JPH07205022A - 力制御ロボットの砥石摩耗補正方法 - Google Patents

力制御ロボットの砥石摩耗補正方法

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JPH07205022A
JPH07205022A JP35402293A JP35402293A JPH07205022A JP H07205022 A JPH07205022 A JP H07205022A JP 35402293 A JP35402293 A JP 35402293A JP 35402293 A JP35402293 A JP 35402293A JP H07205022 A JPH07205022 A JP H07205022A
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JP
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grindstone
wear
force
grinding
force control
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Application number
JP35402293A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Aihara
富浩 相原
Shozo Oyama
正三 大山
Tooru Kurenuma
榑沼  透
Kazunori Yamada
一徳 山田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 力制御ロボットによる研削作業において力制
御モードによる移動を利用して自動的に迅速かつ簡単に
砥石の摩耗量を求め、TCPを訂正し、摩耗に起因する
削り残しの発生を防止する。 【構成】 力検出手段5からの力信号と位置検出手段8
の位置信号を用いて、ワーク6に関する研削経路に従っ
て制御手段15による位置と力の制御に基づいてワークを
砥石7aで研削する力制御ロボットに適用される砥石摩耗
補正方法であり、摩耗発生前に基準面に砥石の刃先を接
触させ、砥石の位置と姿勢を表すために設定されたTC
Pの位置を求め、摩耗発生後に同様にして作業中心点の
位置を求め、それらの差を摩耗量として求め、この摩耗
量に基づいて摩耗前の作業中心点の基準的位置に関する
設定値を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は力制御ロボットの砥石摩
耗補正方法に関し、特に、研削作業で砥石が摩耗したと
き、摩耗で消滅した砥石部分の方向に砥石を力制御モー
ドで移動させてその摩耗量を計測し、計測で得た摩耗量
に基づいて砥石の摩耗を補正する研削ロボットの砥石摩
耗補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボット機構を利用して研削対象
物を研削加工するものとして、例えば特開昭61−15
9366号公報に開示される研削ロボットがある。この
研削ロボットは、ロボットのハンド部に回転駆動される
砥石を装着したもので、砥石を用いて研削対象物に対し
て種々の研削加工を行う。
【0003】例えば6自由度を有する研削ロボットの手
先部に工具としてグラインダを取り付ける場合、グライ
ンダに装着された砥石の或る点の位置が砥石とワークの
理想的な接触点となり、この或る点が工具の中心点とし
て設定される。この点の位置は、一般的にTCP(Tool
Center Point )と呼ばれる。TCPは、工具が決定さ
れたとき、当該工具に対応して、研削作業時に当該工具
の位置や姿勢を制御するための基準位置(点)として予
め設定され、制御装置のメモリに記憶される。ところ
が、実際の研削作業の進行に伴い砥石が徐々に摩耗さ
れ、そのために、最初に設定されたTCPと実際の接触
点との間でズレが生じ、その結果、研削予定の箇所と実
際の研削箇所の間でズレが発生して研削すべき部分を削
り残すことがある。そのため研削作業中に砥石において
摩耗が発生することを想定して、この砥石の摩耗が原因
