JP2834183B2 - ポリシロキサンで処理されたソフトティッシュペーパーの製造方法 - Google Patents

ポリシロキサンで処理されたソフトティッシュペーパーの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は一般的にティッシュペーパーの製造方法に関
し、更に詳しくはソフトでシルキーなフランネル様感触
並びに触覚で感知しうる高いバルク及び生理学的な表面
平滑性を有する高バルクティッシュペーパーの製造方法
に関する。
発明と背景 ソフトティッシュペーパーは、使い捨てペーパータオ
ル、顔用及びトイレットティッシュとして通常好まし
い。しかしながら、ティッシュペーパーの柔軟性を高め
るための公知の方法及び手段では通常引張り強度に悪影
響を与えてしまう。したがって、ティッシュペーパー製
品のデザインにおいては、引張り強度に対して柔軟性の
バランスをとることが通常課題となっている。
機械的及び化学的双方の手段は、ソフトティッシュペ
ーパー、即ちユーザにより彼らの感触でソフトに知覚さ
れるティッシュペーパーを製造する目的で導入された。
このような触覚で感知しうる柔軟性は、格別限定されな
いけれども、弾力性、フレキシビリティー(flexibilit
y)及び平滑性、並びにシルク又はフランネルのように
感じられるような主観的項目によって特徴付けられる。
本発明は、化学的添加剤、特にテッシュペーパー製品の
ユーザーの感触をべとべと又は油っぽくさせることなく
ティッシュペーパーにシルキーな又はフランネル様の感
覚を付与するポリシロキサン物質の導入によって、ティ
ッシュペーパー、特に高バルクのクレープ化された(cr
eped)ティッシュペーパーの触覚で感知しうる柔軟性を
改善すること方法に関する。加えて、界面活性物質も、
柔軟性及び/又は平面平滑性を更に高め、及び/又はポ
リシロキサンにより引き起こされる湿潤性のいかなる減
少も少なくとも部分的に補うために加えることができ;
しかも、デンプンのようなバインダー物質も、ポリシロ
キサン及び使用されるのであれば界面活性添加剤によっ
て生じる強度の減少及び/又はリンチング性(linting
propensity)の増加を少なくとも部分的に補うために加
えることができる。
現在の標準によれば全くソフトであってかつ本発明に
よる柔軟性向上に応じやすい代表的な高バルクのクレー
プ化されたティッシュペーパーは、下記米国特許:即
ち、ローレンス・H・サンフォード(Lawrence H.Sanfo
rd)及びジェームズ・B・シッソン(James B.Sisson)
に1967年1月31日付で発行された第3,301,746号;ピー
ター・G・エアーズ(Peter G.Ayers)に1976年8月10
日付で発行された第3,974,025号;ジョージ・モーガン
・Jr.(George Morgan,Jr.)及びトーマス・F・リッチ
(Thomas F.Rich)に1976年11月30日付で発行された第
3,994,771号;ポール・D・トロクハン(Paul D.Trokha
n)に1980年3月4日付で発行された第4,191,609号;並
びにポール・D・トロクハンに1987年1月20日付で発行
された第4,637,859号の各明細書で開示されているこれ
らペーパー類の各々は密な領域、即ちそれら各々の残部
よりも密な領域のパターンによって特徴付けられるが、
かかる密な領域は捺印用キャリア布帛の交差ナックルに
なるような製紙中に集密化されたことから生じる。他の
高バルクソフトティッシュペーパーは、ジェリー・E・
カーステンス(Jerry E.Carstens)に1981年11月17日付
で発行された米国特許第4,300,981号;並びにエドワー
ド・R・ウェルズ(Edward R.Wells)及びトーマス・A
・ヘンスラー(Thomas A.Hensler)に1984年4月3日付
で発行された第4,440,597号の各明細書で開示されてい
る。加えて、最終乾燥前における全体的集密化の回避に
より高バルクティッシュペーパーを得ることは、D・L
・ショー(D.L.Shaw)に1974年6月28日付で発行された
米国特許第3,821,068号明細書で開示されており;製紙
完成紙料におけるデボンダー(debonder)及び弾性ボン
ダー(bonder)の組合せ使用による全体的集密化の回避
は、J・L・サルブッシー・Jr(J・L・Salvucci,J
r)に1974年5月21日付で発行された米国特許第3,812,0
00号明細書で開示されている。
上記サルブッシーで考えられたような化学的デボンダ
ー及びそれらの作用理論は、フリーマーク(Friemark)
らに1973年8月28日付で発行された第3,755,220号;マ
イセル(Meisel)らに1974年10月29日付で発行された第
3,844,880号;及びベッカー(Becker)らに1979年1月1
9日付で発行された第4,158,594号のような代表的米国特
許明細書で開示されている。ティッシュペーパーを改善
するために提案された他の化学的処理法としては、例え
ばケンジ・ハラらの***特許第3,420,940号明細書で開
示された方法、即ち清潔にしかつふき取りを容易にする
ジメチルシリコーン油のようなシリコーン油と植物性、
動物性又は合成炭化水素油との組合せでトイレットティ
ッシュペーパーを含浸させる方法がある。
加えて、セルロースパルプから製造されるペーパーの
引張り強度を増加させる周知の機械的方法は、製紙前に
パルプを機械的に精製することによる。一般に、精製度
を高めるほど引張り強度も高まる。しかしながら、ティ
ッシュ引張り強度及び柔軟性に関する前記説明と一致し
て、セルロースパルプの機械的精製度が高ければティッ
シュペーパーの柔軟性に悪影響を与えてしまうが、但し
製紙完成紙料及びプロセスの他のすべての面に変化はな
い。しかしながら、本発明の適用によって、引張り強度
は柔軟性に悪影響を与えることなく増加させることがで
き;一方柔軟性も引張り強度に悪影響を与えることなく
改善することができる。
本発明の目的は、高い柔軟性感触を有するティッシュ
ペーパーの製造方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、シルキーなフランネル様
感を有するティッシュペーパーの製造方法を提供するこ
とである。
本発明の他の目的は、従来技術により柔軟化されたテ
ィッシュペーパーと比較して特定レベルの引張り強度で
高い触覚的柔軟性を有するティッシュペーパーの製造方
法を提供することである。
これらの及び他の目的は、下記開示から明らかとなる
ように、本発明を用いて達成される。
発明の要旨 本発明はソフトティッシュペーパーの製造方法に関す
る。この方法は、セルロース繊維を湿潤化させてウェブ
を形成し、乾燥繊維重量ベースで約0.004〜約0.75%の
ポリシロキサンがティッシュペーパーに保持されうるほ
ど十分な量のポリシロキサンを約10〜約80%(全ウェブ
重量ベース)の繊維コンシステンシー(consistency)
時にウェブに適用し、しかる後ウェブを乾燥及びクレー
プ化する諸工程を含む。好ましくは、ティッシュペーパ
ーに保持されるポリシロキサンの量は、ティッシュペー
パーの乾燥繊維重量に対して約0.004〜約0.3%である。
得られたティッシュペーパーは約10〜65g/m2の坪量及び
約0.6g/cc以下の繊維密度を有する。
ポリシロキサンは、湿潤ウェブの形成後及び完全に乾
燥する前に適用される。驚くべきことに、多大のティッ
シュ柔軟化効果が乾燥ウェブ(例えば、変換操作中)と
比較してポリシロキサンが湿潤ウェブに適用された場合
に著しく低レベルのポリシロキサン類によって達成され
うることが判明した。事実、本明細書で開示された方法
の重要な特徴は、シリコーンレベルが十分に低くて経済
的なことである。しかも、低レベルのポリシロキサンで
処理されたティッシュペーパーは、ティッシュ製品の重
要な特徴である湿潤性に関して高レベルを保持してい
る。
本発明の方法による使用に好ましいポリシロキサン類
としてはアミノ官能性ポリジメチルポリシロキサンがあ
るが、その場合にポリマー側鎖の約10モル%以下がアミ
ノ官能基を含んでいる。ポリシロキサンの分子量が確認
困難であることから、ポリシロキサンの粘度が客観的に
確認しうる分子量の指標として本発明では用いられる。
したがって、例えば約2%の置換が約125センチストー
クスの粘度を有するポリシロキサン類の場合に非常に有
効であることが判明したが、約五百万(5,000,000)の
センチストロークス以上の粘度も置換の有無にかかわら
ず有効である。アミノ官能基によるかかる置換に加え
て、有効な置換はカルボキシル、ヒドロキシル、エーテ
ル、ポリエーテル、アルデヒド、ケトン、アミド、エス
テル及びチオール基で行うこともできる。これらの有効
な置換基の中ではアミノ、カルボキシル及びヒドロキシ
ル基を含む一群が他のものよりも更に好ましく、アミノ
官能基が最も好ましい。
市販ポリシロキサン類の例としては、ダウ・コーニン
グ(Dow Corning)製のダウ8075及びダウ200;並びにユ
ニオン・カーバイド(Union Carbide)製のシルウェッ
ト(Silwet)720及びウカルシル(Ucarsil)EPSがあ
る。
本発明に従いポリシロキサンで処理されたティッシュ
ペーパーの製造方法は、これがなければポリシロキサン
の導入によって生じるであろうティッシュペーパーの湿
潤性のいかなる減少も少なくとも部分的に補うために及
び/又はティッシュペーパーの触覚で知覚しうる表面平
滑性を高めるために有効な量の界面活性剤を加える工程
を更に含んでいてもよい。界面活性剤の有効量は、ティ
ッシュペーパーの乾燥繊維重量に対して好ましくは約0.
