JP2845338B2 - 浸透簡易舗装方法 - Google Patents

浸透簡易舗装方法

Info

Publication number
JP2845338B2
JP2845338B2 JP3162890A JP3162890A JP2845338B2 JP 2845338 B2 JP2845338 B2 JP 2845338B2 JP 3162890 A JP3162890 A JP 3162890A JP 3162890 A JP3162890 A JP 3162890A JP 2845338 B2 JP2845338 B2 JP 2845338B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aggregate
cement
setting
asphalt
quick
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3162890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03235801A (ja
Inventor
厚一 名方
仁 緒形
正樹 広瀬
康成 前嶋
邦彦 西川
明洋 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Kotobuki Kogyo KK
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Kotobuki Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp, Kotobuki Kogyo KK filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP3162890A priority Critical patent/JP2845338B2/ja
Publication of JPH03235801A publication Critical patent/JPH03235801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2845338B2 publication Critical patent/JP2845338B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、道路をコンクリート等の水硬性材料で剛性
舗装する際に、短時間で工事が完成され、道路の開放が
短時間で可能で然も施工が簡単な舗装方法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする問題点] 従来の舗装方法には、コンクリート舗装とアルファル
ト舗装とがあり、コンクリート舗装方法は、路床上に切
り込み採石並びに粒度調整採石等をあらかじめ定められ
た交通量に従ってコンクリート舗装要綱等で規定されて
いる所定厚に敷き均し、不陸調整、転圧により造成した
路盤上にコンクリートを所定厚敷き均し、所定の精度に
表面を仕上げ、所定期間養生した後、開放していた。
このようなコンクリート舗装の場合は、コンクリート
供試体の現場養生強度で、35Kg/cm2以上か、普通ポルト
ランドセメントの場合、2週間程度の養生期間を要する
と定められている。更に、コンクリート舗装の場合、ス
ランプで2.5cmを標準としたコンシステンシーが悪いコ
ンクリートを使用するため、通常施行時には、スプレッ
タ、フィニシャ、表面仕上機、目地切り機の施行機械を
使用する必要があり、更に小規模の舗装を施行する場合
にも、振動機を使用する締め固め、所定の精度に表面を
仕上げる道具を使用する技術者並びに作業員が必要であ
るばかりでなく、施行にも時間を要していた。従って、
使用中の道路の補修工事等には不向きで、施行単価も高
くなる等の欠点があった。
所定の空隙率に粒度を調整された砕石骨材を、所定の
厚さに敷き均し、転圧した後、ポルトランドセメント又
は混合セメントと、速硬性剤化材と凝結調整剤とを所定