で生じる研削予定箇所と実際の研削箇所とのズレが問題
になったとき、このズレに関する情報を何らかの方法で
検出することにより、研削予定箇所が正しく研削される
ように、制御装置のメモリに用意された工具の位置制御
の内容を補正する必要がある。
【0004】砥石摩耗を補正する従来の方法としては、
作業者が仕上り具合を見て必要に応じて砥石を移動させ
る方法や、一定作業回数毎に一定量ずつ自動的に砥石を
移動させる方法ある。また近年では力センサを使用する
方法(例えば特開平1−177957号)、砥石の摩耗
に応じて工具をスライドさせることが可能な工具保持装
置をロボットの手首につける方法(例えば特開昭62−
9862号)、センサなどで砥石の摩耗量を検出し当該
砥石上に設定された座標系に従ってロボットを動作させ
当該摩耗量を補正する方法(例えば特開平1−1717
61号)、センサで複数の砥石姿勢に対応する砥石の先
端位置を検出しそれに基づき各姿勢での研削動作軌跡を
補正する方法(例えば特開昭62−282860号や特
開昭63−295170号)が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】作業者が仕上り具合を
見て補正する方法では、人手が必要であり、また仕上り
具合の判断が作業者の個人的能力に依存してばらつくお
それがある。一定量ずつ自動的に砥石を移動させる方法
では、研削対象物により砥石の摩耗量が異なるため、実
際の摩耗量と補正量との間に差が生じて、削り残しや削
り過ぎなどが起こり品質が損なわれる。力センサを使用
する方法は、単に砥石の押付け方向に関して摩耗を補正
することには有効であるが、砥石の摩耗状況により研削
経路を修正することは難しい。スライド装置を装着する
方法は、手首部が大きくなるばかりでなく、高い負荷や
衝撃に耐えることができず、かつ位置決めを正確に行う
装置は高価なものとなり、悪環境における信頼性の問題
も生じる。
【0006】センサなどで検出した砥石の摩耗量を、砥
石上に設定された座標系に従ってロボットを動作させる
ことで補正する方法は、ロボットの複数の研削姿勢には
対応しにくい。また、センサを用いて複数の研削姿勢で
砥石先端位置を検出し、それに従ってロボットの研削経
路を修正する方法では、複数の研削姿勢に対応する砥石
の先端位置を検出するために時間がかかり、頻繁に研削
姿勢を変更する研削作業には対応しにくい。
【0007】本発明の目的は、力制御ロボットによる研
削作業において、力制御モードによる移動および接触の
各動作を利用して摩耗前後の砥石刃先の位置を求め、自
動的に迅速かつ簡単に砥石の摩耗量を求め、求めた摩耗
量で、研削経路情報の基準となる予め設定されたTCP
の位置データを適切に訂正し、摩耗に起因する削り残し
の発生を防止するようにした力制御ロボットの砥石摩耗
補正方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る砥石摩耗補
正方法は、砥石に加わる力を検出する力検出手段から出
力される力信号と砥石の位置を検出する位置検出手段か
ら出力される位置信号とを用いて砥石の動作に関し位置
と力の制御を行う制御手段を備え、研削対象物に関し予
め教示された研削経路に従って制御手段による位置と力
の制御に基づいて研削対象物を前記砥石で研削する力制
御ロボットに適用される砥石摩耗補正方法であり、摩耗
発生前に任意の基準面に前記砥石の刃先を接触させ、砥
石の位置と姿勢を表すために設定された作業中心点(す
なわちTCP)の位置を求め、次に、摩耗発生後に、前
記基準面に研削作業姿勢の前記砥石の刃先を移動方向に
力制御モードで移動して接触させ、再び作業中心点の位
置を求め、摩耗の前後の作業中心点の位置の差を摩耗量
として求め、前記摩耗量に基づいて摩耗前の作業中心点
の基準的位置に関する設定値(ロボットの手首に設定さ
れた座標系で与えられた値)を変更することを特徴とす
る。また摩耗量の演算のために求められる作業中心点の
位置は、ロボット座標系または絶対座標系で表される。
【0009】前記の方法において、基準面に摩耗後の前
記砥石の刃先を接触させる場合に、前記砥石の刃先が摩
耗する方向と反対の方向(摩耗前にもともと存在した砥
