JP2796145B2 - 樹脂組成物 - Google Patents
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Description
下における耐溶剤性、耐低温衝撃性、成形加工性に優
れ、さらに色調が改善された電気・電子分野、自動車分
野などの各種成形材料の素材として利用できる樹脂組成
物に関するものである。
的特性、耐熱性に優れ、吸水性が低くかつ寸法安定性に
優れるものの、溶融成形物が赤渇色を示し色調が悪く、
また形成加工性や耐衝撃性に劣る欠点を有するため、ポ
リスチレン、ハイインパクトポリスチレンとブレンドす
ることにより成形加工性や耐衝撃性の問題点を改良し、
例えば工業部品、電気・電子部品、事務機器ハウジン
グ、自動車部品、精密部品などに広く利用されている。
しかしながら、このポリフェニレンエーレルとハイイン
パクトポリスチレンからなる古典的なポリフェニレンエ
ーテル樹脂組成物(米国特許第3383435号明細書に開示
されている)は、耐衝撃性が改善されるものの、耐溶剤
性に劣る欠点を有している。
公昭42−7069号公報には、ポリフェニレンエーテルをポ
リオレフィンとブレンドすることにより耐溶剤性、耐衝
撃性を改良する提案がなされ、米国特許第3994856号明
細書には、ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレ
ンエーテルおよびスチレン系樹脂を水添ブロック共重合
体とブレンドすることによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良
に関する記載があり、米国特許第4145377号明細書に
は、ポリフェニレンエーテルまたはポリフェニレンエー
テルおよびスチレン系樹脂をポリオレフィン/水添ブロ
ック共重合体=20〜80重量部/80〜20重量部からなる予
備混合物および水添ブロック共重合体とブレンドするこ
とによる耐衝撃性、耐溶剤性の改良に関する記載があ
り、さらに米国特許第4166055号明細書および米国特許
第4239673号明細書には、ポリフェニレンエーテルを水
添ブロック共重合体およびポリオレフィンとブレンドす
ることによる耐衝撃性の改良が記載されている。そして
米国特許第4383082号明細書およびヨーロッパ公開特許
第115712号明細書ではポリフェニレンエーテルをポリオ
レフィンおよび水添ブロック共重合体とブレンドするこ
とにより耐衝撃性を改良するという記載がなされてい
る。
公報および特開平1−98647号公報には、ポリオレンフ
ィン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂からなる樹脂組
成物の改質に特定の水添ブロック共重合体を配合し、耐
薬品性、加工性に優れた樹脂組成物が提案されている。
63−245453号公報および特開昭64−40556号公報で特定
のブロック共重合体をコンパティビライザーとしたポリ
フェニレンエーテルとポリオレフィンからなる耐薬品
性、加工性に優れた樹脂組成物が提案した。
ル系樹脂組成物の溶融成形時の色調を改善する為に特開
昭59−98160号公報、特開昭59−98161号公報および特開
昭60−99161号公報で各種リン化合物を用いた色調に優
れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を提案した。
おいてポリフェニレンエーテルヘスチレン系化合物をグ
ラフトせしめたグラフト共重合体と9,10−ジヒドロ−9
−オキサ−10フオスファフェナントレンから成る難燃性
グラフト共重合体組成物を提案している。
オレフィンをブレンドした樹脂組成物に関する先行技術
は古典的なポリフェニレンエーテル樹脂組成物(ポリフ
ェニレンエーテルとスチレン系樹脂とから構成される組
成物)と比べ、耐溶剤性、耐衝撃性を改良する効果は認
められるものの、その性能は不十分であり、時に、実質
的にポリフェニレンエーテルが50重量%以上かつポリオ
レフィンが20重量%以下で構成される樹脂組成物をこれ
らの先行技術で作成した場合、層剥離現象が著しく起っ
たり、また得られる樹脂組成物の剛性と耐熱性のバラン
スが不十分であるのが現状であり、同様に、得られる組
成物の色調も先行技術では不十分であり各種工業素材と
して年々高度化しているプラスチックの要求性能に対応
できていない問題点を残している。
ったポリフェニレンエーテルとポリオレフィンの相溶性
(層剥離現象)を改良し、高度な水準の耐溶剤性を有す
るポリフェニレンエーテル系アロイを提供し、さらには
これらの性能のほかに色調が改良されたポリフェニレン
エーテル系アロイを提供することにある。
ーテルそのものが有する基本特性を可能な限り損わず
に、欠点である耐溶剤性を改良すべく本出願人が既に提
案した特公昭59−27775号公報、特開昭59−98160号公
報、特開昭59−98161号公報、特開昭60−99161、63−21
8748号公報、63−245453号公報、特開昭64−40556号公
