JP2791001B2 - グリコシル−蛋白誘導体 - Google Patents

グリコシル−蛋白誘導体

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JP2791001B2
JP2791001B2 JP8231212A JP23121296A JP2791001B2 JP 2791001 B2 JP2791001 B2 JP 2791001B2 JP 8231212 A JP8231212 A JP 8231212A JP 23121296 A JP23121296 A JP 23121296A JP 2791001 B2 JP2791001 B2 JP 2791001B2
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博行 岩沢
邦彦 入江
剛兆 吉川
哲 奥野
隆 加藤
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬物を標的組織特
に骨髄又は脳に選択的に運搬させるための担体として有
用なグリコシル−蛋白誘導体及びその中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】骨髄組織は、赤血球、リンパ球、単球、
顆粒球を作り出す組織であり、体内の造血、免疫を担う
最も重要な組織である。ガン患者における放射線治療及
び抗癌剤投与によって、骨髄機能低下が起こることは、
現在避けることのできない副作用であり、骨髄抑制が起
った結果、白血球や血小板の大幅な減少、特に顆粒球の
減少に伴った重症感染症は大きな問題となっている。
【0003】また、脳組織へ薬剤が輸送されるためには
血液脳関門を通過しなければならないため、脳内への薬
剤の移行を妨げている。このため、脳内への薬剤の運搬
手段の開発が要望されている。
【0004】一方、近年の免疫学の発展に伴い、多くの
生理活性蛋白が単離精製され、その薬理作用についても
明らかにされてきている。更に遺伝子工学技術の発展に
伴い、多くのサイトカイン類、例えば赤血球の造血ホル
モンであるエリスロポエチン、白血球の造血因子である
数種類のコロニー刺激因子(CSF)、更にα−、β
−、γ−インターフェロン、インターロイキン2等が、
大量生産できるようになり、医薬品への応用が試みられ
てきている。
【0005】しかしながら、多くのサイトカイン類は、
生体内に投与した後、すばやく代謝されてしまうため、
目的とする組織での薬効発現が十分に達成できない問題
点がある。
【0006】この問題点を解決するために、生理活性物
質や合成医薬品を標的部位に運搬する担体として、抗
体、糖蛋白、リポ蛋白、レクチン、ホルモン、リポソー
ム、デオキシリボ核酸、多糖類、合成ポリマー、ポリア
ミノ酸等、天然由来高分子、分子集合体及び合成ポリマ
ーに至る広い範囲の物質が提案されている。
【0007】例えば、Proc. Nath. Acad. Sci. USA 84,
1487-1491 (1987) には数種のサイトカイン類をポリエ
チレングリコール等の合成ポリマーで修飾し、サイトカ
イン類自身の活性を失うことなく生体内での半減期を延
長させる研究が報告されている。
【0008】また、特開昭63−152393号公報に
は、糖鎖を有するポリエチレングリコール誘導体がサイ
トカイン類の修飾に用いることができ、この修飾蛋白は
生体内におけるクリアランスを遅延させ、あるいは特定
の細胞・組織への送達を向上させるために使用すること
が示唆されている。しかしながら、骨髄又は脳指向性に
関する報告は存在しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、骨髄又は脳
細胞表面の糖認識性を利用し、薬物(サイトカイン類及
び低分子の医薬品等)を標的組織である骨髄又は脳組織
により多く送達することを可能とし、並びに薬物の生体
内半減期を遅延させることを可能とする薬物運搬担体の
発明であり、目的とする薬物を標的とする組織に送達す
るシステム(Targeting Drug Delivery System)の開発
を目的とするものである。
【0010】特に本発明は、再生不良性貧血等の造血機
能の疾患、各種リンパ球疾患に伴う免疫不全症等の骨髄
機能異常を起こしている患者、更には、骨髄性白血病、
ミエローム、形質細胞腫、多発性骨髄腫等の骨髄性ガン
患者やガンの治療等に伴う副作用により骨髄機能低下を
引き起こしている患者に対して、その治療に使われる薬
物を効率よく骨髄組織に集めることによって、またその
薬物の生体内半減期を遅延させることができる、より高
い有効性が期待できる薬物運搬担体の開発を目的とする
ものである。
【0011】また、本発明は、アルツハイマー病等の治
療のため、脳内への直接的な薬剤運搬担体の開発を目的
とするものであり、これにより少量の薬剤であっても、
その活性を保持したままで、かつ副作用の可能性を少な
