JPH08142862A - 鉄道車両用台車 - Google Patents

鉄道車両用台車

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JPH08142862A
JPH08142862A JP28945494A JP28945494A JPH08142862A JP H08142862 A JPH08142862 A JP H08142862A JP 28945494 A JP28945494 A JP 28945494A JP 28945494 A JP28945494 A JP 28945494A JP H08142862 A JPH08142862 A JP H08142862A
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steering
actuator
bogie
curved track
vehicle
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JP28945494A
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English (en)
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Shoji Kasai
省司 河西
Tetsuji Hirotsu
哲二 弘津
Yutaka Kakehi
豊 掛樋
Motosane Hiraishi
元実 平石
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、鉄道車両用台車の操舵装置に関し、
特に本線上の曲線路でのほぼ完全な強制操舵を可能と
し、かつ小型軽量で、高速走行性能や乗り心地を阻害し
ない鉄道車両用台車の操舵装置を提供するにある。 【構成】台車台枠2に支持された一対の車輪軸3a,3
bを操舵回動体6,6′,操舵棒状体7a,7a′,7
b,7b′等よりなるZリンク式舵取り機構により曲線
軌道に自動整合させる舵取り装置において、台車台枠2
に取り付けたアクチュエータ9と、曲線軌道検出手段1
1と、該曲線軌道検出手段11の出力信号に基づいて前
記アクチュエータ9を動作せしめる舵取り制御装置10
とにより、予め設定された範囲の曲線軌道通過時にのみ
前記操舵回動体6を回動せしめて強制操舵を行うように
構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用台車に係
り、特に台車が曲線半径の比較的小さい軌道上を高速走
行する際に車輪軸と台車台枠との間に相対的なヨーイン
グ運動を生じさせ車輪軸が曲線軌道に整合して進行する
ように強制舵取りを行わせるようにした鉄道車両用台車
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在実用化されている大部分の鉄道車両
用台車は、台車台枠に対して前後に配置された車輪軸が
それぞれ単独に前後方向(車両の進行方向)及び左右方
向に比較的強固に弾性結合されており、非舵取り台車と
呼ばれている。
【0003】この種の台車においては、車輪軸の前後方
向支持剛性が大きいため、曲線通過時に過大な横圧が車
輪フランジ及びレールに作用し、両者の摩耗を促進させ
たり、横圧増加による軋み音の発生、さらには乗り上げ
脱線の恐れがあり、曲線路における走行安全性及び速度
向上を阻害する欠点があった。
【0004】そこで曲線通過性能の改善を図るため、例
えば特開平3−19729号公報等に車輪軸の前後方向支持剛
性を小さくし、かつ、二対の車輪軸のヨーイング(yawi
ng)運動が逆位相となるように、リンク機構により二対
の車輪軸を連結した舵取り装置を有する鉄道車両用台車
が開示されている。
【0005】また、さらに舵取り効果を増大させるた
め、例えば特開平4−19264号公報等に車体と舵取り装置
とをリンクで連結し、車体と台車台枠の相対ヨーイング
運動をリンクを介して舵取り装置に伝達し、舵取り装置
を駆動することによって車輪軸を操舵させる強制操舵方
