JP2810092B2 - 光学情報記録媒体 - Google Patents

光学情報記録媒体

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JP2810092B2
JP2810092B2 JP1069193A JP6919389A JP2810092B2 JP 2810092 B2 JP2810092 B2 JP 2810092B2 JP 1069193 A JP1069193 A JP 1069193A JP 6919389 A JP6919389 A JP 6919389A JP 2810092 B2 JP2810092 B2 JP 2810092B2
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勝 鈴木
和浩 西村
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な光学情報記録媒体、さらに詳しく
は、光や熱などを用いて、光学的に情報を高速かつ高密
度に記録、再生、消去することができる、繰り返し特性
のすぐれた光学情報記録媒体に関するものである。
従来の技術 近年、半導体レーザー光を用いて情報を繰り返し記
録、消去しうる光ディスクに対する要望が高まってきて
いる。これまで、この情報を記録及び消去しうる、いわ
ゆる書き替え可能な光ディスクとしては、光学記録層の
相変化による光学定数の差異を利用して、情報を記録す
る方式、例えばレーザー光のパワーの変調によって光学
記録層が、結晶質と非晶質との間で可逆的に相変化する
ことを利用して情報を記録、消去する方式のものが知ら
れている。
そして、このような相変化方式の光学記録層として
は、半導体レーザーの波長領域で吸収があり、かつ融点
の比較的低いものが望まれることから、主としてカルコ
ゲン材料が用いられていることが、このものは融点が約
500℃以上であり、基板が変形しやすいので、この基板
変形を防止したり、光学記録層の酸化や変更を防止する
ために、通常該光学記録層の両側に酸化物、窒化物、炭
化物、フッ化物、硫化物、あるいはこれらの混合物から
成る耐熱保護層を設けることが行われている。
このような保護層を設ける場合、記録前後の反射率変
化を大きくするため、あるいは半導体レーザー光を光学
記録層へ効率よく吸収させるために、該保護層の屈折率
をn、基板側の保護層(下層)の膜厚をd1、それとは反
対側の保護層(上層)の膜厚をd3、半導体レーザー光の
波長をλとしたとき、式 の関係を満たすようにするのが光学的に有利である。
しかしながら、このような条件を満たそうとすると、
記録媒体自体の反射率が低く、フォーカスサーボやトラ
ッキングサーボが不安定になりやすくて、ドライブ設計
が困難になるという問題を生じる。さらに、相変化方式
では、記録・消去の際に光学記録層の冷却速度の差によ
って、非晶質あるいは結晶質にするため、保護層や光学
記録層の熱物性により、記録・消去に最適な膜厚が、光
学的に設計された膜厚とは異なったものになるという問
題も伴う。
発明が解決しようとする課題 本発明は、基板上に光学記録層を有し、この光学記録
層の両側に耐熱保護層を設けた相変化方式の光学情報記
録媒体において、情報を光学的に高速かつ高密度に記
録、再生、消去することができる、繰り返し特性のすぐ
れた光学情報記録媒体を提供することを目的としてなさ
れたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、相変化を利用した光学情報記録媒体に
おける前記した欠点を克服するために鋭意研究を重ねた
結果、光学記録層がSd−Te−Ge合金で、耐熱保護層が硫
化亜鉛を主成分とする光学情報記録媒体において、基板
側に設けられた耐熱保護層の膜厚を100〜150nmの範囲
に、その反対側に設けられた耐熱保護層の膜厚を120〜1
80nmの範囲に、光学記録層の膜厚を60〜100nmの範囲に
することにより、その目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、透明基板上に、非晶質と結晶質
間の相変化を利用して情報の記録、消去を行う光学記録
層を有し、該光学記録層の両側に耐熱保護層を設けた光
学情報記録媒体において、該光学記録層がSd−Te−Ge合
金から成り、該耐熱保護層が硫化亜鉛を主成分とし、か
つ基板側に設けられた耐熱保護層の膜厚が100〜150nm、
その反対側に設けられた耐熱保護層の膜厚が120〜180nm
及び光学記録層の膜厚が60〜100nmであることを特徴と
する光学情報記録媒体を提供するものである。