くして治療を可能にする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、式: 〔R−O−(CH2)2 O(CH2)2 O(CH2)3 −CO−〕m −Z (I) (式中Rはグリコシル基を表し、Zは蛋白を表し、mは
5〜50を表す)で示されるグリコシル−蛋白誘導体で
ある。
【0013】本発明の上記化合物は、薬物を目的とする
細胞、臓器、器官、特に骨髄又は脳組織への薬物運搬担
体として利用することができる。薬物運搬担体は(i)
生体適合性が良いこと、(ii) 投与後、一定時間は安定
であること、(iii) 薬物が作用部位に到達したとき化学
的、酵素的反応により薬物が遊離されること、が要求さ
れる。
【0014】上記式の運搬担体を構成する糖鎖は、標的
とする細胞臓器、器官等を特異的に認識する能力を持っ
た標的識別部位として利用することができる。Rで示さ
れるグリコシル基としては、キシロピラノシル基、マン
ノピラノシル基、フコピラノシル基、2−ガラクトピラ
ノシル基、2−アセトアミド−2−デオキシ−フコピラ
ノシル基、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノピ
ラノシル基、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラク
トピラノシル基のような単糖類;マンノピラノシル−マ
ンノピラノシル基、(2−アセトアミド−2−デオキシ
−マンノピラノシル)−マンノピラノシル基、(2−ア
セトアミド−2−デオキシ−グルコピラノシル)−マン
ノピラノシル基、フコピラノシル−(2−アセトアミド
−2−デオキシ−グルコピラノシル)基、ガラクトピラ
ノシル−(2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピ
ラノシル)基、ガラクトピラノシル−(2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−マンノピラノシル)基、ガラクトピ
ラノシル−グルコピラノシル基のような二糖類又はジ
(2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラノシ
ル)−マンノピラノシル基、ジ(ガラクトピラノシル)
−2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラノシル
基のような三糖類を挙げることができる。特に好ましく
は、マンノピラノシル基、フコピラノシル基、2−アセ
トアミド−2−デオキシ−フコピラノシル基、マンノピ
ラノシル−マンノピラノシル基、(2−アセトアミド−
2−デオキシ−グルコピラノシル)−マンノピラノシル
基、及びガラクトピラノシル−グルコピラノシル基が挙
げられる。
【0015】式(I)の化合物において、糖鎖と蛋白を
結ぶ修飾剤のジオキサカルボン酸はエチレン基又はプロ
ピレン基を介したジオキサアルカン酸であり、好ましく
は5,8−ジオキサデカン酸である。糖鎖とジオキサカ
ルボン酸との結合はα−結合でもβ−結合でもよい。Z
の蛋白としては、ヒト血清アルブミンのような蛋白であ
る以外に、それ自体生理活性蛋白であるサイトカイン類
のインターロイキン、エリスロポエチン、インターフェ
ロン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、潰瘍壊死
因子(TNF)又はコロニー刺激因子(CSF)であっ
てもよい。これらの蛋白自体は臓器特異性を持たない
が、標的識別能力を持つ糖鎖で化学修飾することにより
標的識別性を有するものになる。
【0016】式(I)の運搬担体を製造するには、例え
ばグリコシル−ジオキサアルカン酸のアルキルエステル
又は2−アセトアミド−2−デオキシ−グリコシル−ジ
オキサアルカン酸のアルキルエステルにヒドラジンを反
応させ、得られた酸ヒドラジドを常法で酸アジドに変換
し、これを蛋白と反応させてグリコシル−ジオキサアル
カン酸が蛋白中のアミノ基の一部とアミド結合した目的
物を得る。修飾基の結合数は蛋白1分子当り5〜50モ
ルである。修飾の程度は、蛋白に対するグリコシル−ジ
オキサアルカン酸のモル比を増減するか、又は蛋白とグ
リコシル−ジオキサアルカン酸の反応液濃度を増減する
ことによって選択することができる。
【0017】反応に用いる溶媒は反応を妨害しないもの
であればいずれでもよいが、リン酸緩衝液、トリス緩衝
液、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等が挙げられる。反応は
中性付近で0℃〜室温で行われる。反応液は透析、イオ
ン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過等の通常の蛋白の
精製法により精製して目的物を得る。修飾基の導入数
は、修飾蛋白を塩酸で加水分解後エルソン−モーガン法
等で測定することにより知ることができる。
