JP2778930B2 - 二段弁リフタ - Google Patents

二段弁リフタ

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はオーバーヘッドカムエン
ジンに使用できるような直接作動式の二段弁リフタに関
する。
【０００２】
【従来の技術及びその問題点】米国特許第５，３６１，
７３３号明細書は、二段弁リフタと呼ばれる可変の弁作
動手段を有するエンジン用の小型弁リフタの種々の実施
例を開示している。これらの実施例では、可変の弁リフ
ト及び（又は）弁タイミングを得るためにエンジンのシ
リンダの単一の弁を作動させる２種のリフト曲線が提供
される。好ましくは、リフタは関連するカムシャフトの
隣接するカムにより作動せしめられる２つの同心的な円
筒状カムホロワを備え、伸長モード即ち高弁リフトモー
ドで作動するときにこれらのカムホロワを相互連結する
ための係止手段を有する。
【０００３】低質量の直接作動式の弁リフタは小型の液
圧素子組立体即ちラッシュアジャスタ（ラッシュ調整
器）を有することができる。リフタのこの小型液圧素子
組立体を使用すると、リフタの往復運動質量を実質的に
減少させることができ、作動パワーを増大させることな
く弁列の速度を改善できる。
【０００４】
【発明の構成並びに作用効果】本発明は、高速オーバー
ヘッドカムエンジンに使用するのに特に適した小型で低
質量の二段直接作動式の弁リフタを提供する。本発明に
係るリフタにより得られる特性は次の通りである。すな
わち、 （１）内側及び外側のカムホロワは、好ましくは、偏心
荷重を殆ど生じさせずに高リフトを提供できるクラウン
（中高）付き円筒状係合表面を有する。
【０００５】（２）係止機構は、好ましくは、外側リフ
タにおいて円筒状の係止ピンを備え、これらの係止ピン
は内側リフタの対応する開口に嵌合できる。これらの開
口は（ピンとの）確実な係合を保証するために十分なク
リアランスを有する円筒状のボアとすることができる。
随意ではあるが、二重ボア式の重なった開口により、確
実な係合のための拡大クリアランス開口と、負荷側に偏
った一層小さな直径の座用開口とを提供して、弁作動中
における係止ピンの負荷を許容できる。このような構成
はピンの直径に一層緊密に適合する開口の負荷表面を提
供でき、ピン及び内側リフタにおける係合時の応力を減
少させる。
【０００６】（３）係止ピンは、好ましくは、リフタの
外側表面を貫通するピンボアを内側リフタに係合する低
リフトカムに整合させるように、関連するカムシャフト
の方向に垂直なスラスト軸上に位置する。シールランド
部を、リフタの外側ホロワのスカート部及びピンボア上
方の隣接するエンジンのリフタボアから、隣接する高リ
フトカム係合表面の高さ越えて上方に延在させることが
できる。これにより、ピンボア及びこれに連通するオイ
ル送り通路のまわりにおけるシール面積を増大させ、ピ
ン開口のまわりでの圧力オイルの漏洩を制限する。
【０００７】（４）外側ホロワのスカート部は、好まし
くは、その重量を減少させるためにスラスト側間で一部
切除される。ただし、このスカート部の長さは所望のオ
イルシール面積を維持するのに十分な値に維持される。
【０００８】（５）係止ピンに設けた交差する軸方向及
び横断方向の排出穴を使用して蓄積したオイルを分散さ
せ、迅速なピン応答及び確実な係合を保証できる。
【０００９】（６）外側カムホロワの単一のガイドピン
は、好ましくは、リフタボア及び内側ホロワの整合溝に
係合し、両方のホロワを対応するカムに整合させる。半
円筒状のヘッドをピン上に設けて、これをリフタボアの
対応する溝に係合させることができる。
【００１０】（７）リフタは係止ピン及び液圧ラッシュ
アジャスタのための独立のオイル供給ポートを有するこ
とができる。別個に制御できる圧力源を設けた場合は、
係止ピンに対する圧力とは別の圧力で液圧ラッシュアジ
ャスタを作動させることができ、全体的に低いオイル圧
力で作動する装置を用いてもリフタの作動を改善でき
る。
【００１１】本発明に係る二段弁リフタにおいて基本的
に特徴とするところは、第１の環状端部及び第２の環状
