JP2868195B2 - 研削ロボットおよび研削作業実施方法 - Google Patents

研削ロボットおよび研削作業実施方法

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JP2868195B2
JP2868195B2 JP21226292A JP21226292A JP2868195B2 JP 2868195 B2 JP2868195 B2 JP 2868195B2 JP 21226292 A JP21226292 A JP 21226292A JP 21226292 A JP21226292 A JP 21226292A JP 2868195 B2 JP2868195 B2 JP 2868195B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研削ロボットおよび研削
作業実施方法に係り、特に、位置・力制御に基づき多自
由度作業機械としてバリ取りや表面研磨等の研削作業を
実行するものであり、ワーク表面における不特定な場所
に存する類似した多数の研削対象部のすべてを、簡単に
教示できる少量の研削データを用いて研削する研削ロボ
ット、およびその研削作業実施方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用研削ロボットは、研削工具をワー
クの被研削部に押し付けて研削作業を実行するロボット
本体と、ロボット本体の研削作業の動作を制御する制御
装置を備える。ロボット本体は多自由度を要する作業を
実行し、制御装置は研削作業に要する位置と力の制御を
実行する。制御装置は、位置・力制御を行うためのプロ
グラムを有し、このプログラムに基づき、研削場所や研
削順序等の研削条件を与えられた下で制御指令を生成
し、この制御指令をロボット本体に与える。
【0003】かかる研削ロボットに所望の研削動作を行
わせるためには、予め当該研削動作の条件に関する情報
を研削ロボットに教示しておく必要がある。研削動作の
ための位置データ等の情報は、制御装置のメモリに格納
される。
【0004】一般的なティーチイングプレイバック式の
研削ロボットの教示作業では、オペレータが、実際にワ
ークの研削予定の目標位置にロボット本体の研削工具を
移動させ、作業の順序、条件、位置、その他の情報を研
削ロボットに教示する。研削ロボットによる研削作業の
動作において、作業前のオペレータによる教示は、重要
なプロセスである。
【0005】また文献に開示される従来の研削ロボット
としては、例えばロボット工業会、産業用ロボット利用
技術講習会35〜39頁の「遠隔グラインダ作業ロボッ
トの開発」、同文献の40〜44頁の「なぞり型研削ロ
ボットシステムの特徴と適用例」などが存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ティーチングプレイバ
ック式の研削ロボットは、オペレータによって教示され
た位置および力の情報に基づいて研削動作を忠実に実行
する。しかしながら、従来の研削ロボットでは、ワーク
における研削場所が不変である場合には適切に研削作業
を行えるが、研削場所が変更される場合にはその都度メ
モリに格納された位置の情報を変更しなければならな
い。そのためには、異なる研削場所に関する教示の作業
を再度行わなければならない。具体的な例で説明する
と、例えばワークに補修盛りされた溶接ビードを研削す
る作業では、ワークの形状は同一であってもワークごと
に補修盛りされている場所が異なるので、研削作業を行
う場所が不特定となる。従って、研削対象であるワーク
が交換されるたびに、その都度、そのワークに合致した
研削作業を再教示する必要がある。このように、従来の
教示作業は、オペレータにとって非常に面倒なものであ
った。
【0007】また遠隔操作であってマニュアル操作で研
削作業を行う研削ロボットでは、研削ロボットとは別個
に周辺装置が必要となり、コストがかかる。さらに、実
際の研削作業自体はロボットが行うが、オペレータは研
削動作の操作を行わなければならず、オペレータの負担
が大きくなるという不具合を有する。
【0008】本発明の目的は、ティーチングプレイバッ
ク式の研削ロボットにおいて、簡単な教示作業で、類似
した被研削部であって不特定な場所に形成される多数の
当該被研削部を研削することができる研削ロボットおよ
