JP2761612B2 - スイッチング式コンデンサー交流降圧回路 - Google Patents

スイッチング式コンデンサー交流降圧回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサー交流降圧
回路に関し、特にスイッチング手段を用いて高効率で安
定した出力電圧を得るようにしたスイッチング式コンデ
ンサー交流降圧回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサー分圧式交流変圧器は昔から
公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インダ
クタンス型負荷を接続した場合には、出力電圧が高くな
り、場合によっては共振を起こしたりして、安定な出力
電圧が得られないという問題があった。また、正負非対
称負荷の場合は、コンデンサーに蓄積された直流電圧が
完全には放電せず、出力電圧が非対称となるという問題
があった。本発明は、このような従来の問題点を解決
し、インダクタンス型負荷や正負非対称負荷を接続した
場合でも高効率で安定した出力電圧を得ることのできる
スイッチング式コンデンサー交流降圧回路を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明は、交流電源に、負荷と直列にコンデ
ンサーを接続し、かつ、負荷と並列に制御スイッチを接
続すると共に、出力電圧かゼロ(ゼロに近い電圧を含
む)となったとき上記制御スイッチをONとし、それか
ら一定時間(ゼロに近い極めて短い時間を含む)経過後
にOFFとする制御回路を設け、出力電圧かあらかじめ
定めた所定の電圧から離れたとき当該出力電圧に応じて
上記一定時間を増減調整することにより、出力電圧を一
定に保持するよう構成したことを特徴とする。上記制御
スイッチがONとされてからOFFとされるまでの上記
一定時間が長ければ長いほど出力電圧は低くなる。した
がって、上記制御回路により上記一定時間を出力電圧に
応じて増減制御することにより、出力電圧が異常に高く
なるのを防止できるものである。また、正方向と負方向
をそれぞれ個別に制御するようにすれば、正負非対称負
荷で一方の電圧が高くなるときには、その方向の電圧が
低下するように上記制御回路で調節することにより、出
力電圧が非対称となるのを防止できる。以下、図面に示
した実施例を参照しつゝ本発明を具体的に説明する。
【0005】
【実施例】第1図は、本発明を、調光、調熱などのため
の交流調圧器に適用した一実施例を示すブロック回路図
である。第1図の回路においては、商用交流電源(1)
に、負荷(3)と直列にコンデンサー(2)が接続さ
れ、また、負荷(3)と並列に制御スイッチ(4)が接
続されている。更に、制御スイッチ(4)をON・OF
F駆動する制御回路として、出力電圧を監視する電圧検
出器(5)と、その検出電圧に応動する電圧/時間変換
器(6)(例えば、出力電圧がゼロ又はこれに近い値に
なると駆動され、かつ、その時定数が上記出力電圧に比
例するよう構成された単安定マルチバイブレータ)が設
けられている。出力電圧最大値が予め設定された電圧以
下であると、電圧/時間変換器(6)の時定数はほぼゼ
ロに保たれるが、出力電圧最大値が予め設定された電圧
を超えると、検出器(5)はその電圧上昇を検出し、電
圧/時間変換器(6)の時定数が当該出力電圧に比例す
る所定値に設定され、当該時間経過後に制御スイッチ
(4)をOFF駆動する。従って、出力電圧が高くなる
ほど制御スイッチ(4)のON時間は長くなり、出力電
圧は低くなるように制御されて、一定の出力電圧が保持
される。
【0006】第2図は、コンデンサー分圧交流電源に、
トランスのようなインダクタンス負荷を接続した場合に
も、出力電圧を一定に保持し得るように構成した本発明
の一実施例である。第2図の回路においては、商用交流
電源(1)にコンデンサー(2)のほかに、負荷(3)
と並列に分圧用コンデンサー(7)を接続して、コンデ
ンサー分圧交流電源が構成されるようになっている。こ
の回路においても、第1図の場合と同様に、制御スイッ
チ(4)と、そのON・OFF動作を制御するための電
圧検出器(5)及び電圧/時間変換器(6)から成る制
御回路が設けられ、インダクタンス負荷により出力電圧
が異常に高くなったとき、第1図と同様の作動原理でこ
れを抑えることができるようになっている。
【0007】第3図は、コンデンサー分圧交流電源の負
荷が半波整流器のような正負非対称負荷である場合に対
