JP2838897B2 - ロダン塩の回収方法 - Google Patents

ロダン塩の回収方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高分子ゲルを用いたゲル分離法により、ロ
ダン塩含有水溶液からロダン塩を回収する方法に関する
ものである。
従来の技術 コークス炉ガス脱硫廃液中には、ロダンアンモニウム
(チオシアン酸アンモニウム、NH4SCN)、チオ硫酸アン
モニウム((NH42S2O3)、硫酸アンモニウム((N
H42SO4)、着色成分(ピクリン酸等)、タール分、固
形分などが含まれている。該廃液はコークス製造工程か
ら必ず副生するものであり、そのままでは廃棄すること
ができない。そこで、この廃液の処理を兼ね、該廃液か
ら有効成分であるロダンアンモニウムを分離回収するこ
とが不可欠である。
コークス炉ガス脱硫廃液からロダンアンモニウムを分
離回収する方法としては、溶解度の差を利用してロダン
アンモニウムを分離回収する方法(特開昭57−7825号公
報、特開昭48−25699号公報、特開昭57−17421号公
報)、ロダンアンモニウムを選択的に抽出する有機極性
溶媒を用いて溶媒抽出する方法(特開昭48−26699号公
報)、減圧下に蒸留する方法(特開昭49−75490号公
報、特開昭50−58000号公報などが知られている。
またロダン塩を含有する水溶液からロダン塩を分離回
収する方法として、高分子ゲルを用いてロダン塩をゲル
分離する方法(特開昭49−106494号公報、特開昭50−38
695号公報、特開昭51−139600号公報)が提案されてい
る。
上記の文献のうち特開昭48−26699号公報には、石炭
の乾留ガス処理排液を、そのまま活性炭で脱色するか、
あるいは加熱空気撹拌し、沈殿物を除去してから活性炭
で脱色するという前処理工程を経た後、蒸発乾固し、つ
いでロダンアンモニウムを選択的に溶解する有機極性溶
媒を使用してロダンアンモニウムを溶媒抽出することが
記載されている。加熱空気撹拌工程を付加したときの主
たる沈澱物は、その実施例1の記載によればイオウであ
る。
また、上記の文献のうち特開昭57−7825号公報および
特開昭57−17421号公報には、脱硫廃液を活性炭で脱色
処理した後、弱酸性ないしアルカリ性領域で200℃以下
の温度にて酸素吹き込みによる湿式酸化を実施すれば、
チオ硫酸アンモニウムの実質的に全てが硫酸アンモニウ
ムに変換され、しかもロダンアンモニウムはそのまま残
存する溶液が得られること、このようにして得られた硫
酸アンモニウム、ロダンアンモニウム混合溶液における
硫酸アンモニウムの溶度度はそれ単独の水に対する溶解
度より大幅に低下する反面、ロダンアンモニウムの方は
混合溶液中での溶解度もそれ単独での水に対する溶解度
も余り差異はないので、硫酸アンモニウムを晶析させて
分離し、ろ液よりロダンアンモニウムを回収することが
できることが記載されている。
高分子ゲルを用いてロダン塩をゲル分離する方法のう
ち特開昭49−106494号公報には、不純物を含有するロダ
ン塩水溶液をデキストラン架橋体層に供給して該架橋体
層に不純物およびロダン塩を捕捉させ、ついで該架橋体
層に溶離液を通じて不純物を流出させた後、さらに溶離
液を通じてロダン塩を流出分離する方法が開示されてい
る。
同じく特開昭50−38695号公報には、ロダン塩を主成
分として含有する水溶液よりデキストラン架橋体を用い
て有効成分を分離するにあたり、被処理液と溶離液(ま
たは展開液とも言う)を順次交互に通じた後、前の溶出
サイクルにおける着色溶離液が流出し終わるまでの間に
流出する溶離液を無機の硫黄の酸素酸塩含有溶離液とし
て分離し、ついで次の溶出サイクルにおける着色溶離液
が流出しはじめるまでの間に流出する溶離液をロダン塩
含有溶離液として分離する方法が開示されている。同公
報には、ゲル分離に先立ち活性炭処理を行うことも掲載
されている。
特開昭51−139600号公報には、アクリルアミドまたは
その誘導体を主成分とする架橋重合体を用いて同様のゲ
ル分離を行う方法が開示されている。
発明が解決しようとする課題 これら従来提案されているロダン塩の回収方法、すな
わち、溶解度の差を利用する方法、溶媒で抽出する方
法、減圧下に蒸留する方法、高分子ゲルを用いてゲル分
離する方法を比較すると、回収率、純度、取扱い性、装
置上の問題などを総合判断した場合、高分子ゲルを用い
てロダン塩をゲル分離する方法が最も有利と考えられ
る。
しかしながら、このゲル分離法をたとえばコークス炉
ガス脱硫廃液に適用すると、ゲル分離に際し高分子ゲル
を充填したカラム内にイオウが析出して、カラムの閉
塞、圧損上昇等のトラブルが生ずることがあり、また、
ゲル分離工程以前の配管内にもイオウの析出が見られる
ことがある。
