JP2860793B2 - 自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装置 - Google Patents

自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装置

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JP2860793B2 JP63266938A JP26693888A JP2860793B2 JP 2860793 B2 JP2860793 B2 JP 2860793B2 JP 63266938 A JP63266938 A JP 63266938A JP 26693888 A JP26693888 A JP 26693888A JP 2860793 B2 JP2860793 B2 JP 2860793B2
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    • F16F15/22Compensation of inertia forces
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装
置に関し、2本のバランサ軸をクランク軸と平行に配置
するようにした場合に、エンジン全体の小型化を図るこ
とができるとともに、路面から自動二輪車のクランクケ
ース底面までの最低地上高(以下、地上高と記す)を高
くできるようにしたものである。
(従来の技術) 従来から、自動二輪車に搭載される気筒数の少ないエ
ンジンでは、エンジン振動を軽減するために、一対のバ
ランサ軸をクランク軸と逆方向に回転するように配置す
る場合がある。このような2軸式バランサ装置におい
て、各バランサ軸を配置する場合、クランク軸の前,後
に並べて配置するのが一般的である(例えば実公昭57−
183号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) エンジンのバランサ軸は、ピストン,コンロッド等の
往復運動部分の慣性力による振動を低減させるためのも
のであり、ピストンストロークに応じた回転半径を要す
ることから相当な配置スペースを必要とする。従って、
上述の従来構造のように、自動二輪車用エンジンのバラ
ンサ軸を単にクランク軸の前,後に配置した場合、それ
だけエンジンの前後長が長くなり易いという問題があ
る。他方、バランサ軸をクランク軸の上,下に配置すれ
ばそれだけエンジンの前後長を短縮できるが、このよう
な配置にする場合、シリンダとの干渉の問題が生じると
ともに、クランクケースの上下方向の厚さが厚くなり、
自動二輪車の地上高の確保が困難となる。
本発明は、自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装
置において、2本のバランサ軸の配置位置を工夫するこ
とにより、エンジンの前後長を短縮でき、かつクランク
ケースの上下厚みを薄くでき、その結果エンジンの小型
化を図ることができるとともに、地上高も確保できるよ
うにすることを課題とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、2本のバランサ軸をクランク軸と平行に配
置し、クランクケースを上,下ケースに2分割された上
下割り構造とし、該上,下ケースの合面にクランク軸を
支持した自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装置に
おいて、シリンダを上下上ケースの前部から前方斜め上
方に延びる前傾状態に配置し、上バランサ軸を上記上ケ
ース内のクランク軸より後側でかつ上側部分に、下バラ
ンサ軸を上記下ケース内のクランク軸より前側でかつ下
側部分にそれぞれ配置し、上記両バランサ軸の軸芯を結
ぶ線をクランク軸の軸芯より前側に位置させ、上記両バ
ランサ軸は支持軸とバランサ本体により形成してなり、
クランクケースに形成された挿入孔及び支持孔により支
持軸の両端を支持し、支持軸によりバランサ本体を回転
自在に支持し、バランサ本体の筒体に重錘部及び位置決
部を形成し、クランクケース内に固定された位置決板の
ガイド溝に位置決部を摺動自在に挿入し、クランクケー
ス内で従動ギヤをバランサ本体に固着し、前記挿入孔及
び支持孔の直径を重錘部及び従動ギヤの直径よりも小さ
くし、上記重錘部がクランク軸のクランクアーム部のウ
ェブ間に位置するように配置したことを構成とする。
本発明において、クランク軸より後側でかつ上側と
