JP2766989B2 - ガス放出防止器 - Google Patents

ガス放出防止器

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JP2766989B2 JP8971689A JP8971689A JP2766989B2 JP 2766989 B2 JP2766989 B2 JP 2766989B2 JP 8971689 A JP8971689 A JP 8971689A JP 8971689 A JP8971689 A JP 8971689A JP 2766989 B2 JP2766989 B2 JP 2766989B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プロパンガス等のガスの配管系の一部に配
設して緊急時にガスの流路外への放出を防止するための
ガス放出防止器に関する。
[従来の技術] 近似、家庭とか公共的建物において、プロパンガス等
のガスの使用中に地震が発生した場合、ガスの元栓を締
め忘れて火災が発生したり、地震によりボンベが倒れ、
ガス管が切断されて生ガスが発生して火災等を惹き起こ
したりすることがある。
このような災害を防止するため、所謂過流式や張力式
等種々のガス放出防止器が開発されている。
過流式ガス放出防止器は、例えば、二次配管側の一部
が破損したり、夏期に外気温が極端に上昇しボンベ内圧
が異常高圧となったりして、弁本体内のガス流路中に過
剰のガスが流れた場合に、その以上ガス流圧により自動
的に弁体が閉弁作動する構造である。
張力式ガス放出防止器は、例えば、実開昭56−141263
号公報等に示されるように、弁本体を進退自由に貫通し
たストッパの内端を弁棒の切欠き部に係合して開弁状態
を維持し、地震等により振動が発生した場合には、スト
ッパの外端と建物とを連結した係留部材に張力が働き、
ストッパが後退してその内端が切欠き部から離脱した
時、弁棒がスプリング力により作動して閉弁状態となる
構成のものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前記した各ガス放出防止器は、過剰ガ
スが流れた場合、地震等により振動が発生した場合等の
うちの一つの要因のみにしか対応することができないと
いう問題がある。
例えば、過流式ガス放出防止器を設置しても、過剰ガ
スが流れない限り、地震が発生した場合であってもガス
の放出を未然に防止することができない。したがって、
過剰ガスの流出、地震等による振動の発生いずれの場合
にもガスの放出を防止できる機器の開発が望まれてい
る。
一方、近年、地震やガス漏れだけなく、車両等の衝突
によるガス機器,ボンベ等の揺動や転倒、火災及びガス
機器の異常燃焼等を検知するセンサからの信号に基づい
てガスの放出を未然に防止する機器の開発も望まれてい
る。
また、一般的に気温の高い夏期と気温の低い冬期とで
はボンベ内圧が異なり、ガス流路内のガス圧もそれに伴
って変動する。そのため、配管内における流量を一定と
した場合のガスの流速はボンベ内圧の低い冬期の方が速
く、弁体が受けるガスの流圧も大きい。夏期は、その逆
にボンベ内圧が高く、流速は遅くなる。したがって、開
弁時における弁体と弁座との距離は、ボンベ内圧が高い
場合よりも低い場合の方が近接した位置となる。
それゆえ、弁体が受けるガス流圧として通常の許容変
動範囲内であっても、ボンベ内圧が低いと、異常事態が
発生しないにも拘らず、多少のガス流圧の上昇変化によ
って容易に閉弁作動してしまうおそれがある。
逆に、ボンベ内圧が高い場合においては、弁体に対す
るガス流圧が小さいので、弁体と弁座との距離が常態に
おいて上記よりも離間しており、過剰ガス流が生じても
敏感に閉弁反応しなくなるおそれもある。
そこで、本発明は、過剰ガスが流れた場合、地震等に
より振動が発生した場合及び各種センサからの信号を受
けた場合のいずれの場合が発生しても確実に作動し、あ
らゆる原因に基づくガスの流路外への放出を防ぐことが
できるとともに、過剰ガス流に対しては、ボンベ内圧の
高低に拘らず許容範囲以上のガス流が生じた場合のみ正
確かつ敏感に作動するガス放出防止器を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のガス放出防止器は、流入口と流出口とを有す
