JP2872919B2 - 鉄道車両の横振れ制振用ダンパおよび制振システム - Google Patents

鉄道車両の横振れ制振用ダンパおよび制振システム

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JP2872919B2
JP2872919B2 JP26117394A JP26117394A JP2872919B2 JP 2872919 B2 JP2872919 B2 JP 2872919B2 JP 26117394 A JP26117394 A JP 26117394A JP 26117394 A JP26117394 A JP 26117394A JP 2872919 B2 JP2872919 B2 JP 2872919B2
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健一 葛西
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治彦 川崎
保男 露木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄道車両の車体に発
生する横振れを制振するセミアクティブ制御の制振用ダ
ンパ、および当該ダンパを使用した制振システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等にあっては、車体に生
じる上下振動を単に減衰して吸収するだけでは充分な乗
心地が得られないとの理由から、より一層の乗心地の向
上を図るために車体の挙動を検出して積極的に正しい姿
勢に補正する所謂アクティブ制御の減衰力可変ダンパが
用いられるようになってきた。
【0003】しかし、このようなアクティブ制御の減衰
力可変ダンパは、パワー源であるポンプや特殊の制御バ
ルブ類を必要とし、しかも、それらを制御するコントロ
ーラ自体も複雑となるので高価につくばかりか、パワー
源をもっているがために誤動作を起こした場合に却って
乗心地を害することになる。
【0004】そこで、昨今にあっては、パワー源を用い
ることなく車体振動の振幅や周波数に応動して減衰力制
御を行う所謂セミアクティブ制御の減衰力可変ダンパが
注目されるようになってきた。
【0005】このセミアクティブ制御の減衰力可変ダン
パは、ハード面およびソフト面の両面でシンプルなかた
ちになるので、運行上およびメンテナンスの上で使い易
いという利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その反面、こ
のようなセミアクティブ制御の減衰力可変ダンパを、鉄
道車両の横振れ防止用としてそのまま適用しようとした
場合には、自動車と相違して制振側の車体マスが極めて
大きいために下記のような問題点を生じる。
【0007】すなわち、台車が車体と同方向により速い
速度で横に振れたときにもダンパが動作して減衰力を発
生することから、台車が車体を押して当該車体の横振れ
を抑えることなく却って増長するように作用する。
【0008】また、そればかりでなく、車体に発生した
横振れの振幅の大きさや周波数の高低に伴って小まめに
減衰力を可変制御してやらなければならないので、バル
ブ類のオン・オフ操作が頻繁になって耐久性の点で劣
る。
【0009】しかも、何等かの理由で減衰力の可変制御
が不能になったときに台車と車体の慣性でダンパがスト
ローク端まで急激に作動し、当該ストローク端で大きな
衝撃力を発生することになる。
【0010】したがって、この発明の目的は、鉄道車両
のように振動発生側の台車と制振側の車体マスが極めて
大きいものであっても、これを効果的に制振することの
できる横振れ制振用のセミアクティブ制御ダンパ、およ
び当該ダンパを使用した制御システムを提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、この発
明において、台車と車体との間に介装されるストローク
センシングシリンダと、このストロークセンシングシリ
ンダのヘッド側室からロッド側室に向う作動流体の流れ
のみを許容する流路と、サクションバルブを通してスト
ロークセンシングシリンダのヘッド側室に通じるリザー
バと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路中に介装し
た圧側用のアンロードバルブと、同じくロッド側室をヘ
ッド側室に連通する流路中に介装した伸側用のアンロー
ドバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した減
衰力制御回路とを備え、上記減衰力制御回路に複数の減
衰力発生要素を直列に配置すると共に、それぞれの減衰
力発生要素をバイパス制御する開閉バルブを並設し、当
該開閉バルブのオン・オフ操作によって減衰力発生要素
を通る作動流体の流れを選択するようにしたダンパを用
い、ストロークセンシングシリンダで検出したダンパ信
号をダンパ変位信号とダンパ速度信号とに分け、これら