報をベースにさらに鋭意検討を重ねた結果、ポリフェニ
レンエーテルとポリオレフィンからなる樹脂組成物の改
質に特定のブロック共重合体をコンパティビライザーと
して供することにより、相溶性(層剥離現象)、剛性と
耐熱性のバランスを保持し、耐低温衝撃性、応力下にお
ける耐溶剤性に優れた樹脂組成物となることを見いだ
し、さらにはこれらの成分の他に特定の構造を有するリ
ン系化合物を供することによりこれらの性能のほかにさ
らに色調が改良された樹脂組成物となることを見いだし
本発明に到達した。
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族化合物を30〜55重量%含有するブロック共重
合体 (d)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族族化合物を65重量%を超え85重量%まで含有
するブロック共重合体 を有する組成物において、(c)成分+(d)成分=3
〜35重量%、かつ、(d)成分/(c)成分=1〜5
(重量比)であることを特徴とする樹脂組成物を提供
し、さらに 2.(a)ポリフェニレンエーテル 50〜94重量% (b)ポリオレフィン 3〜15重量% (c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族族化合物を30〜55重量%含有するブロック共
重合体 (d)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族化合物を65重量%を超え85重量%まで含有す
るブロック共重合体および (e)9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フオスファフ
ェナントレンを上記(a)〜(d)成分の合計100重量
部に対して0.2〜5重量部 から成る組成物において、(c)成分+(d)成分=3
〜35重量%、かつ、(d)成分/(c)成分=1〜5
(重量比)であることを特徴とする樹脂組成物を提供す
るものである。
テル(以下、単にPPEを略記する)は、結合単位: (ここで、R1,R2,R3,およびR4はそれぞれ、水素、ハロ
ゲン、炭化水素、または置換炭化水素基からなる群から
選択されるものであり、互に同一でも異なっていてもよ
い)からなり、還元粘度(0.5g/dl、クロロホルム溶
液、30℃測定)が、0.15〜0.70の範囲、より好ましくは
0.2〜0.66の範囲にあるホモ重合体および/または共重
合体である。このPPEの具体的な例としては、ポリ(2,6
−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチ
ルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重
合体等が好ましく、中でも、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)が好ましい。
あれば特に限定されるものではなく、例えば、米国特許
第3306874号明細書記載のHayによる第一銅塩とアミンの
コンプレックスを触媒として用い、例えば2,6−キシレ
ノールを酸化重合することにより容易に製造でき、その
ほかにも米国特許第3306875号明細書、米国特許第32573
57号明細書、米国特許第3257358号明細書、および特公
昭52−17880号公報、特公昭50−51197号公報等に記載さ
れた方法で容易に製造できる。
したPPEのほかに、該PPEとα,β−不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体とをラジカル発生剤の存在下、非存在下
で溶融状態、溶解状態、スラリー状態で80〜350℃の温
度下で反応させることによって得られる変性(0.01〜10
重量%がグラフトまたは付加)PPEであってもよく、さ
らに上記したPPEと該変性PPEの任意の割合の混合物であ
ってもかまわない。
9−オキサ−10−フォスファフェナントレンをPPE100重
量部に対し0.2〜5重量部添加し溶融混練処理したリン
化合物処理PPEも供することができる。
ンは、例えば、高密度ポリエチレン、超高分子量高密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、密度0.90未満の超低密度ポリエチレン、アイソ
タクチックポリプロピレンや、エチレン、もプロピレ
ン、他のα−オレフィン、不飽和カルボン酸またはその
誘導体の中から選ばれる2種以上の化合物の共重合体、
例えばエチレン/ブテン−1共重合体エラストマー、エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体、メチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、プロピレン/エチレ
ン(ランダム、ブロック)共重合体樹脂、プロピレン/1
−ヘキセン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペン
テン共重合体、およびポリ(4−メチル−1−ペンテ
ン)、ポリプテン−1等を挙げることができ、これらは
1種のみならず2種以上を併用することができる。
合体は、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック
共重合体であり、例えばA−B、A−B−A、B−A−
B−A、(A−B−)4−Si、A−B−A−B−A等の
構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体である。この(c)成分のブロック共重
合体は、ビニル芳香族化合物を30〜55重量%、好ましく
は35〜50重量%含み、またブロック構造について言及す
ると、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
Aが、ビニル芳香族化合物のホモ重合体ブロックまた、
ビニル芳香族化合物を50重量%を超え好ましくは70重量
%以上含有するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物
との共重合体ブロック構造を有しており、そしてさら
に、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックが、
共役ジエン化合物のホモ重合体ブロックまたは、共役ジ
エン化合物を50重量%を超え好ましくは70重量%以上含
有する共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重
合体ブロックの構造を有するものである。また、これら
のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは、そ
れぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中の共役ジエン
化合物またはビニル芳香族化合物の分布がランダム、テ
ーパード(分子鎖中沿ってモノマー成分が増加または減
少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組
合せで成っていてもよく、該ビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックおよび該共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックがそれぞれ2個以上ある場合は、
各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であってもよ
く、異なる構造であってもよい。
としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のうちから1
種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好まし
い。また、共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が
選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの
組合せが好ましい。そして、共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロツクは、そのブロックにおけるミクロ構
造を任意に選ぶことができ、例えば、ブタジエンを主体
とする重合体ブロックにおいては、1,2−ビニル結合が
5〜60%、好ましくは8〜30%である。
のブロック共重合体の数平均分子量は5,000〜1,000,00
0、好ましくは10,000〜800,000、さらに好ましくは30,0
00〜500,000の範囲であり、分子量分布〔重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)〕は10
以下である。さらに、この(c)成分のブロック共重合
体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれ
らの任意の組合せのいずれであってもよい。
造を有するものであればどのような製造方法で得られる
ものであってもかまわない。公知の製造方法の例とし
て、特開昭47−11486号公報、特開昭49−66743号公報、
特開昭50−75651号公報、特開昭54−126255号公報、特
開昭56−10542号公報、特開昭56−62847号公報、特開昭
56−100840号公報等が挙げられる。
合体は、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBとから成るブロック
共重合体であり、例えばA−B、A−B−A、B−A−
B−A、(A−B−)4−Si、A−B−A−B−A等の
構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体である。この(d)成分のブロック共重
合体は、ビニル芳香族化合物を65重量%を超え85重量
