JP2767613B2 - 細径配管接続用コネクター - Google Patents

細径配管接続用コネクター

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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、一般に自動車或いは各種の機械、装置等に
給油、給気の供給路として配設される管径、太さ20m/m
程度以下の比較的細径からなる金属管或いは樹脂チュー
ブ（以下単に配管と称す）の接続用コネクターに関する
ものである。
（従来の技術） 従来、この種の接続用コネクターとしては例えば第７
図に示すように、軸芯内部に先端の連結筒壁（22）の流
通孔（24）に連ってその円筒壁部の後端周部を掛支壁
（23′）とする段付き拡径室（23）を貫設し、且つ該拡
径室部にシールリング部材（26）を内装すると共に、該
シールリング部材を保持する前記拡径室（23）の段部に
掛合するブッシュ部材（27）を挿着した本体（21）の前
記掛支壁（23′）部に先端側の対向する部位に先方に傾
斜する爪壁（25,25′）を有するソケット体（28）の後
端環状壁（28′）の段付き部を装着し、該爪壁部を本体
（21）側の前記拡径室（23）の円筒壁に穿設した長孔か
らなる係合孔（29,29′）部に位置して組付け、配管（P
0）の接続端部附近に設けた拡径室（23）内部に組込ま
れてなる外方への膨出壁部を、その接続状態にあって前
記爪壁（25,25′）により弾発状に係合して構成されて
いた。
（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このような従来の技術においては、ソ
ケット体（28）をその後端環状壁（28′）部をもって本
体（21）側の掛支壁（23′）部に装着し、同時に該ソケ
ット体側の爪壁（25,25′）部を該本体の拡径室（23）
の係合孔（29,29′）部に位置して組付けられるため、
ソケット体（28）の装着に際して爪壁（25,25′）部を
外部から押圧、縮径しつつ該爪壁の付根部分（28″）の
周壁部が掛支壁（23′）の内部を通過するように拡径室
（23）部の後方から押し込れて装着することを余儀なく
されることとなり、従って本体（21）を含む製品全体を
大径となす必要があり、更に前記拡径室（23）部及びそ
の円筒壁に連る掛支壁（23′）部での装着によって軸芯
方向への製品長を概して長寸となし、当然配設時の狹い
場所での使用に他の部品との干渉を招いてしばしば不具
合を生ずる問題を有するものであった。また前記大径に
関連してソケット体（28）側の爪壁（25,25′）が長寸
となるため、配管（P0）の膨出壁部での弾発状の係圧力
を弱め、且つ“ヘタリ”を生ぜしめ、配設中の配管
（P0）の抜け、緩み方向への前記係圧力の劣化により、
長期に亘って接続を不安定となす等の問題を生ずること
となった。
本発明は従来技術の有する前記問題に鑑みてなされた
ものであり、製品全体を径方向及び長さ方向に亘ってコ
ンパクトとなして狹い場所での干渉等の不具合をなく
し、更に短寸となす爪壁の構造により配管の膨出壁部へ
の弾発状の係圧力を増し、同時に“ヘタリ”の生ずる憂
いをなくして配管の抜け、緩み方向への耐力を向上し、
長期に亘り確実な接続を維持せしめることができる細径
配管接続用コネクターを提案することを目的とするもの
である。
（課題を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するため、軸芯内部に、先端
側の連結筒壁の流通孔に連る段付き拡径室を貫設すると
共に、該拡径室のなす筒壁部の円周方向に亘って複数の
掛支孔を穿設し、更に拡径室部にシールリング部材とそ
の後部にブッシュ部材と挿着して形成した本体の前記各
掛支孔部に、該拡径室内部にあって該本体の先端側に向
