JP2836388B2 - ロックアップクラッチ付き流体伝動装置 - Google Patents

ロックアップクラッチ付き流体伝動装置

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JP2836388B2
JP2836388B2 JP4200587A JP20058792A JP2836388B2 JP 2836388 B2 JP2836388 B2 JP 2836388B2 JP 4200587 A JP4200587 A JP 4200587A JP 20058792 A JP20058792 A JP 20058792A JP 2836388 B2 JP2836388 B2 JP 2836388B2
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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用自動変速機にお
けるトルクコンバータなどのロックアップクラッチを備
えた流体伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のようにトルクコンバータなどの流
体伝動装置は、流体を介してトルクの伝達を行うから、
伝達効率が必ずしも良くはなく、そこで最近では、動力
の伝達効率を向上させて燃費を良くするために、トルク
コンバータにロックアップクラッチを内蔵することが広
く行われている。ロックアップクラッチは、トルクコン
バータにおける入力側の部材と出力側の部材とを、機械
的な手段で直接接続するものであるから、入力トルクの
変動に伴う振動をも伝達してしまう。そこで通常、ロッ
クアップクラッチにはダンパー機構を併用している。
【0003】従来一般には、タービンランナを取付けた
ハブなどの出力部材とロックアップクラッチとの間にダ
ンパー機構を設けているが、本出願人は、振動減衰特性
を向上させるために、回転慣性質量の大きいダンパーマ
スを、ダンパースプリングを介してハウジング等の入力
側(駆動側)の部材に連結し、そのダンパーマスに対し
てロックアップクラッチを係合させるよう構成した流体
伝動装置を、特願平3−309835号によって提案し
た。このような構成であれば、入力トルクの変動に対し
てダンパーマスが大きい慣性抵抗として作用するから、
入力トルクの変動をダンパースプリングによって吸収し
て振動を減衰させ、またこもり音の発生を防止すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した流体伝動装置
では、ダンパーマスによる慣性抵抗が大きいために、振
動減衰特性が優れるが、例えばアクセルの急なオン・オ
フのように入力トルクの変動が大きい場合には、ダンパ
ースプリングの撓み量すなわちダンパースプリングによ
って蓄えられる弾性エネルギー量の変動が大きくなる。
したがってこのような場合、ダンパースプリングが弾性
エネルギーを吸収・放出することによって、ロックアッ
プクラッチを介して自動変速機に大きなトルク変動が入
力される。その結果、自動変速機の出力軸に波長の長い
トルク変動が生じ、これが所謂“しゃくり”として体感
され、車両の乗心地を悪化させる可能性があった。
【0005】このような不都合を解消するために、ダン
パーマスの相対回転に対して滑り摩擦を与えて、ダンパ
ー機構におけるヒステリシスを大きくすることが考えら
れる。しかしながら摩擦力は接触面の摩擦係数と面圧と
によって決まるので、摩擦部材を例えばフロントカバー
とダンパー機構との間に単に介在させたのでは、面圧が
一定しないため、所期どおりの摩擦力を得られない場合
がある。すなわちトルクコンバータのハウジングは軽量
化のために薄肉としてあるのに対して、その内部にはコ
ンバータ油圧が作用して圧力が高くなっているから、ト
ルクコンバータの動作時には、そのハウジングが膨張す
る。そのため、フロントカバーとダンパー機構との間の
寸法が変化するので、これらの間に介在させた摩擦部材
の接触圧が変化する。そしてトルクコンバータハウジン
グの油圧による変形量は常に一定とはならないうえに、
予め算定することは困難であるから、摩擦部材とフロン
