JP2760555B2 - ポリボロシラザン及びその製造方法 - Google Patents

ポリボロシラザン及びその製造方法

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JP2760555B2 JP1069169A JP6916989A JP2760555B2 JP 2760555 B2 JP2760555 B2 JP 2760555B2 JP 1069169 A JP1069169 A JP 1069169A JP 6916989 A JP6916989 A JP 6916989A JP 2760555 B2 JP2760555 B2 JP 2760555B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規ポリボロシラザン及びその製造方法に係
る。ポリボロシラザンを前駆体とするSi−N−B系セラ
ミックスは、耐熱性、高硬度を有するため、高温用複合
材料の強化材等として有用であり、宇宙・航空産業、自
動車産業等での広範な応用が期待できる。
〔従来の技術〕
ホウ酸(誘導体)、ホウ酸金属塩、ハロゲン化ホウ素
等のホウ素化合物と有機ケイ素化合物を反応させて得ら
れるボロシロキサン、オルガノボロシラン、ホウ素含有
カルボシランについては多く報告されている。
このような有機ケイ素化合物は低分子量であり、せい
ぜいオリゴマー程度の大きさの化合物を用いた例が知ら
れているにすぎない(特公昭57−26608号公報)。
ポリシラザンについては、ペルヒドロポリシラザン、
ポリオルガノ(ヒドロ)シラザン等種々報告されている
が、ホウ素を含有したポリボロシラザンについては、従
来知られていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、先に、チタン、ジルコニウム、アルミ
ニウムなどのメタルを含むポリメタロシラザンについて
開示したが、さらに研究を進める過程でポリボロシラザ
ンを熱分解して得られるセラミックスが著しい耐熱性を
有することを見い出した。また、セラミックスにホウ素
を導入することによって硬度の向上、導電率の調整など
を図ることができる。
すなわち、本発明の目的は、熱分解により著しい耐熱
性(高温強度)等を示すセラミックスを提供するポリボ
ロシラザン及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
そして、本発明によれば、上記目的は、 主として一般式(I): (式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、またはこれらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に
直結する部分が炭素である基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基、アルコキシ基を表す。但し、R1,R2,R3
の少なくとも1個は水素原子である。) で表される単位からなる主骨格を有し且つ、前記主骨格
を構成するケイ素の一部及び/又は窒素の一部に下記一
般式(i)、(ii)、(iii)又は(iv)で表される架
橋結合成分が結合しており、B/Si原子比が0.01〜3の範
囲内かつ数平均分子量が800〜500,000であることを特徴
とするポリボロシラザンを提供することによって達成さ
れる。
(式中、R6は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1
〜20個を有するアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルアミノ
基、水酸基、又はアミノ基であり、R7はR6のうち窒素原
子を有する基の窒素原子に結合している残基であり、式
(iv)では各3個の窒素原子及びホウ素原子からなる合
計6個の原子のうち少なくとも2個が架橋に使われ、残
りの原子にはR6が結合することができる。) 本発明によって提供される新規なポリボロシラザン
は、より高分子量のポリシラザンにホウ素化合物を反応
させ、ホウ素を含む高分子量のボロシラザン構造を有す
ることを特徴とする化合物である。すなわち、本発明
は、ポリボロシラザンを生成する原料として用いるポリ
シラザンに第1の特徴を有する。
このようなポリシラザンとホウ素化合物との反応及び
その反応によって得られるポリマー化合物の構造は、ホ
ウ素化合物の種類に依存する。
例えば、ホウ素化合物としてホウ素アルキコキシドを
用いる場合、得られるポリボロシラザンは、ポリシラザ
ンの主骨格中の少なくとも一部のケイ素原子に結合した
水素原子および/または窒素原子に結合した水素原子と
ホウ素アルコキシドとが反応して、そのケイ素原子およ
び/または窒素原子がホウ素アルコキシドと縮合した側
鎖基あるいは、環状、架橋構造を有することを特徴とす
る化合物である。
ポリシラザンのSi−H結合とホウ素アルコキシドとの
反応では、ホウ素アルコキシド〔B(OR5)3〕の有機基(R
5)が、Si−H結合の水素原子を引き抜いてR5Hを生じて
脱離することにより、Si−O−B結合が形成される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と、ホウ素アルコキ
シドとの反応ではホウ素アルコキシドにより、N−H結
合の水素原子が引き抜かれ、下記のようにN−O−B結
合又はN−B結合(以下、これらをN−Y−B結合とし
て表わす)が形成される。
ホウ素アルコキシドは最大3官能性であることができ
るので、出発ホウ素アルコキシドの種類あるいは反応条
件に応じて、生成するポリボロシラザンはホウ素に関し
て1〜3官能性の重合体であることができる。1官能重
合体はポリシラザンの主鎖のSiおよび/またはNにペン
ダント基が導入された下記構造を有する。
2〜3官能性重合大破ポリシラザン骨格にB原子を介
して環状、架橋構造が形成される。環状構造はホウ素ア
ルコキシド1分子内の2個の官能基が、ポリシラザンの
隣り合うケイ素原子及び窒素原子と縮合した構造が含ま
れる。架橋構造はホウ素アルコキシドの2個以上の官能
基が、2分子以上のポリシラザンと縮合した場合に生じ
る。
また、3官能性重合体の中には上記の環状構造と架橋
構造を同時に有するものもある。通常、ポリシラザンと
ホウ素アルコキシドとの反応により、(VI)又は(VI
I)で示した重合体が得られる。
以上の様にポリシラザンからポリボロシラザンへの構
造上の変化は、ポリシラザンの骨格を基本に新たにペン
ダント基、あるいは環状、架橋構造が形成されることで
ある。
ポリシラザンのSi−H結合とホウ素化合物B(R4)3のう
ち、ハロゲン原子を有する物質との反応では、ホウ素化
合物BXm(R4)3-m(Xはハロゲン原子、m=1,2,3)のハ
ロゲン原子が、Si−H結合の水素原子を引き抜いてHXを
生じて脱離することにより、Si−B結合が形成される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と、ハロゲン原子を
有するホウ素化合物との反応では、N−H結合の水素原
子が引き抜かれ、下記のようにN−B結合が形成され
る。
ホウ素化合物BXm(R4)3-mはハロゲン原子の数により、
最大3官能性であることができるので、生成するポリボ
ロシラザンはホウ素に関して1〜3官能性の重合体であ
ることができる。1官能性重合体はポリシラザンの主鎖
のSiおよび/またはNにペンダント基が導入された下記
構造を有する。
2〜3官能性重合体ではポリシラザン骨格にB原子を
介して環状、架橋構造が形成される。環状構造はホウ素
化合物1分子内の2個の官能基が、ポリシラザンの隣り
合うケイ素原子及び窒素原子と縮合した構造が含まれ
る。架橋構造はホウ素化合物の2個以上の官能基が、2
分子以上のポリシラザンと縮合した場合に生じる。
また、3官能性重合体の中には上記の環状構造と架橋
構造を同時に有するものもある。
ポリシラザンのSi−H結合とホウ素化合物B(R4)3のう
ち水素原子を有する物質との反応では、ホウ素化合物BH
m(R4)3-mの水素原子が、Si−H結合の水素原子を引き抜
いてH2を生じて脱離することにより、Si−B結合を形成
