JP2815863B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JP2815863B2
JP2815863B2 JP63123595A JP12359588A JP2815863B2 JP 2815863 B2 JP2815863 B2 JP 2815863B2 JP 63123595 A JP63123595 A JP 63123595A JP 12359588 A JP12359588 A JP 12359588A JP 2815863 B2 JP2815863 B2 JP 2815863B2
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piston rod
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/48Arrangements for providing different damping effects at different parts of the stroke

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は油圧緩衝器に関するもので、特に、加えられ
る荷重の大きさに応じて減衰力特性が変化するようにさ
れている油圧緩衝器に関するものである。
[従来の技術] 一般に、バスやトラックなどのように荷重変化の大き
い車両あるいは2輪車や4輪車からなるオフロード車の
ような走行中外部から加えられる荷重変化の大きい車両
などに使用される油圧緩衝器には、荷重の大きさに応じ
て減衰力が変化する特性が要求される。
このような減衰力特性においては、荷重が大きくなる
につれて減衰力が連続的に漸増するプログレッシブな特
性が理想的であるが、この特性を油圧緩衝器に備えさせ
ようとした場合、油圧緩衝器はその構造がきわめて複雑
になり、コストが高いものとなる。
そこで、一般には、油圧緩衝器を減衰力が段階的に変
化するように構成していることが多い。
この種の油圧緩衝器として、従来、種々の構造のもの
が考えられているが、その一つに第7図に示されている
ような絞り数変更形の油圧緩衝器が知られている。
第7図から明らかなように、この油圧緩衝器は互いに
同心状に配設された外筒01および内筒02と内筒02内に摺
動可能に収容されたピストン03とを備えており、内筒02
には荷重の増大に伴って移動するピストン03の位置に対
応して適宜数のオリフィス04、04、…が軸方向に形成さ
れている。このような油圧緩衝器においては、ピストン
03の移動に伴ってオリフィス04、04、…の数が減少して
流路抵抗が増大するので、減衰力が段階的に大きくな
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような油圧緩衝器の減衰力を発生
させる構造では、オリフィス04、04、…が内筒02に形成
されていて油が内筒02内の空間と外筒01と内筒02との間
の空間との間で流動するようにされているので、この構
造が適用できる油圧緩衝器は、外筒01と内筒02とからな
る複筒形の油圧緩衝器以外には適用することができな
い。
また、特公昭39−5358号公報においては、ピストンロ
ッド6内にオリフィス通路10を設けるとともに、ピスト
ンロッドの外周にオリフィス11を開閉する切換弁16とそ
の上方に案内部材20とを摺動自在に設け、切換弁16が案
内部材20に押圧されるとオリフィス11を開閉するように
して減衰力を変化させるようにしているが、減衰力が2
段階でしか変化しないため、荷重に応じて細かな対応が
できなく、かつ変化量が大きくなるのでごつごつした感
じが生じ乗り心地や操舵安定性が悪くなるという欠点を
有し、また、案内部材20がシリンダ内で傾く恐れがあ
り、案内部材20の傾きにより切換弁16も傾きピストンロ
ッド6との間でこじれて作動不良を生じてしまうという
欠点を有し、さらに、オリフィス通路10をピストンロッ
ド6内に設けているので、減衰力手動調節用の絞り通路
を設けることができないという欠点を有している。
本発明は、上記問題を解決するものであって、単筒形
および複筒形の油圧緩衝器にも適用することができると
ともに、荷重に応じてきめ細かく減衰力を変化させるこ
