JP2805135B2 - 金属板葺き屋根のシート防水装置 - Google Patents

金属板葺き屋根のシート防水装置

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JP2805135B2
JP2805135B2 JP1898095A JP1898095A JP2805135B2 JP 2805135 B2 JP2805135 B2 JP 2805135B2 JP 1898095 A JP1898095 A JP 1898095A JP 1898095 A JP1898095 A JP 1898095A JP 2805135 B2 JP2805135 B2 JP 2805135B2
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幸雄 河島
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筒中シート防水株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属板葺き屋根の例
えば補修または改修に適用されるシート防水装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多数の金属製屋根板が相互に一部
重合わせ状態に敷設されている金属板葺き屋根が、経年
により劣化して、補修または改修が必要となったとき
は、まず第1に金属製屋根板を再塗装する方法、第2に
古い金属製屋根板を撤去して、新設する方法、第3に金
属製屋根板の上に断熱材を敷き、さらに断熱材の表面に
防水シートを覆い被せる方法などにより、改修がが行な
われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
金属板葺き屋根の改修方法のうち、第1の金属製屋根板
の再塗装方法によれば、古い金属製屋根板の錆を落と
し、塗膜の劣化部分も剥して、再塗装するために、改修
作業に非常に手間がかゝり、その割りには、長期間の改
修効果が期待できないし、また金属製屋根板の腐食が進
んでいる場合には、改修が困難であるという問題があっ
た。また第2の古い金属製屋根板を撤去し、新設する方
法によれば、工期とコストがかゝり過ぎるという問題が
あった。さらに第3の金属製屋根板の上に断熱材を敷
き、さらに断熱材の表面に防水シートを覆い被せる方法
では、各断熱材の取付け作業が非常に面倒で、手間がか
ゝり、コスト高となるという問題があった。
【0004】この発明の目的は、上記の従来技術の問題
を解決し、補修または改修が必要となった金属板葺き屋
根について、シート防水施工による改修作業を、非常に
作業性良く簡単に、しかも確実に実施することができ、
改修コストが安くつくうえに、軽量化を果たし得る、金
属板葺き屋根のシート防水装置を提供しようとするにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、並列状の山部および平坦状谷部を有
する多数の金属製屋根板が相互に一部重合わせ状態に敷
設されている金属板葺き屋根において、金属製屋根板の
山部上に、平面よりみて略方形の所要数の断熱材または
耐火性板材等よりなる下地板材が渡されて敷き並べら
れ、金属製屋根板の山部の所要箇所に、山部の頂壁より
上方に突出しかつ防水シート接合用上壁部を有する下地
板材押え部材が取り付けられ、各下地板材の少なくとも
一側縁部の所定箇所に切込み部が設けられ、該切込み部
において下地板材の側縁部が、金属製屋根板上の対応す
る下地板材押え部材に嵌め合わせられて、各下地板材が
金属製屋根板上に固定され、すべての下地板材の上面に
被せられた防水シートの所要箇所が押え部材の上壁部上
面に接合されて、防水シートが張設されている、金属板
葺き屋根のシート防水装置を要旨としている。
【0006】上記において、金属製屋根板の補修または
改修のさい、屋根板表面の凹凸を覆うために、これの山