01〜約2%、更に好ましくは約0.05〜約1.0%がティッ
シュペーパーにより保持されるような量である。しか
も、好ましい界面活性剤は非カチオン系であって、他の
場合には界面活性剤の導入によって生じるであろうティ
ッシュペーパーの性質に関する製造後の変化を実質上回
避しうるようにティッシュペーパーが製造された後その
場で実質上非移動性である。これは、例えば貯蔵、輸
送、商品化中に通常出会う温度以上の融点、例えば約50
℃以上の融点を有する界面活性剤の使用及び本発明のテ
ィッシュペーパー製品例の適用によって達成される。
しかも、本発明によるティッシュペーパーの製造方法
は、これがなければポリシロキサン及び存在するのであ
れば界面活性物質の導入によって生じるであろう引張り
強度のいかなる減少又はリンチング性の増加も少なくと
も部分的に補うためにデンプンのようなバインダー物質
の有効量を加える工程を更に含んでいてもよい。バイン
ダー物質の有効量は、ティッシュペーパーの乾燥繊維重
量ベースで約0.01〜約2%がティッシュペーパーに保持
されるような量であることが好ましい。
本明細書におけるすべてのパーセンテージ、比率及び
割合は、他に指摘のない限り重量による。
本発明は、以下で更に詳細に記載されている。
発明の具体的な説明 簡単に述べると、本発明は、湿潤ティッシュウェブへ
のポリシロキサン添加剤の添加によりシルキーなフラン
ネル様感及び触覚で知覚しうる高い柔軟性を有するティ
ッシュペーパーを提供する。かかる方法は、湿潤ウェブ
への有効量の界面活性物質及び/又はデンプンのような
バインダー物質の添加を更に含んでいてもよい。一般的
に言えば、界面活性剤は触覚で知覚しうる生理学的な表
面平滑性を高め及び/又はティッシュペーパー(例え
ば、トイレットティッシュ)の意図目的にとって十分な
湿潤性を得るために含有させることができ;更にデンプ
ンのようなバインダー物質もこれがなければポリシロキ
サン及び使用されるのであれば界面活性剤の添加によっ
て生じるであろうティッシュペーパー引張り強度のいか
なる減少及び/又はリンチング性の悪化も少なくとも部
分的で補うために含有させることができる。驚くべきこ
とに、乾燥ティッシュウェブへのポリシロキサン類の適
用(例えば、変換操作中)と比較して、本発明により湿
潤ティッシュウェブに適用された場合には非常に低レベ
ルのポリシロキサンで多大のティッシュ柔軟化効果を発
揮しうることが判明した。高保持率を確保するために、
遊離水の排除によるポリシロキサンの損失を減少させる
上でポリシロキサン添加剤の適用前に湿潤ウェブが形成
されかつ脱水される。重要なことに、ティッシュペーパ
ーを柔軟化させるために用いられるポリシロキサンのレ
ベルは、ティッシュペーパーが高湿潤性を保持しうるほ
ど十分に低いことが判明した。
本発明は一般的なティッシュペーパーに適用可能であ
って、それには格別限定されないが、慣用的なフェルト
圧縮ティッシュペーパー;サンフォード−シッソン及び
その弟子により例示されたようなパターン密度化ティッ
シュペーパー;及びサルブッシーにより例示されたよう
な高バルク非集密化ティッシュペーパーがある。ティッ
シュペーパーは同質又は多層構造であってよく、それか
ら構造されるティッシュペーパー製品も単層又は多層構
造であってよい。ティッシュペーパーは、約10〜約65g/
m2の坪量及び約0.60g/cc以下の密度を有することが好ま
しい。好ましくは、坪量は約35g/m2以下で、密度は約0.
