JP2862852B2 - 金型再生用シートおよびそれを用いた金型の洗浄方法 - Google Patents

金型再生用シートおよびそれを用いた金型の洗浄方法

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JP2862852B2 JP10364597A JP10364597A JP2862852B2 JP 2862852 B2 JP2862852 B2 JP 2862852B2 JP 10364597 A JP10364597 A JP 10364597A JP 10364597 A JP10364597 A JP 10364597A JP 2862852 B2 JP2862852 B2 JP 2862852B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、成形作業の繰り返し
により汚染された熱硬化性樹脂成形材料用成形金型等の
金型を洗浄再生するため等に用いられる金型再生用シー
およびそれを用いた金型の洗浄方法に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】熱硬化性樹脂成形材料の成形時には、上
記熱硬化性樹脂成形材料中に含まれる離型剤が金型表面
に滲出して離型作用を発揮する。このような成形を繰り
返すと、成形品の離型性が著しく悪くなったり、成形品
の表面に肌荒れ等の現象を生じ、成形品表面に光沢等が
出ないという不都合を生じる。この原因は、上記離型剤
が成形の繰り返しにより金型表面に順次積層し、次第に
酸化劣化して硬い離型剤の酸化劣化層を形成するためと
考えられる。例えば、図8に示すように、トランスファ
ー成形の上型1と下型2とでつくられるキャビティ3内
にプランジャー4の押圧力でランナー5を介して溶融エ
ポキシ樹脂成形材料6を圧入し成形したのち図9に示す
ように、型を開いて成形品7を取り出す。このような成
形作業を繰り返すと、キャビティ3内に離型剤の酸化劣
化層7aが形成される。また、金型合わせ目8等のキャ
ビティ回りに、ばり8aも付着残存する。9はエアーベ
ント部である。このような離型剤の酸化劣化層7aが一
旦キャビティ表面(金型表面)に形成されると、その
後、熱硬化性樹脂成形材料を成形する際、その成形材料
から滲み出てくる離型剤が、金型表面ではなく上記離型
剤の酸化劣化層7aに作用することとなり、充分な離型
効果を発揮しえなくなる。このような問題を解決するた
め、従来は、離型剤酸化劣化層7aが形成された段階
(700〜1000ショット後の段階)で、上記金型内
に熱硬化性メラミン樹脂成形材料を入れて成形硬化さ
せ、上記金型表面の離型剤酸化劣化層7aをその成形品
7と一体化させ、その酸化劣化層7aが一体化した成形
品7を金型から取り出すことにより、金型表面を洗浄す
るということが行われている。この場合には、上記熱硬
化性メラミン樹脂成形材料の縮合物としてホルマリンが
副生し臭気等を生じるため、作業環境が悪化し洗浄作業
性の低下の原因となる。また、キャビティ等の成形部の
回りに付着したばり8aの除去は、50〜100ショッ
ト毎に、へらやブラシを用いて金型成形部回りをこす
り、ばり等の付着汚染物を除去し、これをエアー吹付け
によって吹き飛ばすということにより行われている。し
かしながら、このような金型成形部回りをへらやブラシ
を用いて洗浄することは煩雑である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような金型表面の離型剤酸化劣化層の除去を目的として
未加硫ゴム生地を母材とし、これにグリコールエーテル
類を含有させたシート状の金型洗浄剤組成物(以下「シ
ート状組成物」と略す)を開発し既に特許出願(特願昭
61−252536号)している。このシート状組成物
による金型洗浄はつぎのようにして行われる。すなわ
ち、上記シート状組成物を上下の金型間に挟み、成形時
の圧力によって金型表面にシート状組成物を圧接させ、
その状態で成形時の熱を利用して上記シート状組成物を
加熱加硫して上記シート状組成物の全体を加硫ゴム化
し、この加硫ゴム化の際に金型表面の離型剤酸化劣化層
を加硫ゴムに一体化させ、ついで金型を開いたのち、加
硫ゴム化され高強度,高弾性になったシート状組成物を
金型から剥離することにより、上記シート状組成物と一
体化された酸化劣化層を金型表面から剥離させるという
ことにより行われる。このようなシート状組成物を使用
すると、前記のような熱硬化性メラミン樹脂成形材料を
