JP2775071B2 - 荷電粒子ビーム発生装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム発生装置

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JP2775071B2
JP2775071B2 JP2031609A JP3160990A JP2775071B2 JP 2775071 B2 JP2775071 B2 JP 2775071B2 JP 2031609 A JP2031609 A JP 2031609A JP 3160990 A JP3160990 A JP 3160990A JP 2775071 B2 JP2775071 B2 JP 2775071B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子ビーム露光装置,電子顕微鏡,イオン
ビーム露光装置などに組み込まれる装置、特に、電界放
出型電子銃および熱電界放出型電子銃への適用に好適な
荷電粒子ビーム発生装置に関するものであり、さらに詳
しくは、利用できるビーム放出角を輝度を低下させずに
大きくし、ビーム電流の利用効率を向上させることので
きる荷電粒子ビーム発生装置に関するものである。
[従来の技術] LSI製造工程において微細パタンを描画する電子ビー
ム露光装置においては、描画分解能と描画速度を向上さ
せるため、電子銃の輝度の向上が要求されている。また
電子顕微鏡においても、観察分解能の向上のため、電子
銃の輝度向上が要求されている。
電子銃の輝度Bは、エミッタから放出されるビームの
角度電流密度(単位立体角当たりの電流)I′、収差を
考慮したビーム放出源の半径r、ビーム放出角(半開き
角)sを用いて、以下のように表わされる。
B=I′/πr2 (1) r=[ro 2+(0.25CSs3+(0.5Ccs△V/Va +(0.6λ/s)1/2 (2) ここで、roは収差を無視したときのビーム放出源の半
径、Csは電子銃の球面収差係数(物面換算)、Ccは電子
銃の色収差係数(物面換算)、△Vは電子ビームのエネ
ルギ分散、Vaはビーム加速電圧、λは加速電圧Vaにおけ
る電子の波長である。式(1)および(2)より、輝度
Bを高めるためには、収差を無視したときのビーム放
出源の半径roを小さくすること、球面収差係数Cs、色
収差係数Ccを小さくすること、が必要なことがわかる。
このため、先端が尖った電界放出型エミッタ、および熱
電界放出型エミッタと、収差係数の小さい磁界レンズを
組み合わせた電子銃が、電子ビーム発生装置として使わ
れ始めている。
磁界レンズを備えた電界放出型の荷電粒子ビーム発生
装置の第1の例として、エム.トロイヨン(M.Troyon)
『前段加速磁界レンズを組み込んだ高電流効率電界放出
電子銃(High current efficiency field emission gun
system incorporating a preaccelerator magnetic le
ns』[オプテーク(Optik)57,NO.3(1980)401ペー
ジ]に掲載されている電子銃を第13図に示す。排気口2
を通し、図示しない排気系によって高真空に排気可能な
鏡筒1内に電子銃が収容されている。電子銃は先端の尖
ったタングステンチップで形成されたエミッタ3と、第
1陽極5,コイル6およびポールピース7から構成される
磁界レンズ4および第2陽極8を具えている。この例で
は鏡筒の内面は磁気シールド9で覆われている。
エミッタ3に所望の電圧−Va(負の値)を印加し、第
1陽極5およびポールピース7に電圧−Va+Vo(以下、
Voを引出し電圧と呼ぶ)を印加することにより、エミッ
タ3の先端から電子ビーム10が電界放出される。第2陽
極8は接地されており、第2陽極8とエミッタ3の電位
差Vaがビーム加速電圧となる。第1陽極5およびポール
ピース7は磁性体で形成されており、コイル6に電流NI
を流すことにより第1陽極5とポールピース7の間に集
束磁界が生じる。この集束磁界により電子ビーム10をポ
ールピース7と第2陽極8の中間に集束させる。加速電
圧Va=90kV、引出し電圧Vo=1.85kV、コイル電流NI=38
0ATにおいて、この電子銃の球面収差係数Csは2mm、色収
差係数Ccは1.3mmであり、この値は現在実現されている
電界放出型電子銃の収差係数の下限に近い値である。
前記第1の従来例の、磁界レンズを備えた電界放出型
電子銃のポールピースとエミッタの配置関係、および光
軸上の磁束密度分布を第14図に模式的に示す。11はポー
ルピース7とコイル6とで形成されるレンズの主面を、
曲線13は光軸12上の磁束密度を、示す。この従来の電子
銃では、ポールピース7の内径は上部から下部まで一様
であり、エミッタ3はポールピースの二つの端面7Aと7B
が形成する空間であるギャップの上部、換言すると上側
の端面7Aより上部にある。このような従来の電子銃にお
いては、磁束密度の最大値の位置はギャップの中央であ
り、磁束密度の分布は対称分布となる。このような構成
では、レンズの主面11はギャップのほぼ中央に位置し、