本発明者らは、ゲル分離法を採用したときのイオウの
析出に基くトラブルを解消すべく、ゲル分離工程に先立
ち空気による曝気工程を設けて、予めイオウを除去する
ことを考えたが(上述の特開昭48−26699号公報におい
ても「加熱空気撹拌」によりイオウが沈澱することが示
されている)、空気曝気により確かにイオウは除去でき
るものの、爾後の工程で新たにイオウが生成することを
防止できないため、析出イオウがゲル分離工程に悪影響
を与えることを充分には防止できなかった。また、空気
曝気後イオウを析出させるには日数を要する上、その分
離除去操作も容易ではないため、工業的見地からは有利
とは言い難いものであった。
そこで本発明者らは、予めイオウを析出分離する方法
とは逆に、イオウの析出を防止した状態でゲル分離工程
を実施するルートを探索した。
本発明は、このような発想に基き鋭意研究を重ねた結
果到達したものであって、ロダン塩含有水溶液からゲル
分離法によりロダン塩を回収する工業的方法を提供する
ことを目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明のロダン塩の回収方法は、ロダン塩含有水溶液
からのロダン塩の回収を、高分子ゲルを用いたゲル分離
法により実施するにあたり、ゲル分離工程の前に、ロダ
ン塩含有水溶液を不活性ガスにて曝気する曝気工程を設
けることを特徴とするものである。
以下本発明を詳細に説明する。
〈ロダン塩含有水溶液〉 ロダン塩含有水溶液の代表例としては、コークス炉ガ
ス脱硫廃液またはその濃縮液があげられる。コークス炉
ガス脱硫廃液は濃赤色を呈しており、ロダンアンモニウ
ム、チオ硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、着色成
分(ピクリン酸等)、タール分、固形分などを含んでい
る。含有成分の量(重量%)は、典型的な場合で次の如
くであるが、大きく変化する。
ロダンアンモニウム 20〜30% チオ硫酸アンモニウム 5〜25% 硫酸アンモニウム 3〜10% 着色成分 0.01〜 1% タール分 0.01〜 1% 固形分 2〜10% 水 40〜60% 上の例はアンモニウム塩の場合であるが、製造工程に
よってはナトリウム塩の形になることもある。
またコークス炉ガス脱硫廃液に限らず、ロダン塩を含
む水溶液であれば、本発明の方法を適用できる。
〈ゲル分離工程〉 ゲル分離工程は、ロダン塩含有水溶液を高分子ゲルを
充填したカラムに供給すると共に、展開液により流出さ
せて、ロダン塩に富むフラクションを分離する工程であ
る。
高分子ゲルとしては、実質的にノニオン性の親水性ゲ
ルが望ましく、たとえば、デキストラン系架橋体、デン
プン系架橋体、セルロース誘導体系架橋体、アクリルア
ミド重合体系架橋体、ヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート重合体系架橋体、ヒドロキシアルキル(メタ)
アリルエーテル重合体系架橋体、ポリアルキレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート重合体系架橋体、ビニルア
ルコール重合体系架橋体、ポリオキシエチレン系架橋体
をはじめ分子篩作用を有するゲルが用いられる。
高分子ゲルの中では、殊にヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート重合体系架橋体が重要であり、たとえ
ば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレートの架橋重合体ゲルなどが
あげられる。かかるゲルは、過酷な運転条件が要求され
る工業的規模での使用に適している。
ゲル分離操作は、カラム内に高分子ゲルを水に膨潤さ
せた状態で充填しておき、前処理工程である曝気工程を
経た処理液を必要に応じ水で稀釈してカラム内に供給し
ておく。ついでカラムの一方から展開液を通すと、カラ
ムの他方から特定成分に富むフラクションが順次流出す
る。
展開液としては通常水を用いるが、アンモニアやその
他のアルカリでpH調整して若干アルカリ性サイドにして
おくことが望ましい。
典型的な場合、まずチオ硫酸塩および硫酸塩に富む水
溶液が流出し、ついでロダン塩に富む水溶液が流出す
る。
カラム内の高分子ゲルに対する処理液の供給量、展開
液の供給量は、予備試験により最適割合となるように設
定し、不純物の少ないロダン塩を得るようにする。
〈不活性ガスによる曝気工程〉 この工程は、ロダン塩含有水溶液を不活性ガスにて曝
気する工程であり、前述のゲル分離工程の前に置く。不
活性ガスとしては通常窒素ガスが用いられる。
空気で曝気するとイオウに分解されやすい成分がイオ
ウに分解されてイオウが析出するが、不活性ガスで曝気
すると分解が防止され、爾後の工程でのイオウの析出が
有効に防止される。