は、前傾シリンダの後側でかつクランク軸上側の空きス
ペースを意味しており、またクランク軸より前側でかつ
下側とは、同じく前傾シリンダの下側でかつクランク軸
前側の空きスペースを意味している。
(作用) 本発明の自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装置
によれば、シリンダを前傾状態に配置するとともに、一
方のバランサ軸をクランク軸の後側でかつ上側に配置し
たので、該一方のバランサ軸は上記シリンダの前傾によ
って生じたスペースに配置されることとなり、これを上
側から見ると、クランク軸の回転範囲内に略重なってい
る。また、他方のバランサ軸をクランク軸より前側でか
つ下側に配置したので、該他方のバランサ軸は上記シリ
ンダ下方の空きスペースに配置されることとなり、それ
だけクランクケースの前後長を短縮できる。
また、両バランサ軸を上記位置に配置し、かつ両バラ
ンサ軸を結ぶ線をクランク軸より前側に位置させたの
で、他方のバランサ軸は、これを前側から見ると、クラ
ンク軸の回転範囲内に略重なっており、従って該他方の
バランサ軸によりクランクケースの底面が下方に突出す
ることはなく、それだけクランクケースの厚みを薄くで
きる。これらの結果、エンジン全体を小型化できるとと
もに、自動二輪車への搭載時の地上高を高くできる。
また、バランサ軸をバランサ本体の重錘部がクランク
軸のクランクアーム部のウェブ間に位置するように配置
したので、バランサ軸をクランク軸に極限まで近接させ
ることができ、2軸式バランサ装置を備えた場合にエン
ジンが大型化する問題を回避できる。
(実施例) 第1図ないし第4図は本発明の一実施例を説明するた
めの図である。
第4図において、1は本実施例に係る自動二輪車であ
り、これの車体フレーム2の前端部には、下端で前輪3
を軸支する前フォーク4が左右に操向自在に支持され、
中央下端には、後端で後輪5を軸支する後アーム6が上
下に揺動自在に枢支され、上部には前から順に大型の燃
料タンク7,シート8が搭載されている。また、この車体
フレーム2の前部下側には、エンジンユニット9が懸架
支持されている。上記エンジンユニット9は、冷却式4
サイクル並列2気筒型で、クランクケース10の上面前部
に、シリンダブロック11,シリンダヘッド12及びヘッド
カバー13を車載状態で水平面に対して略45度の前傾状態
に積み上げた構成となっている。
第1図〜第3図に示すように、上記シリンダブロック
11の左,右気筒11a,11bの上部には、ピストン14a,14b
と、シリンダヘッド12の凹部12a,12bとで燃焼室14が形
成されており、該燃料室14に連通する吸,排気ポートに
は、吸気弁15aが3本,排気弁15bが2本配置されてい
る。該各吸気弁15a,排気弁15b用の吸気カム軸16a,排気
カム軸16bの、車両後方から見て(以下同じ)右側端部
には従動スプロケット16cが固着されている。
上記各ピストン14a,14bは、コンロッド17a,17bによ
り、クランク軸18の一対のウェブ18c,18cをクランクピ
ン18dで連結してなる各気筒用クランクアーム部18a,18b
部分に連接されている。該クランク軸18の両クランクア
ーム部18a,18b間部分は中央軸受19cで軸支され、左,右
外側部分は左,右軸受19a,19bでそれぞれ軸支されてい
る。
第1図に明示するように、上記クランクケース10は、
上,下ケース23,24に2分割された上下割り構造のもの
であり、この分割面Aは車載時に前側が低くなるよう傾
斜している。上記左,右,中央軸受19a〜19cは、この分
割面Aの前側寄り部分に形成されている。また、上記下
ケース24の後端部には、上述の後アーム6の前端を枢支
するピボット部24aが一体形成されている。上記上ケー
ス23の上面後部には、後述のバランサ軸,シフトフォー
ク等の組立作業を行うための作業用開口が形成されてお
り、該開口にはブリーザ室を構成するブリーザカバー58
が開閉可能に装着されている。
第2図に明示するように、上記クランク軸18の右側突
出部には駆動スプロケット18cが一体形成され、該スプ
ロケット18cと上記カム軸16a,16bの従動スプロケット16
c間にはカムチェン20が巻回されている。このカムチェ
ン20はシリンダヘッド12,シリンダブロック11及び上ケ
ース23の右側壁に膨出形成されたチェンケース部12c,11
c及び23a内を通るように配置されている。また、上記ク
ランク軸18の、左,右軸受19a,19bと上記左,右のクラ
ンクアーム部18a,18b間部分には、バランサ軸駆動用バ