%、好ましくは70〜80重量%含み、またブロック構造に
ついて言及すると、ビニル芳香族化合物を主体とする重
合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物のホモ重合体ブ
ロックまたは、ビニル芳香族化合物を50重量%を超え好
ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族化合物と共
役ジエン化合物との共重合体ブロックの構造を有してお
り、そしてさらに、共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロックが、共役ジエン化合物のホモ重合体ブロック
または、共役ジエン化合物を50重量%を超え好ましくは
70重量%以上含有する共役ジエン化合物とビニル芳香族
化合物との共重合体ブロックの構造を有するものであ
る。また、これらのビニル芳香族化合物を主体とする重
合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおける分子
鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族化合物の分
布がランダム、テーパード(分子鎖中沿ってモノマー成
分が増加または減少するもの)、一部ブロック状または
これらの任意の組合せで成っていてもよく、該ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックおよび該共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックがそれぞれ2個
以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれが同一構
造であってもよく、異なる構造であってもよい。
としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のうちから1
種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好まし
い。また、共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が
選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの
組合せが好ましい。そして、共役ジエン化合物を主体と
する重合体ブロツクは、そのブロックにおけるミクロ構
造を任意に選ぶことができ、例えば、ブタジエンを主体
とする重合体ブロックにおいては、1,2−ビニル結合が
5〜60%、好ましくは8〜30%である。
のブロック共重合体の数平均分子量は5,000〜1,000,00
0、好ましくは10,000〜800,000、さらに好ましくは30,0
00〜500,000の範囲であり、分子量分布〔重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)〕は10
以下である。さらに、この(d)成分のブロック共重合
体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれ
らの任意の組合せのいずれであってもよい。
造を有するものであればどのような製造方法で得られる
ものであってもかまわない。公知の製造方法の例とし
て、特開昭47−11486号公報、特開昭49−66743号公報、
特開昭50−75651号公報、特開昭54−126255号公報、特
開昭56−10542号公報、特開昭56−62847号公報、特開昭
56−100840号公報等が挙げられる。
ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナントレン
は下記の構造を示すリン系化合物であり、得られる本発
明の樹脂組成物の色調を改善するための必須成分であ
る。
組成物であり、各樹脂成分の配合量は、 (a)成分 50〜94重量% (b)成分 3〜15重量% (c)成分+(d)成分 3〜35重量%かつ (d)/(c)成分比 1〜5(重量比) の中から選ぶことができる。
耐薬品性能を充分に満足するものの、得られる樹脂組成
物が層剥離現象を引起こしたり、さらに剛性(曲げ弾性
率:ASTM D790に準拠)と耐熱性(熱変形温度:ASTM D64
8,18.6Kgの荷重に準拠)のバランスが極度に悪化し、好
ましくない。また3重量%未満では、耐薬品性の改良が
顕著でなく好ましくない。
係は、(d)/(c)成分比が1未満の場合は、得られ
る樹脂組成物が層剥離現象を引起こしたり、さらに剛性
と耐熱性のバランスが極度に悪化し、好ましくない。ま
た(d)/(c)成分比が5を超える場合は、得られる
樹脂組成物が層剥離現象を引起こし好ましくない。
超える場合は、得られる樹脂組成物の層剥離現象は解消
されるものの、剛性と耐熱性のバランスが極度に悪化し
好ましくなく、また3重量%未満の場合は、得られる樹
脂組成物が層剥離現象を引起こしたり、耐薬品性の改良
が顕著でなく好ましくない。