る主ガス流路と、該主ガス流路の周壁を介して該ガス流
路に隣接して形成されたシリンダ室と、該シリンダ室と
該主ガス流路との間に該周壁を貫通して設けられた軸孔
と、シリンダ室の内圧を該主ガス流路内のガス圧と一致
させるための連通孔と、を有するケーシングと、前記主
ガス流路内に摺動可能に挿入された弁棒に保持された弁
体と、前記シリンダ室内において、弾発部材により常に
主ガス流路側への付勢力を受けながら、前記軸孔の軸心
延長線上で所定ストロークの範囲で往復動可能に配設さ
れるとともに、その先端部が該シリンダ室外方に突出せ
しめられ、シリンダ室の内圧変化により上下動する中空
ピストンと、前記ケーシングの軸孔と中空ピストンの中
空部を貫通して摺動可能かつ気密に挿通され、一端部に
形成された先細りのテーパ部が、前記主ガス流路内に臨
んで前記弁棒の下流側端部に当接可能に、他端部が中空
ピストンの先端開口部から突出可能に配設され、かつ常
態において弾発部材により該中空ピストン先端方向への
弾発力が付与されている一方、前記中空ピストンと共に
上下動する作動杆であって、該上下動により変化する弁
棒の下流側端部に対する当接位置がテーパ部のなかで径
の細い部分であるほど、弁体と弁座との離間距離を短く
することができる作動杆と、前記中空ピストンに着脱可
能に取付けられ、常態において前記作動杆の外端部を押
圧して該中空ピストン内での位置を一定に保持するとと
もに、電気信号又は外力作用により該作動杆への押圧力
を解除するように設けた保持機構と、を有し、過剰ガス
流の流圧を受けてまたは前記保持機構の解除によって該
弁体が閉弁作動するように設けたことを特徴とする。
(作用) かかる構成を有する本発明のガス放出防止器は、ボン
ベ内のガスの温度上昇や二次配管系の破損等により過剰
ガス流が生じた場合には、第1の弁体が過剰ガス流の異
常なガス流圧を受けて弁座に圧接着座するので、ケーシ
ング内のガス流路が閉塞してガスの放出が防止される。
この場合、ボンベ内圧が高い夏期においては、ガス流
路及びシリンダ室内のガス圧も高く、この圧力に押圧さ
れて、中空ピストン、ソレノイド及び作動杆を常態にお
いて上方位置にスライドさせている。したがって、各弁
体と各弁座との常態における距離は、次述するボンベ内
圧が低い場合よりも近接している。
一方、ボンベ内圧が低い冬期には、シリンダ室内のガ
ス圧も低く中空ピストンに同期して作動杆が上記の場合
よりも下降している。その結果、第2の弁棒端を作動杆
の比較的太い部位で押圧して、各弁体の常態位置をボン
ベ内圧が高い場合よりもガス流入口側に位置させるの
で、ガス流路が閉塞し難くなっている。したがって、過
剰ガス流が発生した場合には、いずれの場合であって
も、確実かつ敏感に閉弁作動するとともに、許容変動範
囲内におけるガス流圧の多少の上昇変化によって、誤作
動することがない。
また、地震、ガス漏れ、ガス機器・ボンベ等の揺動、
火災及びガス機器の異常燃焼等の緊急状態がこれらを検
知する各種センサにより検出された場合には、ソレノイ
ドの可動鉄芯が、または可動鉄芯により制動されるロッ
ク部材が作動杆を介して第2の弁体を閉弁作動させ、ガ
スの流路を閉塞する。
さらに、地震や車両の衝突等によってボンベ等が揺れ
たり転倒したりする大きな振動が発生した場合には、ソ
レノイド用のハウジングを中空ピストンから引き離す引
張力が係留部材に付与され、該ハウジングが該中空ピス
トンから離脱する。したがって、常時は開弁状態にある
作動杆の開弁ロック状態が解除されるので、第2の弁体
が自動的に閉弁作動し、ガスの流路を閉塞する。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
実施例1 第1図〜第4図は、本発明の第1の実施例を示す縦断
面図である。
1はケーシング2内に形成され、該ケーシング2の一
側に高圧ボンベ等の元栓と接続される流入口3を、他側
に圧力調整器や流量調節器等の二次配管系と接続される
流出口4を開口させた主ガス流路である。
ケーシング2には、さらに、該主ガス流路1の周壁を
介してそれに隣接して形成されたシリンダ室2bと、該シ
リンダ室2bの内圧を該主ガス流路1内のガス圧と一致さ
せるため、該周壁を貫通して連通孔2aが形成されてい
