JP2663807B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2663807B2
JP2663807B2 JP26606492A JP26606492A JP2663807B2 JP 2663807 B2 JP2663807 B2 JP 2663807B2 JP 26606492 A JP26606492 A JP 26606492A JP 26606492 A JP26606492 A JP 26606492A JP 2663807 B2 JP2663807 B2 JP 2663807B2
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exhaust
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里美 瀬戸
俊明 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気浄化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】リーン混合気を燃焼せしめるようにした
内燃機関において、流入する排気ガスの空燃比がリーン
のときにはNOX を吸収し、流入する排気ガス中の酸素
濃度が低下すると吸収したNOX を放出するNOX 吸収
剤を機関排気通路内に配置し、リーン混合気を燃焼せし
めた際に発生するNOX をNOX 吸収剤により吸収し、
NOX 吸収剤のNOX 吸収能力が飽和する前にNOX
収剤へ流入する排気ガスの空燃比を一時的にリッチにし
てNOX 吸収剤からNOX を放出させると共に放出され
たNOX を還元するようにした内燃機関が本出願人によ
り既に提案されている(特願平3−284095号参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのようなN
X 吸収剤ではNOX を吸収して保持する能力、即ちN
X の吸収率が特定の温度領域においてピークとなり、
NOX 吸収剤の温度がこの特定の温度領域よりも低くな
るとNOX 吸収剤がNOX を吸収しなくなる。一方、N
X 吸収剤の温度がこの特定の温度領域よりも高くなる
とNOX 吸収剤はNOX を吸収しないばかりでなく吸収
していたNOX を放出する。従ってこのようなNOX
収剤を用いる場合にはNOX 吸収剤の温度をNOX 吸収
率がピークとなる温度領域内に維持しなければならない
ことになる。
【0004】ところでNOX 吸収剤は排気ガスにより加
熱されて温度上昇するのでNOX 吸収剤の温度は排気ガ
ス温によって左右される。しかしながら機関から排出さ
れる排気ガスの温度は機関の運転状態により大巾に変動
し、しかも排気ガスの温度は下流に行くに従って次第に
低下する。従って機関から排出される排気ガス温が低い
ときであってもNOX 吸収剤の温度が上述の特定の温度
領域内となるようにNOX 吸収剤を機関排気通路の上流
に設けると機関から排出される排気ガス温が高くなった
ときにNOX 吸収剤の温度が上述の特定の温度領域より
も高くなってしまい、その結果NOX 吸収剤によりNO
X を吸収できないばかりでなくNOX 吸収剤からNOX
が放出されるためにNOX が大気中に排出されることに
なる。
【0005】これに対して機関から排出される排気ガス
温が高いときにNOX 吸収剤の温度が上述の特定の温度
領域内となるようにNOX 吸収剤を機関排気通路の下流
に設けると今度は機関から排出される排気ガス温が低く
なったときにNOX 吸収剤の温度が上述の特定の温度領
域よりも低くなってしまい、その結果NOX 吸収剤によ
りNOX を吸収できなくなるのでNOX が大気中に放出
されることになる。
【0006】即ち、上述の内燃機関におけるように機関
排気通路内に一個のNOX 吸収剤を設けた場合にはNO
X 吸収剤の取付け位置をどのように変えても機関の全運
転領域に亘ってNOX が大気中に放出されるのを阻止す
るのは困難である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、流入する排気ガスの空燃比がリー
ンのときにはNOX を吸収し、流入する排気ガス中の酸
素濃度が低下すると吸収したNOX を放出するNOX
収剤であってNOX 吸収率がピークとなる温度領域がほ
ぼ等しい少くとも2つのNOX 吸収剤を機関排気通路内
に直列に配置し、排気ガス温の上昇により上流側のNO
X 吸収剤から自然放出されたNOX を下流側のNOX
