JP2772791B2 - ゲートロール用紙用塗工組成物 - Google Patents

ゲートロール用紙用塗工組成物

Info

Publication number
JP2772791B2
JP2772791B2 JP61264902A JP26490286A JP2772791B2 JP 2772791 B2 JP2772791 B2 JP 2772791B2 JP 61264902 A JP61264902 A JP 61264902A JP 26490286 A JP26490286 A JP 26490286A JP 2772791 B2 JP2772791 B2 JP 2772791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
parts
group
coating composition
roll paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61264902A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63120196A (ja
Inventor
芳彦 吉川
脩 西浦
剛 池田
薫 近藤
寛史 園部
Original Assignee
日本ピー・エム・シー 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本ピー・エム・シー 株式会社 filed Critical 日本ピー・エム・シー 株式会社
Priority to JP61264902A priority Critical patent/JP2772791B2/ja
Publication of JPS63120196A publication Critical patent/JPS63120196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2772791B2 publication Critical patent/JP2772791B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、紙用塗工組成物に係り、特にゲートロール
コーターを用いた紙塗工用の組成物に関する。 従来の技術 印刷用紙にはアート紙およびコート紙のような塗工紙
も多く使用されているが、新聞紙、一般雑誌用紙のよう
な未塗工紙を多く使用されている。しかし、近年、写真
雑誌の普及に代表されるカラービジュアル化時代のニー
ズに応えて、印刷はその生産性を向上させるために高速
化されているとともに、美麗な画質に対する要望から精
密な印刷が要求されており、雑誌等に使用されていた未
塗工紙の分野にも塗工剤を固型分で数g/m2の微量塗工し
た微塗工紙が使用されるようになってきた。 この微塗工紙を作るには、例えば紙料をヘッドボック
スからワイヤーパートに供給して抄きあげ、これをプレ
スパートで脱水し、それから乾燥する工程の後で、ゲー
トロールコーターにより塗工剤を塗工する例が挙げられ
る。このゲートロールコーターの一般的なものは、紙塗
工剤を塗工するアプリケーターロール、このアプリケー
ターロールに塗工剤量をコントロールして供給するメタ
リングロールおよびバットから塗工剤をメタリングロー
ルに供給するファンテンロールからなり、これらが紙の
両面塗工のため両側に、いわばゲート状に配置されたも
のである。このようなゲートロールコーターは、二本ロ
ールを使用したサイズプレス塗工に比べて高濃度の塗工
剤の塗工が可能であり、そのため乾燥を速く行うことが
できるので、高速塗工ができるというメリットがある。
また、塗工剤の紙に対する浸透が抑制され、できあがっ
た塗工紙の表面性に優れているというメリットもある。
また、このゲートロールコーターは、塗工剤をブレード
でかきとるブレードコーターに比べて、装置が簡単で低
コストになり、その設置も容易であるという特色も有す
る。 しかしながら、このゲートロールコーターの最大の欠
点は、例えばカオリンクレー60重量部、炭酸カルシウム
40重量部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス12
重量部、澱粉8重量部及び分散剤0.4重量部を主要成分
にする塗工剤は、アプリケーターロールから紙に塗工剤
が転移され、この転移された塗工剤が引き裂かれるとき
に、数mm程度の無数の連続したシミ状の斑模様のパター
ンを発生し易いことである。このパターンが発生する
と、できあがった紙の表面の微細な平滑性が失われ、こ
の上に印刷が施されても美麗な印刷物が出来ず、印刷物
としての商品価値を低下させる。 上記はゲートロールコーターで微塗工紙を製造する場
合について述べたが、ゲートロールコーターでより塗工