(e)成分として(a)〜(d)成分の合計100重量部
に対して、リン化合物の9,10−ジヒドロ−9−オキサ−
10−フォスファフェナントレンを0.2〜5重量部を配合
することができる。かかるリン化合物が0.2重量部未満
の場合は、得られる樹脂組成物の色調の改良が顕著でな
く、また5重量部を超えてもさらに色調の改良効果は望
めない。
(a)〜(e)成分を含んだ組成物であるが、得られる
組成物の性質(剛性と耐熱性のバランス、耐溶剤性、耐
衝撃性)を損わない程度に、各種可塑剤、耐熱安定剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、帯電防止剤、
離形剤、および芳香族ハロゲン化合物、芳香族リン酸エ
ステル、赤りん、三酸化アンチモン等の難燃剤や、ガラ
ス繊維、炭素繊維等の繊維状補強材や、ガラスビース、
炭酸カルシウム、タルク等の充填剤を添加し、素材とし
て目的とする数々の機能を付与することができる。
できる。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ニ
ーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキ
サー等による加熱溶融混練方法が挙げられるが、中でも
二軸押出機を用いた溶融混練方法が最も好ましい。この
際の溶融混練温度は特に限定されるものではないが、通
常150〜350℃の中から任意に選ぶことができる。
より公知の種々の方法、例えば、射出成形、押出成形
(シート、フイルム)、中空成形(ブロー)により各種
部品の成形体として成形できる。これら各種部品として
例えば自動車部品が挙げられ、具体的には、バンパー、
フェンダー、ドアーパネル、各種モール、エンブレム、
エンジンフード、ホイールキャップ、ルーフ、スポイラ
ー、各種エアロパーツ等の外装部品や、インストゥルメ
ントパネル、コンソールボックス、トリム等の内装部品
等に適している。さらに電気・電子機器の内外装部品と
しても好適に使用でき、具体的には各種コンピューター
およびその周辺機器、その他のOA機器、テレビ、ビデ
オ、各種ディスクプレーヤー等のキャビネット、冷蔵庫
等の部品用途として適している。
リオレフィンのコンパティビライザーとして特定のブロ
ック共重合体を用いている為、相溶性(層剥離)が改良
され、剛性(曲げ弾性率)と耐熱性のバランス性能に優
れ、さらに耐溶剤性に優れた樹脂組成物を提供する。
定のリン化合物を用いている為、色調が優れた樹脂組成
物を提供する。
れらの実施例により限定されるものではない。
ル、撹拌羽根を有するステンレス製反応器内部を窒素で
充分置換した後、臭化第2銅53.6g、ジ−n−ブチルア
ミン1110g、さらにトルエン20リットル、n−ブタノー
ル16リットル、メタノール4リットルの混合溶媒に2,6
−キシレノール8.75Kgを溶解して反応器に仕込んだ。撹
拌しながら反応器内部に酸素を吹込み続け、180分間重
合をおこなった。なお、内温は30℃に維持するため、重
合中冷却コイルに水を循環させた。重合終了後、析出し
たポリマーを濾別し、メタノール/塩酸混合液を添加
し、ポリマー中の残存触媒を分解し、さらにメタノール
を用いて充分洗浄した後乾燥し、淡黄白色粉末状のPPE
(還元粘度0.59)を得た。このポリマーをPPEとす
る。さらに、用いた触媒量を変えたほかはPPEを得た
方法と同じ方法で、還元粘度0.33のPPEを得た。
ートクレーブにシクロヘキサン33.1リットル、スチレン
1.16Kgを仕込み、撹拌しながら70℃に昇温し、sec.−ブ
チルリチウム2.8gを添加し60分重合した。その後ブタジ
エン2.31Kgをオートクレーブに供給し90分間重合した。
所定時間ブタジエンを重合した後さらにスチレン1.16Kg
をオートクレーブに供給し60分間重合を続け、全体とし
てポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンの構造
を有するブロック共重合体を得た。ここで得たブロック
共重合体(TRとする)を分析したところ、結合スチレ
ン量50重量%、ポリスチレンブロックセグメントの数平
均分子量26,700、ポリマー全体の分子量分布1.04、ポリ
ブタジエンブロックセグメントの1,2結合量が10%であ
った。
法を2回にしたほかはTRと同様な重合方法を実施し、
ポリスチレン−ポリブタジエンの構造を有し、結合スチ
レン量40重量%、ポリスチレンブロックセグメントの数
平均分子量20,500、ポリマー全体の分子量分布1.03、ポ
リブタジエンブロックセグメントの1,2結合量が10%の
ブロック共重合体(TR)を得た。
様な重合方法を実施し、ポリスチレン−ポリブタジエン
−ポリスチレン−ポリブタジエンの構造を有し、結合ス
チレン量34重量%、ポリスチレンブロックセグメントの
数平均分子量21,400、ポリマー全体の分子量分布1.13、
ポリブタジエンブロックセグメントの1,2結合量が11%
のブロック共重合体(TR)を得た。
様な重合方法を実施し、ポリスチレン−ポリブタジエン