とができる油圧緩衝器を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 前述の課題を解決するために、本発明は、油が充填さ
れたシリンダ1と、シリンダ1の上縁部に固定された固
定壁15を貫通してシリンダ1内に配設されたピストンロ
ッド5と、ピストンロッド5の下端に固定されかつシリ
ンダ1内に摺動可能に収容されてシリンダ1内を上下の
油室3、4に区画する第1ピストン2と、上下の油室
3、4を連通する第1ピストン2内の通路25に油のいず
れの流動方向にも減衰力を発生させる減衰弁26と、ピス
トンロッド5の外周およびシリンダ1の内周に摺動可能
に嵌装されるとともに固定壁15の下方にばね18により付
勢される可動壁16と、第1ピストン2上面側のピストン
ロッド5外周に固定されたロッド部材5aと、ロッド部材
5aに形成され上下の油室3、4を連通するオリフィス通
路24と、ロッド部材5aの外周に摺動自在に嵌装されると
ともにばね23により上方に付勢され、可動壁16当接時に
オリフィス通路24を開き、可動壁16離間時にオリフィス
通路24を閉じる摺動弁22と、ピストンロッド5に第1ピ
ストン2の下方で固定され第1ピストン2より小径の第
2ピストンと、第2ピストン27の上下を連通する第2ピ
ストン27内の通路28に油のいずれの流動方向にも減衰力
を発生させる減衰弁29と、シリンダ1内の下方に摺動自
在に配設されとともにばね37により上方に付勢され、第
2ピストン27が液密に嵌入して第2ピストン27の上下に
油室を区画可能にする筒状のスライドリング36とを備え
た油圧緩衝器であって、 緩衝器の最大伸長時近傍におけるピストンロッド5の
小ストローク域では前記可動壁16と摺動弁22とを当接さ
せ前記第1ピストン2内の通路25とロッド部材5aのオリ
フィス通路24とを並列として油を流動させ、ピストンロ
ッド5の中間ストローク域では第1ピストン2内の通路
25のみを介して油を流動させ、緩衝器の最大圧縮時近傍
におけるピストンロッド5の大ストローク域では前記ス
ライドリング36に第2ピストン27を嵌入させ第1ピスト
ン内の通路25と第2ピストン内の通路28とを直列として
油を流動させることにより、減衰力をストロークに依存
して可変にしたことを特徴としている。
[実施例] 以下、図面に用いて本発明の一実施例を説明する。
第1図に示されているように、油圧緩衝器はシリンダ
1を備えている。このシリンダ1内には第1ピストン2
が摺動可能に収容されており、この第1ピストン2はシ
リンダ1内を上下に第1油室3と第2油室4とに区画し
ている。これら両油室3、4に油が充填されている。そ
して、第2油室4はシリンダ1の下端部に形成されたポ
ート1aに連通されている。また、ピストンロッド5がシ
リンダ1の内部と外部にわたってシリンダ1に対して摺
動自在に配設されており、このピストンロッド5の一端
部側に第1ピストン2が固定されているとともに、他端
部側にばね受け座6が設けられている。このばね受け座
6とシリンダ1の外周部に設けれたばね受け座7との間
に緩衝ばね8が配設されている。
一方、シリンダ1とは別体にリザーバタンク9が設け
られており、このリザーバタンク9の内部はフリーピス
トン10によって上下に二つの室11、12とに区画されてい
る。上側の室11にはガスが投入されており、下側の室12
には油が充填されている。室12はバルブ装置13を介して
ポート9aに連通されている。そして、このポート9aは連
結ホース14を介してシリンダ1のポート1aに接続されて
いる。
第2図に示されているように、シリンダ1の内部はほ
ぼ中央部に他の部分よりも若干内径が小さい小径部1bが
形成されており、この小径部1bに第1ピストン2が位置
するようになっている。
シリンダ1の上側の大径部1cの上縁部には固定壁15が
固定されており、この固定壁15の下部は円筒部15aとさ
れている。この円筒部15aにはオリフィス通路15bが形成
されている。固定壁15の下方の大径部1cには可動壁16が
ピストンロッド5の外周およびシリンダ1の内周に摺動
可能に嵌装されている。したがって、この可動壁16の上
方には第3油室17が形成されている。可動壁16の上部は
円筒部16aとされており、この円筒部16aは油圧緩衝器が
最大に伸長したときに第2図に示されているように固定
壁15の円筒部15aに嵌合するようになっている。
