JP2841038B2 - 2サイクルエンジンのクランク軸受潤滑装置 - Google Patents

2サイクルエンジンのクランク軸受潤滑装置

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JP2841038B2 JP7222574A JP22257495A JP2841038B2 JP 2841038 B2 JP2841038 B2 JP 2841038B2 JP 7222574 A JP7222574 A JP 7222574A JP 22257495 A JP22257495 A JP 22257495A JP 2841038 B2 JP2841038 B2 JP 2841038B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、オイルタンクに
貯留した潤滑油をオイルポンプを介してクランクケース
上部の吸気通路に導入し、吸気(混合気)と混合してエ
ンジン内の各摺動部への潤滑油の供給を行う分離給油方
式の潤滑装置を備えた2サイクルエンジンにおけるクラ
ンク軸受潤滑装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の2サイクルエンジンでは、エンジ
ンの負荷に応じて潤滑油の供給量を調整できることか
ら、液体燃料中に潤滑油を直接混合して使用する潤滑方
式に代わり、上記した分離給油方式の潤滑装置が一般に
広く採用されている。
【0003】吸気中に混合された潤滑油は、吸気ととも
にクランクケース内に吸い込まれたのち、クランク室内
で圧縮されて掃気通路を通りシリンダー内に送給され
る。この間に、クランク室内やシリンダー内の摺動部に
潤滑油が供給される。クランクケース内でも、変速ギヤ
やクラッチギヤなどが設けられているミッション室には
潤滑油が貯留され、ギヤなどは潤滑油に浸かっているの
で潤滑不足は起こらないが、構造上、クランク室内のク
ランクシャフトを支承しているクランク軸受には、潤滑
油が行き渡りにくい場合がある。
【0004】そこで、従来より、クランク軸受の潤滑を
積極的に行うようにした構造の潤滑装置が提案されてい
る。この種の先行技術として、例えば、特開昭61−2
62218号公報に記載の潤滑装置があるが、この装置
は、クランクウエブが対向するクランク室の内壁面に、
クランクウエブの回転方向を横切ってクランク室側部へ
向かう潤滑油溝を設けるとともに、この潤滑油溝の端部
からクランク軸受に延びる潤滑油路を設け、さらに掃気
通路下部の内壁面からクランク軸受へ貫通する潤滑油路
を設けた構造からなる。
【0005】そのほか、分離給油方式の潤滑装置におい
て、吸気通路に送給する潤滑油の量を増やすことによ
り、潤滑作用を促進する方法があるが、潤滑油量を多少
増やしてもクランク軸受のように潤滑されにくい箇所の
潤滑はあまり促進されず、効果が薄いうえに、余分な潤
滑油が燃焼されて白煙が排出されたり、オイル垂れを起
こしたりするという不都合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されているクランク軸受潤滑装置にも、次のよ
うな点で改良の余地がある。すなわち、クランク室内の
壁面に付着している潤滑油および掃気通路に付着してい
る潤滑油をそれぞれ潤滑油路を介し、重力を利用してク
ランク軸受に導いて供給するから、潤滑油路が1本の場
合に比べると、潤滑油路の本数が増えた分だけクランク
軸受への潤滑油の供給量は増えるが、どちらの潤滑油路
もクランク室の共通の空間内に設けられているため、潤
滑効果の向上はあまり期待できない。しかも、クランク
室内に付着している潤滑油は汚れたり劣化したりしてい
るので、新鮮な潤滑油に比べて潤滑効果が劣る。
【0007】また、とくにクランク軸受の背面(クラン
ク室に面した側と反対側)は、袋小路となっていること
が多く、吸気がほとんど流通しないため、クランク軸受
の温度が上昇して高温になることがあり、軸受の寿命が
短くなるおそれがある。
【0008】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、吸気中に混合する潤滑油量を増やさずに、クランク