式の鉄道車両用台車が開示されている。
【0006】このリンク等により舵取り装置を駆動する
強制操舵方式の従来の鉄道車両台車においては、曲線路
で強制操舵するためのリンク及び舵取り装置に加わる荷
重すなわち操舵力が、操舵による車輪軸支持前後方向ば
ね力(車輪軸の前後方向支持ばねのばね定数×たわみ
量)に比例して増大する。
【0007】したがって、操舵量すなわち車輪軸支持ば
ねの前後方向たわみ量が大きいほど、また前後方向ばね
定数が大きいほど操舵力が大きくなる。操舵量は曲線半
径に反比例するため、十分大きい曲線半径であり、かつ
車輪軸の前後方向支持剛性を小さくすると小さな操舵力
で、ほぼ完全な操舵が可能となる。
【0008】しかし、車輪軸の前後方向支持剛性を小さ
くすると高速走行時の蛇行動に対する走行安定性が低下
するため、支持剛性の低減には限界がある。また、本線
上の曲線は通常半径約300m以上であるが、駅の構内
等では半径100m程度の小曲線もある。したがって、
走行安定上許容しうる車輪軸の支持剛性によって半径1
00m前後の曲線まで強制操舵させるためには、大きな
操舵力に耐えられるようにリンクや舵取り装置を設計す
る必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の操舵台車にあっ
ては、小半径の曲線路で強制操舵させるときの大きな操
舵力に耐えられるように、リンク及び舵取り装置を設計
する必要があり、装置が大型化するとともにばね下重量
が増大し、高速走行時の軌道に加わる荷重が増大してし
まう等の問題があった。
【0010】また、車体・台車間がリンク等によって連
結されているので台車に発生する振動が車体側に伝達さ
れやすくなり乗り心地の悪化を招くという問題点もあっ
た。本発明の目的は、本線上の曲線路でのほぼ完全な強
制操舵を可能とし、小型軽量で、高速走行性能や乗り心
地を阻害しない鉄道車両台車の操舵装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る鉄道車両用台車は、台車台枠の前後方
向に配設され、軸受を介して前後方向に移動可能に支持
された二対の車輪軸と、少なくとも、前記台車台枠に回
動可能に取り付けられた操舵回動体と、この操舵回動体
の上下方向に沿った両端部に一端をそれぞれ連結すると
共に他端をそれぞれ前後の軸箱に連結する操舵棒状体と
を有し、曲線軌道に整合して前記二対の車輪軸を舵取り
させるZリンク式舵取機構を備えた鉄道車両用台車にお
いて、台車台枠に取り付けられ前記操舵回動体を強制的
に回動せしめるアクチュエータと、曲線軌道を検出する
手段と、曲線軌道検出手段の出力信号に基づいて、前後
の車輪軸が該曲線軌道の曲率に整合するように前記アク
チュエータを動作せしめる舵取り制御装置とにより構成
したものである。
【0012】そして、曲線軌道を検出する手段は、車体
ないし車体・台車台枠間の水平面内の揺動運動を検出す
る公知の振動加速度計や変位計などが用いられ、舵取り
制御装置では、上記の曲線軌道検出手段の出力信号に基
づいて、前後の車輪軸が該曲線軌道の曲率に整合するよ
うにアクチュエータを動作せしめるが、予め設定された
範囲の曲率を有する曲線軌道通過時にのみアクチュエー
タを動作させるような強制操舵制限手段を備えている。
【0013】また、上記舵取り制御装置は、曲線軌道を
検出する手段を線路に設置された周知のATS(自動列
車停止装置)等の地上子から通過信号を受信する受信器
と、この地上子設置地点を車両の走行距離の起算点と
し、車両側に設置された周知の速度計から得られた車両
速度信号に基づいて車両の走行距離を算出する手段と、
前記起算点から曲線地点までの距離を表す曲線位置デー
タや曲線情報を予め記憶させた記憶手段と、該記憶手段
の出力と前記車両の走行距離を算出する手段の出力とを
比較し、曲線軌道検出信号を出力する比較回路とにより
構成するとともに、予め記憶された曲線情報及び車両の
速度情報に基づいてアクチュエータへの動作指令,アク
チュエータ動作量を決定し出力するように構成してもよ
い。
【0014】さらに、アクチュエータとしては、シリン
