JP2746029B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2746029B2
JP2746029B2 JP4332900A JP33290092A JP2746029B2 JP 2746029 B2 JP2746029 B2 JP 2746029B2 JP 4332900 A JP4332900 A JP 4332900A JP 33290092 A JP33290092 A JP 33290092A JP 2746029 B2 JP2746029 B2 JP 2746029B2
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信也 広田
康 荒木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気浄化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関においてNOxを浄化す
るために機関排気通路を一対の排気枝通路に分岐し、こ
れら排気枝通路の分岐部に切換弁を配置して切換弁の切
換作用により排気ガスをいずれか一方の排気枝通路内に
交互に導びき、各排気枝通路内に夫々NOxを酸化吸収
しうる触媒を配置したディーゼル機関が公知である(特
開昭62−106826号公報参照)。このディーゼル
機関では一方の排気枝通路内に導びかれた排気ガス中の
NOxがその排気枝通路内に配置された触媒に酸化吸収
せしめられる。この間、他方の排気枝通路への排気ガス
の流入が停止せしめられると共にこの排気枝通路内には
気体状の還元剤が供給され、この還元剤によってこの排
気枝通路内に配置された触媒に蓄積されているNOxが
還元せしめられる。次いで暫らくすると切換弁の切換作
用によってそれまで排気ガスが導びかれていた排気枝通
路への排気ガスの導入が停止され、それまで排気ガスの
導入が停止されていた排気枝通路への排気ガスの導入が
再開される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような触
媒においてNOxの還元を促進させるためには触媒の温
度を高くすることが好ましいが上述のディーゼル機関で
は触媒の温度がさほど高くならず、斯くしてNOxの還
元を十分に促進できないという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、流入する排気ガスの空燃比がリー
ンであるときにNOxを吸収し、流入する排気ガス中の
酸素濃度を低下させると吸収したNOxを放出するNO
x吸収剤を機関排気通路内に配置すると共に、NOx吸
収剤を加熱する加熱手段を具備し、NOx吸収剤からN
Oxを放出すべくNOx吸収剤に流入する酸素濃度を低
下させたときにNOx吸収剤と接触する排気ガス中の酸
素濃度が予め定められた濃度以下となった後加熱手段の
加熱作用により昇温したNOx吸収剤の温度が予め定め
られた温度を越えるように加熱手段による加熱作用を制
御するようにしている。
【0005】
【作用】NOx吸収剤からのNOxの放出作用を促進す
るためにNOx吸収剤からNOxを放出すべきときには
NOx吸収剤の温度が加熱手段により高められる。この
場合、排気ガス中の酸素濃度が高いときにNOx吸収剤
の温度を高めるとNOxと共にNOx吸収剤に吸収され
たイオウ酸化物SOxがNOx吸収剤内で安定化し、N
Oxを放出すべく排気ガス中の酸素濃度を低下させても
SOxがNOx吸収剤内に保持されたままとなる。従っ
てSOxがNOx吸収剤内で安定化せず、NOxを放出
すべく排気ガス中の酸素濃度が低下せしめられたときに
はNOxと共にSOxもNOx吸収剤から放出されるよ
うにNOx吸収剤と接触する排気ガス中の酸素濃度が予
め定められた濃度以下となった後にNOx吸収剤の温度
が高くなるように加熱手段によるNOx吸収剤の加熱作
用が制御される。
【0006】
【実施例】図1は本発明をディーゼル機関に適用した場
合を示している。図1を参照すると、1は機関本体、2
はピストン、3は燃焼室、4は燃料噴射弁、5は吸気
弁、6は吸気ポート、7は排気弁、8は排気ポートを夫