される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と水素原子を有する
ホウ素化合物との反応では、N−H結合の水素原子が引
き抜かれ、下記のようにN−B結合が形成される。
ホウ素化合物BHm(R4)3-mは水素原子の数により、最大
3官能性であることができるので、ホウ素原子化合物BX
m(R4)3-mについて説明したと同様の構造を有するポリボ
ロシラザンを生成することができる。
ポリシラザンのSi−H結合とホウ素化合物B(R4)3のう
ち、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アルキルアミノ基を有する物質との反応で
は、ホウ素化合物B(R4)3の有機基が、Si−H結合の水素
原子を引き抜いてR4Hを生じて脱離することにより、Si
−B結合が形成される。
但し、アルキルアミノ基の内、窒素原子に結合する基
の一方が水素原子の場合は、脱水素反応が起き、下記の
反応によりSi−N−B結合が形成される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と、アルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキル
アミノ基を有するホウ素化合物との反応では、N−H結
合の水素原子が引き抜かれ、下記のようにN−B結合が
形成される。
ホウ素化合物B(R4)3は最大3官能性であることができ
るので、出発ホウ素化合物の種類あるいは反応条件に応
じて、生成するポリボロシラザンは前記のホウ素化合物
BXm(R4)3-mやBHm(R4)3-mを用いた場合と同様の構造を有
する。
ポリシラザンのSi−H結合とホウ素化合物B(R4)3のう
ち、アミノ基、水酸基を有する物質との反応では、ホウ
素化合物BZm(R4)3-m(Zはアミノ基または水酸基)のZ
中の水酸化が、Si−H結合の水素原子を引き抜いてH2
生じて脱離することにより、Si−N−B結合あるいはSi
−O−B結合が形成される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と、アミノ基、水酸
基を有するホウ素化合物との反応では、N−H結合の水
素原子が引き抜かれ、下記のようにN−N−B結合ある
いはN−O−B結合が形成される。
ホウ素化合物BZm(R4)3-mはアミノ基、水酸基の数によ
り、最大3官能性であることができるので、生成するポ
リボロシラザンはホウ素に関して1〜3官能性の重合体
であることができる。1官能性重合体はポリシラザンの
主鎖のSiおよび/またはNにペンダント基が導入された
下記構造を有する。
2〜3官能性重合体ではポリシラザン骨格にB原子を
介して環状、架橋構造が形成される。環状構造はホウ素
化合物1分子内の2個の官能基が、ポリシラザンの隣り
合うケイ素原子及び窒素原子と縮合した構造が含まれ
る。架橋構造はホウ素化合物の2個以上の官能基が、2
分子以上のポリシラザンと縮合した場合に生じる。
また、3官能性重合体の中には上記の環状構造と架橋
構造を同時に有するものもある。
ポリシラザンのSi−H結合とホウ素化合物 との反応では、ホウ素化合物のR4がSi−H結合の水素原
子を引き抜いて、R4Hを生じて脱離することにより、Si
−B結合またはSi−N結合が形成される。
一方、ポリシラザンのN−H結合と との反応では、N−H結合の水素原子が引き抜かれ、下
記のようにN−B結合またはN−N結合が形成される。
ホウ素化合物 は最大6官能性であることができるので、出発ホウ素化
合物の種類あるいは反応条件に応じて、生成するポリボ
ロシラザンはホウ素化合物に関して1〜6官能性の重合
体であることができる。1官能性重合体はポリシラザン
の主鎖のSiおよび/またはNにペンダント基が導入され
た下記構造を有する。
2〜6官能性重合体ではポリシラザン骨格にホウ素化
合物を介して環状、架橋構造が形成される。環状構造は
ホウ素化合物1分子内の2個の官能基がポリシラザン1
分子内の2個のケイ素原子および/または窒素原子と縮
合した構造が含まれる。架橋構造はホウ素化合物の2個
以上の官能基が、2分子以上のポリシラザンと縮合した
場合に生じる。
また、3〜6官能性重合体の中には上記の環状構造と
架橋構造を同時に有するものもある。
ポリシラザンとホウ素化合物B(R4)3:Lとの反応では、
錯体形成物質Lとポリシラザンとは反応しないため、反
応機構及び生成物の構造は、基本的にポリシラザンとB
(R4)3との反応と同じである。
本発明で用いるポリシラザンは、分子内に少なくとも
Si−H結合、あるはいN−H結合を有するポリシラザン
であるが、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポリシラザ
ンと他のポリマーとの共重合体やポリシラザンと他の化
合物との混合物でも利用できる。
本発明で用いるポリシラザンには、鎖状、環状、ある
いは架橋構造を有するもの、あるいは分子内にこれら複
数の構造を同時に有するものがあり、これら単独でもあ
るいは混合物でも利用できる。
本発明で用いるポリシラザンの代表例としては下記の
ようなものがあるが、これらに限定されるものではな
い。
一般的には、一般式(I)のR1,R2及びR3は水素、炭
素原子数1〜5個のアルキル基、炭素原子数2〜6個の
アルケニル基、炭素原子数5〜7個のシクロアルキル
基、アリール基、またはこれらの基以外で一般式(I)
中のケイ素又は窒素に直結する部分が炭素である基
(例、−CN、−COOH)、炭素原子数1〜4個のアルキル
シリル基、炭素原子数1〜5個のアルキルアミノ基、炭
素原子数1〜5個のアルコキシ基からなる群から選ばれ
ることが立体障害が小さいので好ましく、より好ましく
は水素原子、メチル基、エチル基、ビニル基、アリル
基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、メトキシ基及び
エトキシ基から選ばれる。
一般式(I)でR1,R2、及びR3に水素原子を有するも
のは、ペルヒドロポリシラザンであり、その製造法は例
えば特開昭60−145903号公報、D.SeyferthらCommunicat
ion of Am.Cer.Soc.,C−13,January 1983.に報告されて
いる。これらの方法で得られるものは、種々の構造を有
するポリマーの混合物であるが、基本的には分子内に鎖
状部分と環状部分を含み、 の化学式で表わすことができる。ペルヒドロポリシラザ
ンの構造の一例を示すと下記の如くである。
一般式(I)でR1及びR2に水素原子、R3にメチル基を
有するポリシラザンの製造法は、D.SeyferthらPolym.Pr
epr.,Am,Chem.Soc.,Div.Polym.Chem.,25,10(1984)に
報告されている。この方法により得られるポリシラザン
は、繰り返し単位がSiH2NCH3の鎖状ポリマーと環状
ポリマーであり、いずれも架橋構造をもたない。
一般式(I)でR1及びR3に水素原子、R2に有機基を有
するポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの製造法は、D.Se
yferthらPolym.Prepr.,Am.Chem.Soc.,Div.Polym.Chem.,
25,10(1984)、特開昭61−89230号公報に報告されてい
る。これらの方法により得られるポリシラザンには、
R2SiHNHを繰り返し単位として、主として重合度が3
〜5の環状構造を有するものや (R2SiHNH)X〔(R2SiH)1.5N〕1-X(0.4<x<1)の化学
式で示せる分子内に鎖状構造と環状構造を同時に有する
ものがある。
一般式(I)でR1に水素原子、R2及びR3に有機基を有
するポリシラザン、またR1及びR2に有機基、R3に水素原
子を有するものは R1R2SiNR3を繰り返し単位として、主に重合度が3
〜5の環状構造を有している。
次に本発明で用いるポリシラザンの内、一般式(I)
以外のものの代表例をあげる。
ポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの中には、D.Seyfer
thらCommunication of Am.Cer.Soc.,C−132,July 1984.