る。
5は該主ガス流路1と該シリンダ室2bとの間に該主ガ
ス流路1の周壁を貫通して形成した軸孔である。
6はケーシング2とは別体に成形された中空ピストン
である。この中空ピストン6は、前記シリンダ室2b内
に、先端部が該シリンダ室2b外方に突出するように、か
つケーシング2の軸孔5の軸心延長線上に該ピストン6
の中空部6aの軸心が合致するように配設される。また、
該ピストン6は、シリンダ室2b内において、弾発部材17
により主ガス流路1側への付勢力を受けながら、所定ス
トロークの範囲で往復動可能となっている。19は該中空
ピストン6外壁とシリンダ室2b内壁との間隙をシールす
るためのOリングである。
7は第1の弁体であり、ガス流路1内に摺動可能に挿
入された第1の弁棒9の一端に保持され、遊びばね13に
より第1の弁座8と一定間隔をおいて配設されている。
13aは第1の弁体7が閉弁作動して遊びばね13が圧縮さ
れた際のばね受溝である。
10は第2の弁体であり、ガス流路1内に摺動可能に挿
入された第2の弁棒の一端に保持され、第1の弁棒の下
流側端部に対して弾発部材14を介して直列に配設されて
いる。第2の弁棒12の下流側端部12bは、軸孔5の下端
開口部に臨んでいる。なお、第1図に示すように、各弁
棒9,12にはガス流通孔9a,12aを設けるものとしてもよ
い。
15は軸孔5及び中空部6a内に摺動可能かつ気密に配設
された作動杆である。該作動杆15は、その外周に巻き付
け配設した弾発部材16により、常態において上記中空ピ
ストン6の先端突出部側に付勢されている。また、該作
動杆15の下端部であるガス流路1側の端部には、第2の
弁棒12の下流側端部12bを押圧するためのテーパ部15′
が形成されている。18,21はシール用のOリングであ
る。
24は可動鉄芯としてのプランジャ23により、常時は作
動杆15外端面を押圧して前記中空ピストン6内での位置
を一定に保持し、弁体7,10を開弁保持しているソレノイ
ドである。このソレノイド24は、地震,ガス漏れ,火災
等、前記した状況の発生時に各種センサ(図示せず)か
らの緊急状態の検出信号に基づいて作動する。
本実施例で用いたソレノイド24は、永久磁石25を有す
るラッチ式のものである。26はフレーム、27は外周に電
磁コイル28を巻装したコイルボビン、23はコイルボビン
27の中央部の孔に摺動可能に嵌装されたプランジャ、29
は該プランジャ23の一端に固定され、該プランジャ23を
他端方向に手動で押圧して永久磁石25により吸引着座す
る位置まで戻すためのリセット用ボタン、30はフレーム
26を固着保持した非磁性体からなるハウジング、31は電
磁コイル28用の電源コードである。
プランジャ23は、常時は通電されておらず永久磁石25
によって図面下方に吸引されており、その先端がフレー
ム26の下面を貫通するように吸着ラッチされている。一
方、前記電磁コイル28に通電した場合には、該プランジ
ャ23は図面上方に吸引作動せしめられる。
なお、ソレノイド24は、プランジャ23の先端が前記作
動杆15の外端面に当接するように配設される。そして、
第6図に示すように、基端部にリング状の係合部20aが
形成され、先端部に左右一対の弾性湾曲部20bが曲成さ
れた弾性クランプ部材20により中空ピストン6に着脱可
能に取り付けられる。
すなわち、ハウジング30の下面に該弾性クランプ部材
20の係合部20aをボルト32により固定し、弾性湾曲部20b
を中空ピストン6の上端部外周に凹設したクランプ部材
取付周溝6bに水平回動自在に嵌合することにより、ソレ
ノイド24が該ピストン6上に安定載置される。なお、22
は、弾性クランプ部材20の取り付けを容易にするため、
取付溝6bの上部に形成したテーパ部である。
34は建物等の任意の不動部に対してソレノイド24を連
結させるための鎖,ワイヤ等の係留部材であり、一端が
ハウジング30に突設させた係留部33に、他端が図示しな
い器外不動部に係留されている。この係留部材34は、緊
急時、すなわち地震等により外力作用を受けた時に該ハ
ウジング30を引き離す引張力が付与されるように設けら
れている。
かかる構成を有する本実施例のガス放出防止器は次の
ように作用する。
まず、例えば、流入口3を高圧ボンベの元栓に、また