【0018】グリコシル−ジオキサアルカン酸と蛋白と
の反応は、水溶性カルボジイミド等の縮合剤の存在下に
反応させることによっても製造することができる。また
ジオキサアルカン酸の他の活性誘導体を用いてもよく、
そのような活性誘導体としては、アミド化合物、活性エ
ステル、活性チオエステル等が挙げられる。これらの活
性誘導体は蛋白とアミド結合を形成させるために当業者
において適宜選択することができる。
【0019】本発明はまた、式(I)の薬物運搬担体を
製造するための中間体に関し、中間体は式(II)で示さ
れるグリコシル−ジオキサカルボン酸又はその活性誘導
体である。 R−O−(CH2)2 O(CH2)2 O(CH2)3 COOH (II) ここに、Rは特にキシロピラノシル基、フコピラノシル
基、ガラクトピラノシル基、2−アセトアミド−2−デ
オキシ−フコピラノシル基、2−アセトアミド−2−デ
オキシ−マンノピラノシル基、2−アセトアミド−2−
デオキシ−ガラクトピラノシル基、(2−アセトアミド
−2−デオキシ−マンノピラノシル)−マンノピラノシ
ル基、(2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラ
ノシル)−マンノピラノシル基、フコピラノシル−(2
−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラノシル)
基、ガラクトピラノシル−(2−アセトアミド−2−デ
オキシ−グルコピラノシル)基、ガラクトピラノシル−
(2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノピラノシ
ル)基、ガラクトピラノシル−グルコピラノシル基、ジ
(2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラノシ
ル)−マンノピラノシル基又はジ(ガラクトピラノシ
ル)−2−アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラノ
シル基のようなグリコシル基である。
【0020】式(II)の中間体を製造するには、(A)
ヒドロキシル基を保護したグリコシルハライドにω−ヒ
ドロキシジオキサアルカン酸アルキルエステルを反応さ
せて、グリコシル−α(又はβ)−ジオキサアルカン酸
アルキルエステルとし、これを脱保護して得られるか、
(B)また2−アセトアミド−2−デオキシ−グリコシ
ル−ジオキサアルカン酸アルキルエステルは対応する2
−アジド−2−デオキシ−グリコシル−ジオキサアルカ
ン酸アルキルエステルをアセチル化して得られる。更に
必要により他の活性誘導体に導くことができる。
【0021】式(I)の運搬担体を製造するには、 式:R−O−(CH2)2 O(CH2)2 O(CH2)3 −COOH (II) の中間体から以下の反応式に示す方法により製造するこ
とができる。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】
【発明の効果】本発明のグリコシル−蛋白誘導体は、後
記試験例に示すように薬剤を結合させ、これを試験例に
示すように動物に投与したとき、薬剤を骨髄又は脳組織
に集中的に分布させることができる。
【0027】
【実施例】以下に本発明の例及び試験例を示す。
【0028】例 1 2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エトキシエタノー
ル(402) 無水ジメチルホルムアミド300mlに60%水素化ナト
リウム13.5g(0.338モル)を懸濁させた溶液
に、トリエチレングリコール(401)50.0g
(0.33モル)を滴下した。室温で1時間撹拌した後
に、臭化ベンジル56.0g(0.33モル)を滴下
し、更に室温で1時間撹拌した。反応終了後減圧にて溶
媒を留去し、得られた残留物を酢酸エチル200mlに溶
解し、水200mlで洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、これを減圧下濃縮乾固すると油状粗生成
物が得られた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー〔シリカゲル70−230メッシュ500g、溶媒
系:ヘキサン/酢酸エチル(1:1)〕で精製すると、
標記化合物(402)が27.5g(34%)得られ
た。
【0029】1H-NMR(CDCl3, δppm):7.26 〜7.35(5H,
m),4.57(2H, s),3.73(2H, t, J=4.5Hz),3.66 〜3.71(6
H, m),3.63 〜3.65(2H, m),3.62(2H, t, J=4.5Hz),2.25
(1H, br) IR(neat)cm-1: 3450(OH), 1099(C-O-C)
【0030】例 2 2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エトキシエチルブ