電子ビーム10は図示するように集束される。
電子銃において、一般に、物面換算した球面収差係数
はエミッタ先端とレンズ主面との距離aが短いほど小さ
くなる。第2図の電子銃においては、距離aが小さいほ
ど球面収差係数Csが小さくなる。しかし、この第2図の
電子銃においては、エミッタ3をポールピースの端面7A
より上に配置しているため、距離aをポールピース7の
ギャップ長bの半分程度にしか短かくできない。このた
め球面収差係数Csを低減することにも限界があった。
次に磁界レンズを備えた電界放出型の荷電粒子ビーム
発生装置の第2の従来例として、特開昭51−84568号に
記載されている電界放出型電子銃を第15図に示す。ま
た、この電子銃中の電子ビーム軌道を第16図に示す。図
中、第13図および第14図と同一符号は同一構成例を示
す。第15図において、符号7a,7bはポールピースを示
し、14aは引出し電極を示し、14bは陽極を示す。引出し
電極14aと陽極14bとで静電レンズを構成している。第16
図において、符号11aは磁界レンズの主面を示す。エミ
ッタ3が磁束密度分布13のピークより上に配置された場
合、主面11aは磁束密度分布13のほぼピークの位置に形
成される。符号11bは静電レンズの主面、11cは磁界レン
ズと静電レンズの合成されたレンズの主面である。エミ
ッタ3から放射状に放出された電子ビーム10は磁界レン
ズの集束作用により光軸12と平行に進むようになり、引
出し電極14aの孔に導かれる。引出し電極14aを通った電
子ビーム10は静電レンズの集束作用により集束点10aに
集まる。この電子銃では、エミッタ3近傍の磁界により
放射状に広がる電子ビームを抑制し、放出電流の大部分
を静電レンズに導くことができる。
第16図に示すように、この第2の従来例の荷電粒子ビ
ーム発生装置では、放射状に出た電子ビーム10を光軸12
に平行にする機能を磁界レンズに持たせている。このた
め磁界レンズと静電レンズの合成されたレンズの主面11
cは、磁界レンズの主面11aと静電レンズの主面11bのほ
ぼ中央に形成される。一方、エミッタ3は磁束密度分向
13のピーク(すなわち、主面11a)より上に配置されて
いる。このため、エミッタ3と主面11cとの距離aは主
面11aと主面11bとの距離の半分程度にしか短くできな
い。前記したように、一般に、物面換算した球面収差係
数はエミッタ3とレンズ主面11cとの距離aが短いほど
小さくなる。しかし、この第2の従来例の荷電粒子発生
装置では、ビームの集束機能を磁界レンズと静電レンズ
に分散させており(主に静電レンズが担っている)、ま
た、エミッタ3が磁束密度分布のピークより上方のすそ
部分に配置されており、その結果、エミッタ3とレンズ
主面11cとの距離aを短くできず、前記第1の従来例と
同様に球面収差Csを低減できないという問題があった。
さらに、磁界レンズを備えた電界放出型の荷電粒子ビ
ーム発生装置の第3の従来例として、United States Pa
tent 4315152に記載されている電子ビーム装置(Electr
on beam apparatus,Kenneth C.A.Smith,National Resea
rch Development Corporation,London,England)を第17
図に示す。また、この第17図の構造から導かれる電子ビ
ーム軌道を第18図に示す。図中、第13図ないし第16図と
同一符号は、同一構成物を示す。この電子ビーム装置
は、エミッタ3の下方近傍に引出し電極14aと2つの陽
極14bとからなる静電レンズが設けられ、この静電レン
ズのさらに下方にコイル6とモノポール型のポールピー
ス7とを有してなる磁界レンズが設けられている構造の
装置である。この構造から、磁界レンズの主面11はモノ
ポール型のポールピース7のほぼ上端面に位置し、この
磁束密度分布のピーク上方はなだらかな形状となり、そ
のすそ端はエミッタ3のやや上方に位置することにな
る。従って、この電子ビーム装置において、エミッタ3
は磁束密度分布のなだらかに推移するピーク上方のすそ
部分に位置する。これはエミッタ3とポールピース7と
の間に引出し電極14a(静電レンズ)がある構造から導
かれるもので、この構造のためにエミッタ3とレンズ主
面11との距離aが長くなってしまっている。
一方、以上述べてきた従来の荷電粒子ビーム発生装置
において、エミッタ3にジルコニウムタングステン熱電
界放出型チップを用いる場合、以下のような問題点が生
じる。すなわちジルコニウムタングステン熱電界放出型
チップは、ディ.ダブリュ.タグル、およびエル.ダブ
リュ.スワンソン(D.W.Tuggle and L.W.Swanson)『Zr
O/W熱電界型電子源の放出特性(Emission characterist
ics of the ZrO/W thermal field electron source)』
[ジャーナル オブ バキューム サイエンス アンド
テクノロジーB3(J.Vac.Sci.Technol.B3),No.1(198
5)220ページ]に掲載されているように、放射角sが35
mrad以下の範囲で、角度電流密度のほぼ均一な良好な電