応できるように構成した本発明の一実施例である。第3
図の回路においては、商用交流電源(1)にコンデンサ
ー(2)と分圧用コンデンサー(7)を接続して、コン
デンサー分圧交流電源を構成すると共に、ダイオード
(D,D)を通じて正方向と負方向にそれぞれ個別に制
御スイッチ(4)、電圧検出器(5)及び電圧/時間変
換器(6)を設け、出力電圧の正方向成分と負方向成分
をそれぞれ独立に制御できるように構成してある。した
がって、負荷(3)が非対称負荷で正負いずれか一方の
出力電圧が他方より高くなるとき、高くなった側の制御
スイッチ(4)、検出器(5)及び電圧/時間変換器
(6)が前記と同様に作動してその電圧上昇を抑え、こ
れにより出力電圧が正負非対称となるのを防止できる。
【0008】以上、3種類の実施例について説明した
が、本発明においては、例えば次のような変更実施例も
可能である。 (a)コンデンサー(2)を他の容量型インピーダンス
で置き換える。 (b)上記第3図の実施例において、正方向か負方向か
どちらか一方にだけ上記制御スイッチ(4)とその制御
回路(5,6)を設け、非対称負荷の正方向又は負方向
のうちいずれか高電圧となる側をこれに対応させて接続
する。 (c)制御回路(5,6)は、手動により切換え可能と
したり、また、アナログ回路かデジタル回路のいずれで
もよく、或いはそれらの組合せであってもよい。 (d)本明細書中でゼロ電圧というのはゼロに近い電圧
を含む。
【0009】
【発明の効果】 (a)本発明によれば、制御スイッチ(4)をゼロ又は
これに近い電圧でON・OFF駆動するときコンデンサ
ー両端の電圧が急には変わらないという特性を利用する
ことにより、従来にない、効率の高いノイズレスのスイ
ッチング式コンデンサー交流降圧回路を提供できる。 (b)本発明によれば、コンデンサー分圧交流電源に特
有の共振問題と出力電圧非対称問題を、ほぼ無損失の手
段で解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を、調光、調熱などのための交流調圧器
に適用した一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】インダクタンス負荷を接続した場合にも、出力
電圧を一定に保持し得るようなコンデンサー分圧交流電
源として構成した本発明の一実施例である。
【図3】正負非対称負荷を接続した場合にも、出力電圧
を一定に保持し得るようなコンデンサー分圧交流電源と
して構成した本発明の一実施例である。
【符号の説明】
1 商用交流電源 2 コンデンサー 3 負荷 4 制御スイッチ 5 出力電圧検出器 6 電圧/時間変換器 7 分圧用コンデンサー D ダイオード

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源(1)、負荷(3)と直列に
    ンデンサー(2)を接続し、かつ、負荷(3)と並列
    制御スイッチ(4)を接続すると共に、出力電圧がゼロ
    (ゼロに近い電圧を含む)となったとき上記制御スイッ
    チをONとし、それから一定時間(ゼロに近い極めて短
    時間を含む)経過後にOFFとする制御回路(5,
    6)を設け、出力電圧かあらかじめ定めた所定の電圧か
    ら離れたたとき当該出力電圧に応じて上記一定時間を増
    減調整することにより、出力電圧を一定に保持するよう
    構成したことを特徴とするスイッチング式コンデンサー
    交流降圧回路
  2. 【請求項2】負荷(3)と並列に分圧用コンデンサー
    (7)を接続し、コンデンサー分圧交流電源として構成
    したことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング式
    コンデンサー交流降圧回路。
  3. 【請求項3】正方向と負方向にそれぞれ個別に上記制御
    スイッチ(4)と制御回路(5,6)を設け、正方向の
    出力電圧と負方向の出力電圧をそれぞれ個別に制御する
    よう構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    スイッチング式コンデンサー交流降圧回路。
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JP3562807B2 (ja) 2002-02-06 2004-09-08 ニッタ株式会社 可変電流源
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