量の多い塗工紙を製造する場合にも同様の問題があっ
た。 発明が解決しようとする問題点 以上説明したように、従来の特にゲートロールコータ
ーで塗工された塗工紙は、パターン発生が避けられず、
その改善が望まれていた。 問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するために、酸基又はそ
の塩を有する構造単位と、疎水性モノマーからなる構造
単位を有し、前者と後者の重量比が54〜62:46〜38であ
る共重合体と、顔料を含有し、該顔料が少なくとも2種
類からなりかつその少なくとも40%が重質炭酸カルシウ
ムであり、かつ固型分濃度が少なくとも60%であること
を特徴とするゲートロール用紙用塗工組成物を提供する
ものである。 次に本発明を詳細に説明する。 本発明において、酸基又はその塩を有する構造単位
と、疎水性モノマーからなる構造単位とを有する共重合
体が用いられる。この疎水性モノマーとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベ
ンゼン、イソブチレン及び重合度2〜5のイソブチレン
オリゴマーの群、アルキル基の炭素数が1〜18であるア
クリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステルの群、及
びアルキル基の炭素数が1〜18であるマレイン酸、フマ
ル酸及びイタコン酸のジアルキルエステルの群のうちよ
り1又は2以上の群から選ばれた1又は2以上の化合物
が挙げられる。 また、酸基又はその塩を有する構造単位は、例えば不
飽和カルボン酸を共重合成分にする共重合によって得ら
れるが、この不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸の群、及びアルキル基の炭素数が1〜18
であるマレイン酸、フマル酸及びイタコン酸のモノアル
キルエステルの群のいずれかの群又は両方の群のうちよ
り選ばれた1又は2以上の化合物が例示される。これら
の化合物の酸基は共重合させる前あるいは後のいずれに
おいて塩にしても良く、また、共重合体合成後ケン化す
ることもできる。 これらの酸基又はその塩を有する構造単位の元のモノ
マーと疎水性モノマーの配合割合は、重量比率で前者が
70〜20%、後者が30〜80%であるより、疎水性モノマー
が多くても、少なくても塗工ムラが発生し、上記した如
くゲートロールコーターで塗工する際にパターンが発生
するが、この範囲のなかでも前者が54〜62%、後者が46
〜38%の場合にはこの範囲外のものよりこれらの発生が
少ない。 本発明に使用される上記共重合体には、上記の例示し
たもののほかに、さらに他の共重合可能な成分を共重合
させたものも含まれる。例えば、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、
アクリロニトリル等が例示される。これらの成分の1又
は2以上の総和は共重合体モノマー全体100重量部に対
して50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。 上記共重合体を得るには、有機溶媒中にモノマーを均
一に溶解させて重合させる溶液重合法、モノマーを水中
に分散剤により分散させる懸濁重合法あるいは乳化重合
法が挙げられるが、特に懸濁重合法あるいは乳化重合法
による共重合体がゲートロールコーターによるコーティ
ングの際の塗工ムラ防止には優れた効果を発揮する。な
お、懸濁重合法あるいは乳化重合法における分散剤とし
ては、天然樹脂エマルジョン、合成樹脂エマルジョン、
ポリビニルアルコール、微粉末及びコロイド状無機物、
その他の公知の乳化剤が使用できる。 本発明に用いられる共重合体が、溶媒に溶解又は分散
させて用いることもできるが、顔料、接着剤、その他必
要に応じて分散剤、ステアリン酸カルシウム等の滑剤、
耐水化剤、増粘剤、減粘剤、消泡剤、抑泡剤、防腐剤、
防カビ剤、保水剤、蛍光増白剤、染料、導電剤などの各
種助剤も適宜併用することが好ましい。 顔料及び接着剤その他の助剤は、従来より公知のもの
が使用できるが、固型分濃度、pH、その他の条件に併せ
て適宜量使用される。 この顔料の例としては、クレー、タルク、重質炭酸カ
ルシウム、軽質炭酸カルシウム、サチンホワイト、二酸
化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、亜硫酸
カルシウム、合成シリカ、酸化亜鉛などの無機顔料およ
びスチレン系ポリマー、尿素系ポリマーなどの有機顔料
があり、これらのうちの重質炭酸カルシウムを含めた少
なくとも2種類、すなわち2種類以上を混合して使用す
ることができる。 また、接着剤としては、例えば澱粉、変性澱粉(酸化
澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、酵素変性澱
粉、アルファ化澱粉、カチオン化澱粉等)、カゼイン、
ゼラチン、大豆タンパク、酵母タンパク、セルロース誘
導体(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等)等の天然高分子あるいはその誘導体、及
びスチレン−ブタジエン系樹脂、(メタ)アクリレート
−ブタジエン系樹脂、(メタ)アクリレート系樹脂、ポ
リビニルアルコール、酢酸ビニル系樹脂、アクリルアミ
ド系樹脂、スチレン−(メタ)アクリレート系樹脂、ス
チレン−マレイン酸系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂等の合成高分子化合物が例示され、これらを単独又は
2種以上混合して使用することができる。 本発明に用いられる上記酸基又はその塩を有する構造
単位と、疎水性モノマーからなる構造単位とを有する共
重合体を顔料、接着剤とともに用いる場合には、たとえ
ば顔料の固型分100重量部に対して接着剤を固型分で10
〜50重量部のとき、固型分で0.1〜5.0重量部配合する例
が示されるがこれに限らない。上記共重合体が少なすぎ
ると塗工ムラの発生を抑制することができない。また、
多すぎると、塗工ムラは発生しないが、印刷時の印刷適
性、特にインキ受理性が劣るようになり、このような塗
工紙はオフセット印刷用紙としては不適当となる。 本発明の組成物の固型分濃度は60〜70%がゲートロー
ルコーターで塗工し、乾燥を速くする上で好ましいが、
これに限らない。 本発明の組成物を製造するには、例えば顔料を分散剤
とともに水中で攪拌して分散させ、これに接着剤を加
え、さらに必要に応じて粘度調整剤等の助剤を加え、こ
れに予め製造しておいた上記酸基又はその塩を有する構
造単位と疎水性モノマーからなる構造単位とを有する共
重合体液を加え、攪拌する。そしてさらに必要に応じて
苛性ソーダ等でpHを調整して完成させる。しかし、これ
に限らず顔料以外のものを混合しておき、これに顔料を
入れて混合しても良い。この際、顔料を微細化するよう
に混合しても良い。 本発明の組成物が例えばゲートロールコーターにより
紙に塗工されることにより、例えば4g/m2の微塗工紙が
得られるが、これは酸基又はその塩を有する構造単位と
疎水性モノマーからなる構造単位を有する共重合体の存
在により塗工ムラを防止できる。これは、ゲートロール
コーターによる塗工の場合の塗工量の少ない微塗工紙に
も顕著な効果を示すが、より塗工量の多い塗工紙の場合
にも有効である。 実施例 次に本発明を実施例に基づいて説明する。 下記実施例及び比較例に使用するために、予め酸基又
はその塩を有する構造単位と疎水性モノマーからなる構
造単位からなる共重合体樹脂液を次のように合成する。 参考例1のための樹脂液 攪拌機、温度計および窒素導入管を備えた反応フラス
コにモノマーとしてスチレン62.4部、メタクリル酸34.4
部を仕込み、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ3部を加え、さらに過硫酸アンモニウム2.3部、
n−ドデシルメルカプタン2部、および水399部を加
え、80℃で3時間反応を行ない乳化重合を完結させた。 得られた重合物に28%アンモニア水12.1部、48.5%苛
性カリ水溶液23.1部を加えて中和し、さらに水を加え固
型分濃度20%の水性分散液b−1を得た。 実施例1のための樹脂液 モノマーとしてスチレン31.2部、α−メチルスチレン
5.9部、ジビニルベンゼン6.5部、メタクリル酸51.6部を
仕込み、分散剤としてポリオキシエチレン(n=6)ノ
ニルフェノールエーテルの硫酸アンモニウム塩2.8部を
用いた以外は参考例1のための樹脂液の場合と同様に反
応および中和を行い固型分濃度20%の水性分散液a−
を得た。 実施例2のための樹脂液 モノマーとしてスチレン41.6部、ブチルメタクリレー
ト28.4部、モノドデシルマレート113.6部用いる以外は
参考例1のための樹脂液の場合と同様に反応および中和
を行い固型分濃度20%の水性分散液a−を得た。 実施例3のための樹脂液 モノマーとしてジイソブチレン67.2部、モノブチルマ
レート91.2部を用いる以外は参考例1のための樹脂液の
場合と同様の反応および中和を行い固型分濃度20%の水
性分散液a−を得た。 参考例2のための樹脂液 参考例1のための樹脂液の場合と同様の反応容器にメ
タクリル酸メチル150部、スチレンスルホン酸ソーダ1.5
部、水460.3部とラウリルスルホン酸ソーダ1.5部を加
え、過硫酸アンモニウム0.3部、酸性亜硫酸ソーダ0.2部
を添加し80℃、7時間反応を行い、固型分濃度20%の微
細粒子からなるエマルジョンを得た。 得られたエマルジョン48.4部、スチレン62.4部、メタ
