JP2853015B2 - グロープラグ用ハウジングの製造方法 - Google Patents

グロープラグ用ハウジングの製造方法

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JP2853015B2
JP2853015B2 JP12554495A JP12554495A JP2853015B2 JP 2853015 B2 JP2853015 B2 JP 2853015B2 JP 12554495 A JP12554495 A JP 12554495A JP 12554495 A JP12554495 A JP 12554495A JP 2853015 B2 JP2853015 B2 JP 2853015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディゼルエンジンの
グロプラグに係り、詳しくはグロプラグ用のハウジ
ングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グロプラグ用ハウジングの製造方法
は、特公平26412号公報でで開示しているよう
に、本出願人によって開発、実施している。この公報に
よれば、パイプ材を一定の長さに切断して素材を得る工
程と、該素材には芯金を挿通して前方押出しして細径に
扱き加工する第一次絞り加工工程と、さらに前記穴より
先方で細くした芯金を挿通して前方押出しして縮管加工
する第二次絞り加工工程と、頭部には工具係止部を形成
する成形工程と、該頭部における穴を拡管状に後方押出
しする工程とから成っている。
【0003】すなわち、特公平26412号公報で
は、素材を中空パイプ材としてハウジングを製造する方
法が開示されている。また、これを改良するものとし
て、金属中実体を切断した両端側から凹部を形成した
後、軸方向に穴を形成することにより円筒体(パイプ
材)を得て後、順次成形するようにした製造方法が特開
平4236010号公報によって開示されている。さ
らには、特開平38531号、特開平420714
及び特開平4371336号公報では、丸棒状の素材
の両端から凹部を軸方向に形成しながら外形状を成形
し、両端側から形成する凹部を貫通することによって軸
穴を形成して、ハウジングを製造する方法が開示されて
いる。
【0004】ところで、一般的な剪断を図3で、また図
4で平板を剪断した場合の破断部を説明すると、図3で
示すように丸棒のような線材11を所定長さに剪断して
素材12を得るようなとき、その中心線上では適正なク
リヤランスの決定がむつかしく、該中心線上では該クリ
ヤランスは過小となることが多い。上刃15が線材11
に食い込み始めると、下刃16との間でクラックa、i
ともにタングb、jが発生し、上刃15が下方に下降
してタングjは二次剪断cをうける。この剪断によって
クラックaが発生することに起因して、タングbはバリ
として破断面fに残る。dはダレである。
【0005】そして、図4に示すように、ダレd、剪断
面e、破断面fと剪断方向下方側にバリg、下面には下
刃16と接触した圧痕が残る。その剪断面eには、上刃
15の過擦した条痕が多少残るが、滑らかな面である。
破断面fは、上刃15の食い込みによって組織破壊され
て引きちぎられたように、クラックa、iが発生したと
きに肌荒れ状態に、ザラザラした小さなバリが点在した
表面となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述特公平2641
2号公報に記載されている中空パイプ材を使用した場
合、該パイプ材はその肉厚にムラがあったり、偏肉状態
にあるときには加工工程中において発見されるが、多く
の品質不良が発生してしまう。肉厚にムラがあるとき
は、それは体積(容積)不良となるため、成形が充分に
行なわれなかったり、あるいは成形した製品の長さ不足
になって発見される。さらに偏肉の場合には、成形加工
がかなり過酷でありながら、該偏肉状態が完全に修整さ
れないまま加工されてしまうこともあり、稀には、加工
金型のポンチを損傷して発見されることもあり、工程の
安定性に欠ける。
【0007】また、特開平4236010号公報で開
示されているように、中実体を切断して、その両端から
凹部を形成して後、軸方向穴を形成してパイプ材を得る
方法では、前述のように破断面(f)が前記中実体の両
端に残存し、該破断面(f)またはクラック(a、i)
が縮管加工あるいは拡管加工によって成長していくこと