量配合したグラウト材を混練し、該骨材層上に散布し
て、浸透される舗装方法では、簡易で安価であり、施行
後早期に開放できる等の効果があるが、スラリーを砕石
骨材層上に散布する際に、衝撃並びにレーキ等で表面を
かき均すために、表面の砕石粒が剥がれて、不陸を生じ
るため、浸透後、再度表層の仕上工程が必要であった。
本発明は、以上述べたような従来の問題点を解決すべ
く、施行が簡単で、施行能率並びに耐久性がよく、且つ
施工単価も安価で、早期に開放可能な簡易舗装方法を提
供することを目的にする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ポルトランドセメント又は混合セメント10
0重量部に対して、速硬性硬化材3〜300重量部混合した
混合物を速硬性セメント材とし、該速硬性セメント材10
0重量部に対して凝結調整剤0.1〜2.0重量部を配合した
混合物をグラウト材とし、水を前記速硬性セメント材に
対して重量比(以後W/Cと称する)で、20〜200%の範囲
で混練して、スラリー状とし、空隙率が5〜50%の砕石
骨材を敷き均し転圧した舗装骨材層表面に、散布し、浸
透充填させる浸透簡易舗装方法において、 A.前記砕石骨材層を接着する接着剤、アスファルト、又
は速硬性を有する水硬性物質より選択された1種又は2
種以上の混合物のスラリーを散布して、舗装骨剤層表面
の粒子を固定する工程及び B.工程Aの後、前記配合のグラウト材のスラリーを散
布、浸透させ、間隙部分を充填する工程を含むことを特
等とする浸透舗装方法である。そして、前記工程Aの
後、前記工程Bの前に、前記骨材層の表面に、該砕石骨
材より粒径が小さく且つ骨材の空隙率が5〜40%である
砕石骨材を敷き均し、再度、前記接着剤、アスファルト
又は速硬性を有する水硬性物質より選択された1種又は
2種以上の物質の混合物のスラリーを散布し、その後に
工程Bを行なうことを特徴とする浸透簡易舗装方法であ
る。また、本発明は、工程Aの前に、前記骨材層の表面
部に該砕石骨材より粒径が小さく且つ該骨材の空隙率が
5〜40%である骨材を層厚50mm以下に、敷き均し、転圧
し、工程Aを行ない、その後工程Bを行なうことを特徴
とする浸透簡易舗装方法である。また、そのグラウト材
は、前記配合のグラウト材を、水を前記速硬性セメント
材に対して(即ちW/Cで)、20〜200重量%の範囲で混練
して、その際に、該速硬性セメント材に対して、減水剤
0.05〜5重量%及び/又は流動化剤0.05〜10重量%を添
加して混練することが好適である。また、その接着剤
は、天然ゴム及び合成高分子(樹脂、プラスチック、ゴ
ム、繊維等)を原料として、溶剤又は水に溶解したもの
と、天然ゴム及び合成高分子の微粉末を水に分散したエ
マルジョンから選択されたものを用いることが好適であ
る。そして、そのアスファルトは、ストレートアスファ
ルト、アスファルト乳剤又はカットバックアスファルト
のいずれか1種であり、ストレートアスファルトは、13
0〜180℃、アスファルト乳剤は、5〜60℃、カットバッ
クアスファルトは、40〜140℃に加熱し、液状化させた
ものを用いることが好適である。そして、その速硬性硬
化材は、ジェットセメント、ジェットセメントとポルト
ランドセメント又は混合セメントとの混合物に凝結調整
剤を配合したもの、及びポルトランドセメント又は混合
セメントと速硬性硬化材と凝結調整剤とを配合したもの
とからなる群から選択されたものであり、水と前記速硬
性セメントを重量比で、30〜300%で混練して、ペース
ト状にしたものをグラウト材とすることが好適である。
また、舗装すべき路盤上に、前記グラウト材、接着剤、
アスファルト又は速硬性を有する水硬性物質を散布し、
路盤を固め、その後に、舗装のための骨材を敷き均し
て、転圧して、その後、工程Aを行ない、その後、工程
Bを行なうことが好適である。また、その凝結調整剤が
クエン酸、酒石酸、グルコン酸或いはこれらの塩のう
ち、1種或いは2種以上の混合物である有機酸系凝結遅
延剤と炭酸アルカリよりなるものから選択されるものが
好適である。
本発明の簡易舗装方法において、表層散布に使用する