トカバーもしくはダンパー機構との接触圧が所期どおり
の圧力にならず、その結果、しゃくりの防止効果が得ら
れなかったり、また反対に過剰な滑り摩擦が生じて耐久
性が低下したりするおそれがあった。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、安定したしゃくり防止効果を得ることのでき
るロックアップクラッチ付き流体伝動装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、流体流を生じさせるポンプインペラ
の外殻と該外殻に一体的に連結されたフロントカバーと
によってハウジングが形成され、そのハウジング内に前
記ポンプインペラに対向してタービンランナが配置さ
れ、さらに前記ハウジングとタービンランナに一体の出
力部材との間で選択的にトルクの伝達を行うロックアッ
プクラッチが前記フロントカバーの内面に向けて油圧に
よって前後動するよう配置されたロックアップクラッチ
付き流体伝動装置において、前記ロックアップクラッチ
が係合する回転慣性質量体を前記ハウジングと一体とな
って回転する駆動部材によって弾性体を介して連結し
なるダンパー機構が、前記フロントカバーの内面に対し
て接近離隔する方向へ移動自在に配置されるとともに、
そのダンパー機構とフロントカバーの内面との間に、フ
ロントカバーに対して摩擦摺動する摩擦部材が配置さ
れ、さらに前記ダンパー機構とフロントカバーの内面と
の間に、ロックアップクラッチを係合させる油圧の作用
する油圧室が形成され、ロックアップクラッチの係合時
におけるロックアップクラッチの受圧面積がダンパー機
構の油圧室から油圧を受ける受圧面積より広く設定され
ていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明においては、ロックアップクラッチと
フロントカバーとの間にダンパー機構が配置され、ロッ
クアップクラッチは、油圧によってダンパー機構におけ
る回転慣性質量体に押し付けられて係合状態となる。そ
のダンパー機構とフロントカバーとの間の油圧室には、
ロックアップクラッチを係合させる油圧が作用するが、
ロックアップクラッチの受圧面積がダンパー機構の受圧
面積より広いから、ダンパー機構にはこれをフロントカ
バー側に押す荷重が作用することになる。このダンパー
機構はフロントカバー側に移動することができるので、
ロックアップクラッチを係合させた際には、このダンパ
ー機構とフロントカバーとの間に介在させた摩擦部材
が、ダンパー機構によってフロントカバー側に押し付け
られる。すなわち摩擦部材のフロントカバーとダンパー
機構とに対する接触圧が、ロックアップクラチを係合さ
せる油圧によって確保されて所期の摩擦力を発生し、そ
の結果、ダンパー機構における弾性エネルギーの吸収・
放出が大きいことに伴うしゃくりを効果的に防止でき、
また、その防止効果が安定する。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1はこの発明の一実施例を示す断面図であっ
て、ポンプインペラ1のシェル2は、環状をなす延長部
材3を介してフロントカバー4に一体的に連結されてお
り、これらシェル2および延長部材3ならびにフロント
カバー4によってトルクコンバータハウジング5が形成
されている。このハウジング5の内部には、ポンプイン
ペラ1に対向してタービンランナ6が配置されており、
このタービンランナ6はその内周部で出力部材であるハ
ブ7にリベット8により取付けられている。さらにポン
プインペラ1とタービンランナ6との間で、かつそれら
の内周側の部分には、一方向クラッチ9のアウターレー
スにスプライン嵌合させたステータ10が配置されてい
る。そしてフロントカバー4の内面とタービンランナ6
との間に、ロックアップクラッチ11と回転慣性質量体
であるダンパーマス12とを含むダンパー機構13が配
置されている。
【0010】ロックアップクラッチ11は、タービンラ
ンナ6の背面(図1では左側面)に沿わせて湾曲させた
環状の板状部材であるロックアップピストン14とその
外周側の側面に取付けたライニング材15とから構成さ
れている。そのロックアップピストン14の内周部に
