JP2780163B2 - 整髪用樹脂組成物及びそれを用いたエアゾールフォーム形ソープフリー組成物 - Google Patents

整髪用樹脂組成物及びそれを用いたエアゾールフォーム形ソープフリー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、整髪用樹脂組成物及びそれを用いたエアゾ
ールフォーム形ソープフリー組成物に関する。
〔従来の技術〕
整髪用樹脂として、従来、ノニオン系、アニオン系、
カチオン系、両性系の樹脂及びそれらの樹脂の混合物が
用いられている。
ノニオン系樹脂としてはポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルメチルエーテル等が知られている。前者は、その
形成フィルムが吸湿前には硬く、吸湿すると急に柔軟に
なると共にブロッキング現象を起す等の欠点があり、ま
た後者は、湿度の影響が前者より著しい。
アニオン系樹脂としては(メタ)アクリル酸等をイオ
ン性基とする共重合樹脂が知られ、湿度の影響をあまり
受けないものと湿度の影響を受け易いものとがある。こ
れらは、毛髪に対する親和性が弱く、整髪効果を増すた
めに形成フィルムを硬くする必要があるのでフレーキン
グ現象を起し易く、平滑性に欠ける等の欠点がある。
カチオン系樹脂としてはカチオン化セルロース、ビニ
ルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共
重合体カチオン化物、ポリジメチルアリルアンモニウム
クロライド等が知られている。これらは、毛髪に対する
親和性が前二者より大きく、帯電防止性も有している
が、湿度の影響を受け易く、洗髪時のシャンプー(アニ
オン系)による析出固化を生じる等の欠点がある。
両性イオン系樹脂としてはオクチルアクリルアミド/
ブチルアミノエチルメタクリレート/(メタ)アクリル
酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合物、ジアルキル
アミノエチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/
その他ノニオン性単量体共重合物のモノクロル酢酸両性
化物等が知られている。これらは、毛髪に対する親和性
が大きく、ゴム、ホコリ等の付着や毛髪の絡み合い等の
問題がノニオン系樹脂やアニオン系樹脂に比べて少な
く、吸湿性はノニオン系樹脂やカチオン系樹脂より小さ
いが、高湿度下でのセット力が不十分である等の欠点が
ある。
上記樹脂の混合物系については、各樹脂をその欠点が
ある程度補填されるように組合せることが可能である
が、他方で各樹脂の長所を後退させる問題が生じる。ア
ニオン系樹脂とカチオン系樹脂の混合物は、相反するイ
オン性のために不溶化することが多く、カチオン系樹脂
の吸湿性が大きいために高湿度下でのセット力が低下
し、また毛髪に対する親和性も低下する等の欠点があ
る。また、アニオン系樹脂と両性系樹脂の混合物は、相
容性においては問題ないが、各樹脂の長所が後退するの
みならず、欠点も補填されないのが現状である。
また、エアゾールフォーム形組成物については、前記
整髪用樹脂に種々の界面活性剤及び(又は)ノニオン性
セルロース等の起泡剤を配合してフォームを形成させて
おり、整髪用樹脂の性能を低下させている。上記の場
合、特に高湿度下においては、界面活性剤等の起泡剤の
吸湿によりセット力が低下し、粘着性を増す等の問題が
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、粘着及びフレーキングがなく、平滑
性に優れ、高温・高湿度下において優れたセット力を発
揮し、しかもその感触を損なわない整髪用樹脂組成物及
びそれを用いたエアゾールフォーム形ソープフリー組成
物を提供することにある。
〔課題を解決するための技術手段及びその作用〕
本発明に係る整髪用樹脂組成物は、下記の一般式
[I]で示されるカチオン化された繰り返し単位5〜60
モル%及び下記の一般式[II]で示される両性化された
繰り返し単位95〜40モル%からなるカチオン/両性ポリ
マーと後述する特定の水溶性アニオン性ポリマーとを重
量比1:2〜1:10で混合してなり、且つ水溶性であること
を特徴とする。