が報告している様な分子内に架橋構造を有するものもあ
る。一例を示すと下記の如くである。
また、特開昭49−69717号公報に報告されいている様
なR1SiX3(X:ハロゲン)のアンモニア分解によって得ら
れる架橋構造を有するポリシラザン(R1Si(NH)x)、あ
るいはR1SiX3及びR2 2SiX2の共アンモニア分解によって
得られる下記の構造を有するポリシラザンも本発明の出
発原料として用い ることができる。
本発明で用いるポリシラザンは、上記の如く一般式
(I)で表わされる単位からなる主鎖骨格を有するが、
一般式(I)で表わされる単位は、上記にも明らかな如
く環状化することがあり、その場合にはその環状部分が
末端基となり、このように環状化されない場合には、主
鎖骨格の末端はR1,R2,R3と同様の基又は水素であるこ
とができる。ポリシラザンには、以上の如く有機溶媒に
可溶なもののほか、例えば下図に示すものの様に有機溶
媒に不溶なものも原料として利用できるが、これらはホ
ウ素アルコキシドとの反応生成物も有機溶媒に不溶であ
るため、応用面での制限を受けることになる。
本発明で用いるポリシラザンは、約100〜50,000の数
平均分子量を有するもので、環状ポリシラザン、鎖状ポ
リシラザンあるいはそられの混合物から構成される。本
発明において好ましく用いられる原料ポリシラザンは、
数平均分子量約250〜20,000、より好ましくは約500〜1
0,000である。分子量が小さすぎると、ホウ素化合物と
の反応生成物も低分子量となり、性状が粘性液体のた
め、応用面で制限をうけるばかりでなく、焼成工程中の
飛散量が大きく、セラミックス収率が低いので好ましく
ない。分子量が大きすぎると、ホウ素化合物との反応生
成物が溶媒不溶またはゲルになりやすいため、好ましく
ない。
本発明で用いるホウ素化合物はB(R4)3…(II)、 B(R4)3:L…(V)、〔これらの式中、R4,Lは前記定義の
通りである。〕のいずれかで表わされる化合物である。
B(R4)3のうちR4としてハロゲン原子を有するものとし
て、フルオロボラン、トリブロモボラン、トリフルオロ
ボラン、トリクロロボラン、ジフルオロボラン、ジイオ
ドボラン、イオドボラン、ジブロモメチルボラン、ジク
ロロメチルボラン、ジフルオロメチルボラン、ジフルオ
ロメトキシボラン、ジイオドメチルボラン、エチニルジ
フルオロボラン、ジフルオロビニルボラン、ジブロモエ
チルボラン、ジクロロエチルボラン、ジクロロエトキシ
ボラン、エチルジフルオロボラン、エチルジイオドボラ
ン、ブロモジメチルボラン、ジブロモ(ジメチルアミ
ノ)ボラン、クロロジメチルボラン、クロロジメトキシ
ボラン、フルオロジメチルボラン、フルオロジメトキシ
ボラン、ジクロロイソプロピルボラン、ジクロロプロピ
ルボラン、ジフルオロプロポキシボラン、ブロモ(ジメ
チルアミノ)メチルボラン、クロロジビニルボラン、ジ
ブロモブチルボラン、ブチルジクロロボラン、ブチルジ
フルオロボラン、ブトキシジフルオロボラン、ブロモジ
エチルボラン、ジブロモ(ジエチルアミノ)ボラン、ク
ロロジエチルボラン、クロロジエトキシボラン、ジクロ
ロ(ペンタフルオロフェニル)ボラン、ジクロロ(ジエ
チルアミノ)ボラン、(ジエチルアミノ)ジフルオロボ
ラン、ブロモビス(ジメチルアミノ)ボラン、クロロビ
ス(ジメチルアミノ)ボラン、ビス(ジメチルアミノ)
フルオロボラン、ジブロモフェニルボラン、ジクロロフ
ェニルボラン、ジフルオロフェニルボラン、ジフルオロ
フェノキシボラン、ジイオドフェニルボラン、ジブロモ
(1,3−ジメチル−1−ブテニル)ボラン、ジブロモ
(3,3−ジメチル−1−ブテニル)ボラン、ジブロモ
(1−エチル−1−ブテニル)ボラン、ジブロモ−1−
ヘキセニルボラン、ジブロモ(2−メチルシクロペンチ
ル)ボラン、2−メチルシクロペンチル−ジクロロボラ
ン、ジブロモヘキシルボラン、ジブロモ(2−メチルペ
ンチル)ボラン、ジフルオロトキシルボラン、ジブロモ
(ジプロピルアミノ)ボラン、クロロジプロピルボラ
ン、クロロ(1,1,2−トリメチルプロピル)ボラン、ジ
クロロ(ジイソプロピルアミノ)ボラン、ブチル(ジメ
チルアミノ)フルオロボラン、ジクロロ(4−メチルフ
ェニル)ボラン、ジクロロ(メチルフェニルアミノ)ボ
ラン、ブロモ(ジメチルアミノ)フェニルボラン、クロ
ロ(ジメチルアミノ)フェニルボラン、9−ブロモ−9
−ボラビシクロ〔3,3,1〕ノナン、9−クロロ−9−ボ
ラビシクロ〔3,3,1〕ノナン、ジエチルアミノクロロ−
(1−ブテニルオキシ)ボラン、ジクロロオクチルボラ
ン、ブロモビス(1−メチルプロピル)ボラン、ブロモ
ジブチルボラン、ジブロモ(ジブチルアミノ)ボラン、
クロロビス(2−メチルプロピル)ボラン、ジブチルク
ロロボラン、ジクロロ(ジブチルアミノ)ボラン、ジブ
チルフルオロボラン、ブロモビス(ビエチルアミノ)ボ
ラン、クロロビス(ジエチルアミノ)ボラン、ジクロロ
(2,4,6−トリメチルフェニル)ボラン、3−ブロモ−
7−メチル−3−ボラビシクロ〔3,3,1〕ノナン、(ジ
エチルアミノ)クロロ(シクロペンテニルオキシ)ボラ
ン、ジクロロ(1,2,3,4,5−ペンタメチル−2,4−シクロ
ペンタジェン−1−イル)ボラン、ジイオド(1,2,3,4,
5−ペンタメチル−2,4−シクロペンタジェン−1−イ
ル)ボラン、クロロジシクロペンチルバラン、クロロ
(ジエチルアミノ)フェニルボラン、ブロモジシクロペ
ンチルボラン、(1−ブチル−1−ヘキセニル)ジクロ
ロボラン、ブロモジペンチルボラン、クロロジフェニル
ボラン、ブロモジフェニルボラン、ジクロロ(ジフェニ
ルアミノ)ボラン、クロロ(ジイソプロピルアミノ)フ
ェニルボラン、クロロ(ジプロピルアミノ)フェニルボ
ラン、ブロモビス(2−ブロモ−1−ヘキセニル)ボラ
ン、クロロビス(2−クロロ−1−ヘキセニル)ボラ
ン、クロロジシクロヘキシルボラン、クロロジ−1−ヘ
キセニルボラン、クロロ(1−エチル−1−ブテニル)
(1,1,2−トリメチルプロピル)ボラン、クロロ−1−
ヘキセニル(1,1,2−トリメチルプロピル)ボラン、
〔メチル(4−ブロモフェニル)アミノ〕クロロ(フェ
ニル)ボラン、クロロ(2−フェニルエチニル)(1,1,
2−トリメチルプロピル)ボラン、クロロ(ジブチルア
ミノ)フェニルボラン、クロロオクチル(1,1,2−トリ
メチルプロピル)ボラン、クロロビス(ジブチルアミ
ノ)ボラン、フルオロビス(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)ボラン、(1−ブロモ−1−ヘキセニル)ビス(2
−メチルペンチル)ボラン、(1−ブロモ−1−ヘキセ
ニル)ジヘキシルボラン、ビス(1−ブチル−1−ヘキ
セニル)クロロボラン、(5−クロロ−1−ペンテニ
ル)ビス(1,2−ジメチルプロピル)ボラン、などがあ
る。
R4としてアルコキシ基を有するものとして、ジハイド
ロオキシメトキシボラン、ジメトキシボラン、メトキシ
ジメチルボラン、メチルジメトキシボラン、トリメトキ
シボラン、エチルジメトキシボラン、ジメチルアミノメ
トキシメチルボラン、(ジメチルアミノ)ジメトキシボ
ラン、ジエチルメトキシボラン、ジメトキシプロピルボ
ラン、ビ(ジメチルアミノ)メトキシボラン、エトキシ
エチルボラン、ブチルジメトキシボラン、ジエトキシエ
チルボラン、トリエトキシボラン、シクロペンチルジメ
トキシボラン、メトキシジプロピルボラン、ジメトキシ
フェニルボラン、(2−メチルシクロペンチル)ジメト
キシボラン、ブトキシジエチルボラン、エトキシジプロ
ピルボラン、ヘキシルジメトキシボラン、3−メトキシ
−3−ボラビシクロ−〔3,3,1〕ノナン、9−メトキシ
−9−ボラビシクロ〔3,3,1〕ノナン、ジブチルメトキ
シボラン、メトキシビス(1−メチルプロピル)ボラ
ン、メトキシビス(2−メチルプロピル)ボラン、プロ
ポキシジプロピルボラン、トリイソプロポキシボラン、
トリプロポキシボラン、ブトキシジプロピルボラン、ジ
ブチルエトキシボラン、ジエチル(ヘキシルオキシ)ボ
ラン、ジブトキシエチルボラン、ジ−tert−ブトキシエ
チルボラン、ジシクロペンチルメトキシボラン、ジブチ
ルプロポキシボラン、エトキシジペンチルボラン、(ヘ
キシルオキシ)ジプロピルボラン、トリブトキシボラ
ン、トリ−tert−ブトキシボラン、トリス(2−ブトキ
シ)ボラン、トリス(2−メチルプロポキシ)ボラン、
メトキシジフェニルボラン、ジシクロヘキシル(メトキ
シ)ボラン、ジブチル(2−ペンテン−3−イルオキ
シ)ボラン、ジブトキシペンチルボラン、エトキシジフ
ェニルボラン、(2−アミノエトキシ)ジフェノキシボ
ラン、ジブチル(1−シクロヘキセニルオキシ)ボラ
ン、ブトキシジペンチルボラン、ジブチル(ヘキシルオ
キシ)ボラン、ジブトキシヘキシルボラン、ジヘキシル
オキシプロピルボラン、トリペンチルオキシボラン、ブ
トキシジフェニルボラン、(2−メチルプロポキシ)ジ
フェニルボラン、ジフェノキシフェニルボラン、トリフ
ェノキシボラン、トリシクロヘキシルオキシボラン、メ
トキシビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ボラン、ト
リベンジルオキシボラン、トリス(3−メチルフェノキ
シ)ボラン、トリオクチルオキシボラン)トリノニルオ
キシボラン、トリオクタデシルオキシボランなどがあ
る。
R4としてアルケニル基を有するものとして、エチニル
ボラン、ビニルボラン、ジハイドロキシビニルボラン、
2−プロペニルボラン、エチニルジメトキシボラン、メ
チルジビニルボラン、トリビニルボラン、1−ヘキセニ
