JP2785837B2 - 輪軸ヨー角制御装置付鉄道用車両 - Google Patents

輪軸ヨー角制御装置付鉄道用車両

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉄道用車両に係り、特にレールの不整に起
因する振動を防止して乗心地を向上した鉄道用車両に関
する。
〔従来の技術〕
鉄道用車両の振動は乗心地を害するもので、快適性を
一段と追求するためには、飛躍的な振動低減を図ってい
かなければならない。このように振動を減少させて乗心
地向上を図る方法として、アクティブサスペンションと
呼ばれる方法が、試作され試験されてきている。この方
法は車体と台車の間にアクチュエータを設け、そのアク
チュエータを制御することにより、車体・台車間に適切
な力を働かせて車体の振動が小さくなるようにするもの
である。
鉄道用車両の振動の多くはレールの不整により生じて
いるので、最も望ましいのはレールの不整があっても輪
軸が振動しないようにすることである。このようにでき
れば、レールにいかに不整があっても輪軸は振動せず、
従ってその上の台車、車体も振動しない。従来のアクテ
ィブサスペンションは、輪軸の振動を止めるという観点
ではなくて、輪軸の振動ができるだけ車体に伝わらない
ようにしようとするものである。
輪軸の制御に関しては、台車の軸箱と台車枠間にアク
チュエータを取り付け、鉄道用車両が曲線内を走行する
ときにこのアクチュエータにより輪軸に定常的なヨー角
を与える油圧操舵台車は既に試作されているが、本発明
のような動的なヨー角を輪軸に与える台車は存在しな
い。定常的なヨー角を与える台車に関しては、工場構内
線で行われた走行試験の結果、曲線走行中の車輪の定常
横圧低減に効果のあることが分かっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、鉄道用車両の振動源である輪軸の振動を止
めることにより、従来の乗心地向上策であるアクティブ
サスペンション等の振動絶縁方式では不可能であった車
体の振動を防止し、乗心地向上を図るものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は台車・軸箱間に取り付けたアクチュエータに
より輪軸のヨー角をレールの不整に応じて制御すること
により、レールの不整による輪軸の左右動やヨー運動を
抑え、鉄道用車両の振動乗心地を向上させる目的の装置
及び本装置を備えた鉄道用車両である。
走行中の車両の輪軸がレールに対して相対的に変位す
るとき、車輪・レール間の接触面内にクリープ力と呼ば
れる力が発生する。車輪・レール間の相対すべり速度の
走行速度に対する比をすべり率と定義すると、クリープ
力は、すべり率が微小なときにはすべり率に比例し、す
べり率が増すにつれて一定のクーロン摩擦力に近づくよ
うな特性を示す(第4図)。このクリープ力により、走
行中の輪軸には、第5図に示したような左右力Fが輪軸
重心に、ヨーモーメントMが重心まわりに作用する。
レールに不整があると、車輪・レールの接触点が中立
位置から変位するために、上述のクリープ力が発生し輪
軸が振動を始める。アクチュエータにより輪軸へヨー角
を与えた場合にも、車輪・レール接触点を強制的に変位
させることとなり新たなクリープ力が発生する。従っ
て、輪軸を強制的に変位させることにより新たに発生す
るクリープ力によって、レールの不整に起因するクリー
プ力を打ち消してやれば、輪軸の振動を止めることがで
きる。
このようにして車両振動の大きな発生源である輪軸の
動きを制御することにより、鉄道用車両の乗心地を飛躍
的に向上させることが可能である。
〔作 用〕
通常の在来線鉄道用車両を想定した場合、波長20m、
振幅5mmの正弦波状の不整のあるレール上を走行速度100
km/hで走行したと仮定すると、車輪・レール間のすべり
率が微小なとき、第5図に示した左右力Fの最大値Fma
x、ヨーモーメントMの最大値Mmaxは、各々Fmax≒3×1
04N、Mmax≒1×104Nm程度となる。この力により、輪軸
は左右及びヨー変位をするわけであるが、輪軸へ強制的
に0.002radのヨー変位(角速度0.03rad/s)を与えれ
ば、F≒4×104N、M≒1×104Nmなるクリープ力が新
たに発生し、レールの不整に起因すクリープ力を打ち消
すことが可能である。この場合の輪軸変位は角度にして
0.1゜、アクチュエータの前後変位に直すと1mm、加振周
波数2.5Hz程度であり、アクチュエータのわずかな操作
量で大きな効果を得、輪軸の振動を防ぐことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図、第2図及び第3図に
より説明する。
第1図はアクチュエータにより輪軸を動かす鉄道用車
両用台車の一実施例で、1は輪軸、2は台車枠、3は軸
箱、4はアクチュエータ、5はリンク装置である。輪軸
1は軸箱3を介して台車枠2に弾性支持されており、台
車枠2に固定されたアクチュエータ4のピストンが前後