収剤により吸収しうるようにこれらのNOX 吸収剤を互
いに間隔を隔てて配置している。
【0008】更に上記問題点を解決するために本発明に
よれば、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには
NOX を吸収し、流入する排気ガス中の酸素濃度が低下
すると吸収したNOX を放出するNOX 吸収剤であって
NOX 吸収率がピークとなる温度領域がほぼ等しい少く
とも2つのNOX 吸収剤を各NOX 吸収剤に至る排気ガ
ス流通路が異なるように機関排気通路内に配置し、機関
から排出される排気ガス温が低いときには排気ガス流通
路が短い方のNOX 吸収剤に排気ガスを流入させ、機関
から排出される排気ガス温が高いときには排気ガス流通
路が短い方のNOX 吸収剤への排気ガスの流入を遮断す
ると共に排気ガス流通路が長い方のNO X 吸収剤に排気
ガスを流入させる排気ガス流入切換装置を具備してい
る。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明では機関から排出される
排気ガスの温度が低いときには上流側のNOX 吸収剤に
よりNOX が吸収される。これに対して機関から排出さ
れる排気ガスの温度が高いときには下流側のNOX 吸収
剤によりNOX が吸収される。このとき上流側のNOX
吸収剤からはNOX が放出されるがこのNOX は下流側
のNOX 吸収剤により吸収される。
【0010】請求項2に記載の発明では機関から排出さ
れる排気ガスの温度が低いときには排気ガス流通路が短
い方のNOX 吸収剤によりNOX が吸収される。これに
対して機関から排出される排気ガスの温度が高いときに
は排気ガス流通路が長い方のNOX 吸収剤によりNOX
が吸収される。このとき排気ガス流通路の短い方のNO
X 吸収剤への排気ガスの流入が遮断されるのでこのNO
X 吸収剤からはNOXが放出されない。
【0011】
【実施例】図1を参照すると、1は機関本体、2はピス
トン、3は燃焼室、4は点火栓、5は吸気弁、6は吸気
ポート、7は排気弁、8は排気ポートを夫々示す。吸気
ポート6は対応する枝管9を介してサージタンク10に
連結され、各枝管9には夫々吸気ポート6内に向けて燃
料を噴射する燃料噴射弁11が取付けられる。サージタ
ンク10は吸気ダクト12およびエアフローメータ13
を介してエアクリーナ14に連結され、吸気ダクト12
内にはスロットル弁15が配置される。
【0012】一方、排気ポート8は排気マニホルド16
を介して第1のNOX 吸収剤17を内蔵したケーシング
18に連結され、このケーシング18は排気管19を介
して第2のNOX 吸収剤20を内蔵したケーシング21
に連結される。従って排気通路内には排気ガスの流れ方
向において順に第1NOX 吸収剤17および第2NO X
吸収剤20が配置されることになる。図1に示す内燃機
関では燃焼室3内に供給される混合気の空燃比はリーン
とされ、従って燃焼室3内ではリーン混合気が燃焼せし
められる。
【0013】図2は燃焼室3から排出される排気ガス中
の代表的な成分の濃度を概略的に示している。図2から
わかるように燃焼室3から排出される排気ガス中の未燃
HC,COの濃度は燃焼室3内に供給される混合気の空
燃比がリッチになるほど増大し、燃焼室3から排出され
る排気ガス中の酸素O2 の濃度は燃焼室3内に供給され
る混合気の空燃比がリーンになるほど増大する。
【0014】各ケーシング18,21内に収容されてい
る各NOX 吸収剤17,20は例えばアルミナを担体と
し、この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、
リチウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バ
リウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ラ
ンタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれ
た少なくとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持
されている。機関吸気通路及びNOX 吸収剤17上流の
排気通路内に供給された空気および燃料(炭化水素)の
比を各NOX 吸収剤17,20への流入排気ガスの空燃
比と称すると各NOX 吸収剤17,20は流入排気ガス
の空燃比がリーンのときにはNOX を吸収し、流入排気
ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOX を放出す
るNOXの吸放出作用を行う。なお、NOX 吸収剤17
上流の排気通路内に燃料或いは空気が供給されない場合
には流入排気ガスの空燃比は燃焼室3内に供給される混
合気の空燃比に一致し、従ってこの場合には各NOX
収剤17,20は燃焼室3内に供給される混合気の空燃
比がリーンのときにはNOX を吸収し、燃焼室3内に供
給される混合気中の酸素濃度が低下すると吸収したNO
X を放出することになる。
【0015】上述の各NOX 吸収剤17,20を機関排
気通路内に配置すれば各NOX 吸収剤17,20は実際
にNOX の吸放出作用を行うがこの吸放出作用の詳細な
メカニズムについては明らかでない部分もある。しかし
ながらこの吸放出作用は図3に示すようなメカニズムで
行われているものと考えられる。次にこのメカニズムに
ついて担体上に白金PtおよびバリウムBaを担持させ
た場合を例にとって説明するが他の貴金属、アルカリ金
属、アルカリ土類、希土類を用いても同様なメカニズム
となる。
【0016】即ち、流入排気ガスがかなりリーンになる
と流入排気ガス中の酸素濃度が大巾に増大し、図3
(A)に示されるようにこれら酸素O2 がO2 - の形で
白金Ptの表面に付着する。一方、流入排気ガス中のN
Oは白金Ptの表面上でO2 - と反応し、NO2 となる
(2NO+O2 →2NO2 )。次いで生成されたNO2
の一部は白金Pt上で更に酸化されつつ吸収剤内に吸収
されて酸化バリウムBaOと結合しながら、図3(A)
に示されるように硝酸イオンNO3 - の形で吸収剤内に
拡散する。このようにしてNOX が各NOX 吸収剤1
7,20内に吸収される。
【0017】流入排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金
Ptの表面でNO2 が生成され、吸収剤のNOX 吸収能
力が飽和しない限りNO2 が吸収剤内に吸収されて硝酸
イオンNO3 - が生成される。これに対して流入排気ガ
ス中の酸素濃度が低下してNO2 の生成量が低下すると
反応が逆方向(NO3 - →NO2 )に進み、斯くして吸
収剤内の硝酸イオンNO3 - がNO2 の形で吸収剤から
放出される。即ち、流入排気ガス中の酸素濃度が低下す
ると各NOX 吸収剤17,20からNOX が放出される
ことになる。図2に示されるように流入排気ガスのリー
ンの度合が低くなれば流入排気ガス中の酸素濃度が低下
し、従って流入排気ガスのリーンの度合を低くすればた
とえ流入排気ガスがリーンであっても各NOX 吸収剤1
7,20からNOX が放出されることになる。
【0018】一方、このとき燃焼室3内に供給される混
合気がリッチにされて流入排気ガスの空燃比がリッチに
なると図2に示されるように機関からは多量の未燃H
C,COが排出され、これら未燃HC,COは白金Pt
上の酸素O2 - と反応して酸化せしめられる。また、流
入排気ガスの空燃比がリッチになると流入排気ガス中の
酸素濃度が極度に低下するために吸収剤からNO2 が放
出され、このNO2 は図3(B)に示されるように未燃
HC,COと反応して還元せしめられる。このようにし
て白金Ptの表面上にNO2 が存在しなくなると吸収剤
から次から次へとNO2 が放出される。従って流入排気
ガスの空燃比がリッチになると短時間のうちに各NOX
吸収剤17,20からNOX が放出されかつ放出時に還
元されることになる。
【0019】このように流入排気ガスの空燃比がリーン
になるとNOX が各NOX 吸収剤17,20に吸収さ
れ、流入排気ガスの空燃比がリッチになるとNOX がN
X 吸収剤17,20から短時間のうちに放出されかつ
還元される。従って図1に示す内燃機関では図4に示さ
れるようにリーン混合気の燃焼期間が一定期間経過した
ときに燃焼室3内に供給される混合気の空燃比を一時的
にリッチにして各NOX吸収剤17,20からNOX
放出させるようにしている。
【0020】ところが各NOX 吸収剤17,20がNO
X を吸収して保持しておく力、即ちNOX の吸収率は温
度依存性を有し、これを図5に示す。図5の縦軸はNO
X 吸収率を示しており、図5の横軸は各NOX 吸収剤1
7,20の温度を示している。図5からわかるようにN
X 吸収剤17,20は吸収剤の温度がほぼ250℃か
ら350℃の範囲においてNOX の吸収率がピークとな
る。即ち、各NOX 吸収剤17,20は低温になると白