ルジハイドロキシボラン、ジメトキシ(3−メチル−1,
2−ブタジェンニル)ボラン、ジエチル−2−プロペニ
ルボラン、ジハイドロキシ(2−フェニルエテンニル)
ボラン、(ジエチルアミノ)ジエチニルボラン、ジエチ
ルアミノジ−1−プロピニルボラン、2−ブテニルジエ
チルボラン、ジエチル(2−メチル−2−プロペニル)
ボラン、ビス(ジメチルアミノ)(1−メチル−2−プ
ロペニル)ボラン、2−ブテニルビス(ジメチルアミ
ノ)ボラン、トリ−2−プロペニルボラン、トリ(2−
プロペニルオキシ)ボラン、ジエチル(3−エチル−2
−ブテニル)ボラン、2−プロペニルジプロピルボラ
ン、(ジエチルアミノ)ジ−1−プロピニルボラン、ブ
チルジ−2−プロペニルボラン、2−ブテニルジプロピ
ルボラン、ジエチル(1−エチル−2−ブテニル)ボラ
ン、(2−メチル−2−プロペニル)ジプロピルボラ
ン、ジエチル(1,1−ジメチル−3−ブテン−1−イル
オキシ)ボラン、ジエチル(1−ヘキセン−4−イルオ
キシ)ボラン、9−(2−プロペニル)−9−ボラビシ
クロ〔3,3,1〕ノナン、ジブチル−2−プロペニルボラ
ン、(3−メチル−2−ブテニル)ジプロピルボラン、
9−(2−ブテニル)−9−ボラビシクロ〔3,3,1〕ノ
ナン、トリ−2−ブテニルボラン、トリス(2−メチル
−2−プロペニル)ボラン、ヘキシルジ−2−プロペニ
ルボラン、2−ブテニルジブチルボラン、ビス(1,2−
ジメチルプロピル)(2−フェニルエテニル)ボラン、
ビス(1,2−ジメチルプロピル)−1−オクテニルボラ
ンなどが挙げられる。
R4としてアルキルアミノ基、アミノ基を有するものと
して、アミノボラン、ジアミノボラン、アミノジメチル
ボラン、(ジメチルアミノ)ボラン、ジメチル(メチル
アミノ)ボラン、メチルビス(メチルアミノ)ボラン、
トリス(メチルアミノ)ボラン、(ジメチルアミノ)ジ
メチルボラン、ビス(ジメチルアミノ)ボラン、ビス
(ジメチルアミノ)メチルボラン、アミノジプロピルボ
ラン、(ジエチルアミノ)ジメチルボラン、(ジメチル
アミノ)ジエチルボラン、トリス(ジメチルアミノ)ボ
ラン、イソプロピルビス(ジメチルアミノ)ボラン、ジ
メチル(フェニルアミノ)ボラン、ビス(メチルアミ
ノ)フェニルボラン、ビス(ジメチルアミノ)−1−ピ
ロリルボラン、アミノジブチルボラン、ジエチルボラ
ン、ジメチルアミノジプロピルボラン、ビス(ジメチル
アミノ)フェニルボラン、ジブチル(ジメチルアミノ)
ボラン、ジ−tert−ブチル(ジメチルアミノ)ボラン、
ジブチル(ジエチルアミノボラン、トリス(ジエチチル
アミノ)ボラン、ジメチルアミノジフェニルボラン、ア
ミノビス(2,4,6−トリメチルフェニル)ボランなどが
挙げられる。
R4として水酸基を有するものとして、ホウ酸、ハイド
ロオキシボラン、ジハイドロオキシ(メチル)ボラン、
ハイドロオキシジメチルボラン、エチルジハイドロオキ
シボラン、ジハイドロオキシプロピルボラン、2−フラ
ニルジハイドロオキシボラン、ジエチルハイドロオキシ
ボラン、ブチルジハイドロオキシボラン、シクロペンチ
ルジハイドロオキシボラン、ペンチルジハイドロオキシ
ボラン、(3−アミノフェニル)ジハイドロオキシボラ
ン、フェニルジハイドロオキシボラン、ヘプチルジハイ
ドロオキシボラン、ジハイドロオキシ(2−フェニルエ
チル)ボラン、ジハイドロオキシ(1−ナフタレニル)
ボラン、ハイドロオキシビス(2,4,6−トリメチルフェ
ニル)ボラン、ハイドロオキシジフェニルボランなどが
挙げられる。
R4としてアルキル基を有するものとして、メチルボラ
ン、ジメチルボラン、エチルボラン、トリメチルボラ
ン、ジエチルボラン、エチルジメチルボラン、ジエチル
メチルボラン、3−メチル−2−ブチルボラン、トリエ
チルボラン、(1,1,2−トリメチルプロピル)ボラン、
ジブチルボラン、トリイソプロピルボラン、トリプロピ
ルボラン、ビス(3−メチル−2−ブチル)ボラン、ビ
ス(1,1,2−トリメチルプロピル)ボラン、トリ−tert
−ブチルボラン、トリブチルボラン、トリス(1−メチ
ルプロピル)ボラン、トリス(2−メチルプロピル)ボ
ラン、トリペンチルボラン、トリス(1,2−ジメチルプ
ロピル)ボラン、トリヘキシルボラン、トリオクチルボ
ラン、などが挙げられる。
R4としてシクロアルキル基を有するものとして、シク
ロペンチルボラン、シクロヘキシルボラン、ジシクロヘ
キシルボラン、シクロヘキシル(1,1,2−トリメチルプ
ロピル)ボラン、トリシクロペンチルボラン、トリシク
ロヘキシルボランR4としてアリール基を有するもの、ト
リ−1−ナフチルボラン、トリス(2,4,6−トリメチル
フェニル)ボラン、トリベンジルボラン、トリス(4−
メチルフェニル)ボラン、トリフェニルボラン、フェニ
ルボラン、エチルジフェニルボランなどが挙げられる。
R4として水素原子を有するものとして、ボランを挙げ
ることができる。
として、2,4,6−トリクロロボラジン、2,4,6−トリブロ
モボラジン、2,4,6−トリフルオロボラジン、ボラジ
ン、1−メチルボラジン、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−
トリメチルボラジン、2,4,6−トリブロモ−1,3,5−トリ
メチルボラジン、2,4,6−トリフルオロ−1,3,5−トリメ
チルボラジン、1,3,5−トリメチルボラジン、2,4,6−ト
リメチルボラジン、2,4,6−トリメトキシボラジン、2,4
−ジクロロ−1,3,5,6−テトラメチルボラジン、2−ク
ロロ−1,3,4,5−6−ペンタメチルボラジン、2,4,6−ト
リクロロ−1,3,5−トリエチルボラジン、ヘキサメチル
ボラジン、1,3,5−トリエチルボラジン、2,4,6−トリエ
チルボラジン、1,3,5−トリプロピルボラジン、2,4,6−
トリエチル−1,3,5−トリメチルボラジン、1,3,5−トリ
ブチル−2,4,6−トリクロロボラジン、ヘキサエチルボ
ラジン、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリフェニルボラ
ジン、2,4,6−トリフェニルボラジン、2,4,6−トリ(ジ
エチルアミノ)ボラジン、2,4,6−トリ(ビス(トリメ
チルシリル)アミノ)ボラジン、2,4,6−トリス(ジメ
チルアミノ)1,3,5−トリメチルボラジン、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリフェニルボラジンなどを挙げるこ
とができる。
B(R4)3:Lとして、ボラン−フォスフィン、ボラン−ヒ
ドラジン、トリフルオロボラン−メタール、シアノボラ
ン−アンモニア、ジフルオロボラン−メチルアミン、ボ
ラン−メチルアミン、トリブロモボラン−ジメチルサル
サァイド、トリクロロボラン−ジメチルサルサァイド、
トリフルオロボラン−ジメチルエーテル、トリフルオロ
ボラン−エタノール、ボラン−イソシアノメタン、ジブ
ロモボラン−ジメチルサルファイド、ジクロロボラン−
ジメチルサルファイド、トリクロロボラン−ジメチルア
ミン、トリフルオロボラン−エチルアミン、シアノボラ
ン−メチルアミン、ブロモボラン−ジメチルサルファイ
ド、クロロボラン−ジメチルサルファイド、ジフルオロ
ボラン−ジメチルアミン、イオドボラン−ジメチルサル
ファイド−クロロボラン−ジメチルアミン、ボラン−ジ
メチルアミン、ボラン−ジメチルフォスフィン、ボラン
−ジメチルサルファイド、トリブロモボラン−トリメチ
ルフォスフィン、トリブロモボラン−トリメチルアミ
ン、トリクロロボラン−トリメチルアミン、トリクロロ
ボラン−トリメチルフォスフィン、トリフルオロボラン
−トリメチルアミン、トリフルオロボラン−トリメチル
フォスフィン、トリイオドボラン−トリメチルフォスフ
ィン、シアノボラン−ジメチルアミン、ジフルオロボラ
ン−トリメチルアミン、ブロモボラン−トリメチルフォ
スフィン、クロロボラン−トリメチルフォスフィン、フ
ルオロボラン−トリメチルアミン、イオドボラン−トリ
メチルアミン、イオドボラン−トリメチルフォスフィ
ン、ボラン−トリメチルアミン、トリメチルボラン−ア
ンモニア、トリメトキシボラン−アンモニア、ボラン−
トリメチルフォスファイト、ボラン−トリメチルフォス
フィン、トリフルオロボラン−2−メチルイミダゾー
ル、トリフルオロボラン−テトラヒドロフラン、クロロ
ボラン−テトラヒドロフラン、トリクロロボラン−ジエ
チルエーテル、トリフルオロボラン−ジエチルエーテ
ル、ジブロモボラン−ジエチルエーテル、ジクロロボラ
ン−ジエチルエーテル、シアノボラン−トリメチルアミ
ン、ブロモボラン−ジエチルエーテル、ジブロモボラン
−トリメチルアミン、ジブロモメチルボラン−トリメチ
ルフォスフィン、クロロボラン−ジチエルエーテル、ボ
ラン−tert−ブチルアミン、ボラン−ジエチルアミン、
トリブロモボラン−ピリジン、トリクロロボラン−ピリ
ビン、トリフルオロボラン−ピリジン、ボラン−ピリジ
ン、ボラン−4−アミノピリジン、ブロモジメチルボラ
ン−トリメチルフォスフィン、ジクロロシアノボラン−
ピリジン、トリフルオロボラン−フェノール、シアノボ
ラン−ピリジン、ジブロモメチルボラン−ピリジン、ボ
ラン−4−メチルピリジン、トリフルオロボラン−1−
ヘキサノール、トリブロモボラン−トリエチルアミン、
トリクロロボラン−トリエチルアミン、クロロボラン−
トリエチルアミン、ボラン−トリエチルアミン、トリメ
チルボラン−トリメチルアミン、ボラン−トリス(ジメ
チルアミノ)フォスフィン、トリフルオロボラン−メト
キシベンゼン、トリフルオロボラン−4−メチルアニリ
ン、ボラン−2,6−ジメチルピリジン、トリフルボラン
