JP3215302B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3215302B2
JP3215302B2 JP22226895A JP22226895A JP3215302B2 JP 3215302 B2 JP3215302 B2 JP 3215302B2 JP 22226895 A JP22226895 A JP 22226895A JP 22226895 A JP22226895 A JP 22226895A JP 3215302 B2 JP3215302 B2 JP 3215302B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷に応じて最適
な能力が得られるように室外機の圧縮機の周波数を変化
させるインバータ回路を備えた空気調和機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器
等を順次動作させることにより冷凍サイクルを実現する
空気調和機が知られている。近年の空気調和機は、圧縮
機に交流の駆動電力を供給するインバータ回路を備え、
負荷に応じてインバータ回路の出力周波数を制御してい
る。これにより、負荷に対する最適な空気調和機の運転
能力が得られ、空調の快適さ、省エネルギー効果等の向
上が図られている。
【0003】従来の空気調和機は、商用電源の交流出力
電圧をブリッジ整流回路等で整流して平滑コンデンサで
平滑することにより直流電圧を得て、この直流電圧をイ
ンバータ回路で任意の周波数の交流電圧に変換して圧縮
機に与えている。このような空気調和機では、コンデン
サインプット型の回路が形成されるので、入力電流が、
入力電圧の整流波形における頂部付近でしか流れない。
このため、電源の力率が小さくなるとともに高調波電流
が多くなり、電力損失が増大するだけでなく、電力供給
ラインに高調波電流による悪影響が及ぶという問題があ
った。
【0004】このような事情を鑑み、IEC(Internati
onal Electrotechnical Commission) では、1996年
より電源の高調波電流を規制する動きがある。したがっ
て、このような規制に対しては何らかの対策を施す必要
がある。
【0005】高調波電流を抑制する技術としては、特開
平4−26374号公報、特開平5−68376号公報
等において、アクティブフィルタを備えた空気調和機が
提案されている。アクティブフィルタは、整流後の電圧
を断続するスイッチング素子を備えており、そのスイッ
チング素子を入力電流波形に合わせて適切にオン・オフ
させることで平滑コンデンサの充電電流波形を入力電流
波形に近づけるようになっている。このようなアクティ
ブフィルタにより、電源電流の高調波成分を少なくし、
かつ力率を高めることができる。
【0006】次に、アクティブフィルタを備えた従来の
空気調和機の一例について説明する。
【0007】この空気調和機においては、図10に示す
ように、交流の商用電源71の出力が、ブリッジ整流回
路72により全波整流され、アクティブフィルタ73を
経た電圧が平滑コンデンサ74で平滑されて直流電圧に
なる。この直流電圧は、パワーモジュール(インバータ
回路)75で任意の周波数の交流電圧に変換されて、負
荷となる圧縮機76に与えられる。
【0008】アクティブフィルタ73は、チョークコイ
ル77、高速リカバリーダイオード78およびパワート
ランジスタ79とを備えており、パワートランジスタ7
9のスイッチングにより平滑コンデンサ74への入力電
流量を制御している。パワートランジスタ79は、スイ
ッチング波形発生部80で発生したスイッチング波形に
よりオン・オフが制御される。スイッチング波形発生部
80は、アクティブフィルタ73への入力電流波形およ
び入力電圧波形に基づいて上記のスイッチング波形を発
生する。
【0009】パワートランジスタ79は、上記のスイッ
チング波形により、平滑コンデンサ74の充電電流の波
形を入力電流波形に近づけるように動作する。これによ
り、電源電流の高調波成分が低減するとともに力率が向
上する。
【0010】また、上記の空気調和機では、入力電流波
形を入力電圧波形に近づけるように動作するので、アク
ティブフィルタ73からの出力電圧VO が商用電源71
の実効値電圧より高くなるように制御される。このた
め、スイッチング波形発生部80は、実効値電圧からの
出力電圧VO の昇圧値が常に一定となるように出力電圧
O をフィードバック制御している。詳しくは、誤差ア
ンプ81で求められた出力電圧VO と基準電源82から
の基準電圧との差が求められ、スイッチング波形発生部
80にて、その差に基づいてスイッチング波形が決定さ
れる。
【0011】また、上記の空気調和機は、回路の過熱保
護機能を備えている。この過熱保護機能は、サーミスタ
83と抵抗84とで検出されたアクティブフィルタ73
の温度に基づいて動作する。基準電源85からの基準電
圧に基づく基準温度に対する検出温度の誤差が、誤差ア
ンプ86により出力され、温度上昇検値出部87によ
り、その誤差に基づいて温度上昇値が検出される。する
と、昇圧停止信号発生部88が、その温度上昇値によ
り、アクティブフィルタ73がパワートランジスタ79
の温度が所定値以上に上昇したと判定すると、スイッチ
ング波形発生部80によりスイッチング波形の出力が停
止する。
【0012】これにより、パワートランジスタ79が停
止し、パワートランジスタ79、高速リカバリーダイオ
ード78等の損失による発熱でアクティブフィルタ73
が異常に過熱することが防止される。
【0013】上記の空気調和機は、他に過電圧保護機能
および過電流保護機能を備えている。過電圧保護機能
は、過電圧検出部89によりアクティブフィルタ73か
らの出力電圧が過電圧になっていることが検出される
と、スイッチング波形発生部80によりスイッチング波
形の出力を停止させるものである。過電流保護機能は、
過電流検出部90によりアクティブフィルタ73への入
力電流が過電流になっていることが検出されると、スイ
ッチング波形発生部80によりスイッチング波形の出力
を停止させるものである。
【0014】また、上記の空気調和機では、運転時の運
