JP2873215B2 - 遠赤外線放射特性を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有する発泡ポリウレタンの製造方法 - Google Patents

遠赤外線放射特性を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有する発泡ポリウレタンの製造方法

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JP2873215B2 JP35557996A JP35557996A JP2873215B2 JP 2873215 B2 JP2873215 B2 JP 2873215B2 JP 35557996 A JP35557996 A JP 35557996A JP 35557996 A JP35557996 A JP 35557996A JP 2873215 B2 JP2873215 B2 JP 2873215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠赤外線放射特性
を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫
性を有する発泡ポリウレタンの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、遠赤外線放射特性を有すると共
に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有する発
泡ポリウレタンは全く存在せず、実用に供されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、単一成分の
セラミックスを複数種混合して製造された複合セラミッ
クスを発泡ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機
で混合攪拌する混合工程において添加混入し、然る後発
泡機に投入して発泡させることにより、遠赤外線放射特
性を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防
虫性を有する発泡ポリウレタンを製造することを課題と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒径74μm
以下の角閃石20〜30重量%、マグネシア20〜30
重量%、シリカ20〜30重量%を主材とし、これに助
材としてチタン20〜30重量%を添加混合して得られ
た複合セラミックスを、発泡ポリウレタンの製造工程中
の原材料を混合機で混合攪拌する混合工程において添加
混入し、然る後発泡機に投入して発泡させるという方
法、粒径74μm以下のチタン20〜30重量%、クリ
ストバル石20〜30重量%、蛇紋石20〜30重量%
を主材とし、これに助材として亜鉛20〜30重量%を
添加混合して得られた複合セラミックスを、発泡ポリウ
レタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌する混
合工程において添加混入し、然る後発泡機に投入して発
泡させるという方法、粒径74μm以下の角閃石20〜
30重量%、マグネシア40〜60重量%、チタン10
〜15重量%を主材とし、これに助材として亜鉛10〜
15重量%を添加混合して得られた複合セラミックス
を、発泡ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機で
混合攪拌する混合工程において添加混入し、然る後発泡
機に投入して発泡させるという方法、粒径74μm以下
のマグネシア20〜30重量%、シリカ20〜30重量
%、チタン20〜30重量%を主材とし、これに助材と
して亜鉛20〜30重量%を添加混合して得られた複合
セラミックスを、発泡ポリウレタンの製造工程中の原材
料を混合機で混合攪拌する混合工程において添加混入
し、然る後発泡機に投入して発泡させるという方法、粒
径74μm以下のシリカ10〜15重量%、クリストバ
ル石20〜30重量%、蛇紋石40〜60重量%を主材
とし、これに助材としてチタン10〜15重量%を添加
混合して得られた複合セラミックスを、発泡ポリウレタ
ンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌する混合工
程において添加混入し、然る後発泡機に投入して発泡さ
せるという方法、粒径74μm以下の角閃石20〜30
重量%、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石20
〜30重量%を主材とし、これに助材としてチタン20
〜30重量%を添加混合して得られた複合セラミックス