接着剤、アスファルト又は水硬性物質の混練物は、スプ
レイ等で散布する際に、表層の砕石骨材を乱さない程度
の粘性を有し、且つ硬化後レーキ等で表面を仕上げる際
に、砕石骨材が剥がれない程度の接着力と、その際、散
布するグラウト材スラリーの浸透を妨げないような性状
が必要である。
また、前もって、グラウト材、接着剤、アスファルト
或いは速硬性を有する水硬性物質又はその混合物を、路
盤上、又は必要に応じて、石粉を路盤上に敷き均した上
に、表面が十分に濡れるまで散布した後、砕石骨材を敷
き均し、転圧して、舗装骨材層を造成するようにすれ
ば、充填時に該スラリーの水分が路盤に奪われ、充填不
良又は水分不足による硬化不良、或いはスラリーが路盤
内に浸透し、材料の消費量が多くなる等の事故を防止す
ることができる 更に前記グラウト材を混練する際に、該速硬性セメン
ト材100重量部に対して、減水剤を0.5〜5重量部及び/
又は流動化剤を0.05〜10重量部添加すれば、水の添加量
を減ずることができる。使用する接着剤のタイプとして
は、例えば、エポキシ系、アクリル系、ゴム系等の溶液
型、水溶液型、エマルジョン(ラテックス)型等があ
り、特に、エマルジョンタイプは、ポリマーセメント用
として市販されており、好適であるが、接着時間に注意
する必要がある。また、接着剤単独で使用せずに、セメ
ント及びセメントと速硬性硬化材との混合物に添加する
ようにすれば費用が安くなり、経済的である。
また、本発明の簡易舗装方法において、使用するアス
ファルトとしては、ストレートアスファルト、アスファ
ルト乳剤又はカットバックアスファルトの何れか1種で
あり、ストレートアスファルトは、130〜180℃、アスフ
ァルト乳剤は、5〜60℃、カットバックアスファルト
は、40〜140℃に加熱し、液状化させたものであり、そ
の品質は、日本道路協会規格 アスファルト乳剤規格
及び日本工業規格(JIS K2208)に定める規格に合格し
たものを用いれば良い。
更に、本発明の簡易舗装方法において、使用する速硬
性を有する水硬性物質としては、ジェットセメント、ジ
ェットセメントとポルトランドセメント又は混合セメン
トの混合物に凝結調整剤を配合したもの、ポルトランド
セメント又は混合セメントと速硬性硬化剤と凝結調整剤
とを配合したものから選択された1種類を用いる。
水と水硬性物質との重量比即ちW/Cは、好適には、使
用する水硬性セメント材と同配合のものを、W/C=30〜3
00%と大きくとり、充填するスラリーより粘性を小さく
したものを使用すれば、散布が容易である。また、混練
する際に、凝結調整剤の添加量を調整することにより、
硬化時間を調節できるばかりでなく、材料の別に手配す
る必要がないので、好適である。
更に、本発明の簡易舗装方法における、砕石骨材の空
隙率は、JIS A1104の規定により、砕石骨材の単位容積
重量試験方法により、実績率を求め、これより空隙率を
算出した値である。本発明にると、前記配合で混練した
スラリーを使用することにより、混練した後、一定時間
の間は、混練した直後の流動性を維持することができ、
その後は、急激に硬化し、早期に、道路を開放すること
が可能である強度が得られる。
[作用] 本発明は、舗装要項等に定められた方法に従って造成
した路盤上に道路用砕石骨材(JIS A5001)を所定の厚
に敷き均し、転圧、レベル調整を行なった後、接着剤、
アスファルト或いは速硬性を有する水硬性物質からの混
合スラリーを、散布して、砕石骨材を固定し、しかる
後、前記配合で混練したスラリーを砕石骨材層の表面に
散布し、必要に応じて、振動ローラ等を使用しながら、
空隙部分に浸透充填させる簡易舗装方法である。
舗装骨材の表面の粒子を固定することにより、前記の
配合のスラリーを散布する際に、衝撃並びにレーキ等に
より、表面を仕上げる際に、表面が荒れることがなくな
り、仕上げ工程を簡素化できるばかりでなく、工事時間
を短縮することができる。
上記の方法では、使用する骨材の粒径が大きいため、
表面の凹凸が大きくなり、仕上げ時の平坦性を良くする
ためには、表面部のグラウト材スラリーの量を多くして