クリル酸34.4部と水388部を加え過硫酸アンモニウム2.3
部を添加し、80℃で3時間重合を行った。得られた重合
物に28%アンモニア水12.1部と48.5%苛性カリ水溶液2
3.1部を加えて中和し固型分濃度20%の水性分散液b-2
得た。 参考例3のための樹脂液 参考例1のための樹脂液の場合と同様の反応容器にス
チレン62.4部、メタクリル酸34.4部、10%PVA(ポリビ
ニルアルコール)96.8部および水290部を加えベンゾイ
ルパーオキサイド2.4部を添加し、80℃で3時間重合を
行った。 得られた重合生成物を濾過し、充分水洗を行ったの
ち、28%アンモニア水12.1部と48.5%苛性カリ水溶液2
3.1部および水390部を加え、70℃で1時間加温し溶解せ
しめ固型分濃度20%の水性分散液b-3を得た。 参考例4のための樹脂液 参考例1のための樹脂液の場合と同様の反応容器にス
チレン62.4部、メタクリル酸34.4部、イソプロピルアル
コール96.8部、アゾビスイソブチロニトリル1.6部とn
−ドデシルメルカプタン2部を加え80℃で4時間溶液重
合を行い、48.5%苛性カリ水溶液23.1部と水416.5部を
加えイソプロピルアルコールを留去した。 得られた重合物に28%アンモニア水12.1部を加え、さ
らに水を加えて固型分濃度20%の水性分散液b-4を得
た。 参考例5のための樹脂液 滴下ロートを装備した以外は参考例1のための樹脂液
の場合と同様の反応容器にジイソブチレン67.2部、無水
マレイン酸39.2部、トルエン106.4部を加え、110℃に昇
温した後、t−ブチルパーオキシベンゾエート3部とト
ルエン20部との混合液を滴下ロートにて30分を要して滴
下した。さらに110℃で3時間反応し、重合を完結させ
た。 重合完結後80℃にて48.5%苛性ソーダ水溶液33部、水
268部を添加し、トルエンを留去した後、28%アンモニ
ア水24.3部を加え、さらに水を加えて固型分濃度20%の
水分散液b-5を得た。 比較例のための樹脂液 参考例1のための樹脂液の場合と同様の反応容器にス
チレン25部、メタクリル酸75部、イソプロピルアルコー
ル100部を用いる以外は参考例4のための樹脂液の場合
と同様に反応および中和を行ない固型分濃度20%の水性
分散液c-1を得た。 上記樹脂液を塗工ムラ防止剤として用いて実施例1〜
3、参考例1〜5の紙用塗工組成物を調製した。 実施例1〜3、参考例1〜5 カオリンクレーおよび重質炭酸カルシウムを分散剤に
より水中に分散せしめた後、あらかじめ糊化したリン酸
エステル化澱粉水溶液およびスチレン−ブタジエンラテ
ックスを加え、更に塗工ムラ防止剤として樹脂水溶液a
−1〜a−3、b−1〜b−5をそれぞれ添加し、30%
苛性ゾーダ水溶液および水で該組成物をpH9、固型分濃
度60%になるように調製した。 尚、顔料、接着剤、分散剤、塗工ムラ防止剤の配合割
合は、第1表に示すとおりである。 比較例1 塗工ムラ防止剤として比較例のための樹脂液c-1を用
いた以外は、実施例1〜3、参考例1〜5と同様の操作
を行い第1表に示す紙用塗工組成物を得た。 比較例2 第1表の実施例、比較例の配合における塗工ムラ防止
剤を全く用いなかった以外は実施例1〜3、参考例1〜
5と同様の操作を行い、第1表に示す紙用塗工組成物を
得た。 ゲートロールコーターによる塗工試験 実施例1〜3、参考例1〜5および比較例1、2で得
られた紙用塗工組成物をゲートロールコーターを用いて
300m/分の塗工スピードにて坪量75g/m2の中質原紙に8g/
m2の塗工量になるように塗工した。塗工した紙は、温度
60℃線圧75kg/cmなる条件で2回カレンダー処理を行っ
た。得られたコート紙は20℃、65%R.H(相対湿度)な
る条件で24時間コンディショニングを行ったのち、塗工
ムラの観察、グラビア印刷適性、さらにインキ受理性、
ウェット・ピック、ドライ・ピック等のRI印刷適性およ
び白色度、光沢度、平滑度、透気度等の紙質を測定し
た。さらに塗工液の粘度についても測定した。これらの
測定結果を第2表に示す。 各試験方法は次のとおりである。 1)塗工液の粘度 B型粘度計(型式:BM型、東京計器製作所製)を用い
て60rpmにて塗工液の粘度を25℃で測定した。 2)塗工ムラ RI印刷機を使用し、少量のインキでベタ印刷を行なっ
てインキ着肉の様子を観察し、塗工ムラの程度を5段階
評価し、5を「優」、1を「劣」とした。 3)グラビア印刷適性 大蔵省印刷局型グラビア印刷試験機を使用し、15%の
網点のミスドット発生率を観察した。数値の少ない方が
グラビア印刷適性に優っている。 4)インキ受理性 RI印刷試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤
させたのち印刷をして、インキの受理性を肉眼で観察