は、円筒部16が形成されるとともに、その円筒部16
の一端部には、トルク伝達のための係合歯として作用す
る複数の突起17が、円周方向において一定間隔をあ
け、かつ内周側に向けて突出するよう形成されている。
【0011】ロックアップピストン14は前記ハブ7
に、軸線方向へ摺動可能に嵌合されている。このハブ7
は、ロックアップピストン14の円筒部16を嵌合させ
るボス部18を有しており、ここに取付けたシールリン
グ19によってロックアップピストン14との間を液密
状態にシールするようになっている。またこのボス部1
8の一側面に、前記突起17と円周方向において係合す
る複数の突部20が形成されている。したがってこれら
の突起17と突部20とによって、ロックアップピスト
ン14とハブ7との間でトルクを伝達するようになって
いる。
【0012】ダンパーマス12は、外径が前記ロックア
ップピストン14とほぼ等しく、かつ内径がロックアッ
プピストン14よりも小さい全体としてほぼ環状をなす
主部材21と、これより内径が大きくて質量の小さい環
状のカバー部材22とから構成されている。これらの主
部材21とカバー部材22とは、互いに対向した状態に
リベット23によって連結されてダンパーマス12を構
成し、ロックアップピストン14とフロントカバー4の
内面との間に配置されている。このダンパーマス12
は、その主部材21の内周部を、フロントカバー4の内
面に突設した環状突部24の外周面に回転可能に嵌合さ
せることにより、ハウジング5と同一軸線上に位置決め
されている。すなわちハウジング5に対して芯出しされ
ている。
【0013】さらに主部材21には、前記ロックアップ
ピストン14における円筒部16より大きい内径の環状
突起25が、フロントカバー4の内面に向けて形成され
ている。この環状突起25は、フロントカバー4の内面
に突設した円筒状部分26に、回転自在に嵌合してい
る。そしてこの環状突起25と円筒状部分26との間
は、円筒状部分26に取付けたシールリング27によっ
て液密状態にシールされている。すなわちロックアップ
ピストン14の内周側のシール部の半径R14よりダンパ
ーマス12の内周側のシール部の半径R12が大きくなる
よう構成されている。そしてフロントカバー4とダンパ
ーマス12との間をシールリング27で液密状態にシー
ルすることによって、フロントカバー4の内面とダンパ
ーマス12との間に油圧室28が形成されている。
【0014】ダンパーマス12を形成している主部材2
1とカバー部材22とのそれぞれの対向部には、円周方
向に沿う凹部が一定間隔ごとに複数箇所、形成されてお
り、ここにコイルバネであるダンパースプリング29が
収容されている。また主部材21とカバー部材22との
間には、環状の板状部材であるセンタープレート30
が、ダンパーマス12に対して相対回転可能に挟み込ま
れている。またこのセンタープレート30には、前記ダ
ンパースプリング29を嵌め込ませた窓孔が形成されて
いる。したがってダンパーマス12とセンタープレート
30とが相対的に回転することにより、これらダンパー
マス12とセンタープレート30とによってダンパース
プリング29を圧縮するようになっている。
【0015】さらにセンタープレート30の外周部は、
ハウジング5に円周方向に対して噛み合い、両者の間で
トルクを伝達するようになっている。その噛み合い構造
としては必要に応じて様々な構造を採用することがで
き、例えば、前述したフロントカバー4の外周側先端部
に、軸線方向に突出した歯を形成し、またセンタープレ
ート30の外周端に半径方向で外側に突出した歯を形成
し、これらの歯を噛み合わせることにより、ハウジング
5とセンタープレート30との間でトルク伝達するよう
にしてもよい。したがってセンタープレート30はハウ
ジング5と共に回転する駆動部材となっている。そして
上記のダンパーマス12およびダンパースプリング29
ならびにセンタープレート30からなるダンパー機構1
3は、軸線方向へわずか移動し得るようになっている。
【0016】図1に示すトルクコンバータは更に摩擦機
構を備えている。この摩擦機構は、ダンパースプリング
29が放出する弾性エネルギーの一部を吸収して所謂し
ゃくりを防止するためのものであって、図1に示す例で