30g/cc以下である。最も好ましくは、密度は約0.04〜約
0.20g/ccである。
慣用的なプレスされたティッシュペーパー及びかかる
ペーパーの製造方法は、当業界で公知である。かかるペ
ーパーは有効(foraminous)形成ワイヤ上に製紙完成紙
料を沈着させることによって典型的に製造される。この
形成ワイヤは、当業界で通常長網抄紙機(Fourdrinie
r)ワイヤと呼ばれる。完成紙料が形成ワイヤ上に沈着
されたならば、それはウェブと呼ばれる。ウェブはそれ
を圧縮することにより脱水され、高温で乾燥される。前
記方法でウェブを製造するための具体的な技術及び典型
的装置は、当業者に周知である。典型的方法では、低コ
ンシステンシーパルプ完成紙料が加圧ヘッドボックスに
供給される。ヘッドボックスは、湿潤ウェブを形成させ
るため、長網抄紙機ワイヤ上にパルプ完成紙料の希薄沈
着物を供給するための開口部を有している。次いで、ウ
ェブは、真空脱水し、更にウェブが例えば円筒形ロール
の対抗機械部品で展開されて加圧される圧縮操作で乾燥
させることにより、約7〜約25%(全ウェブ重量ベー
ス)の繊維コンシステンシーまで脱水されることが典型
的である。次いで、脱水されたウェブはヤンキー(Yank
ee)ドライヤーとして当業界で公知のストリーム(stre
am)ドラム装置により加圧乾燥される。圧力は、ウェブ
に対して圧縮する対抗円筒形ドラムのような機械的手段
によりヤンキードライヤーで加えることができる。多数
のヤンキードライヤードラムが使用可能であり、それに
より付加加圧がドラム間で場合により生じる。形成され
るティッシュペーパー構造は、慣用的なプレスされたテ
ィッシュペーパー構造と以下で呼ばれる。かかるシート
は集密化されると考えられるが、その理由はウェブが実
質的な機械的圧縮力に付され、その際に繊維が湿潤して
おり、しかる後圧縮状態で乾燥されるからである。
パターン密度化ティッシュペーパーは、比較的低繊維
密度の比較的高いバルク部分及び比較的高繊維密度の密
なゾーンの配列を有することによって特徴付けられる。
高バルク部分一方でピロー(pillow)領域として特徴付
けられる。密なゾーンは一方でナックル(knuckle)領
域と呼ばれる。密なゾーンは高バルク部分内で離れて存
在しているか又は高バルク部分内で完全にもしくは部分
的にいずれかで連結している。パターン密度化ティッシ
ュウェブを製造するために好ましい方法は、サンフォー
ド及びシッソンに1967年1月31日付で発行された米国特
許第3,301,746号;ペーター・G・エアーズに1976年8
月10日付で発行された米国特許第3,974,025号;ポール
・D・トロクハンニ1980年3月4日付で発行された米国
特許第4,191,609号の各明細書で開示されており、それ
らはすべて参考のため本明細書に組み込まれる。
一般に、パターン密度化ウェブは、湿潤ウェブを形成
するために長網製紙機ワイヤのような有孔形成ワイヤ上
に製紙品を沈着させ、しかる後支持体の配列に対してウ
ェブを並置させることにより製造されることが好まし
い。ウェブは支持体の配列に対して加圧され、それによ
り支持体配列及び湿潤ウェブ間の接触個所と場所的に対
応する位置でウェブ中に密なゾーンが得られる。この操
作中に圧縮されなかったウェブの残部は、高バルク部分
と呼ばれる。密なゾーンの形成は、真空型装置もしくは
ブルー・スルー(blow−through)ドライヤーによるよ
うな液圧の適用により又は支持体配列に対してウェブを
機械的に加圧することにより行われる。ウェブは、高バ
ルク部分の圧縮を実質上避けうるような方法で脱水さ
れ、場合により前乾燥される。これは、高バルク部分が
圧縮されない、真空型装置もしくはブロードライヤーに
よるような液圧により又は代わって支持体配列に対して
ウェブを機械的に加圧することにより行われることが好
ましい。脱水、任意の前乾燥及び密なゾーンの形成の操
作は、実施される全処理工程数を減らすように調整又は
部分的に調整することができる。密なゾーンの形成、脱
水及び任意の前乾燥の後で、ウェブは好ましくはなおも
機械的加工を避けうるように完全に乾燥される。好まし
くは、約8〜約55%のティッシュペーパー表面が高バル
ク部分の少なくとも120%の相対密度を有する密なナッ
クルを含む。
支持体配列は、加圧時に密なゾーンの形成を促進する
支持体配列として機能するナックルのパターン化置換を
有する捺印キャリア布帛であることが好ましい。ナック
ルパターンは前記支持体配列を構成する。捺印キャリア
布帛は、サンフォード及びシッソンに1967年1月31日付
で発行された米国特許第3,301,746号;サルブッシー・J
rに1974年5月21日付で発行された米国特許第3,821,068
号;エアーズに1976年8月10日付で発行された米国特許
第3,974,025号;フリードバーグ(Friedberg)らに1971
年3月30日付で発行された米国特許第3,573,164号;ア
ムネウス(Amneus)に1969年10月21日付で発行された米
国特許第3,473,576号;トロクハンに1980年12月16日付
で発行された米国特許第4,239,065号;及びトロクハン
に1985年7月9日付で発行された米国特許第4,528,239
号の各明細書で開示されており、それらはすべて参考の
ため本明細書に組み込まれる。
好ましくは、製紙完成紙料は長網抄紙機ワイヤのよう
な有孔形成キャリア上の湿潤ウェブ中で最初に形成され
る。ウェブは脱水され、捺印用布帛に移される。一方、
製紙品は捺印用布帛としても機能する有孔支持キャリア
上に最初に沈着させてもよい。形成されれば、湿潤ウェ
ブは脱水され、好ましくは約40〜約80%で選択された繊
維コンシステンシーまで熱的に前乾燥される。脱水は吸
引ボックスもしくは他の真空装置で又はブロー・スルー
・ドライヤーで行われることが好ましい。捺印用布帛の
ナックル捺印は、ウェブを完全に乾燥させる前に上記の
ようなウェブに捺印される。これを行うための一方法
は、機械的加圧によることである。これは、例えばヤン
キードライヤーのような乾燥ドライヤー表面に対して捺
印用布帛を支持するニップ(nip)ロールを加圧するこ
とにより行われるが、その場合にウェブはニップロール
及び乾燥ドラム間に置かれる。更に、好ましくは、ウェ
ブは吸引ボックスのような真空装置又はブロードライヤ
ーで液圧の適用により完全な乾燥前に捺印用布帛に対し
て形づくられる。液圧は、最初の脱水中に、別の後のプ
ロセス段階で又はそれらの組合せにより密なゾーンを捺
印するために加えられる。
非集密化された非パターン密度化ティッシュペーパー
構造は、ジョセフ・サルブッシー・Jr及びペーター・N
・ヤノス(Peter N.Yiannos)に1974年5月21日付で発
行された米国特許第3,812,000号;並びにヘンリー・E
・ベッカー(Henry E.Becker)、アルバート・L・マコ
ーネル(Albert L.McConnell)及びリチャード・シャッ
ト(Richard Schutte)に1980年6月17日付で発行され
た米国特許第4,208,459号の各明細書で記載されてお
り、それらはいずれも参考のため本明細書に組み込まれ
る。一般に、非集密化された非パターン密度化ティッシ
ュペーパー構造は、湿潤ウェブを形成するために長網製
紙機ワイヤのような有効形成ワイヤ上に製紙品を沈着さ
せ、ウェブを排水し、ウェブが少なくとも80%の繊維コ
ンシステンシーヲ有するまで機械的圧縮なしで更に水を
除去し、ウェブをクレープ化することにより製造され
る。水は、真空脱水及び熱乾燥によりウェブから除去さ
れる。得られた構造は、比較的非集密化された繊維のソ
フトだがやや高バルクのシートである。結合物質は、グ
ループ化前にウェブの各部分に適用されることが好まし
い。
本発明で使用可能な製紙繊維としては、通常木材パル
プから得られる繊維がある。コットンリンター、バガス
等のような他のセルロース繊維質パルプ繊維も使用可能
であって、本発明の範囲内に属すると考えられる。レイ