々示す。吸気ポート6は対応する枝管9およびサージタ
ンク10を介してエアクリーナ11に連結される。一
方、排気ポート8は排気マニホルド12および排気管1
3を介して排気管14に連結され、この排気管14は分
岐部15において分岐された第1排気通路16aおよび
第2排気通路16bを具備する。分岐部15には機関か
ら排出された排気ガスを第1排気通路16a又は第2排
気通路16bのいずれか一方に主に流入せしめるための
流路切換弁17が配置される。この流路制御弁17はア
クチュエータ18によって制御される。
【0007】第1排気通路16a内にはヒータ付第1N
Ox吸収剤19aを内蔵したケーシング20aが配置さ
れ、第2排気通路16b内にはヒータ付第2NOx吸収
剤19bを内蔵したケーシング20bが配置される。第
1排気通路16aおよび第2排気通路16bは第1NO
x吸収剤19aおよび第2NOx吸収剤19bの下流に
おいて互いに合流せしめられる。第1NOx吸収剤19
a上流の第1排気通路16a内には第1還元剤供給弁2
1aが配置され、第2NOx吸収剤19b上流の第2排
気通路16b内には第2還元剤供給弁21bが配置され
る。これら第1還元剤供給弁21aおよび第2還元剤供
給弁21bは夫々対応する第1制御弁22a、第2制御
弁22bおよび供給ポンプ23を介して還元剤タンク2
4に連結される。還元剤タンク24内にはガソリン、イ
ソオクタン、ヘキサン、ヘプタン、軽油、灯油のような
炭化水素、或いは液体の状態で保存しうるブタン、プロ
パンのような炭化水素が充填されている。また、第1N
Ox吸収剤19a下流の第1排気通路16a内には第1
空燃比センサ25aが配置され、第2NOx吸収剤16
b下流の第2排気通路16b内には第2空燃比センサ2
5bが配置される。
【0008】図2はヒータ付NOx吸収剤19a,19
bを内蔵したケーシング20a,20bの断面図を示し
ている。図2に示されるようにヒータ付NOx吸収剤1
9a,19bは金属製薄板26と金属製波形板27とを
交互に同心円状に巻いたような形をなしており、これら
金属製薄板26および金属製波形板27によってNOx
吸収剤が担持される。更にこれら金属製薄板26および
金属製波形板27に電流を流すことによって金属製薄板
26と金属製波形板27を発熱させ、それによって金属
製薄板26と金属製波形板27により担持されたNOx
吸収剤が加熱される。従って金属製薄板26と金属製波
形板27はNOx吸収剤を構成すると共にヒータの役割
を果すことになる。
【0009】第1空燃比センサ25aおよび第2空燃比
センサ25bは例えばジルコニアからなる筒状体の内側
面上に陽極を形成すると共に外側面上に陰極を形成し、
更に陰極の外側を多孔質層により覆った構造を有してお
り、これら第1空燃比センサ25aおよび第2空燃比セ
ンサ25bの陽極と陰極間には空燃比に応じて変化する
電流Iが流れる。この電流Iは夫々対応する電流電圧変
換回路28,29において電圧に変換され、各電流電圧
変換回路28,29の出力端子には空燃比A/Fに応じ
て変化する図3に示すような出力電圧Vが発生する。従
って各電流電圧変換回路28,29の出力電圧Vから空
燃比、即ち排気ガス中の酸素濃度を検出することができ
る。
【0010】電子制御ユニット30はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス31によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセ
ッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具
備する。図1に示されるように各電流電圧変換回路2
8,29の出力電圧は対応するAD変換器37,38を
介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペ
ダル39の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷
センサ40が設けられ、この負荷センサ40の出力電圧
がAD変換器41を介して入力ポート35に入力され
る。更に入力ポート35には機関回転数を表わす出力パ
