JP2869986B2 - 鉄鉱石の溶融還元方法 - Google Patents

鉄鉱石の溶融還元方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、鉄浴式溶融還元炉による鉄鉱石の溶融還
元方法に関するものである。
[従来の技術] 鉄浴が収容された転炉型の溶融還元炉内に、鉄鉱石お
よび炭材を供給し、ランスを通して酸素を吹き込むこと
により鉄鉱石を溶融還元する、鉄浴式溶融還元炉による
鉄鉱石の溶融還元方法が知られている。
第3図は、鉄浴式溶融還元炉の概略縦断面図である。
第3図に示すように、溶融還元炉は、転炉型の炉体1
と、炉体1の開口1aを通して炉内に垂直に挿入されるラ
ンス2と、炉体1の底壁および/または側壁に設けられ
た撹拌用ガス吹込口3と、炉口1aを覆うフード4に設け
られた鉄鉱石供給用シュート5および石炭等の炭材供給
用シュート6とからなっている。
炉内に所定量の溶鉄を収容し、シュート5を通して鉄
鉱石を、そして、シュート6を通して石炭等の炭材およ
びフラックスを炉内に供給する。炉口1aから炉体1内に
垂直に挿入されたランス2を通して、炉内のスラグ8上
に酸素ガスを吹き込み、そして、撹拌用ガス吹込口3を
通して、炉内の鉄浴7中に窒素等の撹拌用ガスを吹き込
む。
その結果、溶鉄中の炭素および供給された炭材中の炭
素とランス2を通して吹き込まれた酸素ガスとが下記
(1)式のように反応してCOガスが生成する。
上記により生成したCOガスは、ランス2を通して吹き
込まれた酸素ガスと下記(2)式のように反応してCO2
ガスとなり、このときに高い熱量を有する熱が発生す
る。
このCO2ガスの熱は、スラグ8を介して鉄浴7に伝達
される。従って、鉄浴7中の鉄鉱石は溶融しそして炭材
中の炭素により還元されて溶銑となる。第3図におい
て、9は、フード4にその一端が接続された排ガス排出
用のダクトである。
上述のような溶融還元による精錬中に、溶鉄やスラグ
が噴出するスロッピングが発生する問題がある。スロッ
ピングが発生すると、噴出した溶鉄やスラグが炉口1aに
付着してこれを閉塞し、操業が不能になって生産性を阻
害し且つ鉄歩留が低下する。従って、溶融還元法による
精錬に際し、スロッピングの発生を防止することが極め
て重要である。
[発明が解決しようとする課題] スロッピングが発生する原因は、次のように考えられ
る。即ち、炉内に供給された炭材により浴中に存在する
炭素の量が少ないと、鉄鉱石の還元が遅れてスラグ中の
FeO量が増大する結果、スラグがフオーミングしやすく
なって、スロッピングが発生する。
従って、浴中に常に適正量の炭素が存在するように炭
材を供給すれば、スロッピングの発生を防止することが
できる。
そこで、従来は、浴中に適正量の炭素が存在するよう
に、次のようにして、炭材を炉内に供給していた。即
ち、炉内からダクト9を通って排出される排ガス即ちCO
ガスおよびCO2ガス中のガス状の炭素の量を、ダクト9
の途中に設けられた排ガス分析計10によって測定する。
得られた排ガス中のガス状の炭素量、溶鉄中に溶解して
消費される炭素量及びダクト9を通って排出される、排
ガス中にダストとして混入する粉末状の炭素量の合計量
と、炉内への炭材の供給量とから、浴中に残存する炭素
の量を算出する。このようにして得られた浴中の残存炭
素量が、スロッピングの発生しない適正値となるよう
に、炭材を炉内に供給する。
しかしながら、上述の従来の方法においては、排ガス
中にダストとして混入し排出される粉末状の炭素量は、
経験的な推定値によらざるを得ない。従って、上述のよ
うにして算出された鉄中の残存炭素量の精度が低い。
この結果、適量の炭素を浴中に残存させることができ
ず、残存炭素量が少ないとスロッピングが発生する。一
方、過剰に炭材を装入すると、石炭中からの揮発炭素に
より、CO2+C→2COの反応が生じ、OD比(還元炉内にお
ける生成ガスの酸化度)が下がる。この結果、溶鉄の温
度の低下により、銑鉄1Ton当りの炭材の原単位が上昇す
る。
従って、この発明の目的は、浴中の残存炭素量が適正
値となるように適量の炭材を炉内に供給し、これによっ
て、スロッピングの発生およびOD比の低下を防止し得
る、鉄浴式溶融還元炉による鉄鉱石の溶融還元方法を提
供することにある。
[課題を解決するための手段] この発明は、鉄浴式溶融還元炉内に鉄鉱石および炭材
を供給し、炉内に吹き込まれる酸素により前記鉄鉱石を
溶融還元する方法において、 前記還元炉からの排ガスを排出するダクトの途中に設