は、フロントカバー4の内面とダンパー機構13との間
に介在させたフリクションプレート31を主体として構
成されている。図2および図3はこのフリクションプレ
ート31の形状を示している。
【0017】すなわちフリクションプレート31は全体
として環状をなす皿バネ状のものであって、前述した主
部材21における環状突起25より大きい径のリング部
33の4箇所に、バネ作用をする板バネ部32が形成さ
れている。この板バネ部32は、内周方向と外周方向と
に突出した複数の爪片34を、設置状態でダンパー機構
13側に張り出させて形成したものであり、リング部3
3の4箇所に、その爪片34が内周側に4本、外周側に
2本づつ設けられている。そしてリング部33のうち設
置状態でフロントカバー4の内面と対向する面には、摩
擦材36が貼り付けられている。
【0018】上記のフリクションプレート31は、ダン
パー機構13におけるセンタープレート30とフロント
カバー4の内面との間に、前記板バネ部32を弾性変形
させて配置されており、このような配置構造とするため
に、ダンパーマス12の一方の部材であるカバー部材2
2には、フリクションプレート31における板バネ部3
2を入り込ませるための打ち抜き部37が、4箇所に形
成されている。そのフリクションプレート31との組付
け状態における相対位置を図4に示してある。
【0019】図4に示すように、打ち抜き部37は、円
周方向での幅の狭い(すなわち中心角の小さい)外周側
の部分と、円周方向での幅の広い(すなわち中心角の大
きい)内周側の部分とから形成されている。フリクショ
ンプレート31における外周側の爪片34は、打ち抜き
部37のうち幅の狭い部分の内側に配置されてセンター
プレート30の側面に接触している。また内周側の爪片
34は、打ち抜き部37のうち幅の広い部分の内側に配
置され、その爪片34はセンタープレート30の側面に
接触している。
【0020】打ち抜き部37のうち幅の広い部分のエッ
ジ38と内周側の爪片34の円周方向での両端のエッジ
39との間隔が、中心角度でθに設定されており、した
がってダンパーマス12がフロントカバー4やセンター
プレート30に対して、角度θ以上相対的に回転した場
合(捩れた場合)に、ダンパーマス12がフリクション
プレート31に係合して両者が一体となって回転し、ま
たこれに続けて反対方向に角度2θ以上相対回転した
(捩れた)場合にも同様に、ダンパーマス12とフリク
ションプレート31とが一体となって回転するようにな
っている。
【0021】フリクションプレート31は、上述のよう
にセンタープレート30とフロントカバー4との間に、
軸線方向へ弾性変形させて配置されることにより、その
リング部33に貼り付けた摩擦材36が、フロントカバ
ー4の内面に摩擦接触している。その場合、フリクショ
ンプレート31の内周側の爪片34と外周側の爪片34
とが共にセンタープレート30に弾性変形した状態で接
触しており、したがってリング部33には、これらの爪
片34による弾性力が内周側と外周側との両方に作用
し、その結果、リング部33に貼り付けた摩擦材36
が、そのほぼ全面でフロントカバー4の内面に接触し、
相対的な滑りが生じた場合には、充分な滑り摩擦力を発
生する。
【0022】上述したトルクコンバータは、ポンプイン
ペラ1で生じさせた流体流すなわちオイルの螺旋流をタ
ービンランナ6に与えてタービンランナ6を回転させる
ことによりトルクの伝達を行うものであり、したがって
ハウジング5の内部はオイルで満されている。またロッ
クアップクラッチ11は、ロックアップピストン14を
挟んだ両側の部分での圧力差に応じて係合・解放するク
ラッチであり、そのためにロックアップピストン14に
対してタービンランナ6側の空間部に油圧を供給する油
路(図1に矢印Aで示す油路)と、ロックアップピスト
ン14とダンパーマス12との間に油圧を供給する油路
(図1に矢印Bで示す油路)とが形成されている。
【0023】また図1に示す構成から知られるように、
ロックアップピストン14が図1の左方向に移動してラ
イニング材15がダンパーマス12にトルク伝達可能に
接触すると、すなわちロックアップクラッチ11が係合
すると、前記油圧室28は、ダンパーマス12とロック