端部と、往復運動軸を中心軸とする同心の内側円筒状表
面及び外側円筒状表面とを備えた円筒状本体を有する高
リフトカムホロワ；上記高リフトカムホロワ内で往復運
動でき、少なくとも１つの実質上閉じた第１の端部と、
第２の端部と、上記円筒状本体の上記内側円筒状表面に
対して往復運動可能な状態で係合する円筒状外壁とを備
えた中空シリンダ、及び、この中空シリンダ内に位置
し、関連する弁列の弁素子に係合する接触装置を有する
低リフトカムホロワ；及び、上記高リフトカムホロワと
上記低リフトカムホロワとを一体的に往復運動させるよ
うにこれらのホロワを一緒に係止するためにこれらのホ
ロワ間で選択的に作動できる係止ピン；を備え、上記高
リフトカムホロワの第１環状端部及び上記中空シリンダ
の閉じた第１の端部が一定のクラウン付きの円筒状カム
係合表面をそれぞれ有し、上記カム係合表面が上記往復
運動軸に対して垂直に延びる横断軸のまわりで湾曲して
いる二段弁リフタであって、上記高リフトカムホロワの
第１環状端部が上記往復運動軸の両側で横断方向に離間
した一対の一定のクラウン付きの円筒状カム係合表面を
有し、これらのカム係合表面が当該往復運動軸に対して
垂直に延びる第１の横断軸のまわりで湾曲しており、上
記中空シリンダの閉じた第１の端部が、上記高リフトカ
ムホロワの上記一対のカム係合表面間に実質上位置し、
かつ、上記往復運動軸に対して垂直にしかも上記第１横
断軸から離れて同横断軸に対して平行に延びる第２の横
断軸のまわりで湾曲した第３のクラウン付きの円筒状カ
ム係合表面を有することである。
【００１２】
【実施例】添付図面を参照して詳細に説明すると、オー
バーヘッドカムエンジン１０は多数のシリンダ１４（１
つのみを示す）を備えたシリンダブロック１２を有す
る。ブロック１２は、シリンダの端部を閉じシリンダ内
に燃焼室１８を形成するシリンダヘッド１６を支持す
る。ヘッド１６は、各シリンダに対して少なくとも１つ
ずつの入口弁２０、２２及び排気弁（図示せず）を担持
する。入口弁はシリンダへの空気及び燃料の導入を制御
し、排気弁はシリンダからの排気生成物の排出を制御す
る。
【００１３】カムシャフトキャリヤ２４はシリンダヘッ
ドに支持され、長手軸線２８のまわりで回転できるよう
にカムシャフト２６を担持する。カムシャフトは単一の
リフト輪郭（プロフィール）により作動できる各入口弁
２２のための単一のカム３０を有する。しかし、高低二
段のリフトプロフィールにより作動できる各入口弁２０
に対しては、カムシャフト２６は軸方向に離間した３つ
のカム、即ち、中央の低リフトカム３２、及び、この低
リフトカム３２の両側に位置した一対の高リフトカム３
４を具備する。必要なら、残りの入口弁２２及び（又
は）いくつかの又はすべての排気弁に対して、本発明に
係る二段又は多段リフタを備えることができる。
【００１４】カムシャフトキャリヤ２４の一部を構成す
るリフタ支持部分３６は、単一リフトプロフィール弁及
び二段リフトプロフィール弁にそれぞれ整合した複数個
のリフタボア３８、４０を有する。普通の単一ホロワ直
接作動液圧弁リフタ（ＤＡＨＶＬ）４２は各リフタボア
３８内で往復運動でき、関連する弁２２及びカム３０と
係合して既知の普通の方法で弁２２を作動させる。
【００１５】本発明によれば、低質量二段弁リフタ４４
は各リフタボア４０内で往復運動でき、後述する方法で
弁２０を作動させるために関連する弁２０及びカム３
２、３４に係合する。リフタ４４は「クラウン付き可変
直接作動液圧」（ＣＶＤＡＨ）二段弁リフタと称する。
しかし、上述の特性の多くは、本発明により得ることが
できる他の種々の実施例に適用できること明らかであ
る。
【００１６】各クラウン付き可変直接作動液圧リフタ４
４は、外側の高リフトカムホロワ４６と内側の低リフト
カムホロワ４８とを有する。外側ホロワ４６はスカート
部５４に接続したカム係合外端５２を備えた環状円筒本
体５０を有し、このスカート部は円筒状外表面５６を有
し、本体の開いた内端５８まで延びる。本体の内側で、
内壁６０は外端から延び、外表面５６と同心の円筒状内
表面６２を有する。外端５２はカムシャフトの軸線の長