びその研削作業実施方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研削ロボッ
トは、教示用操作器で教示される研削工具の位置データ
であって被研削領域を特定する複数の位置データを格納
する位置データ格納部と、複数の前記位置データに基づ
いて位置・力制御による制御指令を作成する制御手段
と、前記制御指令に基づいて研削作業を研削工具に行わ
せるロボット機構とを有し、複数の前記位置データは基
準となる被研削領域を特定するための基準位置データ
して使用され、基準位置データと共に教示され、基準位
置データに付随しかつこれに対して一定の位置関係にあ
る1つの点を表す教示基準位置を格納する教示基準位置
格納部と、研削作業を実際に行う位置を決定する少なく
とも1つの点を表す実行基準位置を格納する実行基準位
置格納部と、2つの格納部のそれぞれから与えられる教
示基準位置と実行基準位置との位置的な差異を補正値と
して演算する補正値演算部と、補正値を用いて基準位置
データを実際の被研削領域を特定する位置データに変換
し、変換後の位置データを制御手段の位置目標値設定部
に与える位置補正部とを有するように構成される。
【0010】前記の構成において、好ましくは、前記制
御手段は、研削工具に加わる力を検出する力検出手段
と、研削工具の位置を検出する位置検出手段を有し、研
削作業を実際に行う位置に研削工具を接触させ、力検出
手段で研削工具に加わる力を検出した時に、研削工具の
位置を位置検出手段で検出し、その位置を研削作業の実
行基準位置として実行基準位置格納部に格納する。
【0011】前記の構成において、好ましくは、位置デ
ータ格納部は、複数の位置データからなる基準位置デー
タを1つのパターンとして格納すると共に相互に異なる
複数のパターンを用意して格納する構成を有し、さらに
複数のパターンから被研削領域に対応したパターンの基
準位置データを取出して出力する選択手段を有する。
【0012】本発明に係る研削作業実施方法は、ティー
チングプレイバック式研削ロボットに適用される作業実
施方法であり、研削作業前に、基準となる被研削領域を
特定する複数の位置データからなる基準位置データと、
基準となる前記被研削領域に付随しかつこれに対して
定の位置関係にある1つの教示基準点の位置データとを
教示され、これらの位置データを保持するステップと、
研削作業開始前に、実際に与えられたワークにおける実
際の被研削領域の近傍において前記教示基準に対応す
少なくとも1つの実行基準点を指定してその位置デー
タを教示され、この位置データを保持するステップと、
教示された前記教示基準と前記実行基準との位置的
な差異を求め、この差異に基づいて前記基準位置データ
を補正し、補正された前記基準位置データに基づいて前
記実際の被研削領域を研削するステップとからなる。
【0013】前記の方法において、好ましくは、実行基
準位置の位置データの教示は、位置・力制御手段による
力制御状態にある研削ロボットの研削工具を前記ワーク
上の実行基準点となるべき箇所に接触させることにより
行われる。
【0014】
【作用】本発明による研削ロボットでは、先ず最初に、
基準となる複数の位置データ(基準位置データ、例えば
図3に示されるP1〜P6)を教示する。この基準位置
データは、ワークにおける基準となる被研削領域を特定
するものである。この基準位置データに対して、これに
付随しかつさらに一定の位置関係にある教示基準位置
(例えば図3に示される点Q)を教示する。一方、ワー
クが与えられ実際の研削作業を実行するときには、ワー
クの任意の位置に存在する実際の被研削領域を教示す
る。この実際の被研削領域(例えば図3、図4に示すビ
ード46)の教示では、実際の被研削領域と一定の位置
関係にて存在する実行基準位置(例えば図4に示される
点Q′)を決め、この実行基準位置の位置データを、前
記の教示基準位置に対応するものとして、格納する。教
示された教示基準位置と実行基準位置は、その位置的な
差異についての補正値が自動的に算出され、この補正値
を用いて最初に教示された位置データ(P1〜P6)
変換し、この変換後の位置データ(図4に示される点P
1′〜P6′)を用いて実際の被研削領域の研削作業を
実行する。
【0015】実行基準位置の教示では、位置・力制御の
下で力制御状態で動作する研削ロボットの研削工具をワ
ークの実行基準位置に接触させることにより、接触の瞬
間にその接触位置が教示・設定される。
