JP2781818B2 - 縫合針の製造方法 - Google Patents

縫合針の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、生体組織の縫合に用いられる縫合針の製造
方法に関するものである。
<従来の技術> 外科手術に用いられる縫合針或いは歯科治療用に用い
られる縫合針には、テーパ状の胴部と鋭利な針先を有す
るテーパポイント型縫合針、及び切刃を形成した多角形
状の胴部と鋭利な針先とを有するカッティングエッジ型
縫合針とがある。また縫合糸の取り付け形態に応じてア
イレス針とアイド針とがある。そしてこれ等の縫合針を
縫合部位に応じて選択して用いるものである。
前記縫合針の太さは非常に細いものであって、最も太
い縫合針でも1.4mm程度の太さであり、脳外科手術や眼
科手術に用いられる縫合針では70μmの太さのものもあ
る。また縫合針の長さは5mm〜65mm程度が一般的に用い
られている。このように、縫合針は微小なものであり、
従って、縫合針の製造工程に於いて、材料の固定、位置
決め等に多くの課題を有するものである。
前記縫合針には、刺通抵抗の小さいこと、及び切れ味
の良さが持続すること等の特性を有することが要求され
ている。
また縫合針の材料としては、一般にマルテンサイト系
ステンレス、或いは析出硬化系ステンレス等が用いられ
ている。前記マルテンサイト系ステンレス,析出硬化系
ステンレスは共に熱処理により硬化するものであるが、
熱処理の性質上繰り返し安定性がないため、硬さにバラ
ツキが生じる虞がある。また前記マルテンサイト系ステ
ンレスでは耐蝕性に難があり、析出硬化系ステンレスで
はコストの点で難がある。更に、焼き入れにより硬化さ
せた縫合針、或いは析出により硬化させた縫合針では、
硬さが硬くなることから刺通性,切れ味の良さを維持す
ることが可能であるが、同時に脆さを有するため棄損す
る虞がある。
このため本件出願人は、オーステナイト系ステンレス
の線材を所定の減面率で冷間線引き加工を施して硬化さ
せると共に、金属組織をファイバー状に伸長させた線を
用いて医療用極細器具を製造する方法を開発している
(特公平1−11084号公報)。
上記オーステナイト系ステンレスの線を材料とする縫
合針の従来の製造工程について説明する。
先ず、前記公報に示すようにして得た線を所定の長さ
に切断する。そして切断した線に機械研削によって針
先、又は針先及び切刃を形成すると共に、プレス加工或
いはドリル,レーザービーム,電子ビーム等により、糸
取付部を形成する。前記の如くして、針先,切刃,糸取
付部等を形成した線に曲げ加工を施すことで所定の形状
に湾曲させて縫合針の素材を形成する。
所定の形状に成形した素材をソルトバスに浸漬するこ
とでテンパー処理(時効処理)を施し、経時的な形状変
化を防止する。前記テンパー処理を施す際に素材の表面
に発生したテンパーカラーを除去すると共に、素材の表
面を平滑にするために化学研磨処理を行う。
上記の如くして得られ縫合針に対し、刺通検査及び外
観検査を行うことで合格或いは不合格の判定を行い、合
格したものを包装して製品として出荷する。
前記製造工程に於いて、所定の長さに切断されたオー
ステナイト系ステンレスの線に対する成形は、個々の線
に対して個別に実施される。また所定の形状に成形され
た素材に対するテンパー処理及び研磨処理は、容器に多
数本の素材を収容し、この容器をソルトバスに浸漬し、
更に化学研磨処理液を収容した処理槽に浸漬することで
処理している。
このため、検査工程に於ける外観検査は、前記容器か
ら取り出され、山積みされた多数本の縫合針を分離して
整列させた後、検査員がルーペを用いて縫合針に形成さ
れた針先,切刃,糸取付部等を目視により検査してい
る。
<発明が解決しようとする課題> 上記テンパー処理工程及び研磨処理工程に於いて、容
器に所定の曲げ形状に成形された多数本の素材を収容し
てテンパー処理及び研磨処理を実施するため、該容器内
に収容された素材が接触して針先或いは切刃を傷める虞
がある。