ルスを発生する回転数センサ42が接続される。一方、
出力ポート36は夫々対応する駆動回路44を介して燃
料噴射弁4、アクチュエータ18、制御弁22a,22
b、供給ポンプ23、第1NOx吸収剤19aのヒータ
および第2NOx吸収剤19bのヒータに接続される。
【0011】ケーシング20a,20b内に収容されて
いるNOx吸収剤19a,19bは例えばアルミナを担
体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムN
a、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金
属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土
類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から
選ばれた少くとも一つと、白金Ptのような貴金属とが
担持されている。機関吸気通路およびNOx吸収剤19
a,19b上流の排気通路内に供給された空気および燃
料(炭化水素)の比をNOx吸収剤19a,19bへの
流入排気ガスの空燃比と称するとこのNOx吸収剤19
a,19bは流入排気ガスの空燃比がリーンのときには
NOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下する
と吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行
う。なお、NOx吸収剤19a,19b上流の排気通路
内に燃料(炭化水素)或いは空気が供給されない場合に
は流入排気ガスの空燃比は燃焼室3内に供給される混合
気の空燃比に一致し、従ってこの場合にはNOx吸収剤
19a,19bは燃焼室3内に供給される混合気の空燃
比がリーンのときにはNOxを吸収し、燃焼室3内に供
給される混合気中の酸素濃度が低下すると吸収したNO
xを放出することになる。図1に示すようなディーゼル
機関では通常あらゆる運転状態において空気過剰率が
1.0以上、即ち燃焼室3内の混合気の平均空燃比がリ
ーンの状態で燃焼せしめられる。従ってこのとき排出さ
れるNOxはNOx吸収剤19a,19bに吸収される
ことになる。
【0012】上述のNOx吸収剤19a,19bを機関
排気通路内に配置すればこのNOx吸収剤19a,19
bは実際にNOxの吸放出作用を行うがこの吸放出作用
の詳細なメカニズムについては明らかでない部分もあ
る。しかしながらこの吸放出作用は図4に示すようなメ
カニズムで行われているものと考えられる。次にこのメ
カニズムについて担体上に白金PtおよびバリウムBa
を担持させた場合を例にとって説明するが他の貴金属、
アルカリ金属、アルカリ土類、希土類を用いても同様な
メカニズムとなる。
【0013】即ち、ディーゼル機関では排気ガス中に多
量の酸素が存在し、これら酸素O2は図4(A)に示さ
れるようにO2 - の形で白金Ptの表面に付着する。一
方、流入排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO2 -
と反応し、NO2 となる(2NO+O2 →2NO2 )。
次いで生成されたNO2 の一部は白金Pt上で酸化され
つつ吸収剤内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合し
ながら図4(A)に示されるように硝酸イオンNO3 -
の形で吸収剤内に拡散する。このようにしてNOxがN
Ox吸収剤19a,19b内に吸収される。
【0014】流入排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金
Ptの表面でNO2 が生成され、吸収剤のNOx吸収能
力が飽和しない限りNO2 が吸収剤内に吸収されて硝酸
イオンNO3 - が生成される。これに対して流入排気ガ
ス中の酸素濃度が低下してNO2 の生成量が低下すると
反応が逆方向(NO3 - →NO2 )に進み、斯くして吸
収剤内の硝酸イオンNO3 - がNO2 の形で吸収剤から
放出される。即ち、流入排気ガス中の酸素濃度が低下す