ランサギヤ21,変速主軸(メイン軸)駆動用の減速小歯
車22がそれぞれ焼き嵌め等により固定装着されている。
上記クランク軸18の右端にはポンプ駆動ギヤ25が装着
されている。このポンプ駆動ギヤ25の下方には、オイル
クーラーの機能を有するオイルタンク(図示せず)から
の潤滑油を上記軸受19a〜19c等の要潤滑部に供給するた
めのフィードポンプ26と、オイルパン28内の潤滑油をオ
イルタンク内に送油するスカベンジポンプ27とが車両前
後に並列配置されており、上記ポンプ駆動ギヤ25がフィ
ードポンプ26の入力ギヤ26aに、該入力ギヤ26aがスカベ
ンジポンプ27の入力ギヤ27aに順次噛合している。
第1図及び第2図に明示するように、上記上ケース23
のクランク軸18より後側でかつ上記分割面Aより上方部
分に変速主軸(メイン軸)32が配設されており、この変
速主軸32の少し後方でかつ分割面間部分に変速副軸(ド
ライブ軸)35が配設されている。この変速主軸32は左,
右両端が軸受32b,32cで、変速副軸35は軸受35,35cでそ
れぞれ軸支されている。上記変速主軸32の右軸受32cは
該主軸32に装着された変速歯車32aより大径のハウジン
グ32dを介して上ケース23の右側壁に取り付けられてい
る。また、左軸受32b部分には該主軸32の抜き取り作業
用開口が形成されており、該開口にはキャップ32eが嵌
合装着されている。このキャップ32e及び上記変速副軸3
5の左軸受35bの外側のオイルシール35dは、クランクケ
ース10の左側壁に固定された板金製の押さえ板35eで押
圧されている。なお、上記ハウジング32dはこの変速主
軸32を右側壁から挿入するためのものであり、上記作業
用開口は該主軸32を取り外すためのものである。
また、上記変速主軸32の右端には湿式多板クラッチ33
が装着されており、該クラッチ33のアウタ33aに固定さ
れた減速大歯車33bは上記クランク軸18に固定された減
速小歯車22に噛合している。そして、上記変速主軸32,
副軸35に装着された各段の変速歯車32a,35a同士が相互
に噛合しており、これにより常時噛み合い式変速装置が
構成されている。
上記変速副軸35の左端はクランクケース10の左側壁か
ら外方に突出しており、外突出部には後輪用駆動スプロ
ケット36が装着され、該スプロケット36と後輪5の従動
スプロケット5a間には伝動チェン37が巻回されている。
この駆動スプロケット36の外側には、泥跳ね防止用のチ
ェンカバー38が配設されている。
上記駆動スプロケット36の下側にはチェンジペダル39
が揺動自在に設けられており、上側にはシフト軸40が配
設されている。このシフト軸40と上記チェンジペダル39
は、両端に自在継手41aを有する連結ロッド41bによって
連結されており、連結ロッド41bは上記駆動スプロケッ
ト36の外方を上下方向に延びている。また、この連結ロ
ッド41b及びシフト軸40の外側にはこれらを覆うケース
カバー42が配設されており、上記チェンカバー38はこの
連結ロッド41bとスプロケット36との仕切り部材となっ
ている。
上記下カバー24の底面の、上記オイルパン28より後方
には、セルモータ43が配設されている。このセルモータ
43の出力軸43aは下カバーを貫通して発電機カバー44内
に位置しており、これに装着された駆動ギヤ43bはアイ
ドルギヤ45を介して上記クランク軸18の左軸受19aより
外側部分にワンウェイクラッチを介して装着された始動
ギヤ46に噛合している。
第1図ないし第3図に示すように、上記下ケース24の
クランク軸18より前側でかつ下側部分には前バランサ軸
47が、また上記上ケース23のクランク軸18より後側でか
つ上側部分に後バランサ軸48が、それぞれクランク軸18
と平行に配置されており、かつ両バランサ軸47,48の軸
芯を結ぶ線Lは、クランク軸18の軸芯より前側に位置し
ている。これにより前バランサ軸47は、上記前傾のシリ
ンダブロック11の下方でかつクランク軸18の前側の空き
スペース部分に位置し、前から見るとクランク軸18の回
転領域内に位置している。また、後バランサ軸48は、上
記シリンダブロック11の後方でかつクランク軸18の上側
の空きスペース部分に位置し、上から見るとクランク軸
18の回転領域内に位置している。
上記前,後バランサ軸47,48はバランサ本体49内に支
持軸50を挿入し、両者間にニードル軸受51を配設した構
造のものである。この前後の支持軸50は上,下ケース2
3,24の側壁に形成された挿入孔23b,24fからそれぞれ挿