転条件に応じて運転周波数設定回路91からパワーモジ
ュール75に対してインバータ制御波形が出力される。
すると、パワーモジュール75は、その波形に基づいて
アクティブフィルタ73からの出力電圧をチョッピング
することで、圧縮機76に設定された運転周波数の駆動
電圧を印加する。
【0015】パワーモジュール75では、各スイッチン
グ素子の損失により熱が発生するが、その発熱量はサー
ミスタ92の電圧降下として検出される。具体的には、
上記の発熱量(温度)は、サーミスタ92と抵抗93と
で分圧される電圧として誤差アンプ94に入力される。
誤差アンプ94では、基準電圧(基準電源95の出力)
に対する上記の電圧の誤差が求められ、その誤差が運転
停止信号発生部96に出力される。運転停止信号発生部
96は、上記の誤差量に基づいて温度が異常に上昇して
いることを検出すれば、運転周波数設定回路91に運転
停止の指示を与える。
【0016】これにより、パワーモジュール75に温度
異常が生じている場合には、運転周波数設定回路91が
パワーモジュール75のチョッピング動作を停止させ
る。このようにして、パワーモジュール75内の各スイ
ッチング素子が過熱により破壊しないように保護され
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
空気調和機では、アクティブフィルタ73の各部を過熱
から保護するための過熱保護機能が設けられている。し
かしながら、空気調和機の室外機は、屋外に設置される
ので、夏期の気温が高い時期において直射日光が照り付
けるなどによって異常に高温になることがある。この場
合、サーミスタ83による検出温度が、アクティブフィ
ルタ73の自己発熱による温度より高くなる。このた
め、アクティブフィルタ73の自己発熱が過大でない状
態でも、昇圧停止信号発生部88がアクティブフィルタ
73を停止させるおそれがある。
【0018】また、上記の空気調和機では、パワーモジ
ュール75の各部を過熱から保護するための過熱保護機
能が設けられているが、上記のように室外機が異常に高
温になったときには、サーミスタ92による検出温度
が、パワーモジュール75の自己発熱による温度より高
くなる。このため、パワーモジュール75の自己発熱が
過大でない状態でも、運転停止信号発生部96がパワー
モジュール75を停止させるおそれがある。
【0019】上記の空気調和機では、商用電源71の出
力が不安定であるために、アクティブフィルタ73への
入力電圧が低くなっているときは、アクティブフィルタ
73の昇圧値が空気調和機の運転負荷の変化に対して不
安定になる。このため、圧縮機76に印加される電圧が
変動して正常な運転状態を維持することが困難になる。
【0020】上記の空気調和機では、圧縮機76に印加
される電圧は、パワーモジュール75により運転時の運
転条件に基づいて制御されている。ところが、アクティ
ブフィルタ73から出力される電圧の値が運転条件に関
わらず一定であるため、運転条件に対して必要とされる
以上の電圧が圧縮機76に印加されることがある。この
ような場合、パワーモジュール75のチョッピング動作
時に余分な損失が生じて消費電力の増大を招くという問
題がある。
【0021】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、温度異常や電圧の不安定な上昇において
も、良好な運転状態を維持することができる空気調和機
を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
空気調和機は、上記の課題を解決するために、交流電源
から出力された交流電圧を整流する整流手段と、整流さ
れた交流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段
と、この平滑手段からの直流電圧をチョッピングするこ
とにより電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して
圧縮機に印加する逆変換手段と、上記整流手段と上記平
滑手段との間に設けられ、スイッチング素子のスイッチ
ングにより上記平滑手段に流れ込む電流量を調整するこ
とにより、入力電流を入力電圧とほぼ同位相となりかつ
ほぼ正弦波となる波形に整形するアクティブフィルタ
と、上記アクティブフィルタの温度を検出する温度検出
手段と、上記アクティブフィルタの出力電圧を目標値と
なるように上記スイッチング素子のスイッチングを制御
するとともに、上記アクティブフィルタの温度が所定値
以上であるときに上記スイッチング素子を停止させるス
イッチング制御手段とを備えた空気調和機において、上
記温度検出手段により検出された温度に応じて上記目標
値を補正する補正手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0023】上記の請求項1に係る空気調和機では、温
度検出手段によりアクティブフィルタの温度が検出され
ると、補正手段により、その温度に応じて目標値が補正
される。例えば、アクティブフィルタの温度が上昇した
場合、温度の上昇に応じて目標値が低くなるように補正
がなされる。これにより、アクティブフィルタの出力電
圧が低くなってスイッチング素子に流れる電流量が少な
くなる。そして、この結果、アクティブフィルタの自己
発熱が抑えられて温度検出手段による検出温度が低下す
る。
【0024】したがって、アクティブフィルタの温度
が、外気温度が異常に高くなるなどによってアクティブ
フィルタの自己発熱による温度より高くなっても、スイ
ッチング制御手段によりスイッチング素子が停止させら
れる頻度を大幅に低下させることができる。
【0025】本発明の請求項2に係る空気調和機は、上
記の第1の空気調和機において、上記アクティブフィル
タの出力電圧に応じて上記周波数の最大値を規定する最
大周波数規定手段を備えている。
【0026】このため、上記のように目標値が低下する
ことにより、アクティブフィルタの出力電圧が低下する
と、最大周波数規定手段により、それに応じて周波数の
最大値が設定される。例えば、アクティブフィルタの出
力電圧が低下すると、その低下に応じて周波数の最大値