石部分の方向)に力制御モードで移動するように設定
し、当該移動方向をベクトルで表し、当該ベクトルが表
す方向における摩耗量を求めるようにした。
【0010】前記の方法において、好ましくは、基準面
に摩耗後の前記砥石の刃先を接触させる場合に、摩耗前
の前記砥石の刃先を接触させた力と同じ押付け力で接触
させる。
【0011】
【作用】本発明では、研削作業において摩耗の前後の砥
石の刃先を基準面に接触させ、それぞれで刃先の位置に
関するデータを求め、砥石の位置および姿勢を表すため
に予め設定された点の位置の差異(位置ズレ)から砥石
の摩耗量を求め、その値を基に作業中心点の位置に関す
る設定値を変更し、もって砥石の摩耗補正を行う。砥石
を力制御モードで移動し基準面に接触させて位置データ
を得、これらの位置データを利用して摩耗量を求めるの
で、正確にかつ容易に摩耗量を求めることができ、作業
中心点の訂正を行うことができる。この際において、摩
耗後の砥石の刃先を基準面に接触させるとき、接触のた
めの移動方向に関し力制御モードを設定して移動を行
い、好ましくは摩耗前の砥石刃先を接触させた力と同じ
押付け力で接触させるようにするため、たわみ等の影響
による誤差を極めて低減することができる。また砥石が
摩耗していく方向に座標系を設定し、力制御を行い、移
動を行って、当該方向に摩耗量を求めるようにしたた
め、一度の接触動作で済み、迅速、確実でかつ正確な砥
石摩耗補正を行える。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0013】図1は本発明による砥石摩耗補正方法を実
施する力制御ロボットのシステム構成を示し、特に、ロ
ボット本体の動作を制御する制御部の構成をブロック図
で示している。
【0014】図1において、1は複数の関節部を有する
ロボット本体で、アーム2を備え、基台3上に取り付け
られる。ロボット本体1の各関節部の可動作用に基づ
き、アーム2の先部は作業上必要とされる位置に移動
し、アーム2を含むロボット本体1の全体姿勢は作業上
必要な姿勢に変化する。アーム2の先部に位置するリス
ト部4に6軸の力センサ5が取り付けられ、さらに力セ
ンサ5にはその先に作業対象物であるワーク6に対して
所要作業を行う研削工具7が取り付けられる。ロボット
本体1の内部には、各関節部を動作させるためのモータ
が複数内蔵されている。これらのモータのそれぞれに
は、その駆動量を計測する角度計8が取り付けられ、角
度計8で各関節部の軸角度データを得る。
【0015】次にロボット本体1の動作を制御するため
の制御装置の構成を説明する。
【0016】図1では制御装置の構成をブロック図で示
している。制御装置は、例えばコンピュータを利用して
ソフトウェア技術で構成される。この制御装置は、ロボ
ット本体1の動作において、所要の作業を実行するため
の位置と力の制御を行う。
【0017】図1において、9は力目標値設定部、10
は位置目標値設定部である。力目標値設定部9にはx,
y,zの各座標軸について押し付け力の目標値〈fr〉
が予め設定され、力目標値設定部9は設定された目標値
〈fr〉を減算器11に対し出力する。力目標値の設定
は、データを教示することにより行われる。ここで、記
号「〈fr〉」はfrがベクトル量であること意味す
る。「〈 〉」の表記に関し、以下同じ意味で使用す
る。
【0018】位置目標値設定部10には、x,y,zの
各座標軸について、研削工具7の位置の目標値〈pr〉
が予め設定され、位置目標値設定部10は、設定された
目標値を減算器12に対し出力する。位置目標値の設定
には、例えば教示データを補間した値が使用される。
【0019】力センサ5で検出された力は、力演算部1
3に送られ、力演算部13でセンサ座標系から手先座標
系である基準座標系に変換すると共に、研削工具7の重
力分を差し引くことにより重力補償を行う。これにより
ワーク6と研削工具7との接触点で、研削工具7に加わ
る力〈f〉を算出する。力演算部13で得られた力のデ
ータは、減算器11に与えられる。一方、角度計8で得
られた各軸の角度データは位置演算部14に送られ、こ
こで角度データに基づき絶対座標系における研削工具7