けられた乾式集塵機により前記排ガス中のダストを捕集
し、捕集したダストを分級し、得られた粗粒ダストの重
量によって前記排ガス中に混入している粉末状の炭素量
を検出し、更に、前記ダクトの途中に設けられた排ガス
分析計により前記排ガス中に含有されているガス状の炭
素量を測定し、 このようにして得られた、炉内から排出された排ガス
中に存在する粉末状およびガス状の炭素の量、および、
炉内の浴中に溶解した炭素の量の合計量と、炉内に供給
された炭材の量とから、前記浴中の残存炭素量を算出
し、前記残存炭素量がスロッピングの発生しない適正値
になるように、前記炭材の供給量を制御し、そして、前
記分級によって得られた微粒ダストは鉄源として再使用
することに特徴を有するものである。
次に、この発明を、図面を参照しながら説明する。第
1図は、この発明の方法の一実施態様を示す説明図であ
る。第1図に示すように、溶融還元炉は、転炉型の炉体
1と、炉体1の開口1aを通して炉内に垂直に挿入される
ランス2と、炉体1の底壁および/または側壁に設けら
れた撹拌用ガス吹込口3と、炉口1aを覆うフード4に設
けられた鉄鉱石装入用シュート5および石炭等の炭材装
入用シュート6とからなることは、従来と同様である。
フード4にその一端が接続された排ガス排出用のダク
ト9の途中には、排ガス中のダストを集塵するための乾
式集塵機11と、前記排ガス中の炭素量を測定するための
排ガス分析計10とが設けられている。
乾式集塵機11には、集塵したダストを分級するための
篩分け機12が接続されており、篩分け機12には、分級さ
れた前記粗粒を収容するための容器13と、前記微粒を収
容するための容器14とが接続されている。容器13,14の
各々には、ロードセル15が取り付けられており、ロード
セル15によって容器13,14の各々の重量を測定し得るよ
うになっている。
この発明においては、炉内から排出された排ガス中の
ダストを、ダクト9の途中に設けられた乾式集塵機11に
よって捕集する。捕集したダストは、篩分け機12によっ
て、例えば、粒径0.5mm以上の粗粒と、粒径0.5mm未満の
微粒とに分級する。
ダスト中の成分は、その粒径によって顕著に相違す
る。即ち、第2図のグラフから明らかなように、例えば
粒径が0.5mm以上の粗粒ダストは殆んど炭素からなって
いる。これに対して、例えば粒径が0.5mm未満の微粒ダ
ストは鉄分が多く、炭素は少ない。
従って、粗粒ダストを収容した容器13をロードセル15
で計量し、粗粒ダストの重量を測定することによって、
排ガス中に存在する一定時間当りの粉末状の炭素量(dC
1/dt)を検出することができる。
更に、前記排ガス中に含有すされている、一定時間当
りのガス状の炭素量(dC2/dt)を、ダクト9の途中に設
けられた排ガス分析計10によって測定する。
炉内に供給された炭材が鉄浴中において溶解する一定
時間当りの量(dC3/dt)は計算によって求めることがで
きるから、上述のように、炉内から排出された、一定時
間当りの排ガス中の粉末状の炭素量(dC1/dt)、一定時
間当りの排ガス中のガス状の炭素量(dC2/dt)、およ
び、一定時間当りの炭素消費量(dC3/dt)の合計量(dC
i/dt)と、炉内に供給された一定時間当りの炭材中の炭
素量とから、下記(1)式によりスロッピングの発生し
ない炭材供給量を算出することができる。
一方、篩分け機12によって分級された容器14内の微粒
ダストは、前述したように鉄分が多いから、これを鉄源
として還元炉内に装入し再使用することができる。
[実施例] 次に、この発明の実施例により説明する。
鉄浴式溶融還元炉(5Ton)を使用し、第1図に示す方
法によって、下記条件により溶融還元を行なった。即
ち、炉内に溶鉄5〜6tを収容し、炉体1の底壁および側
壁に設けられた撹拌用ガス吹込口3から窒素ガスを300N
m3/Hr・の量で吹き込み、ランス2から酸素ガスを200
0Nm3/Hrの量で吹込んだ。そして、シュート5から鉄鉱
石を60kg/minの量で供給し、シュート6から石炭(炭素
含有量:73%)を次に述べるように供給した。
即ち、浴中の残存炭素量を、スロッピングが発生しな
い200kgに設定した。そして、上述の残存炭素量となる
ように、本発明の方法によって、30秒当りのdC1/dt,dC2
/dtおよびdC3/dtの合計量dCi/dtを算出し、シュート6
から石炭を40〜50kg/minの量で供給した。