金Ptの表面上におけるNOX の酸化作用が進まなくな
り、また吸収剤へのNOX の吸収作用が遅くなるために
NOX 浄化率が低下してくる。一方、高温になると吸収
剤内において硝酸塩が分解されてNOXが自然放出され
るためにNOX 吸収率が低下してくる。従ってリーン混
合気が燃焼せしめられているときにNOX をNOX 吸収
剤17,20に良好に吸収するためには各NOX 吸収剤
17,20の温度をほぼ250℃から350℃の範囲内
に維持しなければならないことになる。
【0021】ところで各NOX 吸収剤17,20は排気
ガスによって加熱されることにより温度上昇するので各
NOX 吸収剤17,20の温度は各NOX 吸収剤17,
20を流通する排気ガスの温度に依存している。ところ
が機関から排出される排気ガスの温度は機関の運転状態
によって大巾に変動し、しかも排気通路内を流れている
間に排気ガス温は低下するので排気通路内に一個のNO
X 吸収剤を配置した場合にはこのNOX 吸収剤を排気通
路のどこに配置してもあらゆる機関の運転状態において
このNOX 吸収剤の温度をほぼ250℃から350℃の
範囲内に維持するのは困難である。
【0022】そこで本発明による実施例では図1に示さ
れるように互いに間隔を隔てて一対のNOX 吸収剤1
7,20を排気通路内に配置するようにしている。この
場合、図1に示される実施例では暖機完了後において機
関から排出される排気ガスの温度が最も低下したときで
も第1NOX 吸収剤17の温度ができるだけ高くなるよ
うに、好ましくはほぼ200℃以上となるように第1N
X 吸収剤17は排気通路の上流部に配置される。即
ち、機関から排出される排気ガスの温度が低いときには
NOX が第1NOX 吸収剤17に吸収され、機関から排
出される排気ガスの温度が高くなったときには第1NO
X 吸収剤17からNOX が放出される位置に第1NOX
吸収剤17が配置される。
【0023】これに対して第2NOX 吸収剤20は機関
から排出される排気ガスの温度が最も高いときに第2N
X 吸収剤20の温度がほぼ350℃となるように排気
通路の下流部に配置される。即ち、機関から排出される
排気ガスの温度が低いときにはNOX が第2NOX 吸収
剤20に吸収されず、機関から排出される排気ガスの温
度が高くなったときにはNOX が第2NOX 吸収剤20
に吸収される位置に第2NOX 吸収剤20が配置され
る。
【0024】従って機関から排出される排気ガスの温度
が低いときには第2NOX 吸収剤20によるNOX の吸
収作用は不十分となるがこのときNOX は第1NOX
収剤17に吸収されるのでNOX が大気中に放出される
ことはない。一方、機関から排出される排気ガスの温度
が高いときには第1NOX 吸収剤17からNOX が自然
放出されるがこのNOX は機関から排出されたNOX
共に第2NOX 吸収剤20に吸収されるのでNOX が大
気中に放出されることはない。従って機関のあらゆる運
転領域においてNOX が大気中に放出されるのを阻止す
ることができることになる。なお、この場合、第2NO
X 吸収剤20に吸収されるNOX 量の方が第1NOX
収剤17に吸収されるNOX 量よりも必然的に多くなる
ので図1に示すように第2NOX 吸収剤20の容量を第
1NOX 吸収剤17の容量よりも大きくすることが好ま
しい。
【0025】図6に別の実施例を示す。この実施例では
排気マニホルド16が排気管22を介して排気管23に
連結され、この排気管23は分岐部24において分岐さ
れた第1の枝管25aと第2の枝管25bとを具備す
る。第1枝管25aには第1NOX 吸収剤26を内蔵し
たケーシング27が連結され、第2枝管25bには第2
NOX 吸収剤28を内蔵したケーシング29が連結され
る。各ケーシング27および29は夫々対応する枝管3
0a,30bを介して共通の排気管31に連結される。
排気管23の分岐部24内には排気ガスを第1枝管25
a又は第2枝管25bのいずれか一方に導くための切換
弁32が配置され、この切換弁32はアクチュエータ3
3によって切換え制御される。
【0026】図6に示されるようにこの実施例では第2
枝管25bの方が第1枝管25aよりも長く、従って第
2NOX 吸収剤28に至る排気ガス流通路の方が第1N
X吸収剤26に至る排気ガス流通路よりも長くなって
いる。更に第1NOX 吸収剤26および第2NOX 吸収
剤28は図1に示す各NOX 吸収剤17,20と同様に
図5に示すような温度に依存したNOX 吸収率を有す