おく必要があるが、路面の摩擦係数が小さくなり問題で
ある。従って、表面に粒径が小さく、ある程度空隙率が
大きい砕石骨材をまけば、表面の凹凸が少なくなり、同
時に、路面の摩擦係数が大きくなり、好都合である。表
面層に使用する骨材としては、JIS A5001[道路用砕石
に関する規定]に規定する6号又は7号砕石の単品か或
いはこれらの混合物が使用可能であり、特に、7号砕石
が好適である。
更に、路盤上に骨材を敷き均す以前に、路盤に、接着
剤、アスファルト或いは速硬性を有する水硬性物質のス
ラリーを散布しておけば、前記スラリーを充填する際
に、スラリー中の水分が路盤に移動し、水分不足による
硬化不良或いは充填不良を起こす恐れがない。この際
に、接着剤、アスファルト及び水硬性物質のミルク中に
石粉を混合するか、湿らせた石粉を敷き均した後に、散
布すれば、事前に散布する量を節約することができる。
本発明の簡易舗装方法に用いる速硬性硬化材として
は、アルミン酸カルシウム化合物を50重量%以上含有す
る微粉末にII型無水石膏を添加したものを用いると、前
記配合で混練した場合、セメント中の酸化カルシウムと
アルミン酸カルシウム化合物が、水和反応して、カルシ
ウムアルミネートハイドレートが生成し、更に、このカ
ルシウムアルミネートハイドレートとII型無水石膏と
の、水和反応によって、針状結晶のエトリンガイト(3C
aO・Al2O3・CaSO412H2O)が生成し、急速に硬化して初
期強度の発現となる。更に長期的には、ポルトランドセ
メント及び混合セメント中のカルシウムシリケート系水
和物が強度の発現に寄与する。
更に、速硬性の水硬性物質には、その他に、CaOの存
在下で、初期にエトリンガイトを生成し、以後、前記と
同様に水和反応をするものであれば、使用可能である。
ポルトランドセメントと速硬性硬化材の配合について
は、速硬性硬化材を多く使用すれば、初期強度が高く、
初期強度に対する長期強度の伸び率が、小さくなり、少
ないと初期強度が低くなる傾向を示す。
凝結調整剤の添加量は、少なくすれば、混練した後、
所定の流動性を維持する時間が短くなり、多くすると長
くなる傾向を示す。然し乍ら、凝結調整作用は、化学反
応によるために、作業時の温度によって配合比を調整す
る必要がある。
減水剤並びに流動化剤を使用すれば、所定の流動性を
得るためのW/Cを小さくすることができる。
W/Cを大きくすれば、前記スラリーの流動性は大きく
なるが、逆に強度は低下する傾向がある。
減水剤のみを使用した状態で、水を5〜20重量%程
度、流動化剤のみで、5〜20程度の重量%で、両者を併
用した場合でも、同様の効果を有する。
尚、減水剤並びに流動化剤は、混和剤のJIS規格に合
格したもの及び同等品であれば、使用可能である。
更に、前記スラリーを浸透させる骨材層の空隙率は、
10%より小さいと浸透性悪くなり、50%より大きいと、
該グラウト材スラリーの使用量が、増加し、単価が高く
なり、不経済であるばかりでなく、耐摩耗性等の耐久性
が悪くなり、不都合である。また、表層部に使用する骨
材の最大粒径は、13mmより大きいと、表面の凹凸が大き
くなり、1.2mmより小さいと、該グラウト材スラリーの
浸透が、悪くなり、好ましくない。
次に、本発明の浸透簡易舗装方法について具体例によ
り説明するが、本発明は、次の実施例に限定されるもの
ではない。
[実施例] 本実施例に用いた材料は、以下に示すものである。
セメント 三菱鉱業セメント社製 普通ポルトランドセメント 速硬性硬化材 三菱鉱業セメント社製 コーカエース(登録商標) アルミン酸カルシウム系硬化材 凝結調整剤 コーカセッター(登録商標) (三菱鉱業セメント社製) 減水剤 ポゾリス物産社製 ポゾリス#70(減水剤) 第1表に示すA粒度と空隙率の骨材を3×10mに厚さ1
5cmに敷き均した後、転圧し、第1図に示す1×1mを12
区画として、30区画に分け、次のような舗装試験を行な
った。
先ず、各散布のときに、骨材層表面粒子の接着状況を
観察するために、日本舗装社製ニッポゾルPK−3と称す
るアスファルト乳剤を、区画1〜3に各々1.8/m2、3.