手方向においてリフタの横方向で離間した一対のカム係
合表面６４を有し、これらのカム係合表面は円筒状内表
面６２の実質上両側に位置する。カム係合表面６４は、
クラウン（中高）付きの部分円筒形状を呈し、カムシャ
フトの長手軸２８に平行な軸線（図示せず）上に位置し
た中心を持つ円弧を形成する。このため、表面６４に接
触するカムの偏心度を妥当なリフタ直径の範囲内に制限
した状態で、比較的長い弁リフト運動が可能になる。
【００１７】内側ホロワ４８は閉じた端部６８と垂下し
た円筒状外壁７０とを備えた中空シリンダ６６を有す
る。閉じた端部はカム係合外表面７２を有し、このカム
係合外表面は、クラウン付きの部分円筒形状を呈し、カ
ムシャフトの長手軸２８に平行な軸線（図示せず）上に
位置した中心を持つ円弧を形成する。外壁７０は共通軸
７４に沿って往復運動できるように外側ホロワ４６の円
筒状内表面６２内に収容される。ホロワのシリンダ６６
内には、小型の液圧素子組立体即ち液圧ラッシュアジャ
スタ（ラッシュ調整器）７６が往復運動可能な状態で収
容されている。この液圧ラッシュアジャスタは逆止め弁
８２を備えたプランジャ８０を内部に収容した中空ピス
トン７８とその他の素子とを有する。この液圧ラッシュ
アジャスタは普通の液圧ラッシュアジャスタと類似して
いるが、その寸法は一層小さい。
【００１８】対応するカムに対する内側及び外側ホロワ
の方位を維持するため、ガイドピン８４が外側ホロワ４
６に設けた半径方向の開口８６を通って延びる。このピ
ンの内端はシリンダ６６の外壁７０に設けた溝８８に係
合する。部分的に円筒状のヘッド９０はホロワ４６の外
側で半円筒状の溝９２内へ延び、この溝９２はリフタ支
持部分の関連するリフタボア４０内で軸方向に延びる。
【００１９】カムシャフトの長手軸２８及びクラウン付
き表面６４、７２の平行軸に対して直角な方向に延びる
係止ピン開口９４が外側ホロワ４６に設けてある。これ
らの開口は段部を備え、拡大ヘッド９８とこれより僅か
に小径の円筒状本体１００とを有する係止ピン９６を収
容する。ピン９６の内端は内側カムホロワ４８のシリン
ダ６６に設けた係止開口１０２に収容できる。ヘッド９
８の内側に位置した同心の圧縮バネ１０４は、ピン９６
を係止開口１０２から離脱させて（開口９４内に保持さ
れた）係止リング１０６に当接させるように、これらの
ピンを偏倚する。ピン９６は、その内端からドリルで形
成したクロス通路１１０まで軸方向に延びる排出開口１
０８をも有する。これらの通路はバネ１０４を配置した
環状空間に接続し、これら環状空間から、ヘッド９８の
内側の位置で係止ピン開口９４を画成する壁に設けたド
レン穴１１２に接続する。
【００２０】オイル送り通路１１４はガイドピン８４と
同じ高さでこのピンと直径方向正反対の位置に設けてあ
る。この通路はリフタのスカート部に設けた開口１１６
から、チューブを介して、外側ホロワの内壁に設けた第
２開口１１８まで延びる。この通路はシリンダ６６の外
壁に設けたポート１２０に接続し、このポートはシリン
ダ６６の内部の環状くぼみに接続する。従って、従来の
（普通の）直接作動ラッシュアジャスタと実質上同じ方
法でオイルがラッシュアジャスタへ供給される。
【００２１】係止ピン及びラッシュアジャスタへオイル
を供給するため、リフタ支持部分３６はカムシャフトに
平行に延びるオイル通路１２４を具備する。リフタの各
位置において、オイル通路１２４は円周の半分を延びる
移送ポート１２６に接続している。この移送ポートは、
ガイドピン８４のための溝９２が位置する部分及びその
付近を除いて、リフタボアのまわりを延びる。しかし、
ポート１２６は壁１２８によりリフタボアから隔離され
ている。ただし、この壁１２８には、小さな（ラッシュ
アジャスタへの）送りポート１３０と、係止ピン９６に
整合した一対の一層大きな（係止ピンへの）供給ポート
１３２とが設けてある。
【００２２】リフタの質量を最少化するために、外側ホ
ロワのスカート部５４の長さは、このスカート部がオイ
ル送り通路１１４及びガイドピン８４と実質上整合する
領域１３４において、カムシャフトの回転軸（長手軸）
の方向に短くしてある。しかし、係止ピン９６のための