また、可動壁16はコイルばね18によって常時下方に付
勢されていて、第1ピストン2上面側のピストンロッド
5外周に固定されたロッド部材5aに当接するようにされ
ている。更に、可動壁16には二つの通路19、20が形成さ
れているとともに、第1油室3から第3油室17に向かう
油の流れを許容するがその逆向きの流れを阻止するよう
に通路20を開閉制御するワンウェイバルブ21が設けられ
ている。そして、これら固定壁15と可動壁16とをピスト
ンロッド5が摺動自在に貫通している。
ロッド部材の外周には、摺動弁22が摺動自在に嵌装さ
れており、この摺動弁22はコイルばね23によって常時上
向き付勢されて可動壁16と当接している。そして摺動弁
22は可動壁16と離れて下向きの力が加えられないときに
はその段差部22aがロッド部材5aに形成された段差部5b
に当接してそれ以上上方には移動しない上限位置になる
ようにされている。
ピストンロッド5およびロッド部材5aには第1ピスト
ン2を介し、第1油室3と第2油室4とを連通するオリ
フィス通路24が形成されている。そして、このオリフィ
ス通路24は、摺動弁22が下方に移動して摺動弁22の孔22
bとオリフィス通路24のロッド部材5a側開口とが一致し
たときに開放し、摺動弁22が上限位置にあって摺動弁22
の孔22bとオリフィス通路24のロッド部材5a側開口とが
一致しなくなったときに遮断するように、摺動弁22によ
って開閉制御される。
第1ピストン2には、第1油室3と第2油室4とを連
通する比較的大きな通路25が形成されているとともに、
この通路25内の油の流れを制御する第1減衰弁26が設け
られている。この第1減衰弁26は油の流れる方向はいず
れの方向であっても減衰力を発生するようになってい
る。
第1ピストン2の下方のピストンロッド5には第1ピ
ストンより小径の第2ピストン27が固定され、その外周
縁にOリング27aが嵌装されている。この第2ピストン2
7には、その上下面を連通する通路28が形成されている
とともに、この通路28内の油の流れを制御する第2減衰
弁29が設けられている。
ピストンロッド5の下端には筒状のナット30が螺合さ
れてる。そして、ピストンロッド5およびナット30には
第1油室3と第2油室4とを連通する通路31が形成され
ている。この通路31の油の流量を調節する絞りバルブ32
がピストンロッド5に設けられている。また、ナット30
にはオリフィス通路33と通路34が形成されているととも
に、通路34を上方から下方に向かう油の流れを許容する
がその逆向きの流れを阻止するように開閉制御するワン
ウェイバルブ35が設けられている。
第3図に示されているように、シリンダ1内には、下
端部のみが大径部1dを摺動してその他の部分が小径部1b
を摺動するスライドリング36が配設されている。このス
ライドリング36はコイルばね37によって常時上方に付勢
され、その下端部が大径部1dと小径部1bとの段差部1fに
当接する上限位置に保持されている。そしてピストンロ
ッド5が下方に大きくストロークしたときに、第2ピス
トン27がスライドリング36の上端部のシリンダ部36aに
嵌入するようになっている。そして、第2ピストン27の
下面がスライドリング36のフランジ部36bに当接するよ
うになっている。
シリンダ1の下端には固定壁38が固定されており、こ
の固定壁38には、ポート1a(第1図参照)と第2油室4
とを連通する通路39、40とオリフィス通路41とが形成さ
れている。また、固定壁38には、通路40をポート1aから
第2油室4に向かう油の流れを許容するがその逆向きの
流れを阻止するように開閉制御するワンウェイバルブ42
が設けられている。更に、固定壁38には、筒状のオイル
ロックピース43が固定されており、ピストンロッド5が
大きく下方にストロークしたときナット30がこのオイル
ロックピース43の内部空間43aに嵌入するようになって
いる。
次に、第4A〜4C図および第5A〜5C図を用いてこのよう
に構成された本実施例の作用を説明する。
先ず最初に油圧緩衝器の圧縮行程について説明する。
なお、ピストンロッド5のストローク速度は一定として
説明する。
油圧緩衝器が最大に伸長している状態では、第4A図に
2点鎖線で示されているように、可動壁16の円筒部16a
が固定壁15の円筒部15aに嵌合している。また、この状