るとNOx吸収剤19a,19bからNOxが放出され
ることになる。
【0015】図1に示される実施例では流入排気ガス中
の酸素濃度を低下させかつこのときNOx吸収剤19
a,19bから放出されるNOxを還元するために還元
剤供給弁21a,21bから炭化水素HCが供給され
る。即ち、還元剤供給弁21a,21bから炭化水素H
Cを供給するとこの炭化水素HCは図4(B)に示され
るように白金PtのO2 - とただちに反応して酸化せし
められる。白金Pt上のO 2 - が減少すれば周囲のO2
がO2 - の形で白金Pt上に付着し、白金Pt上にO2
- が付着するとこのO2 - はただちに炭化水素HCと反
応して炭化水素HCが酸化せしめられる。従って還元剤
供給弁21a,21bから炭化水素HCが供給されると
排気ガス中の酸素濃度は急激に低下する。
【0016】一方、排気ガス中の酸素濃度が低下して白
金Pt上のO2 - が減少すると(NO3 - →NO2 )の
方向に反応が進み、斯くして吸収剤からNO2 が放出さ
れることになる。このNO2 は炭化水素HCと反応して
還元せしめられる。このようにして白金Ptの表面上に
NO2 が存在しなくなると吸収剤から次から次へとNO
2 が放出される。従って還元剤供給弁21a,21bか
ら炭化水素HCが供給されると短時間のうちにNOx吸
収剤19a,19bからNOxが放出され、しかもこの
とき放出されたNOxが還元せしめられることになる。
【0017】NOx吸収剤19a,19bからNOxを
放出する際には還元剤供給弁21a,21bから供給さ
れた炭化水素HCを長時間に亘ってNOx吸収剤19
a,19bと接触させることが好ましい。従って例えば
図1において第1NOx吸収剤19aからNOxを放出
すべきときには図1に示すように第1排気通路16aの
入口部を流路切換弁17によって閉鎖するようにしてい
る。しかしながらこの場合、第1排気通路16aの入口
部を流路切換弁17によって完全に閉鎖して第1排気通
路16a内のガス流動を完全に停止させると還元剤供給
弁21aから供給された炭化水素HCがNOx吸収剤1
9a全体に拡散するのに時間を要する。そこで図1に示
す実施例ではこのとき排気ガスがわずかばかり流路切換
弁17を通って第1排気通路16a内に流入するように
流路切換弁17は第1排気通路16aの入口部をわずか
ばかり開口した位置に保持される。同様に第2NOx吸
収剤19bからNOxを放出すべきときには流路切換弁
17は第2排気通路16bの入口部をわずかばかり開口
した位置に保持される。いずれか一方のNOx吸収剤1
9a,19bにおいてNOxの放出作用が行われている
間は大部分の排気ガスは他方のNOx吸収剤19a,1
9b内に送り込まれ、この他方のNOx吸収剤19a,
19bによって排気ガス中のNOxが吸収される。
【0018】ところでNOx吸収剤19a,19bはN
Ox吸収剤19a,19bの温度がほぼ200℃以上に
なると排気ガスの空燃比がリーンになればNOxを吸収
し、還元剤供給弁21a,21bから炭化水素HCが供
給されればNOxを放出する。この場合、NOxの放出
時においてNOxの放出作用を促進するにはNOx吸収
剤19a,19bの温度を一定温度以上、例えば500
℃以上まで上昇させることが好ましい。従って図1に示
す実施例では各NOx吸収剤19a,19bをヒータに
より加熱するようにしている。
【0019】ところが流入排気ガス中にはイオウが含ま
れており、NOx吸収剤19a,19bにはNOxばか
りでなくイオウも吸収される。このNOx吸収剤19
a,19bへのイオウの吸収メカニズムはNOxの吸収
メカニズムと同じであると考えられる。即ち、NOxの
吸収メカニズムを説明したときと同様に担体上に白金P
tおよびバリウムBaを担持させた場合を例にとって説
明すると、前述したように流入排気ガスの空燃比がリー
ンのときには酸素O2 がO2 - の形で白金Ptの表面に
付着しており、流入排気ガス中のSO2 は白金Ptの表
面でO2 - と反応してSO3 となる。次いで生成された
SO3 は白金Pt上で更に酸化されつつ吸収剤内に吸収
されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硫酸イオン