に動くとリンク装置5により軸箱3が前後に動かされ、
輪軸1にヨー角が与えられる。
第2図は第1図に示したアクチュエータ4を制御する
装置の一実施例で、6はコンピュータ、7はコントロー
ラ、8はアクチュエータ制御装置、9はアクチュエータ
付台車である。コンピュータ6には後述する各種情報が
記憶されており、外部からコントローラ7に取り込まれ
た信号に応じて判断や情報の入出力等を行う。また、コ
ントローラ7からアクチュエータ制御装置8に制御指令
が伝達されて、アクチュエータ制御装置8から台車9の
アクチュエータの制御指令を出すとともに、実際のアク
チュエータ変位量がフィードバックされ、動作状態の判
定や再指令等が行われる。コンピュータ6に記憶する情
報の例としては以下のようなものがある。
まず第一に、各地点におけるレールの不整情報とアク
チュエータの操作量である。鉄道用車両は毎日同じレー
ル上を走行することから、軌道検測車等により予め測定
された各地点でのレールの不整情報があれば、走行時に
ATS信号や速度信号をもとに車両の位置を把握すること
で、車両側からレールの状況を判断することが可能であ
る。また、車輪・レール間のクリープ力は車輪踏面形状
のほか、輪重やレール面の摩擦係数により変化する。車
両重量が大きくなるとクリープ力は概略、輪重の2/3乗
に比例して大きくなるほか、第5図に示したとおり摩擦
係数が大きくなるとやはりクリープ力が増大する。従っ
て、営業用の鉄道用車両は乗客の有無により重量が変わ
り、天候により摩擦係数が変化するので、アクチュエー
タの操作量については、レールの不整情報や走行速度と
ともに、乗客の有無や気象条件によって変更可能なデー
タとなる。
次にもうひとつ重要なのが、実際に走行したときの制
御情報と車両走行データである。車両が走行を続ける間
に車輪踏面やレールは摩耗して形状が変化していき、ま
たレールの不整自身も拡大していく恐れがある。従っ
て、毎回の走行時に操作量や各部振動の情報をコンピュ
ータ6に取り込み記憶させる。この情報から制御の状況
を常に把握して、上述のアクチュエータ操作量を演算す
るときに参考とし、最適な制御を行うような学習機能を
持たせることも考えられる。
第3図は本発明の輪軸ヨー角制御装置を搭載した編成
列車の一実施例である。10は第2図に示した制御装置の
うちの先頭車内設置部(コンピュータ6、ラインコント
ローラ7等)、8は同図のアクチュエータ制御装置、9
は第1図に示したアクチュエータ付台車である。不整は
地点により決まっているので、先頭車両、先頭台車の地
点が分かれば、車両の走行速度をもとに時間遅れを設定
することで、後続台車の制御を行うことができる。従っ
て、第2図に示したコンピュータ6やラインコントロー
ラ7等の制御装置は先頭車両内に設置しておけば十分で
あり、伝送路を通して情報をアクチュエータ制御装置8
に伝え、アクチュエータを動作させるようにすればよ
い。車両を連結した列車の場合、先頭車両を案内として
コントロールすれば、中間車両については安価なシステ
ムで対応できることになる。
[発明の効果] 鉄道用車両の乗心地は、レールの不整に起因する振動
により悪化している場合が多い。本装置を鉄道用車両へ
備え付けることにより、従来のような車体への振動絶縁
方式では防ぎきれなかった振動をその根元から断つこと
が可能となり、鉄道用車両の乗心地を飛躍的に向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す制御装置付鉄道車両用台
車の一例を示す図、第2図は本発明の実施例を示す制御
装置の構成例を示す図、第3図は本発明の実施例を示す
制御装置付鉄道用車両を示す図、第4図は車輪/レール
間の摩擦係数μが変化した場合のクリープ力の大きさを
定性的に示した図、第5図はレールの不整により鉄道用
車両の輪軸がレールに対して相対的に変位したとき、輪
軸に作用する力とモーメントとを示す図である。 μ……摩擦係数,F……輪軸重心に働く左右力, M……輪軸重心まわりに働くヨーモーメント, 1……輪軸,2……台車枠,3……軸箱, 4……アクチュエータ,5……リンク装置, 6……コンピュータ,7……ラインコントローラ, 8……アクチュエータ制御装置,9……台車, 10……制御装置・先頭車内設置部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レール上を輪軸の回転により走行する鉄道
    用車両において、予め検測された各地点でのレールの不
    整情報を記憶させるとともに車両の位置を把握するコン
    ピュータと、該コンピュータによって制御させるライン
    コントローラと、該ラインコントローラによって制御さ
    れ、各輪軸のヨー角すなわち旋回角を独立に制御するア
    クチュエータを備え、レールの不整のために車輪に発生
    するクリープ力を打ち消すことで車両の振動を防止する
    ことを特徴とする輪軸ヨー角制御装置付鉄道用車両。
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