6/m2、0.9/m2(アスファルト乳剤を水で2倍に希釈
した)と、第2表に示すA配合のグラウト材をスラリー
にしたものを、骨材表面層の粒子を接着するためスラリ
ーとして、各々1.8/m2、3.6/m2、5.4/m2、敷き均
し、転圧した砕石骨材表面に散布し、30分経過後、ゴム
製レーキで骨材の表面をこすり、砕石骨材粒子の接着状
況を観察した結果、アスファルト乳剤で、2.5〜3.6/m
2程度、接着用スラリーで、1.8〜3.6/m2程度、散布す
れば、表面骨材粒子の固定が、可能であることが、判明
した。
次に、速硬性セメントと、グラウト材を施工して、施
工結果を観察した。
[実施例1] 普通セメント100重量部に対して、上記の速硬性硬化
材コーカエース(三菱鉱業セメント社製)25重量部とを
W/C=80%で、混合して、速硬性セメント材とし、得ら
れた速硬性セメント材100重量部に対して、コーカセッ
ターを0.2重量部、添加し、骨材を接着するためのスラ
リーとした。
更に、このスラリーをグラウト材として、W/C=50或
いは55%で、混練し、更に、同じ配合したグラウト材
に、該速硬性セメント材に対して、市販のポゾリス#70
減水剤を、0.5重量%、W/C=45%で混練し、充填用グラ
ウト材スラリーとした。
区画7〜9には、アスファルト乳剤を、3.6/m2に、
区画10〜12には接着剤をスラリーにしたものを1.8/m2
散布し、硬化後に、区画7、10には、第2表の配合Cの
グラウト材をスラリーにしたものを、散布、浸透せし
め、区画8、11には、第2表の配合Bのグラウト材スラ
リーを散布し、区画9、12には、第2表の配合Aのグラ
ウト材スラリーを散布、浸透せしめ、間隙部に充填させ
た。
表面の平坦性にやや難点が見られたが、ほぼ満足すべ
き結果が得られた。
[実施例2] 実施例1と同じ配合のグラウト材によるスラリーとア
スファルト乳剤を用いて、更に、次のような試験を行な
った。
第1図の区画13〜15には、アスファルト乳剤を2.5/
m2散布した後、第1表の粒度分布及び空隙率を有するB
骨材を表面の凹凸がなくなる程度に敷き均し、再度、ア
スファルト乳剤を0.9/m2散布した。更に、区画16〜18
に、第2表の配合Aのグラウト材をスラリーにしたもの
を、1.8/m2散布した後、同様に、第1表のB骨材を敷
き均し、同じ接着剤スラリーを、更に、0.9/m2散布し
て、表面を固定した。しかる後に、区画13、16に第2表
の配合Cのグラウト材によるスラリーを、区画14、17
に、第2表の配合Bによるスラリーを、区画15、18に第
2表の配合Aによるスラリーを散布し、浸透させ、間隙
部に充填した。
次いで、第1図の区画19〜24には、更に、第1表のB
骨材を厚さ1〜2cm程度敷き均し、転圧した上に、区画1
9〜21には、アスファルト乳剤を3.6/m2散布し、区画2
2〜24には、第2表の配合Aのグラウト材をスラリーに
したものを1.8/m2散布して、表面の砕石骨材を固定
し、しかる後、区画19、22に.第2表の配合Cのグラウ
ト材によるスラリーを散布し、区画20、23には、第2表
の配合Bのスラリーを散布し、区画21、24には、第2表
の配合Aのグラウト材によるスラリーを散布し、浸透さ
せ、間隙部に充填させた。所定期間養生させた後、各試
験区間より、3箇所コアを抜き取り、充填状況を調査し
た結果、いずれの箇所のコアでも、充填状況は良好であ
った。
同時に、第1表のA砕石骨材を、10cmΦ×20cmのコン
クリート試験用の円筒形型枠に詰めた後、アンスラー耐
圧試験機を用いて、2トンの加重を掛け、その後、上記
のニッポゾルPK−3のアスファルト乳剤を、3.6/m2
第2表の配合Aのグラウト材をスラリーにしたもの1.8
/m2とを散布した後、第2表の配合A、B、Cによる
スラリーを、テーブルバイブレータ上で振動しながら、
充填し、強度試験用の供試体を作成した。
その際の舗装された骨材の空隙率は、37%であり、充
填状況も良好であった。
また、30×30×5cmの型枠に、前記の第1表のAの砕
石骨材を詰め、前記と同様の手順で、第2表の配合によ
るスラリーを充填した。養生完了後、30×5×5cmの供
試体を切り出し、曲げスパン20cmの1点載荷による曲げ
試験を行なった。
以上による圧縮強度試験及び曲げ強度試験の結果を、
第2図A、Bに示す。
[実施例3] JIS A5001の規定にする粒度調整砕石骨材M−25を、
広さ1×2m、厚さ10cmに敷き均し、転圧して、路盤を造
成し、石灰石粉末を水との重量比で80重量%で練り混ぜ
たものを、前記骨材による層の1×1mの区画に均一に散
布し、更に第2表の配合Aによるグラウト剤をW/C=45
%で混練して得られたスラリーを1×1mの区画に散布し
た後、第1表のA骨材を、15cm厚に敷き均し、転圧した
後、メタコートGSと称するアクリル樹脂溶液(接着剤)
(重量比3%)と第2表の配合Aのグラウト材との混合
物を、W/C=50%に混練して得られたスラリーを、0.9
/m2散布し、その後、更に、第1表のB骨材を、1cm厚に
敷き均し、転圧した。その後、更に、同じ接着剤と速硬
性硬化材との混合物を、1.8/m2散布し、表面の骨材を
固定し、更に、第2表の配合Bによるスラリーを散布
し、その後、振動転圧機を用いて充填した。その結果を
観察すると、材料の食い込みは、ほとんどなく、コアを