し、5を「優」とし、1を「劣」として5段階評価を行
った。 5)ウェット・ピック RI印刷試験機を使用し、コート面を給水ロールで湿潤
させたのち印刷をして、紙むけ状態を肉眼で観察し、ウ
ェット・ピック抵抗を5を「優」とし、1を「劣」とし
て5段階評価を行った。 6)ドライ・ピック RI印刷試験機で印刷して、紙むけ状態を肉眼で観察
し、ドライ・ピック抵抗を上記ウェット・ピック抵抗と
同様に評価した。 上記実施例、参考例、比較例の結果より、実施例、参
考例、比較例のものは、酸基を有する構造単位となるモ
ノマーの不飽和カルボン酸と、疎水性モノマーの使用割
合(重量比)を計算すると、実施例1が54.2/45.8、実
施例2が61.9/38.1、実施例3が57.6/42.4、参考例1が
35.5/64.5、参考例2が32.4/67.6、参考例3が35.5/64.
5、参考例4が35.5/64.5、参考例5が36.8/63.2とな
り、比較例1が75/25となるが、不飽和カルボン酸の使
用量が54%を越え62%を越えていない実施例1、2、3
のものは、不飽和カルボン酸の使用量が75%の比較例1
のものよりは勿論のこと、不飽和カルボン酸の使用量が
37%より少ない参考例1、2、3、4、5のものに比べ
ても、塗工ムラとウェット・ピックの両方を同時により
良くする点では優れており、不飽和カルボン酸の使用量
が75%にもなるような多過ぎる範囲でなければ、不飽和
カルボン酸の使用量は多いほど良いことがわかる。 また、実施例のものはいずれも、その粘度からみれ
ば、塗工する際の流動性、安定性を十分に備えているの
みならず、塗工ムラもなく、インキ受理性やウェット・
ピック抵抗にも優れていることを示す。これにくらべ、
比較例1、2のものは塗工ムラの程度が大きいのみなら
ず、特にインキ受理性、ウェット・ピック抵抗に劣り、
湿し水を使用する平版印刷の紙に用いられた場合に優れ
た印刷物を得られないことがある。 なお、酸基又はその塩を有する構造単位にはスチレン
スルホン酸及びその塩のようなカルボン酸以外の酸及び
その塩も使用できる。 発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、酸基又はその
塩を有する構造単位と、疎水性モノマーからなる構造単
位を有する共重合体を含有するゲートロール用紙用塗工
組成物を提供できるので、これをゲートロールコーター
により紙に塗工すると、塗工ムラによるパターンの発生
を防止することができる。このように塗工ムラが防止さ
れると、印刷時のインキの受理性も向上し、紙のピック
抵抗も増大するので、写真雑誌のように高速印刷され、
かつ美麗な画質を要求するような印刷物の紙としての価
値を一段と高め、コート紙と同じような優れた表面性を
有する微塗工紙を提供することができる。 また、顔料を少なくとも2種類使用し、その内の少な
くとも40%を重質炭酸カルシウムとしたので、併用する
他の顔料の特性を備えたゲートロール紙を提供すること
ができるとともに、同じ顔料濃度では重質炭酸カルシウ
ムの代わりに軽質炭酸カルシウムを使用した塗工液組成
物やこれら炭酸カルシウム以外の他の顔料を使用した塗
工液組成物よりもその粘度を低くでき、それだけ塗工液
の高濃度化が可能になり、固形分濃度を少なくとも60%
とすることによって乾燥を速くできるため高速塗工がで
きる確実性を高めることができるのみならず、塗工剤の
紙に対する浸透が抑制されて表面性に優れたゲートロー
ル紙を提供でき、しかも高濃度の塗工液の場合にはゲー
トロールコーターでは塗工ムラによるパターンを発生し
易いにもかかわらず、酸基又はその塩を有する構造単位
と疎水性モノマーからなる構造単位の重量比が54〜62:
46〜38であって前者の使用量に選択的効果がある独特な
構成の共重合体を使用することによりこれを防止するこ
とができ、ゲートロールコーターの特性を最大限に活か
すことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 薫 市原市八幡海岸通17−2 ディック・ハ ーキュレス株式会社研究所内 (72)発明者 園部 寛史 市原市八幡海岸通17−2 ディック・ハ ーキュレス株式会社研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−31195(JP,A) 特開 昭61−43607(JP,A) 特開 昭53−51234(JP,A) 特開 昭61−97497(JP,A) 特開 昭57−161194(JP,A) 特開 昭49−31902(JP,A) 特開 昭61−63795(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.酸基又はその塩を有する構造単位と、疎水性モノマ
    ーからなる構造単位を有し、前者と後者の重量比が54〜
