設され
ており、該記録手段は記録ヘッド20およびインクタンク
21等で構成されている。
図示の例では、ライン型記録ヘッド20は、イエロー、
シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインクをそれぞれ
吐出するライン型ヘッド単体20A、20B、20C、20Dから成
り、個々のヘッド単体は、例えば、1mm当たり16ドット
のピッチで3456個のインク吐出口を有しており、幅216m
m幅のライン記録を順次行うことができる。
各ヘッド単体20A、20B、20C、20Dは、そのらの吐出口
列の被記録材搬送方向の間隔(ピッチ)が一定になるよ
うに、ホルダー23で固定支持されている。
前記4個のヘッド単体20A、20B、20C、20Dをホルダー
23、23で固定して構成されたヘッドユニット24は、ヘッ
ド移動手段25によって上下に移動可能になっている。
22は非記録時に記録ヘッド20の吐出口形成面(フェイ
ス面)に冠着されるキャップであり、該キャップ22はキ
ャップ移動手段26によって被記録材搬送方向(X方向)
に移動可能になっている。
前記キャップ22は、前記4個の記録ヘッド(ヘッド単
体20A、20B、20C、20D)に対応して、4個のキャップ22
A、22B、22C、22Dで構成されている。
これら4個のキャップ22A、22B、22C、22Dは、前記ヘ
ッド単体20A、20B、20C、20Dと同じ間隔で配列され、そ
れぞれのヘッド単体を同時に冠着し得るように固定支持
されている。
また、各キャップ22A、22B、22C、22Dは、その内部
に、スポンジ状のインク吸収部材を有しており、各記録
ヘッド(ヘッド単体)からのインクの空吐出を受けるよ
うに構成されている。
インクタンク21は、各ヘッド単体20A、20B、20C、20D
に対応する色のインクを供給する4個のタンク単体21
A、21B、21C、21Dで構成されている。
各ヘッド単体20A、20B、20C、20Dと各タンク単体21
A、21B、21C、21Dは、それぞれ、対応するインク供給チ
ューブ28A、28B、28C、28Dで接続されている。
ここで、インクタンク21A、21B、21C、21D内の水頭
は、各ヘッド単体20A、20B、20C、20Dの吐出口形成面
(フェイス面)より、所定高さだけ低く保たれており、
インクは毛細管現象によりインク供給チューブ28A、28
B、28C、28Dを介して各ヘッド単体へ供給される。
記録ヘッド20のインク吐出の回復動作はポンプ29で該
記録ヘッド20にインクを送り込むことによって行われ
る。
前記ポンプ29は前記インクタンク21のタンク単体21
A、21B、21C、21Dごとに設けられ、図示の例では、4個
のタンク単体21A、21B、21C、21Dのそれぞれに対応して
4個のポンプ29A、29B、29C、29Dが設けられている。
前記搬送ベルト(無端ベルト)7は、前記記録ヘッド
20により被記録材2に対する記録が行われる記録領域に
おいて、その裏面(図示の例では下面)から、ベルト支
持部材30によって支持されている。
第1図のインクジェット記録装置の全体構成におい
て、31は前記モータ11のモータドライバを、38は前記記
録ヘッド20に対し選択的に記録信号を供給するためのヘ
ッドドライバを、33は前記帯電器12、12を駆動するため
の帯電器ドライバを、34は給紙系モータに駆動信号を供
給するためのモータドライバを、35は記録時のインク供
給あるいは吐出回復時の空吐出を行う際に前記ポンプ29
を駆動制御するポンプドライバを、それぞれ、示す。
以上の構成を有する記録装置全体の動作は、CPU機能
を備えた制御回路36によって制御される。
第2図は第1図中のキャップ22の縦断面図であり、第
3図は第2図中の線III-IIIに沿った横断面図であり、
第4図は第2図のキャップ22の平面図であり、第5図は
第2図のキャップ22の内部に支持された溝付きゴムロー
ラを示す斜視図である。
第2図〜第4図において、キャップ22は上面に開口41