流出口4を圧力調整器等の二次配管系に接続する。
そして、中空ピストン6上に安定載置せしめたソレノ
イド24のプランジャ23を永久磁石25により吸引ラッチさ
れる位置まで押し下げ、該プランジャ23の先端により作
動杆15の外端面を押圧する。これにより、作動杆15の下
端テーパ部15′が第2の弁棒12の下流側端部12bを押圧
し、第2の弁体10と第1の弁体7を開弁状態に保持して
いる。
本実施例のガス放出防止器によれば、ボンベ内圧の高
低に伴う主ガス流路1内のガス圧の変化により、かかる
開弁時における各弁体7,10と各弁座8,11との常態位置が
変化するものである。
すなわち、ボンベ内圧が低いときには第1図に示すよ
うに、連通孔2aを通じてシリンダ室2bの内圧も低くなっ
ている。そのため、中空シリンダ6をさほど押し上げこ
とができず、作動杆15を下方に位置させ、下流側端部12
bを作動杆テーパ部15′の径の比較的太い部分において
押圧して、各弁体7,10と各弁座8,11とをボンベ内圧が高
いときより離間せしめている。したがって、常態におい
てボンベ内圧が低い場合、すなわちガス流圧が比較的高
くなっている場合に、通常の許容変動範囲内であるにも
拘らず、誤ってガス流路が閉塞することがない。
一方、ボンベ内圧が高いときには第2図に示すよう
に、連通孔2aを通じてシリンダ室2b内が高圧となってお
り、この圧力を受けて中空ピストン6とこれに取り付け
られたソレノイド24とが上昇している。また、作動杆15
もこれに同期して上方に位置し、作動杆15の、第2の弁
棒12の下流側端部12bに対する当接位置が、上記のボン
ベ内圧が低いときの位置からテーパ部15′外面に沿って
変化している。すなわち、テーパ部15′のなかで、上記
よりも径の細い部分である先端部付近で第2の弁棒12の
下流側端部12bと接触している。したがって、上記の場
合と比較して、第2の弁棒及び第1の弁棒がガス流出口
4側に摺動し、その結果、弁体7,10と弁座8,11との離間
距離が短くなり、弁体の受けるガス流圧が常態において
小さい場合であっても、閉弁作動し易くなっている。
かかる状態において、例えば、外気温の異常上昇や二
次配管系の亀裂発生により、過剰ガス流が流れた場合に
は、第3図に示すように、第1の弁体7が該過剰ガス流
の異常ガス流圧を受けて第1の弁座8に圧接され、ガス
流路1が閉塞される。
この場合において、ボンベ内圧の高低に従って、各弁
体7,10の常態位置が変化しているので、いずれの場合に
も確実かつ正確に作動する。
ガス流が通常の流れに戻ると、第1の弁体7は、圧縮
された遊びばね13の弾発力により流入口側に付勢され、
再び所定の常態位置に復帰し開弁状態となる。
一方、地震や自動車の衝突等によりボンベや建物等が
振動したり転倒したりして外力作用を受けた場合には、
係留部材34に引張力が作用し、第4図に示すように、弾
性クランプ部材20の弾性湾曲部20bがその挟持力に抗し
て拡開し、該弾性クランプ部材20が取付溝6aから外れ、
ソレノイド24を中空ピストン6上から離脱させる。
これにより、作動杆15に対するプランジャ23からの押
圧力が失われ、作動杆15が弾発部材16の弾発力により上
昇する。その結果、テーパ部15′が第2の弁棒12から上
方へ離脱するので第2の弁体10が弾発部材14の弾発力に
より第2の弁座11に圧接され、ガス流路1が閉塞され
る。
この場合、作動杆15の上端は、中空ピストン6外に突
出しているため、ガスの流れが停止されたことが確認さ
れる。
この閉弁状態から開弁状態にリセットする場合は、弾
性クランプ部材20の弾性湾曲部20bを取付溝6aに嵌合
し、中空ピストン6上にソレノイド24を載置する。ソレ
ノイド24のプランジャ23は、ラッチ状態を維持している
ため、ソレノイド24を載置すれば、プランジャ23の先端
により作動杆15が押し下げられ、第2の弁棒12の下流側
端部12bを押圧し、第2の弁体10と第2の弁座11とを離
間させ、再び開弁状態となる。
また、緊急状態を検出するセンサ、例えば、地震,ガ
ス漏れ,火災等を検出するセンサからの電気信号を受け
た場合には、ソレノイド24の電磁コイル28に通電がなさ
れ、プランジャ23がこの電磁コイル28の付勢力を受けて
図面上方に吸引作動される。
これによって、前述した作用と同様、プランジャ23の