が低くなるように補正がなされる。これにより、逆変換
手段による圧縮機の最大駆動能力すなわち空気調和機の
最大運転能力が低下するので、アクティブフィルタの出
力電圧が低下しても、それに応じた能力で圧縮機を駆動
することができる。
【0027】本発明の請求項に係る空気調和機は、上
記の課題を解決するために、交流電源から出力された交
流電圧を整流する整流手段と、整流された交流電圧を直
流電圧となるように平滑する平滑手段と、上記平滑手段
からの直流電圧をチョッピングすることにより電圧およ
び周波数が可変の交流電圧に変換して圧縮機に印加する
逆変換手段と、上記圧縮機の駆動に必要とされる駆動能
力に応じて上記周波数を設定するパワー制御手段と、上
記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、スイッチ
ング素子のスイッチングにより上記平滑手段に流れ込む
電流量を調整することにより、入力電流を入力電圧とほ
ぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形するア
クティブフィルタと、上記アクティブフィルタの出力電
圧を目標値となるように上記スイッチング素子のスイッ
チングを制御するスイッチング制御手段と、上記パワー
制御手段により設定された周波数に応じて上記目標値を
補正する補正手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0028】上記の請求項に係る空気調和機では、補
正手段により、パワー制御手段で設定された周波数に応
じて目標値が補正される。これにより、逆変換手段によ
る圧縮機の駆動能力(空気調和機の運転能力)に応じて
アクティブフィルタの出力電圧が制御される。それゆ
え、アクティブフィルタの出力電圧が逆変換手段が必要
とする以上に高くなることがなく、逆変換手段のチョッ
ピング動作における損失を低減することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕 本発明の第1の実施の形態について図1および図2に基
づいて説明すれば、以下の通りである。
【0030】本実施の形態に係る空気調和機(室外機)
は、図1に示すように、電源系として、ブリッジ整流回
路2、平滑コンデンサ3、パワーモジュール4およびア
クティブフィルタ5を備えている。また、本空気調和機
は、制御系として、インバータ制御部と、アクティブフ
ィルタ制御部とを備えている。
【0031】電源系は、商用電源1からの交流電圧をブ
リッジ整流回路2で整流し、さらに平滑コンデンサ3で
平滑することにより直流電圧を生成するようになってい
る。また、電源系は、その直流電圧を基にしてパワーモ
ジュール4で3相の交流電圧を発生して圧縮機6に与え
るようになっている。
【0032】逆変換手段としてのパワーモジュール4
は、6個のトランジスタ11〜16と6個のダイオード
21〜26とを備えている。トランジスタ11・12、
トランジスタ13・14およびトランジスタ15・16
は、それぞれ2本の電源ライン間に直列に接続されてい
る。一方、ダイオード21〜26は、トランジスタ11
〜16の個々に並列に接続されている。逆変換手段とし
てのパワーモジュール4は、後述する運転周波数設定回
路42からのインバータ制御波形に基づいて、トランジ
スタ11〜16がスイッチングすることにより3相の交
流電圧を出力するようになっている。
【0033】圧縮機6は、トランジスタ11・12、ト
ランジスタ13・14およびトランジスタ15・16の
それぞれの接続点に接続されている。この圧縮機6は、
パワーモジュール4からの3相の交流電圧により駆動さ
れる。
【0034】また、電源系においては、整流手段として
のブリッジ整流回路2と平滑手段としての平滑コンデン
サ3との間にアクティブフィルタ5が設けられている。
アクティブフィルタ5は、チョークコイル7と、高速リ
カバリーダイオード(以降、高速ダイオードと称する)
8と、パワートランジスタ9とを有している。本実施例
では、パワートランジスタ9として、絶縁ゲートバイポ
ーラトランジスタを用いているが、他の高速スイッチン
グ素子であってもよい。
【0035】チョークコイル7および高速ダイオード8
は、整流側の電源ラインの一方に直列に設けられてい
る。スイッチング素子としてのパワートランジスタ9
は、コレクタがチョークコイル7の一端と高速ダイオー
ド8のアノードとの接続点に接続され、エミッタが整流
側の電源ラインの他方(接地側)に接続されている。
【0036】上記のアクティブフィルタ5は、チョーク
コイル7および高速ダイオード8を介して平滑コンデン
サ3に流れ込む電流に対して、パワートランジスタ9の
スイッチングにより、チョークコイル7に流れる電流量
を制御するようになっている。
【0037】インバータ制御部は、最大周波数設定部3
1と、運転周波数設定回路32とを有している。
【0038】最大周波数規定手段としての最大周波数設
定部31は、アクティブフィルタ5の出力電圧VO の大
きさに応じて本空気調和機の最大運転周波数を設定する
ようになっている。パワー制御手段としての運転周波数
設定回路32は、上記の最大運転周波数に基づいて、パ
ワーモジュール4におけるスイッチング周波数やインバ
ータ電圧(圧縮機6への入力電圧)が所定値以上に上昇
しないような制御波形(インバータ波形)を出力するよ
うになっている。これにより、圧縮機6の運転能力が制
限される。
【0039】また、アクティブフィルタ制御部は、サー
ミスタ33と、抵抗34と、誤差アンプ35と、基準電
源36と、出力電圧設定部37と、基準電源38と、誤
差アンプ39と、スイッチング波形発生部40とを有し
ている。
【0040】温度検出手段としてのサーミスタ33は、
アクティブフィルタ5に近接して設けられており、特
に、高速ダイオード8およびパワートランジスタ9の損
失による発熱を検出するようになっている。このサーミ
スタ33は、抵抗34と直列に接続されるとともに、一
端が接地されている。抵抗34の他端は、直流電圧を出
力する電源に接続されている。サーミスタ33と抵抗3
4とにより形成される回路は、温度に応じて抵抗値が変