を、発泡ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機で
混合攪拌する混合工程において添加混入し、然る後発泡
機に投入して発泡させるという方法、粒径74μm以下
の角閃石20〜30重量%、マグネシア20〜30重量
%、シリカ20〜30重量%を主材とし、これに助材と
して亜鉛20〜30重量%を添加混合して得られた複合
セラミックスを、発泡ポリウレタンの製造工程中の原材
料を混合機で混合攪拌する混合工程において添加混入
し、然る後発泡機に投入して発泡させるという方法、の
いずれかを採用することにより、上記課題を解決した。
【0005】
【発明の実施の形態】単一成分のセラミックスのうち、
マグネシアは95%の遠赤外線放射率を有すると共に、
大腸菌やブドウ状球菌に対して100%に近い抗菌率を
有するが、アンモニアや硫化水素に対する脱臭率は余り
高くなく、蛇紋石は94%の遠赤外線放射率を有すると
共に、ブドウ状球菌に対して100%に近い抗菌率を有
するが、大腸菌に対しては65%と中程度の抗菌率しか
なく、また硫化水素に対して100%の脱臭率を有する
が、アンモニアに対しては50%と中程度の脱臭率しか
有しておらず、更にシリカは、97%の遠赤外線放射率
を有すると共に、硫化水素に対して100%、アンモニ
アに対して94%の脱臭率を有するが、大腸菌およびブ
ドウ状球菌に対する抗菌率は余りないことが知られてい
る。しかしながら、単一成分のセラミックスにつき、防
カビ性を示す防カビ抵抗およびノミやダニ等の衛生害虫
に対する防虫性を示す忌避率を測定したものは存在して
いない。
【0006】本発明者は前記観点から、単一成分のセラ
ミックスにつき、遠赤外線放射率、抗菌率、脱臭率、防
カビ抵抗および忌避率につき個々に測定し、前記各測定
項目のうちいずれかの項目において優れたセラミックス
と、他のセラミックスを混合して複合セラミックスとす
れば、各セラミックスの相乗効果により、遠赤外線放射
特性、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を兼ね備
えた複合セラミックスが得られるのではないかと考え、
鋭意研究の結果本発明に使用する複合セラミックスを得
た。
【0007】本発明に使用する複合セラミックスの素材
となる単一成分のセラミックスにつき、遠赤外線放射
率、抗菌率、脱臭率、水素イオン濃度、防カビ抵抗およ
び忌避率についてそれぞれ測定したところ、表1に示す
測定値を得た。なお、前記防カビ抵抗はJIS Z 2
911による測定法により測定した。
【0008】
【表1】
【0009】表1の測定結果から、亜鉛を除く各セラミ
ックスとも遠赤外線放射率が92〜97%、また忌避率
も90〜97%でそれぞれ極めて高く、また亜鉛を含む
すべてのセラミックスの水素イオン濃度は7.9〜9.
3でいずれもアルカリ域に属すると共に、防カビ抵抗は
2〜3で中程度から高率の範囲内にあることが判った。
【0010】そして、角閃石はブドウ状球菌に対して8
2%の抗菌率を有するが、大腸菌に対しては50%と中
程度の抗菌率しかなく、またアンモニアに対して50
%、硫化水素に対して65%といずれも中程度の脱臭率
しかなく、マグネシアは大腸菌に対して100%、ブド
ウ状球菌に対して98%といずれも抗菌率が極めて高い
が、アンモニアに対して25%、硫化水素に対して45
%の低い脱臭率しかなく、更にシリカは大腸菌に対して
20%、ブドウ状球菌に対して35%の低い抗菌率しか
ないが、硫化水素に対して100%、アンモニアに対し
て94%の高い脱臭率を有することが判った。
【0011】そして、チタンは大腸菌に対しては38
%、ブドウ状球菌に対して29%の抗菌率しかなく、ア
ンモニアに対して35%、硫化水素に対して40%の脱
臭率しかなく、抗菌率および脱臭率ともに低く、クリス
トバル石は大腸菌に対して35%、ブドウ状球菌に対し
て45%の低い抗菌率しかないが、アンモニアに対して
93%、硫化水素に対して98%の高い脱臭率を有し、
また蛇紋石はブドウ状球菌に対して98%の抗菌率を有
するが、大腸菌に対しては65%と中程度の抗菌率しか
なく、硫化水素に対して100%の脱臭率を有するが、
アンモニアに対しては50%の中程度の脱臭率しかない
ことが判った。更に、亜鉛は大腸菌に対して25%、ブ
ドウ状球菌に対して30%の抗菌率しかなく、またアン
モニアに対して35%、硫化水素に対して45%の脱臭
率しかなく、抗菌率および脱臭率ともに低いことが判っ
た。
【0012】前記抗菌率および脱臭率ともに低いチタン
または亜鉛は、他のセラミックスと混合することにより
該他のセラミックスを活性化させる作用を有するため、
主材に添加混合する助材として採用できる。なお、チタ
ンが主材の一種となる場合は亜鉛が助材となる。
【0013】上記測定結果より、遠赤外線放射率、抗菌
率および脱臭率のいずれかにおいて優れたセラミックス