【0016】ワークが実際に与えられた後の実際の研削
作業の教示では、ワーク上の任意の位置に存在する実行
基準位置を教示するだけで済み、ワーク上の任意の位置
に形成された被研削領域を研削することができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0018】図1は、本発明に係る研削ロボットの全体
的なシステム構成を示す。図1で、1はロボット本体で
あり、複数の関節部を有するアーム2が基台3に取り付
けられる。各関節部にはモータ等の駆動装置が配設さ
れ、各関節部は所定方向に動作する機能を有する。アー
ム2の各関節部の可動機能により、アーム全体の姿勢は
作業上必要な姿勢に変化し、アーム2の先部は作業上必
要とされる位置に移動する。アーム先端のリスト部4に
は6軸の力センサ5が取り付けられる。力センサ5の先
部側には、ワーク6に対し研削作業を行う研削工具7が
取り付けられる。研削工具7は、例えばグラインダであ
る。8はコントローラであり、コントローラ8は、例え
ばコンピュータで構成される。コントローラ8は、位置
と力の制御のための予め設定された演算式等を計算する
制御プログラムを有し、この制御プログラムと、与えら
れた条件に関するパラメータと、教示内容とを用いて、
ロボット本体1の動作を制御する。ロボット本体1の研
削動作を制御するためのプログラムは、コントローラ8
のメモリに格納される。
【0019】コントローラ8は、信号ライン9で、ロボ
ット本体1に対して研削作業の動作を制御するための指
令を与える。またコントローラ8は、力センサ5から研
削工具7に加わる力およびモーメントに関する検出信
号、すなわち力信号10を与えられる。11は、研削ロ
ボットのコントローラ8に対し、実行すべき研削作業に
関する諸条件を付与し、そのメモリにセットするための
教示用操作器である。操作器11は、テンキーおよび各
種の指令を与えるための操作スイッチを有する。この操
作器11によって、例えば、研削動作の教示、研削作業
条件の設定等の教示が行われる。特に本実施例では、操
作器11を介して、後述するような教示基準位置および
実行基準位置の教示が行われる。なお操作器11は、必
要に応じて、研削作業を行わせるオペレータが所持する
携帯用のものとして構成できるし、また設置用のものと
して構成することもできる。
【0020】図2に基づき、コントローラ8で実現され
る制御手段の詳細な構成について説明する。研削作業を
行うロボット本体1に対し、当該研削作業の内容を決定
する制御内容は、主にコントローラ8を利用してソフト
的に実現される。図2は、その制御要素および接続関係
を示すブロック図である。なお、ハード回路を利用して
制御回路を構成できるのは勿論である。
【0021】ロボット本体1の内部にはアーム2の各関
節部を動作させるため駆動モータが複数内蔵されてい
る。これらの駆動モータには、それぞれ、駆動量を計測
する角度計21が取り付けられる。角度計21によって
各関節部の軸角度データを測定する。
【0022】先ず最初に基本構成である位置・力制御演
算系の構成を説明する。位置・力制御演算系は仮想コン
プライアンス制御を実行する制御系の構成を有する。ロ
ボット本体1のアームの先端部に取り付けられた力セン
サ5で検出される力信号10は、力演算部22に送られ
る。力演算部22は、入力した力信号をセンサ座標系か
ら基準座標系(絶対座標系)に変換しかつ力信号から研
削工具7の重力分を差し引くことにより、重力補償を行
う。こうして、力演算部22で、ワーク6と研削工具7
の接触点部分で発生する力〈f〉が算出される。ここで
記号「〈f〉」はfがベクトル量であること意味する。
以下の説明で、記号「〈 〉」の意味は同じである。
【0023】力演算部22で得られた力〈f〉は減算器
23に入力され、減算器23で、力目標値設定部24に
設定された力目標値〈fr〉との間で減算が行われる。
減算器23の出力は、力〈f′〉として位置・力制御演
算部25に送られる。上記力目標値〈fr〉は、研削工
具7の押付け方向の力目標値を与えるための指令値であ
る。
【0024】また角度計21によって検出された各軸に
関する角度データは、位置演算部27に送られる。位置
演算部27では、入力された角度データに基づいて絶対
座標系における研削工具7の位置〈x〉(姿勢データを
含む)を算出する。算出された位置〈x〉は、位置偏差