またテンパー処理をソルトバスによって実施してい
る。これはソルトバスに於ける塩浴温度を一定に維持す
ることが容易であり、且つ短時間で素材に対するテンパ
ー処理を行うことが可能となるためである。然し、ソル
トバスによるテンパー処理では不可避的にテンパーカラ
ーが発生する問題がある。
また研磨工程はエンパー処理によって素材に発生した
テンパーカラーの除去、及び素材表面の平滑化を目的と
して実施されるが、該研磨処理に於いて、テンパーカラ
ーを除去するために長い時間が必要となる。研磨処理時
間が長くなった場合、素材表面の平滑化を達成すること
は可能であるが、素材に形成した針先及び切刃の鋭利さ
を損なう虞がある。
また上記検査工程に於いて、山積みされた多数本の縫
合針から個々の縫合針を分離して整列させる際に、縫合
針が所定の曲げ形状に成形されているため、縫合針どう
しが絡み合ったり、接触し合うことがある。このため、
針先や切刃を傷めることがあり、刺通性の低下或いは切
れ味を損なう虞がある。
本発明の目的は上記問題を解決し、縫合針の刺通性や
切れ味を低下させること無く、またコストを低減し得る
縫合針の製造方法を提供するものである。
<課題を解決するための手段> 上記課題を解決するために、本発明に係る縫合針の製
造方法は、オーステナイト系ステンレス線材を所定の減
面率で冷間線引き加工して形成した線を所定の長さに切
断すると共に切断された線に針先又は針先及び切刃及び
縫合糸を取り付けるための糸取付部を形成して直針状の
素材を製作するための成形工程と、前記素材の表面を平
滑化するための研磨工程と、研磨された前記素材の外観
を検査するための検査工程と、検査された素材を所定の
曲げ形状に屈曲させるための曲げ工程と、所定の曲げ形
状に屈曲された素材を無酸化雰囲気中でテンパー処理を
行う熱処理工程とからなることを特徴とするものであ
る。
<作用> 上記手段によれば、成形工程に於いて所定の長さに切
断したオーステナイト系ステンレスの線に針先又は針先
及び切刃を形成すると共に糸取付部を形成した直針状の
素材を得ることが出来る。
研磨工程に於いて、電解研磨処理を実施する場合に
は、個々の素材を独立して電極と接続することから、素
材どうしが接触する虞が無い。また多数本の素材に対し
化学研磨処理を実施する場合であっても、個々の素材が
直針状であることから、多数本の素材を容器に収容した
とき互いに絡み合うことが無い。このため、素材に形成
した針先や切刃を傷めること無く研磨処理を実施するこ
とが出来る。
また成形工程後の直針状の素材を研磨するため、テン
パーカラーを除去する必要が無く、素材表面の平滑化の
みを目的として研磨することが出来る。このため、素材
に形成した針先,切刃等の鋭利さを損なうことが無い。
検査工程に於いて、研磨処理を施された多数本の素材
を山積みした場合、該素材が直針状であることから、互
いに絡み合う虞が無く、従って、個々の素材を分離して
整列させる際に、針先や切刃を傷めること無く外観検査
を実施することが出来る。
また素材が直針状であるため、例えば位置決め部材等
を設け、該位置決め部材に基準となる軸線を設けて該軸
線と素材の軸芯を一致させた場合、針先,切刃,糸取付
部等を常に一定の位置に配置することが可能となる。こ
のため、針先,切刃,糸取付部に対応する位置にCCDカ
メラ等の光学的手段を配置することで、該針先,切刃,
糸取付部を撮影し、この画像に対し所定の画像処理を行
うことによって、素材に対する外観検査を自動化するこ
とが可能となる。
曲げ工程に於いて、外観検査を終了した素材のみに対
し曲げ加工を施すことが出来るため、効率の良い作業を
実施することが出来る。
熱処理工程に於いて、素材に対するテンパー処理を無
酸化雰囲気中で行うことによって、素材にテンパーカラ
ーを生じさせることが無く、このため、該テンパー処理
を終了した素材をそのまま縫合針として製品化すること
が出来る。
<実施例> 以下上記手段を適用した縫合針の製造方法の一実施例
について図を用いて説明する。