−ジブチルエーテル、フェニルジクロロボラン−トリエ
チルアミン、トリブロモボラン−トリフェニルフォスフ
ィン、トリクロロボラン−トリフェニルフォスフィン、
トリフルオロボラン−トリフェニルフォスフィン、ボラ
ン−トリフェニルアミン、ボラン−トリフェニルフォス
フィン、トリメチルボラン−トリフェニルアミン、トリ
フェニルボラン−トリメチルアミン、トリフェニルボラ
ン−ピリジン、トリフェニルボラン−トリエチルアミ
ン、などを挙げることができる。上記物質の他に、テト
ラボラン(10)、ペンタボラン(9)、ペンタボラン
(11)、ヘキサボラン(10)、ヘキサボラン(12)、オ
クタボラン(12)、オクタボラン(18)、イソノナボラ
ン(15)、ノナボラン(15)、デカボラン(14)、1,
1′−ビペンタボラン(9)、1,2′−ビペンタボラン
(9)、2,2′−ビペンタボラン(9)、1−カルバヘ
キサボラン(7)、2−カルバヘキサボラン(9)、1,
2−ジカルバヘキサボラン(6)、1,2−ジカルバペンタ
ボラン(7)、2,4−ジカルバヘプタボラン(7)、2,3
−ジカルバヘキサボラン(8)、1,7−ジカルバオクタ
ボラン(8)、1,2−ジカルバドデカボラン(12)、1,7
−ジカルバドデカボラン(12)、1,12−ジカルバドデカ
ボラン(12)を用いても良好な結果が得られる。
これらのホウ素化合物はほとんど上市されているが、
上市されていないものでも上市のものと同様の方法で製
造可能である。
本発明の新規ポリボロシラザンの数平均分子量は200
〜50万、好ましくは800〜20万の範囲内である。
また、本発明は、上記の新規ポリボロシラザンの製造
方法にも係り、この方法は、主として一般式(I): (式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、またはこれらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に
直結する部分が炭素である基、アルキルシリル基、アル
キルアミノ基、アルコキシ基を表す。但し、R1,R2,R3
の少なくとも1個は水素原子である。) で表される単位からなる主骨格を有する数平均分子量が
100〜50万のポリシラザンと、一般式(II),(IV)又
は(V): B(R4)3 (II) B(R4)3:L (V) (これらの式中、R4は同一でも異なっていてもよく、水
素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20個を有するア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、水酸基又はアミ
ノ基であり、LはB(R4)3と錯体を形成する化合物であ
る。) で表されるホウ素化合物とを塩基性溶媒中で反応させ
て、ホウ素/ケイ素原子比が0.01〜3の範囲内から数平
均分子量が800〜500,000のポリボロシラザンを得ること
を特徴とする。
本発明に用いるポリシラザンは特に制約はなく、入手
可能なものを用いることができるが、ホウ素化合物との
反応性の点で、式(I)におけるR1,R2、及びR3は立体
障害の小さい基が好ましい。即ち、R1,R2及びR3として
は水素原子及びCのアルキル基が好ましく、水素
原子及びCのアルキル基がさらに好ましい。
本発明で用いるホウ素化合物は、特に制約はないが、
反応性の点で、式(II)〜(V)におけるR4は水素原子
及びハロゲン原子及びC20のアルキル基及びアルコ
キシ基が好ましく、水素原子及びハロゲン原子及びC
10のアルキル基及びアルコキシ基がさらに好ましく、
水素原子及びハロゲン原子及びCのアルキル基及
びアルコキシ基が最も好ましい。一般式には、式(II)
〜(V)のR4は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1
〜10個のアルキル基、炭素原子数1〜10個のアルコキシ
基、炭素原子数1〜10個のアリール基から選ばれること
が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチ
ル基、フェニル基、ベンジル基、トリル基、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ
基、及びフェノキシ基から選ばれることがより好まし
い。ポリシラザンとホウ素化合物との混合比は、M/Si原
子比が0.001から60になるように、好ましくは0.01から
5になるように、さらに好ましくは0.05から2.5になる
様に加える。ホウ素化合物の添加量をこれより増やすと
ポリシラザンとの反応性を高めることなく、単にホウ素
化合物が未反応のまま回収され、また、少ないと顕著な
高分子量化が起こらない。
反応は、無溶媒で行なうこともできるが、有機溶媒を
使用する時に比べて反応制御が難しく、ゲル状物質が生
成する場合もあるので、一般に有機溶媒を用いた方が良
い。溶媒としては、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、
脂環式炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素、
脂肪族エーテル、脂環式エーテル類が使用できる。好ま
しい溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、
ブロモホルム、塩化エチレン、塩化エチルデン、トリク
ロロエタン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、エチルブ
チルエーテル、ブチルエーテル、1,2−ジオキシエタ
ン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類、ペンタン、
ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタン、ヘプタン、
イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロペンタ
ン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン等の炭化水素等である。
高分子量ポリボロシラザンを得るためには、塩基性条
件下でポリシラザンとホウ素化合物との反応を行なうの
が好ましい。この場合、塩基性条件とは、反応系に塩基
性化合物、例えば、第3級アミン類や立体障害性の基を
有する第2級アミン類、フォスフィン等を共存させるこ
とを意味する。このような塩基性条件は、反応溶媒中に
塩基性化合物を添加することによって形成し得る他、反
応溶媒として塩基性溶媒または塩基性溶媒と前記非塩基
性溶媒との混合物を用いることによって形成することが
できる。塩基性化合物の添加量は、反応溶媒100重量部
に対し少なくとも5重量部、好ましくは20重量部以上で
ある。塩基性化合物の添加量がこれより少なくなると、
著しい高分子量化の効果がなくなる。
塩基性溶媒としては、出発原料であるポリシラザンお
よびホウ素化合物が分解しないものであれば任意のもの
が使用できる。このようなものとしては、例えば、トリ
メチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチル
アミン及びトリエチルアミン等のトリアルキルアミン、
ピリジン、ピコリン、ジメチルアニリン、ピラジン、ピ
リミジン、ピリダジン及びこれらの誘導体等の第3級ア
ミン類の他、ピロール、3−ピロリン、ピラゾール、2
−ピラゾリル、及びそれらの混合物等を挙げることがで
きる。
反応温度は反応系が液体系である範囲にするのが好ま
しい。ポリボロシラザンの高分子量化をさらに進めるに
は溶媒の沸点以上で反応させることもできるが、ポリボ
ロシラザンの熱分解によるゲル化を防ぐため、一般に40
0℃以下、好ましくは−78℃〜300℃にするのが好まし
い。
圧力は常圧が好ましい。加圧にすることには特に制約
はないが、減圧下では、低沸点成分が留去され、収率が
低下するので好ましくない。反応時間は、一般に30分間
から1日程度であるが、ポリボロシラザンの高分子量化
をさらに進めるには、反応時間を延長することが好まし
い。
また、反応雰囲気としては原料のホウ素化合物及びポ
リシラザンあるいは生成物のポリボロシラザンの酸化や
加水分解を防ぐため、乾燥させた不活性雰囲気、例えば
乾燥窒素、乾燥アルゴン等が好ましい。
本発明の反応は貴金属等の高価な触媒を必要としない
点で有利である。
生成物のポリボロシラザンと出発原料のホウ素化合物
とは、ホウ素化合物の減圧留去あるいはゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィ
ーによって分離することができる。
本発明の方法で得られる新規ポリボロシラザンは、ポ
リシラザンの一部のケイ素−水素結合がホウ素化合物の
水素原子またはハロゲン原子または有機基と縮合し、新
たにケイ素−(酸素)−ホウ素結合またはケイ素−窒素
−ホウ素結合を形成し、かつ/または、ポリシラザンの
一部の窒素−水素結合もホウ素化合物と縮合した構造を
有する重合体である。本発明の新規ポリボロシラザン
は、前記のように数平均分子量100〜50,000のポリシラ
ザンを原料として用い、ホウ素化合物残基、 結合によって架橋高分子化、またはペンダント基導入に
よる高分子化することによって形成されることから、そ
の分子量は、当然のことながら、原料ポリシラザンより
も増加されたものとなる。一般的には、本発明の目的と
する新規ポリボロシラザンは、数平均分子量200〜500,0