不活性ガスによる曝気工程は、原液であるロダン塩含
有水溶液が酸性でない限りは特にpH調整をしなくても差
支えないが、アルカリ性条件下の方がイオウの析出をよ
り有効に防止できるので、pH7.5以上、さらには8以
上、なかんずく8.5以上というようにアルカリ性条件下
で実施することが望ましい。pH調整は、アンモニア、水
酸化ナトリウム等のアルカリの添加によりなされる。
曝気条件(温度、吹き込み量、時間)は予備実験によ
り定めるようにする。ただしそれほどシビアではなく、
溶存酸素を除去できる程度でよい。
〈その他の工程〉 ロダン塩の回収をより工業的に有利とするために、上
記の工程以外に、適宜次のような工程を付加することが
好ましい。
1.曝気工程の前に、固形不純物除去工程を設ける。こ
の工程は通常原液であるロダン塩含有水溶液を静置する
ことによりなされ、静置後、浮上物や沈澱物を分離除去
する。これにより、爾後の工程操作が行いやすくなる。
2.ゲル分離工程の前または/および後に、活性炭処理
工程を設ける。この工程は、通常、活性炭を充填したカ
ラムに処理液を通すことによりなされる。この活性炭処
理工程を実施することにより、他の工程によっては完全
に除去しえない着色成分、その他の不純物が除去され
る。
3.ゲル分離工程後のロダン塩に富む流出液から製品ロ
ダン塩を得るために、濃縮工程、晶析工程、結晶分離工
程などを設ける。
4.ゲル分離工程後のチオ硫酸塩および硫酸塩に富む流
出液からチオ硫酸塩および硫酸塩を分離する工程を設け
る。
作用 具体例を示して本発明の作用を説明する。
第2図は、ロダン塩含有水溶液としてコークス炉ガス
脱硫廃液の濃縮液(pH7.3)を用いたとき、pHまたは曝
気の有無がイオウ析出防止にどのような影響を与えるか
を示したグラフである。
曲線aはpH調整を行わなかった場合である。pH調整を
行わないと、放置により無視しえない量のイオウの析出
が認められる。
曲線b、c、dは、系のpHをそれろぞれ8.5、9.0、9.
5に設定した場合であり、曲線aに比すればイオウの析
出量は少なくなるが、まだ無視しえない量のイオウの析
出が認められる。従って、pH調整だけではイオウの析出
を充分には防止できないことが理解される。
曲線eは、系のpHを9.0に調整しかつ空気による曝気
を行った場合であり、イオウの析出量が極めて多くなる
ことがわかる。
曲線fは、pH調整を行わずに窒素ガスによる曝気を行
った場合であり、曲線aに比して著しくイオウにの析出
が少なくなることがわかる。
曲線gは、系のpHを9.0に調整しかつ窒素ガスによる
曝気を行った場合であり、曲線fよりもさらにイオウが
析出しにくくなることがわかる。
イオウの析出は工程操作に多大の影響を与える。イオ
ウの析出は、主として多硫化アンモニウム等の易分解性
のイオウ化合物に起因し、またチオ硫酸塩に起因するも
のもある。
ゲル分離工程におけるイオウ析出防止対策として、曲
線eの現象を利用し、予め空気による曝気工程を設けて
イオウに分解しやすいイオウ化合物を事前に分解させ、
析出したイオウを取り除いて、爾後の工程操作への影響
をなくすことを試みたことはすでに述べた通りである。
しかしながらこの方法によっては、易分解性のイオウ化
合物に起因するイオウを取り除くことはできても、原液
中には相変らず多量のチオ硫酸塩が存在しているため、
後の工程においてこの溶存しているチオ硫酸塩からイオ
ウが生成することを防止しえない。
本発明は、曲線f,gの現象に着目し、不活性ガスの曝
気により、イオウの析出を防止しようとするものであ
る。
実 施 例 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下
「部」、「%」とあるのは、特にことわりのない限り重
量基準で表わしたものである。
実施例1 第1図は、本発明の方法の一例を示したフローシート
である。
Aは固形不純物除去装置、Bは曝気装置、CはpH調整
用アルカリタンク、Dは活性炭吸着装置、Eはゲル分離
装置、Fは展開液タンク、GはpH調整用アルカリタン
ク、Hは回収液タンク、Iは活性炭吸着装置、Jは濃縮
装置、Kは晶析装置、Lは結晶分離装置、Mは分離液タ
ンク、Nは分離液処理装置である。
1は原液、2は曝気用気体、3はアルカリ、4は展開
液、5は前処理液、6は回収液、7は分離液、8は製品
である。
第1図のフローシートに従ってロダンアンモニウムの
回収を実施した。なお、原液1としてはpH7.3のコーク
ス炉ガス脱硫廃液の濃縮液、曝気用気体2としては窒素
ガス、アルカリ3としてはアンモニア、展開液4として
は微量のアンモニアを加えた水をそれぞれ用いた。ま
た、固形不純物除去装置Aとしては静置分離槽を用い、
ゲル分離装置Eとしては、下記のようにして作製した高
分子ゲルを充填したカラムを用いた。前処理液5のpH