第1図(A)〜(C)は縫合針の説明図、第2図は縫
合針の素材の説明図、第3図(A),(B)は研磨処理
の模式説明図、第4図は(A),(B)は検査方法の模
式説明図である。
先ず、縫合針の形状について説明する。
テーパポイント型縫合針1は、第1図(A)及び同図
(B)に示すように構成されている。即ち、一端には鋭
利な針先1aが形成されており、胴部1bは針先1aにかけて
テーパ状を有すると共に中央部は略円筒状に形成されて
いる。また針先1aの反対側端部には、糸取付部1cが形成
されている。更に、縫合針1の全体が所定の角度を持っ
て湾曲されている。
カッティングエッジ型縫合針2は,同図(C)に示す
ように一端に鋭利な針先2aが形成されており、胴部2bは
多角形状に形成されている。また針先2aの反対側端部に
は、糸取付部2cが形成されている。前記針先2aの近傍で
あって、且つ胴部2bに形成した多角形状を構成する稜線
には、切刃2dが形成されている。更に、縫合針2の全体
が所定の角度を持って湾曲されている。
また同図(A),(C)は、糸取付部1c,2cを通孔1
c1,2c1によって構成し、該通孔1c1,2c1に図示しない縫
合糸を通過させて保持し得るように構成したアイド針を
示している。同図(B)は、糸取付部1cを盲穴1c2によ
って構成し、該盲穴1c2に図示しない縫合糸の端部を挿
入すると共に、盲穴1c2の外周をかしめることで縫合糸
を保持し得るように構成したアイレス針を示している。
同図(B)はテーパポイント型の縫合針1に盲穴1c2
形成した場合を示しているが、カッティングエッジ型の
縫合針2に盲穴を形成したアイレス針も同様に用いられ
る。
前記縫合針1,2を構成する材料としては、オーステナ
イト系ステンレスの線材(φ6〜φ10)を冷間線引き加
工によって所望の径に減面させた線を用いている。この
材料は耐蝕性に優れており、且つ良好な加工性を有して
いる。然し、焼き入れによる硬化を期待することが出来
ないため、前記冷間線引き加工を施すことによって所定
の硬度まで硬化させている。
前記の如く冷間線引き加工を施したオーステナイト系
ステンレスの線は、高い硬度と、高い靭性(ねばり強
さ)を有している。
次に上記形状を有する縫合針1,2を製造するための製
造方法について説明する。
成形工程は従来の成形工程と同一工程を用いている。
即ち、縫合針1,2の太さと略等しい径まで冷間線引き加
工を施されたオーステナイト系ステンレスの線を、縫合
針1,2の全長と略等しい長さに切断する。
テーパポイント型の縫合針1を製造する場合には、前
記切断された線に機械研削によって針先1aを形成すると
共に、針先1aから胴部1bにかけて所定の角度を持ったテ
ーパ状に形成し、更に、糸取付部1cにかけて円筒状に形
成する。
またカッティングエッジ型の縫合針2にあっては、切
断された線に機械研削によって針先2aを形成すると共
に、胴部2bを三角形状,四角形状等所定の形状に形成
し、更に、胴部2bから糸取付部2cにかけて円筒状に形成
する。このとき、胴部2bの多角形を構成する稜線であっ
て、且つ針先2aの近傍に切刃2dを形成する。
上記の如くして針先1a,胴部1bを形成した縫合針1、
或いは針先1a,胴部2b,切刃2dを形成した縫合針2の中間
製品を製作する。
以下の工程はテーパポイント型の縫合針1,カッティン
グエッジ型の縫合針2に同様に施されるものであるた
め、代表してテーパポイント型の縫合針1を製造する場
合について説明する。
針先1a,胴部1bを形成した縫合針1の中間製品に対し
糸取付部1cを形成する場合、縫合針1をアイド針として
構成するには、糸取付部1cをプレス加工により、断面が
長円形状となるように成形する。そして前記糸取付部1c
をプレス加工によって打ち抜き加工を施すか、或いはレ
ーザービーム,電子ビーム等のビームによって切り抜き
加工を施すことで第1図(A)に示す通孔1c1を形成す
る。また縫合針1をアイレス針として構成するには、糸
取付部1cの端面側から、ドリルを用いて盲穴1c2を穿設
するか、或いはレーザービーム,電子ビーム等を用いて