開口９４の寸法は、外側ホロワの全運動範囲にわたって
高圧オイルの漏洩を阻止するのに十分なシール面積を提
供するために、カムシャフトの長手軸２８に対して直角
な方向において所要のスカート長さを得るのに十分な大
きさを有する。同様に、リフタのスカート部の上端は外
側リフタのカム係合表面６４外側で上方に延び、上方に
延びるシールランド部１３６を形成する。リフタボア４
０の上方延長部１３８はシールランド部の外円周長さに
等しい内円周長を有する。
【００２３】図示の実施例においては、リフタボア４０
は別体のスリーブ１４０により画成され、移送ポート１
２６がこのスリーブ内に機械加工され、延長部１３８及
びポート１３０、１３２がこのスリーブに設けてある。
しかし、必要なら、別個のスリーブを使用せずに、これ
らのポート１２６、１３０、１３２や延長部１３８を、
鋳造その他の方法により、リフタ支持部分、シリンダヘ
ッド又はその他のエンジンのリフタ収容素子に設けても
よい。
【００２４】作動において、二段リフタ４４は移送ポー
ト１２６を通してオイル通路１２４から加圧潤滑オイル
を受け取る。リフタが図１−４に示すような基礎円位置
にあるときは、オイルは開口１１６−１１８と通路１１
４とを介して内側の低リフトホロワ４８の中空シリンダ
６６内へ移送され、ラッシュアジャスタ７６へ供給され
て、普通の方法で弁ラッシュを取り除く。
【００２５】同時に、圧力オイルはピン供給ポート１３
２を通して送られ、係止ピン９６のヘッド９８に作用す
る。この圧力は必要に応じて弁その他の装置により変調
せしめられ、低圧力設定時には、係止ピンバネ１０４が
オイル圧力に抗して係止ピンを外方の非係合位置に保持
する。しかし、この場合でさえ、オイル圧力はラッシュ
アジャスタへオイルを供給するのに十分な値を有する。
オイル圧力が第２の高いレベルへ上昇したとき、この圧
力がバネ１０４の力に打ち勝ち、係止ピン９６を内側ホ
ロワのシリンダ６６の開口１０２内へ内方に押し込み、
内側及び外側ホロワを一緒に係止する。係止ピン９６内
の軸方向の排出開口１０８及びクロス通路１１０は係止
開口１０２内に集められたオイルを排出させる。この排
出されたオイルは係止ピンのまわりの空間内のオイルと
一緒にドレン開口１１２から押し出され、係止ピン９６
の迅速で確実な係合を可能にする。
【００２６】ホロワが一緒に係止されたとき、内側ホロ
ワ４８は、図６に示すような係止ピンと係止開口との間
のラッシュを除いて、その全ストロークにわたって外側
ホロワ４６と一緒に運動し、エンジンの弁は所望の最大
開度で作動せしめられる。オイル圧力が再度減少して係
止ピン９６が係止開口１０２から離れたとき、内側ホロ
ワは図５に示すような最大弁開度（最大リフト）状態の
低リフトカム３２により駆動せしめれら、弁は図示のよ
うに少量だけ開く。もちろん、低リフトカムの弁開度状
態即ちリフトの量は特定の目的にかなうように高リフト
カムのリフトより小さな任意の所望のレベルに設定でき
る。
【００２７】必要なら、本発明に係る二段弁リフタに種
々の別の特性を付加してもよい。図７は、例えば、「二
重ボア」を有する係止開口１４４を備えた修正した中空
シリンダ１４２を示す。これらの係止開口１４４は先の
実施例の係止開口１０２に類似のクリアランス付きボア
１４６を有する。更に、係止ピンの本体１００の直径と
ほぼ同じ直径を有する第２の一層小さなボア１４８が、
クリアランス付きボア１４６の下縁に重なるように設け
られている。高リフトモードでの作動において、係止ピ
ン９６は大きい方のクリアランス付きボア１４６に係合
する。外側ホロワ４６が下方へ駆動せしめられたとき、
係止ピンはピン本体１００にほぼ適合するボア１４８の
小径縁部に係合する。次いで、内側ホロワ４８が係止ピ
ン９６により下方へ駆動せしめられるので、開弁力はシ
リンダ１４２及びピン本体１００のかなり大きな領域に
わたって分布し、組立体における応力を減少させる。
【００２８】別のオイル供給装置を設けることもでき
る。例えば、内側の低リフトホロワにおけるラッシュア
ジャスタへは、外側ホロワの内部を少なくとも部分的に
通る係止ピン開口から内側ホロワの送りポート１２０へ