を3種類選択して主材とし、これらに助材としてチタン
または亜鉛、あるいはチタンを主材の一種とする場合は
助材として亜鉛を添加混入することにより、遠赤外線放
射特性を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性およ
び防虫性を有する複合セラミックスを得た。
【0014】以下本発明方法に使用する複合セラミック
スの製造方法について詳細に説明する。前記複合セラミ
ックスを構成する各単一成分のセラミックスの粒径は7
4μm以下の微粉末を使用する必要があり、そしてこれ
ら各セラミックスを混合すると、各セラミックスの比
重、水分、湿度等の物理的特性が夫々異なると共に、主
材および混合材となる前記各セラミックスは粒径が74
μm以下の微粉末であるため、凝集化が安易に作用し
て、前記各セラミックスを均一に混合することは極めて
容易ではない。
【0015】そこで本発明者は、前記主材および助材と
なる各セラミックスを所定混合率により混合機に投入し
て混合攪拌した後、その混合物を粉砕機に投入して粉砕
し、そして更に、前記粉砕したものを再び混合機に投入
して混合攪拌し、その後また粉砕機に投入して粉砕する
という工程を順次約30分間繰返すという手段を採用す
ることにより、主材および助材となる各セラミックスを
均一に混合した複合セラミックスを製造することができ
た。
【0016】そして、前記均一に混合された複合セラミ
ックスの化学特性の安定化を図るため、該複合セラミッ
クスを200〜500℃の仮焼温度で焼成機により焼成
して、本発明方法に使用する複合セラミックスとするの
である。
【0017】すなわち、粒径74μm以下の角閃石20
〜30重量%、マグネシア20〜30重量%、シリカ2
0〜30重量%を主材とし、これに助材としてチタン2
0〜30重量%を添加混合して得られた複合セラミック
ス、あるいは粒径74μm以下のチタン20〜30重量
%、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石20〜3
0重量%を主材とし、これに助材として亜鉛20〜30
重量%を添加混合して得られた複合セラミックス、また
は粒径74μm以下の角閃石20〜30重量%、マグネ
シア40〜60重量%、チタン10〜15重量%を主材
とし、これに助材として亜鉛10〜15重量%を添加混
合して得られた複合セラミックス、更に粒径74μm以
下のマグネシア20〜30重量%、シリカ20〜30重
量%、チタン20〜30重量%を主材とし、これに助材
として亜鉛20〜30重量%を混合して得られた複合セ
ラミックス、そして、粒径74μm以下のシリカ10〜
15重量%、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石
40〜60重量%を主材とし、これに助材としてチタン
10〜15重量%を添加混合して得られた複合セラミッ
クス、そしてまた粒径74μm以下の角閃石20〜30
重量%、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石20
〜30重量%を主材とし、これに助材としてチタン20
〜30重量%を添加混合して得られた複合セラミック
ス、そして更に、粒径74μm以下の角閃石20〜30
重量%、マグネシア20〜30重量%、シリカ20〜3
0重量%を主材とし、これに助材として亜鉛20〜30
重量%を添加混合して得られた複合セラミックスの遠赤
外線放射率、抗菌率、脱臭率、防カビ性を示す防カビ抵
抗およびノミやダニ等の衛生害虫に対する防虫性を示す
忌避率をそれぞれ測定したところ、それぞれよい測定結
果が得られた。
【0018】そして、表2に示す最も好ましい各セラミ
ックスの混合比率で混合した複合セラミックスにつき、
前記測定項目の測定をしたところ、表3に示すような測
定値が得られた。なお、表2の最も好ましい各混合比率
で得られた複合セラミックスを、それぞれ複合セラミッ
クスA〜Eとして、表3にもこれを適用した。
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】前記表3の測定結果から、複合セラミック
スA〜Gのいずれも、遠赤外線放射率は91〜94%と
極めて高く、そして抗菌率が92〜96%、脱臭率も9
1〜94%と極めて高く、また防カビ抵抗は2〜3で中
程度から高率の範囲内にあり、更にノミやダニ等の衛生
害虫に対する防虫性を示す忌避率も90〜93%と非常
に高いことが判った。
【0022】そして、前記各複合セラミックスA〜Gの
水素イオン濃度は、前記のように200℃〜500℃の
仮焼温度で焼成されているので、表3に示すようにpH
8.1〜8.9で非常に安定したアルカリ性状を呈し、
水素イオン濃度の経時変化がない。更に、これら複合セ
ラミックスはこれを構成する単一成分の各セラミックス