ダンパ変位信号とダンパ速度信号および車体に設けた検
知手段からの車体速度信号とに基づいて減衰力制御回路
で発生する最適値に最も近い減衰力値をコンンピュータ
で演算し、この演算結果に合うように減衰力発生要素に
並設したバイパス制御用の開閉バルブのオン・オフ制御
を行う一方、上記検知手段からの車体速度信号によりそ
のときの車体の振れ方向をコンピュータで判断して圧側
用および伸側用のアンロードバルブを選択的にオン・オ
フ制御することによって達成される。
【0012】
【作 用】すなわち、上記した構成をとったことによ
り、制振用ダンパのダンパ本体を構成するストロークセ
ンシングシリンダは、サクションバルブと、ヘッド側室
からロッド側室に向う作動流体の流れのみを許容する流
路との働きによって、伸長および圧縮動作の何れにあっ
てもロッド側室の作動流体を減衰力制御回路とリザーバ
を通して循環させる一方向流れのダンパとして作用す
る。
【0013】これにより、ストロークセンシングシリン
ダのピストンとピストンロッドの断面積比を2:1にと
ることにより、当該ストロークセンシングシリンダの伸
縮動作に伴って減衰力制御回路に押し出されてくる作動
流体の流量は、伸長側と圧縮側とで同じとなる一方、制
振用ダンパにおける圧側用のアンロードバルブと伸側用
のアンロードバルブは、車体に設けた検知手段からの車
体速度信号に基づいて当該車体の振れ方向をコンピュー
タで判断し、そのときの車体の振れ方向に応じて伸縮動
作するストロークセンシングシリンダの動作方向と反対
に選択的に切り換えられる。
【0014】すなわち、車体の振れ方向によってストロ
ークセンシングシリンダが伸長動作するときには、コン
ピュータからの切換信号により圧側用のアンロードバル
ブがオンの位置に切り換えられてヘッド側室をリザーバ
に連通し、逆に、ストロークセンシングシリンダが圧縮
動作するときには、コンピュータからの切換信号により
伸側用のアンロードバルブがオンの位置に切り換えられ
てロッド側室をヘッド側室に連通する。
【0015】かくして、車体側の振れ方向に対応してス
トロークセンシングシリンダが伸縮動作する通常の横振
れ発生時にあっては、当該ストロークセンシングシリン
ダからのダンパ信号と検知手段からの車体速度信号に基
づいてコンピュータが車体の横振れ状態を判定する。
【0016】そして、この判定結果に基づいてコンピュ
ータが最適値に最も近い減衰力値を演算し、この演算結
果に合うように開閉バルブを切換制御することで減衰力
制御回路の発生減衰力を制御して車体の横振れを効果的
に制振する。
【0017】しかも、上記において、ストロークセンシ
ングシリンダが作動端に達するような事態が生じると、
当該ストロークセンシングシリンダからのダンパ信号に
よってこれをコンピュータが判断し、開閉バルブをオン
・オフ制御して減衰力制御回路の発生減衰力を最大の状
態にすることにより、ストロークセンシングシリンダの
作動端での衝撃を緩和する。
【0018】それに対して、上記の制振作用時に台車が
車体と同方向により速い速度で振れたとすると、ストロ
ークセンシングシリンダの動作方向が逆転して台車の振
れが車体の横振れを増長するように作用する。
【0019】しかし、この場合には、車体の振れ方向が
変わらないにも拘わらずストロークセンシングシリンダ
の伸縮方向のみが反転するだけであるために、当該スト
ロークセンシングシリンダから押し出された作動流体
が、前記車体の振れ方向に対応してオンの位置に切り換
えられている圧側用或いは伸側用のアンロードバルブを
通して自動的にリザーバ或いはヘッド側室に逃げる。
【0020】これにより、上記したような事態の発生に
よりストロークセンシングシリンダのヘッド側室或いは
ロッド側室に生じようとする作動流体圧力が排除され、
台車の振れによって車体の横振れがさらに増長されるの
を防止する。
【0021】その結果、このような事態を、減衰力制御
用の開閉バルブのオン・オフ操作によって対処すること
なく、周波数の低い車体の横振れ方向に対応してオン・
オフ制御される圧側用と伸側用のアンロードバルブによ
り対処できるので、減衰力制御回路における開閉バルブ
のオン・オフ操作の頻度が少なくなって当該減衰力制御
回路の耐久性が著しく向上する。
【0022】また、異常事態の発生や電源のオフによる
制御不能時にあっては、車体に横振れが生じているにも
拘わらず圧側用と伸側用のアンロードバルブがオフの位
置を保つために、ストロークセンシングシリンダは、そ
の伸縮動作に伴って作動流体を常に減衰力制御回路に向
かって押し出す。
【0023】しかも、減衰力制御回路の全ての開閉バル
ブもまたオフの位置に自動的に復帰して当該減衰力制御
回路の減衰力発生要素を予め設定した状態の下に選択
し、そのような事態の発生にあっても予め設定した所定
の減衰力を確保して車体の横振れを制振することにな
る。
【0024】
【実施例】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例