を有するケース42で形成され、その内部に、スポンジ状
のインク吸収部材43および上下動可能な溝付きゴムロー
ラ44が収納保持されている。
開口41の周囲には、ライン型記録ヘッド20が当接した
時、そのフェイス面(インク吐出口が形成された面)45
の周囲に密着されてキャップ22内を密閉するためのシー
ル部材46が装着されている。
前記溝付きゴムローラ44は、不図示の駆動源によりキ
ャップ22内で上下に移動され、上昇位置では、前記フェ
イス面45に設けられた吐出口列に圧接され、下降位置で
は、該フェイス面45から所定間隔Sだけ離間する。
また、前記溝付きゴムローラ44は不図示の駆動源によ
り回動可能であり、その回動位置も制御することができ
る。
第5図は前記溝付きゴムローラ44の斜視図であり、同
図において、ゴムローラ44の表面には所定リードで螺旋
溝47が形成されている。
この溝付きゴムローラ44は、吐出口選択手段を構成す
るものであり、その回動位置を調整することにより、い
ずれの吐出口に対しても選択的に溝部47を合わせ得るよ
うに構成されている。
すなわち、吐出回復時、溝47に合った吐出口は、開口
されてインクを吐出できる状態になるが、溝に合わない
吐出口は、ローラ表面で密閉されてインク不吐出状態に
なり、したがって、溝付きゴムローラ44の回動位置を調
整することにより、該ローラをフェイス面に密着させた
時(吐出回復時など)のインク吐出可能な吐出口を選択
することができる。
第2図および第3図において、キャップ22には、キャ
ッピングされたライン型記録ヘッド20のフェイス面45か
ら吐出された飛翔インク滴の通過面内に向けて、平行光
線を照射する発光素子(レーザーダイオード)48が設け
られ、その反対側には前記平行光線を受光するための受
光素子(フォトダイオード)49が設けられている。
前記発光素子48および前記受光素子49とも、それぞれ
のドライバ回路51および52を介して、制御回路36(第1
図)と接続されている。
こうして、前記平行光線がインク滴を通過する際の光
の散乱による、前記受光素子49の出力変動を検知するこ
とにより、インク吐出の有無または程度を検出し得る吐
出口検出手段が構成されている。
前記平行光線の光路Cは、前記溝付きゴムローラ44が
フェイス面45から離反した時に形成される、該ローラ44
と該フェイス面45との間の空間内に設けられている。
また、前記キャップ22の底部近くには、インク吸収部
材43からの排インクを不図示の排インクタンクへ導くた
めの排インクチューブ53が接続されている。
以上第2図〜第5図について説明したキャップ22およ
び記録ヘッド20の構成は、第1図のように複数の記録ヘ
ッド20A〜20Dおよび複数のキャップ22A〜22Dを有する記
録装置の場合は、個々のキャップおよび個々の記録ヘッ
ド(ヘッド単体)において、それぞれ、実質上同じ態様
で実施されることになる。
以上により、ライン型記録ヘッド20により、被記録材
2上にインクを吐出して記録を行うライン型インクジェ
ット記録装置において、非記録時に記録ヘッド20にイン
クを供給するインク供給手段21、28、29と、複数の吐出
口のうち選択された一部分の吐出口だけからインクを流
出させる吐出口選択手段44と、不完全吐出状態の吐出口
を検出する吐出口検出手段48、49、51、51とを備え、前
記吐出口選択手段は、溝47が形成された円柱部材44をフ
ェイス面45に圧接することにより部分的にインクを流出
させ、かつ、前記円柱部材44を回動させて圧接すること
によりインクを流出させる吐出口を選択し、前記吐出口
検出手段からの情報によりインクを流出させる吐出口を
決定するように構成されたライン型インクジェット記録
装置が提供される。
第6図〜第9図は第1図〜第5図について説明したイ
ンクジェット記録装置の記録ヘッド20(ヘッドユニット
24)とキャップ22の動作を示す模式的側面図であり、第
10図は当該インクジェット記録装置の動作を示すフロー
チャートである。
以下、第6図〜第10図を参照して第1図〜第5図につ