化するサーミスタ33と抵抗34とで分圧された上記の
直流電圧を検出電圧として出力することで、アクティブ
フィルタ5の温度を検出するようになっている。
【0041】サーミスタ33と抵抗34との接続点は、
誤差アンプ35の一方の入力端子に接続されている。ま
た、誤差アンプ35の他方の入力端子には、基準電源3
6が接続されている。この基準電源36は、基準温度を
定める基準電圧Vref1を発生するようになっている。誤
差アンプ35は、上記の検出電圧の基準電圧Vref1に対
する誤差を誤差電圧として出力するようになっている。
【0042】補正手段としての出力電圧設定部37は、
誤差アンプ35からの誤差電圧に基づいて基準電源38
からの基準出力電圧VOrefを補正するようになってい
る。出力電圧設定部37は、具体的には、誤差電圧が大
きい、すなわち検出温度と基準温度との差が大きいとき
に、目標値としての基準出力電圧VOrefをその温度差に
応じて低くなるように補正する。誤差アンプ39は、出
力電圧設定部37で補正された基準出力電圧VOrefに対
する出力電圧VO の誤差を誤差電圧として出力するよう
になっている。
【0043】スイッチング制御手段としてのスイッチン
グ波形発生部40は、出力電圧設定部37からの誤差電
圧に基づいてパワートランジスタ9の制御電極に与える
スイッチング波形すなわちパルス状のスイッチング制御
信号のパルス幅を制御するようになっている。これによ
り、アクティブフィルタ5の出力電圧が制御される。ま
た、スイッチング波形発生部40は、アクティブフィル
タ5への入力電流の波形および入力電圧の波形に基づい
て、入力電流波形を入力電圧波形に近づけるように、ス
イッチング制御信号を発生するようになっている。
【0044】上記のように構成される本空気調和機にお
いては、高速ダイオード8やパワートランジスタ9の損
失による発熱でアクティブフィルタ5の温度が上昇する
と、サーミスタ33の抵抗値が低下する。このため、誤
差アンプ35に入力される検出電圧が低下するので、基
準電圧Vref1に対する検出電圧の誤差が大きくなり、誤
差アンプ35から出力される誤差電圧が増大する。
【0045】出力電圧設定部37では、基準出力電圧V
Orefが、大きくなった誤差電圧に応じて低くなるように
補正される。具体的には、基準出力電圧VOrefは、図2
に示すように、誤差電圧(温度差)が標準値までは一定
である。一方、基準出力電圧VOrefは、温度差がその標
準値を越える場合、同図中に実線で示すように温度差が
増大するにつれて低下する反比例の関係で補正される
か、または同図中に破線で示すように段階的に低下する
ように補正される。
【0046】すると、補正後の基準出力電圧VOrefに対
する出力電圧VO の誤差が大きくなるので、誤差アンプ
39からの誤差電圧が大きくなる。そして、スイッチン
グ波形発生部40は、上記の誤差がなくなるようなスイ
ッチング波形を発生する。
【0047】これにより、パワートランジスタ9のスイ
ッチング電圧およびスイッチング回数が低下してパワー
トランジスタ9のスイッチング動作が制限されて、高速
ダイオード8に流れる電流が少なくなる。この結果、高
速ダイオード8およびパワートランジスタ9の発熱量が
減少するとともに、出力電圧VO が低下する。
【0048】また、アクティブフィルタ5の自己発熱が
過大になった場合は、検出温度が所定値以上に上昇すれ
ば、スイッチング波形発生部40がパワートランジスタ
9のスイッチングを停止させるようにスイッチング波形
を発生する。これにより、異常な温度上昇による高速ダ
イオード8およびパワートランジスタ9の動作異常や破
壊を防止することができる。
【0049】一方、パワーモジュール4は、最大周波数
設定部31および運転周波数設定回路32により、出力
電圧VO に基づいて圧縮機6の駆動能力が制限される。
したがって、出力電圧VO が上記のように低下しても、
インバータ電圧が不足することがなく、圧縮機6の運転
を正常に保つことができる。
【0050】このように、本空気調和機では、アクティ
ブフィルタ5の温度上昇に応じて、アクティブフィルタ
5の出力電圧VO を低下させるように、パワートランジ
スタ9のスイッチングが制御される。それゆえ、高速ダ
イオード8やパワートランジスタ9の発熱を抑えること
ができる。したがって、外気温度の上昇などにより本空
気調和機が異常に高温になっても、サーミスタ33によ
る検出温度の異常な上昇を抑えることができる。その結
果、本空気調和機を不要に停止させる頻度を大幅に低減
させることができる。
【0051】本実施の形態の参考例について図3および
図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、
参考例において、前記第1の実施の形態における構成
要素と同等の機能を有する構成要素については、同一の
符号を付記してその説明を省略する。
【0052】本参考例に係る空気調和機は、図3に示す
ように、ブリッジ整流回路2、平滑コンデンサ3、パワ
ーモジュール4およびアクティブフィルタ5を備えた電
源系と、インバータ制御部と、アクティブフィルタ制御
部とを備えている。
【0053】インバータ制御部は、入力電圧検出回路4
1と、最大周波数設定部42と、運転周波数設定回路3
2とを有している。
【0054】入力電圧検出回路41は、アクティブフィ
ルタ5への入力電圧Vinの平均値を出力するようになっ
ている。最大周波数設定部42は、アクティブフィルタ
5の出力電圧VO の大きさに応じて本空気調和機の最大
運転周波数を決定するようになっている。また、最大周
波数設定部42は、出力電圧VO および上記の平均値の
少なくとも一方がそれぞれの標準値より低いときに最大
運転周波数を低い値に決定するようになっている。入力
電圧Vinの平均値を最大運転周波数を決定するために用
いるのは、入力電圧Vinが出力電圧VO を決定する大き
な要素となっていることに基づいている。
【0055】アクティブフィルタ制御部は、基準電源3
8と、誤差アンプ39と、スイッチング波形発生部40
とを有している。誤差アンプ39は、基準電源38から
の基準電圧に対する出力電圧VO の誤差を誤差電圧とし
て出力するようになっている。