を説明する。
【0025】図1において、振動発生側である台車1と
制振側である車体2の間には、この発明によるセミアク
ティブ制御用ダンパ3,4が互いに対向して水平に配置
してある。
【0026】これらセミアクティブ制御用ダンパ3,4
はその何れか一方のみであってもよいが、この実施例の
ように二本用いることによって一方の故障時にフェイル
セーフ効果を果たすことができる。
【0027】また、制振側の車体2には、当該車体2の
振動状態を検知する加速度計或いは速度計等からなる検
知器5が設けてある。
【0028】上記セミアクティブ制御用ダンパ3,4
は、図2に示すように、ストロークセンシングシリンダ
6とリザーバ7および減衰力制御回路8とからなってい
る。
【0029】ストロークセンシングシリンダ6は、シリ
ンダ9の内部を摺動自在のピストン10でヘッド側室1
1とロッド側室12とに区画し、かつ、ピストン10か
らは外部に向ってピストンロッド13が延びている。
【0030】ピスドンロッド13には、多数のスケール
メモリ14が等間隔で一列に埋め込んであり、これらス
ケールメモリ14と対向して変位センサ15を固定して
取り付けてある。
【0031】セミアクティブ制御用ダンパ3,4は、そ
れぞれオフの位置においてチェックバルブ16,17を
もつ位置を、また、オンの位置において導通位置を保つ
圧側用と伸側用の二つのアンロードバルブ18,19を
備えている。
【0032】圧側用のアンロードバルブ18は、ヘッド
側室11とリザーバ7を互いに連通する流路20の途中
に介装されており、かつ、オフの位置でヘッド側室11
からロッド側室12に向う作動流体の流れをチェックバ
ルブ16で阻止すると共に、オンの位置でヘッド側室1
1を流路20でリザーバ7に連通するように配置してあ
る。
【0033】それに対して、伸側用のアンロードバルブ
19は、圧側用のアンロードバルブ18の入口側からロ
ッド側室12に向って延びる流路21も途中に介装さ
れ、かつ、オフの位置でストロークセンシングシリンダ
6のヘッド側室11からロッド側室12に向う作動流体
の流れのみを許容すると共に、オンの位置でロッド側室
12をヘッド側室11に連通するように配設されてい
る。
【0034】また、ヘッド側室11は、サクションバル
ブ22をもつ吸込流路23によってもザーバ7に通じて
おり、かつ、ロッド側室12がフィルタ24から減衰力
制御回路8を通してリザーバ7に通じている。
【0035】減衰力制御回路8は、直列に接続した減衰
力発生要素である三つの絞り25,26,27と、これ
ら三つの絞り25,26,27の使用を選択する三個の
開閉バルブ28,29,30と、ロッド側室12をリザ
ーバ7に連通する流路31の途中に介装した減衰力発生
要素である高圧リリーフバルブ32と、さらに、絞り2
6,27の間をリザーバ7に連通する流路33の途中に
介装した同じく減衰力発生要素である低圧リリーフバル
ブ34とを備えている。
【0036】この実施例の場合、上記した開閉バルブ2
8は、絞り25,26のバイパス流路35を断続制御
し、また、開閉バルブ29,30は、絞り26,27の
バイパス流路36,37をそれぞれ断続制御すると共
に、特に、開閉バルブ30は、他の開閉バルブ28,2
9と相違してオフの位置でバイパス流路37を遮断状態
に保つように常閉のバルブで構成してある。
【0037】これにより、開閉バルブ30だけをオンの
位置に切り換えてバイパス流路37を開いてやると、バ
イパス流路35が当該バイパス流路37を通してリザー
バ7に通じることから、減衰力制御回路8は、これらバ
イパス流路35,37の流路抵抗に基づく最低の減衰力
発生状態に保たれる。
【0038】それに対して、開閉バルブ28,29をオ
ンの位置に切り換えてバイパス流路35,36を閉じて
やれば、バイパス通路37と共にバイパス流路35,3
6も閉じられた状態になって絞り25,26,27が共
に働くことから、減衰力制御回路8は、それらの圧損が
重畳されて高圧リリーフバルブ33と協同しつつ最高の
減衰力を発生する状態に切り換えられる。
【0039】一方、開閉バルブ28と併せて開閉バルブ
30を共にオンの位置に切り換えてやると、絞り26の
入口側と絞り27の出口側がバイパス流路36,37を
通して同圧になることから絞り25のみが働く。
【0040】また、図示のように開閉バルブ28,2
9,30の全てをオフの位置に保っておけば、絞り25
の入口側と絞り26の出口側がバイパス流路35を通し
て同圧になることから、低圧リリーフ34の制限下で絞
り27のみが働く。
【0041】さらに、図示の状態から開閉バルブ28,
29,30の全てをオンの位置に切り換えてやれば、絞
り27の入口側と出口側がバイパス流路37を通して同
圧となり、絞り25,26が働いて絞り25の圧損に絞
り26の圧損が加わることになる。
【0042】さらに、開閉バルブ28のみをオンの位置
に切り換えてやると、絞り26の入口側と出口側のみが
バイパス流路36を通して同圧の状態に保たれることか
ら、絞り25,27が働いて絞り25の圧損に絞り27