    62:46〜38である共重合体と、顔料を含有し、該顔料が
    少なくとも2種類からなりかつその少なくとも40%が重
    質炭酸カルシウムであり、かつ固形分濃度が少なくとも
    60%であることを特徴とするゲートロール用紙用塗工組
    成物。 2.顔料100重量部に対し接着剤を固型分で10〜50重量
    部含有する液に上記共重合体を固型分で0.1〜5.0重量部
    含有させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のゲートロール用紙用塗工組成物。 3.疎水性モノマーがスチレン、α−メチルスチレン、
    ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、イソブチレン及び
    重合度2〜5のイソブチレンオリゴマーの群、アルキル
    基の炭素数が1〜18であるアクリル酸及びメタクリル酸
    のアルキルエステルの群、及びアルキル基の炭素数が1
    〜18であるマレイン酸、フマル酸及びイタコン酸のジア
    ルキルエステルの群のうちより1又は2以上の群から選
    ばれた1又は2以上の化合物であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載のゲートロール用紙
    用塗工組成物。 4.酸基又はその塩を有する構造単位は不飽和カルボン
    酸モノマーを共重合体成分とすることにより構成され、
    この不飽和カルボン酸モノマーはアクリル酸、メタクリ
    ル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸及びイタ
    コン酸の群、及びアルキル基の炭素数が1〜18であるマ
    レイン酸、フマル酸及びイタコン酸のモノアルキルエス
    テルの群のいずれかの群又は両方の群のうちより選ばれ
    た1又は2以上の化合物であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項、第2項又は第3項記載のゲートロール
    用紙用塗工組成物。 5.共重合体が乳化重合体又は懸濁重合体であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、第3項又は
    第4項記載のゲートロール用紙用塗工組成物。
JP61264902A 1986-11-08 1986-11-08 ゲートロール用紙用塗工組成物 Expired - Lifetime JP2772791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61264902A JP2772791B2 (ja) 1986-11-08 1986-11-08 ゲートロール用紙用塗工組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61264902A JP2772791B2 (ja) 1986-11-08 1986-11-08 ゲートロール用紙用塗工組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63120196A JPS63120196A (ja) 1988-05-24
JP2772791B2 true JP2772791B2 (ja) 1998-07-09

Family

ID=17409804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61264902A Expired - Lifetime JP2772791B2 (ja) 1986-11-08 1986-11-08 ゲートロール用紙用塗工組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2772791B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2732620B1 (fr) * 1995-04-10 1997-05-09 Coatex Sa Copolymeres utilises comme dispersant ameliorant la resistance a l'eau des films de compositions aqueuses chargees et/ou pigmentees ainsi que les compositions les contenant
JP4528032B2 (ja) * 2003-07-22 2010-08-18 王子コーンスターチ株式会社 表面サイズプレス紙及びその製造方法