る。
【0027】図6に示されるようにアクチュエータ33
は電子制御ユニット50の出力信号により制御される。
この電子制御ユニット50はディジタルコンピュータか
らなり、双方向性バス51によって相互に接続されたR
OM(リードオンリメモリ)52、RAM(ランダムア
クセスメモリ)(RAM)53、CPU(マイクロプロ
セッサ)54、入力ポート55および出力ポート56を
具備する。エアフローメータ13は吸入空気量に比例し
た出力電圧を発生し、この出力電圧がAD変換器57を
介して入力ポート55に入力される。排気管22には排
気ガス温に比例した出力電圧を発生する温度センサ58
が取付けられ、この温度センサ58の出力電圧がAD変
換器59を介して入力ポート55に入力される。また、
入力ポート55には機関回転数を表わす出力パルスを発
生する回転数センサ60が接続される。一方、出力ポー
ト56は対応する駆動回路61を介して夫々点火栓4、
燃料噴射弁11およびアクチュエータ33に接続され
る。
【0028】図7は切換弁32の制御ルーチンを示して
おり、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行
される。図7を参照するとまず初めにステップ70にお
いて温度サンセ58の出力信号に基いて排気ガス温Tが
予め定められた一定値To、例えば350℃よりも低い
か否かが判別される。T<Toのとき、即ち機関から排
出される排気ガス温が低いときはステップ71に進んで
排気ガスが第1NOX 吸収剤26に導かれるように切換
弁32が切換えられる。これに対してT≧Toのとき、
即ち機関から排出される排気ガス温が高いときはステッ
プ72に進んで排気ガスが第2NOX 吸収剤28に導か
れるように切換弁32が切換えられる。
【0029】この実施例では第2枝管25bの方が第1
枝管25aよりも長いので第2NO X 吸収剤28に流入
する排気ガス温の方が第1NOX 吸収剤26に流入する
排気ガス温よりも低くなる。この場合、第2NOX 吸収
剤28は機関から排出される排気ガスの温度が最も高い
ときに第2NOX 吸収剤28の温度がほぼ350℃とな
る位置に配置される。これに対して第1NOX 吸収剤2
6は機関から排出される排気ガスの温度が高いときには
第1NOX 吸収剤26の温度が350℃よりも高くなる
位置に配置される。
【0030】ところでこの実施例では上述したように排
気管22内の排気ガス温がほぼ350℃よりも低いとき
には第1NOX 吸収剤26に排気ガスが導かれ、第2N
X吸収剤28への排気ガスの流入が停止される。この
ときNOX は第1NOX 吸収剤26に良好に吸収され
る。このときもし第2NOX 吸収剤28に排気ガスを流
入させたとすると第2NOX 吸収剤28への流入排気ガ
ス温がかなり低くなるために第2NOX 吸収剤28にN
X を吸収できない場合もある。しかしながらこの実施
例ではこのときには第2NOX 吸収剤28への排気ガス
の流入が停止されるのでNOX が大気中に放出される危
険性がなくなる。
【0031】一方、排気管22内の排気ガス温がほぼ3
50℃よりも高いときには第2NO X 吸収剤28に排気
ガスが導かれ、第1NOX 吸収剤26への排気ガスの流
入が停止される。このときNOX は第2NOX 吸収剤2
8に良好に吸収される。このときもし第1NOX 吸収剤
26に排気ガスを流入させたとすると第1NOX 吸収剤
26に吸収されているNOX が自然放出される。しかし
ながらこの実施例ではこのときには第1NOX 吸収剤2
6への排気ガスの流入が停止されるのでNOXが大気中
に放出される危険性がなくなる。従ってこの実施例でも
いかなる機関の運転状態においてもNOX が大気中に放
出されるのを阻止できることになる。
【0032】なお、この実施例では排気管22内の排気
ガス温Tを温度センサ58により検出するようにしてい
るが排気管22内の排気ガス温Tは機関負荷Q/N(吸
入空気量Q/機関回転数N)と機関回転数Nの関数とな
る。従って排気管22内の排気ガス温Tを機関負荷Q/
Nと機関回転数Nの関数として予め実験により求めてお
き、これらの関係を図8に示すようなマップの形で予め
ROM52内に記憶しておいてこのマップから排気ガス
温Tを求めるようにすることもできる。この場合には温
度センサ58を設ける必要がなくなる。
【0033】この実施例でも各NOX 吸収剤26,28
からNOX を放出すべきときには燃焼室3内に供給され
る混合気が一時的にリッチにされる。この場合、この実