態では可動壁16が段差部1eに当接しなく、可動壁16と摺
動弁12とが当接している。その場合、コイルばね18の設
定荷重がコイルばね23の設定荷重よりも大きく設定され
ているので、摺動弁22は下方に移動されていて、オリフ
ィス通路24は開放されている。
この状態で、ピストンロッド5が下方にストロークす
る小ストローク域では、第4A図に実線で示されているよ
うに第1ピストン2が下方に移動するとともにコイルば
ね18の付勢力によって可動壁16も下方に移動する。この
ため、ワンウェイバルブ21および第1減衰弁26が上方に
動いて通路20、25を開く。この結果、油は矢印で示され
ているようにオリフィス通路24、第1ピストン2内の通
路25を通って第2油室4から第1油室3へ、および通路
19、20を通って第1油室3から第3油室17へ流動する。
また、オリフィス通路33および通路31を通って若干の油
が第2油室4から第3油室17へ流動する。また、第2油
室4内の油の一部は矢印に示されているようにポート1a
を通ってリザーバタンク9の室12内に流れるようにな
る。したがって、オリフィス通路24および第1ピストン
2内の通路25は並列となり、このため全体の通路抵抗は
個々の通路抵抗よりも小さくなり、油が比較的多量に流
動することになり、発生する減衰力は比較的小さい。こ
のときの減衰力特性は第6図の直線aによって表され
る。
第4B図に示されているように、更にピストンロッド5
が下方にストロークしてそのストローク量が所定の大き
さになる中間ストローク域では、可動壁16が段差部1eに
当接する。続いてピストンロッド5が下方にストローク
すると、コイルばね18の付勢力が摺動弁22に加えられな
くなるので摺動弁22は上方に移動する。このため、摺動
弁22の孔22bとオリフィス通路24のロッド部材5a側の開
口とがずれて、オリフィス通路24内を流れる油が絞られ
るようになる。この結果、減衰力が増大して第6図の直
線bに沿うようになる。そして、摺動弁22がその上限位
置に達すると、オリフィス通路24内を流動しなくなり、
主に第1ピストン2内の通路25を流れるようになり、こ
のため流路抵抗はオリフィス通路24、通路25が並列のと
きより大きくなる。これにより、減衰力は増大しほぼ一
定となって直線cに沿うようになる。また、ワンウェイ
バルブ21が通路20を閉じるとともに、第3油室17はその
容積が増加しないので油は第3油室17には流れなくな
る。
更に、ピストンロッド5が下方にストロークする大ス
トローク域では、第4C図に示されているように、第2ピ
ストン27がスライドリング36のシリンダ部36a内に嵌入
するようになり、第2油室4は上下の2つの油室4a、4b
に区画され始める。このため、第2ピストン27とスライ
ドリング36との間の流路が次第に狭められてこれらの油
室4a、4b間の油の流れは絞られるようになるとともに第
2減衰弁29が上方に動いて通路を28を開放し、減衰力を
発生するようになる。この結果、減衰力は増大して直線
dに沿うようになる。第2ピストン27がシリンダ部36a
内に完全に嵌入すると、通路28が完全に開放して油は通
路28のみを通って下の油室4bから上の油室4aに流動し、
第1、第2のピストン内の通路25、28は直列となり、こ
のため全体の通路は個々の通路抵抗よりも大きくなる。
これにより、減衰力は増大しほぼ一定となって直線eに
沿うようになる。そして、第2ピストン27の下面がスラ
イドリング36のフランジ部36bにする。
以後、ピストンロッド5はスライドリング36を伴って
ストロークする。このとき、コイルばね37が圧縮される
ので油圧緩衝器のばね定数は二つのコイルばね8、37の
ばね定数を合わせたものとなって増大する。すなわち、
油圧緩衝器のばね定数がピストンストロークに応じて二
段に変化する特性となる。更にピストンロッド5がスト
ロークすると、ナット30が第4C図に2点鎖線で示されて
いるようにオイルロックピース43内に嵌入するようにな
る。そして、ワンウェイバルブ42が通路40を閉じている
ので、オイルロックピース43内の油はオリフィス通路41
を通してのみ流れるようになるので減衰力が更に増大し
て直線fに沿うようになる。
次に、油圧緩衝器の伸長行程について説明する。
第5A図に2点鎖線で示されているように、油圧緩衝器