〔式中、R1,R4はH又はCH3, R2,R5,R6はCH2〜C4H8のアルキレン基, R3はH,CH3〜C4H9のアルキル基, A1,A2はO又はNH, XはBr,Cl,I,CH3SO4, C2H5SO4,CH3COO又は ClCH2COOである。〕 上記のカチオン/両性ポリマーは、各繰り返し単位に
対応する単量体を重合した後にカチオン化及び両性化を
行なう方法、各単量体をカチオン化及び両性化した後に
重合を行なう方法、カチオン化後の単量体と未変性の単
量体を共重合した後に両性化を行なう方法、又は両性化
後の単量体と未変性の単量体を共重合した後にカチオン
化を行なう方法等により得ることができる。
一般式[I]及び[II]で示される各繰り返し単位に
対応する変性(カチオン化及び両性化)前の単量体とし
て、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリルアミド等を単独又は併用で
使用することができる。
本発明において、一般式[I]の繰り返し単位が5モ
ル%未満のときは、カチオン/両性ポリマーと水溶性ア
ニオン性ポリマーとの結合が弱くなり、水溶性アニオン
性ポリマーの欠点である平滑性不良が改善されず、フレ
ーキング現象の低減が不十分で、エアゾールフォーム形
ソープフリー組成物が得られない。また、その繰り返し
単位が60モル%を越えると、カチオン/両性ポリマーと
水溶性アニオン性ポリマーとの混合安定性が不良とな
り、それらの混合物である樹脂組成物の水溶性も不良と
なり、洗髪性に問題を生じるようになる。
カチオン化剤としては、例えば塩酸、臭酸、酢酸、ク
ロル酢酸等の酸があり、四級カチオン化剤としては、例
えばメチルクロライド、メチルブロマイド、メチルヨー
ド、エチルクロライド、エチルブロマイド、プロピルク
ロライド、プロピルブロマイド、エチレンクロルヒドリ
ン、エチレンブロムヒドリン、エピクロルヒドリン、エ
ピブロムヒドリン、プロピレンクロルヒドリン、プロピ
レンブロムヒドリン、ベンジルクロライド、ベンジルブ
ロマイド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等がある。
両性化剤としては、例えばモノクロル酢酸ナトリウ
ム、モノクロル酢酸カリウム、モノクロルプロピオン酸
リチウム、モノクロルプロピオン酸ナトリウム、モノク
ロルプロピオン酸カリウム、モノクロル酢酸とアンモニ
ア、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノール、
モルホリン等の中和物等がある。
上記のカチオン化剤及び両性化剤は、各単量体に対し
て化学量論的に、即ち等モル使用される。
一般式[I]及び[II]で示される各繰り返し単位に
対応する単量体は、親水性溶媒中で共重合させればよ
い。親水性溶媒として、水又は水に可溶の1種又は2種
以上の炭素数1〜4の脂肪族アルコール、若しくはそれ
らの混合物が適当である。なお、変性後の単量体の溶解
性により、溶媒組成の選択を要するときもある。共重合
は、通常の溶液重合法、例えば単量体を前記溶媒に溶解
し、重合開始剤を添加し、窒素気流下に加熱攪拌する方
法により、重合条件を適宜選択して行なえばよい。重合
開始剤として、例えば、過酸化ベンゾイル等の過酸化物
やアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物が好まし
い。
単量体は、全量を重合当初から存在させた状態で、若
しくは単量体の種類及び(又は)量に関して分割添加す
ることにより重合を行なう。親水性溶媒は、生成重合体
溶液の濃度が30〜70重量%程度となるような量を使用す
ることが好ましい。重合体の平均分子量は、1万〜50万
であることが好ましい。
酸を使用するカチオン化反応は、単量体又はポリマー
の親水性溶媒溶液中に攪拌しながら窒素気流下に酸の溶
液滴下を行ない、60〜90℃にて0.5〜2時間加熱するこ
とにより行なう。四級カチオン化反応は、単量体又はポ
リマーの親水性溶媒溶液中に攪拌しながら窒素気流下に
四級化剤のガス体注入又は溶液滴下を行ない、70〜95℃
にて2〜10時間加熱することにより行なうことができ
る。
両性化反応は、比較的沸点の高い両性化剤を使用する
ものであり、上記四級カチオン化反応と同様に、単量体
又はポリマーの親水性溶媒溶液中に攪拌しながら窒素気