の圧損が加わる。
【0043】かくして、減衰力制御回路8は、開閉バル
ブ28,29,30を適宜に選択してオン・オフ操作す
ることにより減衰力を六段階に制御し得ることになる。
【0044】なお、上記における減衰力制御回路8の発
生減衰力は、絞りと開閉バルブを増減するなり或いはバ
イパス流路の構成を変えることによっても、六段階以上
或いはそれ以下にもできることは言うまでもない。
【0045】以上により、台車1の横振れによって車体
2に横方向への振れが生じてこれら台車1と車体2の間
に相対変位が生じたとすると、当該台車1と車体2の振
れ方向に対応してこれら台車1と車体2との間に介装し
たストロークセンシングシリンダ6が伸縮動作する。
【0046】ストロークセンシングシリンダ6が伸長動
作すると、リザーバ7内の作動流体をサクションバルブ
22から吸込流路23を通してヘッド側室11に吸い込
みつつ、ロッド側室12内の作動流体を減衰力制御回路
8に向いフィルタ24を通して押し出す。
【0047】反対に、ストロークセンシングシリンダ6
が圧縮動作した場合には、サクションバルブ22が閉じ
てヘッド側室11内の作動流体を流路20から伸側用の
アンロードバルブ19のチェックバルブ17を開いてロ
ッド側室12に流し、ロッド側室12からピストンロッ
ド13の侵入体積分に相当する量の作動流体をフィルタ
24を通して減衰力制御回路8に押し出す。
【0048】それ故に、減衰力制御回路8に向って押し
出される作動流体の流量は、シリンダ9の断面積をA,
ピストンロッド13の断面積をa,ストロークセンシン
グシリンダ6のストロークをLとすると、伸長動作時に
は「(A−a)×L」また圧縮動作時には「a×L」と
なる。
【0049】このことから、シリンダ9の断面積Aとピ
ストンロッド13の断面積aとの比を「A:a=2:
1」に選ぶことによって、伸長動作時と圧縮動作時に減
衰力制御回路8に向って押し出される作動流体の流量を
同じにもできるし、また、上記の比を変えることによっ
て流量比を任意に選定することもできる。
【0050】そして、これら減衰力制御回路8に向って
押し出されてきた作動流体は、前述した開閉バルブ2
8,29,30のオン・オフ操作に伴う絞り25,2
6,27の選択の下でリザーバ7に流れ、台車1と車体
2との間の相対変位に伴い所定の減衰力を発生して車体
2の横振れを効果的に抑える。
【0051】一方、ストロークセンシングシリンダ6に
設けた変位センサ15は、ピストンロッド13のスケー
ルメモリ14と協同してシリンダ9とピストンロッド1
3の相対変位を検出し、ダンパ信号Sとしてアンプ38
から出力する。
【0052】図1に戻って、上記のダンパ信号Sは、コ
ンピュータ信号変換用のセンサ信号処理回路39でプラ
スのダンパ変位信号W1(伸長側)とマイナスのダンパ
変位信号W2(圧縮側)、およびこれらダンパ変位信号
W1,W2に基づいて算出したプラスのダンパ速度信号
V1(伸長側)とマイナスのダンパ速度信号V2(伸長
側)に処理されたのちコンピュータ40に入力される。
【0053】また、車体2に設けた検出器5は、当該車
体2の振れを車体信号Tとして検出し、この車体信号T
もまた、コンピュータ信号変換用の処理回路41でプラ
スの車体速度信号U1とマイナスの車体速度信号U2に
処理されたのちにコンピュータ40に入力される。
【0054】なお、検知器5が速度計である場合には、
上記のようにして処理回路41によりプラスの車体速度
信号U1とマイナスの車体速度信号U2に処理される
が、加速度計であった場合には、処理回路41で加速度
を一旦速度に変換してからプラスの車体速度信号U1と
マイナスの車体速度信号U2に処理される。
【0055】コンピュータ40は、一方では、車体2側
の検知器5から送られてくる車体速度信号U1,U2に
よりそのときの車体2の振れ方向を判断し、バルブドラ
イバ回路42を通して圧側用或いは伸側用のアンロード
バルブ18,19に切換信号PまたはQを出力してそれ
らを選択的にオン・オフ制御する。
【0056】また、他方では、上記車体速度信号U1,
U2と共に、ストロークセンシングシリンダ6の変位セ
ンサ15から送られてくるダンパ速度信号V1,V2と
ダンパ変位信号W1,W2とに基づいて制御論理を演算
する。
【0057】そして、バルブドライバ回路42を通して
この演算結果を切換信号X,Y,Zとして出力し、これ
ら切換信号X,Y,Zによって前記セミアクティブ制御
用ダンパ3,4における減衰力制御回路8の開閉バルブ
28,29,30をオン・オフ制御する。
【0058】以上により、セミアクティブ制御用ダンパ
3,4は、台車1と車体2との間に生じた横方向の振れ
に対して以下に述べるような制御の下で動作しつつ制振
作用を行う。
【0059】ただし、上記の制御を行う際にセミアクテ
ィブ制御用ダンパ3,4は、それぞれの動作方向が逆に
なるだけで作用としては同様の機能を果たす。
【0060】したがって、一方の動作についてのみ説明
すれば他方の動作は容易に理解できることであるので、