作動杆15に対する押圧力が失われ、作動杆15は弾発部材
16の弾発力により上昇する。これに伴い第2の弁体10
は、弾発部材14の復帰力によって第2の弁座11に圧接さ
れ、ガス流路1が閉塞される。
この場合、ハウジング30は、弾性クランプ部材20によ
って中空ピストン6上に保持されたままである。したが
って、リセットする場合には、リセットボタン29を押
し、永久磁石25により吸引着座する位置までプランジャ
23を押し下げるのみで、再び開弁状態が維持される。
実施例2 第5図は、本発明の第2の実施例の要部を示す縦断面
図である。
本実施例においては、ソレノイドとしてロック部材36
を有するプル式のソレノイド37を用い、このロック部材
36によって作動杆15を開閉弁作動させる構造である。
すなわち、このソレノイド37のプランジャ35は、リタ
ーンスプリング38によって先端方向(第5図左方向)に
押圧付勢されており、電磁コイル39に通電することによ
って第5図右方向に吸引されるように配設されている。
一方、ロック部材36は、プランジャ35の先端において
該プランジャ35の軸方向と直交する方向に伸びてスライ
ド自由にハウジング40内に配設されている。プランジャ
35の先端部に対応するロック部材36の外周部位には、該
プランジャ35先端部が嵌入して係合可能な環状ロック溝
41が形成されている。
また、ロック部材36の先端部はハウジング40から図面
下方外部に臨み、上端部はガイド軸42が連結されてい
る。このガイド軸42はハウジング40外部に突出し、その
端部にリセット用のボタン43が設けられている。
かかる構成のソレノイド37は、ロック部材36の先端が
作動杆15の上端面に当接するように、実施例1と同様、
弾性クランプ部材20により中空ピストン6上に着脱可能
に取り付けられる。
なお、本実施例においても、実施例1と同様、ハウジ
ング40と適宜の不動部とを連結して緊急時に該ハウジン
ウ40を中空ピストン6上から引き離す引張力が発生する
ように設けた鎖,ワイヤ等の係留部材34が設けられてい
る。
かかる構成のガス放出防止器においては、常時は、プ
ランジャ35の先端部がリターンスプリング38によりロッ
ク部材36の環状ロック溝41に係合し、ロック部材36が作
動杆15を押圧し開弁保持している。
一方、緊急状態が発生した場合には次のように作動す
る。
まず、過剰ガス流が流れた場合、地震等の発生により
建物,ボンベ等が振動・転倒した場合の各作用は、実施
例1と同様である。なお、各弁体7,10の常態位置は実施
例1と同様にボンベ内圧及び主ガス流路のガス圧の高低
に応じて変化するものである。
緊急状態を検出する各種センサからの電気信号に基づ
いて、ソレノイド37の電磁コイル39に通電がなされた場
合には、プランジャ35が電磁コイル39の付勢力を受けて
リターンスプリング38の弾発力に抗して右方向に吸引さ
れる。これによい、ロック部材36の作動杆15に対する押
圧力が失われ、作動杆15が弾発部材16により上昇する。
これに伴い、実施例1と同様、第2の弁体10が弾発部材
14の復帰力により第2の弁座11に圧接され、ガス流路1
が閉塞される。
電磁コイル39への通電が停止した後、再び開弁状態と
する場合には、リセットボタン43によりロック部材36を
押し下げ、環状リング溝41とプランジャ35先端部とを係
合させればよい。
[発明の効果] 本発明のガス放出防止器は、過剰ガス流の異常なガス
流圧を受けて閉弁作動する弁体のほかに、緊急事態に感
応する各種センサからの信号に基づき作動し、かつ、振
動によりケーシングから離脱するように設けられたソレ
ノイドにより開閉弁作動が制御される弁体を有してい
る。
したがって、過剰ガスが流れた場合だけでなく、地震
等の振動が発生した場合及び各種センサからの信号を受
けた場合のいずれの場合にも確実に作動し、あらゆる原
因に基づくガスの流路外への放出を防止することができ
る。
また、ボンベ内圧の高低により弁体の開弁時における
常態位置が変化する構造であるので、ガス流圧が通常の
許容変動範囲内である場合に誤って閉弁作動するような
ことがなく、いずれの場合であっても許容変動範囲以上