がある。同様に、軸方向穴をその胴体のほぼ中央で打抜
くようにしているので、その打抜きした破断面(f)は
残置した状態で加工が進み、該破断面(f)が細い軸穴
内部に残置しているため、目視では状態把握すること
は困難である。
【0008】さらに、特開平420714号公報等で
開示された丸棒状の材料を、両端から凹部を形成しなが
ら前方押出し、後方押出し、あるいは前方後方押出し加
工し、その中央で形成した凹部を貫通する製造方法で
は、前述のように丸棒状の材料を切断したときに残置す
る破断面(f)がその後の加工で成長する虞れがあるこ
とと、前記押出し加工後に前記凹部を貫通するため、該
貫通した穴部分に破断面(f)が残存し、該破断面には
小さなクラックやバリ、または、金属粉末が付着してい
るので、グロプラグとして使用するときには、該バリ
や金属粉末がスパクを誘起したりして、異常電流を導
通させることがあるから安全上好ましいことではない。
【0009】本発明は、上記のような欠点を除去するこ
とを目的とし、線材(11)を切断し、該切断した素材
(12)の切断面(13、13)の両端面を矯正して、
かつ前方押出し加工によってコップ状に成形し、該コッ
プ状の底面(44a)を押し抜き加工してパイプ材を得
て、該押し抜き加工した側を基準として細径に加工する
ようにしたグロプラグ用ハウジングの製造方法を提案
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述問題点を解決するた
めの本発明は、一定の太さの線材(11)を一定長さに
切断し、該切断した第一素材(12)の両端は一側から
切断面(13)を押圧して平面状に矯正するとともに、
該矯正した一端面(21)に浅い第一センタ穴(3
3)をポンチ(35)で押圧成形して第二素材(30)
とし、該第二素材は該第一センタ穴(33)を成形ピ
ン(49)に対向するように前方押出し加工して深いコ
ップ状に穴(43)と、浅い第二センタ穴(44)と
を成形し、該成形によって形成された穴底(43a)と
該第二センタ穴との薄い底面(44a)を該第二セン
穴をダイスとして成形ピン(49)で押し抜き加工
し、さらに、該押し抜き穴(54a)及び穴内面(53
a)を前方押出し加工によってならし加工する工程によ
り、パイプ材(60)を形成するようにしたことを第一
の特徴としている。
【0011】そして、前記パイプ材(60)に芯金(7
5)を挿通して前方押出し加工し かつ、第一細径部
(74b)の外径を扱き加工する第一絞り加工工程
(G)では、前記押し抜き穴(64)側を前方として加
工することを第二の特徴としている。
【0012】ついで、前記第一次絞り加工工程(G)で
成形された穴(73)よりも、先方で細くした芯金(8
5)を挿通して、前記押し抜き穴(64)側を前方とな
るよう縮管加工する前方押出しする第二次絞り加工工程
(H)を有することを第三の特徴としている。
【0013】さらには、前記絞り加工工程(G、H)を
経過して、前記押し抜き穴(64)部は第二細径部端部
(84c)を成形されるが、該細径部端は所定長さに切
削(10)し、面取り(4、5)仕上げ加工することを
第4の特徴としている。
【0014】
【作用】先ず、請求項1では、第一素材(12)の切断
面(13、13)を押圧して矯正したので、該切断面の
外面にあるバリは解消され、さらに、切断面(13)に
潜在するクラック及び肌荒れ状態の表面を光沢のある滑
らかな表面にする。そして、一端面(31)に浅い第一
センタ穴(33)をガイドとして、該センタ穴の反
対側端面(32)から前方押出し加工した穴(43)
と、該穴の底面(44a)を前方押出し加工と同様に第
二センタ穴(44)をダイスとして押し抜き加工し、
かつ穴(53)を一方側から扱き加工しているので、当
然ながら穴(53)内の破断部(54a)は端面(5
2)側になる。そして、穴内面(53a)は扱き加工す
るから、金型(ダイス、ポンチ)によって肉厚の均一な
パイプ材(60)が得られ、該穴(63)内面は滑らか
な円筒が形成される。すなわち、第一素材(12)の切
断面(13)は、押圧によって肌荒れ状態は矯正され、
穴(43)を押出し穿孔方法によって押出し加工して
後、該穴を破断部(54a)とともに扱き加工するか
ら、滑らかな穴(63)としてパイプ材(60)は仕上
がり、切断面(13)及び破断部(54a)でのクラッ
クの成長を抑制する。
【0015】そして、請求項2では、前記押し抜き穴
(54)側を前方として、芯金(69)を挿通して前方