00、好ましくは、800〜200,000を有する。本発明による
ポリボロシラザンの場合、ポリボロシラザン中のホウ素
原子とケイ素原子との比は0.01以上3以下の範囲内にあ
り、かつ有機溶媒に可溶である。
得られたポリボロシラザンは、原料ポリシラザンより
も架橋構造や分子量が増加するので、凝固性が向上し、
常温ですみやかな賦形化が可能である。また、高分子量
であることによって、高温焼成時の蒸発損失が小さくで
き、セラミックス収率が向上する。例えば、本発明のポ
リボロシラザンによれば70%以上、さらには80%以上の
セラミック収率が得られる。
本発明のポリボロシラザンは、雰囲気がガス下、ある
いは真空中で焼成することにより、簡単にセラミックス
に変換される。雰囲気ガスとしては窒素が好都合である
が、アルゴン、アンモニアを用いることもできる。ま
た、窒素、アンモニア、アルゴン、水素等の混合ガスを
利用することもできる。
焼成温度は、一般には、700〜1900℃の範囲内とす
る。焼成温度が低すぎると焼成に長時間を要し、またあ
まり高くしてもエネルギーコスト的に不利である。
昇温速度は、一般には、0.1℃/分〜300℃/分の範囲
内とする。昇温速度がおそすぎると焼成に長時間を要
し、またはやすぎると熱分解、収縮が一時に起こるため
セラミックス中のクラック発生原因となる。ポリボロシ
ラザンの熱分解が主としておこる600℃以下の温度範囲
において昇温速度を0.5℃/分〜50℃/分に制御するこ
とで良好な結果が得られる。
本発明者らが先に開示したポリメタロシラザンは一般
に焼成すると非晶質セラミックスが得られて、弾性率等
の高温強度に優れるという特徴を有する。例えば、1200
℃〜1300℃で1時間程度保持しても非晶質を保つ。しか
しながら、本発明によって提供されるポリボロシラザン
を焼成して得られるセラミックスはさらに耐熱性に優
れ、1500℃以上で、好ましいものは1700℃以上で加熱し
てもまだ非晶質を保つという著しい性質を示す。一般的
に多結晶物質は粒界が破壊源となるため、非晶質物質に
比べ機械的強度が劣る。本発明によって提供されるポリ
ボロシラザンを焼成して得られるセラミックスは、1700
℃においても非晶質を保つため、優れた高温機械的強度
を有する。1700℃で非晶質ということはSi−N系では理
論的にほぼ最高値と考えられるものであり、また結晶質
のSi−N系でも1700℃はその耐熱性の上限に近いことを
考えると、この効果は極めて優れたものであることがわ
かる。
〔発明の効果〕
本発明のポリボロシラザンが提供されることによっ
て、次のような効果がある。
(1)Al,Ti,Zrを導入したメタロシラザンから得られる
セラミックスは、原料ポリシラザンから得られるセラミ
ックスに比べ、耐熱性が向上することが知られている
が、ポリボロシラザンから得られるセラミックスは、こ
れらの金属の場合以上の耐熱性を有し、高温機械強度の
向上が図れる。
(2)ポリボロシラザンは、有機溶媒に可溶であり、焼
成後Si−N−B系セラミックスに変換されるため、高性
能の複合セラミックス成形体を得ることができる。
(3)ポリボロシラザンを焼成して得られるセラミック
ス中にホウ素が共存するため、セラミックスの硬度の向
上が図れる。
(4)セラミックスの組成制御が可能なため、セラミッ
クスの導電率を広い範囲から選択できる。
〔実施例〕
参考例1 内容積1の四つ口フラスコにガス吹きこみ管、メカ
ニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。
反応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口
フラスコに脱気した乾燥ピリジン490mlを入れ、これを
氷冷した。次にジクロロシラン51.6gを加えると白色固
体状のアダクト(SiH2Cl2・2C5H5N)が生成した。反応
混合物を氷冷し、攪拌しながら、水酸化ナトリウム管及
び活性炭管を通して精製したアンモニア51.0gを吹き込
んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジン
を用いて洗浄した後、等に窒素雰囲気下でろ過し、ろ液
850mlを得た。濾液5mlから溶媒を減圧留去すると樹脂固
体ペルヒドロポリシラザン0.102gが得られた。
得られたポリマーの数平均分子量はGPCにより測定し
たところ、980であった。また、このポリマーのIR(赤
外吸収)スペクトル(溶媒:乾燥o−キシレン;ペルヒ
ドロポリシラザンの濃度:10.2g/l)を検討すると、波数
(cm-1)3350(見かけの吸光係数ε=0.557lg-1cm-1
び1175のNHに基づく吸収;2170(ε=3.14)のSiHに基づ
く吸収;1020〜820のSiH及びSiNSiに基づく吸収を示すこ
とが確認された。またこのポリマーの1HNMR(プロトン
核磁気共鳴)スペクトル(60MHz溶媒CDCl3/基準物質TM
S)を検討すると、いずれも幅広い吸収を示しているこ
とが確認された。即ちδ4.8及び4.4(br,SiH);1.5(b
r,NH)の吸収が確認された。
参考例2 参考例1と同一の装置を用いて反応を行った。即ち、
参考例1で示した四つ口フラスコに脱気した乾燥テトラ
ヒドロフラン450mlを入れ、これをドライアイス−メタ
ノール浴で冷却した。次にジクロロシラン46.2gを加え
た。この溶液を冷却し、攪拌しながら無水メチルアミン
44.2gを窒素との混合ガスとして吹き込んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥テトラヒ
ドロフランを用いて洗浄した後、さらに窒素雰囲気下で
ろ過してろ液820mlを得た。溶媒を減圧留去すると粘性
油状N−メチルシラザンが8.4g得られた。得られたポリ
マーの数平均分子量は、GPCにより測定したところ1100
であった。
参考例3 内容積1の四つ口フラスコにガス吹き込み管、メカ
ニカルスターラー、ジュワーコンデンサを装置した。反
応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口フ
ラスコに乾燥ジクロロメタン300mlおよびメチルジクロ
ロシラン24.3g(0.211mol)を入れ、氷冷した。攪拌し
ながら、水酸化ナトリウム管および活性炭管を通して精
製したアンモニア18.1g(1.06mol)を吹き込んだ。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ジクロロ
メタンを用いて洗浄後、更に窒素雰囲気下でろ過した。
ろ液から溶媒を減圧留去すると無色透明のメチル(ヒド
ロ)シラザンを8.81g得た。この生成物の数平均分子量
はGPCにより測定したところ、380であった。
参考例4 参考例1と同一の装置を用いて反応を行った。すなわ
ち、参考例1で示した四つ口フラスコに脱気した乾燥ト
ルエン500mlを入れ、これを氷冷した。次にフェニルジ
クロロシラン52.1gを加えた。この溶液を冷却し、攪拌
しながら、水酸化ナトリウム管および活性炭管を通して
精製したアンモニア30.0gを窒素との混合ガスとして吹
き込んだ。
反応混合物を、参考例1と同様に処理すると油状フェ
ニルポリシラザンが6.8g得られた。得られたポリマーの
数平均分子量は、GPCにより測定したところ380であっ
た。
実施例1 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンのピリジ
ン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;5.10重量%)1
00mlを内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、トリメチル
ボレート4.0cc(0.035mol)を加え密閉系で160℃で3時
間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で圧力は1.0k
g/cm2上昇した。発生した気体はガスクロマトグラフィ
ー(GC)測定により、水素およびメタンであった。室温
に冷却後、乾燥φ−キシレン100mlを加え、圧力3〜5mm
Hg、温度50〜70℃で溶媒を除いたところ、5.45gの白色
粉末が得られた。この粉末は、トルエン、テトラヒドロ
フラン、クロロホルムおよびその他の有機溶媒に可溶で
あった。
前記重合体粉末の数平均分子量は、GPCにより測定し
たところ、2100であった。また、そのIRスペクトルの分
析の結果、波数(cm-1)3350および1175のNHに基づく吸
収;2170のSiHに基づく吸収;1020〜820のSiHおよびSiNSi
に基づく吸収;2960,2940,2840のCHに基づく吸収;1090の
SiOに基づく吸収;1500〜1300のBOに基づく吸収を示すこ
とが確認された。さらに前記重合体粉末の1HNMRスペク
トル(CDCl3,TMS)を分析した結果、δ4.8(Br,Si
H2),δ4.7(br,OSiH2),δ4.4(br,SiH3),δ3.6
(br,CH3O),δ1.4(br,NH)の吸収が観測された。ま
た、前記重合体の元素分析結果は、重量基準で Si:42.4%,N:25.9%,C:8.8%, O: 12.7%,B: 7.0%,H:3.8% であった。
実施例2 参考例2で得られたメチルポリシラザンのφ−キシレ
ン溶液(メチルポリシラザンの濃度;10.4重量%)100ml
を内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、三塩化ホウ素17.