流下に両性化剤の水溶液、親水性溶媒溶液又は懸濁液の
滴下を行ない、70〜95℃にて2〜10時間加熱することに
より行なう。なお、両性化剤がナトリウム、カリウム、
リチウム等のアルカリ金属塩の場合は、脂肪族アルコー
ル中、両性化反応の進行によって無機塩が析出するの
で、それを遠心分離、濾過、その他の固−液分離手段に
よって除去し、使用に供する。一方、両性化剤がアミン
塩やアンモニウム塩の場合は、両性化反応の進行によっ
ても有機塩は析出しないので、均一溶液としてそのまま
使用に供することができる。
上記のようにして得られたポリマーは、親水性溶媒の
溶液のまま、又はその溶媒を除去すると共に水と置換し
て使用することができる。このカチオン/両性ポリマー
は、水溶性アニオン性ポリマーと重量比1:2〜1:10で混
合し、整髪用樹脂組成物とする。カチオン/両性ポリマ
ーの配合量が重量1:2を越えると、アニオン性ポリマー
及び樹脂組成物の形成フィルムが粘着を生じ、毛髪に付
与したときに高湿度下でのセット力が低下し、一方、そ
の配合量が重量比1:10に達しないと、前記形成フィルム
が硬く、毛髪に付与したときに平滑性、感触が不良とな
り、フレーキングを生じるようになる。
水溶性アニオン性ポリマーとして、下記の組成 〔式中、R7はH又はCH3,R8はC8H17〜C18H37のアルキル
基である。〕 (b)アクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸からな
る群より選ばれた少なくとも1種の単量体6〜35重量% (c)その他のビニル単量体 25〜89重量% よりなる単量体混合物を水溶性溶媒中において溶液重合
し、水溶性有機塩基性物質を加えてなるポリマーを使用
することができる。
上記において、単量体(a)の配合量が5重量%未満
のとき、アニオン性ポリマーとハロゲン化炭化水素、石
油液化ガス等との相互溶解性が不十分となり、アニオン
性ポリマー及び樹脂組成物の形成フィルムの柔軟性が不
足し、フレーキングを生じる。一方、その配合量が40重
量%を越えると、アニオン性ポリマーは水に難溶とな
り、形成フィルムは粘着性が増す。単量体(a)とし
て、例えば2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート等を単独又は
併用で使用することができる。
また、単量体(b)の配合量が6重量%未満のとき、
アニオン性ポリマーは水に難溶となり、その配合量が35
重量%を越えると、前記形成フィルムは吸湿性が大とな
り、粘着性を増す。単量体(b)として、アクリル酸、
メタクリル酸及びイタコン酸を単独又は併用で使用する
ことができる。
さらに、単量体(c)は、必要に応じて前記形成フィ
ルムに適度な硬度、柔軟性、水溶性等を与える。単量体
(c)として、例えばメチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレ
ート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、アクリロニ
トリル、(メタ)アクリルアマイド、スチレン、ビニル
トルエン、酢酸ビニル等を単独又は併用で使用すること
ができる。
また、別の水溶性アニオン性ポリマーとして、下記の
組成 〔式中、R9はH又はCH3,R10はC4H9〜C18H37のアルキル
基である。〕 〔式中、R11はH又はCH3,R12はCH3〜C3H7のアルキル基
である。〕 よりなる単量体混合物を水溶性溶媒中において溶液重合
し、水溶性有機塩基性物質を加えてなるポリマーを使用
することができる。
上記単量体(d)は、それ自体水溶性であるが、単独
重合すると水に不溶で吸湿性の重合体となる独特の性質
を有している。単量体(d)の配合量が5重量%未満の
とき、アニオン性ポリマーの親水性が不足し、毛髪に対
する親和性がなくなり、毛髪への溶液の拡がりが乏しく
なる。一方、その配合量が88重量%を越えると、アニオ
ン性ポリマー及び樹脂組成物の形成フィルムが脆くな
り、洗髪性を向上させるための成分である単量体(f)
や形成フィルムの硬さや噴射剤との相容性を保つ成分で
ある単量体(e)との兼ね合いの上でも好ましくない。
単量体(e)の配合量が5重量%未満のとき、前記形
成フィルムの柔軟性が不足し、フレーキング発生の原因