抜き取って、充填状況を調査した結果も、良好であっ
た。
[発明の効果] 本発明の浸透簡易舗装方法は、砕石骨材に対して、樹
脂系速硬性硬化材を前に、散布する工程と、その後に、
グラウト材のスラリーを散布する工程を行なうことによ
り、砕石骨材を固定する舗装工法によるものであり、 第1に、路盤造成後、砕石骨材を敷き均し転圧するの
みで、直ちに、表層舗装に掛かることができ、工期を大
幅に短縮できる舗装工法を提供すること、 第2に、路盤造成後、砕石骨材を敷き均す前に、その
路盤上に、前記の材料を散布するので、路盤と舗装の骨
材層との境界部において、水分不足による硬化不足又は
粘性が増加し、充填不足を起こす恐れが少ない舗装工法
を提供すること、 第3に、路盤の表面を固定材料で覆っているために、
砕石骨材を敷き均した後、前記固定のためのスラリーを
充填する際に、材料の食い込みがなく、材料の購入計画
を立て易い簡易舗装方法を提供すること、 第4に、砕石骨材層に固定スラリーを散布、充填する
際に、表面の骨材粒子が固定されているので、散布並び
に散布後の表面仕上げ時に、骨材層の表面が荒れること
がなく、散布後の表面仕上げ工程を簡略化することがで
きる舗装方法を提供すること、 第5に、混練後、一定時間経過後に、早期に強度の発
現するため、短い養生期間で早期に開放可能な強度を得
るので、交通量の多い幹線道路等の補修等にも十分利用
できる舗装方法を提供すること、 第6に、表層舗装にも、大型の施行機械を必要しない
ばかりか、特別な技能を必要せずに、施行費用を安くす
ることができる舗装方法を提供すること、 第7に、アスファルト並びにセメントコンクリート舗
装のように、材料を混練する特別のプラントを必要とし
ないため、場所的、時間的な制約がなく、従って、プラ
ントより遠く離れた僻地でも舗装工事を容易に実施出来
る舗装方法を提供すること、 第8に、舗装表面部に粒径の小さい砕石骨材を使用す
ることにより、表面の耐摩耗性能う下げずに、表面の平
滑性をある程度確保できる舗装方法を提供すること、 などの技術的効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の舗装方法により試験区間を示す平面
図である。 第2図A、Bは、本発明による舗装材料の強度につい
て、圧縮強度試験及び曲げ強度試験をした結果を示すグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒形 仁 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番地1 三菱鉱業セメント株式会社九州事業所 開発研究部内 (72)発明者 広瀬 正樹 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番地1 三菱鉱業セメント株式会社九州事業所 開発研究部内 (72)発明者 前嶋 康成 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番地1 三菱鉱業セメント株式会社九州事業所 開発研究部内 (72)発明者 西川 邦彦 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番地1 三菱鉱業セメント株式会社九州事業所 開発研究部内 (72)発明者 緒方 明洋 福岡県北九州市八幡西区洞南町1番地1 三菱鉱業セメント株式会社九州事業所 開発研究部内 (56)参考文献 特開 昭63−247467(JP,A) 特開 平2−145469(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E01C 7/08 E01C 7/32

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポルトランドセメント又は混合セメント10
    0重量部に対して、速硬性硬化材3〜300重量部混合した
    混合物を速硬性セメント材とし、 該速硬性セメント材100重量部に対して凝結調整剤0.1〜
    2.0重量部を配合した混合物をグラウト材とし、 水を前記速硬性セメント材に対して重量比で、20〜200
    %の範囲で混練して、スラリー状とし、空隙率が5〜50
    %の砕石骨材を敷き均し転圧した舗装骨材層表面に、散
    布し、浸透充填させる浸透舗装方法において、 A.前記骨材層を接着する接着剤、アスファルト、又は、
    速硬性を有する水硬性物質より選択された1種又は2種
    以上の混合物のスラリーを散布し、表面を固定する工程
    及び B.工程Aの後、前記配合のグラウト材のスラリーを散
    布、浸透させ、間隙部分を充填する工程を含むことを特
    徴とする浸透簡易舗装方法。
  2. 【請求項2】前記工程Aの後、前記工程Bの前に、前記
    砕石骨材層の表面に、該砕石骨材より粒径が小さく且つ
    砕石骨材の空隙率が5〜40%である砕石骨材を敷き均
    し、再度、前記接着剤、アスファルト又は速硬性を有す
    る水硬性物質より選択された1種又は2種以上の物質の
    混合物のスラリーを散布する工程を行ない、次に、工程
    Bを行なうことを特徴とする請求項1に記載の浸透簡易
    舗装方法。