3g(0.283mol)を加え、密閉系で20℃で3時間攪拌しな
がら反応を行なった。白色沈澱を濾別し、濾液の溶媒を
実施例1と同様に減圧留去したところ無色透明なゴム状
固体が8.2g得られた。この物質の数平均分子量はGPCに
より測定したところ1440であった。
実施例3 実施例1で得られたペルヒドロポリシラザンのφ−キ
シレン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;5.84重量
%)10mlを内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、ピリジ
ン・ボラン錯体4.0cc(0.0396mol)を加え、密閉系で80
℃で3時間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で圧
力は0.2kg/cm2上昇した。発生した気体はGC測定により
水素であった。実施例1と同様に溶媒を減圧留去する
と、赤かっ色固体が4.98g得られた。この物質の数平均
分子量は、GPCにより測定したところ170,000であった。
実施例4 参考例3で得られたN−メチルシラザンのγ−ピコリ
ン溶液(N−メチルシラザンの濃度;4.95重量%)100ml
を内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、トリブチルボレ
ート4.0cc(0.0148mol)を加え、密閉系で120℃で3時
間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で圧力は0.8k
g/cm2上昇した。室温に冷却後、実施例1と同様に溶媒
を減圧留去すると、淡黄色ゴム状固体が5.03g得られ
た。この物質の数平均分子量は、GPCにより測定したと
ころ1880であった。
実施例5 参考例4で得られたフェニルポリシラザンのピリジン
溶液(フェニルポリシラザンの濃度;3.65重量%)80ml
を内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、ホウ酸1.26g(0.
0204mol)を加え、密閉系で60°で1時間攪拌しながら
反応を行なった。反応前後で圧力は0.6kg/cm2上昇し
た。室温に冷却後、実施例1と同様に溶媒を減圧留去す
ると、白色固体が2.46g得られた。この物質の数平均分
子量は、GPCにより測定したところ3.2040であった。
実施例6 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンのピリジ
ン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;5.37重量%)1
00mlを内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、1,3,5−トリ
メチルボラジン3.2ml(0.0376mol)を加え、密閉系で12
0℃で3時間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で
圧力は0.3kgcm2上昇した。発生した気体はGC測定によ
り、水素であった。室温に冷却後、実施例1と同様に溶
媒を減圧留去したところ、4.86gの白色粉末が得られ
た。この粉末はトルエン、テトラヒドロフラン、クロロ
ホルムおよびその他の有機溶媒に可溶であった。この重
合体粉末の数平均分子量はGPCにより測定したところ243
0であった。
実施例7 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンのピリジ
ン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;6.32重量%)1
00mlを内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、トリメトキ
シボロキシン5.5ml(0.0379mol)を加え、密閉系で140
℃で3時間攪拌しながら反応を行なった。反応前後で圧
力は0.2kg/cm2上昇した。発生した気体はGC測定によ
り、水素およびメタンであった。室温に冷却後、実施例
1と同様に溶媒を減圧留去したところ、5.77gの白色粉
末が得られた。この粉末は、トルエン、テトラヒドロフ
ラン、クロロホルムおよびその他の有機溶媒に可溶であ
った。この重合体粉末の数平均分子量はGPCにより測定
したところ1940であった。
実施例8 実施例1で得られたポリボロシラザンをアンモニア中
で1000℃まで昇温速度3℃/分で加熱し、熱分解するこ
とで白色固体を88.0重量%の収率で得た。得られたセラ
ミックスの粉末X線回折測定を行なったところ、非晶質
であることが確認された。この固体の元素分析結果は、
重量基準で、 Si:40.7%,N;33.5%,C:1.57%, O:12.0%,B:7.00% であった。
次に、固体をさらに窒素中で1700℃まで、昇温速度10
℃/分で加熱焼成して灰色固体を得た。この物質の粉末
X線回折測定を行なったところ、第1図に示す如く、非
晶質状態を保っていることが確認された。
実施例9 実施例3で得られたポリボロシラザンをアンモニア中
で1000℃まで昇温速度3℃/分で加熱し、熱分解するこ
とで淡かっ色固体を82.0重量%の収率で得た。得られた
セラミックスの粉末X線回折測定を行なったところ、非
晶質であることが確認された。この固体の元素分析結果
は、重量基準で、 Si:43.5%,N;38.7%,C:0.70%, O:8.40%,B:5.60% であった。
次に、固体を窒素中で1500℃まで、昇温速度10℃/分
で加熱焼成して黒灰色固体を得た。この物質の粉末X線
回折測定を行なったところ、第2図に示す如く、非晶質
状態を保っていることが確認された。
次に、この固体をさらに窒素中で1700℃まで昇温速度
10℃/分で加熱焼成して黒灰色固体を得た。この物質の
粉末X線回折測定を行なったところ、第3図に示す如
く、2θ=20.5°にα−Si3N4の(101)回折線、2θ=
22.9°にα−Si3N4の(110)回折線、2θ=26.4°にα
−Si3N4の(200)回折線、2θ=30.9°にα−Si3N4
(201)回折線、2θ=31.7°にα−Si3N4の(002)回
折線、2θ=34.5°にα−Si3N4の(102)回折線、2θ
=35.2°にα−Si3N4の(210)回折線、2θ=38.8°に
α−Si3N4の(211)回折線、2θ=39.4°にα−Si3N4
の(112)回折線、2θ=40.1°にα−Si3N4の(300)
回折線、2θ=41.8°にα−Si3N4の(202)回折線、2
θ=43.4°にα−Si3N4の(301)回折線、2θ=46.9°
にα−Si3N4の(220)回折線、2θ=48.2°にα−Si3N
4の(212)回折線、2θ=48.8°にα−Si3N4の(310)
回折線、さらに、2θ=23.3°にβ−Si3N4の(110)回
折線、2θ=26.9°にβ−Si3N4の(200)回折線、2θ
=33.6°にβ−Si3N4の(101)回折線、2θ=36.0°に
β−Si3N4の(210)回折線、2θ=41.4°にβ−Si3N4
の(201)回折線、2θ=49.9°にβ−Si3N4の(310)
回折線が認められ、結晶質の窒化珪素であることが確認
された。
実施例10 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンのφ−キ
シレン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;4.53重量
%)100mLの内容積300mLの耐圧反応容器に入れ、ボラン
・ジメチルサルファイド錯体3.34g(0.044モル)をゆっ
くり加え、密閉系で20℃で3時間攪拌しながら反応を行
った。反応前後で圧力は1.2kg/cm2上昇した。発生した
気体はガスクロマトグラフィー(GC)測定により水素で
あった。圧力3〜5mmHg、温度50〜70℃で溶媒を除いた
ところ、4.15gの白色粉末が得られた。この粉末は、ト
ルエン、テトラヒドロフラン、クロロホルム及びその他
の有機溶媒を可溶であった。前記重合体粉末の数平均分
子量は、GPCにより測定したところ、4400であった。ま
た、そのIRスペクトルの分析の結果、波数(cm-1)3350
及び1175のNHに基づく吸収;2170のSiHに基づく吸収;102
0〜820のSiH及びSiNSiに基づく吸収;1500〜1300のBNに
基づく吸収を示すことが確認された。さらに前記重合体
粉末の1HNMRスペクトル(CDCl3、TMS)を分析した結
果、δ4.8(br,SiH2)、δ4.4(br,SiH3、δ1.4(br,N
H)の吸収が観測された。
前記重合体粉末をアンモニア中で1000℃まで昇温速度
5℃/分で加熱し、熱分解することで灰色固体を83.0重
量%の収率で得た。得られたセラミックスの粉末X線回
折測定を行ったところ、非晶質であることが確認され
た。
次に、この固体をさらに窒素中で1700℃まで昇温速度
10℃/分で加熱焼成して黒灰色固体を得た。この物質の
粉末X線回折測定を行ったところ、非晶質状態を保って
いることが確認された。この物質の元素分析結果は重量
基準で、 Si:47.5%、N:36.8%、C:1.30%、O:2.23%、 B:11.4% であった。
比較例1 内容積100mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シー
ラムキャップ、温度計、及びマグネティックスターラー
を装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ
口フラスコに参考例1で得られたペルヒドロポリシラザ
ンのベンゼン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度:4.4
