JP2744777B2 - 投票カードホルダー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、競馬、競輪、競
艇、オートレース、ドッグレースなどの投票券を購入す
る際に記入する投票カードを保持するための投票カード
ホルダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】競馬の勝馬投票券や競艇の勝舟投票券な
どの投票券の購入には、マークシート形式の投票カード
が用いられている。このような投票カードには、競馬に
使用されている投票カードを例に取ると、式別、場名、
レース番号、前日発売、枠番・馬番、金額、取消などの
区分が設けてあると共に各区分には各種の項目が挙げら
れており、さらに各項目に対応するようにマーク欄が設
けられている。

【０００３】そして投票券を購入するにあたっては、所
望のマーク欄を鉛筆などの筆記用具で塗りつぶして投票
カードにマークを記入した後、この投票カードをお金と
ともに投票券購入用の窓口に提出したり券売機に投入し
たりして投票カードのマークを機械で読み取らせること
により、マークに基づいて作成された所望の投票券を購
入することができるのである。

【０００４】ところで投票券購入者は一般的に、競走馬
などのレース出場者の名前やこれらに付された番号、及
びレース出場者の各種のデータや専門家による順位予想
などの情報を記載した数ページで構成される新聞やレー
ス順位予想誌などを用いてレースの順位予想をおこな
い、またこれら新聞や予想誌の情報を参酌しながら投票
カードのマーク欄にマークを順次記入していくようにし
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記順位予想や
投票カードにマークを記入する行為は、ほとんどの場
合、レース場や場外投票券売場などの屋外で立ったまま
でおこなわれており、従って一方の手に筆記用具を他方
の手に投票カードをそれぞれ持ち、さらにどちらか一方
の手或いは両方の手で新聞や予想誌を持ちながら、新聞
や予想誌の情報を参酌して投票カードにマークを記入し
ていかなければならず、投票カードにマークを記入する
際に新聞や予想誌に投票カードが隠れてしまってマーク
が記入しにくかったり、投票カードで新聞や予想誌の情
報が隠れて見えくくレースの予想がおこないにくいとい
う問題があった。

【０００６】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、投票カードへのマークの記入やレースの予想をお
こない易くすることができる投票カードホルダーを提供
することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の投票カードホルダーＡは、競馬の勝馬投票券などの投
票券を購入する際に用いるマークシート形式の投票カー
ド１を保持するための投票カードホルダーであって、投
票カード１を収容して保持するためのカード保持部２
と、インクが保留されるインク保留部３と、カード保持
部２に収容された投票カード１のマーク欄にインクを押
しつけるための押印具４が着脱自在に保持される押印具
保持部５とをホルダー本体６の表面にそれぞれ設けると
共にホルダー本体６を腕７に固定するためのベルト８を
ホルダー本体６の裏面に設けて成ることを特徴とするも
のである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。投票カードホルダーＡは例えば合成樹脂の成形品
等で形成されるものであって、図２に示すように、板状
に形成されるホルダー本体６の表面に投票カード１を収
容するためのカード保持部２と、インクが貯留されるイ
ンク部３と、投票カード１のマーク欄にインクを押しつ
けるための押印具４が着脱自在に保持される押印具保持
部５とを設けて形成されている。

【０００９】カード保持部２は、ホルダー本体６の表面
に周壁９を略四角枠状に立設することにより周壁９の内
側に凹状に形成されるものであり、その正面は開口させ
てある。カード保持部２の深さ寸法は投票カード１が数
十枚重ねて収容することができる程度であり、またカー
ド保持部２の開口の大きさは、投票カード１の大きさと
同じ大きさか或いは若干大きめに形成してある。

【００１０】周壁９のホルダー本体６の一方の側部に位
置する部分には、カード保持部２の内外に開口する切欠
凹部１０が設けられている。このように周壁９に切欠凹
部１０を設けることによって、切欠凹部１０からカード
保持部２内に指を差し入れて投票カード１の側面に指を
当接させ、この状態で投票カード１を撓ませながら手前
に引き寄せてから指で投票カード１を摘み上げることが
でき、カード保持部２からの投票カード１の取り出しを
容易におこなうことができる。