用いたときのような問題を生じない。そして、金型表面
もメラミン樹脂成形材料を用いた洗浄と同様、初期の鏡
面状態まで洗浄される。ところが、一般に、トランスフ
ァー成形機等における金型の寸法は製造メーカーによっ
て様々であり、したがって、前記シート状組成物もそれ
らのうちの最大の大きさのものの寸法に設定し、使用に
際して個々の金型に応じて目分量でカッティングするこ
とが行われる。しかしながら、このようにカッティング
を目分量で行うことは不正確であり、場合によっては金
型寸法よりも小さくカッティングして使用できなくなる
という不都合な事態を招いている。また、カッティング
に神経を使うため疲労が大きいという難点も生じてい
る。 【0004】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、カッティングを正確に、かつ容易に行うこと
ができる金型再生用シートおよびそれを用いた金型の洗
浄方法の提供をその目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の金型再生用シートは、酸化チタンが含有
された未加硫ゴム生地を母材とし、シート面に、シート
を適宜寸法に切断するための複数の直線状の目印が平行
に設けられ、これらの目印がその目印部分からカッティ
ングできる切り込みによって形成されているという構成
をとる、また、この発明の金型の洗浄方法は、酸化チタ
ンが含有された未加硫ゴムを母材とし、シート面に、シ
ートを適宜寸法に切断するための複数の直線状の目印が
平行に設けられ、これらの目印がその目印部分からカッ
ティングできる切り込みによって形成されている金型再
生用シートを、金型に合う寸法に目印部分からカッティ
ングし、そのカッティングされたシートを用い金型の表
面を洗浄するという構成をとる。 【0006】 【作用】すなわち、上記のように、シートに目印を設け
た結果、その目印を目安にシートを切断することがで
き、したがって、これまでのような目分量で切断すると
きに比べて正確に切断することができ、かつ切断も容易
になる。しかも、酸化チタンが含有された未加硫ゴム生
地を母材としていることから、シートが白色を呈する。
このため、この白色のシートを金型に挟み、加熱加硫し
て金型表面の離型剤酸化劣化層等を加硫ゴムに一体化さ
せ、金型を開いてシートを剥離させると、白色のシート
に離型剤酸化劣化層等が付着しているのが目視により一
目でわかる。したがって、シートに離型剤酸化劣化層等
が付着しなくなるまで洗浄することができるとともに、
金型の洗浄状態を確認できるようになる。そのため、洗
浄不足で離型剤酸化劣化層等が金型に残存するようなこ
とがなくなる。また、この発明は未加硫ゴムを母材とす
るとともに、目印がカッティングできる切り込みによっ
て形成されていることから、上記切り込み部分を折り曲
げても、切り込みの底部がつながったままですぐにはち
ぎれない。このため、シートを折り曲げて容易に多層す
ることができる。これにより、クリーニング不良を防ぐ
とともに、作業の合理化を実現できるという効果を生じ
る。すなわち、この発明では、平行な切り込みによって
区切られる個々の短冊状シートは、切り込みの底の部分
で互いにつながっていることら、折り畳んだときにずれ
たりせずに整然と積重され、各短冊状シートが交差した
状態で積み重なったりすることがない。この整然と積重
されたシートで洗浄することにより、未加硫ゴムがキャ
ビティ内にまんべんなく拡がり、クリーニング不良が生
じなくなる。また、わざわざシートの寸法を測定して同
じ大きさに切断したり、その切断体の端を揃えながら積
重したりする煩雑な作業が不要になり、洗浄作業の合理
化が図られる。その上、この発明は、上記のような金型
再生用シートを用いて金型を洗浄することから、上記切
り込み部分を折り曲げて、折込みの底部を繋がったまま
の状態にして、多層に重ねることができる。そして、こ
のような多層になった状態のシートを用いてキャビティ
内を洗浄することにより、未加硫ゴムがキャビティ内に
まんべんなく拡がり、クリーニング不良が生じなくな
る。また、わざわざシートの寸法を測定して同じ大きさ
に切 断したり、その切断体の端を揃えながら積重したり
する煩雑な作業が不要になり洗浄作業の合理化が図られ
る。 【0007】この発明の金型再生用シートは、未加硫ゴ
ム生地を母材とするものであり、例えば、先に述べたも
ののように、金型表面(キャビティ表面)の洗浄を目
的とするものと、金型のキャビティ回り(成形部回