の最大圧縮時でナット30がオイルロックピース43内に嵌
入している状態においてピストンロッド5矢印で示され
る伸び方向にストロークしてナット30が第5A図実線で示
されている位置に移動すると、通路39を通って油が油室
4b内に流入するとともに、ワンウェイバルブ42が通路40
を開放するので、この通路40とオリフィス通路41とを通
して油がオイルロックピース43内に流入する。また、第
1、第2減衰弁26、29が下方に動いて通路25、28を開放
するので、油は矢印のように通路28を通って上側の油室
4aから下側の油室4bに流れるとともに通路25を通って第
1油室3から上側の油室4aに流れ第1、第2のピストン
内の通路25、28は直列になる。一方、ワンウェイバルブ
35が通路34を開放するので、油は通路31、33、35を通っ
て下方に流れるようになる。このため、最大圧縮時近傍
の大ストローク域で減衰力が第6図において直線gに沿
うようになり、比較的大きなほぼ一定の値となる。その
場合、ピストンロッド5が上方に移動してナット30がオ
イルロックピース43から離脱したときにも、ワンウェイ
バルブ42が通路40を開放しているので減衰力はほとんど
変わらない。
更に、ピストンロッド5が上方にストロークして中間
ストローク域になると、第2ピストン27がスライドリン
グ36から離脱するようになるとともに、第2減衰弁29は
通路28を次第に閉じ第1ピストン2内の通路25単独にな
る。このため、減衰力が減少する。上側油室4aと下側油
室4bとが一緒になって一つの第2油室4となると、減衰
力はほぼ一定となる。このときの減衰力はほぼ一定とな
る。このときの減衰力は直線h、iで表される。
更に、ピストンロッド5が上方にストロークして最大
伸長時近傍の小ストローク域になると、摺動弁22が可動
壁16に当接するようになる。このため、摺動弁22はロッ
ド部材5aに対して下方に移動するようになり、オリフィ
ス通路24が徐々に開放されるようになる。この結果、油
が通路24をも通って流れるようになり、オリフィス通路
24、第1ピストン2内の通路25とは並列になる。したが
って、減衰力は減少する。そして、摺動弁22が更に、下
方に動いて通路24が完全に開放されたとき、減衰力は一
定となる。このときの減衰力は直線j、kで表される。
この後、ピストンロッド5の移動に伴なって可動壁16
が上方に移動するようになると、第3油室17の油は通路
19を通って第1油室3に流れるようになる。更に可動壁
16が上方に移動すると第5C図に2点鎖線で示されている
ようにその円筒部16aが固定壁15の円筒部15aに嵌合す
る。したがって、第3油室17内の油はワンウェイバルブ
21が通路20を閉じているのでオリフィス通路15bのみを
流れるようになる。この結果、は直線lに沿って増大す
る。
このように、油圧緩衝器は圧縮行程時にも伸長行程時
にも共に荷重の増大に伴ってピストンロッドが小、中、
大の各ストローク域に位置すると減衰力が段階的に増大
する特性を有することになる。
なお、前述の実施例では油圧緩衝器に単筒形のものを
用いているが、本発明は複筒形の油圧緩衝器にも適用す
ることができる。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明による油圧緩
衝器は、緩衝器の最大伸長時近傍におけるピストンロッ
ドの小ストローク域では第1ピストン内の通路とロッド
部材のオリフィス通路とを並列とし通路抵抗を小さくし
て油を流動させ、ピストンロッドの中間ストローク域で
は第1ピストン内の通路のみとし並列時より通路抵抗を
大きくして油を流動させ、緩衝器の最大圧縮時近傍にお
けるピストンロッドの大ストローク域では第1ピストン
内の通路と第2ピストン内の通路とを直列として通路抵
抗を最も大きくして油を流動させることにより、減衰力
をストロークに依存して可変にしたので、減衰力は荷重
の増減に応じて3段階に変化し、例えば自動二輪車で1
人乗り等の軽荷重時には減衰力が小さくソフトな特性と
なり、2人乗り等の中荷重時には減衰力が大きくなって
懸架ばねによる車両の上下振動を早く消滅させ、さら
に、オフロードで大きなギャップ通過時等、緩衝器が大
きく沈み込む場合は減衰力が一層増大してハードな特性
となるようにきめ細かく減衰力を変化させることができ
る。そして、減衰力は3段階に変化するので、設定され