部上に渡されて敷き並べられる下地板材は、いわゆる平
坦面を有する板材であれば、何でも使用可能であるが、
通常、平面よりみて略方形の断熱材または耐火性板材等
を使用する。下地板材として断熱材を使用すれば、改修
後の屋根に防水性と共に断熱性が得られ、耐火性板材等
を使用すれば、耐火性が得られる。
【0007】ここで、断熱材としては、例えばポリスチ
ロール、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレン
等の樹脂発泡体を使用するが、これらのうち、とくにポ
リスチロール発泡体を使用するのが経済的に有利であ
る。
【0008】また、耐火性板材としては、例えばコンク
リート板、軽量石綿板、石こうボード等が挙げられる。
【0009】また上記防水シートとしては、軟質ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性
合成樹脂製シート、あるいは非加硫ゴム系シート、ゴム
アスファルト系シート等を使用するが、とくに接着性の
点で軟質ポリ塩化ビニル製シートを使用するのが好まし
い。
【0010】また、上記下地板材押え部材としては、金
属板、あるいは接着性を良くするために塩化ビニル樹脂
を片面もしくは両面に被覆した鋼板(以下塩ビ鋼板とい
う)、硬質または半硬質の合成樹脂板等の板材よりなる
ものを使用する。
【0011】ここで、下地板材押え部材は、例えば金属
製屋根板の山部の頂壁上面より上方に突出しかつ防水シ
ート接合用上壁部と左右両側壁部とを有する横断面略逆
U形のものを使用すると良い。
【0012】この横断面略逆U形の下地板材押え部材
は、金属製屋根板の山部に被せられて、その左右両側壁
部の下端部が、屋根板山部の左右両傾斜面部に、例えば
ブラインド・リベットを用いて取り付けられる。なお、
この下地板材押え部材の固定には、タッピンねじを用い
るよりブラインド・リベットを用いる方が好ましい。と
いうのは、金属製屋根板の厚みは、通常0.6〜0.8
mmと非常に薄いものであるので、タッピンねじでは固定
しにくいからである。
【0013】横断面略逆U形の下地板材押え部材の取付
けにより、金属製屋根板の山部頂壁上面と、押え部材の
上壁部下面との間に下地板材側縁部差込み用空間部が形
成される。
【0014】一方、断熱材または耐火性板材等よりなる
略方形の下地板材の少なくとも一側縁部の所定箇所に、
例えば横断面略逆U形の下地板材押え部材の側壁部を嵌
め入れるための切込み部が設けられる。
【0015】略方形の下地板材の側縁部は、1箇所もし
くは複数箇所において押え部材により押え止められる
が、下地板材は、その四隅において押え部材により押え
止められる場合と、下地板材の側縁部の長さの中間の1
箇所または2箇所で押え部材により押え止められる場合
とがある。
【0016】下地板材が、その四隅において押え部材に
より押え止められる場合には、下地板材の四隅のそれぞ
れ棟側および軒側の側縁部に、横断面略逆U形押え部材
の板状側壁部を嵌め入れるための垂直状の切込み部が設
けられており、金属製屋根板の山部上に下地板材を渡し
て敷き並べながら、各下地板材の側縁部の垂直状切込み
部に、対応する押え部材の板状側壁部が嵌め入れられる
と同時に、下地板材の垂直状切込み部からコーナー寄り
の側縁部分が、押え部材の上壁部下面と屋根板の山部頂
壁上面との間の空間部内に差し込まれる。従って、各下
地板材の側縁部は、コーナー部分の2箇所で押え止めら
れることになる。
【0017】これに対し、下地板材の側縁部の長さの中
間の1箇所または2箇所で押え部材により押え止められ
る場合には、各下地板材の側縁部の中間の対応する1箇
所または2箇所に、横断面略逆U形押え部材の左右両側
の側壁部をそれぞれ嵌め入れるための2つの切込み部
が、各箇所において垂直状にかつ互いに対向して設けら
れる。そして、金属製屋根板の山部上に下地板材を渡し
て敷き並べながら、各下地板材の側縁部の長さの中間の