−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン量70重量
%、ポリスチレンブロックセグメントの数平均分子量3
6,800、ポリマー全体の分子量分布1.07、ポリブタジエ
ンブロックセグメントの1,2結合量が12%のブロック共
重合体(TR)を得た。
様な重合方法を実施し、ポリスチレン−ポリブタジエン
−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン量78重量
%、ポリスチレンブロックセグメントの数平均分子量3
9,300、ポリマー全体の分子量分布1.06、ポリブタジエ
ンブロックセグメントの1,2結合量が10%のブロック共
重合体(TR)を得た。
と同様な重合方法を実施し、ポリスチレン−ポリブタジ
エン−ポリスチレンの構造を有し、結合スチレン量60重
量%、ポリスチレンブロックセグメントの数平均分子量
24,500、ポリマー全体の分子量分布1.09、ポリブタジエ
ンブロックセグメントの1,2結合量が11%のブロック共
重合体(TR)を得た。
ァフェナントレンの調整> HCA(三光化学(株)製) 実施例1〜12および比較例1〜5 ポリフェニレエーテル(PPE,PPE)、ポリオレフ
ィン(PO−,PO−)、ブロック共重合体(TR〜
)、および9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォス
ファフェナントレン(HCA)を表1に示した組成で配合
し、230℃〜300℃に設定した58mmφ二軸押出機で溶融混
練し、ペレットとして得た。このペレットを用いて260
℃〜295℃に設定したスクリューインライン型射出成形
機に供給し、金型温度100℃の条件でテストピースを成
形した。このテストピースを用いてアイゾット衝撃強度
(ASTM D−256;23℃および−30℃)、熱変形温度(ASTM
D648)および曲げ弾性率(ASTM D790)を測定した。
ピースを用いてベンゲルの1/4楕円法(SPEジャーナル,6
67,1962)に準じた測定法で、天ぷら油をテストピース
に塗布し80℃の条件でクラック発生の臨界歪率(%)を
測定した。
層剥離現象が無く、かつ耐熱性と剛性のバランスに優
れ、さらに耐溶剤性にも優れることが明らかになった。
ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナントレン
(HCA)を0.5重量部(実施例13)、1重量部(実施例1
4)、2重量部(実施例15)、3.5重量部(実施例16)、
5重量部(実施例17)を配合し、実施例9と同じ条件で
溶融混練および射出成形しテストピースを得た。実施例
9のテストピース、ここで得たテストピースの色調変化
を物体色測定用測色色差計にてイエローインデックス
(YI)の値として測定したところ、それぞれ41(実施例
9)、27(実施例13)、18(実施例14)、15(実施例1
5)、14(実施例16)、14(実施例17)であった。
に改良できることが明らかになった。
Claims (2)
- 【請求項1】(a)ポリフェニレンエーテル 50〜94重量% (b)ポリオレフィン 3〜15重量% (c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族化合物を30〜55重量%含有するブロック共重
合体 (d)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族化合物を65重量%を超え85重量%まで含有す
るブロック共重合体 を有する組成物において、(c)成分+(d)成分=3
〜35重量%、かつ、(d)成分/(c)成分=1〜5
(重量比)であることを特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項2】(a)ポリフェニレンエーテル 50〜94重量% (b)ポリオレフィン 3〜15重量% (c)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族化合物を30〜55重量%含有するブロック共重
合体 (d)少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロツクAと少なくとも1個の共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBとから成り、かつ該ビ
ニル芳香族化合物を65重量%を超え85重量%まで含有す
るブロック共重合体および (e)9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フオスファフ
ェナントレンを上記(a)〜(d)成分の合計100重量
部に対して0.2〜5重量部 から成る組成物において、(c)成分+(d)成分=3
〜35重量%、かつ、(d)成分/(c)成分=1〜5
(重量比)であることを特徴とする樹脂組成物。
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