ロミド(403) 化合物(402)36.0g(0.15モル)の無水エ
ーテル100ml溶液に、氷冷下に三臭化リン14.0g
(0.052モル)を加えて1時間撹拌した。更に1時
間室温にて撹拌後、反応液に水100mlを加えて、酢酸
エチルで抽出した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下濃縮乾固するとシロップ状の粗生成物が得ら
れた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔シ
リカゲル70−230メッシュ250g、溶媒系:ヘキ
サン/酢酸エチル(9:1)〕で精製すると、標記化合
物(403)が13.6g(36%)得られた。
【0031】1H-NMR(CDCl3, δppm):7.26 〜7.35(7H,
m),4.58(2H, s),3.81(2H, t, J=7.0Hz),3.66 〜3.71(6
H, m),3.61 〜3.63(2H, m),3.47(2H, t, J=6.7Hz) IR(neat)cm-1: 1112(C-O-C)
【0032】例 3 メチル 4−〔2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エ
トキシ〕−2−メトキシカルボニルブタノエート(40
4) 60%水素化ナトリウム10.0g(0.25モル)の
無水ジメチルホルムアミド300ml懸濁液に、マロン酸
ジメチル33.0gを加えて、40℃で1時間撹拌し
た。これに化合物(403)41.1g(0.136モ
ル)を一度に加えて、更に40℃で6時間撹拌後、室温
で一晩放置した。反応混合物を10%塩酸で中和し、溶
媒を減圧下に留去して得られた残留物を水100ml及び
酢酸エチル200mlで分配した。有機相を分離後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去するとシロ
ップ状の粗生成物が得られた。これをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー〔シリカゲル70−230メッシュ
250g、溶媒系:ヘキサン/酢酸エチル(20:
1)〕で精製すると、標記化合物(404)が36.8
g(77%)得られた。
【0033】1H-NMR(CDCl3, δppm):7.26 〜7.34(5H,
m),4.56(2H, s),3.72(3H, s),3.52(2H, t, J=5.9Hz),2.
18(2H, m) IR(neat)cm-1: 1754(C=O), 1735(CO2CH3)
【0034】例 4 メチル 4−〔2−(2−ベンジルオキシエトキシ)エ
トキシ〕ブタノエート(405) 化合物(404)23.2g(65.5ミリモル)及び
塩化ナトリウム4.5g(76.9ミリモル)を水4ml
とジメチルスルホキシド80mlの混合液に加え、150
〜160℃で4時間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を
減圧下に留去し、得られた残留物を水100ml及び酢酸
エチル100mlで分配し、有機相を分離後無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去して得られたシ
ロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー〔シリカゲル70−230メッシュ250g、溶媒
系:ヘキサン/酢酸エチル(5:1)〕で精製すると、
標記化合物(405)が17.0g(87%)得られ
た。
【0035】1H-NMR(CDCl3, δppm):7.24 〜7.33(5H,
m),4.57(2H, s),3.66(3H, s),3.63 〜3.68 (6H, m),3.5
7 〜3.58(2H, m),3.50(2H, t, J=6.2Hz),2.42(2H, t, J
=7.3Hz),1.90(2H, m) IR(neat)cm-1: 1738(CO2CH3), 1113(C-O-C)
【0036】例 5 メチル 4−〔2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキ
シ〕ブタノエート(406) 化合物(405)16.6g(56.0ミリモル)のメ
タノール20ml溶液に、10%パラジウム炭素2.0g
を加え、室温にて4時間水素添加した。反応終了後、触
媒をろ過し、ろ液を減圧下に濃縮乾固すると、無色油状
物の標記化合物406が11.3g(99%)得られ
た。
【0037】1H-NMR(CDCl3, δppm):3.73(2H, t, J=4.
5Hz),3.68(3H, s),3.65 〜3.68(2H, m),3.57 〜3.63(4
H, m),3.51(2H, t, J=6.2Hz),2.42(2H, t, J=7.3Hz),1.