盲穴1c2を穿設する。
上記成形工程を経ることによって、第2図に示す直針
状の素材3を製作することが可能である。
前記素材3の表面には、機械研削を実施した際の砥粒
の影響による微小な凹凸が形成されている。この素材3
の表面に形成された微小な凹凸は、刺通抵抗に悪影響を
及ぼすものである。
また最近になって素材3の針先1aに付着した微小なバ
リ、特にカッティングエッジ型の縫合針2の切刃2dに付
着したバリが、刺通性に対し大きな影響を与えることが
判明した。
研磨工程は、素材3の表面に形成された凹凸の除去、
即ち素材3の表面の平滑化、及び素材3に付着したバリ
除去を目的として電解研磨処理或いは化学研磨処理を選
択的に実施する。
第3図(A)は素材3に対しい電解研磨処理を行うた
めの模式説明図である。図に示すように、複数の素材3
を電極部材4に取り付けると共に、該電極部材4を電源
5と接続し、槽6に収容された電解処理液中に浸漬して
電極7との間で通電することによって、電解研磨処理を
実施し得るように構成している。
このとき、素材3が直針状であるため、該素材3を電
極部材4に取り付ける際に個々の素材3が隣接する他の
素材3と接触することが無く、従って、針先1a或いはカ
ッティングエッジ型の縫合針2にあっては、針先2a,切
刃2dを損傷する虞が無い。
前記構成に於いて、電源5として直流電源を用いた場
合には、電極部材4を陽極とし電極7を陰極として通電
する。ステンレス鋼を電解研磨する場合、交流電源を用
いても処理し得ることが知られている。従って、電源5
には直流電源或いは交流電源の何れを用いても良い。
電解研磨処理に於いて、処理液の組成,処理液の温
度,処理時間,電流密度等の処理条件を適宜設定するこ
とによって、除去金属量、即ち、素材3の表面に於ける
除去層の厚さを制御することが可能である。従って、素
材3の表面粗さ、或いは素材3に付着しているバリの状
態等に応じて前記処理条件を適宜選択することで、表面
を平滑にすると共に、針先1a或いは針先2a,切刃2dの鋭
利さを損なうこと無く素材3に付着したバリを除去する
ことが可能である。
第3図(B)は素材3に対し化学研磨処理を実施する
ための模式説明図である。図に示すように多数の素材3
が、通液性を有する容器8に並列して収容されており、
該容器8を槽9に収容された化学研磨処理液中に浸漬す
ることで、化学研磨処理を実施し得るように構成してい
る。
容器8に素材3を並列する際に、該素材3が直針状に
形成されていることから、個々の素材3が隣接する他の
素材3と絡み合うことが無く、且つ互いに接触して針先
1a等の鋭利さを損なう虞が無い。
化学研磨処理に於いて、処理液の組成,処理液の温
度,処理時間等の処理条件を適宜設定することによっ
て、素材3の表面に於ける除去層の厚さを制御すること
が可能である。従って、素材3の表面粗さ、或いは素材
3に付着しているバリの状態等に応じて前記処理条件を
適宜選択することで、表面を平滑にすると共に、針先1a
或いは針先2a,切刃2dの鋭利さを損なうこと無く素材3
に付着したバリを除去することが可能である。
上記の如く研磨工程に於いて、素材3を処理条件を適
宜設定した電解研磨或いは化学研磨により処理すること
で、該素材3の表面を平滑化すると共に、素材3に付着
したバリを除去することが可能となる。
検査工程は、前記研磨工程を経た素材3に対し、主と
して外観検査を実施するものである。
この検査を第4図(A)に示すように人手で行う場合
には、電極部材4から取り外された素材3を作業台上に
並列させ、また容器8に収容された素材3を作業台上に
山積みし、この山の中から個々の素材3を取り出して並
列させた状態で、検査員が1本毎に手に持ってルーペ10
による目視検査を実施する。このとき、素材3が直針状
であることから、個々の素材3が他の素材3と絡み合う
ことが無い。このため、素材3どうしが接触することに
より針先1a等を損傷する虞が無い。
前記の如く、人手により直針状の素材3を検査するこ
とによって、素材3の損傷率を低減することが可能とな