演算部28において、位置目標値設定部29で設定され
た位置の目標値〈xr〉と比較され、それらの間の位置
偏差〈Δx〉が求められる。
【0025】上記のごとく、減算器23で得られた力
〈f′〉と位置偏差演算部28で得られた位置偏差〈Δ
x〉は、位置・力制御演算部25に入力される。
【0026】位置・力制御演算部25は、減算器30
と、バネ定数演算部31と、特性補償演算部32を有す
る。減算器23から出力された力〈f′〉は、減算器3
0に入力される。位置偏差演算部28から出力された位
置偏差〈Δx〉は、バネ定数演算部31に入力される。
バネ定数演算部31には仮想バネ定数行列Kが設定され
る。バネ定数演算部31は、入力された位置偏差〈Δ
x〉に対し、設定された仮想バネ定数行列Kを乗算する
ことによりK〈Δx〉を算出する。バネ定数演算具31
で算出されたK〈Δx〉は減算器30に対して出力され
る。減算器30では〈f′〉−K〈Δx〉が演算され
る。減算器30で求められた演算結果は特性補償演算部
32に与えられる。
【0027】特性補償演算部32にはコントローラゲイ
ンKcが設定される。特性補償演算部32ではコントロ
ーラゲインKcに基づいて入力された〈f′〉−K〈Δ
x〉が制御上の特性補償を受け、それにより速度指令値
〈v〉が算出される。位置・力制御演算部25で求めら
れた速度指令値〈v〉は駆動指令部33に供給され、こ
の駆動指令部33において速度指令値〈v〉は、ロボッ
ト本体1の各駆動モータの駆動指令値〈θ〉に変換され
る。得られた駆動指令値〈θ〉は、ロボット本体1の各
駆動モータに供給され、各駆動モータの動作に基づきロ
ボット本体1は所望の位置および姿勢で動作する。
【0028】上記の仮想コンプライアンス制御の基本構
成に対して、さらに本発明の特徴部である位置データを
補正するための制御系が付加される。40は位置データ
補正部である。位置データ補正部40は、位置データ格
納部41、教示基準位置格納部42、実行基準位置格納
部43、補正値演算部44、位置補正部45によって構
成される。
【0029】位置データ格納部41は、研削作業を行う
ための位置データを保持する部分である。この位置デー
タは、ワークにおける基準の被研削領域を特定するため
のデータであり、オペレータによって教示されるデータ
である。オペレータは教示用操作器11を操作すること
により当該位置データを位置データ格納部41に入力す
る。
【0030】教示基準位置格納部42は、位置データ格
納部41に格納された位置データに付随する教示基準位
置に係る位置データを保持する部分である。この教示基
準位置は、位置データ格納部41に格納された位置デー
タと一定の位置関係を有するように関係づけられた基準
位置であり、ワークにおける基準の被研削領域を設定す
る場合の位置データである。教示基準位置に係る位置デ
ータも、オペレータの教示により操作器11を介して入
力される。
【0031】実行基準位置格納部43は、実行基準位置
に係る位置データを保持する部分である。実行基準位置
は、ワークにおいて研削作業を実際に行う被研削領域を
設定するための基準位置である。この実行基準位置を実
行基準位置格納部43に設定する場合には、ロボット本
体に対してワークをセットした状態において、研削工具
7をワークの研削しようとする箇所の近傍に接触させた
時、その接触瞬間の研削工具7の位置が、実行基準位置
として実行基準位置格納部43に入力される。従って、
図2で明らかなように、接続端子,による接続関係
で明らかなように、実行基準位置格納部43には力演算
部22の出力信号と位置演算部27の出力信号が入力さ
れる。この構成によれば、力演算部22から所定の力信
号が発生したとき、位置演算部27から出力される位置
データを保持するようにする。なお研削工具7をワーク
6に接触させる方法としては、前記の位置・力制御に基
づき力制御状態で研削ロボッを動作させて接触させる
方法や、オペレータのマニュアル操作によりロボット本
体を動作させ、研削工具7を接触させる方法などが存在
する。
【0032】補正値演算部44には、教示基準位置格納
部42の位置データと、実行基準位置格納部43の位置
データとが入力される。補正値演算部44では、教示基
準位置と実行基準位値との差を補正値として求める。こ
の差は、教示基準位置を表す点と実行基準位置の表す点
の位置の差であり、位置座標における各方向の差または
2点を結ぶ方向と距離を表すベクトルなどで記述され