ヨン、ポリエチレン及びポリプロピレン繊維のような合
成繊維も、天然セルロース繊維と組合せて用いることが
できる。使用可能なポリエチレン繊維の一例は、ハーキ
ュリーズ社(Hercules,Inc.)(デラウェア州ウィルミ
ントン)製のパルペックス(PulpexTM)である。
利用可能な木材パルプとしてはクラフト、亜硫酸及び
硫酸パルプのような化学的パルプ並びに例えば砕木及び
熱機械的パルプ及び化学的改質熱機械的パルプを含む機
械的パルプがある。しかしながら、化学的パルプが好ま
しく、その理由はそれらがそれで製造されるティッシュ
シートに優れた柔軟性感触を付与しうるからである。落
葉樹(以下、“硬木”とも呼ばれる)及び針葉樹(以
下、“軟木”とも呼ばれる)の双方から得られるパルプ
も使用可能である。
製紙繊維に加えてティッシュペーパー構造を造るため
に用いられる製紙品はそれに加えられる他の成分又は物
質を有していてもよいが、それらは当業界で公知である
か又は後に公知となるであろう。望ましい添加剤のタイ
プは、考えられるティッシュシートの具体的最終用途に
依存している。例えばトイレットペーパー、ペーパータ
オル、顔用ティッシュ及び他の類似製品のような製品に
おいては、高湿潤強度が望ましい特性である。したがっ
て、当業界で、“湿潤強度樹脂”として知られる化学物
質を製紙品に加えることが通常望ましい。
紙業界で用いられる湿潤強度樹脂のタイプに関する一
般的論文は、TAPPIモノグラフシリーズNo.29,紙及び板
紙における湿潤強度,パルプ及び紙業界の技術協会(ニ
ューヨーク,1965年)で見ることができる。最も有用な
湿潤強度樹脂は特徴として通常カチオン系であった。ポ
リアミド−エピクロロヒドリン樹脂は、具体的用途が発
見されたカチオン系湿潤強度樹脂である。このような樹
脂な適切なタイプは、双方ともカイム(Keim)に発行さ
れた1972年10月24日付発行の米国特許第3,700,623号及
び1973年11月13日付発行の第3,772,076号の各明細書で
記載されており、いずれも参考のため本明細書に組み込
まれる。有用なポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂の
1つの販売先は、デラウェア州ウィルミントンのハーキ
ュリーズ社であって、商品名カイメム(KymemeTM)557H
としてかかる樹脂を市販している。
ポリアクリルアミド樹脂も、湿潤強度樹脂としての用
途が見出された。これらの樹脂はコッシア(Coscia)ら
に1971年1月19日付で発行された米国特許第3,556,932
号及びウィリアムズ(Williams)らに1971年1月19日付
で発行された第3,556,933号の各明細書で記載されてお
り、いずれの特許も参考のため本明細書に組み込まれ
る。ポリアクリルアミド樹脂の1つの販売先は、コネチ
カット州スタンフォードのアメリカン・シアナミド社
(American Cyanamid Co.)であって、商品名パレッズ
(ParezTM)631NCとして1つのかかる樹脂を市販してい
る。
本発明で有用性のある更に別の水溶性カチオン系樹脂
は、尿素ホルムアルデヒド及びメラミンホルムアルデヒ
ド樹脂である。これら多官能性樹脂の更に一般的な官能
基は、アミノ基及び窒素に結合されたメチロール基のよ
うな含窒素基である。ポリエチレンイミン型樹脂も、本
発明で有用性を有している。パルプ組成への上記湿潤強
度樹脂のような化合物の添加が任意であって、本発明の
実施に不要であることは、理解されるであろう。
本発明における使用に適したポリシロキサン物質のタ
イプとしては、ポリマー、オリゴマー、コポリマー及び
他のマルチモノマーシロキサン物質がある。本明細書で
用いられるポリシロキサンという用語は、このようなポ
リマー、オリゴマー、コポリマー及び他のマルチモノマ
ーシロキサン物質のすべてを含む。しかも、ポリシロキ
サンは直鎖、分岐鎖のいずれであっても、又は環状構造
を有していてもよい。
好ましいポリシロキサン物質としては、下記構造のモ
ノマーシロキサン単位を有するものがある: 上記式中、各シロキサンモノマー単位に関するR1及びR2
は各々独立していずれかのアルキル、アリール、アルケ
ニル、アルカリール、アラルキル、シクロアルキル、ハ
ロゲン化炭化水素又は他の基である。このような基はい
ずれも、置換されても又は非置換であってもよい。いず
れの具体的なモノマー単位のR1及びR2基も、次の隣接モ
ノマー単位の対応官能基と異なっていてよい。しかも、
基は直鎖、分岐鎖のいずれであっても、又は環状構造を
有していてもよい。基R1及びR2は、更に及び各々独立し
て、格別限定されないが、シロキサン類、ポリシロキサ
ン類及びポリシラン類のような他のシリコーン官能基で
あってもよい。基R1及びR2は、例えばアルコール、カル
ボン酸及びアミン官能基を含めた様々な有機官能基のい
ずれかを有することもできる。
置換の程度及び置換基のタイプは、ティッシュペーパ
ー構造に付与されるソフトでシルキーな感じ及び親水性
の相対度に影響を与えることが判明した。一般に、ポリ
シロイサンにより付与されるソフトはシルキー感の程度
は、置換ポリシロキサンの親水性が減少するに従い増加
する。アミノ官能基ポリシロキサン類が本発明で特に好
ましい。
好ましいポリシロキサン類としては、下記一般式の直
鎖オルガノポリシロキサン物質がある: 上記式中、各R1−R9基は各々独立していずれかのC1−C
10非置換アルキル又はアリール基であり、R10はいずれ
かの置換C1−C10アルキル又はアリール基である。好ま
しくは、各R1−R9基は各々独立していずれかのC1−C4
置換アルキル基である。当業者であれば、例えばR9又は
R10が置換基であるか否定かで技術的に差異はないと認
識するであろう。b対(a+b)のモル比は、好ましく
は0〜約20%、更に好ましくは0〜約10%、最も好まし
くは約1〜約5%である。
1つの特に好ましい例では、R1−R9はメチル基であ
り、R10は置換又は非置換アルキル、アリール又はアル
ケニル基である。このような物質は、具体的なケースで
適切な具体的官能基を有するポリジメチルシロキサンと
して、本明細書で通常記載されている。ポリジメチルシ
ロキサン類の例としては、例えばポリジメチルシロキサ
ン、アルキル炭化水素R10基を有するポリジメチルシロ
キサン並びに1以上のアミノ、カルボキシル、ヒドロキ
シル、エーテル、ポリエーテル、アルデヒド、ケトン、
アミド、エステル、チオール及び/又はかかる官能基の
アルキル及びアルケニルアナログを含めた他のR10官能
基を有するポリジメチルシロキサンがある。例えば、R
10としてのアミノ官能アルキル基はアミノ官能又はアミ
ノアルキル官能ポリジメチルシロキサンである。これら
ポリジメチルシロキサン類の例示リストは、それによっ
て特に掲示されなかった他のものを除外する意味ではな
い。
本発明で有用なポリシロキサン類の粘度は、ポリシロ
キサンが流動性であるか又はティッシュペーパーへの適
用時に流動性であるように製造されうる限り、ポリシロ
キサン類の粘度が通常変動しうる広い範囲内で変動する
ことができる。これには、格別限定されず、約25センチ
ストークスほどの低いものから約20,000,000センチスト
ークス又はそれ以上の粘度のものまである。それ自体が
流動に耐性である高粘度ポリシロキサン類は、例えばポ
リシロキサンを界面活性剤で乳化させるか又は例示目的
のみで示すヘキサンのような溶媒の助けでポリシロキサ
ンを溶液にするような方法によって、ティッシュペーパ
ーウェバ上に有効に沈着させることができる。ポリシロ
キサン類をティッシュペーパーウェブに適用する具体的
な方法は、以下で更に詳細に説明されている。
但し、操作理論に拘束されるつもりはないが、ポリシ
ロキサンの触覚効力がその平均分子量と直接関係があ
り、かつ粘度が分子量と直接関係があると考えられてい
る。したがって、粘度を測定することに比べてポリシロ
キサン類の分子量を直接測定することが比較的困難であ