施例では例えば排気ガスが第1NOX 吸収剤26に導か
れているときに混合気が一時的にリッチされて第1NO
X 吸収剤26からNOX が放出され、排気ガスが第2N
X 吸収剤28に導かれているときに混合気が一時的に
リッチされて第2NO X 吸収剤28からNOX が放出さ
れる。
【0034】図9は本発明をディーゼル機関に適用した
場合を示している。なお、図9において第6図と同様な
構成要素は同一符号で示す。この実施例においても排気
管23は分岐部24において分岐された第1の枝管25
aと第2の枝管25bとを具備し、第1枝管25aには
第1NOX 吸収剤26を内蔵したケーシング27が連結
される。ケーシング27には更に別の枝管30が連結さ
れ、枝管25bおよび枝管30は共通の排気管31に連
結される。この排気管31には第2NOX 吸収剤28を
内蔵したケーシング29が連結される。排気管23の分
岐部24内には排気ガスを第1枝管25a又は第2枝管
25bのいずれか一方に導くための切換弁32が配置さ
れ、この切換弁32はアクチュエータ33によって切換
え制御される。
【0035】図6に示されるようにこの実施例では枝管
25bの周りに多数の冷却フィン34が形成されてい
る。無論この冷却フィン34に代えて機関冷却水により
冷却する構造にすることもできる。また図6からわかる
ようにこの実施例においても第2NOX 吸収剤28に至
る排気ガス流通路の方が第1NOX 吸収剤26に至る排
気ガス流通路よりも長くなっており、第1NOX 吸収剤
26および第2NOX 吸収剤28は図1に示す各NOX
吸収剤17,20と同様に図5に示すような温度に依存
したNOX 吸収率を有する。
【0036】更に、この実施例ではアクセルペダル62
の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ
63が設けられ、この負荷センサ63の出力電圧はAD
変換器64を介して入力ポート55に入力される。ま
た、この実施例では排気管22内に還元剤供給弁65が
配置され、この還元剤供給弁65は供給ポンプ66を介
して還元剤タンク67に連結される。電子制御ユニット
50の出力ポート56は夫々対応する駆動回路68を介
して還元剤供給弁65および供給ポンプ66に接続され
る。還元剤タンク67内にはガソリン、イソオクタン、
ヘキサン、ヘプタンのような炭化水素、或いは液体の状
態で保存しうるブタン、プロパンのような炭化水素が充
填されている。
【0037】図10は切換弁32の制御ルーチンを示し
ており、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実
行される。図10を参照するとまず初めにステップ80
において温度センサ58の出力信号に基いて排気ガス温
Tが予め定められた一定値To、例えば350℃よりも
低いか否かが判別される。T<Toのとき、即ち機関か
ら排出される排気ガス温が低いときはステップ81に進
んで排気ガスが第1枝管25aに導かれるように切換弁
32が切換えられる。これに対してT≧Toのとき、即
ち機関から排出される排気ガス温が高いときはステップ
82に進んで排気ガスが第2枝管25bに導かれるよう
に切換弁32が切換えられる。
【0038】この実施例においても第2NOX 吸収剤2
8に至る排気ガス流通路の方が第1NOX 吸収剤26に
至る排気ガス流通路よりも長く、しかも第2枝管25b
には冷却フィン34が設けられているので第2NOX
収剤28に流入する排気ガス温の方が第1NOX 吸収剤
26に流入する排気ガス温よりも低くなる。この場合、
第2NOX 吸収剤28は機関から排出れる排気ガスの温
度が最も高いときに第2NOX 吸収剤28の温度がほぼ
350℃となる位置に配置される。これに対して第1N
X 吸収剤26は機関から排出される排気ガスの温度が
高いときには第1NOX 吸収剤26の温度が350℃よ
りも高くなる位置に配置される。
【0039】ディーゼル機関では通常あらゆる運転状態
において空気過剰率が1.0以上、即ち燃焼室3内の混
合気の平均空燃比がリーンの状態で燃焼せしめられる。
従ってこのとき排出されるNOX をNOX 吸収剤によっ
て吸収できることになる。ところでこの実施例では上述
したように排気管22内の排気ガス温がほぼ350℃よ
りも低いときには第1NOX 吸収剤26に排気ガスが導
かれ、第2枝管25bへの排気ガスの流入が停止され
る。このときNOX は第1NOX 吸収剤26に良好に吸
収される。従ってこのときNOX が大気中に放出される
