JP2784487B2 - ラベル貼着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ラベルを貼着すべき連続用紙の所定位置に
対して、連続状のラベル用紙から順次剥離されるラベル
を、前記各用紙を移送させながら貼着するラベル貼着装
置に関する。

従来の技術 従来におけるこの種のラベル貼着装置は、ラベル用紙
とラベルを貼着すべき用紙とを所定の初期状態にセット
し、装置を駆動して前記各用紙を所定速度で連続的に移
送しながら、前記ラベル用紙から剥離されたラベルを、
前記ラベルを貼着すべき用紙の所定位置に対して貼着す
るよう構成されている。

発明が解決しようとする課題 ところが従来の貼着装置によると、初期状態時に各用
紙を所定状態に正確にセットすることが容易でなく、若
干の誤差があると、各用紙を連続的に移送している過程
でこの誤差が累積され、徐々にラベルの貼着位置が所定
位置からずれてしまうという欠点があった。

本発明は、このような欠点を解消したラベル貼着装置
を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 この目的を達成するため本発明は、ラベルとこのラベ
ルを供給する剥離台紙からなるラベル用紙の移送孔にピ
ンを係合して移送するトラクタからなるラベル用紙供給
手段と、ラベルを貼着すべき連続用紙の移送孔にピンを
係合して移送するトラクタからなる連続用紙供給手段
と、ラベル用紙における次に貼着すべきラベルを検出す
るラベル検出手段と、このラベル検出手段の検出信号に
基づいて前記各用紙供給手段の移送タイミングおよび移
送速度を同期させて連続用紙に対するラベルの貼着を制
御する制御手段とを具えたものである。

作用 ラベルを貼着する毎に１枚ずつこれを検出して、ラベ
ル用紙とラベルを貼着すべき用紙の移送を制御するの
で、常に所定位置にラベルを貼着することになる。

実施例 以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。

ここにおいて、第１図は装置の概略的な側面図、第２
図は要部の平面図、第３図は用紙移送の制御系統を示す
ブロック図、第４図はラベル用紙の平面図、第５図はそ
の断面図、第６図はラベルを貼着する葉書用紙の平面
図、第７図は葉書用紙にラベルを貼着しその一部を剥離
した状態の断面図、第８図は用紙移送動作とラベル検出
動作の関係を示すグラフ、第９図はラベル貼着動作にと
もなう用紙移送動作を示すフローチャートである。

ラベル貼着装置の説明に先立って、本実施例で使用さ
れるラベル用紙と葉書用紙の構成を説明する。

第４図に示すように、ラベル用紙１は、単位用紙1a,1
bが折り用ミシン目７を介して長手方向に連接されると
ともに、幅方向中央の切り用ミシン目２を介して連接さ
れた２連式の連続用紙として構成されており、各単位用
紙1a,1bの両側部には移送孔3,4が等間隔に透設されたマ
ージナル部5,6がそれぞれ設けられている。第５図で明
らかなように、ラベル用紙１は、剥離処理を施した剥離
台紙９上に、ラベル８を粘着剤ｈ、剥離可能に密圧着さ
れた２枚の透明フィルムi,j、粘着剤ｋを介して剥離自
在に貼着してなる。そして、各ラベル８の表面には適宜
な情報が印刷、印字等の適宜手段で表示されている。