いて説明した本発明によるインクジェット記録装置の動
作を説明する。
第6図は電源オフの状態を示し、記録ヘッド(各ヘッ
ド単体)20のフェイス面45は、キャップ22に密着されて
おり、各吐出口からのインクの蒸発が防止されている。
この状態から、電源がオンされると(ステップS1)、
まずヘッドユニット24(記録ヘッド20)がヘッド移動手
段25(第1図)により1mm程度持ち上げられ(ステップS
2)、第7図の状態になる。
この第7図の状態で、空吐出信号の有無を検知し(ス
テップS3)、空吐出信号がある場合には、端の吐出口か
ら順次一定の時間間隔で空吐出が行われる(ステップS
4)。
この場合、インクの吐出スピードは標準的には8m/秒
程度であり、吐出口から前記レーザービームの位置Cま
での距離は約5mmであるので、インク吐出の625μ秒後に
はインク滴の通過が検出される。
インクの吐出スピードのバラツキは1割程度であるの
で、標準遅延時間の120%以上の時間、つまり、750μ秒
以内にインク滴が検出されない場合は、その吐出口につ
いて不吐出または不完全吐出であると判定し、後述の吐
出回復動作を行なう。
回復動作に入ると、先ず、検出された吐出不良状態の
吐出口に前記溝付きゴムローラ44の溝47が一致するよう
に、該ゴムローラ44を回動させてその回動位置に固定
し、次いで、該ゴムローラ44を上昇させてフェイス面45
の吐出口列に圧接させる。
その状態でポンプ29(第1図)を駆動してインクを記
録ヘッド20へ供給すると、前記ゴムローラ44の溝47に一
致して開口された吐出口のみからインクが排出(流出)
され、選択された吐出口のみ効率良く吐出回復を行なう
ことができる。
前記吐出口の回復を行なった後、再びゴムローラ44を
フェイス面45から離して次の吐出口(または吐出口群)
の空吐出を行なって吐出不良の有無を検出し、吐出不良
の吐出口(または吐出口群)について順次前述のような
回復動作を繰返して行く。
全ての吐出口について前述の操作う行なった後、フェ
イス面45に付着した余分のインクを拭き取り、次のシー
ケンスへ進む。
次のシーケンス(ステップS5)では、第7図の状態か
ら、キャップ(キャップユニット)22をキャップ移動手
段26(第1図)によりX方向と反対の方向へ移動(退
避)させ、第8図に示すように、各記録ヘッド(ヘッド
単体20A、20B、20C、20D)の間に各キャップ22A、22B、
22C、22Dが収まり得る位置まで移動させる。
そこで、ヘッドユニット24を下降させ、第9図に示す
ように、フェイス面45(吐出口開口面)が搬送ベルト7
の表面から約1mmの距離の位置、すなわち記録位置にセ
ットされる(ステップS6)。
次に、給紙モータがオンになって(ステップS7)給紙
ローラ3(第1図)が駆動され、給紙カセット1内の被
記録材(用紙などの記録シート)2は、1枚づつピック
アップされて受け止めガイド6(第1図)に導かれ、そ
の先端はレジスト部を形成する送給ローラ4およびピン
チローラ5間に導入される。
前記レジスト部の直前に配置されたフォトセンサ(不
図示)により、被記録材2の先端が通過したか否かを検
知してレジストが終了したか否かを判断する(ステップ
S8)。
被記録材2の先端がレジスト部に達したこと、すなわ
ち、レジストが終了したことを検知すると、所定の時間
経過した後で給紙モータが停止する(ステップS9)。
この時、余分に送られた被記録材2は、山形の受け止
めガイド6の空間内でループを作り、被記録材2の腰に
より、その先端がレジスト部と倣い、被記録材前縁と搬
送方向との直交性が確保される。
次に、ベルトモータ11および帯電器12、12がオンにさ
れ(ステップS10)、被記録材2はピンチローラ13Aによ
り搬送ベルト7に圧接された状態で帯電器12、12の間へ
導かれる。
帯電器12、12は上側が+で下側が−になっており、ピ
ンチローラ13Aの直前で除電されているベルト7と被記
録材2との間で電位差が生じ、該被記録材2は静電気力
により搬送ベルト7に吸着される。
この場合、帯電器12、12を通過した後のピンチローラ