【００１１】また周壁９の正面にはホルダー本体６の上
部と他方の側部と下部に位置する部分に亘って略コ字型
の落下防止片３０が設けてあり、落下防止片３０の先端
は投票カード１のマーク欄を覆わないようにしてカード
保持部２の開口内に突出させてある。このように周壁９
に落下防止片３０を設けることによって、カード保持部
２の開口から投票カード１が容易に落下しないようにす
ることができる。

【００１２】インク保留部３は周壁９よりも上側のホル
ダー本体６の上部に設けられている。インク保留部３
は、例えばインクをしみ込ませて保留させたパッド１２
を上面が開口する容器１１に収納すると共に容器１１に
回動自在に取り付けた蓋１３で容器１１の上面の開口を
開閉するようにしたスタンプ台をホルダー本体６に取り
付けることによって形成することができる。

【００１３】図３に示すように押印具４は、一端が開口
し他端が閉口する筒状（キャップ状）に形成されるもの
であって、その閉口側の端部にはゴムなどの弾性体で形
成される着色部１４が突設されている。着色部１４の端
面の大きさは投票カード１のマーク欄とほぼ同じ大きさ
に形成されており、このことでマーク欄への着色部１４
の一回の押しつけ作業でマーク欄からインクがはみ出す
ことなく確実にマークすることができるようになってい
る。押印具４はその開口を赤鉛筆や赤ボールペンなどの
筆記用具１５の後端部（文字等を書くための芯部１５ａ
が露出していない方の端部）に被挿することにより筆記
用具１５に差し込んで取り付けられるものである。

【００１４】押印具保持部５は一端が開口し他端が閉口
する筒状（キャップ状）に形成されるものであって、周
壁９よりも下側のホルダー本体６の下部に横に長く設け
られている。そして図２に示すように筆記用具１５の先
端（芯部１５ａが露出している方の端部）を押印具保持
部５の開口に差し込むことによって、押印具保持部５に
筆記用具１５と押印具４を着脱自在に保持することがで
きる。

【００１５】図４には投票カードホルダーＡの背面図が
示してある。ホルダー本体６の裏面の下部の角部には三
角形の固定台１６が設けてあって、固定台１６の上にベ
ルト８の一端を固着して固着部１７を形成してあり、こ
の固着部１７で固定台１６にベルト８が取り付けられて
いる。またホルダー本体６の裏面の上部の固定台１６と
斜め方向に対向する角部には金具等で形成される略Ｕ字
型の係止具１８が設けてあり、この係止具１８とホルダ
ー本体６の裏面との間に形成される通孔部１９にベルト
８が通されている。

【００１６】ベルト８は合成樹脂等で帯状に形成される
ものであって、その先端の表面にはマジックテープなど
と称される係着テープ２０の一方のテープ片２０ａ（図
４にクロス斜線模様で示す）が設けてあると共にベルト
８の固定台１６と係止具１８の間の位置には係着テープ
２０の他方のテープ片２０ｂ（図４に点々模様で示す）
が設けてある。さらにホルダー本体６の裏面にはベルト
８と略平行にゴム等の弾性体で形成される矩形のクッシ
ョン材２１が取着してあり、投票カードホルダーＡを腕
７に取り付けた際に、クッション材２１が腕７の形状に
沿って弾性変形するために、投票カードホルダーＡを安
定させて腕７に固定させることができる。

【００１７】上記のように形成される図５の投票カード
ホルダーＡを一方の腕７に取り付けるにあたっては、ま
ず係着テープ２０の係着を外した状態にし、ベルト８を
引っ張るなどしてホルダー本体６とベルト８の間に十分
な空間を作る。次に押印具保持部５側を手前にしてホル
ダー本体６とベルト８の間の空間に腕７を差し入れて投
票カードホルダーＡを手首と肘の間の任意の場所に位置
させる。次にベルト８の先端を引っ張ってクッション材
２１とベルト８で腕７を挟んで締め付け、ベルト８を係
止具１８の箇所で折り曲げて、ベルト８の先端のテープ
片２０ａをテープ片２０ｂに係着させることによって、
図１に示すように投票カードホルダーＡを腕７にベルト
８で固定して取り付けることができる。