り)の洗浄を目的とするものの2種類のものがある。こ
れら2種類の金型再生用シートはいずれも、例えば、図
1に示すように、シート10を適宜寸法に切断するため
の目印11が所定間隔で設けられている。図1では上記
目印11が切り込みによって形成されており、その深さ
はシート10の厚みの2/3程度に設定されている。そ
して、その切り込みを利用してシート10を適宜寸法に
カッティングしうるようになっている。この切り込みの
形成状態を図2に示す。なお、上記のように2/3の程
度まで切り込みを入れるのではなく、図3に示すよう
に、厚みの半分程度まで切り込みを入れるようにしても
よい。 【0008】このような切り込みの形成は、例えば図4
に示すように、回転軸12に所定間隔で円板状の切り刃
13を有するリボンスリーターを用いて行ってもよい
し、図5に示すように、回転軸12に適宜間隔でそろば
んの珠状切り刃14を有するエンボスカッターを用いて
行ってもよい。また、上記のように切り込みを入れるの
ではなく、印刷で目印をつけてもよい。この場合にはナ
イフ等を用いてその目印に沿ってカッティングすること
が行われる。また、印刷した上でその印刷の上に切り込
みを入れるようにしてもよい。さらに、目印の状態は図
1に示すような碁盤目状に限るものではなく、一方向の
みへ平行の筋を入れてもよいし、またシートの周囲部分
のみに一定間隔で目印を入れるようにしてもよい。な
お、上記目印を定間隔で形成する際には、その目印がメ
ジャーの機能も発揮するようになる。 【0009】つぎに、前記の金型表面(キャビティ表
面)の洗浄に用いる金型再生用シートについて説明す
る。 【0010】この種の金型再生用シートは2種類ある。
第1のものは一般式(1)で表されるグリコールエーテ
ル類と未加硫ゴムとの混合物からなる未加硫ゴム生地を
母材とするものである。 【0011】 【化1】 【0012】上記一般式(1)で表されるグリコールエ
ーテル類としては、エチレングリコールジメチルエーテ
ル,ジエチレングリコールジメチルエーテル,トリエチ
レングリコールジメチルエーテル,テトラエチレングリ
コールジメチルエーテル,ポリエチレングリコールジメ
チルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル,ジエチレングリコールモノエチルエーテル,ジエチ
レングリコールモノプロピルエーテル,ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル,ジエチレングリコールジエ
チルエーテル,ジエチレングリコールプロピルエーテ
ル,ジエチレングリコールジブチルエーテル,エチレン
グリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモ
ノエチルエーテル,エチレングリコールモノプロピルエ
ーテル,エチレングリコールモノブチルエーテル等をあ
げることができる。 【0013】上記一般式(1)で表されるグリコールエ
ーテル類の中でも、n=1〜2、R1 ,R2 のいずれか
が水素の場合には他方が炭素数1〜4のアルキル基であ
り、また、R1 ,R2 がともにアルキル基の場合には、
炭素数が1〜4のアルキル基であることが好適である。
なお、上記nが3以上の値をとるときには、ゴムとの相
溶性が低下するという事態を招き、またアルキル基の炭
素数が5以上の場合には、離型剤の酸化劣化層に対する
浸透性が悪くなるという傾向がみられるようになる。 【0014】上記のグリコールエーテル類は、そのま
ま、もしくは水ないしはメタノール,エタノール,n−
プロパノールのようなアルコール類、トルエン,キシレ
ンのような有機溶媒と混合して使用してもよい。有機溶
媒と混合するときには、有機溶媒の量を、通常、グリコ
ールエーテル類100重量部(以下「部」と略す)に対
し50部以下にすることが行われ、最も一般的には20
部以下にすることが行われる。また、従来から使用され
ている離型剤を必要に応じて適量併用しても差し支えは
ない。離型剤を併用する場合には、その使用量を、未加
硫ゴム生地とグリコールエーテル類の合計量100部に
対し10部以下にすることが行われ、最も一般的には2
〜5部にすることが行われる。 【0015】未加硫ゴムとしては、天然ゴム(NR),
クロロプレンゴム(CR),ブタジエンゴム(BR),
ニトリルゴム(NBR),エチレンプロピレンターポリ
マーゴム(EPT),エチレンプロピレンゴム(EP
M),スチレンブタジエンゴム(SBR),ポリイソプ