の位置〈p〉が算出される。位置演算部14で得られた
位置のデータは減算器12に与えられる。
【0020】減算器11では力〈f〉と力目標値〈f
r〉とが比較され、その偏差〈Δf〉=〈f〉−〈f
r〉が出力される。一方、減算器12では、位置〈p〉
と位置目標値〈pr〉が比較され、その偏差〈Δp〉が
出力される。こうして得られた各偏差〈Δf〉と〈Δ
p〉は位置・力制御演算部15に入力される。
【0021】位置・力制御演算部15は、パラメータを
設定することにより、位置制御モードと力制御モードの
うちのいずれか一方または両方を選択し、選択した制御
モードを実行するための制御指令値を算出する機能を有
している。位置制御モードでは〈Δp〉の要素Δpiに
比例した目標速度viを演算する。また力制御モードで
は、〈Δf〉の要素Δfiに比例した目標速度viを演
算する。上記の演算は、各座標軸ごとに行われる。な
お、ΔpiとΔfiを用いて、コンプライアンス制御モ
ードで制御を行うように構成することもできる。
【0022】上記演算で求められた目標速度〈v〉を表
す速度指令値は、位置・力制御演算部15から出力さ
れ、駆動指令部20に供給される。駆動指令部20で、
速度指令値〈v〉はロボット本体1の各駆動モータの駆
動指令値〈θ〉に変換される。変換された駆動指令値
は、ロボット本体1の各駆動モータに供給され、この指
令値によりモータは要求される速度で動作する。
【0023】動作指令部21は、位置と力の制御を実行
する制御装置の制御モードを指定し設定するための回路
要素である。動作指令部21は、作業者によって予め教
示された動作データを格納し、この動作データに基づい
て制御装置を動作せしめ、ロボット本体1に対し教示動
作を再生させる機能を有する。本実施例では、特に制御
モード切替え指令22を位置・力制御演算部15に与え
たり、教示された位置データを補間しその補間データ2
4を位置目標値設定部10に与えたり、教示された力目
標値24を出力し力目標値設定部9に与える機能を有す
る。
【0024】動作指令部21は、さらに、接触動作指示
部25に対して接触動作指示を行わせるための指令26
を与えたり、接触判定部27からの接触判定信号28を
受けて位置記憶部29に位置記憶指令30を与える。
【0025】接触動作指示部25は、ロボット本体1の
研削工具7の接触動作に備えて、動作指令部21からの
指令26に基づき、座標系設定部36に設定された砥石
の座標データ37を受け、位置・力制御演算部15に対
して、研削工具7の移動方向(ワーク6上の基準面との
接触が開始される方向)を、力制御モードに設定する指
令22Aを出力する。接触動作指示部25は、併せて力
目標値23として接触のための移動に適した値を、力目
標値設定部9に対し出力する。なお座標系設定部36に
は、砥石が摩耗する方向を任意の座標軸に一致させ、ロ
ボットの手首座標系で表現された座標データが設定され
ており、このデータは、後述する摩耗量演算部32に座
標データを送出する。
【0026】上記のごとく、接触動作指示部25は、動
作指令部21の指令に従って、力目標値設定部9および
位置・力制御演算部15等を介して、研削工具7の移動
方向の制御モードを力制御モードに設定し、研削工具7
を力制御モードで移動させてワーク6の基準面に接触さ
せることを指示する機能を有する。接触力判定部27
は、力演算部13の出力信号を入力し、力演算部13で
出力される力を監視する。研削工具7がワーク6の基準
面に接触したときの所定の接触力を検知した時には、接
触判定信号28を動作指令部21に送る。このとき所定
の接触力とは、摩耗前の研削工具の刃先が接触したとき
の反力である。
【0027】位置記憶部29は、記憶部29Aと記憶部
29Bからなり、記憶部29Aには予め摩耗前の研削工
具がワーク6の基準面に接触したときのTCP(研削工
具の位置や姿勢を表すため予め設定された点)の位置が
記憶されている。また記憶部29Bは、動作指令部21
から与えられる位置記憶指令30を受け、その時の位置
演算部14で出力される位置データ〈p〉を記憶する。
【0028】摩耗量演算部32は、位置記憶部29の各
記憶部29A,29Bで記憶された位置情報31,31