ダ,ピストンなどにより構成した液圧アクチュエータを
用い、該ピストンに絞り穴を設けると共に、該アクチュ
エータと該アクチュエータを制御する液圧サーボ弁の間
に舵取り制御装置からの信号により液圧回路を遮断する
締切り弁を配置し、強制操舵動作時以外の状態では該ア
クチュエータが液圧ダンパとして作動するように構成す
ることもできる。
【0015】
【作用】本発明によれば、車両が曲線軌道を走行する際
には、曲線軌道検出手段によってこれを検出し、舵取り
制御装置で該曲線軌道検出手段の出力信号に基づいてア
クチュエータへの動作指令,アクチュエータ動作量を決
定し、その出力信号により台車台枠に設置したアクチュ
エータを駆動し、操舵回動体を強制的に回動させてこれ
に連結した操舵棒状体を移動させ、前後の車輪軸が該曲
線軌道の曲率に整合するように強制舵取りされる。
【0016】舵取り制御装置は、予め設定された範囲の
曲率を有する曲線軌道通過時にのみアクチュエータを動
作させるような強制操舵制限手段を備えており、駅構内
等に存在する極めて小さい曲率半径の曲線軌道通過時に
はアクチュエータによる強制舵取りを取り止め、リンク
機構による通常の自己操舵が行われるので舵取り装置に
過大な駆動力を発生することなく曲線通過が可能とな
る。
【0017】また、上記のアクチュエータを強制操舵動
作時以外の状態では液圧ダンパとして作動するように構
成することにより、直線軌道走行時には該アクチュエー
タが車輪軸のヨーイング運動を制限するように動作する
ので高速走行安定性が向上する。
【0018】
【実施例】以下本発明の鉄道車両用台車の実施例を図1
〜図2について説明する。
【0019】図において、1は車体、2は台車台枠、3
a,3bは車輪軸、4a,4bは軸箱、5は枕ばねであ
り、車輪軸3a,3bは、軸箱4a,4bの内部に配置
された図示しない弾性部材により台車台枠2に対して上
下,前後,左右方向に適当な剛性をもって弾性支持され
ている。
【0020】また、車体1は枕ばね5を介して台車台枠
2に弾性支持されている。舵取機構は、台車台枠2の進
行方向中間部で幅方向両端に回動可能に取り付けられた
一対の操舵回動体6,6′と、一端を該操舵回動体6,
6′に連結し、他端をそれぞれ前後の軸箱4a,4bに
連結した操舵棒状体7a,7a′,7b,7b′とによ
ってZ型のリンク機構を構成しており、図2に示すよう
に配置されている。
【0021】操舵棒状体7a,7a′の一端は図示しな
いゴムブッシュ等を介して軸箱4aに取り付けられ、他
端は操舵回動体6,6′の回転中心o,o′から距離x
の位置に図示しない球面軸受等を介して回動可能に取り
付けられる。
【0022】操舵棒状体7b,7b′は軸箱4bと操舵
回動体6,6′との間に前記と同様に取り付けられる
が、操舵棒状体7b,7b′の操舵回動体6,6′への
取り付け位置は、操舵回動体6,6′の回転中心o,
o′に対して操舵棒状体7a,7a′とは反対方向で回
転中心o,o′から距離xの位置に取り付けられる。ま
た、台車台枠2の車両進行方向左右に設置される操舵棒
状体7a,7a′,7b,7b′と操舵回動体6,6′
との取り付け位置は操舵回動体6,6′の回転中心o,
o′から距離xの位置で上下逆位置に取り付けられ、左
右の操舵回動体6,6′の回転中心o,o′はねじり軸
8によって結合され、左右のZリンク機構の回転角を相
互に伝達できるように構成しており、ねじり軸8は回転
可能となるように軸受を介して台車台枠2に取り付けら
れている。
【0023】9は、台車台枠2に取り付けられたアクチ
ュエータであり、そのピストンロッド9cは一方側の前
記操舵回動体6の延長部p点に回動可能に取り付けられ
ており、車体1に設置した舵取り制御装置10からの指
令に基づいて該アクチュエータ9を作動させ、前記操舵
回動体6を回動させて強制操舵が行われる。
【0024】図3は、図1及び図2に示したアクチュエ
ータ9及び舵取り制御装置10の一実施例である。アク
チュエータ9は、シリンダ9aと、その内部を摺動する
ピストン9bと、ピストンロッド9cと、ピストン9b
のシール9dとにより構成された液圧アクチュエータで