となる。一方、その配合量が40重量%を越えると、アニ
オン性ポリマーが水に難溶となると共に洗髪が困難とな
り、前記形成フィルムは粘着性を増すようになる。単量
体(e)として、例えばブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート等を単独又は併用で使用するこ
とができる。
単量体(F)の配合量が6重量%未満のとき、前記形
成フィルムは水に難溶となり、一方、その配合量が35重
量%を越えると、前記形成フィルムは吸湿性が大で、粘
着性が著しい。単量体(f)として、アクリル酸、メタ
クリル酸及びイタコン酸を単独又は併用で使用すること
ができる。
また、単量体(g)は前記形成フィルムに適度な柔軟
性と接着力を与える。単量体(g)として、例えばメチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート等を単独又は併用で使用することがで
きる。
前二者の水溶性アニオン性ポリマーがエアゾール形又
はノンガス形のセット剤として有用であることは、特公
昭44−31238号公報及び特公昭50−6538号公報に開示さ
れている。上記のポリマーは、例えば炭素数1〜4の脂
肪族アルコールを溶媒として使用し、例えば過酸化ベン
ゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等の
アゾ化合物を重合開始剤として使用し、溶媒の沸点又は
それに近い温度で、攪拌下、重合を行ない、重合後のポ
リマー溶液を水溶性にするために水溶性有機塩基性物質
で中和することにより得られる。
さらに、別の水溶性アニオン性ポリマーとして、ビニ
ルメチルエーテルと無水マレイン酸共重合物のブチルア
ルコール及び(又は)イソプロピルアルコールエステル
化物に水溶性有機塩基性物質を加えてなるポリマーを使
用することができる。このポリマーは、例えば、市販の
「GANTREZES」(米国、GAF社製)に水溶性有機塩基性物
質を加えて得ることができる。
既述のカチオン/両性ポリマー及び水溶性アニオン性
ポリマーは、各単独では良好なエアゾールフォームを形
成することができないが、これらを配合してなる本発明
に係る樹脂組成物は、界面活性剤を併用することなし
に、良好なエアゾールフォームを形成することができ
る。
例えば、上記の樹脂組成物を固形分0.5〜10重量%と
なるように水に溶解し、得られた樹脂水溶液80〜95重量
%と噴射剤20〜5重量%とを樹脂コーティングされたア
ルミニウム缶に加圧封入することにより、エアゾールフ
ォームとすることができる。噴射剤として、例えばフロ
ンガス、液化石油ガス(LPG)、固形炭酸ガス等が単独
又は併用で用いられる。なお、添加剤として、高級脂肪
酸の高級アルコールエステル、グリセリン、ポリエチレ
ングリコール等の可塑剤や香料、艶出し剤、着色剤、毛
髪栄養剤等が必要に応じて適宜使用される。
また、例えば、上記の樹脂組成物を水及び(又は)水
溶性溶剤に溶解すると共に整髪料用の添加剤を加えるこ
とにより、ヘアーローション、ヘアークリーム、ヘアー
ミスト(ノンガスエアゾール)等の整髪料の一成分とし
て使用することができる。
なお、上記の(メタ)アクリル酸はアクリル酸又はメ
タクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートはアクリレ
ート又はメタクリレートを意味し、(メタ)アクリルア
マイドはアクリルアマイド又はメタクリルアマイドを意
味する。
〔実施例1〜12〕 以下、本発明を、実施例に基き、比較例と対比して説
明する。なお、以下に記載する「%」及び「部」は何れ
も重量単位である。
表1には、実施例1〜12及び比較例1〜12に使用した
カチオン/両性ポリマー(但し、カチオン化及び両性化
の一方が行なわれていないものを一部含む)の組成(単
量体組成)をカチオン化剤及び両性化剤の組成、重合体
の平均分子量及び各繰り返し単位のモル比と共に示す。
表中、「CA−1〜4」で示すポリマーは、請求項1の限
定範囲内にあるものであり、「CA−11〜14」で示すポリ
マーは請求項1の限定範囲外にあるものである。
また、表2及び表3には、実施例1〜10及び比較例1
〜10に使用した水溶性アニオン性ポリマーの組成(単量
体組成)を水溶性有機塩基性物質の組成と共に示す。表