SO4 2- の形で吸収剤内に拡散する。次いでこの硫酸イ
オンSO4 2- はバリウムイオンBa2+と結合して硫酸塩
BaSO4 を生成する。この場合、硫酸塩BaSO4
量が増大すれば増大するほどNOxの吸収能力は低下
し、従ってNOx吸収剤19a,19bにNOxと共に
吸収されたイオウ酸化物SOxもNOx放出時にNOx
と共に放出させなければならないことになる。
【0020】上述したように流入排気ガスの空燃比がリ
ーンのとき、即ちNOx吸収剤19a,19b周りを流
れるガス中の酸素濃度が高いときにはNOxと共にSO
xがNOx吸収剤19a,19bに吸収される。このと
きNOx吸収剤19a,19bの温度が比較的低い場
合、例えば200℃から350℃程度のときには吸収さ
れたSOxはNOx吸収剤19a,19b内でさほど安
定した形とはならず、従ってこの場合には還元剤供給弁
21a,21bから炭化水素HCが供給されるとSOx
はNOxと共にNOx吸収剤19a,19bから放出さ
れることになる。この場合、SOxおよびNOxを放出
すべきときにNOx吸収剤19a,19bの温度を上昇
させて例えば500℃以上にするとSOxおよびNOx
はNOx吸収剤19a,19bからただちに放出せしめ
られる。
【0021】ところが流入排気ガスの空燃比がリーンの
とき、即ちNOx吸収剤19a,19b周りを流れるガ
ス中の酸素濃度が高いときにNOx吸収剤19a,19
bの温度を上昇させて例えば500℃以上にするとNO
x吸収剤19a,19b内に吸収されたSOxはNOx
吸収剤19a,19b内で安定化し、このとき生成され
た硫酸塩BaSO4 は容易に分解しなくなる。従ってこ
の場合には還元剤供給弁21a,21bから炭化水素H
Cを供給してもNOx吸収剤19a,19bからSOx
が放出されないことになる。即ち、NOx吸収剤19
a,19b周りを流れるガス中の酸素濃度が高いときに
NOx吸収剤19a,19bの温度を高くするとSOx
を放出できなくなる。
【0022】ところで前述したようにNOxおよびSO
xの放出作用を促進するためにはNOx吸収剤19a,
19bの温度を高めることが好ましく、従って還元剤供
給弁21a,21bから炭化水素HCを供給するときに
はNOx吸収剤19a,19bの温度を高くしておくこ
とが好ましいことになる。しかしながら還元剤供給弁2
1a,21bから炭化水素HCの供給を開始したときに
は依然としてNOx吸収剤19a,19b周りのガス中
の酸素濃度は高く、従ってこのときNOx吸収剤19
a,19bの温度を高くしておくとNOx吸収剤19
a,19b内に吸収されたSOxがNOx吸収剤19
a,19b内で安定化してしまい、斯くしてこのSOx
を放出できなくなる。
【0023】そこで本発明ではNOxおよびSOxを良
好に放出するために還元剤供給弁21a,21bから炭
化水素HCが供給された後この炭化水素HCによって酸
素が消費された後にNOx吸収剤19a,19bの温度
が一定温度以上、例えば500℃以上になるようにして
いる。これが本発明による基本的なNOx放出制御であ
る。このNOx放出制御を実行するために本発明による
実施例では還元剤供給弁21a,21bからの炭化水素
HCの供給が開始された後、空燃比センサ25a,25
bの出力信号からNOx吸収剤19a,19bを通過し
た排気ガス中の酸素濃度がほぼ零になったか否かを判断
し、NOx吸収剤19a,19bを通過した排気ガス中
の酸素濃度がほぼ零になったときにNOx吸収剤19
a,19bを担持しているヒータの加熱作用を開始する
ようにしている。しかしながらNOx吸収剤19a,1
9bを通過した排気ガス中の酸素濃度がほぼ零になった
ときにNOx吸収剤19a,19bの温度が一定温度、
例えば500℃を越えるようにNOx吸収剤19a,1
9bを通過した排気ガス中の酸素濃度がほぼ零となる前
からNOx吸収剤19a,19bを担持しているヒータ
の加熱作用を開始することもできる。
【0024】次に図5を参照しつつNOx放出制御の一
実施例について説明する。図5を参照すると流路切換弁
17の切換作用によって第1排気通路16aの入口部と