る。
また素材3が直針状に形成されていることから、以下
説明するようにして検査作業を自動化することも可能で
ある。
一般に曲げ工程に於いて個々の素材に付与された湾曲
形状は、全ての素材に対し完全に同一形状を付与し得る
ということが言い切れない。即ち、直針状の素材を曲げ
装置によって湾曲させる場合、曲げ装置に挿入する際の
挿入深さのバラツキによって素材に形成された湾曲形状
にバラツキが発生し、また素材を構成する材料のロット
格差等によって、素材を曲げ装置に挿入する際の挿入深
さが等しい場合であっても、該装置から取り出した際に
於ける戻り量(スプリングバック量)が異なることで、
素材に形成された湾曲形状にバラツキが発生する。前記
湾曲形状のバラツキは、縫合針の規格に応じて設定され
た許容範囲内に含まれるものであり、縫合針の品質とし
ては何等問題が発生するものでは無い。
然し、検査作業の自動化に際し前記湾曲形状のバラツ
キは大きな問題となっている。前記の如く湾曲形状にバ
ラツキが生じている縫合針を、例えば糸取付部を基準と
して固定した場合には針先の位置が一定位置にはなら
ず、また針先を基準として固定した場合には糸取付部の
位置が一定位置にはならない。このため、素材に形成し
た針先,切刃,糸取付部等をCCDカメラ等によって同時
に所定の倍率で撮影することが不可能であり、従って、
有効な自動検査作業を実施することが困難である。
本実施例の如く、素材3が直針状に形成されている場
合には、該素材3に形成された針先1a,糸取付部1c、及
びカッティングエッジ型の縫合針2にあっては針先2a,
切刃2dが夫々素材3の軸芯上の一定位置にあることか
ら、検査作業を自動化することが容易となる。
第4図(B)は直針状の素材3に対する外観検査作業
を自動的に実施するための模式説明図である。
図に於いて、素材3は糸取付部1cに盲穴1c2が穿設さ
れたアイレス針の素材として構成されている。複数の素
材3は一定の寸法を有するスペーサ11を介して一定のピ
ッチで整列されている。また素材3は図示しない駆動装
置によって一定の速度で、或いはスペーサ11の寸法に応
じた一定のピッチで移動し得るように構成されている。
CCDカメラ12aは、素材3の軸芯の延長方向であって糸
取付部1c側に配置され、盲穴1c2を素材3の太さに応じ
て設定された倍率で撮影するものである。このCCDカメ
ラ12aは、素材3がアイド針の素材である場合には、糸
取付部1cに形成された通孔1c1を撮影し得る位置に配置
される。
素材3の針先1a側には、該素材3の軸芯に対し所定の
角度を持ってCCDカメラ12bが配置されている。このCCD
カメラ12bは素材3に形成された針先1a及びカッティン
グエッジ型の縫合針2にあっては針先2a,切刃2dを所定
の倍率で撮影するものである。
前記各CCDカメラ12a,12bは夫々画像処理装置13a,13b
を介して制御装置14と接続されている。前記制御装置14
はCPU、予め許容範囲を設定した盲穴1c2のイメージ情
報,同様に許容範囲を設定した針先1a,2a、切刃2dのイ
メージ情報が格納されたROM、CCDカメラ12a,12bから画
像処理装置13a,13bを介して伝送された画像情報を一時
的に記憶するRAMによって構成されている。そして制御
装置14に於いてCCDカメラ12a,12bによって撮影した画像
を、予め格納したイメージ情報と比較して合否の判断を
行い、個々の素材3に対し合格、不合格を表示すること
で外観検査を自動的に実施し得るように構成している。
上記の如き検査作業の自動化は、素材3が直針状に形
成されていることを条件として実施し得るものである。
曲げ工程は従来技術に於ける曲げ工程と同一工程で行
われる。直針状の素材3を針先1a側から曲げ装置に挿入
し、挿入長さが所定寸法に達したときに曲げ装置から取
り出すことで、素材3に所定の湾曲形状を付与する。
熱処理工程は、前記曲げ工程に於いて所定の湾曲形状
を付与された素材3に対するテンパー処理を施すもので
ある。
前記テンパー処理は、図示しない容器に湾曲された複