軸受を新鮮な潤滑油により十分に潤滑でき、またクラン
ク軸受の温度上昇を抑えて、軸受の寿命を延長すること
ができる2サイクルエンジンのクランク軸受潤滑装置を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の2サイクルエンジンのクランク軸受潤滑装
置は、a)オイルタンクに貯留した潤滑油をオイルポンプ
を介してクランクケース上部の吸気通路に導入し、吸気
と混合してエンジン内の各摺動部へ潤滑油を供給する分
離給油方式の潤滑装置を備えた2サイクルエンジンにお
いて、b)前記クランクケースの掃気通路の途中からクラ
ンク軸受の背面に至る第1挿通孔を設けるとともに、c)
前記吸気通路内のリードバルブより下流側で、該吸気通
路の壁面に沿って前記混合吸気中の霧滴状潤滑油が流下
する位置に一端が開口し、他端が前記クランク軸受の背
面に開口する第2挿通孔を設けている。
【0010】請求項2記載のように、d)前記第2挿通孔
の吸気通路側開口の近傍に、吸気通路の潤滑油壁面流が
貯留するように堰を設けることが望ましい。
【0011】上記の構成を有する本発明の2サイクルエ
ンジンのクランク軸受潤滑装置によれば、エンジンの運
転時に、吸気通路を通って吸気がクランク室内に吸い込
まれる際に、吸気中に混合された潤滑油の一部が霧滴状
になって吸気通路の壁面に付着し、この付着した潤滑油
が重力によりクランク室側へ下向きに傾斜した壁面に沿
って流下する。そして、その壁面流(潤滑油)の一部
が、吸気通路からクランク軸受の背面に至る第2挿通孔
の入口(開口)から第2挿通孔内に流入する。一方、吸
気通路から吸気がクランク室内に導入されて圧縮され、
掃気通路(副掃気通路を含む)を経てシリンダー内に吸
引される際に、その吸引(吸い出し)作用によって、ク
ランク軸受側から第1挿通孔を通して掃気通路側へ潤滑
油もしくは空気が吸引されることにより、第2挿通孔内
に流入する潤滑油がクランク軸受を経由し、第1挿通孔
を通って掃気通路へ吸い出される。この間に、潤滑油が
クランク軸受に供給されて潤滑する。この潤滑油は、吸
気中に混合され、吸気通路からクランク室内に吸引され
た潤滑油であるから、新鮮で、優れた潤滑性を有してい
るから、潤滑作用が高い。また、吸気通路に面する第2
挿通孔の入口側と掃気通路に面する第1挿通孔の出口側
とでは、圧力に差(第2挿通孔入口側〉第1挿通孔出口
側)があるため、第2挿通孔の入口側からクランク軸受
を経由し、第1挿通孔の出口側へ積極的に潤滑油が流通
するため、クランク軸受の潤滑が十分に行われる。ま
た、潤滑油だけでなく、吸気通路内の吸気も第2挿通孔
入口から第1挿通孔の出口へ流通するために、クランク
軸受の背面が吸気中のとくに空気分で換気され、クラン
ク軸受の温度上昇が抑えられる。
【0012】請求項2記載のクランク軸受潤滑装置によ
れば、吸気通路の壁面に沿って流れ下りる霧滴状の潤滑
油が堰によって画成された凹状部分に溜まり、その底部
付近に位置する第2挿通孔の開口(入口)より流れ込む
ので、クランク軸受へ供給される潤滑油量が増え、クラ
ンク軸受の潤滑作用が一層向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる2サイク
ルエンジンのクランク軸受潤滑装置の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0014】図1は本例のクランク軸受潤滑装置を備え
た2サイクルエンジンを示す中央縦断面図、図2は図1
の中心軸線に沿って左右に分割されたクランクケースを
示す側面図、図3は図1のエンジンの吸気ポート付近を
示す部分断面図である。
【0015】図1に示すように、2サイクルエンジン1
は、本例では、空冷単気筒のエンジンからなり、シリン
ダー2の外周には多数の冷却フィン2cが設けられてい
る。シリンダー2の上面には、シリンダーヘッド3が装
着され、その中央部に点火プラグ4が取り付けられてい
る。シリンダー2の中央部には、上下方向にシリンダー