子放出特性が得られる。しかし従来の荷電粒子ビーム発
生装置では、球面収差係数Csが大きいため、放出角sの
大きい領域で電子銃を使用すると電子銃の輝度Bが著し
く低下した。たとえば、第13図に示した第1の従来例の
荷電粒子ビーム発生装置においてジルコニウムタングス
テン熱電界放出型チップを用いた場合、電子ビームを加
速電圧Vaを30kV、エネルギ分散△Vを0.8eV、角度電流
密度I′を0.5mA/sr,収差を無視したときのビーム放出
源の半径roを0.01μm、球面収差係数Csを2mm、色収差
係数Ccを1.3mmとし、式(1),(2)を用いて放出角
sと輝度Bとの関係を求めると、放出角sが35mradのと
きの輝度Bは30MA/cm2srとなり、放出角sが15mrad以下
のときの値に比べて1/5に低下する。このため前記従来
の荷電粒子ビーム発生装置では、ビーム放出角sが約15
mrad以下の範囲に限られ、ジルコニウムタングステン熱
電界放出型チップで利用できるビーム電流を十分活用で
きないという問題があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上述した従来の問題点、すなわち収差係数が
大きいこと、および放出角の大きい領域では輝度が著し
く低下することを改善し、収差係数が小さく、大きな放
出角でも輝度が高い荷電粒子ビーム発生装置を提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 前記目的に対し、本発明は、荷電粒子ビームを放出す
るエミッタおよび、コイルと磁路を構成するポールピー
スとを含む磁界レンズを有する荷電粒子ビーム発生装置
において、前記磁界レンズによって形成される磁束密度
分布のピーク下方にエミッタの先端が位置するようにエ
ミッタが配置されていることを特徴とする。そのため
に、本発明では、エミッタが上下2つの端面を有するポ
ールピースの下端面寄りに配置されている構造となって
いる。
また、本発明は、前記構成に加えて、前記コイルが環
状であり、前記ポールピースの上部の内径が前記エミッ
タを保持する機構より大きく、前記ポールピース下部の
内径が前記上部の内径より小さいことを特徴とする。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明するが、
その前に第1図および第2図を参照して本発明の原理を
説明する。
第1図は本発明に係る装置におけるポールピースとエ
ミッタの配置および光軸上の磁束密度分布を示す模式図
である。
ポールピース15の上部の内径pをエミッタ3の保持部
16の外径qより大きくし、エミッタ3をポールピース15
の作るギャップ(端面15Aと端面15Bで挟まれた空間)の
中の端面15B寄りに配置している。また磁束密度17の最
大点(ピーク)17Mがポールピース15の作るギャップの
中の端面15B寄りにくるように、ポールピース下部の内
径tをポールピース上部の内径pに比べて小さくしてい
る。エミッタ3の先端は、磁束密度17の最大点17Mより
下方に位置する。この状態でコイル6の電流を第2図の
場合に比べて大幅に増大させ、磁束密度17を大きくする
と、レンズ主面18はエミッタ3のすぐ下に形成されるよ
うになる。電子ビーム19は図示するように集束される。
エミッタ3の先端と主面18との距離aは、エミッタ3の
先端とポールピース15の下部の、磁束密度17が零になる
面20との距離dを短くし、磁束密度17を大きくすれば限
り無く短くすることができる。
このように、本発明では、従来の電子銃においてはポ
ールピースのギャップのほぼ中央に形成されていた磁束
密度分布のピーク17Mを、ギャップ(15Aと15Bに挟まれ
た空間)のできるだけ下側に移動させ、同時にポールピ
ース15の下端面15Bより下への磁界のしみだしを極力抑
えた。すなわち、磁束密度がポールピース15の下端面15
B付近で急激に減少するようにした。この磁束密度分布
の種々の位置にエミッタ3を配置したときの球面収差係
数Cs,色収差係数Cc,および磁束密度のピーク値Bmの計算
結果を第2図に示す。計算には第3図の磁束密度分布を
用い、ビーム19の集束点101が磁束密度のピーク17Mから
100mmの位置にくるようにBmを設定した。エミッタ3の
先端を磁束密度分布の下方に配置するほど(Zeが増大す
るほど)、球面収差係数Cs,色収差係数Ccは減少し、磁
束密度のピーク値Bmを大きく設定する必要が生じる。
エミッタの下方への移動に伴い、収差係数が減少する
のは、以下の理由による。すなわち、エミッタ先端3が
磁束密度のピーク17Mより上方にあるとき、磁界レンズ
の主面18は磁束密度のピーク17M付近に形成される。こ
のためエミッタ先端3を磁束密度分布の下方に移動させ
ていくと、エミッタ先端3とレンズ主面18との距離aは
短くなり、収差係数が減少する。エミッタ先端3がピー
ク17Mより下方にあるとき、レンズ主面18は第1図に示
すようにエミッタ先端3と磁束密度が零になる点20との
中間に形成される。エミッタ先端3を下方に移動させて
いくと、エミッタ先端3と点20との距離dが短くなる。