あり、シリンダ9aを台車台枠2に取り付け、ピストン
ロッド9cの先端を球面ブッシュ等を介して前記操舵回
動体6の延長部p点に接続する構成としている。
【0025】また、ピストン9bには絞り穴9eが設け
られて二つの液室の間を結んでおり、シリンダ9aへの
液圧の供給を遮断した際には普通の液圧ダンパと同一の
減衰力を発生するように絞り穴9eの径が定めてある。
【0026】舵取り制御装置10は、車体1ないし車体
1と台車台枠2間の水平面内の揺動運動を検出する公知
の加速度計ないし変位計によって構成される曲線軌道検
出手段11の出力を入力信号として、車輪軸3a,3b
の操舵量に見合った出力信号を演算し、液圧サーボ弁1
2を操作することにより液圧源13より送り出される液
圧を制御してアクチュエータ9を動作させ、操舵回動体
6に力を加えて車輪軸3a,3bを曲線軌道に整合する
ように強制操舵させるものである。
【0027】また、舵取り制御装置10は曲線軌道検出
手段11の出力信号の大きさに応じて強制操舵を実施す
るか否かを判断する強制操舵制限手段を含んでいる。
【0028】アクチュエータ9とサーボ弁12の間には
締切り弁14が設けてあり、強制操舵の必要がないとき
には舵取り制御装置10からの指令により液路を締め切
るようになっている。
【0029】15は液圧配管、16は指令線であり、液
圧源13としては空気圧,油圧等が利用されるが供給圧
力が高いためアクチュエータ9やサーボ弁12等が小型
化でき、応答性のよい油圧を用いることが望ましい。
【0030】次に上記の構成からなる本発明の動作を図
4について説明する。
【0031】軸箱4a,4bには前後方向の車輪軸支持
ばね17,左右方向の車輪軸支持ばね18が組み込まれ
ており、車両が曲線軌道Rを通過すると、車体1と台車
台枠2との間には台車回転中心Qまわりに相対ヨーイン
グ運動が発生し、相対変位量aが発生する。この相対変
位量aを曲線軌道検出手段11(変位計)で検出し、出
力信号を舵取り制御装置10に入力する。
【0032】尚、前記相対ヨーイング運動の発生に伴っ
て車体1には定常的な左右振動加速度が発生するので、
これを検出する公知の加速度計により曲線軌道検出手段
11を構成してもよい。
【0033】舵取り制御装置10では、強制操舵制限手
段により曲線軌道検出手段11の出力信号の大きさに応
じて強制操舵を実施するか否かを判断して指令するとと
もに、曲線軌道Rにおいて必要な車輪軸3a,3bの操
舵量(図4中の車輪軸操舵角bに対応した軸箱4a,4
b点の動き量)に見合った出力信号を演算し、その出力
信号により液圧サーボ弁12を操作して液圧源13より
送り出される液圧を制御してアクチュエータ9を動作さ
せ、操舵回動体6に力を加えて操舵回動体6を回動させ
る。
【0034】また、この回動量はねじり軸8を介して操
舵回動体6′にも伝達される。操舵回動体6,6′の回
動により操舵棒状体7a,7a′,7b,7b′が回動
し、車輪軸3a,3bを曲線のラジアル方向に変位角b
だけ回動させ車輪軸3a,3bは曲線軌道に整合され曲
線路を円滑に走行することができる。
【0035】一方、駅構内等の極めて曲率半径の小さい
曲線路を走行する際には、曲線軌道検出手段11の出力
信号もこれに対応して大きくなるので、舵取り制御装置
10に含まれる強制操舵制限手段によりこれを検出し
て、その指令により締切り弁14が動作し液圧源13か
らの液圧の供給を遮断するのでアクチュエータ9による
強制操舵は中止される。
【0036】したがって、操舵回動体6,6′,操舵棒
状体7a,7a′,7b,7b′等の操舵機構は本線に
おける最小曲率半径程度(通常300m程度)の曲線路
を強制操舵走行できるように設計すればよく、操舵機構
の設置による台車重量の増加を最小限に押さえることが
できる。
【0037】尚、曲率半径の小さい曲線路では、前記し
た操舵機構が若干の自己操舵機能を有しているので、曲
線操舵性能は若干低下するがほぼ円滑な曲線通過が行わ
れる。
【0038】さらに、直線軌道走行時には、舵取り制御
装置10に含まれる強制操舵制限手段によりこれを検出
して、その指令により締切り弁14が動作し液圧源13