レンゴム(IR),ブチルゴム(IIR),シリコーン
ゴム(Q),フッ素ゴム(FKM)等の単独もしくは混
合物を主成分とし、さらに加硫剤が配合され、必要に応
じて加硫促進剤,補強剤等が配合されているもの等が用
いられる。この未加硫ゴムは、金型内において加硫され
加硫ゴムとなる。上記の未加硫ゴムとして好ましいのは
EPT,SBR,NBRもしくはこれらの混合物であ
る。上記EPTは、エチレン,α−オレフィンおよび非
共役二重結合を有する環状または非環状からなる共重合
物である。これについて詳述すると、EPTはエチレ
ン,α−オレフィン(特にプロピレン)および以下に列
挙するポリエンモノマーからなるターポリマーであり、
上記ポリエンモノマーとしては、ジシクロペンタジエ
ン、1,5−シクロオクタジエン、1,1−シクロオク
タジエン、1,6−シクロドデカジエン、1,7−シク
ロドデカジエン、1,5,9−シクロドデカトリエン、
1,4−シクロヘプタジエン、1,4−シクロヘキサジ
エン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、2−
メチルペンタジエン−1,4、1,5−ヘキサジエン、
1,6−ヘプタジエン、メチル−テトラヒドロインデ
ン、1,4−ヘキサジエン等である。各モノマーの共重
合割合は、好ましくはエチレンが30〜80モル%,ポ
リエンが0.1〜20モル%で残りがα−オレフィンと
なるようなターポリマーである。より好ましいのはエチ
レンが30〜60モル%のものである。そして、ムーニ
ー粘度ML1+4 (100℃)が20〜70のものがよ
い。上記EPTの具体例としては、三井石油化学工業社
製、三井EPT4021,同4045,同4070をあ
げることができる。また、SBRとしては、スチレン含
量が15〜30モル%でムーニー粘度ML1+4 (100
℃)が20〜80、好ましくは35〜60のものが好適
である。具体例として日本合成ゴム社製、JSR−15
02,同1507,同1778をあげることができる。
NBRとしては、アクリロニトリル含量が20〜60モ
ル%、好ましくは25〜45モル%でムーニー粘度ML
1+4 (100℃)が20〜85、好ましくは30〜70
のものを用いることが好適である。具体例として日本合
成ゴム社製、N−234L,同230S,同230SH
をあげることができる。 【0016】上記グリコールエーテル類は、上記未加硫
ゴムと混合することによって未加硫ゴム生地となる。こ
の場合、グリコールエーテル類は、未加硫ゴム100部
に対して、通常10〜60部配合される。好ましいのは
15〜25部程度である。そして、上記グリコールエー
テル類の沸点は130〜250℃程度であるのが好まし
い。すなわち、金型成形は、通常150〜185℃で行
われるのであり、上記グリコールエーテル類の沸点が1
30℃未満であれば、洗浄時の蒸発が著しく、したがっ
て、洗浄作業環境の悪化現象を生じる恐れがあり、逆に
250℃を超えると、蒸発が困難となって加硫ゴム中に
残存し、加硫ゴムの、金型からの取り出しの際の強度が
弱くなって崩形等するため、金型表面から離型剤の酸化
劣化層を充分剥離することができにくくなり、洗浄作業
性を低下させる傾向がみられるからである。 【0017】なお、上記未加硫ゴム生地を母材とする金
型再生用シートには、上記未加硫ゴムに、補強剤として
シリカ,アルミナ,炭酸カルシウム,水酸化アルミニウ
ム,酸化チタン等の無機質補強剤(充填剤)を配合する
ことも可能である。これらのなかでも、充填剤として酸
化チタンを配合すると、未加硫ゴム生地が白色を呈する
ようになり、金型の洗浄状態が一目で確認できるように
なる。この場合、補強剤の使用量は、未加硫ゴム100
部に対して10〜50部に設定することが好適である。
また、先に述べたように、離型剤を配合することも可能
である。上記離型剤としては、ステアリン酸,ステアリ
ン酸亜鉛,カルナバワックス,モンタンワックス,ステ
アリルエチレンジアミド等があげられる。これらを未加
硫ゴム100部に対して1〜10部配合することが可能
である。 【0018】上記の金型表面洗浄用金型再生用シート
の2種類のもののうちの他のものは、上記のグリコール
エーテル類に代えてイミダゾール類およびイミダゾリン
類の片方もしくは双方を用いるものである。それ以外は
上記の金型再生用シートと全く同じである。 【0019】上記イミダゾール類としては、下記の一般
式(2)で表されるイミダゾール類を用いることが好結