は、定常状態において9.0であった。
〈高分子ゲルの製造〉 メタクリル酸/p−スチレンスルホン酸ソーダ=70/30
の水溶性重合体20部および重合度1000、ケン化度87モル
%のポリビニルアルコール2部を、656部の水に溶解
し、櫂型撹拌器付き重合槽に仕込んだ。
次にグリシジルメタクリレート178部、エチレングリ
コールジメタクリレート22部、エピクロルヒドリン120
部の混合物に2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)2部を溶解して重合槽に仕込み、60℃で3時間
重合させた。
ついで、重合液中に蟻酸5部を添加し、90℃で3時間
加熱したところ、63%のゲル水分率を有する水膨潤した
ビーズ状ポリマーが得られたので、これを篩分けして、
200メッシュと350メッシュの中間物を取り出した。
マテリアルバランスを第1表に示す。
ロダンアンモニウムの回収率は90.2%、水分を除く製
品ロダンアンモニウムの純度は99.9%であった。
なお工程操作中、曝気装置B、活性炭吸着装置D、ゲ
ル分離装置E、回収液タンクH,活性炭吸着装置Iにおけ
るカラム内および各カラム間の配管内にはイオウの析出
は認められず、終始円滑に工程を操作を行うことができ
た。
実施例2 原液1として実施例1で用いた濃縮液をナトリウム塩
にしたもの、アルカリ3として水酸化ナトリウム、展開
液4として微量の水酸化ナトリウムを加えた水をそれぞ
れ用いたほかは実施例1を繰り返したところ、実施例1
に準ずる好ましい結果が得られた。
発明の効果 本発明においては、ゲル分離工程の前に不活性ガスに
よる曝気工程を設けているため、ゲル分離工程をはじめ
とする爾後の工程においてイオウの析出が見られず、工
程操作を終始円滑に行うことができる。
ゲル分離工程においては、ロダン塩、チオ硫酸塩、硫
酸塩等を含む水溶液から、ロダン塩に富むフラクション
が分離されるので、原液中に含まれるロダン塩は高収率
かつ高純度で回収される。なお、ゲル分離工程で得られ
る他のフラクションからはチオ硫酸塩や硫酸塩を分離回
収することができる。
よって本発明は、工業的意義が大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法の一例を示したフローシートで
ある。 第2図は、ロダン塩含有水溶液としてコークス炉ガス脱
硫廃液の濃縮液(pH7.3)を用いたとき、pHまたは曝気
の有無がイオウ析出防止にどのような影響を与えるかを
示したグラフである。 A……固形不純物除去装置、B……曝気装置、C……pH
調整用アルカリタンク、D……活性炭吸着装置、E……
ゲル分離装置、F……展開液タンク、G……pH調整用ア
ルカリタンク、H……回収液タンク、I……活性炭吸着
装置、J……濃縮装置、K……晶析装置、L……結晶分
離装置、M……分離液タンク、N……分離液処理装置、 1……原液、2……曝気用気体、3……アルカリ、4…
…展開液、5……前処理液、6……回収液、7……分離
液、8……製品
フロントページの続き (72)発明者 西田 良祐 岡山県邑久郡長船町土師122―2 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01C 3/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロダン塩含有水溶液からのロダン塩の回収
    を、高分子ゲルを用いたゲル分離法により実施するにあ
    たり、ゲル分離工程の前に、ロダン塩含有水溶液を不活
    性ガスにて曝気する曝気工程を設けることを特徴とする
    ロダン塩の回収方法。
  2. 【請求項2】曝気工程をアルカリ性条件下に実施するこ
    とを特徴とする請求項1記載の回収方法。
  3. 【請求項3】ロダン塩含有水溶液が、コークス炉ガス脱
    硫廃液またはその濃縮液である請求項1または2記載の
    回収方法。
  4. 【請求項4】曝気工程の前に、固形不純物除去工程を設
    けることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    の回収方法。
  5. 【請求項5】ゲル分離工程の前または/および後に、活
    性炭処理工程を設けることを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載の回収方法。
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CN114874818B (zh) * 2022-07-07 2022-10-18 山东鹏达生态科技股份有限公司 高炉煤气脱硫剂及其制备方法和应用

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