って内方に傾斜状に突出して爪壁となして形成した単片
状からなるそれぞれの弾性爪片部材の後端側の起立壁部
を挿着して屈曲して固定せしめ、配管の接続状態にあっ
て前記爪壁の先端部により拡径室内部に組込まれた該配
管の接続端部付近に設けた外方への環状膨出壁を弾発状
に係圧して接続するように構成した細径配管接続用コネ
クターを要旨とするものであり、更に前記弾性爪片部材
を略Ｌ字状、或いはその中央部もしくは一端部に起立壁
を有する略Ｕ字状となして構成し、また前記弾性爪片部
材を前記本体の先端側に開いた略Ｕ字状に形成して爪壁
の先端部を、前記起立壁に対して前記本体の円周方向で
内方に偏位して構成するものである。
（作用） 本発明はこのように構成されているため、本体をなす
拡径室の筒壁部に穿設した複数の掛支孔部にそれぞれ単
片状からなる前記各弾性爪片部材を固定した構造によ
り、該爪片部材自体の取付けを容易となし、同時に小片
から成る弾性爪片部材により製品全体を径方向並びに長
さ方向に亘ってコンパクトになすことができ、更に短寸
となす爪壁の構造によって配管の膨出壁部への強力な係
圧力を発揮すると共に、“ヘタリ”の生ずる憂いをなく
すことができ、同時に配管の抜け、緩み方向への耐力を
向上せしめて長期に亘り確実な接続を維持せしめること
となる。
（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すれば、
第１図は本発明の細径配管接続用コネクターの接続状態
時の一部切欠きによる縦断面図、第２図は第１図の弾性
爪片部材単体の背面図、第３図は第２図Ａ−Ａ線の断面
図、第４図は他の実施例を示す同上第１図相当図、第５
図Ａは更に別の実施例を示す要部拡大縦断面図、第５図
Ｂは第５図Ａの平面拡大図、第６図Ａは弾性爪片部材の
更に他の実施例の斜視図、第６図Ｂは第６図Ａ実施例を
用いた場合の環状膨出壁通過時の説明図であって、
（１）は本体であり、軸芯内部に先端側の樹脂チューブ
或いはゴムホース（図示せず）等の連結筒壁（２）を有
する流通孔（４）に連って段付き拡径室（３）を貫設す
ると共に、該拡径室をなす筒壁（３′）部の円筒方向に
亘って複数の掛支孔（１′）を穿設して成形するもので
ある。そして拡径室（３）部にゴム等の弾性体によるシ
ールリング部材（６）を所望に応じてスペーサーを介し
て複数個が内装され、その後部に位置した該シールリン
グ部材を保持するように段部に掛合する円環もしくは短
寸円筒からなるブッシュ部材（７）を挿着してある。
（８）は金属バネ材或いは樹脂材による単片状の弾性爪
片部材であり、該本体（１）の先端側に向って内方に傾
斜状に突出して爪壁（５）となすと共に、後端側を起立
壁（８′）となして前記各掛支孔（１′）部に、拡径室
（３）内部にあって前記爪壁（５）を位置した状態でそ
れぞれの起立壁（８′）部を挿着し屈曲して固定するも
のである。この際起立壁（８′）の幅手方向の略中央部
にスリットを設け、屈曲する時に第５図Ａ及びＢのよう
に前後方向に分けて屈曲すると固定状態が安定する。更
に第５図Ａのように爪壁（５）の先端を上方へ立上らせ
ると環状膨出壁（Ｐ′）との係合状態が確実となる。そ
して配管（Ｐ）の接続にあって該配管の端部附近に設け
た外方への環状膨出壁（Ｐ′）部を前記拡径室（３）に
組込まれた状態で各爪壁（５）の先端部により弾発状に
係圧して接続するものである。
尚前記各弾性爪片部材（８）としては、例えば略Ｌ字
状（第３図）、或いはその中央部、もしくは一端部に起
立壁を有する略Ｕ字状（第４図）等の構造によるもので
あるが、これら形状に限定されるものではなく、第６図
Ａ及びＢのように前記弾性爪片部材（８）を前記本体
（１）の先端側に開いた略Ｕ字状に形成して爪壁（５）
の先端部を、前記起立壁（８′）に対して前記本体
（１）の円周方向で内方に偏位して構成することもで
き、このように構成すると、配管（Ｐ）を拡径室（３）
に組込む際に、配管（Ｐ）の環状膨出壁（Ｐ′）が爪壁