からの液圧の供給を遮断し、アクチュエータ9を液圧ダ
ンパとして作動させることができるので、車輪軸3a,
3bのヨーイング振動に対する減衰効果も高められ、直
線軌道での高速走行安定性を向上することができる。
【0039】以上のように、本発明の一実施例によれ
ば、本線上の曲線軌道でのほぼ完全な強制操舵を可能と
し、小型軽量で、高速走行性能や乗り心地を向上できる
鉄道車両用台車を提供することができる。
【0040】図5は、本発明に係る舵取り制御装置10
の別の実施例を示すブロック図であり、舵取り制御装置
10は、距離演算装置23,比較回路24,記憶装置2
5,増幅器26等で構成されている。
【0041】本実施例における曲線軌道検出手段は、受
信器21によって線路に設置された周知のATS(自動
列車停止装置)の図示しない地上子の上を車両が通過し
たことを検知し、この設置地点を車両の走行距離の起算
点とし、車両側に設置された周知の速度センサ22から
得られた車両速度信号に基づいて走行距離を算出する距
離演算装置23と、予め曲線地点までの距離を表す曲線
位置データを記憶させた記憶装置25と、該記憶装置2
5の出力と前記距離演算装置23の出力とを比較し、曲
線軌道検出信号を出力する比較回路24により構成して
いる。
【0042】また、記憶装置25には曲線情報,アクチ
ュエータ9への動作指令や動作量等が予め記憶させてあ
り、曲線軌道検出信号に基づいてアクチュエータ9を動
作させる制御信号を発生し、増幅器26を介して出力す
るように構成している。
【0043】尚、舵取り制御装置10は一車両ないし一
編成の列車において、1ないし2台設置すればよく、通
常両端部の図示しない運転台付近に設置し、各台車ごと
に設けたサーボ弁12を駆動するように構成される。
【0044】本発明によれば、距離演算装置23及び曲
線位置データを記憶させた記憶装置25等により曲線軌
道が正確に検出でき、かつ予め記憶された曲線情報,ア
クチュエータ9への動作指令や動作量等に基づいて車輪
軸3a,3bの強制操舵が高精度で行われるので、鉄道
車両の走行安全性及び高速走行安定性が向上する効果が
ある。
【0045】特に、上記舵取り制御装置10をマイクロ
コンピュータで構成することにより、制御遅れが少なく
軌道狂いやポイント通過などの外乱に影響されることな
く強制操舵させることができ信頼性や乗り心地も格段に
向上するなどの効果もある。以上の説明では、操舵回動
体6,6′と操舵棒状体7a,7a′,7b,7b′を
組み合わせたZリンク式操舵機構を車輪軸3a,3bの
左右両側に設け、かつ左右のZリンクをねじり軸8で連
結した実施例について説明したが、ねじり軸は不可欠の
ものではなく、ねじり軸を省略し、左右それぞれのZリ
ンクにアクチュエータを設けても同様の効果を有する。
【0046】またZリンクが片側のみでも若干の性能低
下はあっても、かなりの操舵性能を有し、そのような方
式でも本発明を適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
予め設定された範囲の曲率半径を有する曲線軌道通過時
にのみ強制操舵を行うことが可能となり、その結果、操
舵機構の小型軽量化,ばね下重量の軽減等が達成でき、
曲線走行性能及び高速走行性能を向上することができ
る。
【0048】さらに、操舵機構による車体・台車間の連
結がないので、台車振動の車体への伝達を確実に阻止す
ることができ、高速走行する際の車体・台車相互のヨー
イング振動の連成を防止することができるので、乗り心
地を阻害しない鉄道車両用台車の操舵装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す側面図。
【図2】図1のリンク機構を説明する模型的斜視図。
【図3】本発明に係るアクチュエータ及び舵取り制御装
置の一実施例を示す図。
【図4】本発明の曲線路における操舵状態を示す図。
【図5】本発明に係る舵取り制御装置の別の実施例を示
すブロック図。
【符号の説明】
1…車体、2…台車台枠、3a,3b…車輪軸、4a,
4b…軸箱、6,6′…操舵回動体、7a,7a′,7
b,7b′…操舵棒状体、9…アクチュエータ、10…