果をもたらす。このようなイミダゾール類の代表例とし
ては、2−メチルイミダゾール,2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール,2−フェニルイミダゾール,1−ベン
ジル−2−メチルイミダゾール等や、2,4−ジアミノ
−6〔2’−メチルイミダゾリル(1)’〕エチル−s
−トリアジン、2,4−ジアミノ−6〔2’−エチル−
4’−メチルイミダゾリル−(1)’〕エチル−s−ト
リアジン等があげられる。 【0020】 【化2】 【0021】また、上記イミダゾリン類としては、下記
の一般式(3)で表されるイミダゾリン類を用いること
が好結果をもたらす。このようなイミダゾリン類の代表
例としては、2−メチルイミダゾリン、2−メチル−4
−エチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、1
−ベンジル−2−メチルイミダゾリン、2−フェニル−
4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾリン、2,
4−ジアミノ−6〔2’メチルイミダゾリリル−
(1)’〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ
−6〔2’−メチル−4’−エチルイミダゾリリル−
(1)’〕エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル
−2−メチルイミダゾリン、1−シアノエチル−2−メ
チル−4−エチルイミダゾリン等があげられる。 【0022】 【化3】 【0023】つぎに上記2種類の金型表面洗浄用金型再
生用シートのうち、グリコールエーテル類を未加硫ゴム
生地中に含有させたものの具体例について説明する。 【0024】〔具体例A〕 後記の表1および表2に示すゴムと同表に示す原料とを
混練ロールで混練したのち、圧延ロールを用いて厚み7
mmのシートに形成しこのシートの表面に10mm幅で
深さ5mmの切り込みをシートの幅方向に平行に形成し
た。 【0025】 【表1】【0026】 【表2】【0027】上記のようにして得られた金型再生用シー
トを用い、金型寸法の異なる数種類のトランスファー成
形機に合うよう上記切り込み部分から割って適正寸法に
し、図6に示すようにして上型1と下型2の金型表面の
洗浄に用いた。10は圧縮状態の金型再生用シート、4
はプランジャである。その結果は上記の表1および表2
に示す通りであり、実施例品は比較例品に比べて極めて
良好であった。 【0028】〔具体例B〕 つぎに上記2種類の金型表面洗浄用金型再生用シートの
うち、イミダゾール類を未加硫ゴム生地中に含有させた
ものの具体例を示す。すなわち、後記の表3〜表5に示
す原料を同表に示す割合で配合し混練ロールで混練した
のち圧延ロールを用いて厚み7mmのシートに形成し印
刷により10mm角の碁盤目の目印を形成した。 【0029】 【表3】【0030】 【表4】【0031】 【表5】【0032】上記のようにして得られた金型再生用シー
トを用い、金型寸法の異なる数種類のトランスファー成
形機に合うよう上記基盤目状の印刷目印に従いナイフで
切断して適正寸法にし、金型表面の洗浄に用いた。その
結果は上記表3〜表5に示す通りであり、具体例品は比
較例品に比較して極めて良好であった。 【0033】つぎにの金型成形部回りの洗浄に用いる
金型再生用シートについて説明する。 【0034】この種の金型再生用シートは、前記の金
型表面洗浄用金型再生用シートに比べて頻繁に用いられ
るものであって、未加硫ゴム生地母材をシート状繊維基
材の表面および裏面の片方もしくは双方に層状に形成す
るものであり、前記金型表面(キャビティ表面)の洗浄
を目的とするものに比べて厚みが0.2〜1.0mm程
度の極薄に仕上げられる。 【0035】この金型再生用シートに用いられるシート
状繊維基材としては、各種材質の不織布、例えば、ポリ
エステル不織布等の有機質繊維不織布、ガラスペーパ
ー,ガラス繊維不織布等の無機質繊維不織布、セルロー
ス混抄ガラスペーパー、紙材等があげられる。場合によ
っては、上記不織布ではなく織布等を用いても差し支え
はない。上記不織布の一例として、ポリエステル繊維か
らなる不織布には、旭化成社製、アイエルE1030,
E1050,E1100があげられ、またレーヨン繊維
からなるスフ寒冷紗として、伊藤忠商事社製、D−30
38,D−3042があげられる。また、ガラス繊維か