が保有する遠赤外線放射によって、前記各セラミックス
間の粒間(異なるセラミックスとの間)に電界エネルギ
ー(陽イオン)を発生する機能を有する複合セラミック
スになる。前記複合セラミックスがアルカリ性状を呈す
るのは、その焼成加工中に不純物がガス化されるので、
単一成分のセラミックスよりもアルカリ性に移行するか
らである。
【0023】更に、前記表3から前記複合セラミックス
は、陽イオンを有する複合セラミックスであり、アルカ
リ域の水素イオンになり、1年以上という長時間に亘っ
て経時変化がなく安定しており、その結果該複合セラミ
ックスは遠赤外線放射特性を有する外に、抗菌性、脱臭
性、防カビ性および防虫性を兼ね備えていることが判っ
た。
【0024】すなわち、複合セラミックスの抗菌メカニ
ズムは、大腸菌、ブドウ状球菌等の一般生菌の表層
(壁)は陰イオンであって、そのため中性域(pH7.
0〜7.5)でしか生息が不可能であるが、前記複合セ
ラミックスの最大の特性として遠赤外線放射によって陽
イオンを発生するので、陰イオンである菌体の表層
(壁)が、前記複合セラミックスの陽イオンによって破
壊されると同時に、菌体蛋白質が変性して、呼吸困難と
なって死滅するのである。
【0025】また、アンモニアおよび硫化水素等に対す
る複合セラミックスの脱臭メカニズムは、物理的吸着ま
たは化学的吸着等の一般的作用ではなく、遠赤外線放射
に基づく分解作用のため飽和状態にならないので、抗菌
力と同様に、脱臭力を半恒久的に有すると共に、毒性を
も有していない。
【0026】更に、前記複合セラミックスは、遠赤外線
放射によって発生する陽イオンによってカビの発生また
は増殖を阻止し、防カビの機能を果たす。また、ノミや
ダニ等の衛生害虫も、前記一般生菌と同様、該複合セラ
ミックスの陽イオンによってその発生が阻止されると共
に、衛生害虫が寄り付かず防虫性を有する。
【0027】次に、前記製造方法により製造された複合
セラミックスを、公知の発泡ポリウレタン製造工程中の
原材料を均一に混合するため、混合機に入れて混合攪拌
する混合工程において添加混入する。
【0028】すなわち、好ましくは発泡ポリウレタンの
主原料となるポリオール85〜88重量%に対して、助
剤となるフロン−11等の発泡剤1〜4重量%、メチレ
ンクロライト等の安定剤1〜2重量%、モノアミン等の
触媒剤1〜2重量%を添加混合し、更に前記複合セラミ
ックス5〜15重量%を添加混入することが好ましい
が、特に好ましくは前記主原料であるポリオール87重
量%に対して助剤となる発泡剤3重量%、安定剤1重量
%、触媒剤1重量%を添加混入し、更に前記複合セラミ
ックス8重量%を添加混入することが推奨される。
【0029】そして、前記混合機において均一に混合攪
拌された前記複合セラミックスを添加混入した原材料を
公知の発泡ポリウレタンの製造に使用する発泡機に投入
して発泡させることにより、本発明発泡ポリウレタンを
製造する。そして、前記製造された発泡ポリウレタンは
用途に応じて切断される。
【0030】前記本発明製造方法により製造された発泡
ポリウレタンと汎用発泡ポリウレタンの物性を比較した
表を表4に示す。なお、表4の本発明発泡ポリウレタン
の計測値は、前記各複合セラミックスA〜Gを、前記表
2に示す最も好ましい混合比率でそれぞれ前記原材料に
添加混入して製造した各発泡ポリウレタンの平均値を示
した。
【0031】
【表4】
【0032】また、本発明製造方法により製造された発
泡ポリウレタンと汎用発泡ポリウレタンの遠赤外線放射
率、抗菌率、脱臭率、水素イオン濃度、防カビ抵抗、忌
避率及び熱伝導率の特性について測定した結果を表5に
示す。なお、表5の本発明発泡ポリウレタンの計測値
は、前記各複合セラミックスA〜Gを、前記表2に示す
特に好ましい混合比率でそれぞれ前記各材料に添加混入
して製造した各発泡ポリウレタンの平均値を示した。
【0033】
【表5】
【0034】前記表4の測定結果より、本発明製造方法
により製造された発泡ポリウレタンは、原材料に汎用発
泡ポリウレタンの材料にはない複合セラミックスが添加
されているため、汎用発泡ポリウレタンに比して物性的
にやや劣るが、その差は極めて僅かで、汎用発泡ポリウ
レタンと何等遜色ないことが判った。
【0035】更に、前記表5の測定結果より、本発明製
造方法により製造された発泡ポリウレタンは、遠赤外線
放射率が93%で極めて高く、大腸菌に対して93%、
ブドウ状球菌に対して94%の高い抗菌率を有し、アン
モニアに対して89%、硫化水素に対して92%の高い
脱臭率を有し、更に水素イオン濃度も7.7でアルカリ
域に属し、防カビ抵抗も3で高率であり、然もノミやダ
ニ等の衛生害虫に対する防虫性を示す忌避率も93%で
高く、また熱伝導率も1.2Cal/sec・cm・℃
であった。すなわち、本発明製造方法によって得られた
発泡ポリウレタンは、遠赤外線放射特性を有すると共