Aと、座標設定部36に設定された座標データ38に基
づいて、後述する演算により砥石の摩耗量を求め、TC
P補正部34に対して摩耗量データ33を出力する。T
CP補正部34は、摩耗量データ33に基づいて、現在
設定されているTCPの位置の設定値を変更し、新しい
TCPの位置を設定値として更新する。
【0029】次に、砥石摩耗補正方法のための動作を図
1〜図4を参照して説明する。
【0030】図2は、研削工具7に装備された砥石7a
が摩耗する前に、例えばワーク6上の任意の基準面50
に砥石7aの刃先を接触させた状態を示す。ここで砥石
7aの刃先にはロボットのハンド座標系(手首に設定さ
れた座標系)51で表現されたTCP(xT ,yT ,z
T )と、砥石の座標系(XG ,YG ,ZG )52が設定
されている。なお座標軸XG はベクトルであり、砥石7
aの摩耗する方向に対し平行にかつ逆向きに設定されて
いる。図2に示される砥石7aの姿勢およびその移動方
向では、図中の方向53が砥石7aが摩耗する方向であ
る。図2に示される研削作業姿勢の状態にある砥石7a
は、ワーク6の基準面50に対し接触力f0 で接触して
おり、このとき、ロボットのベース座標系54で表現さ
れるTCPの位置がP0 (x0 ,y0 ,z0 )として記
憶される。基準面50と砥石7aのなす角度はαであ
る。その後、上記のごとく作業開始前に予め設定された
TCPを用いて、かつ教示された研削経路のデータおよ
びその他の条件にに官するデータを用いてワークに対し
て研削作業が行われる。研削作業が進むにつれて砥石7
aの刃先は徐々に摩耗していく。
【0031】図3は摩耗後の砥石の摩耗補正を行うため
のフローチャートの一例を示し、図4は摩耗後の砥石と
ワーク基準面との接触状態を示す。摩耗後の砥石の摩耗
補正を行うタイミングは、任意に決定される。
【0032】動作指令部21が接触動作指令26を接触
動作指示部25に与えると、接触動作指示部25は、位
置・力制御演算部15に指令22Aを出力し、砥石7a
のワーク6への接近方向(XG の方向)の制御モードを
力制御モードとし、それ以外の方向の制御モードを位置
制御モードとして設定する(ステップ40)。接近方向
については、接触動作指示部25によって、力目標値設
定部9に設定される力目標値がfrである状態で力制御
が行われる。
【0033】次のステップ41では、前述の設定状態に
基づき、砥石7aの移動に関して接近方向に力制御モー
ドでの移動動作が行われる。砥石7aは研削作業の姿勢
の状態に保たれる。基準面50と砥石7aのなす角度は
αである。接近方向の移動に関しては力制御が行われて
いるので、制御装置では、力目標値設定部9に設定され
た力目標値frと力演算部13で算出された力fとの偏
差が減算器11で求められる。ここでの説明は、接近方
向のみを対象とするので、力目標値および力はスカラー
量で扱う。しかし、非接触状態の空中では、砥石7aの
受ける力は0であるので、Δf=−frの値が位置・力
制御演算部15に入力される。力制御モードでは、位置
・制御演算部15はΔfに比例した速度vを出力する。
このときの位置・力制御演算部15のゲインをKcとす
ると、v=−Kc・frが駆動指令部20に入力され、
ロボット本体1が前述の速度指令値vで移動する。換言
すれば、ロボット本体1は、力目標値設定部9に設定さ
れた力目標値frに比例した速度で動作する。以下の説
明において、かかる移動動作を「力制御モードでの移
動」と呼ぶ。また接近方向以外の方向については、位置
制御モードに設定されており、かつそており、かつその
位置目標値は一定値に保持されるので、接近方向以外の
方向には移動しない。従って、砥石7aは接近方向に直
線的に移動することになる。ここで図4に示すように、
移動方向はベクトルXG の方向であり、ベクトルXG
軸は点P0 を通る。
【0034】上記の移動状態において、接触力判定部2
7は、適当なタイミングで、力演算部13で求められる
力を入力し、接近方向について得られる力が接触判定部
27内に設定された力f0 よりも大きいか否かを判定す
る(ステップ42)。空中の移動では、砥石7aにおけ
る接触力、すなわち外力として加わる力は0であるの