中、「AN−1〜4」で示すポリマーは、請求項1の限定
範囲内にあるものであり、「AN−11〜14」で示すポリマ
ーは請求項1の限定範囲外にあるものである。なお、実
施例11〜12及び比較例11〜12では、別の水溶性アニオン
性ポリマーである「GANTREZ−ES」を使用した。
各実施例及び比較例に使用したカチオン/両性ポリマ
ーの製造方法(重合、カチオン化、両性化及び精製方
法)と水溶性アニオン性ポリマーの製造方法(重合及び
調製方法)は次の通りである。
〈カチオン/両性ポリマーの重合方法〉 還流冷却器、温度計、滴下ロート、窒素置換用ガラス
管及び攪拌機を取り付けた四つ口フラスコに、各繰り返
し単位に対応する単量体100部、エチルアールコール50
部、アゾビスイソブチロニトリル0.6部を加え、窒素気
流下、80℃で還流加熱し、4時間重合を行なう。
〈カチオン/両性ポリマーのカチオン化方法〉 上記重合反応に続いて、カチオン化剤のエチルアルコ
ール溶液を滴下ロートより滴下する。カチオン化剤が酸
の場合は、上記滴下後、窒素気流下、70〜80℃にて1時
間加熱する。四級カチオン化剤を使用する場合は、四級
カチオン化剤のガス体を注入し、又はそのエチルアール
コール溶液を滴下ロートにて滴下し、窒素気流下、70〜
80℃にて6時間加熱し、四級化反応を行なう。
〈カチオン/両性ポリマーの両性化方法〉 上記カチオン化後、両性化反応を行なう。モノクロル
酢酸ナトリウム又はモノクロル酢酸カリウムの30%エチ
ルアルコール懸濁液を両性化剤として滴下ロートより滴
下し、窒素気流下、70〜80℃にて6時間加熱し、両性化
反応を行なう。
〈カチオン/両性ポリマーの精製方法〉 上記両性化方法により得られたポリマー溶液は無機塩
が析出すると共に粘稠懸濁液となっており、これをエチ
ルアルコールで希釈後、加圧濾過機にて析出物を濾別
し、固形分30%となるようにエチルアルコールで希釈
し、調製する。
〈水溶性アニオン性ポリマーの重合及び調製方法〉 カチオン/両性ポリマーの上記重合に使用したものと
同様の四つ口フラスコに、各単量体の混合物100部、エ
チルアルコール50部、過酸化ベンゾイル1.0部を加え、
窒素気流下、80℃で還流加熱し、4時間重合を行なう。
次に、滴下ロートにて水溶性有機塩基性物質のエチルア
ルコール溶液を滴下し、攪拌を行ない、固形分40%とな
るようにエチルアルコールを追加する。
なお、別の水溶性アニオン性ポリマーである「GANTRE
Z−ES」は、市販の「GANTREZ−ES−425」(固形分50
%)を下記のようにアミノメチルプロパノールにて30%
中和し、調製した。
GANTREZ−ES−425(固形分50%) 100 g アミノメチルプロパノール 11.7g 次に、上記処方によって得られた各カチオン/両性ポ
リマーと水溶性アニオン性ポリマーとを種々の組合せと
配合比で混合し、実施例1〜12及び比較例1〜12に係る
各整髪用樹脂組成物を製造する。
上記の樹脂組成物について、エアゾールフォームを下
記の処方で調製し、下記の試験及び評価方法によって各
性能を評価した結果を表4に示す。
〈エアゾールフォームの組成〉 樹脂組成物(固形分) 4 部 塩化セチルトリメチルアンモニウム 0.2 部 香料 0.05部 LPG 7 部 フレオン−12 1 部 精製水 残部 合計 100 部 〈試験及び評価方法〉 (1)セット力(カールリテンション) 市販品シャンプーで洗髪後、市販品リンスで処理し、
風乾した長さ22cm、重さ約2gの毛髪に、エアゾールフォ
ームのうずら卵程度の量を塗布し、泡を指でならした
後、直径1.2cmのカーラーに巻き、55〜60℃にて30分間
乾燥し、デシケータ中で冷却してから螺旋状にほどい
て、垂直に立てたガラス板(0.5cmごとに目盛を付けた
もの)に取り付け、30℃、90%RHに調湿した恒温・恒湿
乾燥器中に放置し、10時間経過後における試験片の先端
の位置を記録し、下記の式に基いてカールリテンション
を測定した。
L :試験片を伸ばしたときの長さ(L=22cm) LO:恒温・恒湿乾燥器に入れる前における試験片の先端
の位置 Lt:恒温・恒湿乾燥器中に放置し、10時間経過後におけ
る試験片の先端の位置 (2)フレーキング セット力評価の場合と同様に作成した毛髪を櫛でとい
たときに脱落した樹脂の量を下記のように評価した。