【0056】上記のように構成される本空気調和機で
は、ブリッジ整流回路2からの出力電圧すなわちアクテ
ィブフィルタ5への入力電圧Vinが入力電圧検出回路4
1に入力されると、入力電圧検出回路41から入力電圧
inの平均値が出力される。最大周波数設定部42で
は、出力電圧VO に基づいて最大運転周波数が設定され
る。
【0057】このとき、出力電圧VO が標準値より低け
れば、最大運転周波数が低く設定される。また、上記の
平均値が標準値より低いときにも、最大運転周波数が低
く設定される。具体的には、最大運転周波数は、図4に
示すように、出力電圧VO (検出電圧)または上記の平
均値(検出電圧)がそれぞれの標準値以上の範囲では一
定値に設定される。一方、最大運転周波数は、検出電圧
がそれぞれの標準値より低い範囲では、同図中に実線で
示すように検出電圧が低下するにつれて低くなる比例の
関係で補正されるか、または同図中に破線で示すように
段階的に低くなるように補正される。
【0058】すると、運転周波数設定回路32では、入
力された最大運転周波数より低い領域で実際の運転周波
数が設定される。これにより、パワーモジュール4は、
入力電圧Vinが低くなっている場合でも、許容しうる負
荷変動の範囲や最大運転周波数の範囲内で圧縮機6を駆
動する。それゆえ、入力電圧Vinの変動によらず安定し
て運転を維持することができる。
【0059】このように、本参考例の空気調和機は、交
流電源から出力された交流電圧を整流する整流手段と、
整流された交流電圧を直流電圧となるように平滑する平
滑手段と、この平滑手段からの直流電圧をチョッピング
することにより電圧および周波数が可変の交流電圧に変
換して圧縮機に印加する逆変換手段と、上記整流手段と
上記平滑手段との間に設けられ、スイッチング素子のス
イッチングにより上記平滑手段に流れ込む電流量を調整
することにより、入力電流を入力電圧とほぼ同位相とな
りかつほぼ正弦波となる波形に整形するアクティブフィ
ルタと、上記交流電圧または上記アクティブフィルタの
出力電圧に応じて上記周波数の最大値を規定する周波数
設定手段とを備えている。
【0060】上記の空気調和機では、周波数設定手段に
より、交流電圧またはアクティブフィルタの出力電圧に
応じて、逆変換手段における周波数の最大値が設定され
る。交流電圧が低い場合は、アクティブフィルタの出力
電圧が低くなりがちである。特に、空気調和機の運転負
荷が重い場合は、その傾向が顕著になる。
【0061】そこで、交流電圧またはアクティブフィル
タの出力電圧が低下すると、周波数がそれに応じて低く
なるように設定されることにより、逆変換手段による圧
縮機の駆動能力が低下するので、負荷変動が生じてもア
クティブフィルタの出力電圧不足(昇圧不足)により圧
縮機の動作が不安定になることはない。
【0062】したがって、交流電圧が不安定で低くなる
ことが多い場合でも、空気調和機を安定して運転するこ
とができる
【0063】他の参考例について図5および図6に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。なお、本参考例
おいて、前記第1の実施の形態における構成要素と同等
の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記
してその説明を省略する。
【0064】本参考例に係る空気調和機は、図5に示す
ように、ブリッジ整流回路2、平滑コンデンサ3、パワ
ーモジュール4およびアクティブフィルタ5を備えた電
源系と、インバータ制御部と、アクティブフィルタ制御
部とを備えている。
【0065】インバータ制御部は、サーミスタ51と、
抵抗52と、誤差アンプ53と、基準電源54と、最大
周波数設定部55と、運転周波数設定回路32とを有し
ている。また、アクティブフィルタ制御部は、図3の
クティブフィルタ制御部と同様に構成されている。
【0066】温度検出手段としてのサーミスタ51は、
パワーモジュール4に近接して設けられており、特に、
パワーモジュール4におけるスイッチング損失による発
熱を検出するようになっている。このサーミスタ51
は、抵抗52と直列に接続されるとともに、一端が接地
されている。抵抗52の他端は、直流電圧を出力する電
源に接続されている。
【0067】サーミスタ51と抵抗52とにより形成さ
れる回路は、温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタ
51と抵抗52とで分圧された上記の直流電圧を検出温
度として出力することで、パワーモジュール4の温度を
検出するようになっている。
【0068】サーミスタ51と抵抗52との接続点は、
誤差アンプ53の一方の入力端子に接続されている。ま
た、誤差アンプ53の他方の入力端子には、基準電源5
4が接続されている。誤差アンプ53は、基準電源54
からの基準電圧Vref2(基準温度を定める電圧)に対す
る上記の検出電圧の誤差を誤差電圧として出力するよう
になっている。
【0069】最大周波数規定手段としての最大周波数設
定部55は、誤差アンプ53からの誤差電圧の大きさに
応じて本空気調和機の最大運転周波数を決定するように
なっている。最大周波数設定部55は、具体的には、誤
差電圧が大きい、すなわち検出温度と基準温度との差が
大きいときに、その温度差に応じて最大運転周波数が低
い値となるように決定する。
【0070】上記のように構成される本空気調和機にお
いては、パワーモジュール4におけるスイッチングの損
失による発熱でパワーモジュール4の温度が上昇する
と、サーミスタ51の抵抗値が低下する。このため、誤
差アンプ53に入力される検出電圧が低下するので、基
準電圧Vref2に対する検出電圧の誤差が大きくなり、誤
差アンプ53から出力される誤差電圧が増大する。
【0071】最大周波数設定部55では、最大運転周波
数が大きくなった誤差電圧に応じて低くなるように設定
される。具体的には、最大運転周波数は、図6に示すよ
うに、誤差電圧(温度差)が標準値以下では一定であ
る。一方、最大運転周波数は、温度差がその標準値を越
える場合、同図中に実線で示すように温度差が増大する
につれて低下する反比例の関係で補正されるか、または