エミッタ3の先端と主面18との距離aは、距離dより小
さいため、エミッタが下方へ移動するのに伴い距離aも
減少し、収差係数が減少する。
エミッタの下方への移動に伴い、磁束密度のピークBm
を大きくする必要があるのは以下の理由による。すなわ
ち、エミッタから放出された電子ビーム19は、エミッタ
3の先端から点20までの領域で磁束密度17に起因する集
束力を受け、その結果、点101に集束する。エミッタを
下方に移動させていくと、電子ビーム19が集束力を受け
る距離dが短くなる。したがって、同一の点101にビー
ムを集束させるためには、強い集束力をビームに与える
必要がある。このため、磁束密度のピークBmを大きくす
る必要が生じる。
第2図より、収差係数を減少させるには、エミッタ3
の先端を下方へ移動させればよいことがわかる。しかし
これに伴い、磁界レンズのコイル電流を増大させて磁束
密度のピーク値Bmを大きくする必要がある。従来の電子
銃では、電流増大に伴うコイルの発熱のため、磁束密度
のピーク値を10-2T台か、それ以下にしか設定できなか
った。従って、エミッタ3の先端の位置は必然的に磁束
密度のピークより上方に配置せざるを得なかった。本発
明では、コイルを銅パイプで形成し、その中に冷却水を
流すことによりコイルの温度上昇を防いだ。この結果、
コイルに大電流を流すことが可能となり、磁束密度のピ
ーク値Bmを0.5Tまで増大させることができた。以上の工
夫により、エミッタ3の先端を磁束密度分布のピーク17
Mより4mm下方に配置することができ、従来に比べて収差
係数を大幅に低減することが可能となった。
なお本発明において、第1図のように磁束密度分布の
ピークをポールピースのギャップのできるだけ下側に移
動させ、同時にポールピースの下端面より下への磁界の
しみだしを極力抑えた理由は、これにより距離d,距離a
を短くし収差係数を低減させるためである。
第4図に本発明を適用した電子銃の一実施例を示す。
エミッタ21としてこの実施例ではジルコニウムタングス
テン熱電界型チップが用いられている。エミッタ21はフ
ィラメント22の尖端に取付けられ、フィラメント22はさ
らに絶縁碍子23を貫通する端子電極24に接続されてい
る。電極24を介してエミッタ21に電圧が印加される。磁
界レンズ25は、環状のコイル26、コイル26を囲み磁路を
構成する第1のポールピース27および第1のポールピー
ス27と碍子29によって電気的に絶縁されてはいるが、磁
気的に接続されて磁路を構成する第2のポールピース28
を含んでいる。第1および第2のポールピースは純鉄な
どの磁性体で作られている。第1のポールピース27の内
径はサプレッサ電極30の保持板31の外径より大きく、従
ってエミッタ21およびサプレッサ電極30は磁界レンズ25
の内部に収容される。磁気回路を構成する第1のポール
ピースの下端面27Aと、第2のポールピースの端部上面2
8Aの間に磁界が形成される。エミッタ21はこれら両端面
27Aと28Aとの間に設置される。第2のポールピース28は
第5図に示したように磁束密度最大の位置(ピーク)が
エミッタ21に近づく(エミッタ21の先端が磁束密度ピー
ク46Mの下方に位置する)ようにその内径を前記第1の
ポールピース27の内径よりも小さくしてある。
このように、本発明では、ポールピースの下部の内径
(第2のポールピース28の内径)をポールピースの上部
の内径(第1のポールピース27の内径)より小さくする
ことにより、磁束密度分布のピークをポールピースの下
端(第2のポールピース28の端部上面28A)に近づける
と同時に、磁界のポールピース下方へのしみだしを抑え
ている。
サプレッサ電極30はエミッタ21を包囲するように碍子
23に取付けられ、かつ保持板31によって保持されてい
る。中心に細孔を有する引出し電極32が、ねじ止めまた
は接着などの方法によって第2のポールピース28の中央
部に固着されている。引出し電極32の下方には中央に孔
を有するレンズ電極33が、さらにその下方には中央に孔
を有する接地電極34が設けられている。レンズ電極33は
絶縁碍子35を介して鏡筒の外壁36に支持され、一方接地
電極34は直接外壁36に支持されてもよい。サプレッサ電
極30,保持板31,引出し電極32,レンズ電極33および接地
電極34はいずれもチタンなどの非磁性体で作られてい
る。
コイル26の下面はチタンなどの非磁性体で作られた真
空密閉板37で覆われている。一方サプレッサ電極の保持
板31は絶縁碍子38を介してトッププレート39に支持され
ている。従って、第1のポールピース27,第2のポール
ピース28,真空密閉板37,碍子38およびトッププレート39
は真空室を形成し、その内部を排気孔40を通して図示し
ない真空排気系によって高真空に排気することができ
る。本実施例は、以上のように構成され、内部にエミッ
タおよび磁界レンズを含む真空室を鏡筒の外壁36上に設
置したものと言うこともできる。チタンなどの非磁性体
からできた支持体41は後に説明する磁気的な力による装
置の変形または変位を防ぐために第1および第2のポー
ルピースの間に設けられている。支持体41には真空排気