ボア2aが貫通して形成され、このボア2aの内周面に
シリンダーライナー2bが嵌着されている。シリンダー
ボア2a内には、ピストン5が上下方向に摺動自在に嵌
挿され、ピストン5に横設のピストンピン5aを介して
コネクチングロッド6の上端部に接続され、このコネク
チングロッド6の下端部がクランクピン7aを介してク
ランクシャフト7に接続されている。
【0016】シリンダー2の下端の取付面は、クランク
ケース10の上端開口部10a周囲の取付面に取り付け
てボルト締めされ、それらの取付面間には環状溝9a内
に嵌挿されたOリング9が介装されている。また、シリ
ンダー2の周壁下部の両側には、クランクケース10内
の掃気通路10eに下端が連通する掃気通路8がそれぞ
れ穿設され、掃気通路8の上端は出口側掃気ポート8a
として、シリンダーボア2a内に臨ませている。
【0017】クランクケース10内には、前記クランク
シャフト7がベアリング11L・11Rを介して回動自
在に配設され、その一端部(図の左側)にジェネレータ
12が装着されている。またクランクシャフト7の他端
部には、クランクギヤ13が装着されている。なお、ク
ランクケース10は、図の中央で左右に分割されたケー
ス10L・10R(図2参照)を接合して一体にした鋳
造品からなる。
【0018】クランクシャフト7と平行にインプットシ
ャフト14がベアリング14aを介して回動自在に支持
され、さらにインプットシャフト14と平行にアウトプ
ットシャフト15がベアリング15aを介して回動自在
に支持されている。
【0019】インプットシャフト14の右端部にクラッ
チギヤ16が装着され、このクラッチギヤ16はクラン
クギヤ13に噛合している。なお、インプットシャフト
14の右端に、クラッチ17が装備されている。また、
クラッチギヤ16には、キックスタータドリブンギヤ1
8(キック始動用ギヤともいう)が一体回転可能に配設
されている。アウトプットシャフト15の左端部にはス
プロケット19が装着され、また右端部にはキックスタ
ータアイドルギヤ20が装着されている。そしてこのア
イドルギヤ20は、キックスタータドリブンギヤ18に
噛合している。
【0020】なお、インプットシャフト14とアウトプ
ットシャフト15の軸間部には、周知のように、相互に
噛合可能な複数の変速ギヤ29が取り付けられている。
さらに、アイドルギヤ20には、キックスタータシャフ
ト21のキックスタータドライブギヤ22が装着され、
右端にキックスタータレバー21b(一部図示)が取り
付けられている。なお、図中の符号21aはスプリング
を示す。
【0021】さて、本例の2サイクルエンジン1では、
内部への潤滑油の供給を分離給油方式で行っており、図
示は省略するが、オイルポンプが装備され、オイルタン
ク(図示せず)内の潤滑油がオイルポンプで吸気通路
(図3)へ導かれる。そして、吸気通路からクランク室
10A内へ送給される吸気中に混合されて導かれ、クラ
ンク室10A内で吸気(混合気)とともに、各摺動箇所
に潤滑油が供給される。
【0022】本例の2サイクルエンジン1では、図1に
示すように、クランクケース10の内部は、クランクシ
ャフト7のクランクウエブ7bが回動自在に配置されて
いるクランク室10Aを中心にして、その一側方のジェ
ネレータ室10Bと、反対側方のミッションギア室10
Cとに区画され、ミッションギア室10C内には潤滑油
が充填されている。クランクシャフト7の右側のベアリ
ング(クランク軸受)11Rは、オイルシール23が内
側(クランク室10A側)に配置され、クランク軸受1
1Rの背面がミッション室10Cに臨んでいるため、ミ
ッションギア室10C内の潤滑油がクランク軸受11R
に流入し、十分に潤滑する。しかし左側のベアリング
(クランク軸受)11Lは、オイルシール23が外側
(ジェネレータ室10B側)に配置され、クランク軸受
11Lの背面がオイルシール23で塞がれている。この
ため、吸気とともにクランク室10A内に吸い込まれた
潤滑油が、クランク軸受11Lへは十分に行き渡りにく
い。
【0023】そこで、本発明のクランク軸受潤滑装置を
本例では、左側のクランク軸受11Lに適用している。