ることから、ティッシュペーパーに高い触覚応答性、即
ち柔軟性、シルキー性(silkiness)及びフランネル様
を付与することに関する見掛上の操作パランメーターと
してここでは粘度が用いられている。
ポリシロキサン類を開示して参考文献としては、ジー
ン(Geen)に1958年3月11日付で発行された米国特許第
2,826,551号;ドラコフ(Drakoff)に1976年6月22日付
で発行された米国特許第3,964,500号;ペーダー(Pade
r)に1982年12月21日付で発行された米国特許第4,364,8
37号;及びウールストン(Woolston)に1960年9月28日
付で公開された英国特許第849,433号の各明細書があ
る。更に、1984年にペトラーチ・システムズ社(Petrar
ch Systems,Inc.)から頒布された“ケイ素化合物",第1
81−217頁は、ポリシロキサン類一般に関する多数のリ
スト及び記載を含んでいる。
ポリシロキサンは、湿潤ウェブの形成後に及び完全に
乾燥する前に適用される。製紙機のウェットエンド(we
t−end)(即ち、製紙組成)へのポリシロキサンの添加
は低保持レベルのポリシロキサンのせいで実際的でない
ことが判明した。したがって、典型的方法では、ウェブ
は遊離水の排除によるポリシロキサンの損失を減少させ
るためにポリシロキサンの適用前に形成され、しかる後
脱水される。ポリシロキサンは、好ましくは、従来のプ
レスされたティッシュペーパーの製造に際して好ましく
は約10〜約80%(湿潤ウェブの重量に対する)の繊維コ
ンシステンシーレベル時に、更に好ましくは約15〜約35
%の繊維コンシステンシーレベル時に湿潤ウェブに;及
び新たに形成されたウェブが細メッシュ長網製紙機から
比較的粗い捺印/キャリア布帛に移される製紙機による
ティッシュペーパーの製造に際して約20〜約35%の繊維
コンシステンシーを有する湿潤ウェブに適用される。そ
の理由は、繊維が移行中に実質上可動的であるほど十分
に低い繊維コンシステンシー時にこうして移行させるこ
とが好ましく、しかも排水が製紙機で進みそれらの可動
性が実質上消失した後でポリシロキサンを適用すること
が好ましいからである。更に、高い繊維コンシステンシ
ー時におけるポリシロキサンの添加はペーパー中及び上
でのより大きな保留性を確保し、即ちその繊維コンシス
テンシーを増加させるためにウェブから排除される水に
よってポリシロキサンはさほど失われなくなる。驚くべ
きことに、約90%を超える保持率は、化学的保持助剤の
使用がなくとも、好ましい繊維コンシステンシー時に予
想される。
ポリシロキサンは、水性溶液、乳濁液又は懸濁液中で
湿潤ウェブに適用されることが好ましい。ポリシロキサ
ンは、ポリシロキサンが溶解するか又はポリシロキサン
が混合しうる例えばヘキサンのように適切な非水性溶媒
を含む溶液として適用することもできる。ポリシロキサ
ンは、生の形で供給しても、又は好ましくは適切な界面
活性乳化剤で乳化させてもよい。乳化されたポリシロキ
サンは適用の容易性から好ましく、即ち生のポリシロキ
サン水性溶液は水及びポリシロキサン相への分離を妨げ
るために攪拌されねばならないからである。
実質上シート全体がポリシロキサンの触覚効果を有す
るよう、ポリシロキサンは湿潤ティッシュペーパーウェ
ブに均一に適用されるべきである。連続的な及びパター
ン化された分布で湿潤ティッシュペーパーウェブにポリ
シロキサンを適用することは、いずれも本発明の範囲内
に属し、しかも上記基準に合致する。
ポリシロキサンをウェブに均一に適用する方法として
は、スウレー及びグラビア印刷がある。スプレーは、経
済的であってかつポリシロキサンの量及び分布を正確に
コントロールしやすいことから、最も好ましいと判明し
た。好ましくは、乳化されたポリシロキサンを含有する
水性混合物は製紙機を通過する際に湿潤ティッシュウェ
ブ上にスプレーされるが、その製紙機としては例えば格
別限定されないが望ましい繊維コンシステンシーレベル
に応じてプレドライヤーの前又はプレドライヤーの後の
いずれかにおけるサンファード−シッソン(前記参照)
により開示された全体配置の製紙機がある。それほど好
ましくはない方法としては、形成ワイヤ又は布帛上にポ
リシロキサンを沈着させ、しかる後ティッシュウェブに
接触させる方法がある。ポリシロキサン含有液体を湿潤
ウェブ上にスプレーするために適した装置としては、ジ
ョージア州タッカーのV・I・Bシステムズ社(V.I.B.
Systems,Inc.)製の2mmノズルのような外部ミックス空
気微粉砕ノズルがある。ポリシロキサン含有液体を湿潤
ウェブ上に印刷するために適した装置としては、輪転グ
ラビアプリンターがある。
湿潤ティッシュペーパーウェブに適用された低レベル
のポリシロキサンで、油又はローションのような添加物
質の助けなしに柔軟化されたシルキーでフランネル様の
べとべとしない感触をティッシュペーパーに付与しうる
ことが、驚くべきことに発見された、重要なことに、こ
れらの効果はトイレット用に望ましい範囲内の高い湿潤
性と共に本発明の多くの例で得うことができる。好まし
くは、本発明に従いポリシロキサンで処理されたティッ
シュペーパーは、約0.75%以下のポリシロキサンを含有
する。ポリシロキサン約0.75%以下で処理されたティッ
シュペーパーがかかる低レベルのポリシロキサンでそれ
に付与された実質的な柔軟性及びシルキー性効果を有し
えたことは、本発明の予想外の効果である。一般に、約
0.3%以下、好ましくは約0.2%以下のポシロキサンを有
するティッシュペーパーは柔軟性、シルキー性及びフラ
ンネル様性質の面で実質上増加しうるが、但しポリシロ
キサンから生じる湿潤性に関していかなる悪影響も補う
ために界面活性剤の添加を要することなくトイレットペ
ーパーとしての使用に十分な湿潤性を維持している。
ティッシュペーパーで維持されるべきポリシロキサン
の最少レベルは、柔軟性、シルキー性又はフランネル様
性質に関する触覚適差異をペーパーに付与する上で少な
くとも有効なレベルである。最少有効レベルは、シート
の具体的なタイプ、適用方法、ポリシロキサンの具体的
なタイプ、及びポリシロキサンがデンプン、界面活性剤
又は他の添加剤もしくは処理剤で補充されているか否か
に応じて変動する。ティッシュペーパーで適用可能なポ
リシロキサン保持範囲に制限はないが、好ましくは少な
くとも約0.004%、更に好ましくは少なくとも約0.01
%、最も好ましくは少なくとも約0.02%のポリシロキサ
ンがティッシュペーパーにより保持される。
好ましくは、柔軟性の感触を付与するために十分な量
のポリシロキサンは、ティッシュペーパーの両面に付さ
れ、即ち表面レベル繊維の外面側の表面に付される。ポ
リシロキサンがティッシュペーパーの一面に付される場
合には、その一部は通常ティッシュペーパー内部に少な
くとも部分的に浸透する。好ましい例では、触覚応答性
を発揮するために十分なポリシロキサンは、両表面がポ
リシロキサンの効果をそれに付与しうるようにティッシ
ュペーパーの全体厚にわたって浸透している。ポリシロ
キサンが湿潤ティッシュペーパーウェブの一面に適用さ
れる場合に、反対面へのポリシロキサン浸透を促進させ
る上で有用と判明した一方法は、ポリシロキサンの適用
箇所における湿潤ティッシュペーパーの他表面側からテ
ィッシュペーパーを真空脱水することである。
上記のようにティッシュペーパーをポリシロキサンで
処理することに加えて、かかるティッシュペーパーを界
面活性物質で処理することも望ましいと判明した。これ
は、ポリシロキサン用の乳化剤として存在しうるいかな
る界面活性物質であってもよい。
約0.3%超のポリシロキサンを有するティッシュペー
パーは、高湿潤性が望まれる用途に関して考えられる場
合には界面活性剤で処理されることが好ましい。最も好
ましくは、前記のような一定の引張りベースで更に柔軟
性効果を得るために、非カチオン系界面活性剤を湿潤テ
ィッシュペーパーウェブに適用する。親水性を望ましい
レベルまで増加させるために必要な界面活性剤の量は、