のガス流が生じた場合のみ正確かつ敏感に作動する。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第4図は、本発明のガス放出防止器の第1の実
施例を示し、第1図はボンベ内圧が低い場合の常態にお
ける縦断面図、第2図はボンベ内圧が高い場合の常態に
おける縦断面図、第3図は過剰ガス流が流れた場合の作
動状態を示す縦断面図、第4図はソレノイドが離脱した
場合の作動状態を示す縦断面図、である。第5図は第2
の実施例の要部を示す縦断面図である。第6図は弾性ク
ランプ部材を示す斜視図である。 1……ガス流路 2……ケーシング 2a……連通孔 2b……シリンダ室 6……中空ピストン 7……第1の弁体 10……第2の弁体 15……作動杆 20……弾性クランプ部材 24,37……ソレノイド 30,40……ハウジング

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流入口と流出口とを有する主ガス流路と、
    該主ガス流路の周壁を介して該主ガス流路に隣接して形
    成されたシリンダ室と、該シリンダ室と該主ガス流路と
    の間に該周壁を貫通して設けられた軸孔と、シリンダ室
    の内圧を該主ガス流路内のガス圧と一致させるための連
    通孔と、を有するケーシングと、 前記主ガス流路内に摺動可能に挿入された弁棒に保持さ
    れた弁体と、 前記シリンダ室内において、弾発部材により常に主ガス
    流路側への付勢力を受けながら、前記軸孔の軸心延長線
    上で所定ストロークの範囲で往復動可能に配設されると
    ともに、その先端部が該シリンダ室外方に突出せしめら
    れ、シリンダ室の内圧変化により上下動する中空ピスト
    ンと、 前記ケーシングの軸孔と中空ピストンの中空部を貫通し
    て摺動可能かつ気密に挿通され、一端部に形成された先
    細りのテーパ部が、前記主ガス流路内に臨んで前記弁棒
    の下流側端部に当接可能に、他端部が中空ピストンの先
    端開口部から突出可能に配設され、かつ常態において弾
    発部材により該中空ピストン先端方向への弾発力が付与
    されている一方、前記中空ピストンと共に上下動する作
    動杆であって、該上下動により変化する弁棒の下流側端
    部に対する当接位置がテーパ部のなかで径の細い部分で
    あるほど、弁体と弁座との離間距離を短くすることがで
    きる作動杆と、 前記中空ピストンに着脱可能に取付けられ、常態におい
    て前記作動杆の外端部を押圧して該中空ピストン内での
    位置を一定に保持するとともに、電気信号又は外力作用
    により該作動杆への押圧力を解除するように設けた保持
    機構と、 を有し、過剰ガス流の流圧を受けてまたは前記保持機構
    の解除によって該弁体が閉弁作動するように設けたこと
    を特徴とするガス放出防止器。
  2. 【請求項2】前記弁体が、前記主ガス流路内において、
    摺動可能に挿入された第1の弁棒に保持されて常時は開
    弁状態を維持するとともに、過剰ガス流の流圧を受けて
    移動閉弁する第1の弁体と、前記主ガス流路内におい
    て、摺動可能に挿入された第2の弁棒に保持され、かつ
    前記第1の弁棒の下流側端部に対し弾性部材を介して直
    列に配置され、前記保持機構の解除によって閉弁する第
    2の弁体とからなる請求項1記載のガス放出防止器。
  3. 【請求項3】前記保持機構が、弾性クランプ部材を介し
    て前記中空ピストンに着脱可能に固定され、常態におい
    て上記作動杆の他端部を直接押圧して第1の弁体および
    第2の弁体を開弁状態に保持する一方、電気信号に基づ
    いて反押圧方向に退避して該作動杆への押圧力を解除
    し、少なくとも第2の弁体を閉弁作動させるソレノイド
    である請求項1または2記載のガス放出防止器。
  4. 【請求項4】前記ソレノイドのハウジングが、外力作用
    を受けて、前記中空ピストンから前記ソレノイドを離脱
    させる引張力を付与するための係留部材により、任意の
    器外不動部と連結されている請求項3記載のガス放出防
    止器。
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