2つの垂直状切込み部に、対応する押え部材の板状側壁
部が嵌め入れられると同時に、下地板材の2つの垂直状
切込み部同志の間の側縁部分が、押え部材の上壁部下面
と屋根板の山部頂壁上面との間の空間部内に差し込まれ
る。従って、各下地板材の側縁部は、その中間の1箇所
または2箇所で押え止められることになる。
【0018】なお、金属製屋根板上に敷き並べられた下
地板材のうち、棟側および軒側に隣り合う下地板材の側
縁部同志は、通常、1つの横断面略逆U形の下地板材押
え部材の内側に、棟側および軒側の下地板材の側縁部が
半分ずつ一緒に差し込まれるが、場合によっては、1つ
の横断面略逆U形の下地板材押え部材の内側に、1つの
下地板材の側縁部のみが差し込まれるようになされても
良い。
【0019】また、金属製屋根板上に敷き並べられた各
下地板材は、棟側および軒側の両外側に配置されたもの
を除いて、それぞれ棟側と軒側の両側縁部において、押
え部材により押え止められる。なお、屋根の最も棟側に
配置された下地板材は、それの軒側の側縁部のみが、押
え部材により押え止められる。これに対し、屋根の最も
び軒側に配置された下地板材は、それの棟側の側縁部の
みが、押え部材により押え止められるものである。
【0020】そして、屋根の棟側および軒側の両外側に
配置された下地板材のそれぞれ反対側の側縁部は、それ
ぞれ横断面略L形もしくは横断面略コ形の塩ビ鋼板等よ
りなる被覆部材を用いて、通常の手段により屋根材と一
体にかつ水密に結合されるものである。
【0021】また、屋根の左右両妻側に配置された下地
板材の左右両外側の側縁部は、それぞれ例えば塩ビ鋼板
等よりなる横断面略倒L形の「けらば包み板」と称され
る被覆部材を用いて、通常の手段により屋根材と一体に
かつ水密に結合される。
【0022】こうして、金属製屋根板の山部上に渡され
て敷き並べられたすべての下地板材の上面に防水シート
が被せられ、かつ下地板材押え部材の上壁部に対応する
防水シート部分の裏面が、押え部材の上壁部上面に接合
されることにより、防水シートが張設されている。な
お、防水シートの外周縁部は、屋根の棟側と軒側、並び
に左右両妻側の外周縁部においてそれぞれ下地板材の側
縁部を被覆する被覆部材の上壁部上面に、接合される。
【0023】ここで、上記防水シートの所要部分を下地
板材押え部材の上壁部上面に接合する接着剤としては、
エポキシ系、ウレタン系およびゴム系接着剤等を使用し
得るが、とくに防水シートと下地板材押え部材の上壁部
表面とが、共に塩化ビニル樹脂からなる場合には、テト
ラヒドロフラン単独、あるいはテトラヒドロフランに少
量の塩化ビニル樹脂を溶解した溶剤型接着剤を使用すれ
ば、耐久性にすぐれた接着効果を生じるので好ましい。
なお、防水シートと下地板材押え部材の上壁部とが共に
熱可塑性合成樹脂によって構成されている場合には、接
着剤を使用することなく、両者を熱融着により接合する
こともできる。
【0024】なお、上記断熱材または耐火性板材等より
なる下地板材と、防水シートとの間には、養生シート
(いわゆる絶縁シート)が介在される場合もある。
【0025】ここで、養生シートは、防水シートを保護
する養生作用を果すものであるが、例えば断熱材を軟質
ポリ塩化ビニル等の可塑剤含有合成樹脂よりなる防水シ
ートで被覆する場合には、防水シートからの可塑剤が断
熱材に移行するのを防止する可塑剤移行防止作用をも果
すものである。
【0026】このような養生シートとしては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリウレタンおよびポリ塩化ビ
ニル等の熱可塑性樹脂の発泡シート、またはこれらの発
泡シートに、例えばポリエチレン等の熱可塑性樹脂のフ
ィルムあるいはこれらの樹脂よりつくられた織布もしく
は不織布からなる補強層が貼り付けられた複合シートを
使用する。
【0027】下地板材と防水シートとの間に、このよう
な養生シートが介在される場合は、まず、金属製屋根板