第2排気通路16bの入口部とが交互に閉鎖せしめられ
ることがわかる。第1排気通路16aの入口部が流路切
換弁17によって閉鎖されると第1制御弁22aが開弁
せしめられ、斯くして第1還元剤供給弁21aから炭化
水素HCの供給が開始される。この炭化水素HCの供給
作用は予め定められた一定時間継続される。炭化水素H
Cの供給が開始されると第1NOx吸収剤19aを通過
した排気ガス中の酸素濃度が徐々に低下し、斯くして第
1空燃比センサ25aの出力、実際には電流電圧変換回
路28の出力電圧Vが徐々に低下する。次いで電流電圧
変換回路28の出力電圧Vがほぼ零になると、即ち第1
NOx吸収剤19aを通過した排気ガス中の酸素濃度が
ほぼ零になると第1NOx吸収剤19aを担持している
第1ヒータが一定時間通電される。第1ヒータへの通電
が停止されてから第1NOx吸収剤19aの温度が低下
するのを待って今度は第2排気通路16bの入口部が流
路切換弁17によって閉鎖される。なお、ディーゼル機
関では排気ガス温が低いので排気ガスが流れると第1N
Ox吸収剤19aの温度は即座に低下する。従って第1
ヒータへの通電が停止されたときにただちに流路切換弁
17を駆動して第1排気通路16aの入口部を開放し、
流路切換弁17によって第2排気通路16bの入口部を
閉鎖するようにしてもよい。
【0025】第2排気通路16bの入口部が流路切換弁
17によって閉鎖されると第2制御弁22bが開弁せし
められ、斯くして第2還元剤供給弁21bから炭化水素
HCの供給が開始される。この炭化水素HCの供給作用
は予め定められた一定時間継続される。炭化水素HCの
供給が開始されると第2NOx吸収剤19bを通過した
排気ガス中の酸素濃度が徐々に低下し、斯くして第2空
燃比センサ25bの出力、実際には電流電圧変換回路2
9の出力電圧Vが徐々に低下する。次いで電流電圧変換
回路29の出力電圧Vがほぼ零になると、即ち第2NO
x吸収剤19bを通過した排気ガス中の酸素濃度がほぼ
零になると第2NOx吸収剤19bを担持している第2
ヒータが一定時間通電される。第2ヒータへの通電が停
止されてから第2NOx吸収剤19bの温度が低下する
のを待って再び第1排気通路16aの入口部が流路切換
弁17によって閉鎖される。なお、この場合にも第2ヒ
ータへの通電が停止されたときにただちに流路切換弁1
7を駆動して第2排気通路16bの入口部を開放し、流
路切換弁17によって第1排気通路16aの入口部を閉
鎖するようにしてもよい。
【0026】上述したように還元剤供給弁21a,21
bから炭化水素HCを供給すべきときには対応する制御
弁22a,22bが一定時間開弁せしめられる。しかし
ながらNOx吸収剤19a,19bに単位時間当りに吸
収されるNOx量は機関回転数Nが高くなるほど増大
し、機関負荷が高くなるほど増大する。従って還元剤供
給弁21a,21bから供給せしめられる炭化水素HC
の量Qは図6(A)に示されるように機関回転数Nが高
くなるにつれて増大せしめられ、図6(B)に示される
ようにアクセルペダル39の踏込み量Lが大きくなるに
つれて増大せしめられる。図1に示す実施例では供給ポ
ンプ23の駆動電圧Eを制御することによって炭化水素
HCの供給量を制御しており、図6(A)および(B)
に示される炭化水素HCの供給量を得るのに必要な駆動
電圧Eは機関回転数Nおよびアクセルペダル29の踏込
み量Lの関数として図6(C)に示すマップの形で予め
ROM32内に記憶されている。
【0027】図7はNOx放出制御ルーチンを示してお
り、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行さ
れる。図7を参照するとまず初めにステップ50におい
て第1NOx吸収剤19aからNOxを放出すべきであ
ることを示すフラグFがセットされているか否かが判別
される。フラグFがセットされているときにはステップ
51に進んで第1排気通路16aの入口部を閉鎖しかつ
第2排気通路16bの入口部を開口するように流路切換
弁17がアクチュエータ18によって切換制御される。
次いでステップ52では図6(C)に示すマップから供
給ポンプ23の駆動電圧Eが算出される。次いでステッ