る。また実行基準位置が教示基準位置と同じであるとき
には、補正値演算部44から出力される値は0となる。
【0033】位置補正部45には、位置データ格納部4
1に格納される位置データと補正値演算部44から出力
される差データが入力される。位置補正部45は、研削
作業を実際に行う時に、位置データ格納部41から送ら
れてくる被研削領域に係る位置データを、補正値演算部
44で求められた補正値で補正し、実際の研削作業を行
う位置データに変換する。位置補正部45で求められた
位置データは、位置目標値設定部29に与えられ、ここ
において位置目標値として設定される。
【0034】前述した基本制御系と位置データ補正部4
0とによって実行される制御について、図3〜5を参照
して説明する。本実施例では、ワーク6上における被研
削部の研削作業として、先ず基準となる被研削領域を定
義する位置データを確定し、この位置データの一部を当
該被研削領域をカバーする位置データとして位置データ
格納部41に格納し、他の部分を当該被研削領域の位置
を決定する位置データとして教示基準位置格納部42に
格納する。またワーク6における実際の被研削領域の位
置を決定する実行基準位置データは、研削作業を実行す
る前に前述の方法でその都度確定され、その位置データ
は実行基準位置格納部43に格納される。かかる教示デ
ータの保持状態において、補正値演算部44と位置補正
部45が動作し、位置目標値設定部29の設定内容を自
動的に変更し、ワーク6における任意の位置に生じる被
研削領域を研削する作業が実行される。
【0035】上記の動作をイメージ化したものが図3〜
図5である。図3および図4はワーク6における平面図
を示し、図中X軸およびY軸による平面座標が定義され
る。図5はワークを側面から見た他の実施例であり、図
中X軸およびZ軸による平面座標が定義される。
【0036】図3において、ワーク6の上に存在するビ
ード46を研削する場合について説明する。ビード46
は実際の被研削領域を形成する。先ず、ワーク6の表面
において基準となる被研削領域を定義する点P1〜P6
と点Qが設定される。点P1〜P6は、基準となる被研
削領域をカバーする領域を設定する点である。矢印で示
される通り、点P1から点P6に至る順序で研削が行わ
れる。点P1〜P6の位置データは、オペレータの教示
作業に基づいて位置データ格納部41に格納される。ま
た点Qは教示基準位置であり、点P1〜P6に近接した
位置に設定される。教示基準位置を表す点Qの位置デー
タは、オペレータの教示作業に基づいて教示基準位置格
納部42に格納される。点P1〜P6および点Qで定義
される基準の被研削領域は、ワーク6の表面上任意の位
置に設定することができ、厳密性を要求されない。従っ
て、オペレータは、ワーク6が決定されたとき、比較的
に容易な教示作業で当該設定を行うことができる。
【0037】次に、研削対象であるビード46が形成さ
れたワーク6が与えられた時、オペレータは、ビード4
6の近傍にビード46と一定の位置関係にある実行基準
位置を表す点Q′を決め、研削ロボットに実行基準位置
を表す点Q′の位置データを教示し、実行基準位置格納
部43に格納する。この教示動作では、前述の通り、例
えば図6に示すように、研削工具7を点Sに移動させか
つ力制御の下で点Q′に接触させて、点Q′の位置を検
出する。点Q′は、図4で明らかなように、点Qに対し
てX,Yの各軸方向に変位させた位置に存在する。
【0038】上記の点P1〜P6の位置データ、点Qの
位置データ、点Q′の位置データを設定した状態におい
て、補正値演算部44は点Qと点Q′の各位置データに
基づき座標上の差を求め、位置補正部45は、補正値演
算部44で得られた差に基づいて点P1〜P6の位置デ
ータを点P1′〜P6′の位置データに変換する。点P
1′〜P6′の位置データは、図4に示されるように、
ビード46の形成領域をカバーする実際の研削実行位置
データである。得られた点P1′〜P6′の位置データ
は、位置目標値設定部29に設定される。位置目標値設
定部29に点P1′〜P6′の位置データが格納される
と、基本の制御系では点P1′〜P6′の位置データに
基づいて、図4中矢印で示される通り研削工具7が移動
し、ビード46を研削する作業が実行される。
【0039】図5の実施例では、点Qと点Q′の間にお
いて高さ方向にも差が存在する例を示している。この場