延びる通路（図示せず）を通してオイルが供給される。
外部のオイル送り装置が簡略化されているが、この構成
は外側の高リフトホロワの往復運動質量を増大させるの
で、あまり好ましくない。
【００２９】ラッシュアジャスタへのオイル供給用ポー
ト１３０及び係止ピンに作用する圧力オイル供給用ポー
ト１３２を有する図示のリフタのオイル送り機構は更な
る利点を有する。すなわち、別個の外部のオイル供給通
路（図示せず）は内側ホロワにおけるラッシュアジャス
タ及び２つの係止ピンへオイルを供給できる。従って、
これらの係止ピンを作動させるに必要な高圧及び低圧変
調はラッシュアジャスタへ供給される圧力とは独立に行
うことができる。ラッシュアジャスタへのオイル供給は
従来と同様比較的高圧で行うことができ、ラッシュアジ
ャスタの液圧作動を改善する。また、係止ピンを内側ホ
ロワから係合解除するときには、係止ピンに対するオイ
ル圧力を更に減少させることができ（又は完全に排除す
ることができ）、制御装置を簡略化し、ピンの係合モー
ドと係合解除モードとの間の大きな相対圧力変化による
ピン応答時間を改善する。
【００３０】別のオプションとして、上述の二段弁リフ
タは、上述の実施例の液圧ラッシュアジャスタ（ＨＥ
Ａ）の代わりに機械的なラッシュキャップを使用するよ
うに、修正できる。この場合は、ラッシュアジャスタへ
のオイル送りポート及び通路を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る二段弁リフタを備えた直接作動弁
機構を示すエンジンの部分縦断面図である。
【図２】図１の２−２線における拡大横断面図で、図１
のリフタにおけるオイル供給通路、係止ピン及びガイド
ピンを示す図である。
【図３】カムシャフトの回転軸に垂直な面での図２の３
−３線における縦断面図で、係止ピンが係合した状態の
リフタの内部及び基礎円位置でのリフタを示す図であ
る。
【図４】カムシャフトの回転軸に平行な面での図２の４
−４線における縦断面図で、ラッシュアジャスタへのオ
イル供給機構及びガイドピンの構成を示す図である。
【図５】図２の５−５線における縦断面図であるが、低
リフトモードの高点におけるリフタを示す図である。
【図６】図２の６−６線における図５と同様の縦断面図
であるが、高リフトモードの高点におけるリフタを示す
図である。
【図７】「二重ボア」構成の係合開口の実施例を示す内
側ホロワのシリンダの部分側面図である。
【符号の説明】
１０ エンジン ２０ 入口弁 ２６ カムシャフト ２８ カムシャフト回転軸 ３２ 低リフトカム ３４ 高リフトカム ３６ リフタ支持部分 ４０ リフタボア ４４ 弁リフタ ４６ 外側高リフトカムホロワ ４８ 内側低リフトカムホロワ ５０ 円筒状本体 ５２ カム係合外端 ５６ 円筒状外表面 ５８ 内端 ６２ 円筒状内表面 ６４ カム係合表面 ６６ 中空シリンダ ６８ 閉じた端部 ７０ 円筒状外壁 ７２ カム係合外表面 ７４ 共通軸（往復運動軸） ７６ ラッシュアジャスタ ８４ ガイドピン ８６ 開口 ８８ 溝 ９０ ヘッド ９２ 溝 ９４ 係止ピン開口 ９６ 係止ピン ９８ 拡大ヘッド １００ 円筒状本体 １０２ 係止開口 １０４ 圧縮バネ １０８ 排出開口 １１０ クロス通路 １１２ ドレン穴 １１４ オイル送り通路 １１６ 開口 １４２ 中空シリンダ １４４ 係止開口 １４６、１４８ ボア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストファー・マーク・デ・ミンコ アメリカ合衆国ニューヨーク州14472, ホニオイ・フォールズ，クウェイカー・ ミーティング・ハウス 78 (72)発明者 スコット・ヘンリー・ネイザー アメリカ合衆国ニューヨーク州14428, チャーチヴィル，マロック・ロード 148 (56)参考文献 特開 平６−93817（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−190908（ＪＰ，Ｕ) 特表 平８−510308（ＪＰ，Ａ) 特表 平５−508205（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F01L 13/00 301 F01L 1/14