つまり、図2に示すように、ジェネレータ12側のクラ
ンクケース10Lの上端開口部10aに臨ませて、第1
挿通孔24の上端部24aを窪み状に開口させ、下端開
口24bが内周壁部を貫通して図1のようにクランク軸
受11Lの背面に至るように第1挿通孔24を穿設して
いる。この第1挿通孔24の上端開口24aは、クラン
クケース10Lの上端開口部10a付近に形成された掃
気通路10eの途中に臨ませてある。そして、シリンダ
ー2をクランクケース10に組み付けた状態で、掃気通
路10eの位置が、図1のように、シリンダー2の掃気
通路8の下端開口(入口側)8bに一致するようにして
いる。
【0024】また、クランクケース10Lの吸気通路1
0bの吸気ポート10c付近の内周壁部からクランク軸
受11Lの背面に至る第2挿通孔25を穿設し、この第
2挿通孔25の上端開口25aの周辺を窪み状の潤滑油
溜め26(図3)に形成している。すなわち、本発明の
対象とする2サイクルエンジン1では、吸気ポート10
cがクランクケース10の接合ライン(左右ケース部の
継ぎ目)の上部に開口している。そして、本例では、図
3に示すように、吸気通路10bが吸気ポート10cか
らやや下向きに傾斜したのち、「く」の字状にやや上向
きに屈曲してクランク室10A内に連通している。いい
かえれば、吸気通路10bが吸気ポート10cの近傍で
やや屈曲しており、クランク室10Aに連通する吸気通
路10bの直線部分がやや上向きになるように、2サイ
クルエンジン1がシリンダー2側がやや上向きに傾斜す
る姿勢で自動二輪車等に搭載されている。なお、図2中
の符号14cはインプットシャフト用開口、15cはア
ウトプットシャフト用開口である。
【0025】図3に示すように、クランクケース10の
吸気ポート10cには、吸気管(インレットパイプ)2
7の一端開口部27a周囲のフランジ部27bがボルト
27cにより接続され、吸気管27の他端にキャブレタ
ー(図示せず)が接続されている。吸気通路10b内に
おいて、吸気ポート10cから屈曲部付近に向けてリー
ドバルブ28が装着されている。リードバルブ28は閉
鎖状態でV状になる一対の弁体28aを備え、これらの
弁体28aの先端側が開放されて吸気がクランク室10
A内に流入するが、逆向きには弁体28aが閉じて吸気
の逃げを防止する。また、各弁体28aの外側にストッ
パー28bが取り付けられ、弁体28aの開放を制限す
る。なお、弁体28aの基端部がボルト28cにより吸
気通路10bの内壁面に固定されている。
【0026】前記第2挿通孔25の上端開口25aは、
吸気通路10bの屈曲部付近に位置し、舌片状の堰26
aを上端開口25a付近から吸気通路10bの内周壁下
面側に沿って上向きに延設することにより前記潤滑油溜
め26を形成している。とくにこの構成により、吸気管
27の途中から潤滑油が吸気中に混合され、霧滴状の潤
滑油S(図3)がリードバルブ28を通って吸気通路1
0b内に吸気とともに流入して内周壁面に付着した後、
重力により壁面に沿って下向きに流れる、いわゆる壁面
流となって潤滑油溜め26に溜まる。そして、潤滑油は
その底部の上端開口25aから第2挿通孔25内に流れ
込むので、新鮮な潤滑油をクランク軸受11Lへ効率的
に供給して潤滑することができる。
【0027】また図2から明らかなように、クランク軸
受11Lの背面部を介して第1挿通孔24と第2挿通孔
25とが接続され、吸気通路10bの吸気ポート10c
付近とクランクケース10の上端開口部10a付近(い
いかえれば掃気通路8の下端開口(入口側)8b付近;
図1参照)とがクランク軸受11Lの背面部を介して連
通状態になっている。このため、吸気通路10bからク
ランク室10A内に吸い込まれ、圧縮されて掃気通路8
の下端開口8bからシリンダー2内に送給される吸気の
流れにより、クランク軸受11Lの背面部から第1挿通
孔24の上端開口24a、さらには掃気通路8に向けて
吸引作用が生じる。この吸引作用によって、潤滑油溜め
26に溜まっている潤滑油が、上端開口25aから第2
挿通孔25−クランク軸受11Lの背面部−第1挿通孔