合にも、点Qと点Q′の各位置データを用いて両者の差
が求められ、この補正値を用いて、基準の教示位置デー
タを変換して実際の研削作業の実行位置データを算出す
ることができる。
【0040】前記の実施例では、ワークの表面に1つの
ビードが存在する例について説明した。しかし、ワーク
6の表面に存在するビードの数は1つに限定されない。
例えば、図7に示されるように、4つのビード47〜5
0がそれぞれワーク表面上の任意の位置に点在して存在
する場合もある。このような場合には、各ビード47〜
50に対応して実行基準位置Q1〜Q4を設定し、これ
を研削ロボットに教示する。各実行基準位置Q1〜Q4
の位置データは、順次に実行基準位置格納部43に格納
される。各実行基準位置の教示の仕方は、前記実施例で
説明した方法と同じである。研削作業では、ビード47
〜50が教示された順序に従って研削される。
【0041】前記の各実施例では、位置データP1〜P
6,Qで定義される基本的な被研削領域が存在する平面
と、実行基準位置Q′および補正値により変換された位
置データP1′〜P6′で定義される被研削領域が存在
する平面は平行な関係にあったが、座標の回転変換を行
うことにより、平行でない面同士の間でも変換すること
が可能である。
【0042】図8に他の実施例を示す。この実施例で
は、位置データ格納部41において、位置データP1〜
の形成するパターンについて第1から第nの複数の
パターンを備えている。第1から第nのパターンについ
ては、切替器51によって、被研削領域またはワークの
種類に応じて適宜に選択され、出力される。切替器51
の切替動作は、切替制御器52によって制御される。
【0043】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、位置・力制御部を有し位置および力の制御が実行
される研削ロボットにおいて、位置・力制御部に研削位
置データ補正部を付加したため、研削作業の基本となる
位置データを一度教示しておくだけで、実際の被研削領
域については、作業開始前その都度簡単な教示で被研削
領域を指定することができ、簡単かつ短時間な教示で研
削作業を実行することができる。また実際の被研削領域
がワークの任意の位置に複数存在しても、簡単な教示で
すべての被研削領域を研削することができる。
【0044】また基準となる被研削領域を定める位置デ
ータについては、複数のパターンを格納し、必要に応じ
て任意のパターンの位置データを利用することができる
ため、応用性が高く、実用性の高い研削ロボットを実現
できる。
【0045】実際の被研削領域を決める実行基準位置の
教示では、力制御状態で動作する研削工具を、ワーク上
の実行基準位置に接触させるだけで教示を行うことがで
きるので、簡易に教示できる。また研削工具の磨耗量を
含めて位置の補正が行われるため、研削工具の磨耗補正
のための機能を必要としない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削ロボットの全体システムを示
す構成図である。
【図2】制御装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】ワーク上のビードと基準の被研削領域を定義す
る位置データを示す平面図である。
【図4】ワーク上の実際の被研削領域と基準の被研削領
域の関係を示す平面図である。
【図5】段差を有するワークの側面図である。
【図6】実行基準位置の教示方法を説明するための図で
ある。
【図7】ワーク面に複数のビードを備える場合の実施例
を説明する平面図である。
【図8】複数のパターンの位置データを備える位置デー
タ格納部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 …ロボット本体 2 …アーム 5 …力センサ 6 …ワーク 7 …研削工具 8 …コントローラ 11 …操作器 22 …力演算部 24 …力目標値設定部 25 …位置・力制御演算部 27 …位置演算部 29 …位置目標値設定部 40 …位置データ補正部 41 …位置データ格納部 42 …教示位置格納部 43 …実行基準位置格納部 44 …補正値演算部 45 …位置補正部 46〜50 …ビード 51 …切替器 52 …切替制御器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−109102(JP,A) 特開 平4−13530(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 15/00 305 B23Q 15/00 309 B24B 27/00 B24B 49/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 教示手段で教示される研削工具の位置デ