ここでは説明の繁雑化を防ぐためにセミアクティブ制御
用ダンパ3を用いたダンパシステムについて以下に述べ
る。
【0061】[車体2が左側に振れた時]走行中に車
体2が左側に振れたとすると、検知器5から処理回路4
1を通してプラスの車体速度信号U1がコンピュータ4
0に入力される。
【0062】コンピュータ40は、このプラスの車体速
度信号U1に基づいて車体2が左側に振れていることを
判定し、圧側用のアンロードバルブ18に切換信号Pを
出力してそれをオンの位置に切り換える。
【0063】ここで、台車1が車体2よりも遅い速度で
左方に振れているか、或いは、車体2とは逆に右方に振
れたとすると、ストロークセンシングシリンダ6は伸長
側に動作して内部の作動流体を減衰力制御回路8に押し
出す。
【0064】一方、ストロークセンシングシリンダ6の
変位センサ15からは、センサ信号処理回路39を通し
てコンピュータ40にプラスのダンパ変位信号W1とプ
ラスのダンパ速度信号V1が入力される。
【0065】コンピュータ40は、上記プラスのダンパ
速度信号V1と先に述べたプラスの車体速度信号U1に
基づいてそのときのストロークセンシングシリンダ6の
伸長速度を判定し、この伸長速度から最適値に最も近い
減衰力値を演算してこれに合うように切換信号X,Y,
Zを選択的に出力して開閉バルブ28,29,30をオ
ン・オフ制御し、減衰力制御回路8の発生減衰力を適切
に制御して車体2の左方への横振れを効果的に抑える。
【0066】しかも、上記において、ストロークセンシ
ングシリンダ6が伸長端に達するような事態が生じた場
合には、変位センサ15からのプラスのダンパ変位信号
W1に基づいてこれをコンピュータ40が判断する。
【0067】そして、伸長端近傍に達した時点でコンピ
ュータ40が切換信号X,Yを出力し、開閉バルブ30
をオフの位置に保ったまま開閉バルブ28,29をオン
の位置に切り換え、減衰力制御回路8の発生減衰力を最
大値に保って伸長端での衝撃を緩和する。
【0068】このようにして、減衰力制御回路8は、ス
トロークセンシングシリンダ6の伸長速度の大小に応じ
た減衰力を発生しつつ車体2の振れを効果的に抑えるよ
うにして制振作用を行うのである。
【0069】また、車体2が左方に振れているときに、
例えば台車1がレールの狂い等により車体2の左方への
横振れ速度よりも速い速度で左方に振れたとすると、ス
トロークセンシングシリンダ6が圧縮動作して当該スト
ロークセンシングシリンダ6のヘッド側室11にも減衰
力制御回路8の発生減衰力に応じた流体圧力が発生する
ことになる。
【0070】このヘッド側室11に発生した流体圧力
は、ピストンロッド13の存在によって生じるヘッド側
室11とロッド側室12の受圧面積差によりストローク
センシングシリンダ6を伸長方向に押す力として作用
し、車体2をさらに大きく左方に振ることになるので当
該流体圧力を生じないようにする必要がある。
【0071】しかし、この場合にあっても車体2自体は
左方に振れ動いているために、検知器5からのプラスの
車体速度信号U1に基づいてコンピュータ40は圧側用
のアンロードバルブ18に切換信号Pを出力し続け、当
該圧側用のアンロードバルブ18をオンの位置に保ち続
ける。
【0072】これにより、ヘッド側室11の作動流体
は、流路20から圧側用のアンロードバルブ18を通し
てリザーバ7に逃げる。
【0073】その結果、ストロークセンシングシリンダ
6のヘッド側室11には流体圧力が発生しないことにな
り、当該ストロークセンシングシリンダ6が車体2をさ
らに大きく左方に振るのを阻止する。
【0074】[車体2が右側に振れた時]上記とは反
対に車体2が右方に振れたとすると、検知器5からマイ
ナスの車体速度信号U2がコンピュータ40に入力され
る。
【0075】このマイナスの車体速度信号U2に基づい
てコンピュータ40は、今度は、伸側用のアンロードバ
ルブ19に切換信号Qを出力してそれをオンの位置に切
り換える。
【0076】ここで、台車1が車体2よりも遅い速度で
左方に振れているか、或いは、車体2とは逆に左方に振
れたとすると、ストロークセンシングシリンダ6は圧縮
側に動作して内部の作動流体を減衰力制御回路8に向け
て押し出す。
【0077】そして、このストロークセンシングシリン
ダ6の圧縮側への動作により、変位センサ15からは、
マイナスのダンパ速度信号V2とマイナスのダンパ変位
信号W2がコンピュータ40に入力される。
【0078】コンピュータ40は、先の車体2が左側に
振れた場合と同様に、マイナスのダンパ速度信号V2と
プラスの車体速度信号U2に基づいてそのときのストロ
ークセンシングシリンダ6の圧縮速度を判定し、この圧
縮速度から最適値に最も近い減衰力値を演算してこれに
合うように切換信号X,Y,Zを選択的に出力して開閉
バルブ28,29,30オン・オフ制御し、減衰力制御
回路8の発生減衰力を適切に制御して車体2の左方への
横振れを効果的に抑える。
【0079】しかも、上記にあっても、ストロークセン