13Bの圧接により、被記録材2のベルト7表面への吸着
はより一層確実になる。
こうして、被記録材2の搬送が行なわれ、ベルトモー
タ11の起動と同期して被記録材2の送りをカウントしな
がら、ステップS11で記録が行われる。複数の記録ヘッ
ドを使用する場合は、該被記録材2の先端が各ヘッド単
体に到達した各時点から、各色の記録が順次行われる。
記録が終了した被記録材2は、搬送ベルト7の後端部
から曲率分離されて排紙トレイ15に排出される。
被記録材2の排出(排紙)が終了する(ステップS1
2)と、ベルトモータ11および帯電器12、12がオフされ
る(ステップS13)。
ここで、次の記録を継続して行なうか否かを判断し
(ステップS14)、次の記録が行なわれない場合(記録
終了の場合)は、ステップS15へ進んでヘッドユニット2
4(記録ヘッド20)を上昇させて第8図の状態になった
後、キャップユニット22がX方向へ所定量移動して第7
図の状態に戻され(ステップS16)、然る後ヘッドユニ
ット24を下降させて(ステップS17)各ヘッド単体のフ
ェイス面45をキャップ22に密着させ、第6図のキャッピ
ング状態にする。
そこで、ステップS18で電源がオフされ、記録装置の
一連の動作を終了する。
一方、ステップS14での判断の結果、次のページの記
録などさらに記録が行われる場合(記録終了でない場
合)は、ステップS19へ進んで空吐出信号の有無を検出
し、前述の動作が繰り返し実行される。
すなわち、空吐出信号の有無の検出の結果が信号有り
の場合は、ステップS20で第9図の記録位置からヘッド
アップして第8図の状態にし、次いでステップS21でキ
ャップユニットセットをX方向に移動させて第7図の状
態にセットし、ステップSで空吐出を行なって吐出不良
の吐出口を検出し、吐出不良の吐出口のみでインクを流
出させて回復操作を実行する。
回復動作が終わると、ステップS23でキャップユニッ
トを退避させて第8図の状態にし、次いで、ステップS2
4でヘッドユニット24を記録位置へ下降させて第9図の
状態にし、然る後、前述のステップS7へ戻って給紙モー
タがオンにされ、前述の1枚目と同様の記録シーケンス
(ステップS8〜ステップS14)が繰り返される。
前記ステップS19において、空吐出信号の有無の検出
結果が信号無しの場合は、直ちにステップS7へ進んで給
紙モータがオンにされ、前述の1枚目と同様の記録シー
ケンス(ステップS8〜ステップS14)が繰り返される。
なお、前述の実施例では、吐出口選択手段として周面
に螺旋状の溝47を形成した溝付きゴムローラ44を使用し
たが、この吐出口選択手段としては、その他、フェイス
面45に圧接される表面に斜め方向の溝を形成したゴム板
等の板状部材を使用することもできる。
第11図は板状部材から成る吐出口選択手段を有するキ
ャップ22の平面図であり、第12図は第11図のキャップ22
がフェイス面45に圧接された時の縦断面図であり、第13
図は第12図の中間部の横断面図である。
第11図〜第13図において、キャップ22を構成するケー
ス42Aの上面には開口41Aが形成されており、その上には
溝付きゴム板55が搬送ベルト7の移動方向(両矢印A方
向)に摺動可能に装着されている。
このゴム板55の上面すなわち記録ヘッド20のフェイス
面45が圧接される面には、移動方向に対して所定角度傾
斜した斜め溝56が形成されている。
また、このゴム板55の前記斜め溝56を外れた片側部分
には、前記開口41Aと合わせることができる開口57が形
成されている。
前記ゴム板55を移動させてその開口57をキャップ22の
開口41Aに合わせた後、記録ヘッド20のフェイス面45を
該ゴム板55に圧接させることにより、吐出口列58を開口
41Aおよび57で開放した状態でフェイス面45をキャッピ
ングすることができる。
また、このキャッピング状態では、前述の空吐出を行
ない、前記発光素子48および前記受光素子49から成る吐
出口検出手段により、不完全吐出状態の吐出口を検出す
ることもできる。
前記溝付きゴム板55は、吐出口選択手段を構成するも