第６図に示すように、上述したラベル用紙１のラベル
８を貼着すべき葉書用紙10は、単位用紙10a,10bが折り
兼切り用ミシン目16を介して長手方向に連接されるとと
もに、幅方向中央の切り用ミシン目11を介して連接され
た２連式の連続用紙として構成されており、各単位用紙
10a,10bの切り用ミシン目11とは反対側の側部には移送
孔12,13が等間隔に透設されたマージナル部14,15がそれ
ぞれ設けられている。葉書用紙10の各単位用紙10a,10b
は、ラベル用紙１の各単位用紙1a,1bより長手方向が大
きいサイズで形成されている。また、前記各単位用紙10
a,10bの表面には、預金残高や暗証番号等の隠蔽すべき
伝達情報（以下隠蔽情報という）17が印字等の適宜手段
で表示されている。一方、前記各単位用紙10a,10bの裏
面には、図示してはいないが、隠蔽情報17を通知すべき
宛名人の宛先が印字等の適宜手段で表示されている。な
お、前記葉書用紙10は、表面側を２分して隠蔽情報17と
宛先を同一面に表示し、裏面側には広告文や各種案内文
を表示する構成であってもよい。第７図に示すように、
葉書用紙10における前記隠蔽情報17の表示部分に、剥離
台紙９から剥離されたラベル８が粘着剤ｋによって貼着
され、前記隠蔽情報17が外部から見えない状態に隠蔽さ
れる一方、前記ラベル８を捲り上げると、各透明フィル
ムi,jが互いに剥離され、葉書用紙10に一方の透明フィ
ルムｊが残った状態で、ラベル８は葉書用紙10から剥離
される。これによって、隠蔽されていた前記隠蔽情報17
が前記透明フィルムｊを通して視認可能となるものであ
る。

続いて、ラベル貼着装置について説明する。

第１図及び第２図に示すように、ラベル８を葉書用紙
10に貼着するためのラベル貼着装置20は、ラベル用紙１
をその移送孔3,4にピンを係合して移送するトラクタ21,
22と、これらトラクタ21,22に対して折り用ミシン目７
で折り畳まれた状態で所定位置に配置されたラベル用紙
１を案内するガイドローラ23,24とを備えている。前記
トラクタ21がラベル用紙１の各単位用紙1b側を移送し、
前記トラクタ22がラベル用紙１の各単位用紙1a側を移送
するもので、第２図に示すように、各一方のピントラッ
ク21b,22aが他方のピントラック21a,22bに対して移動自
在であり、それぞれ第２図仮想線位置に前記各ピントラ
ック21b,22aを移動した状態にセットされる。前記トラ
クタ21,22によってラベル用紙供給手段を構成する。ト
ラクタ22の移送方向端に対応して設けられた先端が鋭角
的に形成された折り返し部材25は、ラベル用紙１の移送
方向を逆転し巻き取りロール27の巻き取り動作により剥
離台紙９を折り返すことによって、ラベル８を剥離台紙
９から剥離するためのものである。ラベル８が剥離され
た後の剥離台紙９は、ガイドロール26を経て前記巻き取
りロール27に巻き取られるよう構成されている。そし
て、折り返し部材25の先端近傍にラベル８を検出するた
めのラベル検出器28a,28bが設けられている。

第１図に示すように、折り返し部材25の下方には、葉
書用紙10をその移送孔12,13にピンを係合して移送する
トラクタ29が設けられ、折り用ミシン目16で折り畳まれ
た状態で所定位置に配置された葉書用紙10は上方に引き
上げられて前記トラクタ29にセットされる。前記トラク
タ29によって連続用紙供給手段を構成する。第１図及び
第２図で明らかなように、前記トラクタ29に続いて、上
下各一対のプレスローラ30,31が、単位用紙10b側と単位
用紙10a側とにそれぞれ対応して設けられ、前記各単位
用紙10b,10aの隠蔽情報17表示部分に対して貼着された
ラベル８を、さらに上下方向から押圧して確実に貼着す
るよう構成されている。さらに、プレスローラ31に続い
て、葉書用紙10を切り用ミシン目11で切断分離するセン
タースリッタ32が設けられている。

図示していないが、ラベル８が所定位置に貼着され、
切り用ミシン目11で切断分離された葉書用紙10は（第７
図参照）、単位用紙10b側と単位用紙10a側とが各別に、
それぞれ折り兼切り用ミシン目16で折り畳まれた後、再
度移送されて前記折り兼切り用ミシン目16で単位用紙1
a,1b毎に切断分離され、隠蔽情報17がラベル８で被覆隠
蔽された葉書が作成されるものである。