○:脱落殆どなし、△:脱落少、×:脱落大 (3)平滑性 フレーキング評価のときの櫛通りの難易度を下記のよ
うに評価した。
○:櫛通り容易、△:櫛通りやや難、×:櫛通り難 (4)フィルム性状(洗浄性及びブロッキング) ガラス板にエアゾールフォームの噴射剤添加前の溶液
を一定量取り、同程度の面積になるようにガラス棒等で
溶液を拡げる。そのガラス板を20℃、60%RHの雰囲気に
昼夜放置し、その後、60℃にて1時間乾燥する。
洗浄性については、前記ガラス板を40℃の0.5%市販
シャンプー含有水溶液に浸漬し、フィルムの溶解状態を
下記のように評価した。
○:1時間以内に溶解、△:一時間後、少量残存、×:
一時間後、多量残存 ブロッキング(粘着性)については、前記ガラス板を
30℃、90%RHに調湿した恒温・恒湿乾燥器中に昼夜放置
後、指触にて下記のように評価した。
○:粘着なし、△:少し粘着あり、×:粘着大 (5)泡質 エアゾールフォームのうずら卵程度の量をガラス板上
に噴射し、指で泡を押し、泡の弾力を下記のように評価
した。
○:弾力性あり、△:弾力性にやや欠ける、×:弾力
性なし (6)起泡性 エアゾールフォームのうずら卵程度の量を濾紙上に噴
射し、泡状態の持続性を観察し、下記のように評価し
た。
○:30秒以上、殆ど変化なし、△:10〜30秒で縮小傾向
あり、×:噴射と同時に消泡 (7)感触 フレーキング評価の場合と同様に作成した毛髪に手で
触れたときの感触を下記のように評価した。
○:柔軟で手触りがよい、△:ごわつき感又はべたつ
き感がややある、×:ごわつき感又はべたつき感大 〔発明の効果〕 以上のように、本発明に係る整髪用樹脂組成物及びそ
れを用いたエアゾールフォーム形ソープフリー組成物
は、粘着及びフレーキングがなく、平滑性に優れ、高温
・高湿度下において優れたセット力を発揮し、しかもそ
の感触を損なわない整髪効果を奏することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/06 - 7/155

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記の一般式[I]で示されるカチ
    オン化された繰り返し単位5〜60モル%及び下記の一般
    式[II]で示される両性化された繰り返し端子95〜40モ
    ル%からなるカチオン/両性ポリマーと、 〔式中、R1,R4はH又はCH3, R2,R5,R6はCH2〜C4H8のアルキレン基, R3はH,CH3〜C4H9のアルキル基, −CH2H(OH)CCH3, A1,A2はO又はNH, XはBr,Cl,I,CH3SO4,C2H5SO4,CH3COO又は ClCH2COOである。〕 (B)下記の(B−1)〜(B−3)から選ばれた水溶
    性アニオン性ポリマー (B−1) 〔式中、R7はH又はCH3,R8はC8H17〜C18H37のアルキル
    基である。〕 (b)アクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸からな
    る群より選ばれた少なくとも1種の単量体6〜35重量% (c)その他のビニル単量体 25〜89重量% よりなる単量体混合物を水溶性溶媒中において溶液重合
    し、水溶性有機塩基性物質を加えてなるポリマー (B−2) 〔式中、R9はH又はCH3,R10はC4H9〜C18H37のアルキル
    基である。〕 〔式中、R11はH又はCH3,R12はCH3〜C3H7のアルキル基
    である。〕 よりなる単量体混合物を水溶性溶媒中において溶液重合
    し、水溶性有機塩基性物質を加えてなるポリマー (B−3) ビニルメチルエーテルと無水マレイン酸共重合物のブチ
    ルアルコール及び(又は)イソプロピルアルコールエス
    テル化物に水溶性有機塩基性物質を加えてなるポリマー とを重量比1:2〜1:10で混合してなり、且つ水溶性であ
    ることを特徴とする整髪用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の整髪用樹脂組成物を含むエ
    アゾールフォーム形ソープフリー組成物。
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