  3. 【請求項3】工程Aの前に、前記骨材層の表面部に該骨
    材より粒径が小さく且つ該骨材の空隙率が5〜40%であ
    る骨材を層厚50mm以下に、敷き均し、転圧し、 工程Aを行ない、その後工程Bを行なうことを特徴とす
    る請求項1に記載の浸透簡易舗装方法。
  4. 【請求項4】前記のグラウト材は、前記配合のグラウト
    材を、水を前記速硬性セメント材に対して、20〜200重
    量%の範囲で混練して、その際に、該速硬性セメント材
    に対して、減水剤0.05〜5重量%及び/又は流動化剤0.
    05〜10重量%を添加して混練することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の浸透簡易舗装方法。
  5. 【請求項5】前記の接着剤は、天然ゴム及び合成高分子
    (樹脂、プラスチック、ゴム、繊維等)を原料として、
    溶剤又は水に溶解したものと、天然ゴム及び合成高分子
    の微粉末を水に分散したエマルジョンから選択されるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浸透簡
    易舗装方法。
  6. 【請求項6】前記のアスファルトは、ストレートアスフ
    ァルト、アスファルト乳剤又はカットバックアスファル
    トのいずれか1種であり、ストレートアスファルトは、
    130〜180℃、アスファルト乳剤は、5〜60℃、カットバ
    ックアスファルトは、40〜140℃に加熱し、液状化させ
    たものを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の浸透簡易舗装方法。
  7. 【請求項7】前記の速硬性を有する水硬性物質が、ジェ
    ットセメント、ジェットセメントとポルトランドセメン
    ト又は混合セメントの混合物に凝結調整剤を配合したも
    の、及びポルトランドセメント又は混合セメントと速硬
    性硬化材と凝結調整剤とを配合したものから選択された
    ものであり、 水と前記速硬性セメントを重量比で、30〜300%混練し
    て、ペースト状にしたものであることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の浸透簡易舗装方法。
  8. 【請求項8】前記のグラウト材、接着剤、アスファルト
    及び速硬性を有する水硬性物質を舗装すべき路盤上に散
    布した後、骨材を敷き均し、転圧して、舗装骨材層を造
    成し、その後に、工程Aを行ない、その後、工程Bを行
    なうことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
    浸透簡易舗装方法。
  9. 【請求項9】該凝結調整剤がクエン酸、酒石酸、グルコ
    ン酸或いはこれらの塩のうち、1種或いは2種以上の混
    合物である有機酸系凝結遅延剤と炭酸アルカリよりなる
    ものから選択されることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれかに記載の浸透簡易舗装方法。
JP3162890A 1990-02-14 1990-02-14 浸透簡易舗装方法 Expired - Lifetime JP2845338B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3162890A JP2845338B2 (ja) 1990-02-14 1990-02-14 浸透簡易舗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3162890A JP2845338B2 (ja) 1990-02-14 1990-02-14 浸透簡易舗装方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03235801A JPH03235801A (ja) 1991-10-21
JP2845338B2 true JP2845338B2 (ja) 1999-01-13

Family

ID=12336478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3162890A Expired - Lifetime JP2845338B2 (ja) 1990-02-14 1990-02-14 浸透簡易舗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2845338B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102817299A (zh) * 2012-09-05 2012-12-12 华中科技大学 一种城市沥青路面修复结构及其施工方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4995634B2 (ja) * 2007-05-16 2012-08-08 太平洋マテリアル株式会社 アスファルト乳剤硬化用添加剤及びアスファルト乳剤の硬化方法