5重量%)63.4gを入れ、攪拌しながらジルコニウムテト
ライソプロポキシド4.00g(12.2mmol)を乾燥ベンゼン
6.0mlに溶解させたものを注射器を用いて加え還流させ
ながら、反応させた。
反応終了後、反応溶液をGPC分取すると、ポリヒドス
ジルコノシラザンが淡黄色固体として得られた。
生成したポリマーの数平均分子量は、凝固点降下法
(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ2100であ
った。元素分析の結果、同ポリマーはSi:34.0,Zr:18.6,
N:13.0,O:13.2,C:14.4およびH:5.1(各重量%)の組成
を有していた。
ここで得られたポリマーを窒素雰囲気下、1350℃で焼
成すると黒色固体が78重量%の収率で得られた。この物
質のX線粉末回折測定を行なったところ、第4図に示す
様に、非晶質ZrO2相の回折線が観測された。ペルヒドロ
ポリシラザンを同一条件で焼成するとX線的に結晶質の
窒化珪素の生成が確認されているが、ポリヒドロジルコ
ノシラザンを前駆体とすると、非晶質ZrO2相の生成によ
り、窒化珪素の非晶質状態がより高温まで保持されてい
る。
比較例2 内容積200mlの四つ口フラスコにコンデンサー、シー
ラムキャップ、温度計、及びマグネティックスターラー
を装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ
口フラスコに参考例1で得たペルヒドロポリシラザンの
ベンゼン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度:4.57重
量%)110gを入れ、攪拌しながらチタンテトライソプロ
ポキシド6.30g(22.2mmol)を乾燥ベンゼン6.5mlに溶解
させたものを注射器を用いて加えた。反応溶液は無色か
ら淡褐色、紫色、黒色へと変化した。反応終了後、溶媒
を減圧留去すると、ポリヒドロチタノシラザンが暗褐色
固体として得られた。収率は84.0重量%であった。
生成したポリマーの数平均分子量は、凝固点降下法
(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ1840であ
った。ここで得られたポリマーは、ペルヒドロポリシラ
ザンとチタンアルコキシドが単に混合されたものではな
く、両物質の縮合反応により高分子量化したものであ
る。
得られたポリマーの元素分析の結果、同ポリマーはS
i:33.0,Ti:9.8,N:14.0,O:11.8,C:23.4およびH:6.6(各
重量%)の組成を有していた。
この得られたポリマーを窒素雰囲気下、1350℃で1時
間焼成すると黒色固体が72重量%の収率で得られた。こ
の物質のX線粉末回折測定を行なったところ、第5図に
示す様に、非晶質TiN相の回折線のみが観測された。ペ
ルヒドロポリシラザンを同一条件で焼成するとX線的に
結晶質の窒素珪素の生成が確認されているが、ポリヒド
ロチタンノシラザンを前駆体とすると、非晶質TiN相の
生成により、窒化珪素の非晶質状態がより高温まで保持
されている。
得られたセラミックスの元素分析結果(重量%)はS
i:41.3,Ti:12.9,N:20.5,O:19.9,C:4.5であった。
比較例3 参考例1で得られたペルヒドロポリシラザンのピリジ
ン溶液(ペルヒドロポリシラザンの濃度;5.25重量%)1
20mlの内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、アルミニウ
ムトリイソプロポキシド13.0g( mol)を加え、密閉系
で120℃で3時間攪拌しながら反応を行なった。反応前
後で圧力は1.8kg/cm2上昇した。室温に冷却後、実施例
1と同様に溶媒を減圧留去すると、淡黄色固体が12.3g
得られた。
この得られたポリマーを窒素中、1500℃まで10℃/分
で加熱し、熱分解することで灰白色固体が69.8重量%の
収率で得られた。この物質の粉末X線回折測定を行なっ
たところ、2θ=13.3°にβ−Sialonの(100)回折
線、2θ=23.1°にβ−Sialonの(110)回折線、2θ
=26.8°にβ−Sialonの(200)回折線、2θ=33.2°
にβ−Sialonの(101)回折線、2θ=35.8°にβ−Sia
lonの(210)回折線、2θ=38.4°にβ−Sialonの(11
1)回折線、2θ=40.8°にβ−Sialonの(201)回折
線、2θ=47.5°にβ−Sialonの(220),(211)回折
線、2θ=49.5°にβ−Sialonの(310)回折線、2θ
=51.6°にβ−Sialonの(301)回折線、2θ=57.2°
にβ−Sialonの(221)回折線、2θ=59.1°にβ−Sia
lonの(311)回折線が認められ、結晶質のβ−Sialonで
あることが確認された。得られたセラミックスの元素分
析結果は、重量基準で、 Si:38.9,N:25.8,Al:21.9%, C:3.2%,O:12.3% であった。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図はポリボロシラザンを焼成したセラミックス
の粉末X線回折図、第4図及び第5図はポリジルコノシ
ラザン及びポリチタノシラザンを焼成したセラミックス
の粉末X線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田代 裕治 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 礒田 武志 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (72)発明者 佐藤 清 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東亜燃料工業株式会社総合研究所 内 (56)参考文献 特開 昭53−50299(JP,A) 特開 平1−252638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 77/62

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として一般式(I): (式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、
    またはこれらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に直結
    する部分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキル
    アミノ基、アルコキシ基を表す。但し、R1,R2,R3の少
    なくとも1個は水素原子である。) で表される単位からなる主骨格を有し且つ、前記主骨格
    を構成するケイ素の一部及び/又は窒素の一部に下記一
    般式(i)、(ii)、(iii)又は(iv)で表される架
    橋結合成分が結合しており、B/Si原子比が0.01〜3の範
    囲内かつ数平均分子量が800〜500,000であることを特徴
    とするポリボロシラザン。 (式中、R6は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜
    20個を有するアルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
    ル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、
    水酸基、又はアミノ基であり、R7はR6のうち窒素原子を
    有する基の窒素原子に結合している残基であり、式(i
    v)では各3個の窒素原子及びホウ素原子からなる合計
    6個の原子のうち少なくとも2個が架橋に使われ、残り
    の原子にはR6が結合することができる。)
  2. 【請求項2】主として一般式(I): (式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立に水素原子、アルキ
    ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、
    またはこれらの基以外で該式中のケイ素又は窒素に直結
    する部分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキル
    アミノ基、アルコキシ基を表す。但し、R1,R2,R3の少
    なくとも1個は水素原子である。) で表される単位からなる主骨格を有する数平均分子量が
    100〜5万のポリシラザンと、一般式(II),(IV)又
    は(V): B(R4)3 (II) B(R4)3:L (V) (これらの式中、R4は同一でも異なっていてもよく、水
    素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20個を有するア
    ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
    基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、水酸基又はアミ
    ノ基であり、LはB(R4)3と錯体を形成する化合物であ
    る。) で表されるホウ素化合物とを塩基性溶媒中で反応させ
    て、ホウ素/ケイ素原子比が0.01〜3の範囲内かつ数平
    均分子量が800〜500,000のポリボロシラザンを得ること
    を特徴とするポリボロシラザンの製造方法。
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