用の孔41Aがあけられている。支持体41と第1のポール
ピース27とは絶縁碍子42によって電気的に絶縁されてい
る。各絶縁碍子23,29,35,38および42はアルミナなどで
作られている。鏡筒の外壁36およびトッププレート39の
材質は磁性体でも非磁性体でもよいが、本実施例では非
磁性体を使用している。
例えば、エミッタ21に−30kV、サプレッサ電極30に−
30.3kV、第2ポールピース28および引出し電極32に−25
kVが印加される。接地電極34は接地されている。レンズ
電極33には、後で説明するように、コイル26に流す励磁
電流に応じて0〜−26kVの電圧が印加される。コイル26
には6000〜12000ATの励磁電流を流す。第1ポールピー
ス27,真空密閉板37,鏡筒の外壁36およびトッププレート
39は接地されている。電子ビーム43は、エミッタ21と引
出し電極32の間に作られる電界により、エミッタ21の先
端から引き出される。エミッタ21の先端付近には磁界レ
ンズ25によって作られる集束磁界が形成されている。ま
たエミッタ21と接地電極34の間には、第2ポールピース
28および引出し電極32、レンズ電極33、接地電極34によ
って作られる集束電界が形成されている。上記の集束磁
界と集束電界の作用を受け、電子ビーム43は光軸44上の
集束点45に集束する。
磁界レンズ25によって作られる光軸44上の磁束密度、
およびエミッタ21の磁束密度分布上での位置を前記した
ように第5図に示した。磁束密度46はコイル26にNI=15
00ATの励磁電流を流したときの値である。本実施例の装
置では、第1ポールピース27の内径をサプレッサ電極の
保持板31の外径より大きくし、エミッタ21の先端を第1
ポールピース27と第2ポールピース28の作るギャップ
(端面27Aと端面2Aとで挟まれた空間)の中の端面28A寄
りに配置する構造を取っている。また、第2ポールピー
ス28の内径を第1ポールピース27の上部の内径より小さ
くしている。このため第5図に示すように、エミッタ21
の先端は磁束密度の最大点(ピーク)46Mの下方近傍に
くる。またコイル26の励磁電流を従来の電子銃に比べて
10倍以上大きくすることにより、磁束密度46を大きくし
ている。以上より、レンズ主面47はエミッタ21の先端の
すぐ下に形成され、球面収差係数を従来の電子銃のレン
ズに比べて大幅に減少させることができる。たとえば励
磁電流を11500ATにすると、球面収差係数Cs(物面換
算)は0.7mm、色収差係数Cc(物面換算)は1.2mmとな
り、第13図に示した従来の荷電粒子ビーム発生装置に比
べ、色収差係数を増大させずに球面収差係数を1/3に減
少させることができる。
本発明においては、エミッタ21とレンズ主面47との距
離を短かくして球面収差係数を小さくするために、エミ
ッタ21と磁界レンズ25とを上述したように配置し、さら
に第2ポールピース28の内径を小さくし、コイル26に大
電流を流す。通常コイルに大電流を流すと、コイルが発
熱し、コイルおよびポールピースからのガス放出により
電子銃内の真空度が劣化する危険がある。しかし、以下
の構成によって防ぐことができる。すなわち、第4図に
示したように、ポールピースは、コイルを囲む部分27
と、光軸に近い部分28を少なくとも二つに分割され、
その間が電気的に絶縁されている。そしてコイルを囲む
部分は接地され、光軸に近い部分は、エミッタからの電
子放出に必要な電圧が印加できる。このようにポールピ
ースが分割されているので、Oリング48,49,50および51
を用いて完全にコイルと電子銃内の真空室とを遮断でき
る。その結果、ポールピースおよびコイルが電気的に浮
いている状態では実現困難であったコイルから出るガス
の電子銃内への流入を防ぐことができる。さらに大気中
に露出されている第1のポールピースが接地されている
ので、操作上の危険がなく、かつ、装置の構造を簡単に
できる。
第6図に2分割されたポールピースを有する本実施例
の磁界レンズにおけるポールピース近傍の磁力線の分布
を、第7図には比較のため、分割されていないポールピ
ースを有する磁界レンズの磁力線の分布を示す。両図と
もエミッタ近傍での水平断面における磁力線分布を示し
たものである。第6図に示した本実施例の装置の磁力線
53は、ギャップ52付近の空間を除いて、第7図に示した
ポールピースを分割していないときの磁力線54と同じ分
布をしている。すなわち光軸44に近い空間の磁束密度分
布は、ポールピースを分割した場合としない場合でほと
んど同じ分布となる。このためポールピースの分割はビ
ーム集束特性に悪影響を及ぼさない。ギャップ52の長さ
を第1ポールピース27および第2ポールピース28の厚み
の約1/5以下にすればコイル26の励磁電流は、ポールピ
ースを分割していない装置の励磁電流に比べて8%程度
の増大に抑えることができる。ギャップ52の位置はギャ
ップを横切る磁束の面密度を小さくする位置が望まし
く、さらに大気に露出されるポールピース部分が全て接
地電位とされる位置が好ましい。ギャップ52の長さは、
第1および第2のポールピースの絶縁が保たれる範囲で