92(2H, m),1.70(1H, br) IR(neat)cm-1: 3450(OH), 1738(CO2CH3), 1119(C-O-C) MS(EI)m/z : 207(M+H+)
【0038】例 6 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)
エトキシ〕エチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベン
ジル−β−D−マンノピラノシド(409)及び2−
〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)エト
キシ〕エチル−2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル
−α−D−マンノピラノシド(408) 化合物(406)577mg(2.8ミリモル)、炭酸銀
500mg(1.79ミリモル)及びドライライト500
mgの塩化メチレン5ml溶液を窒素気流下0℃にて30分
間撹拌した後、Koto, Morishima, Miyata, and Zen, Bu
ll. Chem. Soc.Jpn., 49, 2639 (1976)の方法で得た、
2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル−α/β−マン
ノピラノシル p−ニトロベンゾエートの塩化メチレン
溶液に、乾燥塩化水素ガスを吹き込んで合成した2,
3,4,6−テトラ−O−ベンジル−α−D−マンノピ
ラノシルクロリド(407)580mg(0.84ミリモ
ル)の塩化メチレン溶液3mlをゆっくり滴下した。その
後、内温0〜5℃にて4時間撹拌した。反応終了後反応
物をセライトを用いてろ過し、不溶物を塩化メチレンで
よく洗浄した。ろ液及び洗液を合し、溶媒を減圧下留去
すると粗生成物1.1048gが得られた。粗生成物を
フラッシュクロマトグラフィー〔シリカゲル230〜4
00メッシュ60部、溶媒系:酢酸エチル/ヘキサン
(2:3)〕にて分離精製すると標記化合物(409)
520mg(81.2%)及び標記化合物(408)12
0mg(18.8%)が得られた。
【0039】化合物 (409) 〔α〕D 24 - 44.6°(C O.67, CHCl3)1 H-NMR(CDCl3,δppm):7.18〜7.50(20H, m, aromatic
H),4.85〜4.97(2H, AB-q, J=12.5Hz, benzyl-CH2),4.54
〜4.62(2H, AB-q, J=12Hz, benzyl-CH2),4.50〜4.90(2
H, AB-q, J=12Hz, benzyl-CH2),4.41〜4.51(2H, AB-q,
J=12Hz, benzyl-CH2),4.44(1H, s, H-1),4.02〜4.08(1
H, m, H-2),3.64〜3.93(7H, m),3.63(3H, s, CO2CH3),
3.40〜3.64(8H, m),2.35〜2.40(2H, m, CH2CO-),1.80〜
1.95(2H, m, CH2CH2CO-) IR(CHCl3)cm-1: 1726(CO2CH3) MS(FAB)m/z : 751(M+Na+), 727(M-1)
【0040】化合物 (408) 〔α〕D 24 + 13.9°(C O.70, CHCl3)1 H-NMR(CDCl3,δppm):7.18〜7.50(20H, m, aromatic
H),4.91(1H, d, J=1.71Hz, H-1),4.68〜4.75(2H, AB-q,
J=12.5Hz, benzyl-CH2),4.604(2H, s, benzyl-CH2),4.
47〜4.86(2H, AB-q, J=10.75Hz, benzyl-CH2),4.51〜4.
65(2H, AB-q, J=12Hz, benzyl-CH2),3.65〜4.00(8H,
m),3.63(3H, s, CO2CH3),3.44〜3.60(8H, m),2.30〜2.4
0(2H, m, CH2CO-),1.80〜1.90(2H, m, CH2CH2CO-) IR(CHCl3)cm-1: 1725(CO2CH3) MS(FAB)m/z : 727(M-1)
【0041】例 7 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)
エトキシ〕エチル−β−D−マンノピラノシド(41
0) 化合物(409)500mg(0.686ミリモル)をメ
タノール10mlに溶解し、10%パラジウム−炭素50
0mgを加えて、水素気流下室温にて激しく40時間撹拌
した。反応終了後触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮乾固
すると、標記化合物(410)232.4mg(92%)
が得られた。
【0042】化合物 (410) 〔α〕D 23 - 22.3°(C 2.18, MeOH)1 H-NMR(CD3OD,δppm):4.53(1H, s, H-1),3.30〜4.00(1