押出し加工する。該加工した物品を長手方向中心線に沿
って切断して材料組織変化を観察すると、外径は第一細
径部(74b)に扱き加工される一方、穴(73)は圧
縮加工されていることから、前記押し抜き穴(54)の
破断部(54a)は僅かながらも端面(72)側に移動
するように変化している。また、穴(63)を扱いてな
らし加工しているから、本第一次絞り加工でも全体とし
て平滑な穴(73)となっている。
【0016】さらに、請求項では、前記穴(73)よ
りも先方側で細くした芯金(85)を挿通して前方押出
し加工して第二細径部(84c)を縮管加工する第二次
絞り加工工程(H)では、前記同様に押し抜き穴(5
4)側を前方として押出し加工するので、破断部(54
a)は第一次絞り加工工程(G)よりも圧縮されたよう
に、さらに端面(2)側へ僅かにずれるように移動して
いる。
【0017】そして、第一次及び第二次絞り加工工程
(G、H)を経過して得られた第二細径部(8)の端面
(9)は切削(10)によって所定長さにされ、該切削
端面は外面面取り(4)、内面面取り(5)加工して仕
上げることにより、押し抜き穴(54)の破断部(54
a)は削り取られ、センタ挿入穴(7)、キャップ嵌
合穴(8)の穴内面には危惧される破断面(f)は残置
することはない。
【0018】上記括弧内数字は、図面と対照するための
ものであるが、発明の構成を限定するものではない。
【0019】
【実施例】以下、図1で製造工程を、図2では製造工程
に基づく金型との関係を、該図面に沿って詳述する。
【0020】まず、図1、図2で左方にA、B……Iの
英大文字に夫々括弧を付しているのは、例えば、(A)
は第工程(線材矯正・切断)、(B)はは第工程
(第端面矯正)、……(I)は第工程(工具係止部
成形)を意味している。また、(A)ないし(H)工程
では、該工程で出来る製品及び使用する金型の各部符号
は、前記工程順の(A)に代わる1、……(H)に代わ
る8、を前にして、数字を二桁として表示してあり、例
えば、端面は21ないし81及び22ないし82と表示
することにより、いづれの工程で加工されたものかを
すとともに、その工程での金型をも区別している。
【0021】また、図1で矢印を付しているのは、図2
におけるポンチ25、35……85の前進方向、すなわ
ち前方押出し加工の方向を示している。そして、図2で
は、各工程での材料の挿入側が理解できるように各工程
の中心線上側に素材を、該中心線下側に押出し加工して
成形された夫々の半断面を図示している。さらには、図
2では、直線的に順送り加工するものとして、同一テ
ブル100上に各ダイス穴27、37、47、57、6
7、77及び87が並列している場合で、送り装置は省
略して説明する。
【0022】第1工程(A)では、コイル状に捲かれた
一定の太さの線材11を矯正機(図2では、図示してい
ない)によって真直ぐにしながら、一定長さに切断して
第一素材12を得る。この端面13、13は従来例で説
明したように破断面f、剪断面e(以下、端面13を切
断面という)が残っている。
【0023】第一素材12は、第一ダイス穴27に挿入
され、低い円錐面26を形成した第1ポンチ25で、前
記ダイス穴27に押込み押圧して、一方側には面取りし
た端面21と、押圧した側では低い凹部22を形成す
る。この凹部22は前記円錐面26で押圧するから、必
然的に形成されるが、できるだけ押圧力を小さくして端
面21の切断面13を光沢のある面に仕上げを可能にす
るために構成されている。28は、突出しピンであっ
て、第1端面矯正が終了すると、押圧方向とは逆方向
に、素材20を突出す。また、この切断面13の矯正に
おいて、該切断面にあったバリがダイス穴27内に残る
虞れがあるが、図示していないが、例えば前記素材20
を押出すと同時にエアを吹き付けすることによって、清
掃し、除去できる。
【0024】ついで、第2端面矯正工程(C)では、前
記第1端面矯正工程(B)で得られた素材20を180
゜回転した状態で第2ダイス穴37へ挿入され、先端錐
状の第1センタ36を有するポンチ35で、端面21
を押圧してその反対側の凹部22を平坦な端面32と外
周は面取り状に矯正する。押圧側の端面21は、平坦な
端面31と次工程でガイドとする前記第1センタ36
による浅い第一センタ穴33を形成する。該第一セン
穴の形成によって、反対側の端面32側に肉が多少
移動するので、平坦な面が形成され、両端面31、32
は光沢のある端面となり、第二素材30の外形も真円度