短かいことが望ましく、ポールピースを3個以上に分割
して、各分割個所の耐圧を低くすることも好ましい。ポ
ールピース間の絶縁にはアルミナなどの絶縁碍子が用い
られるが、単にポールピースを分離固定し、ギャップを
真空空間として絶縁することもできる。引出し電極32へ
は第2のポールピース28を経由して電界が印加される
が、ポールピースが3個以上に分割される場合は、その
最内側のポールピースを経由して電界が印加されること
は当然である。このようにして、コイル26の励磁電流を
増大させずにポールピースが2つまたはそれ以上に分割
されている磁界レンズ25を実現できる。このため、第1
ポールピース27を接地することができ、第1ポールピー
ス27と真空密閉板37との間の真空密閉が可能となる。こ
れによりコイル26の脱ガスの電子銃内への流入を防止す
ることができ、コイル26に10000AT以上の大電流を流す
ことが可能となる。
なお、ポールピースを分割して、大気中に露出する部
分を接地電位とすることは、エミッタが磁気レンズの上
部に配置されている従来の装置に対しても、操作の安
全,装置構造の簡単化の観点から有効である。
第8図にコイル26の断面を示す。コイル26は銅パイプ
55で形成している。56は銅パイプで囲まれた空間であ
る。銅パイプの吸水口57に冷却水の水を注入し、空間56
を通った水は排水口58から出る。銅パイプ55から発生す
る熱は、パイプ中を通る水を通してパイプ外に放出され
るため、コイル26の温度はほとんど上昇しない。たとえ
ばコイル26に12000ATの励磁電流を流した場合、コイル2
6の温度上昇は10℃以下となる。そのため、従来の電子
銃のレンズに比べて10倍以上大きい励磁電流をコイル26
に流すことができる。上述したポールピースの構造に加
え、コイルを銅パイプで形成し、パイプの中に冷却水を
流すことにより、ビームを集束するために必要な強磁界
を発生させることが可能となった。なお、コイル26を銅
でなく、アルミニウムなど、他の導電性かつ熱伝導性パ
イプで形成できることは当然である。さらに冷却用媒体
として、液体窒素など、水以外の媒体を用い得ることも
当然である。
本実施例の装置では、第2のポールピース28と引出し
電極32で形成される電極,レンズ電極33および接地電極
34により、電子ビーム43を集束する静電レンズが形成さ
れている。この構成では、通常はビーム集束機能を磁界
レンズ25が担当し、上記静電レンズはビームの集束位置
を調整する機能のみを担っている。しかし、本構成でズ
ームレンズを実現しようとする場合には、前記静電レン
ズの強さを、磁界レンズ25の強さに応じて調整すること
により、電子ビーム43の集束点45の位置を変えずにレン
ズの倍率M,球面収差係数Cs,色収差係数Ccを変化させる
ことができる。すなわち本実施例の装置では、上記静電
レンズと磁界レンズ25を組み合わせることにより、ズー
ムレンズを実現している。励磁電流NIを所定の値に設定
し、集束点45の位置を固定するようにレンズ電極33の電
圧VLを調整したときの、ズームレンズの倍率M,球面収差
係数Cs,色収差係数Cc,レンズ電極電圧VLを第9図に示
す。励磁電流NIが6000〜11500ATの範囲で、球面収差係
数は約2倍変化する。式(2)より、ビーム放出角sが
大きいときのビーム放出源の半径rは球面収差係数Cs
比例する。このため本実施例の装置においては、ビーム
集束点45の位置を固定したまま、励磁電流NIによってビ
ーム放出源の半径rを制御することが可能となる。これ
により、ビーム集束点45の位置を変えずに電子銃の輝度
B,エミッタンス2s・rの制御が可能となり、本実施例の
装置が接続される電子光学系(対物レンズなど)の構造
の自由度を増大させることができる。
本実施例の装置では、コイル26に約10000ATの励磁電
流を流すため、第1ポールピースの端面27Aと第2ポー
ルピースの上端面28Aとの間に約300kgの磁気的引力が働
く。この力による装置の変形または変位を防ぐために、
第1ポールピース27と第2ポールピース28との間に非磁
性体の支持体41が配置されている。支持体41の構造の一
例を第10図に示す。支持体41は光軸44を中心軸とした円
筒形状をしており、その側面に真空引き用の孔41Aが開
けられている。孔41Aを介して、真空ポンプの引き口40
からエミッタ21付近を真空に排気することができる。本
実施例の装置では、以上の構造を取ることにより、高励
磁電流下でもポールピースを破壊せず、かつエミッタ部
分を超高真空に真空排気することが可能となる。支持体
41の断面形状が多角形である筒など、円筒形状以外でよ
く、孔41Aの形状が図示したように4角形に限られず、
その数が図示した3個に限られないことは言うまでもな
い。さらに1個の有孔筒状の支持体でなく、3個以上の
柱状体を第1のポールピースと第2のポールピースの間
に設け、上述した磁気的な力に対抗させることができる
ことも明らかである。
第10図に示した本発明の実施例の装置の、ビーム放出
角sと輝度Bとの関係を第11図に曲線aで示す。ここで
電子ビームの加速電圧Vaは30kV、エネルギ分散△Vは0.