舵取り制御装置、9a…シリンダ、9b…ピストン、9
e…絞り穴、11…曲線軌道検出手段、12…サーボ
弁、13…液圧源、14…締切り弁、21…受信器、2
2…速度計、23…距離演算装置、24…比較回路、2
5…記憶装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平石 元実 山口県下松市大字東豊井794番地 株式会 社日立製作所笠戸工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台車台枠の前後方向に配設され、軸受を介
    して前後方向に移動可能に支持された一対の車輪軸と、
    少なくとも、前記台車台枠に回動可能に取り付けられた
    操舵回動体と、この操舵回動体の上下方向に沿った両端
    部に一端をそれぞれ連結すると共に他端をそれぞれ前後
    の軸箱に連結する操舵棒状体とを有し、曲線軌道に整合
    して前記一対の車輪軸を舵取りさせるZリンク式舵取機
    構を備えた鉄道車両用台車において、台車台枠に取り付
    けられ前記操舵回動体を強制的に回動せしめるアクチュ
    エータと、曲線軌道を検出する手段と、曲線軌道検出手
    段の出力信号に基づいて、前後の車輪軸が該曲線軌道に
    整合するように前記アクチュエータを動作せしめる舵取
    り制御装置とを設けたことを特徴とする鉄道車両用台
    車。
  2. 【請求項2】前記曲線軌道を検出する手段は、車体ない
    し車体・台車枠間の水平面内の揺動運動を検出する検出
    手段であることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用
    台車。
  3. 【請求項3】前記舵取り制御装置は、少なくとも予め設
    定された範囲の曲率を有する曲線軌道通過時にのみアク
    チュエータを動作させる強制操舵制限手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の鉄道車両用台車。
  4. 【請求項4】前記舵取り制御装置は、曲線軌道を検出す
    る手段を線路に設置された周知のATS(自動列車停止
    装置)等の地上子から通過信号を受信する受信器と、こ
    の地上子設置地点を車両の走行距離の起算点とし、車両
    側に設置された周知の速度計から得られた車両速度信号
    に基づいて車両の走行距離を算出する手段と、前記起算
    点から曲線地点までの距離を表す曲線位置データや曲線
    情報を予め記憶させた記憶手段と、該記憶手段の出力と
    前記車両の走行距離を算出する手段の出力とを比較し、
    曲線軌道検出信号を出力する比較回路とにより構成する
    とともに、予め記憶された曲線情報及び車両の速度情報
    に基づいてアクチュエータへの動作指令,アクチュエー
    タ動作量を決定し出力するように構成したことを特徴と
    する請求項1記載の鉄道車両用台車。
  5. 【請求項5】前記アクチュエータは、シリンダ,ピスト
    ンなどにより構成した液圧アクチュエータであり、該ピ
    ストンは絞り穴を有すると共に、該アクチュエータと該
    アクチュエータを制御する液圧サーボ弁の間に舵取り制
    御装置からの信号により液圧回路を遮断する締切り弁を
    配置し、強制操舵動作時以外の状態では該アクチュエー
    タが液圧ダンパとして作動するように構成したことを特
    徴とする請求項1,2,3又は4記載の鉄道車両用台
    車。
JP28945494A 1994-11-24 1994-11-24 鉄道車両用台車 Pending JPH08142862A (ja)

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JP28945494A JPH08142862A (ja) 1994-11-24 1994-11-24 鉄道車両用台車

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