また、第１図及び第２には図示していないが、第３図
に示すように、ラベル貼着装置20には、各トラクタ21,2
2,29の回転量からそれぞれの用紙移送量を検出するエン
コーダからなるトラクタ移送量検出器33a,33b,33cが設
けられている。さらに、前記各トラクタ21,22,29を駆動
すべくそれぞれ速度調節機構を備えた回転駆動力伝達機
構を介して連繋されたトラクタ駆動モータ34、このトラ
クタ駆動モータ34によって前記各トラクタ21,22,29を連
続運転するための連続運転スイッチ35,前記トラクタ駆
動モータ34によって前記各トラクタ21,22,29を微速駆動
するために各トラクタ21,22,29毎に設けた寸動スイッチ
36a,36b,36cが設けられている。さらにまた、葉書用紙1
0の先端を検出して前記葉書用紙10のトラクタ29に対す
るセット位置を検出する葉書用紙セット位置検出器37が
設けられている。そして、ラベル検出器28a,28b、トラ
クタ移送量検出器33a,33b,33c、連続運転スイッチ35、
寸動スイッチ36a,36b,36c、葉書用紙セット位置検出器3
7からそれぞれ出力された信号は、CPUを備えた制御回路
38に入力され、この制御回路から入力信号に応じた制御
信号がトラクタ駆動モータ34に出力されて、ラベル用紙
１及び葉書用紙10の移送を制御するよう構成されてい
る。

次に、上述のように構成した本実施例の貼着動作につ
いて説明する。

まず、貼着動作に先立ってなされる初期セット動作に
ついて説明すると、ラベル用紙１及び葉書用紙10をそれ
ぞれ所定のトラクタ21,22,29にセットし、葉書用紙10用
の寸動スイッチ36cを投入して葉書用紙10をラベル貼着
位置まで移送した後、ラベル用紙１用の寸動スイッチ36
a,36bを投入してラベル用紙１をラベル貼着位置まで移
送する。このラベル用紙１の微速移送においては、前記
ラベル用紙１の移送方向が折り返し部材25により反転さ
れると、ラベル８が先端方向から剥離され、このラベル
８の先端をラベル検出器28a,28bが検出すると、この検
出信号に基づく制御回路38の制御信号によって各トラク
タ21,22の駆動が停止され、ラベル用紙１の移送が停止
されて所定状態にセットされる。また、葉書用紙10の移
送においても、葉書用紙セット位置検出器37の検出信号
に基づく制御回路38の制御信号によってトラクタ29の駆
動が停止され、前記葉書用紙10の移送が停止されて所定
状態にセットされる。

このような初期セット動作に続いて貼着動作がなされ
るのであるが、この動作を第８図及び第９図に基づいて
説明する。

葉書用紙10が所定位置にセットされ（ステップ10
1）、ラベル用紙１が所定位置にセットされ、すなわ
ち、ラベル８の先端が検出され（ステップ102）た各状
態において、連続運転スィッチ35が投入されると（ステ
ップ103）、トラクタ駆動モータ34が駆動されて各トラ
クタ21,22,29によるラベル用紙１と葉書用紙10の移送動
作が開始され、移送速度は順次加速されていく（ステッ
プ104）。第８図でも理解できるように、ラベル用紙１
と葉書用紙10が所定距離（Ｘインチ）移送されると（ス
テップ105）、加速状態にあった移送速度は定速となる
（ステップ106）。ラベル用紙１の移送量にともなっ
て、ラベル８のラベル用紙１からの剥離量も増大し、ラ
ベル８先端が移送されてきた葉書用紙10の所定位置に接
触した状態となる。そして、ラベル用紙１と葉書用紙10
の定速移送の間に、ラベル８が葉書用紙10の所定位置に
貼着されていく。