の山部上に渡された下地板材を固定する押え部材の上壁
部上面に対応する養生シート部分を切欠き、ついでこの
養生シートの切欠き部において押え部材の上壁部上面
と、防水シートの対応箇所の裏面とが接着剤により接合
もしくは熱風融着されることにより、防水シートが張設
されるものである。
【0028】
【作用】上記シート防水装置によれば、補修または改修
が必要となった金属板葺き屋根について、金属製屋根板
の山部の所要箇所に下地板材押え部材が予め取り付けら
れ、一方、断熱材または耐火性板材等よりなる下地板材
の少なくとも一側縁部の所定箇所に切込み部が設けられ
ている。
【0029】従って、改修作業のさいには、金属製屋根
板の山部上に下地板材を渡して敷き並べながら、同時に
各下地板材の側縁部の切込み部に、対応する押え部材を
嵌め合わせていくことにより、各下地板材を金属製屋根
板に速やかに固定することができる。このため非常に作
業性が良く、簡単であるとともに、各下地板材の固定を
確実に実施することができる。
【0030】ついで、すべての下地板材の上面に防水シ
ートが被せられて、この防水シートの所要箇所が、押え
部材の上壁部上面に接合されて、防水シートが張設され
るので、従来のような接合片を用いる必要がなく、シー
ト防水施工による改修作業が非常に簡単で、改修コスト
が安くつくものである。また、金属板葺き屋根の改修
を、断熱材または耐火性板材等よりなる下地板材と防水
シート、並びに塩ビ鋼板等よりなる下地板材押え部材を
用いて行なうため、軽量化を果たし得る。
【0031】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を図面に基づいて
説明する。
【0032】この発明の第1実施例を示す図1〜図3に
おいて、金属板葺き屋根は、I型鋼よりなる桁材(10)上
に、並列状の山部(2) および平坦状谷部(3) を有する多
数の金属製屋根板(1) が相互に一部分を重ね合わせた状
態に敷設されている。なお、図示は省略したが、桁材(1
0)の上面には、通常、タイトフレームと称される結合部
材が溶接等により取り付けられ、このタイトフレームに
金属製屋根板(1) が隣り合うもの同志、相互に一部重ね
合わせ状態に被せられて、その屋根板の重合わせ部分が
ボルト・ナットによりタイトフレームに固定されてい
る。
【0033】上記金属板葺き屋根を補修または改修する
にあたり、屋根板(1) 表面の凹凸を覆うために、この実
施例では、断熱材(4) が使用され、金属製屋根板(1) の
山部(2) 上に、平面よりみて略方形の所要数の断熱材
(4) が渡されるように敷き並べられる。このように、下
地板材として断熱材(4) を使用すれば、改修後の屋根に
防水性と共に断熱性が付与される。
【0034】上記断熱材(4) を敷き並べる前に、桁材(1
0)上に敷設されている金属製屋根板(1) の山部(2) の所
要箇所には、山部(2) の頂壁(2a)上面より上方に突出し
かつ防水シート接合用上壁部(6a)と左右両側壁部(6b)(6
b)とを有する横断面略逆U形の塩ビ鋼板製の断熱材押え
部材(6) が取り付けられ、屋根板(1) の山部頂壁(2a)上
面と各押え部材(6) の上壁部(6a)下面との間に断熱材側
縁部差込み用空間部(7) が形成される。
【0035】またこの実施例では、各断熱材(4) は、そ
の四隅において押え部材(6) により押え止められる。
【0036】すなわち、各断熱材(4) の四隅のそれぞれ
棟側および軒側の側縁部(4a)(4a)に、横断面略逆U形押
え部材(6) の板状側壁部(6b)(6b)を嵌め入れるための垂
直状の切込み部(8)(8)が設けられており、金属製屋根板
(1) の山部(2) 上に断熱材(4) を渡して敷き並べなが
ら、各断熱材(4) の側縁部(4a)(4a)の垂直状切込み部
(8)(8)に、対応する押え部材(6) の板状側壁部(6b)(6b)
が嵌め入れられると同時に、断熱材(4) の垂直状切込み