に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有するこ
とが判った。
【0036】これに対して、汎用発泡ポリウレタンの遠
赤外線放射率は53%で前記本発明による発泡ポリウレ
タンよりもかなり放射率が低く、また水素イオン濃度は
8.7で前記本発明による発泡ポリウレタンよりもかな
りアルカリ域に属している。熱伝導率は1.5Cal/
sec・cm・℃で前記本発明による発泡ポリウレタン
に比べて熱伝導率がよい。しかしながら、その熱伝導率
の違いは極めて僅かである。而して、汎用発泡ポリウレ
タンには本発明製造方法により得られた発泡ポリウレタ
ンが有する遠赤外線放射特性はあまりなく、抗菌性、脱
臭性、防カビ性および防虫性は全く有していないことが
判った。
【0037】前記のような特性を有する本発明製造方法
によって得られた発泡ポリウレタンは、畳床材として使
用することにより、特に大腸菌やノミやダニ等の衛生害
虫の発生を阻止し、更にカビの発生も阻止することがで
きる。
【0038】また、前記本発明製造方法によって得られ
た発泡ポリウレタンを断熱材あるいは壁下地材として使
用することにより、カビの発生を阻止すると共に、結露
の発生がほとんどない。
【0039】更に、従来の汎用発泡ポリウレタンを用い
たマット、座布団や自動車の内装材が不衛生で衛生害虫
の発生やカビ発生の温床となっていたものが、前記本発
明製造方法によって得られた発泡ポリウレタンをマッ
ト、座布団の芯材あるいは自動車の内装材として用いる
ことにより、その抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫
性により、極めて衛生的で臭いもなく、衛生害虫やカビ
の発生も阻止され、然も遠赤外線の作用により人体の血
流の促進が図られる。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述のようであるから、発泡ポ
リウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌す
る混合工程において、遠赤外線放射特性を有すると共
に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有する複
合セラミックスの微粉末を添加混入して原材料と混合攪
拌し、然る後従来公知の発泡機に投入して発泡させるこ
とにより、遠赤外線放射特性を有すると共に、抗菌性、
脱臭性、防カビ性および防虫性を有する発泡ポリウレタ
ンが、極めて簡単に、且つ従来の発泡ポリウレタン製造
ラインをそのまま用いて製造できる。また、本発明製造
方法によって得られた発泡ポリウレタンは、遠赤外線放
射特性を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性およ
び防虫性を有するので、畳床材として使用することによ
り、特に大腸菌やノミやダニ等の衛生害虫の発生を阻止
し、カビの発生も阻止することができ、また、断熱材あ
るいは壁下地材として使用することにより、カビの発生
を阻止すると共に、結露の発生がほとんどない。更に、
マットや座布団の芯材、あるいは自動車の内装材として
用いることにより、抗菌性、脱臭性を有するため衛生的
で臭いもなく、衛生害虫やカビの発生もなく、遠赤外線
の作用により人体の血流の促進が図られ、健康面におい
ても優れているという効果を有する。その他、本発明製
造方法によって得られた発泡ポリウレタンは、種々の用
途に使用することができ、遠赤外線放射特性、抗菌性、
脱臭性、防カビ性および防虫性を、発泡ポリウレタンの
用途に応じて夫々発揮することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C04B 35/00 - 35/84 A01N 59/00,61/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径74μm以下の角閃石20〜30重量
    %、マグネシア20〜30重量%、シリカ20〜30重
    量%を主材とし、これに助材としてチタン20〜30重
    量%を添加混合して得られた複合セラミックスを、発泡
    ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌
    する混合工程において添加混入し、然る後発泡機に投入
    して発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性を有
    すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を
    有する発泡ポリウレタンの製造方法。
  2. 【請求項2】粒径74μm以下のチタン20〜30重量