【００１８】図６には投票カードホルダーＡの一つの使
用例が示してある。この場合一方の腕（左腕）７に投票
カードホルダーＡを取り付けると共にこの腕７の手で新
聞や予想誌２２などを持ち、さらに他方の腕（右腕）の
手で押印具４を取り付けた筆記用具１５を持っている。
またカード保持部２にその正面の開口から数十枚の投票
カード１を差し入れて収容して保持させてある。そして
投票カード１にマークを記入するにあたっては、インク
保留部３の蓋１３を開けてインクがしみ込んだパッド１
２を露出させ、このパッド１２に押印具４の着色部１４
を押しつけて着色部１４にインクを着け、インクを着け
た着色部１４をカード保持部２の正面の開口から投票カ
ード１のマーク欄に押しつけることによって、インクを
マーク欄に着けてマーク（記入）することができる。こ
の後マーク済の投票カード１をカード保持部２の正面の
開口を通してカード保持部２から取り出して窓口に提出
したり券売機に投入したりするのである。

【００１９】また数ページで構成される新聞や予想誌２
２のページをめくったり複数の新聞や予想誌２２を交互
に交換して見たりするときには、筆記用具１５を押印具
保持部５に差し込んで保持させて両手が自由に使えるよ
うにすることによって、新聞や予想誌２２のページをめ
くったり交互に交換して見たりする作業が容易におこな
うことができる。

【００２０】このように上記投票カードホルダーＡで
は、新聞や予想誌２２と投票カード１の両方を同じ手で
持つことがなくなり、しかも新聞や予想誌２２と投票カ
ード１は離れた位置に配置されるので、投票カード１に
マークを記入する際に新聞や予想誌２２に投票カード１
が隠れてしまうことがなく、また投票カード１で新聞や
予想誌２２の情報が隠れて見えくくなるようなこともな
いようにすることができる。従って新聞や予想誌２２の
情報を参酌しながら投票カード１のマーク欄にマークを
順次記入していく作業がおこない易くなるものである。

【００２１】

【発明の効果】上記のように本発明の請求項１に記載の
発明は、投票カードを収容して保持するためのカード保
持部と、インクが保留されるインク保留部と、カード保
持部に収容された投票カードのマーク欄にインクを押し
つけるための押印具が着脱自在に保持される押印具保持
部とをホルダー本体の表面にそれぞれ設けると共にホル
ダー本体を腕に固定するためのベルトをホルダー本体の
裏面に設けたので、ベルトでホルダー本体を腕に固定す
ると共に新聞や予想誌を手で持つことによって、投票カ
ードと手に持った新聞や予想誌とを離れた位置に配置さ
せることができ、新聞や予想誌の情報を参酌して投票カ
ードにマークを記入していく際に、投票カードにマーク
を記入する際に新聞や予想誌に投票カードが隠れないよ
うにすることができると共に、投票カードで新聞や予想
誌の情報が隠れないようにすることができ、投票カード
へのマークの記入やレースの予想をおこない易くするこ
とができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す側面図である。

【図２】同上の正面図である。

【図３】同上の押印具と筆記用具を示す斜視図である。

【図４】同上の背面図である。

【図５】同上の斜視図である。

【図６】同上の使用状態を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 投票カード ２ カード保持部 ３ インク保留部 ４ 押印具 ５ 押印具保持部 ６ ホルダー本体 ７ 腕 ８ ベルト Ａ 投票カードホルダー

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 競馬の勝馬投票券などの投票券を購入す
   る際に用いるマークシート形式の投票カードを保持する
   ための投票カードホルダーであって、投票カードを収容
   して保持するためのカード保持部と、インクが保留され
   るインク保留部と、カード保持部に収容した投票カード
   のマーク欄にインクを押しつけるための押印具が着脱自
   在に保持される押印具保持部とをホルダー本体の表面に
   それぞれ設けると共にホルダー本体を腕に固定するため
   のベルトをホルダー本体の裏面に設けて成ることを特徴
   とする投票カードホルダー。