4H, m),3.62(3H, s, CO2CH3),3.10〜3.25(2H, m),2.37
(2H, t, J=7.3Hz, CH2CO-),1.83(2H, t, J=7.3Hz, CH2C
H2CO-) IR(CHCl3)cm-1: 3350(OH), 1732(CO2CH3) MS(FAB)m/z : 391(M+Na+)
【0043】例 8 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロキシオキシ)
エトキシ〕エチル 2,3,4−トリ−O−アセチル−
β−L−フコピラノシド(412) H.M. Flowersらの方法〔Carbohydr. Res., 4, 189-195
(1967)〕により調製した2,3,4−トリ−O−アセチ
ル−α−L−フコピラノシルブロマイド(411)16
6mg(0.469ミリモル)のベンゼン10ml溶液に化
合物(406)100mg(0.485ミリモル)、シア
ン化第二水銀123mg(0.485ミリモル)及び粉末
化した無水硫酸カルシウム350mgを加え、アルゴン気
流中室温で24時間撹拌した。反応溶液をろ過後、ろ液
に酢酸エチル5mlを加え、水5mlで洗浄した。無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮して得られたシロップ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール=200:1)で精製すると標記化合物
(412)が136mg(58.6%)得られた。
【0044】化合物 (412) 〔α〕D 25 -2.9°(C 1.1, CHCl3)1 H-NMR(CDCl3,δppm):1.22(3H, d, J=6.4Hz, H-6),1.9
9, 2.06, 2.18(9H, 3s, OAc),2.42(2H, t, J=7.3Hz, CH
2 , COOCH3),3.68(3H, s, OCH3),4.76(1H, d, J=8.1Hz,
H-1) IR(NaCl)cm-1 : 1750, 1700
【0045】例 9 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)
エトキシ〕エチル 2,3,4−β−L−フコピラノシ
ド(413) 化合物(412)180mg(0.376ミリモル)をメ
タノール2mlに溶解させた後、28%ナトリウムメチラ
ート0.05mlを加え、室温で2時間撹拌した。反応溶
液をアンバーライトIR−120B(H+)で中和し、イ
オン交換樹脂をろ取した後、ろ液を減圧濃縮すると標記
化合物(413)が109mg(82.3%)得られた。
【0046】〔α〕D 26 -2.1°(C 1.3, MeOH)1 H-NMR(CD3OD,δppm):1.23(3H, d, J=6.6Hz, H-6),2.3
7(2H, t, J=7.6Hz, CH 2 COOCH3),3.67(3H, s, OCH3),4.
19(1H, d, J=7.3Hz, H-1) IR(NaCl)cm-1 : 3450, 1740, 1070
【0047】例 10 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)
エトキシ〕エチル 3,4,6−トリ−O−アセチル−
2−アジド−2−デオキシ−α−D−マンノピラノシド
(414)及び2−〔2−(3−メトキシカルボニルプ
ロピルオキシ)エトキシ〕エチル 3,4,6−トリ−
O−アセチル−2−アジド−2−デオキシ−β−D−マ
ンノピラノシド(415) Carbohydr. Res., 136, 153 (1985)の方法で合成した
3,4,6−トリ−O−アセチル−2−アジド−2−デ
オキシ−α−D−マンノピラノシルブロマイド930mg
(2.35ミリモル)とメチル 4−〔2−(2−ヒド
ロキシエトキシ)エトキシ〕ブタノエート(406)4
85mg(2.35ミリモル)のトルエン20ml溶液に、
銀シリケート700mg及び粉末状モレキュラーシーブ4
Aを500mg加え、室温で16時間撹拌した。反応溶液
をセライトを用いてろ過した後、ろ液を減圧下に濃縮乾
固し、得られた残渣をローバーカラム(ヘキサン:酢酸
エチル=1:1)で精製すると標記化合物(414)5
25mg(43%)及び標記化合物(415)143mg
(11.7%)が得られた。
【0048】化合物 (414) 〔α〕D 24 + 58.2°(C O.57, CHCl3)1 H-NMR(CDCl3,δppm):5.39(1H, dd, J3,4=10Hz, J2,3=
4.0Hz, H-3),5.32(1H, t, J=10Hz, H-4),4.91(1H, s, H
-1),4.25(1H, dd, J5,6a=4.5Hz, J6a,6b=12Hz, H-6a),
4.02(1H, m, H-5),2.40(2H, t, J=7.5Hz, -CH 2 CO-),2.1
0, 2.09, 2.04(each 3H, each s, 3 × OAc) IR(film)cm-1 : 2110, 1747, 1438, 1369, 1230, 1049