で、その間はステップ41,42を繰り返す。なお、接
触判定部27に設定される力f0 は、摩耗前の砥石を接
触させたときと同じ力であり、力制御モードで移動する
ための力目標値frよりも小さい値である。接触判定部
27に設定された力を、摩耗前の砥石7aの刃先位置を
求めるときの接触力と同じにすることによって、接触時
に発生する砥石のたわみなどに起因する位置誤差要素を
排除することができる。
【0035】砥石7aの先部がワーク6に接触すると、
力センサ5は接触力を検出し、力演算部15は力センサ
で検出された力に対応する信号を出力する。このため、
減算器11には力fが入力され、Δfはf−frとな
る。このとき力制御はΔfが0になるように行われる。
ステップ43での移動は通常の力制御状態となり、f=
frとなり速度vが0になって砥石7aは停止する。
【0036】ステップ43では、接近方向の力が設定値
0 以上になっている。このステップ43では、動作指
令部21からの位置記憶指令30に基づき位置記憶部2
9は、位置演算部14から出力されたその時点のベース
座標系で表現されているTCPの位置P1 (x1 ,y
1 ,z1 )を記憶する。なお図4で、55は摩耗して消
滅した砥石7aの刃先部分である。
【0037】ステップ44では、記憶されたP0 ,P1
の各位置情報と、ベクトルXG とを基にして砥石7aの
摩耗量を演算する。このとき砥石7aの摩耗量Δeは、
例えば次式で与えられる。
【0038】
【数1】
【0039】またベクトルXG をハンド座標系で表現し
たときの方向余弦を(XGx,XGy,XGz)とすると、砥
石が摩耗する方向のハンド座標系で表現される各方向の
成分は、次式で表される。
【0040】
【数2】x方向成分 Δex =Δe・XGx y方向成分 Δey =Δe・XGy z方向成分 Δez =Δe・XGz
【0041】ステップ45では、ステップ44で求めた
摩耗量に基づいて最初に設定されたTCPの値を、図4
に示した新しいTCPの位置P2 に関する値に変更する
ため、新しいTCPの位置P2 の設定値を演算する。新
しいTCPの位置の設定値は、次式で求められる。
【0042】
【数2】x方向の設定値 xT ′=xT −Δex y方向の設定値 yT ′=yT −Δey z方向の設定値 zT ′=zT −Δez
【0043】ステップ46では、ステップ45で得られ
た新しいTCPの位置の設定値で、現在のTCPの設定
値を更新する。
【0044】これにより、研削作業のために教示された
研削経路を表す教示点の位置を変更することなく、その
後の研削作業において、摩耗した砥石の刃先は所望の研
削経路をたどることができる。
【0045】前述した実施例では、研削工具としてディ
スク形の砥石7aを用いたものについて説明した。他の
実施例として、図5にカップ形の砥石7bを用いた研削
工具7を示す。この研削工具の場合にも、前述の実施例
での取扱いと同じように扱うことができる。この場合、
砥石の座標系を、砥石が摩耗する方向と反対の方向にZ
G の軸を一致させる。56は、砥石7bが摩耗する方向
である。
【0046】なお、砥石の刃先を接触させるためのワー
クおよびその基準面は、加工対象である実際のワークで
あってもよいし、実際のワークとは別に用意された標準
的なワークであってもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、予め作業前に研削対象物に関する研削経路を教示
され、この研削経路に従って研削作業を行う力制御ロボ
ットにおいて、砥石が研削経路に沿って移動するように
ロボット本体を動作させる基準となる作業中心点(TC
P)を、研削動作が開始される前に摩耗の発生前後の砥
石の刃先位置を求めその差すなわち摩耗量を求めること
によって、摩耗後の砥石に適合するように更新したた
め、砥石の摩耗に起因する削り残しをなくすことができ
る。研削動作開始前または研削作業の途中で随時研削動
作を止めて砥石の刃先を基準面に1回接触させるという
動作で砥石の摩耗量に関する補正を行うことができるの
で、迅速に補正のための作業を行うことができる。
【0048】作業開始前の摩耗前の砥石の刃先位置(T