る減衰力の最大と最小の差を一定とすると各ストローク
域における減衰力の変化は小さくなりごつごつした感じ
を生じず、本発明の緩衝器は車両の乗り心地と操舵安定
性を向上させることができる。
また、可動壁はシリンダの内周に摺動可能に嵌装され
ているので、可動壁と当接する摺動弁は可動壁によって
傾かされないから、ロッド部材上をこじれることなく摺
動し、また、第2ピストンはスライドリングに液密に嵌
入するので、第2ピストンはスライドリング内でこじれ
ることなく嵌入し、いずれも作動不良を生じることがな
い。
また、オリフィス通路をピストンロッドの外周に固定
されたロッド部材に設けているので、ピストンロッド内
に減衰力手動調節用の絞り通路を設けることが可能とな
り、これと併設して一層きめ細かな減衰力の調節を行う
ことができる。
また、絞りのある通路を従来のように管の壁に設けな
いので単筒形状及び複筒形のいずれの緩衝器にも適用で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による油圧緩衝器の一実施例を全体的に
示す縦断面図、第2図は同実施例のシリンダ内部の上半
部を拡大して示す拡大断面図、第3図は同シリンダ内部
の下半部を拡大して示す拡大断面図、第4A〜4C図は同実
施例の圧縮行程における作動を説明する説明図、第5A〜
5C図は同実施例の伸長行程における作動を説明する説明
図、第6図は同実施例の減衰力特性を説明する説明図、
第7図は従来の絞り数変更形の油圧緩衝器を概略的に示
す断面図である。 1……シリンダ、2……第1ピストン、3、4……油
室、5……ピストンロッド、5a……ロッド部材、15……
固定壁、16……可動壁、18、37……ばね、22……摺動
弁、24……オリフィス通路、25……通路、26、29……減
衰弁、27……第2ピストン、36……スライドリング

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油が充填されたシリンダと、該シリンダの
    上縁部に固定された固定壁を貫通してシリンダ内に配設
    されたピストンロッドと、 該ピストンロッドの下端に固定されかつシリンダ内に摺
    動可能に収容されてシリンダ内を上下の油室に区画する
    第1ピストンと、 前記上下の油室を連通する第1ピストン内の通路に油の
    いずれの流動方向にも減衰力を発生させる減衰弁と、 前記ピストンロッドの外周およびシリンダの内周に摺動
    可能に嵌装されるとともに固定壁の下方にばねにより付
    勢される可動壁と、 前記第1ピストン上面側のピストンロッド外周に固定さ
    れたロッド部材と、該ロッド部材に形成され上下の油室
    を連通するオリフィス通路と、 前記ロッド部材の外周に摺動自在に嵌装されるとともに
    ばねにより上方に付勢され、前記可動壁当接時に前記オ
    リフィス通路を開き、可動壁離間時にオリフィス通路を
    閉じる摺動弁と、 前記ピストンロッドに第1ピストンの下方で固定され第
    1ピストンより小径の第2ピストンと、 前記第2ピストンの上下を連通する第2ピストン内の通
    路に油のいずれの流動方向にも減衰力を発生させる減衰
    弁と、 前記シリンダ内の下方に摺動自在に配設されとともにば
    ねにより上方に付勢され、前記第2ピストンが液密に嵌
    入して第2ピストンの上下に油室を区画可能にする筒状
    のスライドリングとを備えた油圧緩衝器であって、 緩衝器の最大伸長時近傍におけるピストンロッドの小ス
    トローク域では前記可動壁と摺動弁とを当接させ前記第
    1ピストン内の通路とロッド部材のオリフィス通路とを
    並列として油を流動させ、ピストンロッドの中間ストロ
    ーク域では第1ピストン内の通路のみを介して油を流動
    させ、緩衝器の最大圧縮時近傍におけるピストンロッド
    の大ストローク域では前記スライドリングに第2ピスト
    ンを嵌入させ第1ピストン内の通路と第2ピストン内の
    通路とを直列として油を流動させることにより、減衰力
    をストロークに依存して可変にしたことを特徴とする油
    圧緩衝器。
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