同図中に破線で示すように段階的に低下するように補正
される。すると、運転周波数設定回路32では、低い値
となった最大運転周波数に応じてインバータ波形が生成
される。
【0072】これにより、パワーモジュール4の運転能
力が抑えられ、パワーモジュール4のスイッチング損失
による発熱量を低減させることができる。それゆえ、外
気温度の上昇などにより本空気調和機が異常に高温にな
っても、アクティブフィルタ5の異常な温度上昇を抑え
ることができる。
【0073】また、本空気調和機では、パワーモジュー
ル4の自己発熱が過大になった場合は、検出温度が所定
値以上に上昇すれば、運転周波数設定回路32がパワー
モジュール4の各素子のスイッチングを停止させるよう
にインバータ波形を発生する。これにより、異常な温度
上昇による上記各素子の動作異常や破壊を防止すること
ができる。
【0074】したがって、上記のようにアクティブフィ
ルタ5の異常な温度上昇を抑えることにより、本空気調
和機を不要に停止させる頻度を大幅に低減させることが
できる。
【0075】本参考例の空気調和機は、交流電源から出
力された交流電圧を整流する整流手段と、整流された交
流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して圧縮機
に印加する逆変換手段と、上記逆変換手段の温度を検出
する温度検出手段と、上記圧縮機の駆動に必要とされる
駆動能力に応じて上記周波数を設定するとともに、上記
温度検出手段により検出された温度が所定値以上である
ときに上記逆変換手段を停止させるパワー制御手段と、
上記温度検出手段により検出された温度に応じて上記パ
ワー制御手段で設定される上記周波数の最大値を規定す
る最大周波数規定手段とを備えている。
【0076】上記の空気調和機では、逆変換手段が周波
数設定手段により設定された周波数に基づいて直流電圧
をチョッピングして、その電圧で圧縮機を駆動する。一
方、温度検出手段により逆変換手段の温度が検出される
と、最大周波数規定手段により、その温度に応じて周波
数の最大値が規定される。すなわち、逆変換手段の温度
に応じて周波数が制限されることになる。
【0077】例えば、逆変換手段の温度が上昇すれば、
それに応じて周波数が低下するように最大値が設定され
ると、逆変換手段による圧縮機の最大駆動能力すなわち
空気調和機の最大運転能力が低下するので、逆変換手段
の発熱が減少する。それゆえ、逆変換手段の温度が、外
気温度が異常に高くなるなどによって逆変換手段の自己
発熱による温度より高くなっても、パワー制御手段によ
り逆変換手段が停止させられる頻度を大幅に低下させる
ことができる。したがって、上記のような外気の異常高
温時においても空気調和機の連続運転を維持することが
できる
【0078】続いて、本参考例の他の空気調和機につい
て説明する。
【0079】本空気調和機は、図7に示すように、運転
周波数設定回路32を有するインバータ制御部と、以下
の構成によるアクティブフィルタ制御部とを有してい
る。
【0080】アクティブフィルタ制御部は、サーミスタ
51と、抵抗52と、誤差アンプ53と、基準電源54
と、出力電圧設定部37と、基準電源38と、誤差アン
プ39と、スイッチング波形発生部40とを有してい
る。
【0081】出力電圧設定部37は、誤差アンプ53か
らの誤差電圧に基づいて基準電源38からの基準出力電
圧VOrefを補正するようになっている。出力電圧設定部
37は、具体的には、誤差電圧が大きい、すなわち検出
温度と基準温度との差が大きいときに、その温度差に応
じて所定の範囲内で基準出力電圧VOrefが高くなるよう
に補正する。これは、基準出力電圧VOrefの補正範囲に
制限を設けないと、温度差が異常に大きくなった場合、
基準出力電圧VOrefが高くなりすぎて出力電圧設定部3
7の後段の回路素子の耐圧をオーバーするという不都合
があるからである。
【0082】上記のように構成される本空気調和機にお
いては、前記の空気調和機と同様に、サーミスタ51に
より検出されたパワーモジュール4の温度と基準温度
(基準電圧Vref2)との差が求められる。
【0083】出力電圧設定部37では、その差が大きく
なると、基準出力電圧VOrefがそれに応じて高くなるよ
うに補正される。具体的には、基準出力電圧VOrefは、
図8に示すように、誤差電圧(温度差)が標準値以下で
は一定である。一方、基準出力電圧VOrefは、温度差が
その標準値を越える場合、同図中に実線で示すように温
度差が増大するにつれて上昇する比例の関係で補正され
るか、または同図中に破線で示すように段階的に上昇す
るように補正される。なお、いずれの場合も、基準出力
電圧VOrefが上限値を越えない範囲で補正がなされる。
【0084】すると、スイッチング波形発生部40から
は、誤差アンプ39から出力された基準出力電圧VOref
に対する出力電圧VO の誤差に基づいて、その誤差がな
くなるようなスイッチング波形が出力される。
【0085】これにより、パワートランジスタ9のスイ
ッチング電圧およびスイッチング回数が上昇して、アク
ティブフィルタ5の出力電圧VO が上昇する。この結
果、パワーモジュール4に印加される電圧が高くなるの
で、パワーモジュール4に流れる電流が減少する。した
がって、パワーモジュール4のスイッチング損失による
発熱量を低減させることができる。したがって、上記の
構成によっても、本空気調和機が異常に高温になった場
合に、パワーモジュール4の異常な温度上昇を抑えるこ
とができ、本空気調和機を不要に停止させる頻度を大幅
に低減させることができる。
【0086】本参考例の空気調和機は、交流電源から出
力された交流電圧を整流する整流手段と、整流された交
流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して圧縮機
に印加する逆変換手段と、上記整流手段と上記平滑手段
との間に設けられ、スイッチング素子のスイッチングに
より上記平滑手段に流れ込む電流量を調整することによ
り、入力電流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正
弦波となる波形に整形するアクティブフィルタと、この