さらに定速移送が続き、先端を検出されたラベル８が
ラベル検出器28a,28bを通過して検出信号がなくなると
（ステップ107）、ラベル用紙１の移送速度が減速され
て（ステップ108）、次のラベル８の先端が前記ラベル
検出器28a,28bで検出されると（ステップ109）、ラベル
用紙１の移送は停止されて待機状態となる（ステップ11
0）。一方、葉書用紙10は、所定距離（移送開始からＹ
インチ）移送されてラベル８が全面的に貼着された状態
になる（ステップ111）と減速され（ステップ112）、一
単位用紙10a,10b分移送されると（ステップ113）、移送
が停止されて待機状態となる（ステップ114）。なお、
上述したＸインチ、Ｙインチの所定距離は、（Ｙ−Ｘ）
の値がラベル８の移送方向長さよりも長くなるよう設定
される。このラベル用紙１と葉書用紙10との待機状態に
おいて、停止スイッチが投入されていないと（ステップ
115）、0.05秒待機の後（ステップ116）、ステップ104
に戻って上述したステップ115に至る動作を繰り返す。
一方、前記ステップ115で停止スイッチが投入されてい
た場合には、処理動作が停止され（ステップ117）て処
理が終了する。

なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
なく、例えば、ラベル用紙１及び葉書用紙10は２連式に
限らず、１連式あるいは１連式を２組並列的に移送する
ものでもよく、１連式を単独で用いる場合には、トラク
タ21,22はいずれか一方のみ備えておけばよい。また、
ラベル８は剥離台紙９に剥離自在に島状に接着形成する
ほか、剥離台紙９に同一大のラベル紙を剥離自在に接着
したうえ、前記ラベル紙に切り込みを入れて区画形成し
てもよい。さらに、ラベル８を貼着すべき用紙は葉書用
紙10に限らず、カード用紙や他の帳票用紙でもよい。さ
らにまた、ラベル用紙１と葉書用紙10の移送は、停止し
た待機状態を有する間欠移送のほか、連続移送として移
送速度の変化のみによってタイミングをとるよう構成し
てもよい。またさらに、トラクタ駆動モータ34としてス
テッピングモータあるいはパルスモータを用いれば、移
送量を制御するパルス信号を制御回路38から送ることに
よってフィードバックの必要なしに正確な制御が可能と
なるので、トラクタ移送量検出器33a,33b,33cを設ける
必要がない。

効果 以上説明したところで明らかなように、本発明によれ
ば、ラベルを貼着する毎に１枚ずつこれを検出して、ラ
ベル用紙とラベルを貼着すべき用紙の移送タイミングを
制御するので、常に所定位置にラベルを貼着することが
可能になり、トラクタで移送するので、ラベルと連続用
紙が蛇行せず移送速度をきわめて正確に同期させること
ができ、正確な位置にしかもラベルの面積が大きくても
皺を生ずることなく体裁よく貼着できるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の好適な実施例を示し、第１図は装置の概略
的な側面図、第２図は要部の平面図、第３図は用紙移送
の制御系統を示すブロック図、第４図はラベル用紙の平
面図、第５図はその断面図、第６図はラベルを貼着する
葉書用紙の平面図、第７図は葉書用紙にラベルを貼着し
その一部を剥離した状態の断面図、第８図は用紙移送動
作とラベル検出動作の関係を示すグラフ、第９図はラベ
ル貼着動作にともなう用紙移送動作を示すフローチャー
トである。 １……ラベル用紙、８……ラベル、９……剥離台紙、10
……葉書用紙、20……ラベル貼着装置、21,22…トラク
タ、25……折り返し部材、27……巻き取りローラ、28a,
28b…ラベル検出器、29……トラクタ、30,31……プレス
ローラ、32……センタースリッタ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ラベルを貼着すべき連続用紙の所定位置に
   対して、連続状のラベル用紙から剥離されたラベルを、
   前記各用紙を移送させながら貼着するラベル貼着装置で
   あって、ラベルとこのラベルを供給する剥離台紙からな
   るラベル用紙の移送孔にピンを係合して移送するトラク
   タからなるラベル用紙供給手段と、ラベルを貼着すべき
   連続用紙の移送孔にピンを係合して移送するトラクタか
   らなる連続用紙供給手段と、ラベル用紙における次に貼
   着すべきラベルを検出するラベル検出手段と、このラベ
   ル検出手段の検出信号に基づいて前記各用紙供給手段の
   移送タイミングおよび移送速度を同期させて連続用紙に
   対するラベルの貼着を制御する制御手段とを具えたこと
   を特徴とするラベル貼着装置。