CP)は、基準面に対し砥石の刃先を例えば力制御モー
ド(これに限定されない)で移動させ接触させることに
よって求め、また摩耗後の砥石の刃先位置は、同様に、
基準面に対し研削作業の姿勢を保持した状態で砥石の刃
先を力制御モードで移動させ接触させることによって求
めるので、力制御モードを利用して正確な位置を検出す
ることができる。換言すれば、摩耗後の砥石に関し、砥
石が摩耗する方向(もともと存在した砥石部分の方向)
に移動・接触動作を行わせて刃先位置を検出し、この位
置データと摩耗前の同じ点の位置データを比較して摩耗
量を求めるので、確実で正確な摩耗補正を行うことがで
きる。
【0049】摩耗後の砥石に関するTCPの位置を検出
する場合に、比較基準となる摩耗前のTCPの位置の検
出の場合と同じ押付け力で接触するようにしたため、砥
石のたわみ等の影響を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る砥石摩耗方法が適用される力制御
ロボットの構成図である。
【図2】摩耗前の砥石に関し刃先の位置を求める状態を
説明するための図である。
【図3】砥石摩耗の補正の過程を説明するためのフロー
チャートである。
【図4】摩耗後の砥石に関し刃先の位置を求める状態を
説明するための図である
【図5】他の形状を有する砥石の摩耗補正を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 ロボット本体 2 アーム 5 力センサ 6 ワーク 7 研削工具 7a,7b 砥石 15 位置・力制御演算部 32 摩耗量演算部 34 TCP補正部 50 基準面 51 ロボットのハンド座標系 52 砥石の座標系 54 ロボットのベース座標系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 3/12 305 L 7740−3H (72)発明者 山田 一徳 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石に加わる力を検出する力検出手段か
    ら出力される力信号と前記砥石の位置を検出する位置検
    出手段から出力される位置信号とを用いて前記砥石の動
    作に関し位置と力の制御を行う制御手段を備え、研削対
    象物に関し予め教示された研削経路に従って前記制御手
    段による位置と力の制御に基づいて前記研削対象物を前
    記砥石で研削する力制御ロボットに適用される砥石摩耗
    補正方法において、 摩耗発生前に基準面に前記砥石の刃先を接触させ、前記
    砥石の位置と姿勢を表すために設定された作業中心点の
    位置を求め、摩耗発生後に前記基準面に研削作業姿勢の
    前記砥石の刃先を移動方向に力制御モードで移動して接
    触させ、前記作業中心点の位置を求め、摩耗前の前記作
    業中心点の位置と摩耗後の前記作業中心点の位置との差
    を摩耗量として求め、前記差に基づいて摩耗前の前記作
    業中心点の基準的位置に関する設定値を変更することを
    特徴とする力制御ロボットの砥石摩耗補正方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の力制御ロボットの砥石摩
    耗補正方法において、前記基準面に摩耗後の前記砥石の
    刃先を接触させる場合に、前記砥石の刃先が摩耗する方
    向と反対の方向に力制御モードで移動するように設定
    し、当該移動方向をベクトルで表し、当該ベクトルが表
    す方向における前記摩耗量を求めるようにしたことを特
    徴とする力制御ロボットの砥石摩耗補正方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の力制御ロボット
    の砥石摩耗補正方法において、前記基準面に摩耗後の前
    記砥石の刃先を接触させる場合に、摩耗前の前記砥石の
    刃先を接触させた力と同じ押付け力で接触させることを
    特徴とする力制御ロボットの砥石摩耗補正方法。
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