が向上する。38は、突出しピンであり、該工程が終る
と該第二素材30を突出す。
【0025】つづく、第1成形工程(D)では、第二素
材30を再び180゜回転した状態で第3ダイス穴47
に挿入される。この第2ダイス穴47では、スリブ4
8と該スリブから先方が突出た成形ピン49が1組と
して待機し、他方から低い台形先端46を有するポンチ
45が、端面32を押圧して前方押出し加工する。する
と、成形ピン49の先端が先ず第一センタ穴33に案
内され、該成形ピンは第二素材30に押込まれ、かつ
形先端46が食い込むように端面32に押込まれる。そ
して、前記ポンチ45のストロク端では、一方側の端
面41にはコップ状に深い穴43が、他方側の端面42
では浅い第二センタ穴44が形成され、穴底43aと
の間に薄い底面44aが成形される。この成形が終ると
ポンチ45が後退し、スリブ48が前進して第三素材
40を成形ピン49から抜け出させるとともに、第3ダ
イス穴47から該素材40を押出して次工程へ順送りさ
れる。
【0026】なお、前述第2端面矯正工程(C)及び本
第1成形工程(D)で、夫々素材20、30を挿入する
とき、180゜回転するようにしているが、これはダイ
ス穴37、47を同一テブル100上に設置して、ポ
ンチ35、45を同一方向とするためであって、第2端
面矯正工程(C)で、ポンチ35、第2ダイス穴37、
押出しピン38との関係を、図示とは逆方向に押圧また
は押出すようにすれば、素材20は回転することなく行
なえる。
【0027】そして、第三素材40は、平行移動して押
し抜き加工工程(E)へ送られ、第4ダイス穴57へ挿
入される。このダイス穴57には、パイプ状のスリ
58と、該スリブ58に挿通された穴明ピン59とを
1組として待機している。該穴明ピン59の先端は、低
い円錐面に続いて穴43と同一直径とした円柱部と、さ
らにその円柱部より僅かに細い直径とした連接部とで形
成されている。他方側には、刃部56を有する抜きポン
チ55が待機し、前記第4ダイス穴57へ第三素材40
が挿入された後、端面42を抜きポンチ55で押圧して
前方押出しし、前記穴明ピン59で穴43を扱き加工し
ながら抜きポンチ55のストロク端で底面44aを押
破り、かつ第二センタ穴44をダイスとして押し抜
き、その抜きカス54bを刃部56内に押し込む。抜き
ポンチ55が後退と同時にスリーブ58も前進して第四
素材50を第4ダイス穴57から脱出させ、送り装置
(図示していない)によって、穴内面ならし加工工程
(F)へと平行移動させる。
【0028】この押し抜き加工工程(E)では、端面5
1側から端面52側へ貫通する穴53が形成されるが、
該穴53の内面53aは扱き加工される。そして、端面
52側では第二センター穴44の痕跡として穴54が僅
かに残り、その内部には押し抜き穴54a(以下、破断
部という)が形成される。仮に、第二センタ穴44を
形成しないでこの押し抜き加工を行なったとすると、穴
54部分では、従来例で述べた破断面fが形成されるこ
とになるので、該破断面fが端面52側にあると、後述
する工程でも修正もしくは矯正できない部分であるか
ら、前述第1成形(D)における第二センタ穴44の
形成は重要な工程でもある。また、本工程で発生する抜
きカス54bは刃部56に押し込まれた後、該刃部56
の後方は大きな穴としているので、順次加工されて押し
込まれる抜きカス54bによって、自動的に押送りされ
放出される。
【0029】ついで、第5ダイス穴67に挿入された第
四素材50は、中空状のポンチ65の端部で、端面52
を押圧して、扱きピン69に向かって前方押出し加工さ
れる。該扱きピンの先端は穴53よりも僅かに大きく、
該穴53は勿論のこと前記穴54、破断部54aをなら
し加工して平滑な穴63を、端面61側から端面62側
へと形成させる。64は、第二センタ穴44を形成し
たときのポンチ45の先端46による面取り部跡であ
る。
【0030】以上のような工程でパイプ材60は形成さ
れ、穴63とその外形は中心を一致した円筒体が得られ
る。さらに、該円筒体をグロプラグ用八ウジングに成
形することとなるが、その成形工程は特公平2641
2号公報で詳述されてはいるが、本パイブ材60を用い
た成形方法について説明する。
【0031】前述穴内面ならし加工工程(F)によって
パイプ材60は成形を完了した後、送り装置で第6ダイ
ス穴77に挿入され、外ポンチ76と芯金75とで形成
される第1ポンチで、該外ポンチよりも突き出た先端砲
丸状の芯金75が穴63に挿通され、外ポンチ76の先