アップピストン14との間に対しては非連通状態になる
が、ロックアップピストン14よりタービンランナ6側
すなわち矢印A方向に油圧が供給される箇所には連通す
るようになっている。換言すれば、ロックアップクラッ
チ11を係合させる油圧が、油圧室28にも作用するよ
うになっている。
【0024】つぎに図1に示すトルクコンバータの作用
について説明する。図1はロックアップ・オフ状態すな
わちロックアップクラッチ11が解放している状態を示
しており、矢印B方向から油圧を供給してロックアップ
ピストン14とダンパーマス12との間の油圧を高くす
ることにより、ロックアップピストン14がダンパーマ
ス12から離れている。この状態でフロントカバー4に
エンジン(図示せず)からトルクが与えられると、ポン
プインペラ1がハウジング5と共に回転してオイルの螺
旋流を生じさせる。その螺旋流がタービンランナ6に与
えられることにより、タービンランナ6にトルクが伝達
されてハブ7と共に回転する。そのトルクはハブ7に嵌
合させてある入力軸(図示せず)を介して自動変速機に
伝達される。
【0025】ロックアップクラッチ11を係合させる場
合、すなわちロックアップ・オンとする場合には、図1
の矢印A方向から油圧を供給するとともに、矢印Bとは
反対方向に排圧する。前記ライニング材15と主部材2
1との間隔が狭いから、この部分のオリフィス効果によ
って、ロックアップピストン14と主部材21との間の
空間部分の圧力が下がり、またロックアップピストン1
4の背面側すなわちロックアップピストン14よりター
ビンランナ6側の空間部分の圧力が高くなる。その結
果、ロックアップピストン14がダンパーマス12に相
対的に接近してライニング材15が主部材21の側面に
トルク伝達可能に接触する。
【0026】その場合、油圧室28はシールリング27
によって、ダンパーマス12とロックアップピストン1
4との間の低圧部分に対して液密状態にシールされてお
り、またタービンランナ6側の高圧部分に連通している
から、この油圧室28の圧力は、ロックアップピストン
14をダンパーマス12側に押圧する圧力と等しくな
る。そして油圧室28を区画する内周側のシール部の半
径R12がロックアップピストン14の内周側のシール部
の半径R14より大きいから、ロックアップピストン14
を図1の左方向に押す荷重がダンパーマス12を図1の
右方向に押す荷重より大きくなる。
【0027】すなわちロックアップクラッチ11を係合
させる油圧をPa、ロックアップピストン14とダンパ
ー機構13との間の油圧をPbとし、またこれらの油圧
が作用する箇所を隔絶するシール部の径をR0 とする
と、ロックアップピストン14を図1の左方向に押す力
F14は、 F14=π×(R0 2 −R14 2 )×(Pa−Pb) であり、またダンパー機構13を図1の右方向に押す力
F13は、 F13=π×(R0 2 −R12 2 )×(Pa−Pb) である。ここでR14<R12であって、ロックアップピス
トン14の受圧面積がダンパー機構13の受圧面積より
広いから、ダンパー機構13は上記の力の差F F=F14−F13=π×(R12 2 −R14 2 )×(Pa−P
b) で図1の左方向に押される。したがってセンタープレー
ト30とフロントカバー4との間に配置されたフリクシ
ョンプレート31は上記の力Fでフロントカバー4に押
し付けられる。
【0028】エンジンからフロントカバー4に伝達され
た入力トルクは、ダンパー機構13におけるダンパース
プリング29を介してダンパーマス12に伝達され、さ
らにそのダンパーマス12からロックアップピストン1
4に伝達される。入力トルクに変動が生じた場合、ダン
パーマス12がハウジング5に対して回転自在であるう
えに、ロックアップピストン14がダンパーマス12に
トルク伝達可能に接触しているから、これらのダンパー
マス12やロックアップピストン14等の部材が慣性抵
抗として作用する。その結果、入力トルクの変動に応じ
てダンパースプリング29が圧縮され、ダンパースプリ
ング29が振動を吸収する。またダンパーマス12とハ
ウジング5との間の摺動抵抗が少ないので、入力回転数
が高回転数の場合のこもり音を防止することができる。
【0029】また図1に示す構成では、入力トルクの変