アクティブフィルタの出力電圧を目標値となるように上
記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチ
ング制御手段と、上記逆変換手段の温度を検出する温度
検出手段と、この温度検出手段により検出された温度に
応じて上記目標値を補正する補正手段とを備えている
【0087】上記の空気調和機では、温度検出手段によ
り逆変換手段の温度が検出されると、補正手段により、
その温度に応じて目標値が補正される。例えば、逆変換
手段 の温度が上昇した場合、温度の上昇に応じて目標値
が高くなるように補正がなされる。これにより、アクテ
ィブフィルタの出力電圧が高くなり、逆変換手段に流れ
る電流を少なくすることができる。このため、スイッチ
ング素子の自己発熱が抑えられて温度検出手段による検
出温度が低下する。
【0088】これにより、逆変換手段の温度が、外気温
度が異常に高くなるなどによって逆変換手段の自己発熱
による温度より高くなっても、パワー制御手段により逆
変換手段が停止させられる頻度を大幅に低下させること
ができる。したがって、外気の異常高温時においても空
気調和機の連続運転を維持することができるという効果
を奏する。
【0089】〔実施の形態〕 本発明の第の実施の形態について図9に基づいて説明
すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態におい
て、前記第1の実施の形態における構成要素と同等の機
能を有する構成要素については、同一の符号を付記して
その説明を省略する。
【0090】本実施の形態に係る空気調和機は、図9に
示すように、ブリッジ整流回路2、平滑コンデンサ3、
パワーモジュール4およびアクティブフィルタ5を備え
た電源系と、運転周波数設定回路32を有するインバー
タ制御部と、アクティブフィルタ制御部とを備えてい
る。
【0091】アクティブフィルタ制御部は、出力電圧設
定部61と、基準電源38と、誤差アンプ39と、スイ
ッチング波形発生部40とを有している。補正手段とし
ての出力電圧設定部61は、運転周波数設定回路32か
らの運転周波数情報に応じて基準電源38からの基準出
力電圧VOrefを設定するようになっている。
【0092】上記のように構成される本空気調和機にお
いては、出力電圧設定部61から、上記の運転周波数情
報に応じた基準出力電圧VOrefが出力される。すると、
誤差アンプ39からの誤差電圧に基づいて、スイッチン
グ波形発生部40からスイッチング波形が出力される。
これにより、アクティブフィルタ5の出力電圧VO が基
準出力電圧VOrefに等しくなるように制御される。
【0093】このように、本空気調和機によれば、運転
周波数に応じて出力電圧VO が制御されるので、パワー
モジュール4に適した印加電圧すなわち運転能力に最小
限必要な電圧を得ることができる。それゆえ、パワーモ
ジュール4におけるスイッチング損失を最小にすること
ができる。
【0094】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
空気調和機は、交流電源から出力された交流電圧を整流
する整流手段と、整流された交流電圧を直流電圧となる
ように平滑する平滑手段と、この平滑手段からの直流電
圧をチョッピングすることにより電圧および周波数が可
変の交流電圧に変換して圧縮機に印加する逆変換手段
と、上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、ス
イッチング素子のスイッチングにより上記平滑手段に流
れ込む電流量を調整することにより、入力電流を入力電
圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形
するアクティブフィルタと、上記アクティブフィルタ
温度を検出する温度検出手段と、上記アクティブフィル
タの出力電圧を目標値となるように上記スイッチング素
子のスイッチングを制御するとともに、上記アクティブ
フィルタの温度が所定値以上であるときに上記スイッチ
ング素子を停止させるスイッチング制御手段と、上記温
度検出手段により検出された温度に応じて上記目標値を
補正する補正手段とを備えている構成である。
【0095】これにより、アクティブフィルタの温度が
検出され、その温度に応じて目標値が補正されるので、
例えば、アクティブフィルタの温度上昇に応じて目標値
が低くなるように補正がなされると、スイッチング素子
に流れる電流量が少なくなる。それゆえ、アクティブフ
ィルタの自己発熱が抑えられて温度検出手段による検出
温度が低下する。このため、アクティブフィルタの温度
が、外気温度が異常に高くなるなどによってアクティブ
フィルタの自己発熱による温度より高くなっても、スイ
ッチング制御手段によりスイッチング素子が停止する頻
度を大幅に低下させることができる。したがって、上記
のような外気の異常高温時においても空気調和機の連続
運転を維持することができるという効果を奏する。
【0096】本発明の請求項2に係る空気調和機は、上
記の第1の空気調和機において、上記アクティブフィル
タの出力電圧に応じて上記周波数の最大値を規定する最
大周波数規定手段を備えている構成である。
【0097】これにより、上記のように目標値が低下す
ることにより、アクティブフィルタの出力電圧が低下す
ると、それに応じて周波数の最大値が設定されるので、
例えば、アクティブフィルタの出力電圧の低下に応じて
周波数の最大値が低くなるように補正がなされる。それ
ゆえ、逆変換手段による圧縮機の最大駆動能力すなわち
空気調和機の最大運転能力が低下するので、アクティブ
フィルタの出力電圧が低下しても、それに応じた能力で
圧縮機を駆動することができる。したがって、アクティ
ブフィルタの出力電圧の変化によらず空気調和機を安定
して運転することができるという効果を奏する。
【0098】本発明の請求項に係る空気調和機は、交
流電源から出力された交流電圧を整流する整流手段と、
整流された交流電圧を直流電圧となるように平滑する平
滑手段と、上記平滑手段からの直流電圧をチョッピング
することにより電圧および周波数が可変の交流電圧に変