ポリシロキサンのタイプ及びレベル並びに界面活性剤の
タイプに依存する。しかしながら、一般的なガイドライ
ンとして、約0.01〜約2%、好ましくは約0.05〜約1.0
%の界面活性剤がティッシュペーパーで保持されていれ
ば、約0.75%以下のポリシロキサンレベルの場合にティ
ッシュペーパーを含む大半の適用分野で十分に高い湿潤
性を発揮する上で十分であると考えられる。
本発明用に好ましい界面活性剤は非カチオン系であ
り、更に好ましくはノニオン系である。しかしながら、
カチオン系界面活性剤も使用可能である。非カチオン系
界面活性剤としては、アニオン系、ノニオン系、両性及
び双極性界面活性剤がある。好ましくは、前記のように
界面活性剤は、他の場合には界面活性剤の導入によって
生じるであろうティッシュペーパーの性質に関する製造
後の変化を実質上回避しうるようにティッシュペーパー
が製造された後その場で実質上非移動性であることであ
る。これは、例えば貯蔵、輸送、商品化中に通常出会う
温度以上の融点、例えば約50℃以上の融点を有する界面
活性剤の使用及び本発明のティッシュペーパー製品例の
適用によって達成される。更に、界面活性剤は湿潤ウェ
ブに適用された場合に水溶性であることが好ましい。
前記柔軟性/引張り効果を発揮させるために湿潤ティ
ッシュペーパーウェブに適用される非カチオン系界面活
性剤のレベルは、最終製品に関する一定の引張りベース
でかかる効果を付与するために必要な最少有効レベルか
ら約2%まで:ウェブに保持される非カチオン系界面活
性剤として好ましくは約0.01〜約1%、更に好ましくは
約0.05〜約1.0%、最も好ましくは約0.05〜約0.3%の範
囲である。
界面活性剤は、炭素原子8以上のアルキル鎖を有する
ことが好ましい。アニオン系界面活性剤の例としては、
線状アルキルスルホネート類及びアルキルベンゼンスル
ホネート類がある。ノニオン系界面活性剤の例として
は、クローダ社(Croda,Inc.)〔ニューヨーク州ニュー
ヨーク〕製のクロデスタCrodestaTM)SL−40のようなア
ルキルグリコシドエステル;W.K.ラングドン(W.K.Langd
on)らに1977年3月8日付で発行された米国特許第4,01
1,389号明細書で記載されているようなアルキルグリコ
シドエーテル;及びグリコ・ケミカルズ社(Glyco Chem
icals.Inc.)コネチカット州グリニッジ〕製のペゴスパ
ース(PegosperseTM)200MLのようなアルキルポリエト
キシル化エステルを含むアルキルグリコシド類がある。
アルキルポリグリコシド類が本発明での使用に特に好ま
しい。例示された界面活性剤の上記リストは、単に種類
の例示のためであって、本発明の範囲を制限する意味で
はない。
界面活性剤は、ポリシロキサン上に存在していてもよ
いいずれかの乳化界面活性剤に加えて、ポリシロキサン
類を適用するために用いられる同様の方法及び装置で適
用することができる。これらの方法としては、スプレー
及びグラビア印刷がある。好ましくは、界面活性剤含有
水性混合物は製紙機を通過する際に湿潤ティッシュウェ
ブ上にスプレーされる。他の方法としては、ウェブと接
触させる前に形成ワイヤ又は布帛に適用する方法があ
る。ポリシロキサン乳化界面活性物質以外のいずれの界
面活性剤も以下で“界面活性剤”と呼ばれ、乳化ポリシ
ロキサンの乳化成分として存在するいずれの界面活性剤
も以下で“乳化剤”と呼ばれる。
界面活性剤は、ポリシロキサンと同時に、その後で又
は前にティッシュペーパーに適用される。典型的プロセ
スでは、界面活性剤は湿潤ウェブの形成後及び最終乾燥
前に適用される。界面活性剤は、好ましくは約10〜約80
%、更に好ましくは約15〜約35%の繊維コンシステンシ
ーレベル時に湿潤ティッシュウェブに適用される。驚く
べきことに、湿潤ウェブに適用される非カチオン系界面
活性剤の保持率は、界面活性剤が戦域にイオン的に実質
的でない条件下でたとえそれが適用される場合であって
も高い。約90%を超える保持率は、化学的保持助剤を使
用せずとも、好ましい繊維コンシステンシー時に予想さ
れる。
前記のように、リントコントロールのために及び/又
は引張り強度を高めるために、比較的低レベルのバイン
ダーでポリシロキサン含有ティッシュペーパーを処理す
ることも望ましい。本明細書で用いられる“バインダ
ー”という用語は、当業界では公知の様々な湿潤及び乾
燥強度添加剤に関する。バインダーは、ポリシロキサン
及び使用されるのであれば界面活性剤と同時に、その後
で又は前にティッシュペーパーに適用される。バインダ
ーは、好ましくは約10〜約80%、更に好ましくは約15〜
約35%の繊維コンシステンシーレベル時に湿潤ティッシ
ュウェブに加えられる。
デンプンは、本発明での使用に好ましいバインダーで
あることが判明した。好ましくは、ティッシュペーパー
はデンプン水溶液で処理され、更に上記のようにシート
は適用時に湿っている。最終ティッシュペーパー製品の
リンチングを減少させることに加え、低レベルのデンプ
ンでも、高レベルのデンプン添加により生じるであろう
ボーディネス(boardiness)(即ち、剛性)の付与なし
にティッシュペーパーの引張り強度に関して適度の改善
を与える。更にこれによれば、引張り強度を高める従来
法で強化されたティッシュペーパー、例えばパイプの精
製度増加又は他の乾燥強度添加剤の添加により高い引張
り強度を有するシートと比較して、改善された強度/柔
軟性関係を有するティッシュペーパーが得られる。この
成果は特に驚異的である。何故ならば、デンプンは柔軟
性が重要な特性でない適用分野、例えば板紙において柔
軟性を犠牲にして強度を持たせるため伝統的に用いられ
てきたからである。しかも、デンプンは表面印刷適性に
改善する印刷及び筆記ペーパー用のフィラーとして用い
られてきたのである。
一般に、本発明の実施に適したデンプンは水溶解性及
び親水性によって特徴付けられる。デンプン物質の例と
してはコーンスターチ及びポテトスターチがあるが、但
しそれによって適切なデンプン物質の範囲を制限するつ
もりはなく、工業上アミオカ(amioca)デンプンとして
知られるロウ状コーンスターチが特に好ましい。アミオ
カデンプンは、普通のコーンスターチがアミロペクチン
及びアミロースの双方を含有することから、それがすべ
てアミロペクチンである点で普通のコーンスターチとは
異なる。アミオカデンプンの様々な独特な特徴は、“ア
ミオカ−ロウ状コーンからのデンプン",H.H.ショップマ
イヤー(H.H.Schopmeyer),フード・インダストリーズ
(Food Industries),1945年12月,第106−108頁(第14
76−1478頁)で更に記載されている。
デンプンは顆粒形でも分散形であってもよいが、但し
顆粒形が好ましい。デンプンは、顆粒の膨脹を導くため
に十分調理されていることが好ましい。更に好ましく
は、デンプン顆粒はデンプン顆粒の分散直前に調理する
等によって膨脹される。このように高度に膨脹されたデ
ンプン顆粒は、“十分に調理された”として呼ばれる。
分散条件は通常デンプン顆粒のサイズ、顆粒の結晶度及
び存在するアミロース量に応じて変動する。十分に調理
されたアミオカデンプンは、例えばコンシステンシー約
4%のデンプン顆粒水性スラリーを約190゜F(約88℃)
で約30〜40分間加熱することによって製造することがで
きる。
使用可能な他のデンプン物質の例としては、アミノ基
及び窒素に結合したメチロール基等の含窒素基を有する
ように修正されたナショナル・スターチ・アンド・ケミ
カル社(National Starch and Chemical Company)(ニ
ュージャージー州ブリッジウォーター)製デンプンのよ
うな改質カチオン系デンプンがある。このような改質デ
ンプン物質は、湿潤及び/又は乾燥強度を高めるために
パルプ組成添加剤として今まで主に用いられてきた。し
かしながら、湿潤ティッシュペーパーウェブへの適用に
より本発明に従い適用された場合に、それらは同様の改