動が大きい場合には、摩擦機構が作用してしゃくり現象
を防止もしくは抑制する。すなわちロックアップクラッ
チ11を係合させてある状態で入力トルクが大きくなれ
ば、駆動側の部材であるセンタープレート30とダンパ
ーマス12との相対回転角度(ダンパー機構13の捩れ
角度)が大きくなる。所定の捩れ角の状態で入力トルク
の急激な変動が生じると、ダンパー機構13の捩れ角が
大きくなり、その角度が、前述した打ち抜き部37のエ
ッジ38と爪片34のエッジ39とのなす中心角θに等
しくなれば、これらのエッジ38,39が互いに接触
し、ダンパーマス12がフリクションプレート31を押
しつつセンタープレート30およびフロントカバー4に
対して相対回転する。フリクションプレート31は、前
述したように、ロックアップクラッチ11を係合させる
油圧に基づく力でフロントカバー4に押し付けられてい
るから、フリクションプレート31がフロントカバー4
に対して摺動することにより、両者の間の摩擦力によっ
てトルク伝達が行われる。すなわちダンパー機構13の
捩れを抑える方向に抵抗力が発生する。
【0030】入力トルクが低下する方向への変動が生じ
るとともに、ダンパースプリング29が伸びることによ
る弾性エネルギーの放出が始まると、ダンパー機構13
における捩れ角が減少し始め、その結果、ダンパーマス
12とフリクションプレート31とが離れる。そしてダ
ンパー機構13の捩れ角が、前述した場合とは反対方向
に増大し、捩れ角の減少の開始からの角度が2θに達す
ると、打ち抜き部37の反対側のエッジ38とこれに対
向する爪片34のエッジ39とが接触し、その結果、フ
リクションプレート31がダンパーマス12に押されて
ダンパーマス12と共に回転する。したがってこの場合
も、フロントカバー4とダンパーマス12との間で、ダ
ンパー機構13の捩れを抑える方向の抵抗力が生じる。
これは、所謂負方向へのトルクの伝達となり、このよう
な負方向への捩れが限界に達した後は、駆動側の部材か
らトルクを与える正方向へのトルク伝達および捩れが生
じ、その角度が2θに達すると、前述したように、フリ
クションプレート31とダンパーマス12とが係合して
一体となって回転し、ダンパーマス12とフロントカバ
ー4との間に摺動抵抗が生じる。
【0031】このように図1に示すトルクコンバータで
は、ダンパー機構13における捩れ角が、所定の角度以
上になると、駆動側の部材と出力側の部材との間で摺動
抵抗が生じる。その結果、入力トルクの変動が大きい場
合には、ダンパースプリング29を圧縮する方向に作用
する動力の一部およびダンパースプリング29が放出す
る動力の一部が、フリクションプレート31による滑り
摩擦によって吸収され、ダンパースプリング29の圧縮
・伸長によるしゃくりを抑制し、あるいは防止すること
ができる。
【0032】上述したしゃくりを抑制するフリクション
プレート31の滑り摩擦は、フリクションプレート31
がフロントカバー4に対して相対的に回転することによ
って生じるが、フリクションプレート31をフロントカ
バー4に押し付ける力は、ロックアップクラッチ11を
係合させる油圧およびロックアップクラッチ11とダン
パー機構13との受圧面積差によって決まる力であるか
ら、製造誤差や組付け誤差などに殆ど影響されずに安定
した押し付け力を得ることができる。換言すれば、しゃ
くりの防止効果が安定し、またフリクションプレート3
1等の寸法管理が容易になる。
【0033】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ないのであって、例えばハブ7とロックアップクラッチ
14との間をシールするシールリング19を、ハブ7の
外周面に取付ける代りに、図5に示すように、ロックア
ップクラッチ14の内周面に0リング40を嵌め込ん
で、ハブ7とロックアップクラッチ14との間をシール
してもよい。このようにすれば、シール材の取付けが簡
便になる。
【0034】またロックアップピストン14とダンパー
マス12との間でトルク伝達のための摩擦力を生じさせ
るライニング材15は、ロックアップピストン14に取
付ける代りに、図5に示すように、ダンパーマス12に
取付けてもよい。このようにすれば、タービンランナ6