（５）に当接して爪壁（５）を持ち上げた時、第６図Ｂ
のように爪壁（５）が拡径室（３）の内周面と略平行状
になるため拡径室（３）の内周面と環状突出壁（Ｐ′）
の頂点との間隔を爪壁（５）の肉厚よりやゝ大きい程度
にでき、従って本体（１）の径寸法を最小にすることが
できる。
（発明の効果） 以上説明したように本発明による細径配管接続用コネ
クターは、本体（１）をなす拡径室（３）の筒壁
（３′）部に穿設した複数の掛支孔（１′）部にそれぞ
れ単片状からなる前記各弾性爪片部材（８）を固定して
構成せしめてなるため、爪片部材（８）自体の取付けを
容易となし、同時に小片から成る爪片部材（８）の構造
により製品全体をコンパクトとなすことができ、従って
配設に際して狹い場所での干渉等の不具合をなくし、更
に短寸となす爪壁（５）の構造によって配管（Ｐ）の膨
出壁（Ｐ′）部への強力な係圧力を発揮することがで
き、また“ヘタリ”の憂いがなく、同時に配管（Ｐ）の
抜け、緩み方向への耐力を向上して長期に亘り一層確実
に接続を維持することができる等、極めて有用な細径配
管接続用コネクターである。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の一実施例を示す細径配管接続用コネク
ターの接続状態時の一部切欠きによる縦断面図、第２図
は第１図の弾性爪片単体の背面図、第３図は第２図Ａ−
Ａ線の断面図、第４図は他の実施例を示す同上第１図相
当図、第５図Ａは更に別の実施例を示す要部拡大縦断面
図、第５図Ｂは第５図Ａの平面拡大図、第６図Ａは弾性
爪片部材の更に他の実施例の斜視図、第６図Ｂは第６図
Ａ実施例を用いた場合の環状膨出壁通過時の説明図、第
７図は従来例を示す接続用コネクターの接続状態時の一
部切欠きによる縦断面図である。 （１）……本体、（１′）……掛支孔、（２）……連結
筒壁、（３）……拡径室、（３′）……筒壁、（４）…
…流通孔、（５）……爪壁、（６）……シールリング部
材、（７）……ブッシュ部材、（８）……弾性爪片部
材、（８′）……起立壁、（Ｐ）……配管、（Ｐ′）…
…膨出壁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】軸芯内部に、先端側の連結筒壁（２）の流
    通孔（４）に連る段付き拡径室（３）を貫設すると共
    に、該拡径室のなす筒壁（３′）部の円周方向に亘って
    複数の掛支孔（１′）を穿設し、更に拡径室（３）部に
    シールリング部材（６）とその後部にブッシュ部材
    （７）と挿着して形成した本体（１）の前記各掛支孔
    （１′）部に、該拡径室内部にあって該本体（１）の先
    端側に向って内方に傾斜状に突出して爪壁（５）となし
    て形成した単片状からなるそれぞれの弾性爪片部材
    （８）の後端側の起立壁（８′）部を挿着して屈曲して
    固定せしめ、配管（Ｐ）の接続状態にあって前記爪壁
    （５）の先端部により拡径室（３）内部に組込まれた該
    配管の接続端部付近に設けた外方への環状膨出壁
    （Ｐ′）を弾発状に係圧して接続するように構成したこ
    とを特徴とする細径配管接続用コネクター。
  2. 【請求項２】前記弾性爪片部材（８）を略Ｌ字状、或い
    はその中央部もしくは一端部に起立壁を有する略Ｕ字状
    となして構成したことを特徴とする請求項１記載の細径
    配管接続用コネクター。
  3. 【請求項３】前記弾性爪片部材（８）を前記本体（１）
    の先端側に開いた略Ｕ字状に形成して爪壁（５）の先端
    部を、前記起立壁（８′）に対して前記本体（１）の円
    周方向で内方に偏位して構成したことを特徴とする請求
    項１または２記載の細径配管接続用コネクター。
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