換して圧縮機に印加する逆変換手段と、上記圧縮機の駆
動に必要とされる駆動能力に応じて上記周波数を設定す
るパワー制御手段と、上記整流手段と上記平滑手段との
間に設けられ、スイッチング素子のスイッチングにより
上記平滑手段に流れ込む電流量を調整することにより、
入力電流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波
となる波形に整形するアクティブフィルタと、上記アク
ティブフィルタの出力電圧を目標値となるように上記ス
イッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング
制御手段と、上記パワー制御手段により設定された周波
数に応じて上記目標値を補正する補正手段とを備えてい
る構成である。
【0099】これにより、設定された周波数に応じて目
標値が補正されるので、逆変換手段による圧縮機の駆動
能力(空気調和機の運転能力)に応じてアクティブフィ
ルタの出力電圧が制御される。それゆえ、アクティブフ
ィルタの出力電圧が逆変換手段が必要とする以上に高く
なることがなく、逆変換手段のチョッピング動作におけ
る損失を低減することができる。したがって、不要な電
力消費を低減させて、空気調和機を高効率で運転するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る空気調和機の
構成を示す回路図である。
【図2】図1の空気調和機におけるアクティブフィルタ
の温度と基準温度との温度差に基づく基準出力電圧の補
正を示すグラフである。
【図3】参考例に係る空気調和機の構成を示す回路図で
ある。
【図4】図3の空気調和機における検出電圧に基づく最
大運転周波数の補正を示すグラフである。
【図5】他の参考例に係る空気調和機の構成を示す回路
図である。
【図6】図5の空気調和機におけるインバータモジュー
ルの温度と基準温度との温度差に基づく最大運転周波数
の補正を示すグラフである。
【図7】さらに他の参考例に係る他の空気調和機の構成
を示す回路図である。
【図8】図7の空気調和機におけるインバータモジュー
ルの温度と基準温度との温度差に基づく基準出力電圧の
補正を示すグラフである。
【図9】本発明の第の実施の形態に係る空気調和機の
構成を示す回路図である。
【図10】従来の空気調和機の構成を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
1 商用電源(交流電源) 2 ブリッジ整流回路(整流手段) 3 平滑コンデンサ(平滑手段) 4 パワーモジュール(逆変換手段) 5 アクティブフィルタ 6 圧縮機 9 パワートランジスタ(スイッチング
素子) 31・42・55 最大周波数設定部(最大周波数規
定手段) 32 運転周波数設定回路(パワー制御
手段) 33・51 サーミスタ(温度検出手段) 37・61 出力電圧設定部(補正手段) 40 スイッチング波形発生部(スイッ
チング制御手段) 41 入力電圧検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02P 7/63 302

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 整流された交流電圧を直流電圧となるように平滑する平
    滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して圧縮
    機に印加する逆変換手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、スイッ
    チング素子のスイッチングにより上記平滑手段に流れ込
    む電流量を調整することにより、入力電流を入力電圧と
    ほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形する
    アクティブフィルタと、 上記アクティブフィルタの温度を検出する温度検出手段
    と、 上記アクティブフィルタの出力電圧を目標値となるよう
    に上記スイッチング素子のスイッチングを制御するとと
    もに、上記アクティブフィルタの温度が所定値以上であ
    るときに上記スイッチング素子を停止させるスイッチン
    グ制御手段とを備えた空気調和機において、 上記温度検出手段により検出された温度に応じて上記目
    標値を補正する補正手段とを備えていることを特徴とす
    る空気調和機。
  2. 【請求項2】上記アクティブフィルタの出力電圧に応じ
    て上記周波数の最大値を規定する最大周波数規定手段を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和
    機。
  3. 【請求項3】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 整流された交流電圧を直流電圧となるように平滑する平
    滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して圧縮
    機に印加する逆変換手段と、 上記圧縮機の駆動に必要とされる駆動能力に応じて上記
    周波数を設定するパワー制御手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、スイッ
    チング素子のスイッチングにより上記平滑手段に流れ込
    む電流量を調整することにより、入力電流を入力電圧と
    ほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形する
    アクティブフィルタと、 上記アクティブフィルタの出力電圧を目標値となるよう
    に上記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイ
    ッチング制御手段と、 上記パワー制御手段により設定された周波数に応じて上
    記目標値を補正する補正 手段とを備えていることを特徴
    とする空気調和機。
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