等の出力側の部材の慣性力が小さくなるので、変速ショ
ックの低減に有利であり、またダンパー機構13等の駆
動側の慣性力が大きくなるので、アイドル回転数の低下
およびそれに伴う燃費の向上に有利になる。
【0035】ところで図1に示す構成では、フリクショ
ンプレート31をフロントカバー4に押し付ける力は、
ダンパー機構13における主部材21およびセンタープ
レート30を介してフリクションプレート31に作用す
るから、主部材21とセンタープレート30との間に
は、両者を接触させる方向に荷重が作用する。この荷重
によって主部材21とセンタープレート30とが広い面
積で接触して摩擦力を生じると、入力トルクの変動が小
さい状態でのダンパー機構13のヒステリシスが大きく
なって、こもり音の低減に不利となる。そこで、主部材
21とセンタープレート30との間の摩擦を可及的に小
さくする必要がある場合には、図5に示すように、これ
ら主部材21とセンタープレート30との間にベアリン
グ41を設ければよい。
【0036】なおまた、この発明における摩擦部材は、
油圧によってフロントカバーに対して押し付けられるも
のであるから、特に弾性を有するものである必要はな
い。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
によれば、ダンパー機構のヒステリシスを生じさせる摩
擦部材を、ロックアップクラッチとこれが係合するダン
パー機構との受圧面積の差に基づく荷重で加圧して所期
の摩擦力を得るよう構成したから、摩擦部材やこれが接
触する他の部材の寸法精度に殆ど影響されずに所定の摩
擦力およびそれに伴うヒステリシスを得ることができ、
その結果、しゃくりを有効に防止することができるとと
もに、しゃくりの防止効果を安定させることができ、さ
らには摩擦部材等の部品の寸法管理が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】そのフリクションプレートの正面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】フリクションプレートをダンパー機構に組付け
た状態の部分正面図である。
【図5】この発明の他の実施例を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ポンプインペラ 2 シェル 4 フロントカバー 5 ハウジング 6 タービンランナ 11 ロックアップクラッチ 12 ダンパーマス 28 油圧室 29 ダンパースプリング 30 センタープレート

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体流を生じさせるポンプインペラの外
    殻と該外殻に一体的に連結されたフロントカバーとによ
    ってハウジングが形成され、そのハウジング内に前記ポ
    ンプインペラに対向してタービンランナが配置され、さ
    らに前記ハウジングとタービンランナに一体の出力部材
    との間で選択的にトルクの伝達を行うロックアップクラ
    ッチが前記フロントカバーの内面に向けて油圧によって
    前後動するよう配置されたロックアップクラッチ付き流
    体伝動装置において、 前記ロックアップクラッチが係合する回転慣性質量体を
    前記ハウジングと一体となって回転する駆動部材によっ
    て弾性体を介して連結してなるダンパー機構が、前記フ
    ロントカバーの内面に対して接近離隔する方向へ移動自
    在に配置されるとともに、そのダンパー機構とフロント
    カバーの内面との間に、フロントカバーに対して摩擦摺
    動する摩擦部材が配置され、さらに前記ダンパー機構と
    フロントカバーの内面との間に、ロックアップクラッチ
    を係合させる油圧の作用する油圧室が形成され、ロック
    ップクラッチの係合時におけるロックアップクラッチ
    の受圧面積がダンパー機構の油圧室から油圧を受ける受
    圧面積より広く設定されていることを特徴とするロック
    アップクラッチ付き流体伝動装置。
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