JP4784151B2 (ja) * 2005-05-20 2011-10-05 王子製紙株式会社 オフセット印刷用顔料塗工紙

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4841764A (ja) * 1971-09-28 1973-06-18
JPS5023850B2 (ja) * 1972-07-31 1975-08-11
JPS5351234A (en) * 1976-10-22 1978-05-10 Honshu Paper Co Ltd Composite for coating
JPS57161194A (en) * 1981-03-24 1982-10-04 Sumitomo Naugatuck Paper coating composition
JPS5831195A (ja) * 1981-08-06 1983-02-23 ジェイエスアール株式会社 紙被覆用組成物
JPS6143607A (ja) * 1984-08-08 1986-03-03 Asahi Chem Ind Co Ltd アルカリ可溶性共重合体ラテツクス
JPS6163795A (ja) * 1984-09-03 1986-04-01 ジェイエスアール株式会社 紙被覆組成物
JPS6197497A (ja) * 1984-10-15 1986-05-15 住友ノ−ガタツク株式会社 ゲ−トロ−ル塗工紙

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63120196A (ja) 1988-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5726259A (en) Bimodal latex binder
US5563201A (en) Aqueous papercoating compositions comprising a substantially H2 O-insoluble, alkali-soluble latex
US4975473A (en) Coating composition and cast-coated paper coated with the same
US3081198A (en) Mineral-coated paper products and methods for making them
US4602059A (en) Polymeric compositions useful as binders in coating colors and coating colors prepared therefrom
US20100170650A1 (en) Printability improving agents and papers coated with them
JP2772791B2 (ja) ゲートロール用紙用塗工組成物
JPS59106596A (ja) 印刷用塗被紙の製造方法
JP5102674B2 (ja) 表面サイズ剤及びこれを塗工した紙
JPH10298208A (ja) 共重合体ラテックスの製造方法ならびに該共重合体ラテックスを含有してなる紙塗工用組成物。
JP2844031B2 (ja) グラビア印刷用紙塗被組成物
JPS60224895A (ja) グラビア印刷紙用被覆組成物
JPH06158597A (ja) ダブル塗工紙の製造方法
JP3172883B2 (ja) 枚葉オフセット印刷用紙塗工用ラテックス。
EP0109463B2 (en) Polymeric compositions useful as binders in coating colors and coating colors prepared therefrom
JP2552841B2 (ja) 紙用塗工組成物
JPS6155290A (ja) グラビア印刷紙用塗被組成物
JP3162476B2 (ja) 紙塗工用組成物及び該組成物を塗工して得られる塗工紙
JP3148315B2 (ja) 紙塗工用組成物および塗工紙
JP3114105B2 (ja) 紙塗工用ラテックス
JPH11350390A (ja) 紙塗工用組成物
JPH06211911A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び該ラテックスを含有する紙塗工用組成物
JPH04240297A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法
JP3817907B2 (ja) オフセット印刷用新聞用紙およびその製造方法
US4631312A (en) Polymeric compositions useful as binders in coating colors and coating colors prepared therefrom