質デンプンの物質のウェットエンド添加と比較して湿潤
強度に関する効果が低いであろう。このような改質デン
プン物質が非改質デンプンよりも高価であることを考え
れば、後者が通常好ましかった。
デンプンは、ペーパーが湿潤状態にある間にティッシ
ュペーパーに適用されねばならない。デンプン基質物質
は、好ましくはウェブが約80%以下の繊維コンシステン
シーを有する場合に湿潤ティッシュペーパーウェブに加
えられる。非カチオン系デンプン物質は精製度が高まっ
ても特定強度レベルで柔軟性に関し観察可能な効果を発
揮しうるほど十分ウェブに保持されるが、好ましくは約
10〜約80%、更に好ましくは15〜約35%の繊維コンシス
テンシーを有する湿潤ティッシュウェブに適用される。
デンプンは、水性溶液としてティッシュペーパーウェ
ブに適用されることが好ましい。適用方法としてはポリ
シロキサンの適用に関して前記と同様の方法、好ましく
はスプレー、それほど好ましくなければ印刷による方法
がある。デンプンは、ポリシロキサン及び/又は界面活
性剤の添加と同時に、その前又は後でティッシュペーパ
ーウェブに適用される。
少なくともバインダー処理されていないこと以外は同
一のシートと比較して乾燥時にリントコントロール及び
付随する強度を増加させために有効な量のバインダー、
好ましくはデンプンがシートに適用されることが好まし
い。乾燥繊維重量ベースで計算した場合に、好ましくは
約0.01〜約2.0%のバインダーが乾燥シートに保持さ
れ、更に好ましくは約0.1〜約1.0%のバインダー物質、
好ましくはデンプン基質が保持される。
ティッシュペーパーウェブに保持された処理化学剤の
量の分析は、適用業界で許容されるいずれかの方法によ
って実施することができる。例えば、ティッシュペーパ
ーにより保持されるポリシロキサンレベルは、有機溶媒
によるポリシロキサンの溶媒抽出、しかる後抽出物中の
ケイ素レベルを調べる原子吸光スペクトル分析によって
測定され;アルキルグリコシド類のようなノニオン系界
面活性剤のレベルは、有機溶媒による抽出、しかる後抽
出物中の界面活性剤レベルを等べるガスクロマトグラフ
ィーによって測定され;線状アルキルスルホネート類の
ようなアニオン系界面活性剤のレベルは、水抽出、しか
る後抽出物の比色分析によって測定され;デンプンのレ
ベルは、デンプンからグルコースへのアミラーゼ消化、
しかる後グルコースレベルを調べる比色分析によって測
定される。これらの方法は例示であって、ティッシュペ
ーパーにより保持される特定成分のレベルを測定するた
めに有用な他の方法を除外する意味ではない。
ティッシュペーパーの親水性とは、通常水で湿潤させ
るティッシュペーパーの傾向を言う。ティッシュペーパ
ーの親水性は、乾燥ティッシュペーパーが水で完全に湿
潤するために必要な時間を測定することによって幾分定
量されるであろう。この時間は“湿潤時間”と呼ばれ
る。湿潤時間に関して不変の、かつ反復可能な試験法を
提供するために、下記操作が湿潤時間測定のために用い
られる;第一に、約4−3/8×4−3/4インチ(約11.1×
12cm)のティッシュペーパー構造の乾燥(繊維コンシス
テンシーレベル90%以上)サンプルユニットシートが用
意される;第二に、シートは並列に四折りされ、しかる
後径約0.75インチ(約1.9cm)〜約1インチ(約2.5cm)
のボール状にもみくしゃにされる;第三に、ボール状シ
ートは72゜F(約22℃)の蒸留水表面上におかれ、タイ
マーが同時に掛けられる;第四に、ボール状シートの湿
潤が完了した時にタイマーが停止されかつ読み取られ
る。湿潤の完了は目視観察される。
ティッシュペーパーの好ましい親水性は、その意図さ
れた最終用途に依存する。様々な適用分野で用いられる
ティッシュペーパー、例えばトイレットペーパーの場合
には、トイレで排水される際の目詰まりを防止するため
に比較的短時間で完全に湿潤することが望まれる。好ま
しくは、湿潤時間は2分間以下である。更に好ましく
は、湿潤時間は30秒間以下である。最も好ましくは、湿
潤時間は10秒間以下である。
本発明のティッシュペーパー例の親水性特性は、勿論
製造後直ちに測定することができる。しかしながら、親
水性に関する実質的増加は、ティッシュペーパーが製造
された後最初の2週間において、即ちペーパーがその製
造後2週間経過した後で生じる。よって、上記湿潤時間
はかかる2週間目の最後に測定されることが好ましい。
したがって、室温で2時間経過時点で測定された湿潤時
間は“2週間湿潤時間”と呼ばれる。
ティッシュペーパーの密度は、その用語は本明細書で
用いられた場合に、キャリパー(caliper)で割られた
ペーパーの基本重量として計算された平均密度であっ
て、適切な単位変換がそこでなされる。本明細書で用い
られるティッシュペーパーのキャリパーとは、95g/in2
(15.5g/cm2)の圧縮荷重に付された場合におけるペー
パーの厚さである。
例1 本例の目的は、本発明に従いポリシロキサンで処理さ
れたソフトティッシュペーパーシートを製造するために
用いうる一方法について説明することである。
パイロットスケール長網抄紙機が本発明の実施に用い
られる。製紙機は、上部室、中央室及び底部室をもつ積
層ヘッドボックスを有している。下記例では示されるよ
うに適用可能であれば、下記操作もかかる後の例で適用
される。簡単に言えば、短製紙繊維から主になる第一の
繊維スラリーを上部及び底部ヘッドボックス室からポン
プ導入し、同時に長製紙繊維から主になる第二の繊維ス
ラリーを中央ヘッドボックス室からポンプ導入し、長網
抄紙機ワイヤを上部に供給して、そこに三層初期ウェブ
を形成させる。第一スラリーは約0.11%の繊維コンシス
テンシーを有し、その繊維内容物はユーカリノキ硬木グ
ラフト(Eycalyptus Hardwood Kraft)である。第二ス
ラリーは約0.15%の繊維コンシステンシーを有し、その
繊維内容物はノーザン軟木クラフト(Northern Softwoo
d Kraft)である。脱水は長網抄紙機ワイヤを介して生
じ、デフレクター(deflector)及び真空ボックスで補
助される。長網抄紙機ワイヤは5シェッド(shed)であ
って、しゅす織り配列は各々1インチ当たり87機械方向
及び76横機械方向の単繊維を有する。初期湿潤ウェブ
は、約22%の繊維コンシステンシーの経過時点で長網抄
紙機ワイヤから各々1インチ当たり35機械方向及び33横
機械方向の単繊維の5シェッドしゅす織りを有するキャ
リア布帛に移される。ウェブの非布帛側に、真空脱水ボ
ックスの正反対側に位置する2mmスプレーノズルから下
記の乳化ポリシロキサン組成物含有水溶液をスプレーす
る。湿潤ウェブは、水溶液でスプレーされた場合に約22
%(全ウェブ重量ベース)の繊維コンシステンシーを有
する。スプレーされたウェブは真空脱水ボックスを通過
してキャリア布帛で運ばれ、しかる後ブロースルー(bl
ow through)プレドライヤーによりウェブがヤンキー
(Yankee)ドライヤー上に移される。他のプロセス及び
機械条件は以下で記載されている。繊維コンシステンシ
ーは真空脱水ボックス通過後約27%であり、プレドライ
ヤーの作用によりヤンキードライヤー上に移される前で
約65%であって;ポリビニルアルコール0.25%水溶液の
クレープ化粘着剤がアプリケーターでスプレー塗布さ
れ;繊維コンシステンシーはドクターブレードでウェブ
を乾燥クレープ化する前推定で99%に増加する。ドクタ
ーブレードは約24度の傾斜角を有し、ヤンキードライヤ
ーに対して約83゜の衝撃角となるように置かれ;ヤンキ
ードライヤーは約800fpm(フィード/分)(約244m/
分)で操作される。次いで、乾燥クレープ化ウェブを2
本のカレンダーロール間に通過させる。2本のカレンダ
ーロールは互いにロール重量で偏っており、表面速度66
0fpm(約201m/分)で操作させる。
スプレーノズルから湿潤ウェブ上にスプレーされる水
溶液は、0.71重量%のダウ・コーニングQ2−7224(ダウ