危険性はなくなる。
【0040】一方、排気管22内の排気ガス温がほぼ3
50℃よりも高いときには第2枝管25bを介して第2
NOX 吸収剤28に排気ガスが導かれ、第1NOX 吸収
剤26への排気ガスの流入が停止される。このときNO
X は第2NOX 吸収剤28に良好に吸収される。従って
このときにもNOX が大気中に放出される危険性がなく
なる。従ってこの実施例でもいかなる機関の運転状態に
おいてもNOX が大気中に放出されるのを阻止できるこ
とになる。
【0041】この実施例では各NOX 吸収剤26,28
からNOX を放出すべきときには燃焼室3内の混合気の
平均空燃比はリーンにしておいて還元剤供給弁65から
還元剤、即ち炭化水素を供給することによって各NOX
吸収剤26,28への流入排気ガスをリッチにするよう
にしている。即ち、この実施例では図11に示されるよ
うに周期的に還元剤供給弁65および供給ポンプ66が
オンとされ、それによって炭化水素が一定時間、例えば
10秒間排気管22内に供給される。この場合例えば排
気ガスが第1NOX 吸収剤26に導かれているときに炭
化水素が供給されて第1NOX 吸収剤26からNOX
放出され、排気ガスが第2枝管25bを介して第2NO
X 吸収剤28に導かれているときに炭化水素が供給され
て第2NOX 吸収剤26からNOX が放出される。
【0042】
【発明の効果】NOX 吸収剤にNOX を吸収させるよう
にした場合において機関始動直後を除くあらゆる機関の
運転状態においてNOX が大気中に放出されるのを阻止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】機関から排出される排気ガス中の未燃HC,C
Oおよび酸素の濃度を概略的に示す線図である。
【図3】NOX の吸放出作用を説明するための図であ
る。
【図4】混合気をリッチにするタイミングを示す図であ
る。
【図5】各NOX 吸収剤のNOX 吸収率を示す線図であ
る。
【図6】内燃機関の別の実施例の全体図である。
【図7】切換弁を制御するためのフローチャートであ
る。
【図8】排気ガス温Tのマップを示す図である。
【図9】内燃機関の別の実施例の全体図である。
【図10】切換弁を制御するためのフローチャートであ
る。
【図11】炭化水素を供給するタイミングを示す図であ
る。
【符号の説明】
16…排気マニホルド 17,26…第1NOX 吸収剤 20,28…第2NOX 吸収剤 32…切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹島 伸一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−284095(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入する排気ガスの空燃比がリーンのと
    きにはNOX を吸収し、流入する排気ガス中の酸素濃度
    が低下すると吸収したNOX を放出するNO X 吸収剤で
    あってNOX 吸収率がピークとなる温度領域がほぼ等し
    い少くとも2つのNOX 吸収剤を機関排気通路内に直列
    に配置し、排気ガス温の上昇により上流側のNOX 吸収
    剤から自然放出されたNOX を下流側のNOX 吸収剤に
    より吸収しうるようにこれらのNOX 吸収剤を互いに間
    隔を隔てて配置した内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 流入する排気ガスの空燃比がリーンのと
    きにはNOX を吸収し、流入する排気ガス中の酸素濃度
    が低下すると吸収したNOX を放出するNO X 吸収剤で
    あってNOX 吸収率がピークとなる温度領域がほぼ等し
    い少くとも2つのNOX 吸収剤を各NOX 吸収剤に至る
    排気ガス流通路が異なるように機関排気通路内に配置
    し、機関から排出される排気ガス温が低いときには排気
    ガス流通路が短い方のNOX 吸収剤に排気ガスを流入さ
    せ、機関から排出される排気ガス温が高いときには排気
    ガス流通路が短い方のNOX 吸収剤への排気ガスの流入
    を遮断すると共に排気ガス流通路が長い方のNOX 吸収
    剤に排気ガスを流入させる排気ガス流入切換装置を具備
    した内燃機関の排気浄化装置。
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