部(8) からそれぞれのコーナー寄りの側縁部分が、押え
部材(6) の上壁部(6a)下面と屋根板(1) の山部頂壁(2a)
上面との間に形成された空間部(7) 内に差し込まれる。
従って、各断熱材(4) の棟側と軒側の側縁部(4a)(4a)
は、コーナー部分の2箇所で押え止められている。
【0037】なお、図3に示すように、金属製屋根板
(1) 上に敷き並べられた断熱材(4) のうち、棟側および
軒側に隣り合う断熱材(4)(4)、並びに左右両妻側に隣り
合う断熱材(4)(4)同志の合計4つの側縁部(4a)が、1つ
の横断面略逆U形の断熱材押え部材(6) の内側に、それ
ぞれの側縁部(4a)が半分の長さずつ一緒に差し込まれて
おり、押え部材(6) の内側において、棟側および軒側並
びに左右両妻側にそれぞれ隣り合う断熱材(4) の合計4
つの側縁部(4a)が互いに突き合わせられている。
【0038】また、図示は省略したが、屋根の最も棟側
に配置された断熱材(4) は、それの軒側の側縁部(4a)の
みが、押え部材(6) により押え止められる。これに対
し、屋根の最もび軒側に配置された断熱材(4) は、それ
の棟側の側縁部(4a)のみが、押え部材(6) により押え止
められるものである。
【0039】そして、屋根の棟側および軒側の両外側に
配置された断熱材(4) のそれぞれ反対側の側縁部(4a)
は、それぞれ横断面略L形もしくは横断面略コ形の塩ビ
鋼板等よりなる被覆部材を用いて、通常の手段により屋
根材と一体にかつ水密に結合され、また、屋根の左右両
妻側に配置された断熱材(4) の左右両外側の側縁部は、
それぞれ例えば塩ビ鋼板等よりなる横断面略倒L形のけ
らば包み板と称される被覆部材を用いて、通常の手段に
より屋根材と一体にかつ水密に結合される。
【0040】こうして、金属製屋根板(1) の山部(2) 上
に渡されて敷き並べられたすべての断熱材(4) および山
部(2) の所定箇所に取り付けられた断熱材押え部材(6)
の表面に、防水シート(5) が被せられ、かつ断熱材押え
部材(6) の上壁部(6a)に対応する防水シート(5) 部分の
裏面が、押え部材(6) の上壁部(6a)上面に、例えば溶剤
型接着剤を介して接合されることにより、防水シート
(5) が張設されている。なお、防水シート(5) の外周縁
部は、屋根の棟側と軒側、並びに左右両妻側の外周縁部
においてそれぞれ断熱材(4) の側縁部(4a)を被覆する被
覆部材(図示略)の上壁部上面に、接合されるものであ
る。
【0041】なお、図示は省略したが、断熱材(4) と防
水シート(5) との間に、養生シート(図示略)が介在さ
れる場合がある。ここで、養生シートとしては、例えば
ポリエチレン樹脂の発泡シートに、ポリエチレン樹脂フ
ィルムと、ポリエチレン樹脂製織布からなる補強層とが
貼り付けられた複合シートを使用する。
【0042】断熱材(4) と防水シート(5) との間に、こ
のような養生シートが介在される場合は、まず、金属製
屋根板(1) の山部(2) 上に渡された断熱材(4) を固定す
る押え部材(6) の上壁部(6a)上面に対応する養生シート
部分を切欠き、ついでこの養生シートの切欠き部におい
て押え部材(6) の上壁部(6a)上面と、防水シート(5)の
対応箇所の裏面とが接着剤により接合もしくは熱風融着
されることにより、防水シート(5) が張設されるもので
ある。
【0043】この発明による上記シート防水装置によれ
ば、補修または改修が必要となった金属板葺き屋根につ
いて、金属製屋根板(1) の山部(2) の所要箇所に下地板
材押え部材(6) が予め取り付けられ、一方、棟側および
軒側に隣り合う断熱材(4)(4)の四隅のそれぞれ棟側およ
び軒側の側縁部(4a)(4a)に、横断面略逆U形押え部材
(6) の板状側壁部(6b)(6b)を嵌め入れるための垂直状の
切込み部(8)(8)が設けられている。
【0044】従って、改修作業のさいには、金属製屋根