のであり、その前後方向(矢印A方向)の位置を調整す
ることにより、いずれの吐出口58に対しても選択的に溝
部56を合わせ得るように構成されている。
すなわち、吐出回復時、溝56に合った吐出口58は開口
されてインクを吐出できる状態になるが、溝56に合わな
い吐出口58はゴム板55の表面で密閉されてインク不吐出
状態になる。
こうして、溝付きゴム板55の前後位置を調整すること
により、該ゴム板55をフェイス面45に密着させた時(吐
出回復時など)のインク吐出可能な吐出口58を的確に選
択することができるように構成されている。
第11図〜第13図のキャップ22は、以上説明した点で第
2図から第5図のキャップ22と相違しているが、その他
の部分は実質上同じ構造をしており、それぞれ対応する
部分を同一番号で表示し、それらの詳細説明は省略す
る。
以上第11図〜第13図について説明したキャップ22およ
び記録ヘッド20の構成も、第1図のように複数の記録ヘ
ッド20A〜20Dおよび複数のキャップ22A〜22Dを有する記
録装置の場合は、個々のキャップおよび個々の記録ヘッ
ド(ヘッド単体)において、それぞれ、実質上同じ態様
で実施されることになる。
以上説明した各実施例によれば、回復動作を行なう際
に、複数(通常、多数)の吐出口のうち、回復操作が必
要な選択された一部分の吐出口だけにインクが流れるよ
うに構成したので、インク供給源であるポンプ29として
吐出圧の小さいものを使用することができ、小型化およ
びコストダウンを図ることができた。
また、吐出不良の吐出口を検出する吐出口検出手段4
8、49を設け、検出された吐出口あるいはその吐出口を
含む部分のみに対して回復動作を行なうことによって、
排出インクの量を減少させることができ、インクの無駄
な消費を低減することができた。
なお、上記実施例では、吐出不良の吐出口を検出し
て、その部分に対して回復動作を行なったが、場合によ
っては、吐出不良の吐出口を検出する手段(吐出口検出
手段48、49)を設けずに、ユーザーが記録画像により判
断して回復させたい吐出口を選定し、それらに対して回
復を行なう方法を採用することもできる。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなごとく、請求項1の発明によ
れば、複数の吐出口からインクを吐出するライン型記録
ヘッドを用いて被記録材上に記録を行うライン型インク
ジェット記録装置において、前記複数の吐出口の配設範
囲にわたって溝が設けられた部材であって、前記記録ヘ
ッドの前記複数の吐出口が設けられた面に対して圧接す
ることにより、前記複数の吐出口のうちの前記溝に対応
する選択された一部分の吐出口を開口し、前記一部分の
吐出口以外の吐出口を密閉する当該部材と、該部材が前
記面に圧接しているときに前記記録ヘッドに対してイン
クを供給することにより、前記一部分の吐出口からイン
クを流出させる手段と、を有する構成としたので、簡単
かつコンパクトな構成で、回復操作が必要な選択された
一部分の吐出口だけにインクを流すことができ、それに
よって、インク供給用のポンプとして吐出圧力の小さい
ものを使用して小型化およびコストダウンを図ることが
でき、かつ、回復操作時のインク流出量を減少させてイ
ンクの無駄な消費を減らすことができるライン型インク
ジェット記録装置が提供される。
請求項2の発明によれば、上記請求項1の構成に加え
て、不完全吐出状態の吐出口を検出する吐出口検出手段
を設け、該検出手段からの情報によりインクを流出させ
る吐出口を決定する構成としたので、上記効果に加え
て、吐出不良の吐出口を的確に検出して回復動作を一層
正確に制御することができ、インクの無駄使いを一層低
減し得るライン型インクジェット記録装置が提供され
る。
請求項3および請求項4の発明によれば、前記溝が設
けられた部材を、溝が形成された円柱部材をフェイス面
に圧接することにより部分的にインクを流出させ、か
つ、前記円柱部材を回動させて圧接することによりイン
クを流出させる吐出口を選択するような構成、あるい