第1図は本発明の光学情報記録媒体の構造の1例を示
す断面図であって、透明基板1の上に下層耐熱保護層
2、光学記録層3、上層耐熱保護層4及び紫外線硬化樹
脂層5が順次積層されている。d1、d2、d3はそれぞれ下
層耐熱保護層、光学記録層、上層耐熱保護層の厚さであ
る。
本発明の光学情報記録媒体における透明基板として
は、従来、光ディスクの基板として慣用されているも
の、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートなど
の樹脂やガラスなどの中から任意のものを選択して用い
ることができるが、これらの中で光学特性が良好で、機
械的強度が大きく、かつ寸法安定性に優れるポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート及びガラスなどが好
適である。また、これらの透明基板にはアドレス情報な
どの凹凸が形成されていてもよい。
本発明の光学情報記録媒体において、前記透明基板上
に設けられる、レーザー光のパワーの変調によって非晶
質と結晶質との間で可逆的に相変化する光学記録層とし
ては、Sd−Te−Geの三元系合金が用いられる。この光学
記録層の形成方法については特に制限はなく、公知の方
法、例えば蒸着、共蒸着、フラッシュ蒸着、スパッタリ
ング、反応性スパッタリング、イオンプレーティングな
どの方法を用いることができる。
また、本発明の光学情報記録媒体においては、前記光
学記録層の両側に、基板の変形を防止したり、光学記録
層の酸化や変形を防止するために、硫化亜鉛を主成分と
する耐熱保護層が設けられる。この耐熱保護層の形成方
法については特に制限はなく、これまで常用されている
方法、例えば蒸着法、スパッタリグ法、イオンプレーテ
ィング法などを任意に用いることができる。
本発明の光学情報記録媒体においては、前記各層の膜
厚を所定の範囲に制御することが必要である。すなわ
ち、基板側に設けられた耐熱保護層の膜厚を100〜150nm
の範囲に、その反対側に設けられた耐熱保護層の膜厚を
120〜180nmの範囲に、光学記録層の膜厚を60〜100nmの
範囲にすることが必要である。
すなわち、光学記録層に用いられるSd−Te−Ge合金及
び耐熱保護層に用いられる硫化亜鉛の屈折率をそれぞれ
約4及び2.3、半導体レーザー光の波長を830nm、光学記
録層の膜厚を80nmとしたとき、該光学記録層が非晶質の
場合、基板側に設けられた耐熱保護層(下層)の膜厚d1
及びその反対側に設けられた耐熱保護層(上層)の膜厚
d3と、光学情報記録媒体の反射率との関係は第2図のグ
ラフに示すようになる。
前記したように、反射率が低いところでは、フォーカ
スサーボやトラッキングサーボが不安定になるので、光
学情報記録媒体の反射率は10%以上であることが望まし
いが、そのようにするためには、第2図から下層保護層
膜厚d1は50nm以下、若しくは100nm以上であることが必
要なことが分る。しかし、記録の際、光学記録層が500
℃以上の高温となるため、d1が50nm以下の領域では、耐
熱保護層自体が変形を生じ、前に記録したデーターが消
去できなくなる、いわゆる消し残りを生じ、耐熱保護層
の役割を果たさななる。
また、第3図は、光学記録層が結晶質になった場合
(屈折率約6)における、下層保護層膜厚d1及び上層保
護層膜厚d3と光学記録層の半導体レーザー吸収効率(η
c)との関係を示すグラフであるが、下層保護層膜厚d1
が100nmより厚い領域では膜厚が厚くなるのに従い、吸
収効率が小さくなり、記録感度が低下するので、吸収効
率が50%を下回らないようにするには、下層保護層膜厚
d1を150nm以下にすることが必要である。以上の結果か
ら、下層保護層膜厚d1は100〜150nmの範囲で選ぶことが
必要になる。
他方、上層の耐熱保護層も、膜厚d3が100nm以下で
は、熱変形を生じ好ましくない。第4図は、光学記録層
が非質晶の場合(屈折率約4)における、下層保護層膜
厚d1及び上層保護層膜厚d3と、光学記録層の半導体レー
ザーの吸収効率(ηa)との関係をグラフに示したもの
であるが、この第4図から分かるように、上層保護層膜
厚d3が100nm以上の領域においては、膜厚が厚くなるほ
ど、吸収効率がよくなる半面、消去感度は低下する。し
たがって、吸収効率が70%を下回らないためには、上層
保護層膜厚d3は120nm以上であることが必要である。ま
た、上層保護層膜厚d3が厚くなるほど、記録時の光学記
録層の冷却速度は高くなる半面、昇温には大きなエネル
ギーを必要とするので、上層保護層膜厚が厚すぎると、
むしろ記録感度が低下する。したがって、上層保護層膜