らなるガラス寒冷紗として、ユニチカ社製、WK−30
25A−104,WL−110B−28,KC−080
8B−104−AB1があげられる。 【0036】上記シート状繊維基材の表面および裏面の
片面もしくは両面に層状に形成される未加硫ゴム生地母
材は、図7に示す清浄化作業時に、上型1と下型2の合
わせ目等の金型回りにおいて、加熱加硫され加硫ゴムと
なるものであり、その際、金型合わせ部等の成形部回り
に付着したばり等の汚染物質を一体化し、再生用シート
10を金型から剥離除去する際に、成形部回りからばり
等の汚染物質を剥離除去する。このような未加硫ゴムは
前記金型表面洗浄用の金型再生用シートに用いられるゴ
ムと同様のものが用いられ、特に好適なのは前記金型再
生用シートと同様EPTである。そして、このような未
加硫ゴムに対して補強剤として酸化チタン,シリカ等を
配合することも前記金型再生用シートと同様である。 【0037】この金型形成部回り洗浄シートは未加硫ゴ
ムに必要に応じて酸化チタン等の補強剤等を配合し混練
ロールで混練して薄いシート状にしたのち、これとシー
ト状繊維基材とを重ねカレンダーロールに掛けて加圧一
体化する等によって製造することができる。 【0038】つぎに、このの金型成形部回りの洗浄に
用いる金型再生用シートの具体例について説明する。 【0039】〔具体例C〕 後記の表6および表7に示す原料を配合し混練ロールで
混練したのち、未加硫ゴムと不織布等とをカレンダーロ
ールを用いて厚み0.5mmのシート状に形成し印刷よ
り10mm角の碁盤目の目印を形成した。 【0040】 【表6】 【0041】 【表7】【0042】上記のようにして得られた金型再生用シー
トを数種類の金型寸法のトランスファー成形機に適応さ
せるよう印刷目印の所からナイフで切断し適正寸法に仕
上げた。そして、これを用い金型成形部回りの清掃を行
った。その結果は上記表6および表7の通りであり、具
体例品は優れた性能を備えていることがわかる。 【0043】なお、金型表面洗浄用金型再生用シートを
用いて洗浄された金型表面(離型が全く存在せずそのま
ま成形すると成形品が金型表面に付着し離型しない状態
になっている)に対して離型剤を付与することを目的と
する金型再生用シートにおいて、酸化チタンを含有させ
ることもできる。すなわち、この種の金型再生用シート
は、金型表面の洗浄を目的とする金型再生用シートのグ
リコールエーテル類やイミダゾール類に代えて離型剤を
含有している。 【0044】この種の離型剤としては、ステアリン酸,
ベヘニン酸のような長鎖脂肪酸、ステアリン酸亜鉛,ス
テアリン酸カルシウムで代表される長鎖脂肪酸の金属
塩、カルナバワックス,モンタンワックス,モンタン酸
の部分ケン化エステルで代表されるエステル系ワック
ス、ステアリルエチレンジアミドで代表される長鎖脂肪
酸アミド、ポリエチレンワックスに代表されるパラフィ
ン類等があげられる。 【0045】この金型再生用シートは、上記離型剤と上
記未加硫ゴムとを公知の方法、例えばカレンダーロール
等を用いて混合することによって得ることができ、ま
た、予め未加硫ゴム生地をつくり、これに離型剤を練り
込む等の方法によっても得ることができる。これらの場
合、離型剤は、未加硫ゴム生地100部に対して、通
常、1〜50部配合される。好ましいのは3〜20部で
ある。そして、上記離型剤としては、その融点が200
℃以下、また沸点が200℃以上であるものが好まし
い。さらに、好ましいのは融点が50〜150℃のもの
である。すなわち、金型成形は、通常、150〜200
℃で行われるのであり、上記離型剤の融点が200℃よ
り大きければ、金型面に滲出せず、また、沸点が200
℃未満であれば、金型に滲出しても蒸発してしまうため
に機能を果たさなくなる傾向がみられるからである。 【0046】なお、上記金型再生用シートにおける未加
硫ゴム生地に対しては、前記の金型表面洗浄用金型再生
用シートと同様、酸化チタン,シリカ等の他の添加剤を
同様に配合することが行われる。 【0047】つぎに、この金型再生用シートの具体例に
ついて説明する。 【0048】〔具体例D〕 後記の表8および表9に示す原料を配合し、これを圧延
ロールを用いて厚み7mmのシート状に形成し10mm
幅でシートの幅方向に平行に深さ5mmの切り込みを筋
状に形成し金型再生用シートを得た。 【0049】 【表8】 【0050】 【表9】 【0051】上記のようにして得られた離型用シートを
金型寸法の異なる数種類のトランスファー成形機の金型