板(1) の山部(2) 上に断熱材(4) を渡して敷き並べなが
ら、同時に各断熱材(4) の側縁部(4a)の切込み部(8)(8)
に、対応する押え部材(6) の板状側壁部(6b)(6b)を、そ
の長さの略半分ずつ嵌め入れていくことにより、各断熱
材(4) を金属製屋根板(1) に速やかに固定することがで
きる。このため非常に作業性が良く、簡単であるととも
に、各断熱材(4) の固定を確実に行なうことができる。
【0045】そして、すべての断熱材(4) および断熱材
押え部材(6) の表面に被せられた防水シート(5) の所要
箇所が、押え部材(6) の上壁部(6a)上面に例えば溶剤型
接着剤を介して接合されて、防水シート(5) が張設され
ているので、従来のような接合片を用いる必要がなく、
シート防水施工による金属板葺き屋根の改修作業が非常
に簡単で、改修コストが安くつくものである。また改修
作業には、断熱材(4)と防水シート(5) 、並びに塩ビ鋼
板等よりなる下地板材押え部材(6) を用いて行なうた
め、軽量化を果たし得る。
【0046】図4と図5は、この発明の第2実施例を示
すものである。ここで、上記第1実施例の場合と異なる
点は、断熱材(4) が、その側縁部(4a)の長さの中間の1
箇所または2箇所で押え部材(6) により押え止められて
いる点にある。
【0047】すなわち、図4の左側の縦の列に示す断熱
材(4) は、金属製屋根板(1) 上に敷き並べられた断熱材
(4) のうち、棟側および軒側に隣り合う断熱材(4)(4)の
側縁部(4a)(4a)同志は、該側縁部(4a)(4a)の長さの中間
の2箇所においてそれぞれ押え部材(6) により押え止め
られている。
【0048】従って、各断熱材(4) の側縁部(4a)の中間
の対応する2箇所に、図5に示す横断面略逆U形押え部
材(6) の左右両側の側壁部(6b)(6b)をそれぞれ嵌め入れ
るための2つの切込み部(8)(8)が、各箇所において垂直
状にかつ互いに対向して設けられている。
【0049】そして、金属製屋根板(1) の山部(2) 上に
断熱材(4) を渡して敷き並べながら、各断熱材(4) の側
縁部(4a)の長さの中間の2つの垂直状切込み部(8)(8)
に、対応する押え部材(6) の板状側壁部(6b)(6b)が嵌め
入れられると同時に、断熱材(4) の2つの垂直状切込み
部(8)(8)同志の間の側縁部(4a)分が、押え部材(6) の上
壁部(6a)下面と屋根板(1) の山部頂壁(2a)上面との間の
空間部(7) 内に差し込まれ、各断熱材(4) の側縁部(4a)
は、その長さの中間の2箇所で押え止められている。
【0050】なお、棟側および軒側に隣り合う2つの断
熱材(4)(4)の側縁部(4a)(4a)同志が、1つの横断面略逆
U形の断熱材押え部材(6) の内側に、それぞれの側縁部
(4a)(4a)が半分ずつ一緒に差し込まれていて、押え部材
(6) の内側において、隣り合う断熱材(4)(4)の側縁部(4
a)(4a)同志が互いに突き合わせられている。
【0051】また、図4の中央部の縦の列に示す断熱材
(4) は、例えば棟側の側縁部(4a)においてその長さの中
央の1箇所、および軒側の側縁部(4a)においてその長さ
の中間の左右2箇所の合計3箇所で、あるいはまた逆
に、棟側の側縁部(4a)においてその長さの中間の左右2
箇所、および軒側の側縁部(4a)においてその長さの中央
の1箇所の合計3箇所で、それぞれ押え部材(6) により
押え止められている。
【0052】さらに、図4の右側の縦の列に示す断熱材
(4) は、例えば棟側および軒側の側縁部(4a)においてそ
れぞれ長さの中央の1箇所の合計2箇所で、押え部材
(6) により押え止められている。
【0053】この第2実施例のその他の点は上記第1実
施例の場合と同様であるので、図面において同一のもの
には同一の符号を付した。
【0054】
【発明の効果】この発明は、上述のように、並列状の山
部および平坦状谷部を有する多数の金属製屋根板が相互