【0049】化合物 (415) 〔α〕D 24 - 60.1°(C O.9, CHCl3)1 H-NMR(CDCl3,δppm):5.24(1H, t, J3,4=9.5Hz, H-4),
4.99(1H, dd, J2,3=3.5Hz, H-3),4.79(1H, s, H-1),4.2
5(1H, dd, J5,6a=5.5Hz, J6a,6b=12Hz, H-6a),4.00(1H,
m, H-5),2.40(2H, t, J=7.5Hz, -CH 2 CO-),2.10, 2.08,
2.03(each 3H, each s, 3 × OAc) IR(film)cm-1 : 2112, 1743, 1371, 1236, 1055
【0050】例 11 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)
エトキシ〕エチル 2−アジド−2−デオキシ−α−D
−マンノピラノシド(416) 化合物(415)525mg(1.01ミリモル)の無水
メタノール10ml溶液に、1M ナトリウムメトキシド−
メタノール溶液0.25mlを加え、室温に4時間放置し
た。反応液にイオン交換樹脂アンバーライトIR−12
0B(H+ 型)を加えて中和した後、樹脂をろ去し、少
量のメタノールで洗浄した。ろ液及び洗液を合し、減圧
下で溶媒を留去すると、シロップ状の標記化合物(41
6)154mgが得られた。
【0051】例 12 2−〔2−(3−メトキシカルボニルプロピルオキシ)
エトキシ〕エチル 2−アセタミド−2−デオキシ−α
−D−マンノピラノシド(417) 化合物(416)150mg(0.381ミリモル)のエ
タノール4ml溶液に、塩化ニッケル六水和物380mg
(1.6ミリモル)をエタノール10mlに溶解した液
0.1mlを加えた後、水素化ホウ素ナトリウム43mg
(1.143ミリモル)のエタノール溶液に4mlを撹拌
しながら加えた。室温で30分間撹拌した後、反応液に
酢酸を加えて中和した。次いで無水酢酸0.5mlを加え
て室温に1時間放置した。反応混合物を減圧下で濃縮乾
固して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=7:1)で精製すると標
記化合物(417)が157mgが得られた。
【0052】〔α〕D 26 + 26.4°(C 0.62, MeOH)1 H-NMR(CD3OD,δppm):4.72(d, 1H, J=1Hz, H-1),4.31
(dd, 1H, J1,2=1Hz, J2,3=4.7Hz),2.01(s, 3H, NAc) IR(KBr)cm-1: 3446, 1730, 1660, 1550, 1132, 1068
【0053】例 13 ネオグリコプロティン(419) 化合物(413)85mg(0.241ミリモル)のエタ
ノール0.8ml溶液に、ヒドラジンヒドラート0.24
mlを加え、室温で24時間撹拌した。反応溶液を減圧濃
縮した後、水1mlを加え、更に減圧濃縮することにより
2−〔2−(3−ヒドラジノカルボニルプロピルオキ
シ)エトキシ〕エチル β−L−フコピラノシド85mg
を得た。これにDMF3mlを加えて溶解させ、−25℃
に冷却後、4N 塩化水素のジオキサン溶液0.14mlを
加えた。更に同温で亜硝酸t−ブチル35.5mg(0.
241ミリモル)のDMF0.2ml溶液を加えて30分
間撹拌した後、スルファミン酸16.8mgのDMF0.
2ml溶液を加え、15分間撹拌することにより、対応す
る酸アジドを含む反応溶液を得た。これを0℃に冷却し
た人血清アルブミン(HSA)332mg(4.82×1
-3ミリモル)のホウ酸緩衝液(0.08M Na24
7 、0.35M KHCO3)20mlに加え、同温で24
時間撹拌した。4℃で一晩透析後、凍結乾燥することに
よりフコース修飾アルブミン(419)343mgの粉末
を得た。フェノール−硫酸法によりHSA/モルに結合
した糖鎖のモル数は28であることがわかった。
【0054】ネオグリコプロティンと使用した中間体の
一覧を表1に示した。導入された糖含量は、中性糖の場
合にはフェノール−硫酸法により、ヘキソサミンの場合
には4N 塩酸による加水分解後、エルソン−モーガン法
で行った。またこれらのネオグリコプロティンの物理恒
数を表2に示した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】試験例 ネオグリコプロティン418、419及び420を検体
試料として、またHSAを対照試料として用意した。下
記方法により試料をヨードラベル化し、動物における分
布実験を行った。
【0058】試験方法 各ネオグリコプロテインを、クロラミンT法を用いてヨ
ードラベル化した。その結果、比活性18〜30 MBq/
20μg 蛋白質のヨードラベル化ネオグリコプロテイン
を得た。放射性ヨードが蛋白に結合していることを確認
するために、TCA処理を行った。即ち、0.5%牛の
血清アルブミン含有0.1M リン酸緩衝液を用いて適当
に希釈した後、その300μl を試験管に取り、15%