・コーニング社製のアミノ官能性ポリジメチルポリシロ
キサンの35%ノニオン系エマルジョン)を含有してい
る。ノズルからの水溶液の容量流量は、約3ガロン/hr
・横方向ft(約37/hr・m)である。ウェブに適用さ
れるポリシロキサンの保持率は通常約90%である。
得られたティッシュペーパーは30g/m2の基本重量、0.
10g/ccの密度を有し、0.025重量%アミノ官能性ポリジ
メチルポリシロキサン化合物を含有している。
重要なことは、得られたティッシュペーパーがシルキ
ーなフランネル様感及び高い触覚的柔軟性を有している
ことである。
例2 本例の目的は、ティッシュペーパーがポリシロキサ
ン、界面活性剤及びデンプンで処理されたソフトティッ
シュペーパーシートを製造するために用いうる一方法に
ついて説明することである。
三層ペーパーシートが前記例1の方法に従い製造され
る。ティッシュウェブは、前記ポリシロキサン化合物に
よる処理に加えて、クロデスタSL−40(クローダ社製の
アルキルグリコシドポリエステルノニオン系界面活性
剤)及び明細書中前記のように製造される十分に調理さ
れたアミオカデンプンでも処理される。界面活性剤及び
デンプンは、製紙機スプレーノズルからスプレーされる
水溶液の一部として乳化されたポリシロキサン組成物と
共に同時に適用される。水溶液中のクロデスタSL−40ノ
ニオン系界面活性剤濃度は、保持される界面活性剤のレ
ベルが乾燥繊維重量に対して約0.15%となるように調整
される。同様に、水溶液中のデンプン濃度は、保持され
るアミオカデンプンのレベルが乾燥繊維重量に対して約
0.2%となるように調整される。
得られたティッシュペーパーは、30g/m2の基本重量、
0.10g/ccの密度を有し、0.025重量%のダウQ2−7224ポ
リジメチルポリシロキサン、0.15重量%のクロデスタSL
−40ノニオン系界面活性剤及び0.2重量%の調理アミオ
カデンプンを含有している。重要なことは、得られたテ
ィッシュペーパーがシルキーなフランネル様感及び高い
触覚的柔軟性を有し、しかもポリシロキサン組成物のみ
で処理されたティッシュペーパーよりも高い湿潤性及び
低いリント性を有していることである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−224626(JP,A) 米国特許3755220(US,A) 米国特許4028172(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 27/40 D21H 3/62

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソフトティッシュペーパーの製造方法であ
    って、 a)ウェブを形成するためにセルロース繊維を湿式堆積
    させ; b)上記ティッシュペーパーの乾燥繊維重量に対して0.
    004〜0.75%のポリシロキサンが上記ウェブに保持され
    うるほど十分な量のポリシロキサン化合物を、全ウェブ
    重量ベースで10〜80%の繊維コンシステンシー時に、上
    記ウェブに適用し;及び c)上記ウェブを乾燥及びクレープ化する; (上記ティッシュペーパーは10〜65g/m2の坪量及び0.60
    g/cc以下の密度を有する) 諸工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】0.004〜0.3%のポリシロキサンがウェブに
    保持される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】ポリシロキサンがアミノ、カルボキシル、
    ヒドロキシル、エーテル、ポリエーテル、アルデヒド、
    ケトン、アミド、エステル及びチオール基からなる群よ
    り選択される水素結合官能基を有するポリジメチルポリ
    シロキサンであって、上記水素結合官能基が20%以下の
    置換モル率で存在する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】ポリシロキサンが10%以下の置換モル率及
    び25センチストークス以上の粘度を有する、請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリシロキサンが1.0〜5%の置換モル率
    及び25〜20,000,000センチストロークスの粘度を有す
    る、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】置換モル率が2%であって、粘度が125セ
    ンチストークスである、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】水素結合官能基がアミノ官能基である、請
    求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】ウェブが15〜35%の繊維コンシステンシー
    を有する時にポリシロキサンがウェブに適用される、請
    求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】ティッシュペーパーの乾燥繊維重量に対し
    て0.01〜2.0%の界面活性剤がウェブに保持されうるほ
    ど十分な量の水溶性界面活性剤を、全ウェブ重量ベース
    で10〜80%の繊維コンシステンシー時に、ウェブに適用
    する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】界面活性剤の量がティッシュペーパーの
    乾燥繊維重量に対して0.05〜1.0%である、請求項9に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】界面活性剤が非カチオン系である、請求
    項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】非カチオン系界面活性剤がノニオン系界
    面活性剤である、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】界面活性剤が少なくとも50℃の融点を有
    する、請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】ティッシュペーパーの乾燥繊維重量に対
    して0.01〜2.0%のバインダーがウェブに保持されうる
    ほど十分な量のバインダーを、全ウェブ重量ベースで10
    〜80%の繊維コンシステンシー時に、ウェブに適用する
    工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】バインダーがデンプンである、請求項14
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】ティッシュペーパーの乾燥繊維重量に対
    して0.1〜1.0%のデンプンがウェブに保持される、請求
    項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】デンプンがアミオカデンプンである、請
    求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】ティッシュペーパーの乾燥繊維重量に対
    して0.01〜2.0%のバインダーがウェブに保持されうる
    ほど十分は量のバインダーを、全ウェブ重量ベースで10
    〜80%の繊維コンシステンシー時に、ウェブに適用する
    工程を更に含む、請求項9に記載の方法。
  19. 【請求項19】界面活性剤が非カチオン系であってかつ
    バインダーがデンプンである、請求項18に記載の方法。
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