シングシリンダ6が圧縮端に達するような事態が生じる
と、変位センサ15からのマイナスのダンパ変位信号W
2によってこれをコンピュータ40が判断し、圧縮端近
傍に達した時点でコンピュータ40が切換信号X,Yを
出力して開閉バルブ30をオフの位置に保ったまま開閉
バルブ28,29をオンの位置に切り換え、減衰力制御
回路8の発生減衰力を最大値に保って圧縮端での衝撃を
緩和する。
【0080】このようにして、減衰力制御回路8は、ス
トロークセンシングシリンダ6の圧縮速度の大小に応じ
た減衰力を発生しつつ車体2の振れを効果的に抑えて少
なくするのである。
【0081】また、上記においても、台車1がレールの
狂い等により車体2の横振れ速度よりも速い速度で右方
に振れたとすると、ストロークセンシングシリンダ6は
伸長動作して当該ストロークセンシングシリンダ6のロ
ッド側室12に減衰力制御回路8の発生減衰力に応じた
流体圧力が発生する。
【0082】このロッド側室12に発生した流体圧力
は、ストロークセンシングシリンダ6を圧縮方向に押す
力として作用し、車体2の右方への振れを増長すること
になるので当該流体圧力を生じないようにする必要があ
る。
【0083】しかし、この場合にあっても車体2は右方
に振れ続けているために、検知器5からのマイナスの車
体速度信号U2基づいてコンピュータ40は、伸側用の
アンロードバルブ19に対して切換信号Qを出力し続
け、当該伸側用のアンロードバルブ19をオンの位置に
保ち続ける。
【0084】これにより、ロッド側室12の作動流体
は、流路21から伸側用のアンロードバルブ19および
流路20を通してストロークセンシングシリンダ6のヘ
ッド側室11に逃げることになり、その結果、ストロー
クセンシングシリンダ6のロッド側室12には流体圧力
が発生しないことになるので、当該ストロークセンシン
グシリンダ6が車体2をさらに大きく右方に振ることは
ない。
【0085】[電源のオフや異常事態の発生による制
御不能時]この場合にあっても、車体2の左右への振れ
に伴ってストロークセンシングシリンダ6が伸縮動作を
繰り返すことになるので、内部の作動流体は減衰力制御
回路8に向って押し出される。
【0086】しかし、電源のオフ時やスタンバイ信号の
消滅時にあっては、それと同時にコンピュータ40から
の切換信号P,Q,X,Y,Zも断たれることになるの
で、圧側および伸側用のアンロードバルブ18,19と
開閉バルブ28,29,30とは図2のオフの位置を保
つ。
【0087】これにより、ストロークセンシングシリン
ダ6から減衰力制御回路8に押し出されてきた作動流体
は、低圧リリーフバルブ34の制御下で絞り27を通し
てリザーバ7に流れ、当該絞り27の圧損で所定の減衰
力を発生しつつ通常のダンパとして働き、車体2の左右
方向への振れを制振することになる。
【0088】図3は、この発明の他の実施例を示すもの
であって、これまで述べてきた図2の実施例にあって
は、ストロークセンシングシリンダ6の圧縮動作時にお
いて、ヘッド側室11からロッド側室12に向って作動
流体を流すための流路を、外部に設けた流路20,21
と伸側用のアンロードバルブ19のオフの位置に設けた
チェックバルブ17とで構成している。
【0089】それに対して、図3の実施例では、圧側お
よび伸側用のアンロードバルブ18,19のオフの位置
に設けたチェックバルブ16,17をそれぞれ廃して当
該オフの位置をブロックポジションとしている。
【0090】そして、その代わりに、ストロークセンシ
ングシリンダ6のピストン10に対してヘッド側室11
とロッド側室12を連通する流路21aを形成し、この
流路21a中にヘッド側室11からロッド側室12に向
う作動流体の流れのみを許容するチェックバルブ17a
を配設している。
【0091】これによっても、ストロークセンシングシ
リンダ6は、圧縮動作時にサクションバルブ22を閉じ
てヘッド側室11内の作動流体を流路21aからチェッ
クバルブ17aを開いてロッド側室12に流し、かつ、
ロッド側室12からピストンロッド13の侵入体積分に
相当する量の作動流体をフィルタ24を通して減衰力制
御回路8に押し出すことになる。
【0092】かくして、図3の実施例にあっても、先の
図2の実施例の場合と同様に、ストロークセンシングシ
リンダ6が一方向流れのダンパとして作用することにな
るのである。
【0093】なお、上記した図2および図3の各実施例
にあっては、ストロークセンシングシリンダ6としてス
ケールメモリ14をピストンロッド13に直に埋め込ん
で設けた場合を例にとって説明してきたが、当該スケー
ルメモリ14は、ストロークセンシングシリンダ6に外
装して設けても何等差し支えない。
【0094】また、減衰力制御回路8に対して介装した
絞り25,26,27と開閉バルブ28,29,30、
およびバイパス流路35,36,37とからなる減衰力
制御機構は、必ずしも図2,3の実施例のようにして六
段階に切換制御する必要はなく、それらを増減するなり
またはバイパス流路の結合手段を変えることによって六