8eV、角度電流密度I′は0.5mA/sr、収差を無視したと
きのビーム放出源の半径roは0.01μmとした。曲線bは
同じ条件における第13図に示した従来例の特性である。
放出角s=35mradにおいて、本発明の実施例の装置の輝
度Bは、従来の装置に比べて3倍大きい。また放出角s
=50mrad以上においては、6〜7倍大きい。
第12図に本発明の荷電粒子ビーム発生装置の他の実施
例における磁束の分布を示す。本実施例はサプレッサ電
極59を磁性材料で形成したものである。図には磁界レン
ズとサプレッサ電極のみが示され、他の構成部分は図示
を省略してある。サプレッサ電極59が磁性体で作られて
いるので、磁束60はサプレッサ電極まで延びている。そ
のためにサプレッサ電極59が包囲しているエミッタ近傍
に磁位勾配が生じる。サプレッサ電極59の形状を選ぶこ
とによって、この磁位勾配を制御し、収差係数をさらに
小さくすること,あるいはコイル26に流す電流を小さく
すること,ができる。第10図に示したサプレッサ電極の
保持板31の少なくとも一部に磁性体を用いることによっ
て磁場勾配を制御することも可能である。
以上、エミッタから放出される荷電粒子ビームが電子
ビームの場合を例に本発明を説明してきたが、荷電粒子
がガリウムイオンなど電子以外の場合にも本発明が成り
立つのは自明である。また、タングステン電界放出型チ
ップ,ランタンヘキサボライド熱放出型チップなど、ジ
ルコニウムタングステン熱電界放出型チップ以外のチッ
プでエミッタを形成した場合にも本発明が成り立つのは
自明である。磁界レンズとして常伝導磁界レンズでなく
超伝導レンズを用いた場合にも本発明が成り立つのは自
明であり、さらにコイルからの脱ガスを低減し、またガ
スを電子銃内に流入させないための方法として、コイ
ルを真空密閉する方法、コイルに導電性のパイプを用
い、その中に冷却水を流す方法、のいずれか一つを実施
した場合、コイルに超伝導物質を使用しコイルの発熱を
押さえた場合、コイルを囲む領域、あるいはコイルの内
部に、コイルとは別に冷却水を流すパイプを設置し、コ
イルからの発熱を押さえた場合にも本発明が成り立つの
は自明である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明に係る荷電粒子ビーム発
生装置は、エミッタをその先端が磁束密度分布のピーク
より下側にくるように配置し、さらに、ポールピースの
下部の内径をポールピース上部の内径より小さくするこ
とにより、磁束密度のピークをポールピースの下端に近
づけると同時に、磁界のポールピース下方へのしみだし
を抑えたことを特徴としており、本発明によれば、利用
できるビーム放出角を輝度を低下させずに大きくし、ビ
ーム電流の利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の荷電粒子ビーム発生装置における光軸
上の磁束密度およびエミッタ配置を示す模式図、 第2図は本発明の荷電粒子ビーム発生装置を説明するた
めのもので、磁束密度分布の種々の位置にエミッタを配
置したときの球面収差係数Cs,色収差係数Cc,および磁束
密度のピーク値Bmの計算結果を示す特性図、 第3図は前記球面収差係数Cs,色収差係数Ccを算出する
のに用いた磁束密度分布図、 第4図は本発明の荷電粒子ビーム発生装置の実施例の断
面図、 第5図は本発明の作用を説明するための光軸上の磁束密
度分布およびエミッタ配置を示す模式図、 第6図は本発明の実施例の荷電粒子ビーム発生装置にお
けるポールピース付近の磁力線図、 第7図はポールピースを分割しない場合のポールピース
付近の磁力線図、 第8図は本発明の荷電粒子ビーム発生装置の実施例のコ
イルの構造を示す断面図、 第9図は本発明の荷電粒子ビーム発生装置の実施例にお
ける球面収差係数Cs,色収差係数Cc,倍率M,レンズ電極電
圧VLの励磁電流依存性を示す特性図、 第10図は支持体を示す斜視図、 第11図は本発明の実施例の輝度特性を従来の荷電粒子ビ
ーム発生装置の輝度特性と比較して示す特性図、 第12図は本発明の他の実施例の部分断面図、 第13図は第1の従来例の荷電粒子ビーム発生装置の断面
図、 第14図は第1の従来例の荷電粒子ビーム発生装置におけ
る光軸上の磁束密度およびエミッタ配置を示す模式図、 第15図は第2の従来例の荷電粒子ビーム発生装置の断面
図、 第16図は第2の従来例の荷電粒子ビーム発生装置におけ
る光軸上の磁束密度およびエミッタ配置を示す模式図、 第17図は第3の従来例の荷電粒子ビーム発生装置の断面
図、 第18図は第3の従来例の荷電粒子ビーム発生装置におけ
る光軸上の磁束密度およびエミッタ配置を示す模式図で
ある。 1……鏡筒、 3……エミッタ、 4……磁気レンズ、 5……第1陽極、 6……コイル、 7,15……ポールピース、 8……第2陽極、 15A,15B……ポールピースの端面、 17,46……磁束密度、 17M,46M……磁束密度のピーク(最大点)、 18,47……レンズ主面、 21……エミッタ、 25……磁気レンズ、 26……コイル、 27……第1のポールピース、 28……第2のポールピース、 30……サプレッサ電極、 32……引出し電極、 33……レンズ電極、 34……接地電極、 36……鏡筒外壁、 37……真空密閉板、 38……絶縁碍子、 39……トッププレート、 41……支持体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−218047(JP,A) 特開 昭62−229643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 37/06 - 37/08 H01J 37/141 H01J 27/00 - 27/26