に合うよう上記目印から折って適正な寸法にし、これを
用い金型表面の洗浄の終了した熱硬化性樹脂成形用金型
に挟み、175℃で4分間加硫し、加硫後ただちに金型
を開いて、成形された加硫ゴムを取り出した。その後、
上記のようにして離型剤の付与された金型を用い、通常
の成形方法で、熱硬化性樹脂成形材料エポキシ樹脂成形
材料(日東電工社製,MP−10)を成形し、成形品の
離型状態を調べた。その結果を比較例の結果(ダミーシ
ョット1回)と対比して前記の表8および表9に示し
た。 【0052】表8および表9から明らかなように、具体
例によれば、極めて良好な離型性を付与しうることがわ
かる。 【0053】 【発明の効果】この発明の金型再生用シートは、シート
面にシートを適宜寸法に切断するための目印が所定間隔
で設けられているため、金型寸法の異なる数種類の金型
に使用するに際し、上記目印の所から簡単にかつ正確に
切断することができる。したがって、金型の洗浄,離型
剤付与作業の迅速化を実現しうるようになる。しかも、
酸化チタンが含有された未加硫ゴム生地を母材としてい
ることから、シートが白色を呈する。このため、この白
色のシートを金型に挟み、加熱加硫して金型表面の離型
剤酸化劣化層等を加硫ゴムに一体化させ、金型を開いて
シートを剥離させると、白色のシートに離型剤酸化劣化
層等が付着しているのが目視により一目でわかる。した
がって、シートに離型剤酸化劣化層等が付着しなくなる
まで洗浄することができるとともに、金型の洗浄状態を
確認できるようになる。そのため、洗浄不足で離型剤酸
化劣化層等が金型に残存するようなことがなくなる。
た、この発明の金型の洗浄方法は、上記金型再生用シー
トを金型に合う寸法に目印部分からカッティングし、そ
のカッティングされたシートを用い金型の表面を洗浄す
るため、金型寸法の異なる数種類の金型に使用するに際
し、上記目印のところから簡単かつ正確に切断して金型
に合わせた寸法にすることができる。したがって、金型
の洗浄離型剤賦与作業の迅速化を実現化することができ
るようになる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。 【図2】この発明の切り込み部分の説明図である。 【図3】切り込み部分の変形例の説明図である。 【図4】その切り込みの形成説明図である。 【図5】その切り込みの形成説明図である。 【図6】この発明の一実施例の使用状態説明図である。 【図7】他の実施例の使用状態説明図である。 【図8】従来例の説明図である。 【図9】従来例の説明図である。 【符号の説明】 10 シート 11 目印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 正幸 佐賀県神埼郡三田川町大字吉田2307番地 の2 九州日東電工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−114932(JP,A) 実開 昭61−103439(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/72

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.酸化チタンが含有された未加硫ゴム生地を母材と
    し、シート面に、シートを適宜寸法に切断するための複
    数の直線状の目印が平行に設けられ、これらの目印がそ
    の目印部分からカッティングできる切り込みによって形
    成されていることを特徴とする金型再生用シート。 2.未加硫ゴム生地母材が、シート状繊維基材の表面お
    よび裏面の少なくとも一面に設けられている請求項1記
    載の金型再生用シート。 3.目印が、切り込みを入れてその目印部分からカッテ
    ィングできるようになされている請求項1または2記載
    の金型再生用シート。 4.酸化チタンが含有された未加硫ゴム生地を母材と
    し、シート面に、シートを適宜寸法に切断するための複
    数の直線状の目印が平行に設けられ、これらの目印がそ
    の目印部分からカッティングできる切り込みによって形
    成されている金型再生用シートを用い、この金型再生用
    シートを金型に合う寸法に目印部分からカッティング
    し、そのカッティングされたシートを用い金型の表面を
    洗浄することを特徴とする金型の洗浄方法。
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