プ53ではこの駆動電圧Eに従って供給ポンプ23が駆
動される。次いでステップ54では第1制御弁22aを
一定時間開弁する処理が行われ、斯くして第1還元剤供
給弁21aからの炭化水素HCの供給が開始される。
【0028】次いでステップ55では第1空燃比センサ
25aの電流電圧変換回路28の出力電圧Vがほぼ零に
なったか否か、即ち第1NOx吸収剤19aを通過した
排気ガス中の酸素濃度がほぼ零になったか否かが判別さ
れる。電圧電流変換回路28の出力電圧Vがほ零にな
るとステップ56に進んで第1NOx吸収剤19aを担
持している第1ヒータを一定時間通電する処理が行われ
る。次いでステップ57ではフラグFがリセットされ
る。
【0029】次に割込みが行われたときにはステップ5
0においてフラグFがセットされていないと判断される
のでステップ58に進む。ステップ58では第1排気通
路16aの入口部を開口しかつ第2排気通路16bの入
口部を閉鎖するように流路切換弁17がアクチュエータ
18によって切換制御される。次いでステップ59では
図6(C)に示すマップから供給ポンプ23の駆動電圧
Eが算出される。次いでステップ60ではこの駆動電圧
Eに従って供給ポンプ23が駆動される。次いでステッ
プ61では第2制御弁22bを一定時間開弁する処理が
行われ、斯くして第2還元剤供給弁21bからの炭化水
素HCの供給が開始される。
【0030】次いでステップ62では第2空燃比センサ
25bの電流電圧変換回路29の出力電圧Vがほぼ零に
なったか否か、即ち第2NOx吸収剤19bを通過した
排気ガス中の酸素濃度がほぼ零になったか否かが判別さ
れる。電圧電流変換回路29の出力電圧Vがほぽ零にな
るとステップ63に進んで第2NOx吸収剤19bを担
持している第2ヒータを一定時間通電する処理が行われ
る。次いでステップ64ではフラグFがセットされる。
【0031】なお、これまで本発明をディーゼル機関に
適用した場合について説明してきたが本発明をガソリン
機関に適用しうることは云うまでもない。
【0032】
【発明の効果】イオウ酸化物SOxがNOx吸収剤内に
蓄積されたままになるのを阻止しつつNOx放出時には
NOxおよびSOxをすみやかにNOx吸収剤から放出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】ヒータ付NOx吸収剤を内蔵したケーシングの
断面図である。
【図3】電流電圧変換回路の出力電圧を示す図である。
【図4】NOxの吸放出作用を説明するための図であ
る。
【図5】NOx放出制御のタイムチャートである。
【図6】炭化水素の供給量を説明するための図である。
【図7】NOx放出制御を行うためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
16a,16b…排気通路 19a,19b…NOx吸収剤 21a,21b…還元剤供給弁 25a,25b…空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 3/24 (56)参考文献 特開 平3−135417(JP,A) 特開 平4−76923(JP,A) 特開 昭63−150441(JP,A) 特開 昭49−43870(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入する排気ガスの空燃比がリーンであ
    るときにNOxを吸収し、流入する排気ガス中の酸素濃
    度を低下させると吸収したNOxを放出するNOx吸収
    剤を機関排気通路内に配置すると共に、該NOx吸収剤
    を加熱する加熱手段を具備し、NOx吸収剤からNOx
    を放出すべくNOx吸収剤に流入する酸素濃度を低下さ
    せたときにNOx吸収剤と接触する排気ガス中の酸素濃
    度が予め定められた濃度以下となった後上記加熱手段の
    加熱作用により昇温したNOx吸収剤の温度が予め定め
    られた温度を越えるように上記加熱手段による加熱作用
    を制御するようにした内燃機関の排気浄化装置。
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