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 二段弁リフタ（４４）において、 第１の環状端部（５２）及び第２の環状端部（５８）
    と、往復運動軸（７４）を中心軸とする同心の内側円筒
    状表面（６２）及び外側円筒状表面（５６）とを備えた
    円筒状本体（５０）を有する高リフトカムホロワ（４
    ６）； 上記高リフトカムホロワ内で往復運動でき、少なくとも
    １つの実質上閉じた第１の端部（６８）と、第２の端部
    と、上記円筒状本体の上記内側円筒状表面（６２）に対
    して往復運動可能な状態で係合する円筒状外壁（７０）
    とを備えた中空シリンダ（６６）、及び、この中空シリ
    ンダ内に位置し、関連する弁列の弁素子（２０）に係合
    する接触装置（７６）を有する低リフトカムホロワ（４
    ８）；及び、 上記高リフトカムホロワと上記低リフトカムホロワとを
    一体的に往復運動させるようにこれらのホロワを一緒に
    係止するためにこれらのホロワ間で選択的に作動できる
    係止ピン（９６）； を備え、上記高リフトカムホロワの第１環状端部（５
    ２）及び上記中空シリンダ（６６）の閉じた第１の端部
    （６８）が一定のクラウン付きの円筒状カム係合表面
    （６４、７２）をそれぞれ有し、上記カム係合表面が上
    記往復運動軸（７４）に対して垂直に延びる横断軸のま
    わりで湾曲している二段弁リフタであって、 上記高リフトカムホロワ（４６）の第１環状端部（５
    ２）が上記往復運動軸（７４）の両側で横断方向に離間
    した一対の一定のクラウン付きの円筒状カム係合表面
    （６４）を有し、これらのカム係合表面（６４）が当該
    往復運動軸に対して垂直に延びる第１の横断軸のまわり
    で湾曲しており、 上記中空シリンダ（６６）の閉じた第１の端部（６８）
    が、上記高リフトカムホロワ（４６）の上記一対のカム
    係合表面（６４）間に実質上位置し、かつ、上記往復運
    動軸に対して垂直にしかも上記第１横断軸から離れて同
    横断軸に対して平行に延びる第２の横断軸のまわりで湾
    曲した第３のクラウン付きの円筒状カム係合表面（７
    ２）を有する ことを特徴とする二段弁リフタ。
  2. 【請求項２】 上記円筒状本体（５０）に関連し、上記
    中空シリンダ（６６）及び外部の整合手段と共働してそ
    れらに関する当該円筒状本体の円周方向における整合を
    維持するガイド（８４）を備えたことを特徴とする請求
    項１に記載の二段弁リフタ。
  3. 【請求項３】 上記ガイド（８４）が上記円筒状本体
    （５０）の半径方向の開口（８６）内に収容されたガイ
    ドピン（８４）を有し、このガイドピンが、上記カムホ
    ロワ（４６、４８）の相対整合を維持するために上記中
    空シリンダ（６６）の上記外壁（７０）の溝（８８）内
    へ延びる内端と、上記外側円筒状表面（５６）と上記外
    部の整合手段との相対整合を維持するために当該外部の
    整合手段と係合するように当該外側円筒状表面の外方へ
    延びるヘッド（９０）とを有することを特徴とする請求
    項２に記載の二段弁リフタ。
  4. 【請求項４】 上記ガイドピン（８４）のヘッド（９
    ０）が半円筒形などの部分的な円筒形状を呈していて、
    上記外部の整合手段の部分的な円筒状の溝（９２）と共
    働することを特徴とする請求項３に記載の二段弁リフ
    タ。
  5. 【請求項５】 係止ピン（９６）が、上記両横断軸を含
    む面に垂直な軸線に整合した状態で上記円筒状本体（５
    ０）に設けた半径方向の係止ピン開口（９４）内に位置
    した一対の液圧作動部材（１００）を有することを特徴
    とする請求項１ないし４のいずれかに記載の二段弁リフ
    タ。