    ータであって被研削領域を特定する複数の前記位置デー
    タを格納する位置データ格納手段と、複数の前記位置デ
    ータの各々に基づいて位置・力制御による制御指令を作
    成する制御手段と、前記制御指令に基づいて研削作業を
    前記研削工具に行わせるロボット機構とを有し、複数の
    前記位置データは基準となる被研削領域を特定するため
    の基準位置データとして使用される研削ロボットにおい
    て、前記 基準位置データと共に教示され、前記基準位置デー
    タに付随しかつこれに対して一定の位置関係にある1つ
    の点を表す教示基準位置を格納する教示基準位置格納手
    段と、前記研削作業を実際に行う位置を決定する少なく
    とも1点を表す実行基準位置を格納する実行基準位置格
    納手段と、前記2つの格納手段のそれぞれから与えられ
    る前記教示基準位置と前記実行基準位置との位置的な差
    を補正値として演算する補正値演算手段と、前記補正
    値を用いて前記基準位置データを実際の被研削領域を特
    定する位置データに変換し、前記変換後の位置データを
    前記制御手段の位置目標値設定部に与える位置補正手段
    とを有することを特徴とする研削ロボット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研削ロボットにおいて、
    前記制御手段は、前記研削工具に加わる力を検出する力
    検出手段と、前記研削工具の位置を検出する位置検出手
    段を有し、研削作業を実際に行う位置に前記研削工具を
    接触させ、前記力検出手段で前記研削工具に加わる力を
    検出した時に、前記研削工具の位置を前記位置検出手段
    で検出し、その位置を研削作業の実行基準位置として前
    記実行基準位置格納手段に格納することを特徴とする研
    削ロボット。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の研削ロボットにおいて、
    前記位置データ格納手段は、複数の前記位置データから
    なる前記基準位置データを1つのパターンとして格納す
    ると共に相互に異なる複数の前記パターンを用意して格
    納し、さらに被研削領域に対応したパターンの基準位置
    データを取出し出力する選択手段を有することを特徴と
    する研削ロボット。
  4. 【請求項4】 ティーチングプレイバック式研削ロボッ
    トの研削作業実施方法において、 研削作業前に、基準となる被研削領域を特定する複数の
    位置データからなる基準位置データと、基準となる前記
    被研削領域に付随しかつこれに対して一定の位置関係に
    ある1つの教示基準点の位置データとを教示され、これ
    らの位置データを保持するステップと、 研削作業開始前に、実際に与えられたワークにおける実
    際の被研削領域の近傍において前記教示基準に対応す
    少なくとも1つの実行基準点を指定してその位置デー
    タを教示され、この位置データを保持するステップと、 教示された前記教示基準と前記実行基準との位置的
    な差異を求め、この差異に基づいて前記基準位置データ
    を補正し、補正された前記基準位置データに基づいて前
    記実際の被研削領域を研削するステップと、 からなることを特徴とする研削作業実施方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の研削作業実施方法におい
    て、前記実行基準の位置データの教示は、位置・力制
    御手段により力制御状態にある研削ロボットの研削工具
    前記ワーク上の前記実行基準点となるべき箇所に接触
    させることにより行われることを特徴とする研削作業実
    施方法。
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