に一部重合わせ状態に敷設されている金属板葺き屋根に
おいて、金属製屋根板の山部上に、平面よりみて略方形
の所要数の断熱材または耐火性板材等よりなる下地板材
が渡されて敷き並べられ、金属製屋根板の山部の所要箇
所に、山部の頂壁より上方に突出しかつ防水シート接合
用上壁部を有する下地板材押え部材が取り付けられ、各
下地板材の少なくとも一側縁部の所定箇所に切込み部が
設けられ、該切込み部において下地板材の側縁部が、金
属製屋根板上の対応する下地板材押え部材に嵌め合わせ
られて、各下地板材が金属製屋根板上に固定され、すべ
ての下地板材の上面に被せられた防水シートの所要箇所
が押え部材の上壁部上面に接合されて、防水シートが張
設されているものである。
【0055】従って、この発明のシート防水装置によれ
ば、改修作業のさいには、金属製屋根板の山部上に下地
板材を渡して敷き並べながら、同時に各下地板材の側縁
部の切込み部に、対応する押え部材を嵌め合わせていく
ことにより、各下地板材を金属製屋根板に速やかに固定
することができる。このため非常に作業性が良く、簡単
であるとともに、各下地板材の固定を確実に実施するこ
とができる。
【0056】そして、すべての下地板材の上面に被せら
れた防水シートの所要箇所を、押え部材の上壁部上面に
接合して、防水シートを張設することができるので、従
来のような接合片を用いる必要がなく、シート防水施工
による改修作業が非常に簡単で、改修コストが安くつく
ものである。また、金属板葺き屋根の改修を、断熱材ま
たは耐火性板材等よりなる下地板材と防水シート、並び
に塩ビ鋼板等よりなる下地板材押え部材を用いて行なう
ため、軽量化を果たし得、ひいては屋根自体の重量があ
まり増大することなく、柱等の構造材に大きな負荷がか
ゝらないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す一部切欠き斜視図
である。
【図2】同実施例の概略の部分平面図である。
【図3】図2の要部拡大平面図である。
【図4】この発明の第2実施例の概略の部分平面図であ
る。
【図5】図4の要部拡大平面図である。
【符号の説明】
1 金属製屋根板 2 山部 2a 頂壁 3 平坦状谷部 4 断熱材(下地板材) 4a 側縁部 5 防水シート 6 断熱材押え部材(下地板材押え部材) 6a 防水シート接合用上壁部 7 断熱材側縁部差込み用空間部(下地板材側
縁部差込み用空間部) 8 切込み部 9 ブラインド・リベット 10 桁材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並列状の山部(2) および平坦状谷部(3)
    を有する多数の金属製屋根板(1) が相互に一部重合わせ
    状態に敷設されている金属板葺き屋根において、金属製
    屋根板(1) の山部(2) 上に、平面よりみて略方形の所要
    数の断熱材または耐火性板材等よりなる下地板材(4) が
    渡されて敷き並べられ、金属製屋根板(1) の山部(2) の
    所要箇所に、山部(2) の頂壁(2a)より上方に突出しかつ
    防水シート接合用上壁部(6a)を有する下地板材押え部材
    (6) が取り付けられ、各下地板材(4) の少なくとも一側
    縁部(4a)の所定箇所に切込み部(8) が設けられ、該切込
    み部(8) において下地板材(4) の側縁部(4a)が、金属製
    屋根板(1) 上の対応する下地板材押え部材(6) に嵌め合
    わせられて、各下地板材(4) が金属製屋根板(1)上に固
    定され、すべての下地板材(4) の上面に被せられた防水
    シート(5) の所要箇所が押え部材(6) の上壁部(6a)上面
    に接合されて、防水シート(5) が張設されている、金属
    板葺き屋根のシート防水装置。
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