数の素材3を並列して収容し、該容器を窒素ガス或いは
アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気に保持して均熱炉、
或いは真空等の無酸化雰囲気中で実施するものである。
そして前記無酸化雰囲気中に於いて、素材3を約300℃
に保持して約5時間の熱処理を行うことで素材3を時効
処理し、曲げ工程に於いて付与された湾曲形状の経時的
な変形を防止している。
上記の如く、本発明に係る製造方法では、素材3に対
するテンパー処理を無酸化雰囲気中で実施することによ
り、従来技術では避けることが出来なかったテンパーカ
ラーの発生が無く、従って、テンパー処理終了と同時に
素材3を縫合針1として製品化することが可能となる。
また本発明に係る製造方法では、オーステナイト系ス
テンレスの線を切断し、針先1a或いは針先2a,切刃2d、
及び糸取付部1c,2cを形成した直針状の素材3を構成
し、この素材3に対し研磨処理を施すことによって、素
材3の表面を平滑化すると共に、素材3の針先1a或いは
針先2a,切刃2dに付着したバリを、針先1a或いは針先2a,
切刃2dの鋭利さを損なうこと無く除去することが可能と
なる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明に係る縫合針の製
造方法では、成形工程に於いて形成した直針状の素材を
研磨することによって、該研磨処理に際し個々の素材が
隣接する他の素材と接触する虞が無く、従って、素材ど
うしの接触により針先,切刃が損傷することが無い。
また検査工程に於いては、研磨処理後の素材を山積み
して、この山から素材を取り出す際にも、素材どうしが
絡み合う虞が無く、従って、素材どうしの接触により針
先,切刃が損傷することが無い。
また直針状の素材に対し検査を実施することから、該
素材に形成された針先,切刃,糸取付部が同一軸芯上の
所定位置に確実に配置されることで、光学的な手段等を
用いて検査作業を自動的に実施することが出来る。
また熱処理工程を無酸化雰囲気中で行うようにしたこ
とで、テンパー処理された素材の表面にテンパーカラー
が発生することが無く、従って、熱処理後の素材を縫合
針として製品化することが出来る等の特徴を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(C)は縫合針の説明図、第2図は縫合
針の素材の説明図、第3図(A),(B)は研磨処理の
模式説明図、第4図(A),(B)は検査方法の模式説
明図である。 1はテーパポイント型縫合針、2はカッティングエッジ
型縫合針、1a,2aは針先、1b,2bは胴部、1c,2cは糸取付
部、1c1は通孔、1c2は盲穴、2dは切刃、3は素材、4は
電極部材、5は電源、6,9は槽、7は電極、8は容器、1
0はルーペ、12a,12bはCCDカメラ、13a,13bは画像処理装
置、14は制御装置である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 17/06 A61L 17/00 A61L 31/00 B21G 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーステナイト系ステンレス線材を所定の
    減面率で冷間線引き加工して形成した線を所定の長さに
    切断すると共に切断された線に針先又は針先及び切刃及
    び縫合糸を取り付けるための糸取付部を形成して直針状
    の素材を製作するための成形工程と、前記素材の表面を
    平滑化するための研磨工程と、研磨された前記素材の外
    観を検査するための検査工程と、検査された素材を所定
    の曲げ形状にさせるための曲げ工程と、所定の曲げ形状
    にされた素材を無酸化雰囲気中でテンパー処理を行う熱
    処理工程と、からなる縫合針の製造方法。
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