JP2848645B2 - 音声多重信号切換装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カラーテレビジョン受像機などに用いる音
声多重信号切換装置に関するものである。

従来の技術 近年、イギリスまたはスウェーデンなどのヨーロッパ
諸国において、テレビジョン放送信号の、従来のFM音声
号とは別にパルスコード変調（以下、PCMという）され
た音声信号を多重化して放送することが行なわれてい
る。第３図に映像信号ＡとFM音声信号ＢとPCM音声信号
Ｃが多重化された状態を示している。このPCM音声信号
Ｃはステレオ化したL,Rの２チャンネルの音声信号を送
信可能であり、送信内容としては、以下の組合せが考え
られる。

従来のFM音声信号と同一内容でステレオ化した音声
信号を送信する。

従来のFM音声信号と同一内容を異なる国の言語で２
チャンネル送信する。

従来のFM音声信号と異なる内容で画面の内容と関係
がないステレオ化した音声信号を送信する。

第２図に音声多重受信機の音声回路のブロック図を示
す。アンテナ１より入力された信号はチューナ２によっ
て希望のチャンネルに受信され、IF周波数に変換され、
さらに、IF信号増幅回路３に供給される。このIF信号増
幅回路３の出力信号はFM音声信号復調回路４とPCM音声
信号復調回路５にそれぞれ供給される。FM音声信号復調
回路４の出力信号は、切換回路６に供給され、また、PC
M音声信号復調回路５の左右２チャンネルの音声信号も
切換回路６に供給される。切換信号発生回路７には受像
機の聴視者が操作する毎に発生する音声信号切換入力信
号８が入力され、その結果切換信号９が切換回路６に供
給される。また、この切換信号による切換回路６の切換
えの順序としては、FM音声信号復調回路４→PCM音声信
号復調回路５→FM音声信号復調回路４というように交互
に切換える。切換回路６で選択された音声信号は音声増
幅回路10,11で増幅され、左右のスピーカ12,13に供給さ
れる。14は電源投入信号およびチャンネル切換え信号で
ある。

発明が解決しようとする課題 しかし、上記従来の構成では、受像機の電源スイッチ
を投入した場合または受信チャンネルを切換えた場合に
最初にFM音声信号復調回路４を選択するか、または、PC
M音声信号復調回路５を選択するかは、切換回路６によ
って決定される。一般的には、PCM音声信号復調回路５
を切換回路６が自動的に選択するのが好ましいと考えら
れる。つまり、受信チャンネルを切換える毎に音質の良
いPCM音声が自動的に選択される方が聴視者にとって、
より便利なものと考えられるからである。

この場合、放送内容が前述したのFM音声信号と同一
内容でステレオ化した音声信号である場合またはの同
一内容で別の国の言語で放送している場合は特に問題は
ないが、前述したのFM音声信号と異なる内容でステレ
オ化した音声信号を送信している場合には電源投入時や
チャンネルを切換え時に画面の内容と全く関係がない内
容の音声が流れているので多くの聴視者はわざわざFM音
声に切換えなければならないという不便さがあった。

本発明は上記従来の問題を解決するためのもので、電
源投入時や受信チャンネル切換え時に、PCM音声信号が
画像内容と異なる場合には自動的にFM音声に切換える、
PCM音声信号が画像内容と異ならない場合には自動的に
音質のよいPCM音声に切換える音声多重信号切換装置を
提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の音声多重信号切換
装置は、多重化されてきたFM音声信号およびPCM音声信
号の各復調回路のそれぞれの復調出力信号を切換えて音
声増幅回路に入力する切換回路と、電源投入時および受
信チャンネル切換え時に前記PCM音声信号が画像の内容
と異なる場合に存在する判別信号を検出したときに前記
FM音声信号復調回路を選択する信号を発生し、前記判別
信号を検出しないときに前記PCM音声信号復調回路を選
択する信号を発生して、前記切換回路を制御する切換信
号発生回路とを備えたものである。

作 用 上記構成により、PCM音声信号の内容が画像の内容と
異なる場合には、送信信号にこのことを判別ずる１ビッ
トの判別信号が送信されていることから、電源投入時お
よび受信チャンネル切換え時に切換信号発生回路がこの
判別信号を検出すると切換回路はFM音声信号復調回路を
優先的に選択し自動的にFM音声に切換え、従来のように
聴視者が画像と合わないということでわざわざFM音声に
切換える必要はなくなる。

また、切換信号発生回路がこの判別信号を検出しない
場合は、切換回路はPCM音声信号復調回路を優先的に選
択し、自動的にPCM音声に切換え、音質の良いPCM音声が
自動的に選択される。

実施例 以下、本発明の一実施例の音声多重信号切換装置につ
いて図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同一
の作用効果を奏するものには同一の符号を付してその説
明を省略する。

第１図は本発明の一実施例を示す音声多重信号切換装
置を用いた音声多重受信機の音声回路ブロック図であ
る。第１図に示すように切換信号発生回路15にはチャン
ネル切換え時や電源投入時に発生する信号14とPCM音声
信号復調回路５より得られる、画像の内容とPCM音声信
号の内容とが異なる場合に発生する判別信号16とが供給
されている。

チャンネル切換え時および電源投入時において、判別
信号16がある場合はFM音声信号復調回路４を選択するよ
うに切換信号17を出力して切換回路６を制御する。ま
た、判別信号16がない場合にはPCM音声信号復調回路５
を選択するように切換信号17を出力して切換回路６を制
御する。

発明の効果 以上のように本発明の音声多重信号切換装置によれ
ば、チャンネル切換え時や電源スイッチ投入時に、画像
の内容と同内容のPCM音声信号であればPCM音声を自動的
に選択することができるとともに、PCM音声信号が画像
の内容と異なる場合にはFM音声を自動的に選択すること
ができ、従来のように、わざわざ切換える必要もなく聴
視者に便利な機能を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す音声多重信号切換装置
を用いた音声多重受信機の音声回路ブロック図、第２図
は従来の音声多重信号切換装置を用いた音声多重受信機
の音声回路ブロック図、第３図は映像信号、FM音声信号
およびPCM音声信号が多重化されている状態を示すスペ
クトラム図である。 ４……FM音声信号復調回路、５……PCM音声信号復調回
路、６……切換回路、10,11……音声増幅回路、14……
電源投入時および受信チャンネル切換え時の信号、15…
…切換信号発生回路、16……判別信号、17……切換信
号。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多重化されてきたFM音声信号およびPCM音
   声信号の各復調回路のそれぞれの復調出力信号を切換え
   て音声増幅回路に入力する切換回路と、電源投入時およ
   び受信チャンネル切換え時に前記PCM音声信号が画像の
   内容と異なる場合に存在する判別信号を検出したときに
   前記FM音声信号復調回路を選択する信号を発生し、前記
   判別信号を検出しないときに前記PCM音声信号復調回路
   を選択する信号を発生して、前記切換回路を制御する切
   換信号発生回路とを備えた音声多重信号切換装置。