TCA(トリクロル酢酸)溶液600μl を加え、撹拌
後3,000rpm で10分間遠心し、上清、沈殿中に存
在する放射性ヨードの活性を測定した。その結果、全放
射活性の95%以上が沈殿中に存在しており、放射性ヨ
ードが蛋白に結合していることがわかった。
【0059】このヨードラベル化ネオグリコプロテイン
を用いて、動物における分布実験を行った。まず、ヨー
ドラベル化ネオグリコプロテイン4μg を0.5%牛の
血清アルブミン含有0.1M リン酸緩衝液(pH7.4)
1mlに溶解し、投与検液とした。またヨードラベルの比
活性が高いときは、未標識のネオグリコプロテインを用
いて希釈を行い、投与検液とした。
【0060】この溶液をSD系雄性ラット(体重240
〜300g)に、体重100g当り0.1mlになるよう
に大腿静脈より投与した。その後、正確に1分、2分、
3分後に頸静脈より採血を行い、投与後5分後に下大動
脈より全身血を採取し脱血死させる。その後、直ちに心
臓、肺臓、胸腺、脾臓、腎臓、筋肉、骨髄、皮膚、肝臓
を採取した。
【0061】投与後1分、2分、3分、5分の血清及び
5分の全血液、心臓、肺臓、胸腺、脾臓、腎臓、筋肉、
骨髄、皮膚、肝臓を正確に秤量し、その放射活性を測定
した。
【0062】また、投与検液及び投与後5分の血清中に
存在する放射活性が、ネオグリコプロテインに結合して
いることを確認するために、TCA処理を行った。操作
は前述と同様に行い、全放射活性の90%以上がネオグ
リコプロテインに結合していることを確認した。
【0063】次に、得られた血清中濃度(投与後1分、
2分、3分及び5分)の結果より、投与後0分から5分
までの血清中濃度下面積(AUC0-5)を台形近似法を用
いて計算した。AUC0-5 は、次式により定義される。 AUC0-5 =∫5 0 Cdt ここでCはネオグリコプロテインの時間(t)における
血清中濃度である。
【0064】更に、ネオグリコプロテインの各組織中濃
度とAUC0-5 の比から、組織分布クリアランスを計算
した。その結果を表3に示した。
【0065】このことは、グリコシル−蛋白誘導体は骨
髄組織を標的組織とする薬物運搬担体として有用である
ことを示している。
【0066】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 14/76 A61K 37/48 (72)発明者 奥野 哲 埼玉県三郷市早稲田8−5−18 (72)発明者 加藤 隆 千葉県柏市東1−7−1 グランドール 亜梨104 (56)参考文献 特開 昭58−15993(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/76 C07K 14/52 C07H 15/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式:〔R−X−〕m −Z (式中、Rはグリコシル基を表し、XはO−(CH2)2
    O(CH2)2 O(CH2)3 −COを表し、Zは蛋白を表
    し、mは10〜50を表す)で示されるグリコシル−蛋
    白誘導体を含有する薬剤運搬担体。
  2. 【請求項2】 グリコシル基が、キシロピラノシル基、
    マンノピラノシル基、フコピラノシル基、ガラクトピラ
    ノシル基、2−アセトアミド−2−デオキシ−フコピラ
    ノシル基、2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノピ
    ラノシル基、2−アセトアミド−2−デオキシ−ガラク
    トピラノシル基、マンノピラノシル−マンノピラノシル
    基、(2−アセトアミド−2−デオキシ−マンノピラノ
    シル)−マンノピラノシル基、(2−アセトアミド−2
    −デオキシ−グルコピラノシル)−マンノピラノシル
    基、フコピラノシル−(2−アセトアミド−2−デオキ
    シ−グルコピラノシル)基、ガラクトピラノシル−(2
    −アセトアミド−2−デオキシ−グルコピラノシル)
    基、ガラクトピラノシル−(2−アセトアミド−2−デ
    オキシ−マンノピラノシル)基、ガラクトピラノシル−
    グルコピラノシル基、ジ(2−アセトアミド−2−デオ
    キシ−グルコピラノシル)−マンノピラノシル基又はジ
    (ガラクトピラノシル)−2−アセトアミド−2−デオ
    キシーグルコピラノシル基である、請求項1記載の薬剤
    運搬担体。
  3. 【請求項3】 蛋白が、アルブミン、サイトカイン類又
    は酵素である、請求項1又は2記載の薬剤運搬担体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載のグリ
    コシル−蛋白誘導体を含有する骨髄への薬剤運搬担体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項記載のグリ
    コシル−蛋白誘導体を含有する脳への薬剤運搬担体。
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