は、溝が形成された板状部材をフェイス面に圧接するこ
とにより部分的にインクを流出させ、かつ、前記板状部
材をスライドさせて圧接することによりインクを流出さ
せる吐出口を選択するような構成にしたので、さらに簡
単かつコンパクトな構成で、効率よく、吐出不良の吐出
口を迅速かつ正確に選択することができるライン型イン
クジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるライン型インクジェット記録装置
の一実施例の模式的斜視図、第2図は第1図中のキャッ
プの縦断面図、第3図は第2図中の線III-IIIに沿った
横断面図、第4図は第2図のキャップの平面図、第5図
は第2図中の溝付きゴムローラの斜視図、第6図〜第9
図は第1図の記録装置の記録ヘッドおよびキャップの動
作を示す模式的側面図、第10図は第1図の記録装置の動
作のフローチャート、第11図は第1図中のキャップの別
の構造例の平面図、第12図は第11図のキャップの縦断面
図、第13図は第11図のキャップの中間部の横断面図であ
る。 2……被記録材、7……搬送ベルト、20……記録ヘッ
ド、20A、20B、20C、20D……ヘッド単体、21……インク
タンク、22……キャップ、24……ヘッドユニット、25…
…ヘッド移動手段、26……キャップ移動手段、29……ポ
ンプ(インク供給手段)、36……制御回路、44……溝付
きゴムローラ(吐出口選択手段)、45……フェイス面、
48、49……吐出口検出手段、55……溝付きゴム板(吐出
口選択手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/125,2/165,2/175

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の吐出口からインクを吐出するライン
    型記録ヘッドを用いて被記録材上に記録を行うライン型
    インクジェット記録装置において、 前記複数の吐出口の配設範囲にわたって溝が設けられた
    部材であって、前記記録ヘッドの前記複数の吐出口が設
    けられた面に対して圧接することにより、前記複数の吐
    出口のうちの前記溝に対応する選択された一部分の吐出
    口を開口し、前記一部分の吐出口以外の吐出口を密閉す
    る当該部材と、 該部材が前記面に圧接しているときに前記記録ヘッドに
    対してインクを供給することにより、前記一部分の吐出
    口からインクを流出させる手段と、 を有することを特徴とするライン型インクジェット記録
    装置。
  2. 【請求項2】不完全吐出状態の吐出口を検出する吐出口
    検出手段を設け、該検出手段からの情報によりインクを
    流出させる吐出口を決定することを特徴とする請求項1
    に記載のライン型インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記溝が設けられた部材は、溝が形成され
    た円柱部材をフェイス面に圧接することにより部分的に
    インクを流出させ、かつ、前記円柱部材を回動させて圧
    接することによりインクを流出させる吐出口を選択する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のライン型インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】前記溝が設けられた部材は、溝が形成され
    た板状部材をフェイス面に圧接することにより部分的に
    インクを流出させ、かつ、前記板状部材をスライドさせ
    て圧接することによりインクを流出させる吐出口を選択
    するように構成されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のライン型インクジェット記録装置。
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