厚d3は180nm以下であることが必要である。
一方、光学記録層は約80nm近傍で最大の反射率差をと
り、それより薄くなるに従い記録感度はよくなるもの
の、消去感度の低下及び反射率差の低下を招き、また厚
くなるに従い消去感度はよくなるが、記録感度が急激に
低下する。したがって、光学記録層膜厚d3は60〜100nm
の範囲で選ぶことが必要である。
発明の効果 本発明によると相変化型書き替え可能光学情報記録媒
体において、光学記録層及び耐熱保護層の膜厚を特定す
ることにより、記録・消去感度を高め、かつ繰り返し特
性を大幅に向上させることができる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
実施例 あらかじめ1.6μmピッチの溝が設けられている直径
3.5インチのポリカーボネート基板上に、下層の耐熱保
護層として硫化亜鉛をRFスパッタ法により成膜したの
ち、その上にDCスパッタ法を用い、光学記録層としてSd
−Te−Ge合金を成膜し、次いでその上に、上層の耐熱保
護層として、硫化亜鉛の膜をRFスパッタ法により成膜し
た。また、この上に上層保護層の変形を抑制するため、
厚さ3〜10μm程度の紫外線硬化樹脂層を設けた。
なお、各層の膜厚は、光学記録層を80nm、下層保護層
を120nm、上層保護層を160nmとした、このようにして、
第1図に示す構造のディスクを作成した。
このようにして得られたディスクを用い、線速度7.5m
/s、記録周波数3.1MHz、ピット長1.2μmの条件のもの
で、記録・消去特性を調べた。記録レーザーパワーとC/
N比及び消去比との関係を第5図にグラフで示す。ここ
で消去比とは、記録した際のC/N比と消去した際のC/N比
との差である。第5図から分かるように、50dB以上のC/
N比及び30dB以上の消去比が、広いパワー範囲で得ら
れ、良好な記録・消去特定を示した。
次に、これと同じディスクを用い、繰り返し特性を調
べた。繰り返し回数とC/N比及び消去比との関係をグラ
フとして第6図に示す。この第6図から分かるように繰
り返し回数が105回まで、C/N比及び消去比ともに変化せ
ず、安定した初期の特性が維持されている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光学情報記録媒体の1例の層構造を示
す図、第2図は上層保護層膜厚及び下層保護層膜厚と光
学情報記録媒体の反射率との関係を示すグラフ、第3図
は上層保護層膜厚及び下層保護層膜厚と光学情報記録媒
体の光学記録層が結晶状態の吸収率との関係を示すグラ
フ、第4図は上層保護層膜厚及び下層保護層膜厚と光学
情報記録媒体の光学記録層が非晶質状態の吸収率との関
係を示すグラフ、第5図及び第6図は、それぞれ本発明
の光学情報記録媒体の1例の記録・消去特性及び繰り返
し特性を示すグラフである。 第1図において、符号1は基板、2は下層耐熱保護層、
3は光学記録層、4は上層耐熱保護層、5は紫外線硬化
樹脂層である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−20449(JP,A) 特開 昭61−137784(JP,A) 特開 昭62−204449(JP,A) 特開 昭63−317939(JP,A) 特開 昭63−100632(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、非晶質と結晶質間の相変化
    を利用して情報の記録、消去を行う光学記録層を有し、
    該光学記録層の両側に耐熱保護層を設けた光学情報記録
    媒体において、該光学記録層がSb−Te−Ge合金から成
    り、該耐熱保護層が硫化亜鉛を主成分とし、かつ基板側
    に設けられた耐熱保護層の膜厚が100〜150nm、その反対
    側に設けられた耐熱保護層の膜厚が120〜180nm及び光学
    記録層の膜厚が60〜100nmであることを特徴とする光学
    情報記録媒体。
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US4653024A (en) * 1984-11-21 1987-03-24 Energy Conversion Devices, Inc. Data storage device including a phase changeable material
JPS6220449A (ja) * 1985-07-18 1987-01-29 Nec Corp デ−タ集配信制御装置

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