段階以上にも或いはそれ以下にしてもよいことは言うま
でもない。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の発明によ
れば、ダンパ本体としてストロークセンシングシリンダ
を用いたことにより、当該ストロークセンシングシリン
ダからのダンパ信号を用いて減衰力制御回路の発生減衰
力を直接制御することができ、したがって、減衰力制御
回路の発生減衰力を常に適切に制御して効果的に車体の
横振れを抑えることができる。
【0096】また、減衰力制御回路とは別個にストロー
クセンシングシリンダのアンロードとオンロードの切り
換えを行う圧側用と伸側用のアンロードバルブを設けた
ことにより、これらアンロードバルブを予め車体の振れ
方向に応じて伸縮動作するストロークセンシングシリン
ダの動作方向と反対に選択的にオンの位置に切り換えて
おくことで、台車が車体と同方向により速い速度で振れ
て車体側の振れを増長するような事態が生じたとして
も、減衰力制御回路をこれらアンロードバルブで自動的
にアンロード状態にして台車の振れにより車体側の振れ
が増長されるのを防止することができる。
【0097】しかも、上記のような事態の発生時にあっ
ても減衰力制御回路の発生減衰力を切り換えてこれに対
処することなく、振動周波数の低い車体側の振れ方向に
よってこれらアンロードバルブをオン・オフ制御してや
ればよいので、減衰力制御用のバルブ類のオン・オフ切
り換えの頻度が少なくなって耐久性をも向上させること
ができる。
【0098】請求項2の発明によれば、上記の効果に加
えて、電源オフや異常発生による制御不能時にあって
も、アンロードバルブと共に減衰力制御回路の複数の減
衰力発生要素をバイパス制御する開閉バルブも全て自動
的にオフの位置に復帰し、制御開始前の常開および常閉
の状態に戻る。
【0099】これにより、少なくとも常閉の開閉バルブ
でバイパス制御される減衰力発生要素が作動状態となっ
て車体の振れを抑制し、このような事態の発生に際して
も通常のダンパとして作用してフェールセーフ効果を果
たすことができる。
【0100】請求項3の発明によれば、上記の効果に加
えて、ストロークセンシングシリンダのヘッド側室をロ
ッド側室に連通する流路を伸側用のアンロード流路を利
用して構成することができるという利点を有する。
【0101】また、請求項4の発明によれば、上記スト
ロークセンシングシリンダのヘッド側室をロッド側室に
連通する流路長を短くして、当該流路を流れる作動流体
の流路抵抗を小さくできるという利点を発揮し得る。
【0102】さらに、請求項5の発明によれば、ストロ
ークセンシングシリンダからのダンパ速度信号とダンパ
変位信号、および車体側に設けた検知手段からの車体速
度信号を用い、コンピュータによって減衰力制御回路の
各開閉バルブと圧側用および伸側用のアンロードバルブ
を選択的にオン・オフ制御して上記した請求項1の効果
を適切にかつ自動的に発揮し得ることになる。
【0103】かくして、鉄道車両の横振れ制振用として
の使用に適したダンパシステムとすることができるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を用いた鉄道車両の横振れ制振用ダン
パシステムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】同上の横振れ制振用ダンパシステムに使用する
ダンパの構成例を示す回路図である。
【図3】同上のダンパの他の構成例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1 台車 2 車体 3 セミアクティブ制御用ダンパ 5 車体側速度の検知手段である検知器 6 ストロークセンシングシリンダ 7 リザーバ 8 減衰力制御回路 11 ヘッド側室 12 ロッド側室 14 スケールメモリ 15 変位センサ 18 圧側用のアンロードバルブ 19 伸側用のアンロードバルブ 22 サクションバルブ 23 吸込流路 25,26,27 減衰力発生要素である絞り 28,29,30 バイパス制御用の開閉バルブ 32 減衰力発生要素である高圧リリーフバルブ 34 減衰力発生要素である低圧リリーフバルブ 39 センサ信号処理回路 40 コンピュータ 41 処理回路 42 バルブドライバ回路 S ダンパ信号 T 車体信号 U1,U2 車体速度信号 V1,V2 ダンパ速度信号 W1,W2 ダンパ変位信号 P 圧側用のアンロードバルブに対する切換信号 Q 伸側用のアンロードバルブに対する切換信号 X,Y,Z 開閉バルブに対する切換信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴨下 庄吾 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 葛西 健一 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 中里 雅一 