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子ビームを放出するエミッタおよ
    び、コイルと磁路を構成するポールピースとを含む磁界
    レンズを有してなり、 前記磁界レンズによって形成される磁束密度分布のピー
    クの下方に前記エミッタの先端が位置するようにエミッ
    タが配置されていることを特徴とする荷電粒子ビーム発
    生装置。
  2. 【請求項2】前記コイルが環状であり、前記ポールピー
    スの上部の内径が前記エミッタを保持する機構より大き
    く、前記ポールピース下部の内径が前記上部の内径より
    小さいことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    荷電粒子ビーム発生装置。
  3. 【請求項3】前記ポールピースが、互いに電気的に絶縁
    された2個以上の部分に分割されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の荷電粒子ビーム発生装
    置。
  4. 【請求項4】前記ポールピースが、互いに電気的に絶縁
    された2個以上の部分に分割されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項に記載の荷電粒子ビーム発生装
    置。
  5. 【請求項5】前記ポールピースの分割された少なくとも
    1つと、1つ以上の電極とから構成されてビームの集束
    点位置を調整する静電レンズを具備することを特徴とす
    る特許請求の範囲第3項に記載の荷電粒子ビーム発生装
    置。
  6. 【請求項6】前記ポールピースの分割された少なくとも
    1つと1つ以上の電極とから構成されてビームの集束点
    位置を調整する静電レンズを具備することを特徴とする
    特許請求の範囲第4項に記載の荷電粒子ビーム発生装
    置。
  7. 【請求項7】前記コイルを内部に冷媒を流すようにした
    導電性かつ熱伝導性のパイプにより構成したことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の荷電粒子ビーム発
    生装置。
  8. 【請求項8】前記コイルを内部に冷媒を流すようにした
    導電性かつ熱伝導性のパイプにより構成したことを特徴
    とする特許請求の範囲第2項に記載の荷電粒子ビーム発
    生装置。
  9. 【請求項9】前記コイルを内部に冷媒を流すようにした
    導電性かつ熱伝導性のパイプにより構成したことを特徴
    とする特許請求の範囲第6項に記載の荷電粒子ビーム発
    生装置。
  10. 【請求項10】荷電粒子ビームを放出するエミッタおよ
    び、コイルと磁路を構成するポールピースとを含む磁界
    レンズを有してなり、 前記コイルが環状であり、前記ポールピースの上部の内
    径が前記エミッタを保持する機構より大きく、前記ポー
    ルピース下部の内径が前記上部の内径より小さく形成さ
    れ、 前記エミッタが前記ポールピースの上下2つの端面が形
    成する空間内の前記下端寄りに配置されていることを特
    徴とする荷電粒子ビーム発生装置。
  11. 【請求項11】前記ポールピースが、互いに電気的に絶
    縁された2個以上の部分に分割されていることを特徴と
    する特許請求の範囲第10項に記載の荷電粒子ビーム発生
    装置。
  12. 【請求項12】前記ポールピースの分割された少なくと
    も1つと、1つ以上の電極とから構成されてビームの集
    束点位置を調整する静電レンズを具備することを特徴と
    する特許請求の範囲第11項に記載の荷電粒子ビーム発生
    装置。
  13. 【請求項13】前記コイルを内部に冷媒を流すようにし
    た導電性かつ熱伝導性のパイプにより構成したことを特
    徴とする特許請求の範囲第10項に記載の荷電粒子ビーム
    発生装置。
  14. 【請求項14】前記コイルを内部に冷媒を流すようにし
    た導電性かつ熱伝導性のパイプにより構成したことを特
    徴とする特許請求の範囲第11項に記載の荷電粒子ビーム
    発生装置。
  15. 【請求項15】前記コイルを内部に冷媒を流すようにし
    た導電性かつ熱伝導性のパイプにより構成したことを特
    徴とする特許請求の範囲第12項に記載の荷電粒子ビーム
    発生装置。
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