    %、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石20〜3
    0重量%を主材とし、これに助材として亜鉛20〜30
    重量%を添加混合して得られた複合セラミックスを、発
    泡ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪
    拌する混合工程において添加混入し、然る後発泡機に投
    入して発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性を
    有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性
    を有する発泡ポリウレタンの製造方法。
  3. 【請求項3】粒径74μm以下の角閃石20〜30重量
    %、マグネシア40〜60重量%、チタン10〜15重
    量%を主材とし、これに助材として亜鉛10〜15重量
    %を添加混合して得られた複合セラミックスを、発泡ポ
    リウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌す
    る混合工程において添加混入し、然る後発泡機に投入し
    て発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性を有す
    ると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有
    する発泡ポリウレタンの製造方法。
  4. 【請求項4】粒径74μm以下のマグネシア20〜30
    重量%、シリカ20〜30重量%、チタン20〜30重
    量%を主材とし、これに助材として亜鉛20〜30重量
    %を添加混合して得られた複合セラミックスを、発泡ポ
    リウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌す
    る混合工程において添加混入し、然る後発泡機に投入し
    て発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性を有す
    ると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有
    する発泡ポリウレタンの製造方法。
  5. 【請求項5】粒径74μm以下のシリカ10〜15重量
    %、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石40〜6
    0重量%を主材とし、これに助材としてチタン10〜1
    5重量%を添加混合して得られた複合セラミックスを、
    発泡ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合
    攪拌する混合工程において添加混入し、然る後発泡機に
    投入して発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性
    を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫
    性を有する発泡ポリウレタンの製造方法。
  6. 【請求項6】粒径74μm以下の角閃石20〜30重量
    %、クリストバル石20〜30重量%、蛇紋石20〜3
    0重量%を主材とし、これに助材としてチタン20〜3
    0重量%を添加混合して得られた複合セラミックスを、
    発泡ポリウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合
    攪拌する混合工程において添加混入し、然る後発泡機に
    投入して発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性
    を有すると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫
    性を有する発泡ポリウレタンの製造方法。
  7. 【請求項7】粒径74μm以下の角閃石20〜30重量
    %、マグネシア20〜30重量%、シリカ20〜30重
    量%を主材とし、これに助材として亜鉛20〜30重量
    %を添加混合して得られた複合セラミックスを、発泡ポ
    リウレタンの製造工程中の原材料を混合機で混合攪拌す
    る混合工程において添加混入し、然る後発泡機に投入し
    て発泡させることを特徴とする遠赤外線放射特性を有す
    ると共に、抗菌性、脱臭性、防カビ性および防虫性を有
    する発泡ポリウレタンの製造方法。
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