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界 貿易センタービル カヤバ工業株式会社 内 (72)発明者 亀井 俊明 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界 貿易センタービル カヤバ工業株式会社 内 (72)発明者 川崎 治彦 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界 貿易センタービル カヤバ工業株式会社 内 (72)発明者 露木 保男 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界 貿易センタービル カヤバ工業株式会社 内 (56)参考文献 特開 平6−1238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B61F 5/10 - 5/12 B61F 5/22 - 5/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車と車体との間に介装されるストロー
    クセンシングシリンダと、このストロークセンシングシ
    リンダのヘッド側室からロッド側室に向う作動流体の流
    れのみを許容する流路と、サクションバルブを通してス
    トロークセンシングシリンダのヘッド側室に通じるリザ
    ーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路中に介装
    した圧側用のアンロードバルブと、同じくロッド側室を
    ヘッド側室に連通する流路中に介装した伸側用のアンロ
    ードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した
    減衰力制御回路とを備え、上記減衰力制御回路に複数の
    減衰力発生要素を直列に配置すると共に、それぞれの減
    衰力発生要素をバイパス制御する開閉バルブを並設し、
    当該開閉バルブのオン・オフ操作によって減衰力発生要
    素を通る作動流体の流れを選択することを特徴とする鉄
    道車両の横振れ制振用ダンパ。
  2. 【請求項2】 複数の減衰力発生要素をバイパス制御す
    る開閉バルブを、常開のバルブと常閉のバルブを組み合
    わせて構成した請求項1の鉄道車両の横振れ制振用ダン
    パ。
  3. 【請求項3】 ストロークセンシングシリンダのヘッド
    側室からロッド側室に向う作動流体の流れのみを許容す
    る流路が、伸側用のアンロード流路と当該流路中に介装
    した伸側用のアンロードバルブのオフの位置に設けたチ
    ェックバルブとで構成してある請求項1または2の鉄道
    車両の横振れ制振用ダンパ。
  4. 【請求項4】 ストロークセンシングシリンダのヘッド
    側室からロッド側室に向う作動流体の流れのみを許容す
    る流路が、ピストンに設けた流路と当該流路中に介装し
    たチェックバルブとで構成してある請求項1または2の
    鉄道車両の横振れ制振用ダンパ。
  5. 【請求項5】 台車と車体との間に介装されるストロー
    クセンシングシリンダと、このストロークセンシングシ
    リンダのヘッド側室からロッド側室に向う作動流体の流
    れのみを許容する流路と、サクションバルブを通してス
    トロークセンシングシリンダのヘッド側室に通じるリザ
    ーバと、ヘッド側室をリザーバに連通する流路中に介装
    した圧側用のアンロードバルブと、同じくロッド側室を
    ヘッド側室に連通する流路中に介装した伸側用のアンロ
    ードバルブと、ロッド側室とリザーバとの間に介装した
    減衰力制御回路とを備え、上記減衰力制御回路に複数の
    減衰力発生要素を直列に配置すると共に、それぞれの減
    衰力発生要素をバイパス制御する開閉バルブを並設し、
    当該開閉バルブのオン・オフ操作によって減衰力発生要
    素を通る作動流体の流れを選択するようにしたダンパを
    用い、ストロークセンシングシリンダで検出したダンパ
    信号をダンパ変位信号とダンパ速度信号とに分け、これ
    らダンパ変位信号とダンパ速度信号および車体に設けた
    検知手段からの車体速度信号とに基づいて減衰力制御回
    路で発生する最適値に最も近い減衰力値をコンンピュー
    タで演算し、この演算結果に合うように減衰力発生要素
    に並設したバイパス制御用の開閉バルブの切換制御を行
    う一方、上記検知手段からの車体速度信号によりそのと
    きの車体の振れ方向をコンピュータで判断して圧側用お
    よび伸側用のアンロードバルブを選択的に切換制御する
    ことを特徴とする鉄道車両の横振れ制振用ダンパシステ
    ム。
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