24の上端開口24aへ送られるので、クランク軸受1
1Lが潤滑油によって十分に潤滑される。
【0028】同時に、吸気通路10b内の吸気の一部が
同一のルート(上端開口25aから第2挿通孔25−ク
ランク軸受11Lの背面部−第1挿通孔24の上端開口
24a)を経由してシリンダー2内に流入するので、ク
ランク軸受11Lの背面部が吸気(とくに吸気中の空
気)で換気されることになり、したがってクランク軸受
11Lの温度上昇が防止され、クランク軸受11Lの寿
命が延びることになる。上記に本発明の2サイクルエン
ジンのクランク軸受潤滑装置の一実施例を示したが、本
発明のクランク軸受潤滑装置は、以下のように実施する
こともできる。
【0029】a) 右側のクランク軸受11Rも同様に潤
滑する必要がある場合、例えば、ミッション室10Cの
潤滑油による潤滑作用を期待できない場合には、接合ラ
インを挟んで反対側のクランクケースにも上記実施例と
同様に、クランク軸受11Rの背部に連通する第1挿通
孔24と第2挿通孔25を穿設する。
【0030】b) 2サイクルエンジンであれば、自動二
輪車以外の、例えば不整地走行用四輪自動車や作業機械
を駆動するためのエンジンなどに適用できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の2サイクルエンジンのクランク軸受潤滑装置
は、次のような優れた効果がある。
【0032】(1) 吸気中に混合する潤滑油量を増やさず
に、クランク軸受を新鮮で潤滑作用の優れた潤滑油によ
り十分に潤滑でき、またクランク軸受の温度上昇が抑え
られるので、軸受の寿命が延長される。
【0033】(2) 請求項2記載のクランク軸受潤滑装置
では、吸気通路の壁面に沿って流れ下りる霧滴状の潤滑
油が堰によって画成された凹状部分に溜まり、その底部
付近の第2挿通孔の入口より流れ込むので、クランク軸
受へ供給される潤滑油量が増え、クランク軸受の潤滑効
果が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるクランク軸受潤滑装置
を備えた2サイクルエンジンを示す中央縦断面図であ
る。
【図2】図1の中心軸線に沿って左右に分割された一方
のクランクケースを示す側面図である。
【図3】図1のエンジンの吸気ポート付近を示す部分断
面図である。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 2 シリンダー 7 クランクシャフト 8 掃気通路 10・10L・10R クランクケース 10A クランク室 10b 吸気通路 10c 吸気ポート 10e 掃気通路 11L・11R クランク軸受 24 第1挿通孔 25 第2挿通孔 26 潤滑油溜め 26a 堰 27 吸気管(インレットパイプ) 28 リードバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01M 3/00 F01M 1/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルタンクに貯留した潤滑油をオイル
    ポンプを介してクランクケース上部の吸気通路に導入
    し、吸気と混合してエンジン内の各摺動部へ潤滑油を供
    給する分離給油方式の潤滑装置を備えた2サイクルエン
    ジンにおいて、前記クランクケースの掃気通路の途中か
    らクランク軸受の背面に至る第1挿通孔を設けるととも
    に、 前記吸気通路内のリードバルブより下流側で、該吸気通
    路の壁面に沿って前記混合吸気中の霧滴状潤滑油が流下
    する位置に一端が開口し、他端が前記クランク軸受の背
    面に開口する第2挿通孔を設けたことを特徴とする2サ
    イクルエンジンのクランク軸受潤滑装置。
  2. 【請求項2】 前記第2挿通孔の吸気通路側開口の近傍
    に、吸気通路の潤滑油壁面流が貯留するように堰を設け
    た請求項1記載の2サイクルエンジンのクランク軸受潤
    滑装置。
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