端が端面62と接触して押圧すると、ダイス穴77に形
成された突起状の第1絞り部77aを端面61側から押
込まれて扱き加工されるので、外径が細くなった第1細
径部74bが形成される。従って、穴73は前工程で
工された穴63と直径において変化はないが、扱き加工
された分、第1細径部74bは長く、扱き加工しなかっ
た残部74aを含んで、全体として長さは長くなる。そ
して、第1細径部74bを74a方向へ押出し成形する
から、扱かれる外側は押出し方向とは逆方向に組織移動
し、穴73では圧縮力を受けるので、破断部が形成され
た穴54a部分は、端面72側へ僅かに移動するように
成形される。また、この押出し加工の際に、端面61に
押圧力を加えるから該端面61はより平滑な端面71に
成形される。第1ポンチが引き退がると、ノックアウト
ピン79で端面72を押し、第1次成形品70を突き出
し、第6ダイス穴77で待機するチャック装置(図示し
ていない)で杷持され、次工程の第7ダイス穴87へ挿
入される。
【0032】第二次絞り加工工程(H)では、外ポンチ
86と先端で前記穴73よりも細くした芯金85を組と
して第2ポンチが形成されていて、該芯金85の先端が
穴73に挿通され、外ポンチ86端部が端面71と接触
して押圧する。すると、第7ダイス穴87に形成された
第2絞り部87aに端面72から押し込まれ、第1細径
部74bは第2細径部84cが形成される。すなわち、
端部81、82、第1細径部84b(2)、第2細径部
84c(3)、後述する工具係止部(1)と、残部84
aとからなる第2次成形加工品80が得られ、該端面8
2側からノックアウトピン89によって前記第2絞り部
87aまで突き出し、待機するチャック装置で把持し
て、さらに工具係止部成形工程(I)へと送られる。な
お、後述するが、穴83aはセンタ挿入穴7に、穴8
3bはキャップ嵌合穴8に、第1細径部84bはネジ部
2に、第2細径部84cは細径部3となる。
【0033】工具係止部成形工程(I)では、金型関係
図を図示していないが、前記第一次絞り加工工程(G)
及び第二次絞り加工工程(H)で述べたように、ダイス
穴に六角形状の穴を設け、端面81側から先端をセンタ
固着穴6と同一形状をした芯金と、該端面81を押圧
する外ポンチとで押圧して、拡管加工するように加圧力
を加え、かつ、後方押出し加工することにより、該工具
係止部1は成形できる。
【0034】前述、第二次絞り加工工程(H)で第2細
径部84cを成形するが、この第2細径部84cは、穴
83bとともに最も縮管加工されて、加工硬化も起こり
易く、第一次絞り加工工程(G)でも説明したように、
第2細径部84cは第1細径部84b側に扱き加工さ
れ、そして穴83bでは縮管加工されるから端面82方
向に長さが伸び、押し抜き加工工程(E)で押し抜かれ
た破断部54aが、該穴83bの端面82側近傍に移動
してくる。すなわち、押し抜き加工して、剪断した破断
部54aが端面82の穴83bに近接してくるので、危
惧される破断部54aを切削10によって仕上げ、キャ
ップ嵌合穴8端を外面面取り4、内面面取り5加工し
て、仕上げるようにしている。該仕上げ加工工程(J)
では、第1細径部84bには雄ネジを刻設してネジ部2
を形成し、また工具係止部1の端面は必要によっては切
削して高さを揃えることもあるが、それ以外の細径部
3、センタ固着穴6、センタ挿入穴7、キャップ嵌
合穴8は先述の加工工程によって加工される。
【0035】上述製造工程では、熱間加工でも冷間加工
でも加工は可能であるが、冷間加工では適宜焼きなまし
もしくは燐酸皮膜(ボンデライト)処理することは言う
までもない。また、各工程を詳細に述べたが、例えば、
第1端面矯正工程(B)と第2端面矯正工程(C)とを
同時に行なって、工程を短縮することも可能である。
【0036】
【発明の効果】本発明では上述のように工程を構成して
いるので、請求項1の発明では、パイプ材の中心線が一
貫して均一な中心が得られ、それに伴う肉厚が均一とな
るので、完成したハウジングはキャップの中心が該ハウ
ジングの中心と一致して組み立てられるから点火が平均
してでき、加熱性がよくなる。また、線材を切断して得
られる切断面を押圧して矯正し、平面状にしているの
で、該切断面でのクラックや組織破壊による成長を抑制
する。そして、穴内面が滑らかであり、前方押出し加工
によって一方側に深くコップ状に穴を形成して、その一
端面側で前方押し抜き加工するから、該穴を押し抜いた