第1表には、この結果得られた設定値(200kg)に対
する残存炭素量の変動量およびスロッピング発生回数
と、従来方法即ちdC1/dtを経験的な推定値としてdCi/dt
を算出し、石炭を供給した場合の、設定値に対する残存
炭素量の変動およびスロッピング発生回数とが示されて
いる。
第1表から明らかなように、本発明方法の場合には、
設定値に対する残存炭素量の変動量が少なく、スロッピ
ングは全く発生しなかった。これに対し、従来方法の場
合には、設定値に対する残存炭素量の変動量が多く、ス
ロッピングが1チャージ当り1.5回発生した。
なお、上述の容量の還元炉の場合、スロッピングが発
生しない残存炭素量は、100kg以上である。
[発明の効果] 以上述べたように、この発明の方法によれば、鉄浴式
溶融還元炉内に鉄鉱石および炭材を供給し、炉内に上方
から垂直に挿入されたランスを通して吹き込まれる酸素
により鉄鉱石を溶融還元するに際し、スロッピングが発
生することなく円滑に操業することができ、鉄歩留は向
上し且つOD比の低下を防止し、炭材原単位を効果的に低
減し得る等、工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法の一実施態様を示す説明図、第
2図はダストの粒径と成分との関係を示すグラフ、第3
図は鉄浴式溶融還元炉の概略縦断面図である。図面にお
いて、 1……炉体、2……ランス、3……撹拌用ガス吹込口、
4……フード、5,6……シュート、7……溶鉄、8……
スラグ、9……ダクト、10……排ガス分析計、11……乾
式集塵機、12……篩分け機、13,14……容器、15……ロ
ードセル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 室屋 正廣 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 高橋 謙治 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 北川 融 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21B 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄浴式溶融還元炉内に鉄鉱石および炭材を
    供給し、炉内に吹き込まれる酸素により前記鉄鉱石を溶
    融還元する方法において、 前記還元炉からの排ガスを排出するダクトの途中に設け
    られた乾式集塵機により前記排ガス中のダストを捕集
    し、捕集したダストを分級し、得られた粗粒ダストの重
    量によって前記排ガス中に混入している粉末状の炭素量
    を検出し、更に、前記ダクトの途中に設けられた排ガス
    分析計により前記排ガス中に含有されているガス状の炭
    素量を測定し、 このようにして得られた、炉内から排出された排ガス中
    に存在する粉末状およびガス状の炭素の量、および、炉
    内の鉄浴中に溶解した炭素の量の合計量と、炉内に供給
    された炭材の量とから、浴中の残存炭素量を算出し、前
    記残存炭素量が一定になるように、前記炭材の供給量を
    制御することを特徴とする、鉄鉱石の溶融還元方法。
  2. 【請求項2】鉄浴式溶融還元炉内に鉄鉱石および炭材を
    供給し、炉内に吹き込まれる酸素により前記鉄鉱石を溶
    融還元する方法において、 前記還元炉からの排ガスを排出するダクトの途中に設け
    られた乾式集塵機により前記排ガス中のダストを捕集
    し、捕集したダストを分級し、得られた粗粒ダストの重
    量によって前記排ガス中に混入している粉末状の炭素量
    を検出し、更に、前記ダクトの途中に設けられた排ガス
    分析計により前記排ガス中に含有されているガス状の炭
    素量を測定し、 このようにして得られた、炉内から排出された排ガス中
    に存在する粉末状およびガス状の炭素の量、および、炉
    内の鉄浴中に溶解した炭素の量の合計量と、炉内に供給
    された炭材の量とから、浴中の残存炭素量を算出し、前
    記残存炭素量が一定になるように、前記炭材の供給量を
    制御し、そして、前記分級によって得られた微粒ダスト
    は鉄源として再使用することを特徴とする、鉄鉱石の溶
    融還元方法。
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