  6. 【請求項６】 上記係止ピン（９６）が上記低リフトカ
    ムホロワ（４８）に設けた係止開口（１０２）に係合で
    きる内端を有することを特徴とする請求項５に記載の二
    段弁リフタ。
  7. 【請求項７】 上記係止ピン（９６）が、上記内端から
    延び、上記円筒状本体（５０）のドレン開口（１１２）
    に連通した軸方向の排出通路（１０８）を備え、蓄積さ
    れた流体を上記係止開口（１０２）から排出させ、当該
    係止ピンの迅速な係合を促進することを特徴とする請求
    項６に記載の二段弁リフタ。
  8. 【請求項８】 上記軸方向の排出通路（１０８）が上記
    係止ピン（９６）に設けたクロス通路（１１０）に接続
    し、上記ドレン開口（１１２）に連通した当該係止ピン
    のまわりの環状空間内へ流体を排出させることを特徴と
    する請求項７に記載の二段弁リフタ。
  9. 【請求項９】 上記係止ピン（９６）が、上記係止開口
    （１０２）から当該係止ピンを離脱させるような方向
    へ、該係止ピンの外端に設けた拡大ヘッド（９８）に係
    合する同心の圧縮バネ（１０４）により、外方に偏倚せ
    しめられていることを特徴とする請求項５ないし８のい
    ずれかに記載の弁リフタ。
  10. 【請求項１０】 上記係止開口（１０２）が上記中空シ
    リンダ（６６）を貫通して半径方向に延びるクリアラン
    ス付きのボア開口により構成されていることを特徴とす
    る請求項５ないし９のいずれかに記載の二段弁リフタ。
  11. 【請求項１１】 上記係止ピン開口が上記中空シリンダ
    （１４２）を通る二重ボア開口（１４４）を有し、当該
    各二重ボア開口がクリアランス付きの開口（１４６）
    と、これに重なった小さな開口（１４８）とを有するこ
    とを特徴とする請求項６ないし９のいずれかに記載の二
    段弁リフタ。
  12. 【請求項１２】 上記接触装置が液圧ラッシュアジャス
    タ（７６）であることを特徴とする請求項１ないし１１
    のいずれかに記載の二段弁リフタ。
  13. 【請求項１３】 上記円筒状本体（５０）の外側円筒状
    表面（５６）に設けた通路開口（１１６）から上記中空
    シリンダ（６６）の外壁を通って延び、上記液圧ラッシ
    ュアジャスタへ加圧オイルを供給する第１のオイル供給
    手段（１１４）を備え、上記係止ピン開口（９４）が上
    記係止ピン（９６）へ加圧オイルを供給するために当該
    円筒状本体の外側円筒状表面（５６）を通って延びてい
    ることを特徴とする請求項１２に記載の二段弁リフタ。
  14. 【請求項１４】 上記通路開口（１１６）が上記円筒状
    本体（５０）の外側円筒状表面（５６）において上記係
    止ピン開口（９４）から離間しており、上記第１オイル
    供給手段（１１４）が当該係止ピン開口から内側に離れ
    ていて、共通のオイル源又は別個のオイル源から同じ圧
    力又は異なる圧力で当該第１オイル供給手段及び該係止
    ピン開口へ加圧オイルを供給できることを特徴とする請
    求項１３に記載の二段弁リフタ。
  15. 【請求項１５】 エンジンにおいて、 回転軸（２８）のまわりで回転可能なカムシャフト（２
    ６）と、 低リフトカム（３２）及びこの低リフトカムの両側に位
    置した一対の高リフトカム（３４）を備えた一群の軸方
    向に離間したカムと、 上記カムに向かって開いたリフタボア（４０）を備え、
    上記カムシャフトに隣接して位置したリフタ支持部分
    （３６）と、 上記リフタボアに対して軸方向で整合したエンジン弁
    （２０）と、 請求項１ないし１４のいずれかに記載に記載の二段弁リ
    フタ（４４）であって、種々の上記カムのリフト曲線に
    よる動きを上記弁に伝達するために当該カム及び当該弁
    に係合する二段弁リフタと、 を有することを特徴とするエンジン。
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