破断部が一端面側に位置する。
【0037】ついで、請求項2の発明では、第1細径部
を、前記パイプ材を成形加工したのと同一方向に前方押
出し加工するから、一端面側に位置した穴の破断部は該
一端面側に移動する。
【0038】そして、請求項3の発明では、第1細径部
よりも細い第2細径部を外径側では扱き、内径側では縮
管するように前記パイプ材の成形加工と同一方向に前方
押出し加工するから、穴の破断部は一端面近傍にと移動
する。
【0039】さらには、請求項4の発明では、穴の破断
部が一端面近傍に移動するので、ハウジングとして最も
危惧される切断面や破断部のクラック、バリは完全に切
削除去され、かつ、縮管と扱き加工によって加工硬化が
表われ易い一端面を切除することになるから、グロ
ラグとして使用するとき、点火の安定性と加熱性の向上
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成形工程とその成形品を表わす工程
図。
【図2】 本発明の成形工程とその成形金型との関係を
表わす模式図。
【図3】 従米一般に行なわれている材料剪断の模式
図。
【図4】 剪断された材料の破断面及びその表面を表わ
す模式図。
【符号の説明】
1 工具係止部 2 ネジ部 3 細径部(第1細径部) 4 外面面取り 5 内面面取り 6 センタ固着穴 7 センタ挿入穴 8 キャップ嵌合穴 9 端面 10 切削 11 線材 12 第一素材 13 端面(切断面) 21 端面 30 第二素材 32 端面 33 第一センタ穴 43 (コップ状の)穴 43a 穴底 44 第二センタ穴 44a 底面 49 成形ピン 53 穴 53a 穴内面 54a 押し抜き穴(破断部) 60 パイプ材 64a 押し抜き穴(破断部) 73 穴 74b 第1細径部 75 芯金 84c 第2細径部 85 芯金 A 線材矯正・切断(第1)工程 B 第1端面矯正(第2)工程 C 第2端面矯正(第3)工程 D 第1成形(第4)工程 E 押し抜き加工(第5)工程 F 穴内面ならし加工(第6)工程 G 第一次絞り加工(第7)工程 H 第二次絞り加工(第8)工程 I 工具係止部成形(第9)工程 J 仕上げ加工(第10)工程

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の太さと穴及び長さを有するパイプ
    材に芯金を挿通して前方押出しする第一次絞り加工工程
    及び第二次絞り加工工程と、 頭部側に工具係止部を形成する成形工程と、 該頭部における穴を拡管状に後方押出しする工程によっ
    て構成されるグロプラグ用ハウジングの製造方法にお
    いて、 一定の太さの線材を一定長さに切断し、該切断した第一
    素材の両端は一側から切断面を押圧して平面状に矯正す
    るとともに、該矯正した一端面に浅い第一センタ穴を
    ポンチで押圧成形して第二素材とし、 該第二素材は該第一センタ穴を成形ピンに対向するよ
    うに前方押出し加工して深いコップ状の穴と、浅い第二
    センタ穴とを成形し、 該成形によって形成された穴底と第二センタ穴との薄
    い底面を該第二センタ穴をダイスとして成形ピンで押
    し抜き加工し、 さらに、押し抜き穴及び穴内面を前方押出し加工によっ
    てならし加工する工程によりパイプ材を形成する、こと
    を特徴とする、 グロプラグ用ハウジングの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一次絞り加工工程において、前記
    押し抜き穴側を前方として芯金を挿通して前方押出し加
    工する、ことを特徴とする、 請求項1記載のグロプラグ用ハウジングの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の第二次絞り加工工程にお
    いて、前記第一次絞り加工工程で前方側とした前記押し
    抜き穴側を前方押出しして縮管加工する、ことを特徴と
    する、 請求項2記載のグロプラグ用ハウジングの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の前方押出しして縮管加工
    した第二細径部端部を切削して所定長さとし、面取り加
    工した、ことを特徴とする、 請求項1、2又は3記載のグロプラグ用ハウジングの
    製造方法。
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