入され、その先端が上,下ケース23,24の右側壁に形成
された支持孔23c,24gでそれぞれ支持され、かつ支持軸5
0の後端がキープレート47b,48bによって左側壁に固定さ
れている。また、上記バランサ本体49は、筒体49aの両
端に重錘部49bを、中央に凸状の位置決部49cをそれぞれ
一体形成してなり、該重錘部49bはクランク軸18の各気
筒用クランクアーム部18a,18bのウェブ18c,18c間に位置
している。そして、上記位置決部49cは、該バランサ軸4
7,48の下側,上側に配置され、クランクケースに固定さ
れた位置決板52のガイド溝52a内に摺動自在に挿入され
ており、これにより各バランサ軸47,48は軸方向に位置
決めされている。また、上記バランサ本体49の左端部に
固着された従動ギヤ47a,48aは何れも上記バランサギヤ2
1に噛合しており、これによりクランク軸18と反対方向
に回転するようになっている。
また、上記前バランサ軸47の右端には駆動ギヤ47cが
形成されており、これは冷却水循環用水ポンプ53のイン
ペラ軸53cに固着された従動ギヤ53dに噛合している。こ
の水ポンプ53はクランクケース10の右側壁の、上記チェ
ンケース部23aより前側部分の窪み部分に配設されてい
る。この水ポンプ53の軸芯部に形成された吸込口53aは
図示しないラジエータに、接線方向上側に形成された吐
出口53bは上記シリンダブロック11の冷却ジャケット11d
にそれぞれ接続されている。
次に本発明の実施例の作用効果について説明する。
本実施例では、クランク軸18の回転が、カムチェン20
を介してカム軸16a,16bに伝達され、吸,排気弁15a,15b
の開閉が行われ、減速小歯車22を介してクラッチ33に伝
達され、エンジン回転が後輪5に伝達される。また、ク
ランク軸18の回転が、バランサギヤ21を介して前,後バ
ランサ軸47,48に伝達され、これによりエンジン振動が
低減される。
そして本実施例では、上記バランサ軸47,48の配置に
関して、シリンダブロック11を略45度の前傾状態に搭載
し、かつ、後バランサ軸48をクランク軸18の後側でかつ
上側に配置したので、該後バランサ軸48はシリンダ前傾
により生じた空きスペース内に位置することとなる。従
って、この後バランサ軸48の上方から見ると、この後バ
ランサ軸48はクランク軸18の回転範囲内に略重なって位
置しており、後方にはみ出ることはない。
また、前バランサ軸47は、クランク軸18より前側でか
つ下側に位置しており、しかも両バランサ軸47,48を結
ぶ線Lがクランク軸18の軸芯より前側に位置しているの
で、この前バランサ軸47はシリンダブロック11のクラン
クケース10との接続部下方の空きスペースに位置するこ
ととなる。従ってこの前バランサ軸47を前側から見る
と、クランク軸18の回転範囲内に略重なっており、該前
バランサ軸47がクランク軸18より下方にはみ出ることは
ほとんどない。
このように前バランサ軸47,後バランサ軸48がそれぞ
れ上下方向,前後方向に見るとクランク軸18の回転領域
内に位置していることから、エンジンの上下厚さを薄く
できるとともに、エンジンの前後長を短縮でき、エンジ
ンの小型化を図ることができる。また、エンジンの上下
厚さが薄くなったので、車体フレーム2に搭載した場合
の、地上高Hを高くすることができ、不整地走行性を改
善できる。
また、本実施例では、カムチェン20をエンジン側壁に
配置するとともに、バランサ軸47,48駆動用のバランサ
ギヤ21,変速主軸32駆動用の減速小歯車22をクランク軸1
8の左,右軸受19a,19bより内側部分に配置したので、カ
ムチェンを中央に配置し、各ギヤを軸受より外側に配置
した場合に比較してエンジン幅を狭くすることができ
る。上記左,右軸受19a,19bの幅方向位置は、エンジン
排気量(ピストン径)等により略決定されるから、該軸
受より外側部分に上記ギヤを配置した場合、それだけエ
ンジン幅が広くなる。本実施例では、左,右のクランク
アーム部18a,18bと左,右軸受19a,19b間の隙間を利用し
て各ギヤを配置したので、上述のエンジン幅拡大の問題
を解消できる。
また、上,下バランサ軸48,47を、重錘部49bがクラン
ク軸18の各クランクアーム部18a,18bのウェブ18c,18c間
に位置するように配置したので、上,下バランサ軸48,4
7をクランク軸18に極限まで近接させて配置でき、2軸
式バランサ装置を備えながらエンジンの大型化を回避で
きる。
(発明の効果) 本発明に係る自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ
装置によれば、シリンダを上ケースの前部から前方斜め
上方に延びる前傾状態に配置し、上バランサ軸を上ケー
ス内のクランク軸の後側でかつ上側部分に、下バランサ
軸を下ケース内のクランクより前側でかつ下側部分にそ
れぞれ配置し、両バランサ軸の軸芯を結ぶ線をクランク
軸の軸芯より前に位置させた。従って、自動二輪車用エ
ンジンの前後長を短縮でき、かつクランクケースの上下
厚みを小さくして小型化を図ることができ、かつ地上高
を確保できる。
本発明では、両バランサ軸は支持軸とバランサ本体に
より形成してなり、クランクケースに形成された挿入孔
及び支持孔により支持軸の両端を支持し、支持軸により
バランサ本体を回転自在に支持し、バランサ本体の筒体
に重錘部及び位置決部を形成し、クランクケース内に固
定された位置決板のガイド溝に位置決部を摺動自在に挿
入し、クランクケース内で従動ギヤをバランサ本体に固
着し、前記挿入孔及び支持孔の直径を重錘部及び従動ギ
ヤの直径よりも小さくした。従って、挿入孔及び支持孔
が、上,下ケースの合面から離れた位置にあるにもかか
わらず、重錘部及び従動ギヤより小径で済むので、挿入
孔及び支持孔の支持部分の構成が簡単であり、かつ上,
下ケースの剛性を低下させることなく、しかも従動ギヤ
がクランク内に配置されるので、ギヤ機構の潤滑が容易
であるとともに、クランクケース外にギヤ機構がないの
でクランクケース表面の有効利用を図ることができる。
また、本発明は、バランサ軸の重錘部がクランク軸の
クランクアーム部のウェブ間に位置するように配置した
ので、バランサ軸をクランク軸に極限まで近接させるこ
とができ、2軸式バランサ装置を備えながらエンジンの
大型化を回避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本発明の一実施例による自動二輪
車用エンジンの2軸式バランサ装置を説明するための図
であり、第1図はその一部断面側面図、第2図はその断
面平面展開図、第3図は前バランサ軸部分の断面平面
図、第4図は該エンジンを搭載した自動二輪車の側面図
である。 図において、9はエンジンユニット、10はクランクケー
ス、11はシリンダブロック、18はクランク軸、23は上ケ
ース、24は下ケース、24fは挿入孔、24cは支持孔、47は
前バランサ軸、48は後バランサ軸、48aは従動ギヤ、49
はバランサ本体、49aは筒体、49bは重錘部、49cは位置
決部、50は支持軸、52は位置決板、52aはガイド溝、L
は両バランサ軸の軸芯を結ぶ線である。
フロントページの続き (72)発明者 厚海 守 静岡県磐田市新貝2500番地 ヤマハ発動 機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−132437(JP,A) 実開 昭63−66646(JP,U) 実開 昭61−108552(JP,U) 実公 昭32−1902(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2本のバランサ軸をクランク軸と平行に配
    置し、クランクケースを上,下ケースに2分割された上
    下割り構造とし、該上,下ケースの合面にクランク軸を
    支持した自動二輪車用エンジンの2軸式バランサ装置に
    おいて、シリンダを上記上ケースの前部から前方斜め上
    方に延びる前傾状態に配置し、上バランサ軸を上記上ケ
    ース内のクランク軸より後側でかつ上側部分に、下バラ
    ンサ軸を上記下ケース内のクランク軸より前側でかつ下
    側部分にそれぞれ配置し、上記両バランサ軸の軸芯を結
    ぶ線をクランク軸の軸芯より前側に位置させ、上記両バ
    ランサ軸は支持軸とバランサ本体により形成してなり、
    クランクケースに形成された挿入孔及び支持孔により支
    持軸の両端を支持し、支持軸によりバランサ本体を回転
    自在に支持し、バランサ本体の筒体に重錘部及び位置決
    部を形成し、クランクケース内に固定された位置決板の
    ガイド溝に位置決部を摺動自在に挿入し、クランクケー
    ス内で従動ギヤをバランサ本体に固着し、前記挿入孔及
    び支持孔の直径を重錘部及び従動ギヤの直径よりも小さ
    くし、上記重錘部がクランク軸のクランクアーム部のウ
    ェブ間に位置するように配置したことを特徴とする自動
    二輪車用エンジンの2軸式バランサ装置。
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