CN104294731A (zh) * 2014-10-31 2015-01-21 北京建筑大学 一种夹滤料透水水泥混凝土砂基砖铺装***
CN105002800B (zh) * 2015-07-27 2017-04-12 福州市规划设计研究院 一种处理不同车道路面路况差异较大的路面大修方法及结构
JP7285560B2 (ja) * 2019-12-27 2023-06-02 株式会社セリタ建設 路盤の施工方法、路盤及び人工芝舗装体
CN115353344B (zh) * 2022-08-10 2023-04-07 聊城市交通发展有限公司 水泥基粘结浆料及其制备工艺以及新旧路面拼接施工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102817299A (zh) * 2012-09-05 2012-12-12 华中科技大学 一种城市沥青路面修复结构及其施工方法
CN102817299B (zh) * 2012-09-05 2015-04-01 华中科技大学 一种城市沥青路面修复结构及其施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03235801A (ja) 1991-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2410486C2 (ru) Асфальт сверхвысокой прочности
US4915539A (en) Wear resistant pavement structure
KR100917410B1 (ko) 폴리머 시멘트 콘크리트 조성물, 이를 이용한 콘크리트 교면 포장 공법 및 콘크리트 포장 보수 공법
ITUB20152750A1 (it) Procedimento per la produzione di una miscela per la realizzazione di pavimentazioni stradali e simili e miscela cosi' ottenuta
US3941607A (en) Method for production of a surface layer for traffic areas and the like
JP2845338B2 (ja) 浸透簡易舗装方法
US5288439A (en) Method of installing a post
JP2008196145A (ja) 舗装用表面補修材及び舗装用表面補修工法
JPH07300358A (ja) 舗装用水硬性グラウト材料およびグラウト
JP4476859B2 (ja) 乾式モルタル吹付け工法
EP0936311A2 (en) Road refurbishment method and mortar composition
FI3914570T3 (en) Additive for concrete and method for producing said concrete
JP7116433B2 (ja) ブロック舗装用充填材
JP7014556B2 (ja) コンクリート舗装の製造方法
JP2688774B2 (ja) 半剛性舗装方法
JP5440832B2 (ja) 土系舗装材
JP3378226B2 (ja) 化粧性傾斜機能透水組成物及びその製造方法
RU2232841C1 (ru) Способ холодной регенерации слоев дорожной одежды (варианты)
FI74758B (fi) Foerfarande foer framstaellning av belaeggning foer idrottsplaner, isynnerhet tennisplaner.
JPH1018567A (ja) 防滑性耐久床材
JP2845337B2 (ja) 浸透舗装方法
JP4086969B2 (ja) 超速硬性無収縮グラウトモルタル
JP7356648B2 (ja) すべり抵抗性の向上方法、及び、セメント硬化体
JPH0210109B2 (ja)
KR100632207B1 (ko) 균열방지 특성을 가진 습식혼합방식의 도로포장용 재료의제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071030

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081030

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081030

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091030

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091030

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091030

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101030

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101030

Year of fee payment: 12